JP2009159699A - 発電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動二輪車、自動三輪車などの鞍乗型車両に搭載される発電制御装置において、バッテリ電圧の高低にかかわらず、バッテリを無駄なく効率的に充電する。
【解決手段】発電制御装置10は、磁石式発電機11と、この磁石式発電機11によって発電された電流を任意の電流値の発電電流Ixに変換して電気負荷14に給電する発電電流制御手段12と、電気負荷14と並列に接続されたバッテリ13とを備えている。発電電流制御手段12は、バッテリ13の電圧を監視し、バッテリ13の電圧に応じて出力電流を変更する。これにより、バッテリ電圧の高低にかかわらず、余分な発電を避けてバッテリ13を無駄なく効率的に充電することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に自動二輪車などの鞍乗型車両に搭載して使用するのに好適な発電制御装置に関するものである。
図4には、従来の発電制御装置を示す。
従来、この種の発電制御装置10としては、図4に示すように、エンジン(内燃機関)のクランク軸(図示せず)の回転エネルギーを利用して磁石式発電機(マグネトウ)11で三相交流電流を発電し、この三相交流電流をレギュレータ9で整流して直流電流に変換し、この直流電流を出力電流Ixとしてバッテリ13および電気負荷14(ヘッドランプ14a、ブレーキランプ14b、その他の電気機器14c)に給電するように構成されたものが広く用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
そして、このレギュレータ9においては、バッテリ13の過電圧(過充電)を防止しつつバッテリ13や電気負荷14に給電すべく、バッテリ電圧Vbtryの大小に応じて出力電流Ixのオン/オフ切替制御を行っている。
すなわち、バッテリ電圧Vbtryが過電圧保護閾(しきい)値V1(例えば、定格電圧12Vのバッテリ13では、V1=14.5V)以下のとき(Vbtry≦V1)は、バッテリ13に過電圧が生じる恐れがないので、レギュレータ9をオンに切り替えて出力電流Ixを供給する。すると、この出力電流Ixは、充電電流Iqとしてバッテリ13に供給されたり、負荷電流Iyとして電気負荷14に供給されたりする。このとき、負荷電流Iyが出力電流Ix以上であれば、出力電流Ixはすべて負荷電流Iyとして電気負荷14に供給され、バッテリ13への充電電流Iqはマイナスになる、すなわちバッテリ13からの放電電流Irとなる。また、負荷電流Iyが出力電流Ixより小さければ、出力電流Ixの一部が充電電流Iqとしてバッテリ13に流れてバッテリ13の充電動作が行われるとともに、出力電流Ixの残部が負荷電流Iyとして電気負荷14に流れる。
逆に、バッテリ電圧Vbtryが過電圧保護閾値V1を超えると(V1<Vbtry)、バッテリ13に過電圧が生じる恐れがあるため、レギュレータ9内にて三相交流電流を短絡させてオフに切り替えることにより、出力電流Ixの供給を停止する。すると、レギュレータ9から出力電流Ixが出力されないため、バッテリ13は充電されず、バッテリ13から電気負荷14に放電電流Irが供給される。その結果、バッテリ13の過電圧を未然に防止することができる。
特開平5−312029号公報 再表2003−65566号公報
しかしながら、これでは、レギュレータ12の出力電流がエンジン1の回転速度に依存するため、バッテリ13が満充電状態に近い状態にある場合(つまり、すぐにバッテリ13を充電する必要度が低い場合)でも、バッテリ電圧Vbtryが過電圧保護閾値V1を超えるまでは、エンジン1の回転速度によって一律に決まる出力電流でバッテリ13が充電され続ける。そのため、エンジン1の回転エネルギーの配分とバッテリ13の充電必要量とのバランスを考慮すると、あまり効率的とは言えない充電方式になっているという課題があった。
また、バッテリ電圧Vbtryが過電圧保護閾値V1を超えて過電圧になったとき、レギュレータ9の出力がオフになっても、磁石式発電機11の短絡電流が流れているため、不要な発電を続けており、発電ロスが生じているという課題もあった。
本発明は、このような事情に鑑み、バッテリ電圧の高低にかかわらず、バッテリを無駄なく効率的に充電するとともに、過電圧時に発電ロスを低減させることが可能な発電制御装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンのクランク軸の回転エネルギーを利用して三相交流電流を発電する磁石式発電機と、この磁石式発電機によって発電された三相交流電流を整流して直流電流に変換し、この直流電流を位相角制御によって任意の電流値の出力電流に変換して給電する発電電流制御手段と、この発電電流制御手段からの出力電流を消費する電気負荷と、前記発電電流制御手段からの出力電流によって充電されるとともに前記電気負荷に放電されるバッテリとが設けられた発電制御装置であって、前記発電電流制御手段は、前記バッテリの電圧を監視し、当該バッテリの電圧に応じて前記出力電流を変更する発電制御装置としたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記発電電流制御手段は、前記バッテリが準満充電状態にあるか否かを判定し、前記バッテリが準満充電状態にある場合には、前記出力電流が通常制御時の標準電流より小さくなるように制御することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、前記発電電流制御手段は、前記エンジンの回転速度および加速度に基づいて走行モードを特定し、走行モードごとに前記出力電流を順次切り替えることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3に記載の構成に加え、前記発電電流制御手段は、前記バッテリが電圧低下によって始動困難状態にある場合には、前記出力電流を最大値に設定することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に記載の構成に加え、前記発電電流制御手段は、前記バッテリが満充電状態にある場合には、前記磁石式発電機によって発電された三相交流電流をゼロにすることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、発電制御に際して、バッテリ電圧に応じて出力電流が適宜変更されるため、バッテリ電圧の高低にかかわらず、余分な発電を避けてバッテリを無駄なく効率的に充電することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、バッテリが準満充電状態にある場合に出力電流が小さくなるため、効率的な発電制御を行うことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、出力電流が走行モードごとに順次切り替わるので、走行モードに応じて一層きめ細かい発電制御を行うことが可能となる。
また、請求項4に記載の発明によれば、バッテリが電圧低下によって始動困難状態にある場合に出力電流が最大限に供給されるため、バッテリ電圧を早期に回復させることができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、バッテリが満充電状態にある場合に過電圧制御が行われるため、バッテリの劣化・短寿命化を未然に防止することができる。しかも、過電圧時に短絡電流が流れないので、発電ロスを低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
図1乃至図3には、本発明の実施の形態1を示す。
まず、構成を説明する。
自動二輪車に搭載される発電制御装置10は、図1に示すように、磁石式発電機(発電機)11、発電電流制御手段12、定格電圧12Vのバッテリ13および電気負荷14から構成されている。
ここで、磁石式発電機11は、図1に示すように、3個のステータコイル11a、11b、11cを有しており、ロータに取り付けられた永久磁石(図示せず)がエンジン1のクランク軸2の回転エネルギーを利用して回転することにより、三相交流電流を発電することができる。
また、発電電流制御手段12は、図1に示すように、整流部12aと、位相検出回路12bと、マイクロコンピュータなどの制御部12cと、ゲート回路12dとを備えており、位相角制御により、任意の電流値の出力電流Ixを出力するように構成されている。
すなわち、整流部12aは、磁石式発電機11が発生する三相交流電流を直流電流に変換する回路部であり、ダイオードとサイリスタとで三相混合ブリッジ回路を構成し、磁石式発電機11の各ステータコイル11a〜11cに誘起された交流電流をダイオードとサイリスタの中点位置に入力し、各サイリスタのゲートが位相角制御電流によりターンオン制御されて出力電流Ixを可変出力するように構成されている。
また、位相検出回路12bは、磁石式発電機11のロータの回転数を検出するとともに、整流部12aの三相の電圧を入力して各相の位相角基準タイミングを検出するための電圧波形に変換する。具体的には、各相の電圧を入力して制御部12cが認識できる電圧波形に整形し、入力電圧が上昇を開始するときに所定の基準電圧になったときを制御部12cが位相角基準タイミングと設定できるようにする。
また、制御部12cは、位相検出回路12bから三相分の信号を入力し、一相ごとに、ゲート信号(トリガー信号)を出力するタイミング時間をカウントし始める基準とし、そして、出力電流Ixと負荷電流Iyとバッテリ電圧Vbtryを検出して入力し、必要な演算を行い、かつ電力需要の状況を適宜判断してカウント時間を決定し、その時間の経過時にゲート信号出力指示信号をゲート回路12dへ出力する。
