JP2009156452A - 流体軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度なラジアル軸受隙間を容易に形成可能とする。
【解決手段】流体軸受装置1は、金属製のハウジング7と、ハウジング7の内周に固定された焼結金属製の軸受スリーブ8と、軸受スリーブ8の内周に挿入され、その外周面2a1と軸受スリーブ8の内周面8aとの間にラジアル軸受隙間を形成する軸部材2とを主要な構成部材として備える。軸受スリーブ8の外周面8dとハウジング7の内周面7a1との間には圧縮状態の樹脂製中間部材10を介在させており、従ってハウジング7と軸受スリーブ8とは、中間部材10の弾性復元力で相互に固定されている。この中間部材10は、ハウジング7をインサート部品として射出成形されたものである。
【選択図】図2

Description

本発明は流体軸受装置に関する。
流体軸受装置は、軸受隙間に形成される流体の潤滑膜で回転側の部材を固定側の部材に対して回転自在に支持する軸受装置である。この流体軸受装置は、高速回転、高回転精度、低騒音等の特徴を有するものであり、近年ではその特徴を活かして、情報機器をはじめ種々の電気機器に搭載されるモータ用の軸受装置として、より具体的には、HDD等のディスク駆動装置に搭載されるスピンドルモータ、レーザビームプリンタに搭載されるポリゴンスキャナモータ、PCに搭載されるファンモータなどに組み込まれる軸受装置として好適に使用されている。
上記モータのうち、ディスク駆動装置用のスピンドルモータに組み込まれる流体軸受装置は、例えば特開2003−232353号公報(特許文献1)に記載のように、ハウジングと、ハウジングの内周に固定された軸受スリーブと、軸受スリーブの内周面が面するラジアル軸受隙間に形成される流体の潤滑膜で支持すべき軸(軸部材)をラジアル方向に支持するラジアル軸受部とを備える。
特開2003−232353号公報
ところで、ハウジングは一般に樹脂製あるいは金属製とされる。樹脂製ハウジングを使用する場合、その内周への軸受スリーブの固定は、軸受スリーブをハウジング内周に圧入することにより行われるのが一般的である。しかしながら、樹脂製ハウジングでは、成形収縮に伴って生じるヒケの影響等によって所定の内周面形状を得るのが難しく、従って所定の精度および強度で軸受スリーブを固定するのが困難である。また、樹脂製ハウジングでは、必要とされる強度を確保するのが難しく、近年求められるような高い軸受性能を安定的に維持するのがどうしても困難である。
一方、金属製ハウジングを使用する場合、その内周への軸受スリーブの固定は、軸受スリーブをハウジング内周に圧入するか、軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との間の嵌め合い隙間に接着剤を供給する(隙間接着)ことにより行われる。しかしながら、前者の手法では、圧入に伴って軸受スリーブに縮径方向の大きな力が加わるため、軸受スリーブの内周面が変形し、必要とされるラジアル軸受隙間の精度を確保できないおそれがある。また、後者では、接着剤が固化するまでの間、軸受スリーブとハウジングの軸方向および半径方向相対位置を一定に保持するために、両者を治具で拘束する必要があり、製作工程が煩雑となる。
本発明の課題は、高精度なラジアル軸受隙間を確保し、また、金属製ハウジングに対する軸受スリーブの固定を容易に行うことができる流体軸受装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、金属製のハウジングと、ハウジングの内周に収容された軸受スリーブと、軸受スリーブの内周面が面するラジアル軸受隙間に形成される流体の潤滑膜で支持すべき軸をラジアル方向に支持するラジアル軸受部とを備える流体軸受装置において、軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との間に圧縮状態の中間部材を介在させて、軸受スリーブがハウジングの内周に固定されていることを特徴とする。
