JP6834460B2 - 回転電機の制御装置、回転電機ユニット - Google Patents

回転電機の制御装置、回転電機ユニット Download PDF

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Description

本発明は、力行及び発電を行う回転電機を制御する装置に関する。
従来、力行及び発電を行うISG(Integrated Starter Generator)の発電と力行とを切り替える過程において、ISG(回転電機)の目標トルクをゼロに設定するゼロ期間を設けるものがある(特許文献1参照)。特許文献1に記載のものでは、ゼロ期間中に発電と力行とが切り替わるので、ISGの制御系の遅れに起因する制御上の不具合の発生を抑制することができ、急激なトルク変動を抑制することができるとしている。
特開2015−67225号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものにおいて、上記ゼロ期間が短すぎるとISGに急激なトルク変動が生じるおそれがある。一方で、ゼロ期間が長すぎると、ISGの発電と力行との切り替えを迅速に行うことができなくなる。すなわち、ゼロ期間の長さを調節するたけでは、ISGの界磁巻線に実際に流れる界磁電流を正確に制御することができず、力行と発電との切り替え時における急激なトルク変動を抑制することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、急激なトルク変動を抑制しつつ、力行と発電とを迅速に切り替えることのできる回転電機の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
界磁巻線(12)への通電に基づき力行及び発電を行う回転電機(17)を制御する制御装置(14、20)であって、
前記回転電機により発生させるトルクの指令値であるトルク指令値に基づいて、前記界磁巻線に流す電流を制御する電流制御部と、
前記界磁巻線に流れる界磁電流を取得する界磁電流取得部と、
前記回転電機の力行と発電とを切り替える際に、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値を制限し、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が前記所定電流よりも小さくなった場合に、前記トルク指令値の前記制限を解除するトルク制限部と、
を備える。
上記構成によれば、回転電機は、界磁巻線への通電に基づき力行及び発電を行う。そして、電流制御部により、回転電機により発生させるトルクの指令値であるトルク指令値に基づいて、界磁巻線に流す電流が制御される。これにより、回転電機によって、トルク指令値に従ったトルクが発生させられる。なお、トルク指令値は、回転電機により力行を行う場合の正のトルクと、回転電機により発電を行う場合の負のトルクとを含む。
ここで、例えば回転電機を力行から発電へ切り替える際に、界磁巻線に所定電流よりも大きい界磁電流が残留していると、発電へ切り替えられた時に発電電流が急激に流れる。その結果、回転電機の発生するトルクが正トルクから負トルクへ急変し、回転電機に急激なトルク変動が生じる。
この点、上記構成によれば、界磁電流取得部により、界磁巻線に流れる界磁電流が取得される。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流を取得することができる。そして、回転電機の力行と発電とを切り替える際に、界磁電流取得部により取得された界磁電流が所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内にトルク指令値が制限される。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流が所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内に制限されたトルク指令値に基づいて、界磁巻線に流す電流を制御することができる。したがって、界磁巻線に実際に流れる界磁電流が所定電流よりも小さくなってから、回転電機の力行と発電とを切り替えることができ、急激なトルク変動を抑制することができる。
さらに、上記構成によれば、界磁電流取得部により取得された界磁電流が所定電流よりも小さくなった場合に、トルク指令値の制限が解除される。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流が所定電流よりも小さくなった場合は、制限されていないトルク指令値に基づいて界磁巻線に流す電流を制御することができる。したがって、回転電機の力行と発電とを迅速に切り替えることができる。
第2の手段では、前記トルク制限部は、前記回転電機の力行と発電とを切り替える際に、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が0になるまで、前記トルク指令値を0に制限し、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が前記所定電流よりも小さくなった場合に、前記トルク指令値の前記制限を解除する。
上記構成によれば、回転電機の力行と発電とを切り替える際に、界磁電流取得部により取得された界磁電流が0になるまで、トルク指令値が0に制限される。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流が0になってから、回転電機の力行と発電とを切り替えることができ、急激なトルク変動を効果的に抑制することができる。
例えば、回転電機により発生させるトルクが一定であるとすると、界磁巻線に流す界磁電流の大きさと回転電機の回転速度とは相関を有している。また、回転電機により発生させるトルクと、界磁巻線に流す界磁電流とは相関を有している。そして、界磁巻線に流れている界磁電流が大きいほど、界磁電流が所定電流よりも小さくなるまでの時間が長くなる。
この点、第3の手段では、前記界磁電流取得部は、前記回転電機の回転速度及びトルクに基づいて、前記界磁電流を取得するといった構成を採用している。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流を取得することができ、ひいては回転電機の急激なトルク変動を抑制することができる。
例えば、回転電機により発生させるトルクが一定であるとすると、界磁巻線に流す界磁電流は回転電機の回転速度が高いほど大きくなる。この点、第4の手段では、前記界磁電流取得部は、前記回転電機の回転速度が高いほど、前記界磁電流を大きい値として取得するといった構成を採用している。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流を正確に取得することができる。
また、回転電機により発生させるトルクが大きいほど、界磁巻線に流す界磁電流は大きくなる。この点、第5の手段では、前記界磁電流取得部は、前記回転電機により発生させるトルクが大きいほど、前記界磁電流を大きい値として取得するといった構成を採用している。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流を正確に取得することができる。
第6の手段では、前記回転電機には、前記界磁電流を検出する電流センサ(25)が設けられており、前記界磁電流取得部は、前記電流センサの検出値に基づいて前記界磁電流を取得する。
上記構成によれば、回転電機には、界磁電流を検出する電流センサが設けられている。そして、界磁電流取得部は、電流センサの検出値に基づいて界磁電流を取得する。このため、界磁巻線に実際に流れる界磁電流を正確に取得することができる。
具体的には、第7の手段のように、外部から前記トルク指令値、前記力行を行う指令である力行指令、及び前記発電を行う指令である発電指令を受信しており、前記トルク制限部は、前記力行指令と前記発電指令とが切り替わった際に、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値を制限し、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が前記所定電流よりも小さくなった場合に、前記トルク指令値の前記制限を解除するといった構成を採用することができる。こうした構成によれば、回転電機の制御装置は、力行指令と発電指令とに応じて力行と発電とを切り替えることができ、力行指令と発電指令とが切り替わった際にトルク指令値を制限することができる。
回転電機を制御する制御装置以外にも、トルク指令値や力行指令、発電指令に基づいて制御を行う制御部が存在する場合がある。この場合、トルク制限部によりトルク指令値が制限されていると、制御部による制御に支障を来すおそれがある。
この点、第8の手段では、前記トルク制限部により0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値が制限された場合に、前記トルク指令値が制限された状態であることを外部の制御部(20)へ通知する通知部を備えるといった構成を採用している。このため、外部の制御部は、トルク指令値が制限された状態であることを把握することができ、制御部による制御に支障を来すことを抑制することができる。
第9の手段は、回転電機ユニット(10)であって、第1〜第8のいずれか1つの手段の回転電機の制御装置(14、20)と、前記回転電機(17)と、前記回転電機と蓄電装置(15、22、23)との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える。
上記構成によれば、回転電機の制御装置と、回転電機と、電力変換部と、を備える回転電機ユニットにおいて、急激なトルク変動を抑制しつつ、力行と発電とを迅速に切り替えることができる。
車載回転電機システムの構成を示す回路図。 アシスト時の電流の流れを示す回路図。 比較例におけるアシストから発電への切り替えに際した制御を示すタイムチャート。 比較例におけるアシストから発電への切り替え時のサージ電圧の発生を示す回路図。 アシストと発電との切り替えに際した制御を示すフローチャート。 回転電機の回転速度とトルクと界磁クリア時間との関係を示すマップ。 アシストから発電への切り替えに際した制御を示すタイムチャート。 アシストから発電への切り替えに際した電流の流れを示す回路図。す回路図。