また、制御部12cは、電流要求が小さいとき(例えば、加速運転時、一定速運転時)は、カウント時間を長くしてサイリスタにおいて出力電流Ixの発生が小さくなるように制御し、電流要求が大きいとき(例えば、エンジン1の始動時、アイドリング時、減速運転時)は、カウント時間を短くしてサイリスタにおいて出力電流Ixの発生が大きくなるように制御する。しかし、バッテリ保護のために、制御部12cは、バッテリ13に負担が大きい急速充電は行わないように制御するようになっているとともに、バッテリ13が許容最大電圧となる満充電状態ではそれ以上の充電は行わないように制御するようになっている。
また、制御部12cは、図1に示すように、プログラムメモリ12eを備えており、プログラムメモリ12eには、図2に示す発電制御プログラムPRGが読み出し自在に格納されている。
また、制御部12cはデータメモリ12fを備えており、データメモリ12fには、準満充電下限値Va、始動性判定値Vb、加速時電流低減係数Ka、一定速時電流低減係数Kc、アイドル時電流低減係数Kiおよび減速時電流低減係数Kdが読み出し自在に格納されている。
ここで、準満充電下限値Vaは、準満充電状態にあるバッテリ電圧Vbtryの下限値(定格電圧12Vのバッテリ13では、例えば、Va=14.0V)を意味する。一方、始動性判定値Vbは、エンジン1の始動に支障を来す恐れがないバッテリ電圧Vbtryの下限値(定格電圧12Vのバッテリ13では、例えば、Vth2=12.0V)を意味し、事前に、バッテリ電圧Vbtryを何通りかに設定して、そのときのエンジン1の始動性を確認する実験を行い、この実験結果に基づいて決定されたものである。
また、加速時電流低減係数Kaは、加速時の位相角を算出するための係数であって、0以上1未満の数(例えば、0)である。また、一定速時電流低減係数Kcは、一定速時の位相角を算出するための係数であって、0以上1未満の数(例えば、0)である。また、アイドル時電流低減係数Kiは、アイドル時の位相角を算出するための係数であって、0以上1未満の数(例えば、0.7)である。さらに、減速時電流低減係数Kdは、減速時の位相角を算出するための係数であって、0以上1未満の数(例えば、0.8)である。
また、ゲート回路12dは、制御部12cからのトリガー信号出力指示信号を入力し、この信号に基づいて整流部12aのサイリスタのゲートをターンオンできる大きさの電流であるトリガー信号を出力する。したがって、整流部12aは、位相角制御されて出力電流Ixを増減させる。
また、バッテリ13と電気負荷14とは、図1に示すように、発電電流制御手段12に並列に接続されている。電気負荷14には、ヘッドランプ(前照灯)14a、ブレーキランプ14b、その他の電気機器14cが含まれている。その他の電気機器14cとしては、点火制御コントローラ、エンジンコントロールユニット、FIコントローラ、テールランプ、ストップランプ、ニュートラルインジケータ、スピードメータ、タコメータ、電動ポンプなどが考えられる。
さらに、バッテリ13の電圧、つまりバッテリ電圧Vbtryは、発電電流制御手段12内で検出され、その検出信号が制御部12cに出力されるように構成されている。
なお、制御部12cは、位相検出回路12bの出力信号に基づいてエンジン1の回転速度および加速度を演算し、このエンジン1の回転速度および加速度に基づいて走行モード(アイドル状態、加速状態、減速状態、一定速状態)を特定することができる。すなわち、エンジン1の回転速度がアイドリング判定回転数(例えば、2,000rpm)以下であるときは、エンジン1の加速度の大小にかかわらず、走行モードを「アイドル状態」と特定する。また、エンジン1の回転速度がアイドリング判定回転数を超えており、かつエンジン1の加速度が加速判定回転加速度(例えば、83rpm/s)よりも大きいときは、走行モードを「加速状態」と特定する。また、エンジン1の回転速度がアイドリング判定回転数を超えており、かつエンジン1の加速度が減速判定回転加速度(例えば、−83rpm/s)よりも小さいときは、走行モードを「減速状態」と特定する。さらに、エンジン1の回転速度がアイドリング判定回転数を超えており、かつエンジン1の加速度が加速判定回転加速度と減速判定回転加速度との間(例えば、−83〜83rpm/sの範囲内)にあるときは、走行モードを「一定速状態」と特定する。
次に、作用について説明する。
以上のような構成を有する発電制御装置10において、バッテリ13の効率的な充電を目的とする発電制御を行う際には、発電電流制御手段12の制御部12cは、図2に示す発電制御プログラムPRGをプログラムメモリ12eから読み出し、この発電制御プログラムPRGに基づいて以下の発電制御動作を実行する。
なお、図3は、この発電制御時におけるバッテリ電圧Vbtryの経時変化の一例を示すグラフであり、縦軸はバッテリ電圧Vbtry(単位:V)を表し、横軸は時間を表す。
まず、第1バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS1)で、制御部12cは、バッテリ電圧Vbtryを演算する。