上記のように、本発明は、軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との間に圧縮状態の中間部材を介在させて、軸受スリーブがハウジングの内周に固定されていることを特徴とするものである。かかる構成は、中間部材を、軸受スリーブやハウジングよりも弾性に富む材料(軟質の材料)、例えば樹脂材料で形成することにより得られる。上記本発明の構成によれば、中間部材の弾性復元力で軸受スリーブとハウジングを固定することができる。この際、金属製ハウジングの内周に軸受スリーブを直接圧入する場合に比べて、軸受スリーブに付与される縮径力が軽減されるので、ハウジング内周への固定前後で軸受スリーブの内周面形状が変化するのを回避することができる。また、隙間接着する場合に必須となる治具も不要となる。さらに、中間部材はそれ自体に特段の強度が必要とされるわけではなく、軸受スリーブとハウジングの相対移動を規制し得る弾性復元力を発揮できるものであれば足りる。そのため、中間部材は固化時に生じるヒケの量が無視可能な程度の微小量である被膜状の薄肉体とすることができ、その形状精度を容易に高めることができる。以上のことから、本発明によれば、高精度なラジアル軸受隙間を確保し、また、金属製ハウジングに対する軸受スリーブの固定を容易に行うことができる流体軸受装置を提供することができる。
中間部材は、ハウジングの内周面と軸受スリーブの外周面との間に介在する略円筒状の部分(円筒部)のみからなる形態とする他、円筒部と半径方向に延在する平面部とを有する形態とすることもできる。この場合、平面部で、支持すべき軸をスラスト方向に支持するスラスト軸受部を形成することができる。なお、延在方向は、円筒部を基準として、内径側あるいは外径側の何れであっても良い。延在方向を内径側とすれば、これを例えばハウジングの端面に設けることにより、いわゆる動圧軸受あるいはピボット軸受からなるスラスト軸受部を形成することができる(図2、図4、図6を参照)。また、延在方向を内径側とし、これを例えば軸受スリーブの端面に設ければ、動圧軸受からなるスラスト軸受部を形成することができる(図7を参照)。また、延在方向を外径側とすれば、これを例えばハウジングの端面に設けることにより、動圧軸受からなるスラスト軸受部を形成することができる(図5を参照)。
前記平面部の端面には、これが形成するスラスト軸受部のスラスト軸受隙間に流体の動圧作用を発生させる動圧発生部(スラスト動圧発生部)を形成することができる。
軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との間に、圧縮状態の中間部材を介在させるための具体的手段として、ハウジングの内周面に中間部材を被着させてから、その内周に軸受スリーブを圧入する、またあるいは、軸受スリーブの外周面に中間部材を被着させてから、これをハウジングの内周に圧入することが考えられる。かかる構成を採用する場合の中間部材の被着手段として、ハウジングあるいは軸受スリーブをインサート部品として中間部材を射出成形することが考えられる。この場合、中間部材の型成形面(ハウジングをインサート部品とした場合には一体成形品の内周面、軸受スリーブをインサート部品とした場合には一体成形品の外周面)が相手側部材(前者の場合は軸受スリーブ、後者の場合はハウジング)に対する嵌め合い面となるので、インサート部品のうち、射出成形材料で覆われる面(前者の場合はハウジング内周面、後者の場合は軸受スリーブ外周面)を特段高精度に仕上げる必要がない。従って、インサート部品(ハウジングあるいは軸受スリーブ)を低コストに製作することが可能となる。中間部材を成形するための射出材料としては、上述のように樹脂材料が使用可能であるが、軸受スリーブの内周面を変形させることなくハウジング内周に圧入し得る弾性を有し、かつ射出成形可能であれば、金属材料を使用することもできる。
中間部材は、上記のようにハウジングあるいは軸受スリーブをインサートして射出成形する他、例えば樹脂材料をスプレー法、ディッピング法、インクジェット法等によってハウジング表面あるいは軸受スリーブ表面にコーティングすることによって形成することもできる。