以下、車両に搭載された回転電機システムとして具現化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、車載回転電機システム100は、回転電機ユニット10、エンジンECU(Electronic Control Unit)20、バッテリ22(蓄電装置に相当)、第2コンデンサ23(蓄電装置に相当)、電気負荷24等を備えている。回転電機ユニット10は、回転電機17、インバータ13、回転電機ECU14等を備えている。回転電機ユニット10は、モータ機能(力行機能)付き発電機であり、機電一体型のISG(Integrated Starter Generator)として構成されている。回転電機17は、3相電機子巻線としてのX,Y、Z相巻線11X,11Y,11Z、界磁巻線12、回転位置センサ18、電流センサ19X,19Yを備えている。バッテリ22は、例えば12Vの電圧を出力するPbバッテリである。なお、バッテリ22として、Pbバッテリと異なる種類のバッテリで12Vを出力するバッテリや、12V以外の電圧を出力するバッテリ等を採用することもできる。
X,Y、Z相巻線11X,11Y,11Zは、図示しない固定子鉄心に巻回されて固定子を構成している。本実施形態において、X,Y、Z相巻線11X,11Y,11Zのそれぞれの第1端同士は、中性点にて接続されている。すなわち、回転電機ユニット10は、Y結線されたものである。
界磁巻線12は、固定子鉄心の内周側に対向配置された図示しない界磁極に巻回されて回転子を構成している。界磁巻線12に界磁電流を流すことにより、界磁極が磁化される。界磁極が磁化されたときに発生する回転磁界によって各相巻線11X,11Y,11Zから交流電圧が出力される。本実施形態において、回転子は、車載エンジン101(図1では車載エンジンのボディを模式的に表示)のクランク軸から回転動力を得て回転する。回転位置センサ18は、界磁巻線12の回転位置を検出する。回転位置センサ18は、レゾルバやホール素子等により構成されている。エンジン101は、例えばガソリンを燃料とするエンジンであり、燃料の燃焼により駆動力を発生する。なお、エンジン101は、ガソリンエンジンに限らず、軽油を燃料として用いるディーゼルエンジンや、その他の燃料を用いるエンジンであってもよい。
インバータ13(電力変換部、及び通電回路に相当)は、各相巻線11X,11Y,11Zから出力された交流電圧(交流電力)を直流電圧(直流電力)に変換する。また、インバータ13は、バッテリ22から供給される直流電圧を交流電圧に変換して各相巻線11X,11Y,11Zへ出力する。インバータ13(整流回路及び駆動回路に相当)は、電機子巻線の相数と同数の上下アームを有するブリッジ回路である。詳しくは、インバータ13は、X相モジュール13X、Y相モジュール13Y、及びZ相モジュール13Zを備え、3相全波整流回路を構成している。また、インバータ13は、回転電機17の各相巻線11X,11Y,11Zに供給される交流電圧を調節することで回転電機17を駆動する駆動回路を構成している。電流センサ19XはX相巻線に流れる電流を検出し、電流センサ19YはY相巻線に流れる電流を検出する。
X,Y,Z相モジュール13X,13Y,13Zのそれぞれは、上アームスイッチSp、及び下アームスイッチSnを備えている。すなわち、スイッチSp,Snはブリッジ接続されている。本実施形態では、各スイッチSp,Snとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、具体的には、NチャネルMOSFETを用いている。上アームスイッチSpには、上アームダイオードDpが逆並列(並列)に接続され、下アームスイッチSnには、下アームダイオードDnが逆並列(並列)に接続されている。本実施形態では、各ダイオードDp,Dnとして、各スイッチSp,Snのボディダイオードを用いている。なお、各ダイオードDp,Dnとしては、ボディダイオードに限らず、例えば各スイッチSp,Snとは別部品のダイオードであってもよい。
X相モジュール13XのX端子PXには、X相巻線11Xの第2端が接続されている。X端子PXには、上アームスイッチSpの低電位側端子(ソース)と下アームスイッチSnの高電位側端子(ドレイン)とが接続されている。上アームスイッチSpのドレインには、回転電機ユニット10のB端子(出力端子に相当)が接続され、下アームスイッチSnのソースには、回転電機ユニット10のE端子を介して接地部位(グランドGND)としてのエンジン101のボディが接続されている。B端子は、上記バッテリ22の正極に接続される端子であり、着脱自在のコネクタ状に形成されている。
Y相モジュール13YのY端子PYには、Y相巻線11Yの第2端が接続されている。Y端子PYには、上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの接続点が接続されている。上アームスイッチSpのドレインには、B端子が接続され、下アームスイッチSnのソースには、E端子を介してグランドGNDとしてのエンジン101のボディが接続されている。
Z相モジュール13ZのZ端子PZには、Z相巻線11Zの第2端が接続されている。Z端子PZには、上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの接続点が接続されている。上アームスイッチSpのドレインには、B端子が接続され、下アームスイッチSnのソースには、E端子を介してグランドGNDとしてのエンジン101のボディが接続されている。
各相モジュール13X,13Y,13Zのそれぞれを構成する各スイッチSp,Snの直列接続体には、第1コンデンサ15(蓄電装置に相当)と、ツェナーダイオード16とが並列接続されている。インバータ13の高圧側接続点P1と低圧側接続点P2との間の電圧を検出する電圧センサ41(電圧検出部及び電圧取得部に相当)が設けられている。
