JP2009156360A - 軸受機構の製造方法、並びに、モータおよび記録ディスク駆動装置 - Google Patents

軸受機構の製造方法、並びに、モータおよび記録ディスク駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軸受機構においてシャフトの中心軸方向の移動を許容する間隙を容易かつ正確に形成する。
【解決手段】記録ディスク駆動装置のモータに用いられる軸受機構4の製造において、シャフト41が挿入されたスリーブ42およびシール部材44がスリーブハウジング43に嵌入されて摺動可能に仮固定され、シャフト41の下端部411がスリーブハウジング43の内底面に配置されたスラスト部材45に当接し、スリーブ42がシャフト41の抜止部材412に当接する状態とされる。そして、スリーブハウジング43の底部432が押圧されて弾性変形することにより、スラスト部材45を介してシャフト41、スリーブ42およびシール部材44がスリーブハウジング43の開口側に移動し、押圧が解除されて底部432が元の形状に戻ることによりスリーブ42と抜止部材412との間にシャフト41が移動可能なアキシャル間隙46が容易かつ正確に形成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータに用いられる軸受機構の製造方法に関連し、モータは好ましくは記録ディスク駆動装置に用いられる。
光ディスク、磁気ディスク等を駆動する記録ディスク駆動装置は年々記録密度の高密度化、ディスクの高速回転化が求められており、これらの特性を満足するために駆動源となるスピンドルモータには長寿命、高信頼性、低騒音性、高精度の振れ精度等が求められている。例えば、近年利用されているランプロード方式の磁気ディスクを駆動する記録ディスク駆動装置においては、主にラジアル間隙およびスラスト間隙に潤滑油が充填される流体動圧軸受が採用されており、このような記録ディスク駆動装置では、ディスクが傾斜してディスクとランプ部材とが接触する等の問題が起こらないようにラジアル間隙およびスラスト間隙を小さくする必要がある。このとき、ラジアル間隙を小さくするとモバイル用途で好ましくない軸受のロストルクが大きくなるため、スラスト間隙の精度を向上することが重要となる。
特許文献1では、フランジ部を有する軸部材をハウジングの内底面に当接させ、同時にハウジングに挿入された軸受スリーブの下端面をフランジ部の上面に当接させ、軸部材を軸受スリーブと共にスラスト軸受隙間に相当する寸法だけ移動させることにより、ハウジングの内底面とスリーブの下端面との間においてフランジ部の上下に所定のスラスト軸受隙間を形成する動圧軸受装置の製造方法が開示されている。
特許文献2に開示される動圧型軸受装置は、ハウジング、ハウジング内に固定される軸受部材、および、軸受部材に挿入される軸部材を備え、ハウジングは円筒状の側部の上端に内径側に延びる鍔部を有し、内側部の下部において下方に向かって内径が広がる段状の装着部に円板状の底部が固定される。そして、軸受部材の上端面がハウジングの鍔部に当接し、下端面が底部の上面から所定の寸法に位置することにより、軸受部材の下端面と底部の上面との間において、軸部材が有するスラスト板の上下に所定のスラスト軸受隙間が設定される。
また、特許文献3では、円筒状のハウジングの下端に当接する基準面、および、基準面から軸方向にハウジングの内側に向かって突出した当接面を有する治具を用いた動圧型軸受ユニットの製造方法が開示されており、軸部材が下端に有するフランジ部の上面を軸受部材の下端面に当接させ、フランジ部の下面を治具の当接面に当接させ、その後、治具を外してハウジングに底部を取り付けることにより軸受部材の下端面とハウジングの内底面との間においてフランジ部の上下にスラスト軸受隙間が形成される。
特許文献4では、スラスト軸受隙間分のスペーサを軸部材の下部のフランジ部の下面とハウジングの底部との間に配置した状態で軸受スリーブの下端面をフランジ部の上面と当接させてハウジング内に固定した後に、ハウジングの底部を一旦外してスペーサを取り出すことにより、軸受スリーブの下端面とハウジングの内底面との間においてフランジ部の上下にスラスト軸受隙間を形成する動圧軸受装置の製造方法が開示されている。
特開2003−239974号公報 特開2002−61641号公報 特開2002−139029号公報 特開2003−314538号公報
ところで、スリーブハウジングの内底面に設けられたスラスト部材にシャフトが当接して回転可能に支持されるピボット軸受を小型のスピンドルモータに採用する場合、ラジアル間隙およびスラスト間隙に充填された潤滑油が発生する動圧によりシャフトを回転可能に支持する特許文献1ないし4に示す流体動圧軸受に比べて部品コストを抑えることができるが、これらの流体動圧軸受と同様に軸方向にシャフトが移動可能な間隙(アキシャル間隙)に高い精度が必要となる。特に、ディスク停止時にヘッド部がランプ部材に支持されるランプロード方式の記録ディスク駆動装置に用いる際には、ランプ部材と記録ディスクとの接触を防止するために低コストでかつ軸方向の間隙の精度が高い軸受の組立方法が要求される。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ピボット軸受等の様々な軸受機構においてシャフトの中心軸方向の移動を許容する間隙を容易に形成することを主たる目的としている。