中間部材を被着させる部材(ハウジングあるいは軸受スリーブ)は多孔質体とするのが望ましい。これにより、中間部材を形成する材料が、中間部材を被着させる部材の表面開孔に入りこんでアンカー効果を発揮するため、軸受スリーブを成形品に、あるいは成形品をハウジングに圧入する際の摺動抵抗によって中間部材が被着部材の表面から剥離する事態を防止することができるからである。但し、ハウジングを多孔質体とした場合には、流体軸受装置の内部に充填される流体が内部気孔を介して外部に漏れ出すおそれがあるが、内周面等に被着させた中間部材によって表面付近の内部気孔(表面開孔)を封止することができるため、かかる事態は可及的に防止し得る。また、例えば相対密度(内部気孔を除いた固体部分の密度。真密度とも称される。)を95%以上とすれば、外部への漏れ出し防止効果がさらに高まる。
中間部材が、半径方向に延在する平面部を有するものであり、かつこの中間部材をハウジング又は軸受スリーブをインサートして射出成形する場合には、射出成形と同時に、平面部の端面に動圧発生部(スラスト動圧発生部)を形成することも可能である。
以上に示すように、本発明によれば、高精度なラジアル軸受隙間を確保することができ、また、金属製ハウジングに対する軸受スリーブの固定も容易に行うことができる流体軸受装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、流体軸受装置を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、HDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、軸部材2を回転自在に支持する流体軸受装置1と、軸部材2の一端に設けられたディスクハブ3と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4およびロータマグネット5と、流体軸受装置1のハウジング7を内周に固定したブラケット6とを備えている。ステータコイル4はブラケット6の外周に取付けられ、ロータマグネット5はディスクハブ3の内周に取付けられる。ディスクハブ3には、磁気ディスク等のディスクDが一又は複数枚(図示例は2枚)保持される。ステータコイル4に通電すると、ステータコイル4とロータマグネット5との間の電磁力でロータマグネット5が回転し、それによって、ディスクハブ3およびこれに保持されたディスクDが、軸部材2と一体に回転する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る流体軸受装置1を示している。同図に示す流体軸受装置1は、ハウジング7と、中間部材10を介してハウジング7の内周に固定された軸受スリーブ8と、軸受スリーブ8の内周に挿入された軸部材2と、ハウジング7の一端開口をシールするシール部材9とを主要な構成部材として備える。なお、説明の便宜上、シール部材9の側を上側、これとは軸方向反対側を下側として、以下説明を進める。
軸部材2は、高剛性の金属材料、例えばステンレス鋼で、軸部2aと、軸部2aの下端から外径側に張り出した平板状のフランジ部2bとを一体又は別体に有する断面逆T字状に形成される。
軸受スリーブ8は、銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成される。軸受スリーブ8は、焼結金属以外にも、加工性の良好な材料、例えば黄銅等の軟質金属材料で形成することもできる。
軸受スリーブ8の内周面8aには、ラジアル軸受部R1、R2のラジアル軸受面となる円筒状領域が上下二箇所に離隔して設けられ、該二つの領域には、図3(a)に示すように、複数の動圧溝Aa1をヘリングボーン形状に配列してなるラジアル動圧発生部A1と、複数の動圧溝Aa2をヘリングボーン形状に配列してなるラジアル動圧発生部A2とがそれぞれ設けられる。本実施形態において、上側の動圧溝Aa1は、軸方向中心mに対して軸方向非対称に形成されており、軸方向中心mより上側領域の軸方向寸法X1が下側領域の軸方向寸法X2よりも大きくなっている。一方、下側の動圧溝Aa2は軸方向対称に形成され、その上下領域の軸方向寸法はそれぞれ上記軸方向寸法X2と等しくなっている。
なお、上記ラジアル動圧発生部A1,A2の形態はあくまでも一例である。すなわち、本実施形態では後に詳述する理由(軸受運転中に潤滑流体にポンピング力を付与する)で、上側の動圧溝Aa1(ラジアル動圧発生部A1)を軸方向非対称としているが、このような機能が不要であれば、上側の動圧溝Aa1を下側の動圧溝Aa2と同様に軸方向対称に形成しても良い。また、ラジアル動圧発生部A1,A2は軸部2aの外周面2a1に形成することもでき、また、複数の動圧溝をスパイラル形状等に配列したものであっても良い。