回転電機ECU14(回転電機の制御装置に相当)は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンとして構成されている。回転電機ECU14は、その内部の図示しないICレギュレータにより、界磁巻線12に流す界磁電流を調整する。これにより、回転電機ユニット10の発電電圧(B端子の電圧)を制御する。また、回転電機ECU14は、車両の走行開始後にインバータ13を制御して回転電機17を駆動させて、エンジン101の駆動力をアシストする。回転電機17は、エンジンECU20からエンジン101を始動させる指令を受信した場合に、エンジン101の始動時にクランク軸に回転を付与可能であり、スタータとしての機能を有している。回転電機ECU14は、通信端子であるL端子及び通信線を介して、回転電機ユニット10外部の制御装置であるエンジンECU20と接続されている。エンジンECU20は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンとして構成されており、エンジン101の運転状態を制御する。回転電機ECU14は、エンジンECU20との間で双方向通信(例えば、LINプロトコルを用いたシリアル通信)を行い、エンジンECU20と情報のやりとりをする。
回転電機ECU14は、エンジンECU20(外部の制御部に相当)から送信されたシリアル通信信号に基づいて、回転電機17により力行を行う指令である力行指令、回転電機17により発電を行う指令である発電指令、それらのいずれでもないニュートラル指令、回転電機17に要求する要求トルク(制動トルクを含む)を把握する。そして、回転電機ECU14(電流制御部に相当)は、回転電機17が要求トルク(トルク指令値)を発生するように、界磁巻線12に印加するPWM電圧、及びスイッチSp,Snのオンオフ状態を制御する。詳しくは、回転電機ECU14は、回転位置センサ18により検出される界磁巻線12の回転位置に基づいて、界磁巻線12(すなわち回転電機17)の回転速度を算出する。回転電機ECU14は、電流センサ19X,19Yにより検出されたX相,Y相の電流、及び界磁巻線12の回転位置及び回転速度に基づいて、スイッチSp,Snのオンオフ位相及びオンオフ期間(デューティ等)を制御する。また、回転電機ECU14は、電圧センサ41により検出される電圧が閾値を超えたことを条件として、回転電機端電圧が異常であることを検出する。この閾値は、第1コンデンサ15の耐電圧及び各スイッチSp,Snの耐電圧よりも低い電圧に設定されている。
B端子には、リレー21を介して、エンジンECU20とバッテリ22の正極端子とが接続されている。バッテリ22の負極端子には、グランドGNDとしてのエンジン101のボディが接続されている。B端子には、第2コンデンサ23と、電気負荷24とが接続されている。電気負荷24は、例えば車両の電子制御ブレーキシステムや電動パワーステアリング等、所定電圧以上を動作電圧とする電気負荷を含んでいる。動作電圧は、電気負荷が規定の性能を発揮可能な電圧であり、電気負荷の保証電圧や定格電圧等である。電気負荷24は、エアコンディショナーや、車載オーディオ、ヘッドランプ等を含んでいてもよい。なお、リレー21は、イグニッションスイッチのオンによってオン状態とされる。
図2は、アシスト時の電流の流れを示す回路図である。同図に示すように、バッテリ22へ流入出するバッテリ電流Ib1は、第1コンデンサ15へ流入出するコンデンサ電流Ic1と、界磁巻線12へ流れる界磁電流If1と、インバータ13へ流入出するインバータ電流Ii1とに分かれる。コンデンサ電流Ic1は、第1コンデンサ15に印加される電圧の変動に応じたリプル電流となり、比較的小さな電流となる。
図3は、比較例におけるアシストから発電への切り替えに際した制御を示すタイムチャートである。制御モード指令値は、エンジンECU20から回転電機ECU14へ出力される、制御モードを指令する指令値である。制御モードは、回転電機ECU14が実行する制御モードである。トルク指令値は、回転電機ECU14が回転電機17により発生させるトルクの指令値であり、力行が正トルク、発電が負トルクである。界磁電流指令値は、回転電機ECU14が界磁巻線12に流す電流の指令値である。界磁電流は、界磁巻線12に実際に流れる電流である。INV制御は、回転電機ECU14によりインバータ13の各スイッチSp,Snのオンオフ制御を実行している(オン)か否(オフ)かを表している。バッテリ電流は、バッテリ22へ流入出する電流であり、流出が正電流、流入が負電流である。回転電機端電圧は、第1コンデンサ15(回転電機17の接続点P1,P2間)に印加される電圧である。
時刻t11において、エンジンECU20から回転電機ECU14へ出力される制御モード指令値が、ニュートラルからアシストへ変化する。これにより、回転電機ECU14は、アシストモードを実行し、エンジンECU20から入力したトルク指令値に従ってトルク指令値を生成する。回転電機ECU14は、生成したトルク指令値に基づいて、界磁電流指令値を算出し、界磁巻線12に流れる界磁電流が増加する。また、回転電機ECU14は、インバータ13の制御を開始し、バッテリ22から流出するバッテリ電流が徐々に増加するとともに、回転電機端子電圧が徐々に低下する。