次に、準満充電判定工程(発電制御プログラムPRGのステップS2)に移行し、制御部12cは、バッテリ13が準満充電状態にあるか否かを判定する。それには、制御部12cは、準満充電下限値Vaをデータメモリ12fから読み出した後、バッテリ電圧Vbtryが、準満充電下限値Va以上で、かつ14.5V未満である場合(Va≦Vbtry<14.5V)には、バッテリ13が準満充電状態にあると判定する。なお、準満充電状態とは、満充電状態に近い状態を意味する。
この判定の結果、バッテリ13が準満充電状態にある場合は、すぐにバッテリ13を充電する必要度が低いため、以下に述べるとおり、制御部12cは、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Vaを下回らない限り、出力電流が通常制御時の標準電流Is(例えば、Is=10A)より小さくなるように制御する。このとき、走行モード(アイドル状態、加速状態、減速状態、一定速状態)ごとに出力電流を順次切り替える。
ここで、通常制御時の標準電流Isとは、バッテリ電圧Vbtryが、始動性判定値Vb以上で、かつ準満充電下限値Va未満のとき(通常制御時)に供給する標準的な電流を指す。
また、始動困難状態とは、エンジン1の始動に支障を来すほどバッテリ電圧Vbtryが低い状態を意味し、具体的には、バッテリ電圧Vbtryが始動性判定値Vb(例えば、定格電圧12Vのバッテリ13では、Vb=12.0V)未満である状態(Vbtry<Vb)を指す。
すなわち、まず、加速状態の場合を想定して、加速時制御工程(発電制御プログラムPRGのステップS3)で、制御部12cは、加速時電流低減係数Kaをデータメモリ12fから読み出した後、通常制御時の標準電流Isに加速時電流低減係数Ka(0≦Ka<1)を乗じて加速時出力設定電流Ia(=Is×Ka)を算出し、位相角制御により、出力電流を加速時出力設定電流Iaに一致させる。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isより小さくなるため、通常制御時(図3に示すグラフの(イ)参照)と比べてバッテリ電圧Vbtryの増大勾配が緩やかになる(図3に示すグラフの(ロ)参照)。
そして、制御部12cは、第2バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS4)で、バッテリ電圧Vbtryを演算した後、第1電圧チェック工程(発電制御プログラムPRGのステップS5)で、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上であるか否かを判定する。
この判定の結果、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va未満である場合は、加速時制御解除工程(発電制御プログラムPRGのステップS6)に移行し、制御部12cは、加速時電流低減係数Kaを解除した後、第1バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS1)に戻る。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isに戻るため、バッテリ電圧Vbtryが増大傾向に転じる。
一方、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上である場合は、一定速状態の場合を想定して、一定速時制御工程(発電制御プログラムPRGのステップS7)で、制御部12cは、一定速時電流低減係数Kcをデータメモリ12fから読み出した後、通常制御時の標準電流Isに一定速時電流低減係数Kc(0≦Kc<1)を乗じて一定速時出力設定電流Ic(=Is×Kc)を算出し、位相角制御により、出力電流を一定速時出力設定電流Icに一致させる。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isより小さくなるため、バッテリ電圧Vbtryが減少する(図3に示すグラフの(ハ)参照)。
そして、制御部12cは、第3バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS8)で、バッテリ電圧Vbtryを演算した後、第2電圧チェック工程(発電制御プログラムPRGのステップS9)で、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上であるか否かを判定する。
この判定の結果、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va未満である場合は、一定速時制御解除工程(発電制御プログラムPRGのステップS10)に移行し、制御部12cは、一定速時電流低減係数Kcを解除した後、第2バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS4)に戻る。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isに戻るため、バッテリ電圧Vbtryが増大傾向に転じる(図3に示すグラフの(ニ)参照)。