軸受スリーブ8の下側端面8bには、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受面となる環状領域が設けられ、該環状領域には、図3(b)に示すように、複数の動圧溝Baをスパイラル形状に配列してなるスラスト動圧発生部Bが設けられる。なお、スラスト動圧発生部Bは、フランジ部2bの上側端面2b1に形成することもでき、また、複数の動圧溝をヘリングボーン形状等に配列したものであっても良い。
軸受スリーブ8の外周面8dには、両端面8b,8cに開口した軸方向溝8d1が1又は複数本(本実施形態では3本。図3(b)を参照。)形成される。また、軸受スリーブ8の上側端面8cには、円環溝8c1、およびこの内径側に接続された1又は複数本の径方向溝8c2が形成される。
ハウジング7は、高剛性の金属材料、例えばステンレス鋼のプレス成形品とされ、軸方向に延在する円筒状の側部7aと、側部7aの下端開口を閉塞する円盤状の底部7bとが一体の有底筒状をなす。
中間部材10は、軸方向に延在し、ハウジング7の内周面7a1と軸受スリーブ8の外周面8dとの間に介在する円筒部11と、円筒部11の一端(下端)から内径側に延び、円筒部11の下端開口を閉塞する円盤状の平面部12とが一体の有底筒状をなす。平面部12の上側端面12aには、第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受面となる環状領域が設けられ、該環状領域には、図示は省略するが、複数の動圧溝をスパイラル形状に配列してなるスラスト動圧発生部が設けられる。この中間部材10は、ハウジング7をインサート部品として樹脂材料で射出成形され、射出成形時には、スラスト動圧発生部が型成形される。従って、本実施形態の中間部材10は、円筒部11がハウジング7の内周面7a1に被着し、平面部12がハウジング7の底部7bの上側端面7b1に被着したものである。
ここで、軸受スリーブ8の外径寸法はハウジング7(の側部7a)の内径寸法よりも小さく、中間部材10が存在しない状態では、軸受スリーブ8の外周面8dとハウジング7の内周面7a1との間には半径方向の隙間が存在する。一方、中間部材10(の円筒部11)の肉厚は、この半径方向隙間の隙間幅よりも大きい。従って、軸受スリーブ8をハウジング7内周に圧入すると、軸受スリーブ8が焼結金属の多孔質体であることから、中間部材10の円筒部11は半径方向に弾性的に圧縮される。なお、円筒部11の肉厚は任意であるが、軸受スリーブ8とハウジング7の相対移動を規制できるだけの弾性復元力を発揮することができる範囲でできるだけ薄肉とするのが望ましく、例えば数μm〜数百μm程度とされる。本実施形態のように中間部材10を射出成形する場合、中間部材10(の円筒部11)があまりに厚肉であると、成形収縮に伴って生じるヒケの影響によって円筒部11の内周面精度が低下し、軸受スリーブ8の固定精度に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
中間部材10の成形に用いる樹脂材料は熱可塑性樹脂をベース樹脂とするものである。使用可能なベース樹脂としては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の結晶性樹脂や、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)等の非晶性樹脂が挙げられ、成形性(流動性)や剛性(弾性復元力)を考慮して適宜選択使用される。なお、上記のベース樹脂には、必要に応じて、強化材、導電化材、潤滑材等の各種充填材を一又は複数種充填しても良い。
シール部材9は、黄銅等の軟質金属材料やその他の金属材料でリング状に形成される。本実施形態では、ハウジング7の内周面のうち、シール部材9の固定領域には中間部材10が設けられておらず、従ってシール部材9は、ハウジング7の内周面7a1に直接固定される。固定手段としては、接着、圧入、溶接等が採用可能であるが、本実施形態では相互に固定される両面が金属面で、良好な固定強度を容易に確保可能な接着によってシール部材9がハウジング7の内周面7a1に固定される。