請求項1に記載の発明は、モータに用いられる軸受機構の製造方法であって、a)スリーブである環状部材、または、前記スリーブとは別部材である環状部材を略有底円筒状のスリーブハウジング内に嵌入して前記環状部材内に挿入されたシャフトの端部を前記スリーブハウジングの内底面または前記内底面に配置されたスラスト部材に当接させ、前記環状部材を前記スリーブハウジングの開口から底部に向かう方向に直接または間接的に前記シャフトに当接させることにより前記環状部材を中心軸方向において位置決めする工程と、b)前記スリーブハウジングの前記底部の中央を外部から押圧して前記底部が弾性変形することにより、前記シャフトを介して前記環状部材の位置を前記スリーブハウジングの前記開口側に移動する工程と、c)前記底部への押圧を解除して前記底部を元の形状に戻す工程と、d)前記環状部材を前記スリーブハウジングに固定する工程とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の軸受機構の製造方法であって、前記シャフトの前記端部と前記スリーブハウジングの前記内底面または前記スラスト部材とにより、前記シャフトが前記内底面または前記スラスト部材と前記中心軸上において接触しつつ回転するピボット軸受が構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の軸受機構の製造方法であって、前記b)工程において前記シャフトの移動量が測定され、前記シャフトの前記移動量が所定値となった時点で前記c)工程が実行される。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記環状部材が前記スリーブであり、前記シャフトの前記端部近傍に前記中心軸を中心とする環状の抜止部材が取り付けられ、前記a)工程において、前記抜止部材と前記スリーブの端面とが当接する。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記環状部材が、前記スリーブの前記スリーブハウジングの前記開口側に配置される。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の軸受機構の製造方法であって、前記シャフトと前記スリーブとの間に潤滑油が保持され、前記環状部材と前記シャフトとの間に前記スリーブから離れるに従って幅が漸次広がる環状のテーパ間隙が形成されるとともに前記潤滑油の界面が前記テーパ間隙内に形成され、前記シャフトが、他方の端部に向かって径が減少する段差部を有し、前記a)工程において、前記段差部と前記環状部材の前記スリーブに対向する面とが当接する。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記a)工程において、軽圧入または半硬化状態の接着剤により前記環状部材が前記スリーブハウジングに摺動可能に仮固定される。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記スリーブハウジングの前記底部が円形である。
請求項9に記載の発明は、モータに用いられる軸受機構の製造方法であって、a)スリーブである環状部材、または、前記スリーブとは別部材である環状部材を略有底円筒状のスリーブハウジング内に嵌入して前記環状部材に挿入されたシャフトの端部を前記スリーブハウジングの内底面または前記内底面に配置されたスラスト部材に当接させ、前記環状部材を前記スリーブハウジングの開口から底部に向かう方向に直接または間接的に前記シャフトに当接させるとともに前記環状部材を前記スリーブハウジングに固定する工程と、b)前記スリーブハウジングにおいて前記内底面と前記スリーブの前記内底面に対向する端面との間に位置する変形対象部の外側面を中心軸に向かって押圧して前記変形対象部を塑性変形することにより、前記底部の少なくとも中央部を前記シャフトから離れる方向へと移動する工程とを備える。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の軸受機構の製造方法であって、前記シャフトの前記端部と前記スリーブハウジングの前記内底面または前記スラスト部材とにより、前記シャフトが前記内底面または前記スラスト部材と前記中心軸上において接触しつつ回転するピボット軸受が構成される。
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の軸受機構の製造方法であって、前記スリーブハウジングが、前記底部近傍に前記内底面に向かって径が減少する段差部を有し、前記変形対象部が前記段差部よりも前記底部側の部位である。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の軸受機構の製造方法であって、前記スリーブの前記端面と前記段差部との間に間隙が設けられる。
請求項13に記載の発明は、請求項9ないし12のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記スリーブハウジングの前記底部が円形である。