一方、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上である場合は、アイドル状態の場合を想定して、アイドル時制御工程(発電制御プログラムPRGのステップS11)で、制御部12cは、アイドル時電流低減係数Kiをデータメモリ12fから読み出した後、通常制御時の標準電流Isにアイドル時電流低減係数Ki(0≦Ki<1)を乗じてアイドル時出力設定電流Ii(=Is×Ki)を算出し、位相角制御により、出力電流をアイドル時出力設定電流Iiに一致させる。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isより小さくなるため、通常制御時と比べてバッテリ電圧Vbtryの増大勾配が緩やかになる。
そして、制御部12cは、第4バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS12)で、バッテリ電圧Vbtryを演算した後、第3電圧チェック工程(発電制御プログラムPRGのステップS13)で、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上であるか否かを判定する。
この判定の結果、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va未満である場合は、アイドル時制御解除工程(発電制御プログラムPRGのステップS14)に移行し、制御部12cは、アイドル時電流低減係数Kiを解除した後、第3バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS8)に戻る。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isに戻るため、バッテリ電圧Vbtryが増大傾向に転じる。
一方、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上である場合は、減速状態の場合を想定して、減速時制御工程(発電制御プログラムPRGのステップS15)で、制御部12cは、減速時電流低減係数Kdをデータメモリ12fから読み出した後、通常制御時の標準電流Isに減速時電流低減係数Kd(0≦Kd<1)を乗じて減速時出力設定電流Id(=Is×Kd)を算出し、位相角制御により、出力電流を減速時出力設定電流Idに一致させる。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isより小さくなるため、通常制御時と比べてバッテリ電圧Vbtryの増大勾配が緩やかになる。
そして、制御部12cは、第5バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS16)で、バッテリ電圧Vbtryを演算した後、第4電圧チェック工程(発電制御プログラムPRGのステップS17)で、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上であるか否かを判定する。
この判定の結果、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va未満である場合は、減速時制御解除工程(発電制御プログラムPRGのステップS18)に移行し、制御部12cは、減速時電流低減係数Kdを解除した後、第4バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS12)に戻る。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isに戻るため、バッテリ電圧Vbtryが増大傾向に転じる。
一方、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Va以上である場合は、第5バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS16に戻る。
このように、バッテリ13が準満充電状態にあれば、すぐにバッテリ13を充電する必要度の低さを考慮して、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Vaを下回らない限り、出力電流が小さくなるため、効率的な発電制御を行うことができる。しかも、出力電流は走行モードごとに順次切り替わるので、走行モードに応じて一層きめ細かい発電制御を行うことが可能となる。そのため、無駄な充電動作が削減され、自動二輪車の燃費が向上すると同時に、磁石式発電機11の駆動トルクが減少するため、自動二輪車の走行性能が向上する。