このシール部材9の内周面9aと、軸部2aのテーパ面2a2との間には、所定容積のシール空間S1が形成される。本実施形態において、シール部材9の内周面9aは径一定の円筒面とされる一方、軸部2aのテーパ面2a2は上方に向かって外径寸法を漸次縮小させた面とされる。従ってシール空間S1は、ハウジング7の内部側に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈する。シール部材9の下側端面9bのうち、半径方向略中央部よりも外径側の領域には、内径側の領域よりも上方に後退した段差面9b1が形成される。
以上の構成部材からなる流体軸受装置1は、例えば、以下の手順で組み立てられる。まず、ハウジング7と中間部材10の一体品内周に軸部材2を挿入し、フランジ部2bの下側端面2b2を中間部材10の平面部12の上側端面12aに当接させた後、軸受スリーブ8をハウジング7(中間部材10)の内周に圧入し、軸受スリーブ8の下側端面8bをフランジ部2bの上側端面2b1に当接させる(両スラスト軸受部T1,T2のスラスト軸受隙間の隙間幅をゼロに設定する)。次いで、軸部材2を、両スラスト軸受部T1,T2のスラスト軸受隙間の隙間幅を合算した量だけ上方に引き上げることによって、ハウジング7に対する軸受スリーブ8の軸方向での相対的な位置決めを行った後、シール部材9をハウジング7の内周面7a1に接着固定する。なお、このようにしてハウジング7に対する軸受スリーブ8の軸方向の相対的な位置決め(両スラスト軸受隙間の隙間出し)を行う際、中間部材10の円筒部11の弾性復元力によって軸受スリーブ8を仮固定することができるので、高精度なスラスト軸受隙間の設定が容易に行い得る。以上の手順で各部材の組み付けを行った後、シール部材9でシールされたハウジング7の内部空間に、軸受スリーブ8の内部気孔も含め流体としての潤滑油を充満させる。
以上の構成からなる流体軸受装置1において、軸部材2が回転すると、軸受スリーブ8の内周面8aに設けたラジアル動圧発生部A1,A2と、軸部2aの外周面2a1との間にはそれぞれラジアル軸受隙間が形成される。そして、軸部材2の回転に伴い、両ラジアル軸受隙間に形成される油膜は、動圧溝Aa1,Aa2の動圧作用によってその油膜剛性を高められ、この圧力によって軸部材2がラジアル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持するラジアル軸受部R1,R2が軸方向の二箇所に離隔形成される。
また、これと同時に、軸受スリーブ8の下側端面8bに設けたスラスト動圧発生部Bとフランジ部2bの上側端面2b1との間、および中間部材10の平面部12の上側端面12aに設けたスラスト動圧発生部とフランジ部2bの下側端面2b2との間にそれぞれスラスト軸受隙間が形成される。そして、軸部材2の回転に伴い、両スラスト軸受隙間に形成される油膜は、動圧溝の動圧作用によってその油膜剛性を高められ、この圧力によって軸部材2が両スラスト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2を両スラスト方向に回転自在に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とが形成される。
また、上述のように、シール空間S1が、ハウジング7の内部側に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈しているため、シール空間S1内の潤滑油は毛細管力による引き込み作用により、シール空間が狭くなるハウジング7の内部方向に引き込まれる。さらに、本実施形態では、シール空間S1を形成する軸部2aのテーパ面2a2が上方に向かって外径寸法を漸次縮小させているため、軸部材2の回転時には遠心力シールとしての機能も付加される。これらのことから、ハウジング7の内部からの潤滑油の漏れ出しが効果的に防止される。また、シール空間S1は、ハウジング7の内部空間に充填された潤滑油の温度変化に伴う容積変化量を吸収するバッファ機能を有し、想定される温度変化の範囲内では、潤滑油の油面は常にシール空間S1内にある。