請求項14に記載の発明は、請求項9ないし13のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記b)工程において、前記変形対象部の前記外側面の径よりも僅かに小さい径の半円状の凹部を有する加工具にて前記外側面を挟み込むことにより、前記変形対象部の塑性変形が行われる。
請求項15に記載の発明は、請求項9ないし14のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記スリーブハウジングが板部材のプレス加工により形成されている。
請求項16に記載の発明は、請求項1ないし15のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、前記スリーブハウジングが連続した1つの部材として形成されている。
請求項17に記載の発明は、電動式のモータであって、請求項1ないし16のいずれかに記載の製造方法にて製造された軸受機構と、前記シャフトの他方の端部に取り付けられるとともに界磁用磁石を有するロータ部と、前記軸受機構が固定され、前記界磁用磁石に対向する電機子を有するステータ部とを備える。
請求項18に記載の発明は、記録ディスク駆動装置であって、記録ディスクを回転する請求項17に記載のモータと、前記記録ディスクに対する情報の読み出しまたは書き込みを行うアクセス部と、前記モータおよび前記アクセス部を収容するハウジングとを備える。
請求項1ないし8の発明ではシャフトの中心軸方向の移動を許容する間隙を容易かつ正確に形成することができる。請求項7の発明では環状部材を容易に摺動可能に固定することができ、請求項8の発明では弾性変形時に応力集中の発生を抑制することができる。
請求項9ないし15の発明ではスリーブハウジングを直接変形することにより、容易にシャフトの中心軸方向の移動を許容する間隙を形成することができる。請求項11の発明では塑性変形がスリーブの内径に作用することが防止され、請求項12の発明では塑性変形がスリーブの内径に作用することがさらに確実に防止される。また、請求項13の発明では応力集中の発生を抑制して、周方向において均等に塑性変形を行うことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電動式のスピンドルモータ(以下、「モータ」という。)を備える記録ディスク駆動装置1の断面図である。記録ディスク駆動装置1はいわゆるハードディスク駆動装置であり、情報を記録する円板状の記録ディスク11、記録ディスク11に対する情報の読み出しおよび書き込みを行うアクセス部12、記録ディスク11を保持して回転する電動式のモータ10、並びに、記録ディスク11、モータ10およびアクセス部12を内部空間に収容するハウジング13を備える。
ハウジング13は、上部に開口を有するとともにモータ10およびアクセス部12が内側の底面に取り付けられる無蓋箱状の第1ハウジング部材131、並びに、第1ハウジング部材131の開口を覆う板状の第2ハウジング部材132を備える。記録ディスク駆動装置1では、第1ハウジング部材131に第2ハウジング部材132が接合されてハウジング13が形成され、内部空間は塵や埃が極度に少ない清浄な空間とされる。
記録ディスク11はモータ10上に載置され、クランパ14および複数のネジ15によりモータ10に固定される。アクセス部12は、記録ディスク11に近接して情報の読み出しおよび書き込みを磁気的に行うヘッド121、ヘッド121を支持するアーム122、並びに、アーム122を移動することによりヘッド121を記録ディスク11およびモータ10に対して相対的に移動するヘッド移動機構123を有する。ヘッド121はヘッド移動機構123により記録ディスク11の回転時に記録ディスク上に移動し、記録ディスク11の停止時に記録ディスクの外側に移動して、図1中に破線にて示すランプ部16上に保持される。これらの構成により、ヘッド121は回転する記録ディスク11に近接した状態で記録ディスク11の所要の位置にアクセスし、情報の書き込みおよび読み出しを行う。
図2は、モータ10の縦断面図であり、記録ディスク11を二点鎖線にて示している。モータ10はアウタロータ型のモータであり、固定組立体であるステータ部2、回転組立体であるロータ部3、および、軸受機構4を備える。軸受機構4のシャフト41の上端部413に取り付けられたロータ部3は、軸受機構4を介してモータ10の中心軸J1を中心にステータ部2に対して回転可能に支持される。以下、中心軸J1に沿ってロータ部3側を上側、ステータ部2側を下側として説明するが、中心軸J1は必ずしも重力方向と一致する必要はない。
ロータ部3は、ステンレス鋼等により形成されてロータ部3の本体となるロータハブ31および界磁用磁石32を備え、ロータハブ31は、シャフト41の上端部413に取り付けられて中心軸J1に対して垂直に広がる略円板状の円板部311、および、円板部311の外周から下側に突出する略円筒状のヨーク312を備える。界磁用磁石32はヨーク312の内側面に取り付けられる。
ステータ部2は、中央に略円筒状のホルダ211を有するベースブラケット21、および、ホルダ211の周囲に取り付けられた電機子22を備える。ホルダ211には後述する軸受機構4の有底円筒状のスリーブハウジング43が挿入されて固定される。電機子22は、径方向において界磁用磁石32と対向し、界磁用磁石32との間でシャフト41を中心とする(すなわち、中心軸J1を中心とする)回転力(トルク)を発生する。