また、準満充電判定工程(発電制御プログラムPRGのステップS2)での判定の結果、バッテリ13が準満充電状態にない場合は、満充電判定工程(発電制御プログラムPRGのステップS19)に移行し、制御部12cは、バッテリ13が満充電状態にあるか否かを判定する。それには、制御部12cは、バッテリ電圧Vbtryを14.5Vと比較し、バッテリ電圧Vbtryが14.5V以上であれば(Vbtry≧14.5V)、バッテリ13が満充電状態にあると判定する。
この判定の結果、バッテリ13が満充電状態にある場合は、過電圧制御工程(発電制御プログラムPRGのステップS20)に移行し、制御部12cは、過電圧制御を行うべく、磁石式発電機11の三相交流電流をゼロ(オープン)にする。すると、過電圧時において、磁石式発電機11の短絡電流がゼロとなるため、発電ロスを低減させることができる。
このように、バッテリ13が満充電状態にあれば、過電圧制御が行われるため、バッテリ13の劣化・短寿命化を未然に防止することができる。
一方、満充電判定工程(発電制御プログラムPRGのステップS19)での判定の結果、バッテリ13が満充電状態にない場合は、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Vaを下回っていると考えられるので(図3に示すグラフの(ホ)参照)、始動性判定工程(発電制御プログラムPRGのステップS21)に移行し、制御部12cは、バッテリ13が始動困難状態にあるか否かを判定する。それには、制御部12cは、始動性判定値Vbをデータメモリ12fから読み出した後、バッテリ電圧Vbtryが始動性判定値Vb未満であるか否かを判定する。その結果、バッテリ電圧Vbtryが始動性判定値Vb未満であれば(Vb>Vbtry)、バッテリ13が始動困難状態にあると判定する。
この判定の結果、バッテリ13が始動困難状態にない場合は、第1バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS1)に戻る。
一方、バッテリ13が始動困難状態にある場合は、このままではエンジン1の始動に支障を来す恐れがあるので、最大電流制御工程(発電制御プログラムPRGのステップS22)に移行し、制御部12cは、出力電流を最大値に設定する。すると、出力電流が最大限に供給されるため、バッテリ電圧Vbtryが急激に増大する(図3に示すグラフの(ヘ)参照)。
そして、制御部12cは、第6バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS23)で、バッテリ電圧Vbtryを演算した後、第5電圧チェック工程(発電制御プログラムPRGのステップS24)で、上述した手順により、まだバッテリ13が始動困難状態のままであるか否かを判定し、この判定をバッテリ13が始動困難状態から抜け出すまで繰り返す。すると、出力電流が依然として最大限に供給されるため、バッテリ電圧Vbtryが引き続き増大する(図3に示すグラフの(ト)参照)。
そして、バッテリ13が始動困難状態から抜け出した時点で、最大電流制御解除工程(発電制御プログラムPRGのステップS25)に移行し、制御部12cは、出力電流を元に戻す。すると、出力電流が通常制御時の標準電流Isに戻るため、バッテリ電圧Vbtryの増大勾配が鈍化する(図3に示すグラフの(チ)参照)。
その後、第1バッテリー電圧入力工程(発電制御プログラムPRGのステップS1)に戻る。
このように、バッテリ13が始動困難状態にあれば、バッテリ電圧Vbtryが始動性判定値Vbに達するまで、出力電流が最大限に供給され続けるため、バッテリ電圧Vbtryを早期に回復させることができる。
ここで、発電制御装置10における発電制御が終了する。
以上説明したとおり、発電制御装置10における発電制御においては、バッテリ13が準満充電状態にあれば、バッテリ電圧Vbtryが14.5Vに達して満充電状態になったり、バッテリ電圧Vbtryが準満充電下限値Vaを下回ったりしない限り、出力電流が小さくなるため、効率的な発電制御を行うことができる。また、バッテリ13が満充電状態にあれば、過電圧制御が行われるため、バッテリ13の劣化・短寿命化を未然に防止することができる。さらに、バッテリ13が始動困難状態にあれば、バッテリ電圧Vbtryが始動性判定値Vbに達するまで、出力電流が最大限に供給され続けるため、バッテリ電圧Vbtryを早期に回復させることができる。
[発明のその他の実施の形態]
なお、上述した実施の形態1では、バッテリ13が準満充電状態にある場合に限り、出力電流を走行モードごとに順次切り替える手順(発電制御プログラムPRGのステップS3〜S18)について説明したが、バッテリ13が始動困難状態にある場合に、同様の手順で出力電流を走行モードごとに順次切り替えるようにしても構わない。