また、ラジアル軸受部R1を形成する上側の動圧溝Aa1は、軸方向中心mに対して軸方向非対称に形成されており、軸方向中心mより上側領域の軸方向寸法X1が下側領域の軸方向寸法X2よりも大きくなっている。そのため、軸部材2の回転時、動圧溝Aa1による潤滑油の引き込み力(ポンピング力)は上側領域が下側領域に比べて相対的に大きくなる。そして、この引き込み力の差圧によって、軸受スリーブ8の内周面8aと軸部2aの外周面2a1との間の隙間に満たされた潤滑油は下方に流動し、軸受スリーブ8の下側端面8bとフランジ部2bの上側端面2b1との間の隙間→軸受スリーブ8の軸方向溝8d1で形成される流体通路→シール部材9の段差面9b1で形成される流体通路→軸受スリーブ8の円環溝8c1および径方向溝8c2で形成される流体通路という経路を循環して、第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受隙間に再び引き込まれる。
このように、潤滑油がハウジング7の内部空間を流動循環するようにすることで、潤滑油の圧力バランスが保たれると同時に、局部的な負圧の発生に伴う気泡の生成、気泡の生成に起因する潤滑油の漏れや振動の発生等の問題を解消することができる。上記の循環経路には、シール空間S1が連通しているので、何らかの理由で潤滑油中に気泡が混入した場合でも、気泡が潤滑油に伴って循環する際にシール空間S1内の潤滑油の油面(気液界面)から外気に排出される。従って、気泡による悪影響はより一層効果的に防止される。
以上に示すように、本発明では、軸受スリーブ8の外周面8dとハウジング7の内周面7a1との間に樹脂製の中間部材10(の円筒部11)を圧縮状態で介在させることにより、ハウジング7内周に軸受スリーブ8を固定した。かかる構成とすることにより、中間部材10(の円筒部11)の弾性復元力で軸受スリーブ8とハウジング7を固定することができる。そのため、金属製のハウジング7内周に軸受スリーブ8を直接圧入する場合に比べて軸受スリーブ8に付与される縮径力が軽減され、ハウジング7内周への固定前後で、ラジアル軸受隙間を形成する軸受スリーブ8の内周面形状(ラジアル軸受面形状)が変化するのを回避することができる。また、隙間接着する場合に必須となる治具も不要となる。中間部材10は樹脂製とされ、特に本実施形態では射出成形されるものであるから、成形収縮に伴ってヒケが生じ、円筒部11の内周面精度が低下するおそれがあるが、中間部材10はこれ自体に特段の強度が必要なものではないので、上述のとおり、数μm〜数百μm程度の薄肉体とすることができ、ヒケ量は無視可能な程度の微小量である。また、金属製のハウジング7の内周面で拘束された状態になることから、ヒケが生じた場合でも、軸受スリーブ8の固定力への影響を軽微に抑えることができる。以上のことから、軸受スリーブ8の固定を容易に行うことができ、しかも高精度なラジアル軸受隙間を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、ハウジング7をプレス成形品としているので、ハウジング7が低コストに得られる。プレス成形品であるハウジング7は、必要とされる精度を確保するのが困難な場合が多いが、型成形面である中間部材10の円筒部11内周面が軸受スリーブ8に対する嵌め合い面となるので、中間部材10の円筒部11で被覆されるハウジング7の内周面7a1は特段高精度に仕上げる必要がない。そのため、ハウジング7をプレス成形品として流体軸受装置1の低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、軸受スリーブ8よりも上側に設けたシール部材9を金属材料で形成すると共に、ハウジング7の内周面7a1のうち、シール部材9の外周面と対向する領域(シール部材9の固定領域)には中間部材10を設けず、シール部材9を金属製ハウジング7の内周面7a1に直接接着固定している。そのため、シール部材9は高い接着強度でもってハウジング7の内周に固定される。これにより、軸受スリーブ8の上方への変位が効果的に防止される。
以上では、ハウジング7をステンレス鋼のプレス成形品とした場合について説明を行ったが、特に上記のように、ハウジング7をインサート部品として中間部材10を射出成形する場合、ハウジング7を多孔質体とするのが望ましい。中間部材10を形成する樹脂材料が、ハウジング7の表面開孔に入り込んでアンカー効果を発揮するため、ハウジング7と中間部材10の一体成形品に軸受スリーブ8を圧入する際の摺動抵抗によって中間部材10(の円筒部11)がハウジング7の内周面7a1から剥離する事態を防止することができるからである。