図3は軸受機構4を示す図であり、軸受機構4はシャフト41、シャフト41が挿入される円筒状のスリーブ42、スリーブ42が挿入される略有底円筒状のスリーブハウジング43、スリーブ42の上側に配置される環状のシール部材44、および、スリーブハウジング43の内底面に配置されたスラスト部材45を備える。スリーブ42は焼結金属により形成された多孔質部材であり、スリーブハウジング43およびシール部材44はスリーブ42に含浸された潤滑油を保持する役割を果たす。
中心軸J1を中心とする円柱状のシャフト41は、上端部413がスリーブハウジング43から上方に突出し、下端部411が下方に(すなわち、スラスト部材45に向かって)凸である球面状となっており、下端部411近傍の外周面には中心軸J1を中心とする環状の抜止部材412が取り付けられる。スリーブ42は外側面がスリーブハウジング43内に固定され、スリーブ42の内側面は潤滑油を介してシャフト41を径方向に支持し、スリーブ42の下面421はシャフト41に取り付けられた抜止部材412の上面4121と対向する。抜止部材412の上面4121とスリーブ42の下面421との間には、シャフト41がスリーブハウジング43に対して軸方向に移動可能な幅に対応する10〜40μmのアキシャル間隙46(図3では実際よりも誇張して示している。)が形成され、シャフト41が上方に移動しても抜止部材412の上面4121とスリーブ42の下面421とが当接することによりシャフト41がスリーブ42から抜けることが防止される。
スリーブハウジング43は円筒状の側部431および略皿状の底部432を有し、バネ鋼である板部材のプレス加工にて連続した1つの部材として形成されている。底部432は側部431の下端部から中心軸J1に向かって内側に広がる略環状の段差部4321、および、上端部が段差部4321の内縁と連続する有底円筒状のスラスト部材保持部4322を有する。略円板状のスラスト部材45は、スラスト部材保持部4322内に配置され、低摩擦性の合成樹脂により形成されるとともに上面にシャフト41の下端部411とほぼ同様の球面状の凹部を有する。下端部411とスラスト部材45とにより、シャフト41がスラスト部材45の上面に中心軸J1上において接触しつつ回転するピボット軸受が構成される。また、シャフト41とシール部材44との間には、スリーブ42から離れるに従って幅が漸次広がる環状のテーパ間隙441が形成され、シャフト41とスリーブ42との間に保持される潤滑油の界面がテーパ間隙441内に形成されることにより、潤滑油が軸受機構4の外部に漏れることが防止される。
図4は軸受機構4の製造の流れを示す図であり、図5ないし図10はそれぞれ製造途上の軸受機構4を示す図である。まず、図5に示すように、スリーブハウジング43の内底面(すなわち、底部432のスラスト部材保持部4322の内底面)にスラスト部材45が配置される(ステップS1)。なお、スラスト部材45は接着剤等によりスリーブハウジング43の内底面に固定されてもよい(以下の他の実施の形態においても同様)。一方、図6に示すように、スリーブ42の下面421からシャフト41の上端部413が挿入されて、シャフト41に固定された抜止部材412の上面4121がスリーブ42の下面421に当接した状態とされる(ステップS2)。さらに、スリーブ42およびシール部材44の外側面に熱硬化性の接着剤が塗布される。
次に、図7に示すように、底部432の内底面にスラスト部材45が配置されたスリーブハウジング43に、シャフト41およびスリーブ42の組立体(図6参照)がシャフト41の下端部411から挿入され、これにより、環状部材であるスリーブ42がスリーブハウジング43内に嵌入されるとともに、シール部材44が嵌入されてスリーブ42の上面に当接する(ステップS3)。このとき、スリーブ42内に挿入されたシャフト41の下端部411がスラスト部材45の上面に当接し、スリーブ42の下面421が抜止部材412の上面4121に当接する(すなわち、スリーブハウジング43の開口から底部432に向かう方向に間接的にシャフト41に当接する)ことにより、スリーブ42が中心軸J1方向において位置決めされる(ステップS4)。また、スリーブ42はスリーブハウジング43の内側面に軽圧入により摺動可能に仮固定された状態となっており、シール部材44もスリーブハウジング43内にスリーブ42と同様に仮固定された状態となっている。
その後、図8に示すように、スリーブハウジング43の底部432が重力方向の上方に向けられて中央にシャフト41を通過させる穴部を有する治具91上に軸受機構4が載置され、スリーブハウジング43の開口側の端部が治具91に当接する。さらに、スリーブハウジング43の底部432の底面(図8では上方に位置している。)の中央に上方から押圧部92が当接し、シャフト41の上端部413(図8では下方に位置している。)の位置が外部の測定機器により測定可能とされる。