時刻t12において、エンジンECU20から回転電機ECU14へ出力される制御モード指令値が、アシストから発電へ変化する。これにより、回転電機ECU14は、トルク指令値が徐々に減少して0になるまでニュートラルモードを実行し、エンジンECU20から入力したトルク指令値に従ってトルク指令値を生成する。回転電機ECU14は、生成したトルク指令値に基づいて、界磁電流指令値を算出し、界磁巻線12に流れる界磁電流が減少する。また、回転電機ECU14は、インバータ13の制御を継続し、バッテリ22から流出するバッテリ電流が徐々に減少するとともに、回転電機端子電圧が徐々に上昇する。
時刻t13において、回転電機ECU14は、生成したトルク指令値が0になると、ニュートラルモードを終了し、発電モードを実行する。そして、回転電機ECU14は、エンジンECU20から入力したトルク指令値に従ってトルク指令値を生成する。回転電機ECU14は、生成したトルク指令値に基づいて、界磁電流指令値を算出し、界磁巻線12に流れる界磁電流が増加する。ここで、図4に示すように、回転電機ECU14がインバータ13の制御を停止することにより、インバータ電流Ii2が0まで急速に減少し、バッテリ22と回転電機ユニット10とを接続する配線のインダクタンスに応じたサージ電圧が発生する。これにより、大電流のバッテリ電流Ib2が流れ、第1コンデンサ15に大電流のコンデンサ電流Ic2が流入する。
さらに、図3に示すように、界磁巻線12に界磁電流が残留した状態から、界磁電流が増加している。このため、インバータ13の制御を停止すると、各スイッチSp,Snに並列に接続された各ダイオードDp,Dnを介して、回転電機17により発電された発電電流が流れる。したがって、バッテリ22へ流入するバッテリ電流が急激に増加するとともに、回転電機端子電圧が急激に上昇する。その結果、回転電機端電圧が急激に上昇し、回転電機ECU14が回転電機端電圧の異常を検出するおそれがある。このとき、回転電機17により発生するトルクが、正トルクから負トルクへ急激に変化することとなる。
時刻t14において、エンジンECU20から入力したトルク指令値に従って生成したトルク指令値が一定値となる。回転電機ECU14は、生成したトルク指令値に基づいて、界磁電流指令値を算出し、界磁巻線12に流れる界磁電流が一定値となる。また、回転電機ECU14は、インバータ13の制御を停止しており、バッテリ22へ流入するバッテリ電流が徐々に一定値に近付くとともに、回転電機端子電圧が徐々に一定値に近付く。
そこで、本実施形態では、回転電機17の急激なトルク変動を抑制しつつ、アシスト(力行)と発電とを迅速に切り替えるべく、図5の制御を実行する。図5は、アシストと発電との切り替えに際した制御を示すフローチャートである。この一連の処理は、回転電機ECU14により、所定の周期で繰り返し実行される。
まず、制御モード指令値がアシストと発電とで切り替えられたか否か判定する(S11)。ここで、アシストと発電との切り替えは、アシストから発電への切り替えと、発電からアシストへの切り替えとを含む。この判定において、制御モード指令値がアシストと発電とで切り替えられたと判定した場合(S11:YES)、実行する制御モードをニュートラルに設定する(S12)。ニュートラルモードでは、トルク指令値を0まで徐々に減少させ、トルク指令値を0(すなわち0を含む所定トルクの範囲内)に維持(制限)する。なお、制御モード指令値がアシストと発電とで切り替えられたと判定した場合、その判定結果は、後述する界磁クリア時間が経過するまで維持される。
続いて、回転電機17の回転速度とトルク指令値とから、界磁クリア時間Tを算出する(S13)。トルク指令値は、エンジンECU20から入力したトルク指令値でもよいし、そのトルク指令値に従って回転電機ECU14が生成したトルク指令値でもよい。詳しくは、図6に示すマップを参照して、回転電機17の回転速度とトルク指令値(すなわち回転電機17が発生するトルク)とに基づいて、界磁クリア時間Tを算出する。界磁クリア時間Tは、制御モード指令値がアシストと発電とで切り替えられた時点から、界磁巻線12に流れる電流が0になるまでの時間である。ここで、界磁巻線12に流れている界磁電流Ifが大きいほど、界磁電流Ifが0になるまで(すなわち所定電流よりも小さくなるまで)の時間が長くなる。このため、界磁クリア時間Tを算出することは、界磁巻線12に流れる界磁電流Ifを取得することに相当する。図6に示すように、回転電機17の回転速度が高いほど、界磁クリア時間Tは長く(界磁電流Ifは大きく)なっている(T1>T2)。また、トルク指令値の絶対値が大きいほど、界磁クリア時間Tは長く(界磁電流Ifは大きく)なっている(T1>T2)。図6のマップは、実験等に基づいて予め設定されている。
続いて、制御モード指令値がアシストと発電とで切り替えられた時点から、界磁クリア時間T以上経過したか否か判定する(S14)。すなわち、取得した界磁電流Ifが0になった(所定電流よりも小さくなった)か否か判定する。この判定において、界磁クリア時間T以上経過していないと判定した場合(S14:NO)、制御モードを維持してその制御モードを上位ECUへ通知する(S15)。詳しくは、界磁クリア時間T以上経過していないと判定した場合は、ニュートラルモードを維持して制御モードがニュートラルモードであることをエンジンECU20へ通知する。すなわち、取得した界磁電流Ifが0になる(すなわち所定電流よりも小さくなる)まで、トルク指令値を0(0を含む所定トルクの範囲内)に制限する。その後、この一連の処理を一旦終了する(END)。