なお、多孔質体からなる金属製のハウジング7の具体例としては、金属粉末(例えば、ステンレス鋼粉末)と、これに流動性をもたせるためのバインダとを混練してなる混合材料で射出成形された射出成形体を脱脂、焼結等することによって得られるMIM成形品、またあるいは金属粉末の圧粉体を焼結することことによって得られる焼結金属の多孔質体を挙げることができる。但し、ハウジング7を多孔質体とすると、ハウジング7の内部空間に充満される流体(本実施形態では、潤滑油)が表面開孔を介して外部に漏れ出すおそれがあるが、中間部材10によって表面付近の内部気孔(表面開孔)を封止することができるため、かかる事態は可及的に防止し得る。また、例えば相対密度(内部気孔を除いた固体部分の密度。真密度とも称される。)を95%以上とすれば、外部への漏れ出し防止効果がさらに高まる。
以上、本発明の一実施形態に係る流体軸受装置1について説明を行ったが、本発明は上記構成の流体軸受装置1に限定適用されるものではない。以下、本発明の構成を適用した流体軸受装置1の他の実施形態について説明を行うが、説明の簡略化のため、以上で説明した構成に準ずるものには共通の参照番号を付して重複説明を省略する。
図4は、本発明の構成を適用した流体軸受装置1の第2実施形態を示すものである。同図に示す流体軸受装置1が図2に示すものと異なる主な点は、軸受スリーブ8の上端部に、円盤状の第1シール部19aと、第1シール部19aの外径端部から下方に延びる円筒状の第2シール部19bとが一体の断面逆L字形状のシール部材19を固定し、第1シール部19aの内周面19a2と軸部2aの外周面2a1との間に第1のシール空間S1を形成すると共に、第2シール部19bの外周面19b2とハウジング7の内周面との間に第2のシール空間S2を形成した点にある。かかる構成であれば、第2のシール空間S2をシール部材19の外周側に設けている分、第1のシール空間S1の軸方向寸法を図2に示す構成よりも小さくすることが可能である。そのため、例えば、ハウジング7の軸方向寸法を長大化させることなく軸受スリーブ8の軸方向長さ、換言すると両ラジアル軸受部R1、R2間の軸受スパンを図2に示す形態よりも大きくすることができ、モーメント剛性を高めることができる。
図5は、本発明の構成を適用した流体軸受装置1の第3実施形態を示すものである。同図に示す流体軸受装置1が以上で説明したものと異なる主な点は、中間部材10の平面部12を、円筒部11の上端から外径側に延在させ、当該平面部12の上側端面12aと、軸部材2の上端部に設けたディスクハブ3の下側端面3a1との間に第2スラスト軸受部T2を設けた点、ハウジング7の上部外周面7a3とディスクハブ3の内周面3b1との間にシール空間S1を設けた点、およびハウジング7の下端開口部を別体の蓋部材20で封止した点にある。
図6は、本発明の構成を適用した流体軸受装置1の第4実施形態を示すものである。同図に示す流体軸受装置1は、図2に示す流体軸受装置1の変形例であり、スラスト軸受部Tをいわゆるピボット軸受で構成した点で図2に示す実施形態と構成を異にする。詳細には、中間部材10の平面部12の上側端面12aで、軸部2a(軸部材2)の凸曲面状に形成された下端面2a3が接触支持される。かかる構成では、軸部2aの下端面2a3を支持する部分が樹脂と金属のハイブリッド構造とされるため、当該部分に必要な強度を確保しつつも、摺動特性を向上することができる。
以上では、ハウジング7をインサート部品として中間部材10を射出成形することにより、中間部材10の円筒部11をハウジング7の内周面7a1に、また中間部材10の平面部12をハウジング7の端面に被着させた場合について説明を行ったが、中間部材10は、軸受スリーブ8をインサート部品として射出成形することによって形成しても良い。図7に示す流体軸受装置1は、その具体的な一例を示すものであり、軸受スリーブ8をインサートして中間部材10を射出成形し、この中間部材10(の円筒部11)をハウジング7の内周面7a1と軸受スリーブ8の外周面8dとの間に圧縮状態で介在させたものである。図示例の中間部材10は、円筒部11の下端から内径側に延在する平面部12を一体に有するものであり、この平面部12の下側端面と、フランジ部2bの上側端面2b1とで第1スラスト軸受部T1が形成される。なお、図示は省略するが、図4、図5に示す各実施形態においても、かかる構成を採用可能である。