図9に示すように、押圧部92はスリーブハウジング43の底部432の中央を外部から下方に向かって押圧し、これにより、底部432が弾性変形して下方に向かって凸状に湾曲し(図9では誇張して示している。)、底部432に当接しているシャフト41も下方(スリーブハウジング43の開口部側)にスライドする。既述のようにスリーブ42はスリーブハウジング43に対して摺動可能であり、シャフト41に固定された抜止部材412と当接しているため、シャフト41を介してスリーブ42およびシール部材44の位置もスリーブハウジング43の開口側に移動する(ステップS5)。スリーブ42およびシール部材44の移動と並行してシャフト41の移動量が測定されており、シャフト41の移動量が所定値に達した時点で、図10に示すように、押圧部92が上方へ移動して底部432への押圧が解除される(ステップS6)。これにより、底部432は元の形状に戻り、スリーブ42およびシール部材44は移動後の位置に留まる。さらに、スリーブハウジング43を外部から加熱することにより、スリーブ42およびシール部材44とスリーブハウジング43との間に介在する熱硬化性の接着剤が硬化し、スリーブ42およびシール部材44がスリーブハウジング43内に強固に固定され、以後、移動は不可能とされる(ステップS7)。
次に、軸受機構4が治具91から取り外されてスリーブハウジング43の底部432が下方に向けられることにより、図3に示すようにシャフト41の下端部411がスラスト部材45に当接し、抜止部材412の上面4121とスリーブ42の下面421との間に底部432の弾性変形時のスリーブ42およびシール部材44の移動量に等しいアキシャル間隙46が形成される。
以上に説明したように、第1の実施の形態に係る軸受機構4の製造では、スリーブハウジング43の底部432の弾性変形を利用することにより、シャフト41の中心軸J1方向の移動を許容するアキシャル間隙46を容易かつ正確に形成することができる。また、スリーブ42がスリーブハウジング43内に軽圧入されることにより、スリーブ42を容易に摺動可能に固定することができる。さらに、スリーブハウジング43の底部432が円形とされることにより、弾性変形時に応力集中の発生が抑制され、スリーブハウジング43がバネ鋼により形成されることにより、弾性変形を容易に行うことができる。スリーブハウジング43の底部432の押圧時には、シャフト41の移動量が測定されることにより、より正確にアキシャル間隙46を形成することができる。
図11は本発明の第2の実施の形態に係る軸受機構4aを示す図であり、軸受機構4aは図2に示すモータ10と同様の記録ディスク駆動装置用のモータに用いられる。軸受機構4aは図3に示す軸受機構4とは形状が異なるシャフト41aおよびシール部材44aを有し、スリーブ42、スリーブハウジング43およびスラスト部材45は同様となっている。
中心軸J1を中心とする円柱状のシャフト41aは、上端部413aがスリーブハウジング43から上方に突出し、下端部411が下方に(すなわち、スラスト部材45に向かって)凸である球面状となっている。シャフト41aのスリーブ42内の部位と上端部413aとの境界は上端部413aに向かって径が減少する段差部414となっており、上端部413aは段差部414から下方の部位よりも外径が小さい円柱状となっている。
環状部材であるシール部材44aはスリーブ42のスリーブハウジング43の開口側に配置され、内側面が上方に向かって径が漸次広がるテーパ状となっており、下面の内径がシャフト41aの段差部414より下方の部位の外径よりも小さい。また、シール部材44aの下面とスリーブ42の上面との間にはシャフト41aが中心軸J1方向に移動可能なアキシャル間隙46(図11では誇張して示している。)が形成される。シール部材44aにより、シャフト41aが上方に移動しても、段差部414とシール部材44aの下面とが当接することによりシャフト41aが軸受機構4aから抜けることが防止される。また、シャフト41aとシール部材44aとの間には、スリーブ42から離れるに従って幅が漸次広がる環状のテーパ間隙441が形成され、シャフト41aとスリーブ42との間に保持される潤滑油の界面がテーパ間隙441内に形成されて潤滑油が軸受機構4aの外に漏れることが防止される。
スリーブ42は外側面がスリーブハウジング43内に固定され、スリーブ42の内側面は潤滑油を介してシャフト41を径方向に支持する。略板状のスラスト部材45は、スリーブハウジング43の底部432の内底面に配置され、シャフト41の下端部411がスラスト部材45の上面に中心軸J1上において接触しつつ回転するピボット軸受が構成される。
図12は軸受機構4aの製造の流れの一部を示す図であり、図13ないし図15はそれぞれ製造途上の軸受機構4a示す図である。軸受機構4aの製造では、図4に示す軸受機構4の製造の流れからステップS2が省略され、ステップS4,S5に代えて図12のステップS4a,S5aが行われる。まず、図5と同様にスリーブハウジング43の内底面にスラスト部材45が配置され(ステップS1)、スリーブ42およびシール部材44aの外側面に熱硬化性の接着剤が塗布される。次に、スリーブ42が先にスリーブハウジング43に嵌入され、シャフト41aがスリーブ42に挿入されてスリーブハウジング43にシール部材44aが嵌入される(ステップS3)。