なお、制御モードがニュートラルモードであることを通知されたエンジンECU20は、別途設けられバッテリ22の給電状態を制御するバッテリECUへ、制御モードがニュートラルモードであることを伝達する。バッテリECUは、車載回転電機システム100がPbバッテリとLiイオンバッテリとを備えている場合、アシストモード及びニュートラルモードではLiイオンバッテリと回転電機17とを接続し、発電モードではLiイオンバッテリ及びPbバッテリと回転電機17とを接続する。
一方、S11の判定において、制御モード指令値がアシストと発電とで切り替えられていないと判定した場合(S11:NO)、及びS14の判定において、界磁クリア時間T以上経過したと判定した場合(S14:YES)、制御モードを制御モード指令値で指令されたモードに設定する(S16)。アシストモード及び発電モードでは、エンジンECU20から入力したトルク指令値に従ってトルク指令値を生成する、すなわちトルク指令値の制限を解除する。そして、S15の処理へ進む。
なお、S13の処理が界磁電流取得部としての処理に相当し、S12,S14,S16の処理がトルク制限部としての処理に相当し、S15の処理が通知部としての処理に相当する。
図7は、本実施形態におけるアシストから発電への切り替えに際した制御を示すタイムチャートである。
時刻t21〜t22までの制御は、図3の比較例における時刻t11〜t12までの制御と同一である。
時刻t22において、エンジンECU20から回転電機ECU14へ出力される制御モード指令値が、アシストから発電へ変化する。これにより、回転電機ECU14は、ニュートラルモードを実行し、トルク指令値を0まで徐々に減少させ、トルク指令値を0に維持する。回転電機ECU14は、生成したトルク指令値に基づいて界磁電流指令値を算出し、界磁巻線12に流れる界磁電流が0まで徐々に減少して0に維持される。また、回転電機ECU14は、インバータ13の制御を継続し、バッテリ22から流出するバッテリ電流が徐々に減少するとともに、回転電機端子電圧が徐々に上昇する。回転電機ECU14は、界磁クリア時間Tが経過するまでニュートラルモードを継続する。
時刻t23において、時刻t22から界磁クリア時間Tが経過すると、回転電機ECU14は、ニュートラルモードを終了し、発電モードを実行する。そして、回転電機ECU14は、エンジンECU20から入力したトルク指令値に従ってトルク指令値を生成する。回転電機ECU14は、生成したトルク指令値に基づいて、界磁電流指令値を算出し、界磁巻線12に流れる界磁電流が増加する。ここで、回転電機ECU14がインバータ13の制御を停止した時点で、図8に示す界磁電流If3は0になっている。このため、図8に示すバッテリ電流Ib3は、図4に示すバッテリ電流Ib2よりも小さくなっている。したがって、インバータ電流Ii3が0まで急速に減少しても、バッテリ22と回転電機ユニット10とを接続する配線のインダクタンスに応じて発生するサージ電圧は小さくなる。これにより、バッテリ電流Ib3が流れても、第1コンデンサ15に流入するコンデンサ電流Ic3は小さくなる。
また、界磁巻線12に界磁電流が残留していない状態(界磁電流If3=0)で、インバータ13の制御を停止し、その後に界磁電流が増加している。このため、スイッチSp,Snに並列に接続されたダイオードDp,Dnを介して、回転電機17から流出する発電電流は徐々に増加する。したがって、バッテリ22へ流入するバッテリ電流が急激には増加せず、回転電機端子電圧も急激には上昇しない。その結果、回転電機端電圧が閾値を超えることはなく、回転電機ECU14が回転電機端電圧の異常を検出するおそれがない。このとき、回転電機17により発生するトルクが、正トルクから負トルクへ急激に変化することが抑制される。
時刻t24において、エンジンECU20から入力したトルク指令値に従って生成したトルク指令値が一定値となる。回転電機ECU14は、生成したトルク指令値に基づいて、界磁電流指令値を算出し、界磁巻線12に流れる界磁電流が一定値となる。また、回転電機ECU14は、インバータ13の制御を停止しており、バッテリ22へ流入するバッテリ電流が徐々に一定値に近付くとともに、回転電機端子電圧が徐々に一定値に近付く。
また、発電からアシストへの切り替えに際しても、回転電機ECU14は、ニュートラルモードを実行し、トルク指令値を0まで徐々に減少させ、トルク指令値を0に維持する。そして、回転電機ECU14は、界磁クリア時間Tが経過するまでニュートラルモードを継続する。界磁クリア時間Tが経過すると、回転電機ECU14は、ニュートラルモードを終了し、アシストモードを実行する。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・回転電機17の回転速度とトルク指令値とに基づいて、界磁クリア時間T、すなわち界磁巻線12に流れる界磁電流Ifが取得される。このため、界磁巻線12に実際に流れる界磁電流Ifを取得することができる。そして、回転電機17のアシスト(力行)と発電とを切り替える際に、界磁クリア時間Tが経過するまで、すなわち取得した界磁電流Ifが所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内にトルク指令値が制限される。このため、界磁巻線12に実際に流れる界磁電流Ifが所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内に制限されたトルク指令値に基づいて、界磁巻線12に流す電流を制御することができる。したがって、界磁巻線12に実際に流れる界磁電流Ifが所定電流よりも小さくなってから、回転電機17のアシストと発電とを切り替えることができ、急激なトルク変動を抑制することができる。