以上に示す各実施形態では、半径方向に延在する平面部12を一体に有する中間部材10を設けているが、中間部材10は、円筒部11のみからなるものであっても良い。
また、以上に示す各実施形態では、圧縮状態で介在する中間部材10(の円筒部11)の弾性復元力のみによって軸受スリーブ8とハウジング7を固定するようにしているが、必要とされる固定力(抜去力)が不足するようであれば、図2および図4〜6に示す実施形態においては、中間部材10の円筒部11の内周面と軸受スリーブ8の外周面8dとの間、また図7に示す実施形態においては、中間部材10の円筒部11の外周面とハウジング7の内周面7a1との間に接着剤を介在させるようにしても良い。
また、以上に示す各実施形態では、ラジアル軸受部R1、R2として、ヘリングボーン形状等の動圧溝により潤滑油の動圧作用を発生させる構成を例示しているが、ラジアル軸受部R1、R2として、いわゆるステップ軸受、多円弧軸受、あるいは非真円軸受を採用しても良い。また、ラジアル軸受部R1、R2は、いわゆる真円軸受で構成することも可能である。さらに、ラジアル軸受部は、軸方向に離隔した二箇所に設ける他、軸方向の一箇所あるいは軸方向に離隔した三箇所以上に設けることもできる(何れも図示は省略)。
また、図2、図4、図5、図7に示す各実施形態では、スラスト軸受部T1、T2として、スパイラル形状等の動圧溝により潤滑油の動圧作用を発生させる構成を例示しているが、スラスト軸受部T1、T2として、いわゆるステップ軸受や波型軸受を採用しても良い。
また、以上では、流体軸受装置1の内部に充満する流体として潤滑油を例示しているが、潤滑油以外にも、空気等の気体や、グリースを使用することもできる。
情報機器用スピンドルモータの一例を概念的に示す断面図である。 本発明に係る流体軸受装置の第1実施形態を示す断面図である。 (a)図は軸受スリーブの断面図、(b)図は軸受スリーブの下側端面を示す図である。 本発明に係る流体軸受装置の第2実施形態を示す断面図である。 本発明に係る流体軸受装置の第3実施形態を示す断面図である。 本発明に係る流体軸受装置の第4実施形態を示す断面図である。 本発明に係る流体軸受装置の第5実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 流体軸受装置
2 軸部材
3 ディスクハブ
7 ハウジング
8 軸受スリーブ
9 シール部材
10 中間部材
11 円筒部
12 平面部
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部

Claims (6)

  1. 金属製のハウジングと、ハウジングの内周に収容された軸受スリーブと、軸受スリーブの内周面が面するラジアル軸受隙間に形成される流体の潤滑膜で支持すべき軸をラジアル方向に支持するラジアル軸受部とを備える流体軸受装置において、
    軸受スリーブの外周面とハウジングの内周面との間に圧縮状態の中間部材を介在させて、軸受スリーブがハウジングの内周に固定されていることを特徴とする流体軸受装置。
  2. 中間部材に、半径方向に延在する平面部を設け、該平面部で、支持すべき軸をスラスト方向に支持するスラスト軸受部を形成した請求項1記載の流体軸受装置。
  3. 平面部の端面に、前記スラスト軸受部のスラスト軸受隙間に流体の動圧作用を発生させる動圧発生部を形成した請求項2記載の流体軸受装置。
  4. ハウジングの内周面に中間部材を被着させてから、その内周に軸受スリーブを圧入した請求項1記載の流体軸受装置。
  5. 軸受スリーブの外周面に中間部材を被着させてから、これをハウジングの内周に圧入した請求項1記載の流体軸受装置。
  6. 中間部材を被着させた部材が、多孔質体である請求項4又は5記載の流体軸受装置。
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JP2011189631A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Tohno Seimitsu Co Ltd インサート成形品及びインサート成形品の製造方法

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