このとき、シャフト41aの下端部411はスラスト部材45に当接し、シャフト41aの段差部414とシール部材44aのスリーブ42に対向する面とが当接することにより、シール部材44aがスリーブハウジング43内において位置決めされ(ステップS4a)、シール部材44aおよびスリーブ42は軽圧入によりスリーブハウジング43の内側面に対して摺動可能に仮固定された状態とされる。
その後、図13に示すように、スリーブハウジング43の底部432が重力方向の上方に向けられ、中央にシャフト41aを通過させる穴部を有する治具91上に軸受機構4aが載置され、スリーブハウジング43の開口側の端部が治具91に当接する。さらに、スリーブハウジング43の底部432の底面(図13では上方に位置している。)の中央に上方から押圧部92が当接し、シャフト41の上端部413a(図8では下方に位置している。)の位置が外部の測定機器により測定可能とされる。
図14に示すように、押圧部92がスリーブハウジング43の底部432の中央を外部から下方に向かって押圧すると、底部432が弾性変形して下方に向かって凸状に湾曲し、底部432に当接しているシャフト41aも下方(スリーブハウジング43の開口部側)にスライドする。既述のようにシール部材44aはスリーブハウジング43に対し摺動可能であり、シャフト41aの段差部414とシール部材44aのスリーブ42に対向する面とが当接しているため、シャフト41aを介してシール部材44aの位置もスリーブハウジング43の開口側に移動する(ステップS5a)。シール部材44aの移動と並行してシャフト41aの移動量が測定されており、シャフト41aの移動量が所定値に達した時点で、図15に示すように押圧部92が上方へ移動して底部432への押圧が解除される(ステップS6)。これにより、底部432は元の形状に戻り、シール部材44aは移動後の位置に留まる。さらに、スリーブハウジング43を外部から加熱することにより、スリーブ42およびシール部材44aとスリーブハウジング43との間に介在する熱硬化性の接着剤が硬化し、スリーブ42およびシール部材44aがスリーブハウジング43内に強固に固定され、以後、移動は不可能とされる(ステップS7)。
次に、軸受機構4aが治具91から取り外されてスリーブハウジング43の底部432が下方に向けられることにより、図11に示すようにシャフト41aの下端部411がスラスト部材45に当接し、シャフト41aの段差部414とシール部材44aの下面との間に底部432の弾性変形時のシール部材44aの移動量に等しいアキシャル間隙46が形成される。
以上に説明したように、第2の実施の形態に係る軸受機構4aの製造では、スリーブハウジング43の底部432の弾性変形を利用することにより、シャフト41aの中心軸J1方向の移動を許容するアキシャル間隙46を容易かつ正確に形成することができる。また、シール部材44aがスリーブハウジング43内に軽圧入されることにより、シール部材44aを容易に摺動可能に固定することができ、スリーブハウジング43の底部432が円形とされることにより、弾性変形時に応力集中の発生が抑制される。スリーブハウジング43の底部432の押圧時に、シャフト41の移動量が測定されることにより、より正確にアキシャル間隙46を形成することができる。
図16は本発明の第3の実施の形態に係る軸受機構4bを示す図であり、軸受機構4bは図2に示すモータ10と同様の記録ディスク駆動装置用のモータに用いられる。軸受機構4bは中心軸J1を中心とする略円柱状のシャフト41b、シャフト41bが挿入される円筒状のスリーブ42、スリーブ42が挿入される有底円筒状のスリーブハウジング43a、および、環状のシール部材44を有し、軸受機構4bの内部には潤滑油が充填され、スリーブハウジング43およびシール部材44が潤滑油を保持する役割を果たす。
シャフト41bの上端部413はスリーブハウジング43aから上方に突出し、下端部は略円板状のスラスト動圧発生部415となっている。スラスト動圧発生部415の上面4151および下面4152には動圧溝(例えば、スパイラル形状の動圧溝)が形成されており、上面4151とスリーブ42の下面421との間、および、下面4152とスリーブハウジング43aの内底面との間にシャフト41bの回転に伴い潤滑油に動圧が発生することによりシャフト41bが軸方向に支持される。このとき、スラスト動圧発生部415とスリーブ42およびスリーブハウジング43aとの間にそれぞれスラスト間隙461a,461bが形成され、以下の説明では、回転停止時にシャフト41bが軸方向に移動可能な距離である両スラスト間隙461a、461bの軸方向の幅の合計を「アキシャル間隙46」と呼ぶ。
図17は軸受機構4bの製造の流れの一部を示す図であり、図18ないし図20はそれぞれ製造途上の軸受機構4bを示す図である。軸受機構4bの製造の流れは、図4のステップS1が省略され、ステップS4を図17に示すステップS4bに置き換えたものとなっている。まず、図16に示すスリーブ42の下面421とスラスト動圧発生部415の上面4151とが当接するまでスリーブ42にシャフト41bが挿入され(ステップS2)、スリーブ42およびシール部材44の外側面に熱硬化性の接着剤が塗布される。そして、シャフト41bおよびスリーブ42の組立体並びにシール部材44がスリーブハウジング43aに挿入される(ステップS3)。