・界磁電流Ifが所定電流よりも小さくなった場合に、トルク指令値の制限が解除される。このため、界磁巻線12に実際に流れる界磁電流Ifが所定電流よりも小さくなった場合は、制限されていないトルク指令値に基づいて界磁巻線12に流す電流を制御することができる。したがって、回転電機17のアシストと発電とを迅速に切り替えることができる。
・回転電機17のアシストと発電とを切り替える際に、界磁電流Ifが0になるまで、トルク指令値が0に制限される。このため、界磁巻線12に実際に流れる界磁電流Ifが0になってから、回転電機17のアシストと発電とを切り替えることができ、急激なトルク変動を効果的に抑制することができる。
・例えば回転電機17により発生させるトルクが一定であるとすると、界磁巻線12に流す界磁電流Ifは回転電機17の回転速度が高いほど大きくなる。この点、回転電機17の回転速度が高いほど、界磁クリア時間Tを長い値、すなわち界磁電流Ifを大きい値として取得している。このため、界磁巻線12に実際に流れる界磁電流Ifを正確に取得することができる。
・例えば回転電機17により発生させるトルクが大きいほど、界磁巻線12に流す界磁電流Ifは大きくなる。この点、回転電機17により発生させるトルクが大きいほど、界磁クリア時間Tを長い値、すなわち界磁電流Ifを大きい値として取得している。このため、界磁巻線12に実際に流れる界磁電流Ifを正確に取得することができる。
・回転電機ECU14は、エンジンECU20からトルク指令値、アシスト指令、発電指令、及びニュートラル指令を受信している。このため、回転電機ECU14は、アシスト指令と発電指令とに応じてアシストと発電とを切り替えることができ、アシスト指令と発電指令とが切り替わった際にトルク指令値を制限することができる。
・回転電機ECU14は、0を含む所定トルクの範囲内にトルク指令値が制限された場合に、トルク指令値が制限された状態であることをエンジンECU20へ通知している。このため、エンジンECU20は、トルク指令値が制限された状態であることを把握することができ、エンジンECU20やバッテリECUによる制御に支障を来すことを抑制することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・図5のS15の処理において、回転電機ECU14は、ニュートラルモードであることをバッテリECU(上位ECUに相当)に直接通知してもよい。また、図5のS15の処理に代えて、制御モードがニュートラルモードであることを示すフラグをオンにしてよい。そして、エンジンECU20は、そのフラグの状態により、ニュートラルモードであるか否か判定してもよい。なお、図5のS15の処理を省略することもできる。
・図5のS13の処理において、トルク指令値に代えて、トルクセンサによるトルクの検出値や、回転電機17に流れる電流等に基づき推定したトルクの推定値を用いることもできる。
・上記実施形態では、回転電機17のアシストと発電とを切り替える際に、界磁電流Ifが0になるまで、トルク指令値を0に制限した。これに対して、回転電機17のアシストと発電とを切り替える際に、界磁電流Ifが0に近い所定電流になるまで、トルク指令値を0に制限してもよい。また、トルク指令値を0に近い所定トルクに制限してもよい。
・エンジンECU20は、制御モード指令値を省略して、トルク指令値を回転電機ECU14へ出力してもよい。この場合であっても、回転電機ECU14は、入力したトルク指令値に基づいて、アシストと発電とが切り替わったことを判定することができる。例えば、トルク指令値が正から負に変化した場合にアシストから発電へ切り替わったと判定し、トルク指令値が負から正に変化した場合に発電からアシストへ切り替わったと判定することができる。
・図1に破線で示すように、回転電機17に、界磁電流Ifを検出する電流センサ25が設けられていてもよい。この場合、回転電機ECU14(界磁電流取得部に相当)は、その時々の電流センサ25の検出値に基づいて界磁電流Ifを正確に取得することができる。そして、回転電機ECU14(トルク制限部に相当)は、回転電機17のアシスト(力行)と発電とを切り替える際に、取得した界磁電流Ifが所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内にトルク指令値を制限し、取得した界磁電流Ifが所定電流よりも小さくなった場合に、トルク指令値の制限を解除すればよい。また、トルク指令値を0まで徐々に減少(増加)させた時点で、電流センサ25により検出した界磁電流Ifに基づいて界磁クリア時間Tを算出してもよい。
・回転電機17として、車両を走行させることのできる駆動力を発生するMG(Motor Generator)を採用することもできる。