また、上述した実施の形態1では、定格電圧12Vのバッテリ13について、過電圧保護閾値V1を14.5Vと決め、バッテリ電圧Vbtryが14.5Vを超えているときに満充電状態にあると定める場合について説明した。しかし、この過電圧保護閾値V1は14.5Vに限るわけではなく、バッテリ13の定格電圧などの条件に応じて適宜変更することができる。
さらに、上述した実施の形態1では、磁石式発電機11のロータの回転数を検出する手段として位相検出回路12bを用いる場合について説明した。しかし、位相検出回路12bに代えて、図1に破線で示すように、エンジン1の回転速度を検出するロータリーエンコーダなどの回転数センサ5をクランク軸2の近傍に取り付け、この回転数センサ5の検出信号に基づいてエンジン1の回転速度および加速度を演算することも可能である。或いはまた、図1に破線で示すように、磁気センサなどの回転数センサ18を磁石式発電機11の近傍に設けるとともに、この回転数センサ18が3つのステータコイル11a〜11cの位置を検出できる突起(図示せず)をロータに設けることにより、ロータの回転数を直接的に検出するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、自動二輪車に搭載される発電制御装置10について説明したが、この発電制御装置10を自動二輪車以外の鞍乗型車両、例えば自動三輪車、鞍乗型四輪車両(ATV(不整地走行車両)など)に搭載することも勿論できる。
本発明は、自動二輪車、自動三輪車、鞍乗型四輪車両(ATV(不整地走行車両)など)その他の鞍乗型車両に広く適用することができる。
本発明の実施の形態1に係る発電制御装置を示す回路図である。 同実施の形態1に係る発電制御プログラムを示すフローチャートである。 同実施の形態1に係る発電制御時におけるバッテリ電圧の経時変化を例示するグラフである。 従来の発電制御装置を例示する回路図である。
符号の説明
1……エンジン
2……クランク軸
5……回転数センサ
9……レギュレータ
10……発電制御装置
11……磁石式発電機(発電機)
11a、11b、11c……ステータコイル
12……発電電流制御手段
12a……整流部
12b……位相検出回路
12c……制御部
12d……ゲート回路
12e……プログラムメモリ
12f……データメモリ
13……バッテリ
14……電気負荷
14a……ヘッドランプ
14b……ブレーキランプ
14c……その他の電気機器
18……回転数センサ
Ka……加速時電流低減係数
Kc……一定速時電流低減係数
Kd……減速時電流低減係数
Ki……アイドル時電流低減係数
Ia……加速時出力設定電流
Ic……一定速時出力設定電流
Id……減速時出力設定電流
Ii……アイドル時出力設定電流
Iq……充電電流
Ir……放電電流
Is……通常制御時の標準電流
Ix……出力電流
Iy……負荷電流
PRG……発電制御プログラム
Va……準満充電下限値
Vb……始動性判定値
Vbtry……バッテリ電圧

Claims (5)

  1. エンジンのクランク軸の回転エネルギーを利用して三相交流電流を発電する磁石式発電機と、
    この磁石式発電機によって発電された三相交流電流を整流して直流電流に変換し、この直流電流を位相角制御によって任意の電流値の出力電流に変換して給電する発電電流制御手段と、
    この発電電流制御手段からの出力電流を消費する電気負荷と、
    前記発電電流制御手段からの出力電流によって充電されるとともに前記電気負荷に放電されるバッテリとが設けられた発電制御装置であって、
    前記発電電流制御手段は、前記バッテリの電圧を監視し、当該バッテリの電圧に応じて前記出力電流を変更することを特徴とする発電制御装置。
  2. 前記発電電流制御手段は、前記バッテリが準満充電状態にあるか否かを判定し、前記バッテリが準満充電状態にある場合には、前記出力電流が通常制御時の標準電流より小さくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の発電制御装置。
  3. 前記発電電流制御手段は、前記エンジンの回転速度および加速度に基づいて走行モードを特定し、走行モードごとに前記出力電流を順次切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の発電制御装置。
  4. 前記発電電流制御手段は、前記バッテリが電圧低下によって始動困難状態にある場合には、前記出力電流を最大値に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の発電制御装置。
  5. 前記発電電流制御手段は、前記バッテリが満充電状態にある場合には、前記磁石式発電機によって発電された三相交流電流をゼロにすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の発電制御装置。
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