これにより、シャフト41bの下端(すなわち、スラスト動圧発生部415の下面4152)がスリーブハウジング43aの内底面に当接し、スラスト動圧発生部415の上面4151がスリーブ42の下面421に当接する。さらに、シール部材44がスリーブ42の上面に当接することによりスリーブ42およびシール部材44が位置決めされるとともに(ステップS4b)、スリーブ42およびシール部材44が、軽圧入によりスリーブハウジング43aの内側面に摺動可能な状態で固定される。
その後、図18に示すように、スリーブハウジング43aの底部432が重力方向の上方に向けられ、治具91上に軸受機構4bが載置される。さらにスリーブハウジング43aの底部432の底面の中央に上方から押圧部92が当接し、シャフト41bの上端部413(図18では下方に位置している。)の位置が外部の測定機器により測定可能とされる。
図19に示すように、押圧部92がスリーブハウジング43aの底部432の中央を外部から押圧すると底部432は下方に凸状に弾性変形し、これにより、シャフト41bも下方(スリーブハウジング43aの開口部側)にスライドし、スリーブ42およびシール部材44の位置もスリーブハウジング43aの開口側に移動する(ステップS5)。シャフト41bの移動量が所定値に達した時点で図20に示すように押圧部92が上方へ移動して底部432への押圧が解除され(ステップS6)、底部432は元の形状に戻り、スリーブ42およびシール部材44が移動後の位置に留まる。さらに、スリーブ42およびシール部材44とスリーブハウジング43aとの間に介在する熱硬化性の接着剤が加熱により硬化され、スリーブ42およびシール部材44がスリーブハウジング43内に強固に固定され、以後、移動は不可能とされる(ステップS7)。
次に、軸受機構4bが治具91から取り外されてスリーブハウジング43aの底部432が下方に向けられることにより、スラスト動圧発生部415(図16参照)の上側に底部432の弾性変形時のスリーブ42およびシール部材44の移動量に等しいアキシャル間隙46が形成され、スリーブハウジング43内に潤滑油が充填される。
以上に説明したように、第3の実施の形態に係る軸受機構4bの製造においても、スリーブハウジング43の底部432の弾性変形を利用することにより、シャフト41aの中心軸J1方向のアキシャル間隙46を容易かつ正確に形成することができる。また、第1の実施の形態に係る軸受機構4と同様に、軽圧入によりスリーブ42を容易に摺動可能に固定することができ、スリーブハウジング43の底部432が円形とされることにより弾性変形時に応力集中の発生が抑制される。さらに、シャフト41の移動量が測定されることにより、より正確にアキシャル間隙46を形成することができる。
図21は本発明の第4の実施の形態に係る軸受機構4cを示す図である。軸受機構4cは略円柱状のシャフト41、シャフト41が挿入される環状部材であるスリーブ42、スリーブ42が挿入される略有底円筒状のスリーブハウジング43b、スリーブ42のスリーブハウジング43bの開口側に配置される環状のシール部材44、および、スリーブハウジング43bの内底面に配置される略板状のスラスト部材45を有し、軸受機構4cの内部には潤滑油が充填され、スリーブハウジング43bおよびシール部材44が潤滑油を保持する役割を果たす。軸受機構4cでは、図3の軸受機構4と比較して、スリーブハウジング43bの形状およびアキシャル間隙46を形成する方法が異なり、シャフト41、スリーブ42、シール部材44およびスラスト部材45により同様のピボット軸受が構成される。
スリーブハウジング43bは円筒状の側部431、底部432、および、側部431の下部に段差部433を有し、板部材のプレス加工にて連続した1つの部材として形成される。段差部433は中心軸J1を中心とする環状であり側部431の内側面から中心軸J1に向かって凸となっており、換言すれば、底部432近傍で内底面に向かって径が一旦減少し、さらに内底面に向かって径が側部431よりやや小さい大きさに戻る部位となっている。また、スリーブ42の下面421と段差部433との間には間隙435が設けられる。
図22は軸受機構4cの製造の流れの一部を示す図であり、図23および図24は製造途上の軸受機構4cを示す図である。軸受機構4cの製造の流れは、図4に示す軸受機構4の製造の流れにおいてステップS4が若干変更され、ステップS5に代えて図22に示すステップS5bが行われるとともにステップS6,S7が省略されたものとなっている。まず、スリーブハウジング43bの底部にスラスト部材45が配置され(ステップS1)、別途準備されたスリーブ42にシャフト41が挿入される(ステップS2)。そして、スリーブ42およびシール部材44の外側面に熱硬化性の接着剤が塗布され、図23に示すように、スリーブ42およびシャフト41の組立体、並びに、シール部材44がスリーブハウジング43bに嵌入される(ステップS3)。
このとき、シャフト41の下端部411がスラスト部材45に当接するとともに抜止部材412がスリーブ42に当接(すなわち、スリーブ42がスリーブハウジング43の開口から底部432に向かう方向に間接的にシャフト41に当接)し、スリーブ42およびシール部材44が位置決めされる。その後、スリーブハウジング43bを外部から加熱してスリーブ42およびシール部材44とスリーブハウジング43bとの間に介在する接着剤を硬化することにより、スリーブ42およびシール部材44がスリーブハウジング43b内に固定される(ステップS4)。