・回転電機ECU14は、回転電機17による発電時に、各ダイオードDp,Dnによるダイオード整流に代えて、各スイッチSp,Snによる同期整流や矩形波制御を行ってもよい。
・回転電機ECU14に代えて、エンジンECU20やバッテリECU等により、電流制御部、界磁電流取得部、トルク制限部、及び通知部の機能を実現することもできる。また、回転電機ECU14、エンジンECU20、及びバッテリECUに、これらの機能を分配してもよい。
・回転電機17として、多相多重巻線を有する回転電機を採用することもできる。その場合は、回転電機17の構成に応じて、インバータ13の制御を変更すればよい。なお、インバータ13の構成も、X,Y,Z相モジュール13X,13Y,13Z全体を一体のモジュールとして構成したり、X,Y,Z相モジュール13X,13Y,13Zのうち2つを一体のモジュールとして構成したりしてもよい。
12…界磁巻線、14…回転電機ECU、17…回転電機、20…エンジンECU。

Claims (8)

  1. 界磁巻線(12)への通電に基づき力行及び発電を行う回転電機(17)を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機により発生させるトルクの指令値であるトルク指令値に基づいて、前記界磁巻線に流す電流を制御する電流制御部と、
    前記界磁巻線に流れる界磁電流を取得する界磁電流取得部と、
    前記回転電機の力行と発電とを切り替える際に、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値を制限し、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が前記所定電流よりも小さくなった場合に、前記トルク指令値の前記制限を解除するトルク制限部と、
    を備え
    前記界磁電流取得部は、前記回転電機の回転速度及びトルクに基づいて、前記界磁電流を取得する回転電機の制御装置。
  2. 前記界磁電流取得部は、前記回転電機の回転速度が高いほど、前記界磁電流を大きい値として取得する請求項に記載の回転電機の制御装置。
  3. 前記界磁電流取得部は、前記回転電機により発生させるトルクが大きいほど、前記界磁電流を大きい値として取得する請求項又はに記載の回転電機の制御装置。
  4. 外部から前記トルク指令値、前記力行を行う指令である力行指令、及び前記発電を行う指令である発電指令を受信しており、
    前記トルク制限部は、前記力行指令と前記発電指令とが切り替わった際に、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値を制限し、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が前記所定電流よりも小さくなった場合に、前記トルク指令値の前記制限を解除する請求項1〜のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  5. 前記トルク制限部により0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値が制限された場合に、前記トルク指令値が制限された状態であることを外部の制御部(20)へ通知する通知部を備える請求項1〜のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  6. 界磁巻線(12)への通電に基づき力行及び発電を行う回転電機(17)を制御する制御装置(14、20)であって、
    前記回転電機により発生させるトルクの指令値であるトルク指令値に基づいて、前記界磁巻線に流す電流を制御する電流制御部と、
    前記界磁巻線に流れる界磁電流を取得する界磁電流取得部と、
    前記回転電機の力行と発電とを切り替える際に、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が所定電流よりも小さくなるまで、0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値を制限し、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が前記所定電流よりも小さくなった場合に、前記トルク指令値の前記制限を解除するトルク制限部と、
    前記トルク制限部により0を含む所定トルクの範囲内に前記トルク指令値が制限された場合に、前記トルク指令値が制限された状態であることを外部の制御部(20)へ通知する通知部と、
    を備える回転電機の制御装置。
  7. 前記トルク制限部は、前記回転電機の力行と発電とを切り替える際に、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が0になるまで、前記トルク指令値を0に制限し、前記界磁電流取得部により取得された前記界磁電流が0になった場合に、前記トルク指令値の前記制限を解除する請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の回転電機の制御装置(14、20)と、
    前記回転電機(17)と、前記回転電機と蓄電装置(15、22、23)との間の電力変換を行う電力変換部(13)と、を備える回転電機ユニット(10)。
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