ステップS4の時点におけるスリーブハウジング43bでは、段差部433よりも底部432側の部位の外径は側部431の外径と等しく、この部位は後述するステップS5bにおいて塑性変形の対象とされるため、以下、「変形対象部434」と呼ぶ。変形対象部434は、およそスリーブハウジング43bの内底面とスリーブ42の下面421との間に位置する部位と捉えることができ、変形対象部434の下部は下方に向かって外径が漸次減少する。
図24はスリーブハウジング43bおよび押圧部93の底面図である。厚板状の加工具である押圧部93はそれぞれが中心軸J1を挟んで互いに対向する半円状の凹部である半円部931、および、互いに当接可能な当接面932を有する2つの部材に分かれており、当接面932の当接時に2つの半円部931により形成される円の径は変形対象部434の外側面4341の径よりも僅かに小さくされる。図23および図24に示すように、ステップS4までの組立が完了するとスリーブハウジング43bの側部431の上部が図示省略の治具に保持され、変形対象部434の外側面4341が押圧部93の半円部931に対向するように配置される。
図21中に二点鎖線にて示すように押圧部93の半円部931は中心軸J1に向かって移動して変形対象部434の外側面4341を挟み込み、当接面932(図24参照)が当接するまで変形対象部434の外側面4341が中心軸J1に向かって押圧される。その結果、変形対象部434は塑性変形し、外側面4341の径が半円部931の円の径と等しい大きさまで圧縮されるが、変形対象部434の下部が下方に向かって外径が漸次減少するため、底部432の中央部が下方に押し下げられ、シャフト41から離れる方向へと移動する(ステップS5b)。このとき、段差部433の段差状の形状により塑性変形が段差部433より上側の部位に作用してスリーブ42の内径が変化することが防止される。
底部432が下方に押し下げられることにより、内底面に配置されたスラスト部材45、および、スラスト部材45に下端部411が当接するシャフト41も下方に移動し、抜止部材412とスリーブ42の下面421との間に10〜40μmのアキシャル間隙46が形成される。なお、ステップS5bにおいて押圧が完了して押圧部93がスリーブハウジング43bから離れる際に、変形対象部434の側面の径が弾性作用により僅かに広がるが、予め変形の戻り量を考慮して押圧部93の設計が行われている。
以上に説明したように、軸受機構4cでは、スリーブハウジング43bを直接変形することにより、高精度な部品や高度な位置決め機構を用いることなく容易かつ安価にシャフト41の中心軸J1方向の移動を許容するアキシャル間隙46を形成することができる。また、段差部433により、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することが防止され、スリーブ42の下面421と段差部433との間に間隙435が設けられることにより、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することががさらに防止される。加えて、底部432が円形であることにより、応力集中の発生を抑制して周方向に均等に塑性変形を行うことができ、一定のアキシャル間隙46を正確に形成することができる。
図25は第5の実施の形態に係る軸受機構4dを示す図であり、軸受機構4dは図21に示す軸受機構4cと同様の変形対象部434および段差部433を有するスリーブハウジング43bを備え、シャフト41a、シール部材44a、スリーブ42およびスラスト部材45は図11に示す軸受機構4aと同様とされる。
図26は軸受機構4dの製造の流れを示す図であり、図27は製造途上の軸受機構4dを示す図である。図26に示す軸受機構4dの製造の流れは、図12に示す軸受機構4aの製造工程の流れにおいてステップS4aが若干変更され、ステップS5aに代えて図21に示すステップS5bが行われ、ステップS6,S7が省略されたものとなっている。
まず、スリーブハウジング43bの底部にスラスト部材45が配置され(ステップS1)、スリーブ42およびシール部材44aの外側面に熱硬化性の接着剤が塗布され、図27に示すようにスリーブ42およびシャフト41aに続いてシール部材44aがスリーブハウジング43bに挿入される(ステップS3)。このとき、シャフト41aの下端部411がスラスト部材45に当接するとともにシャフト41aの段差部414とシール部材44aとが当接し、シール部材44aが位置決めされる。その後、加熱により接着剤を硬化することにより、スリーブ42およびシール部材44aがスリーブハウジング43b内に固定される(ステップS4a)。
スリーブハウジング43bの上部は図示省略の保持部により保持され、図27に示すように、図24と同様に押圧部93の内側の空間内に変形対象部434が配置される。この状態で、図25中に二点鎖線にて示すように押圧部93に変形対象部434が挟み込まれて中心軸J1に向かって押圧され、変形対象部434が塑性変形して底部432の中央部がシャフト41aから離れる方向である下方に移動する。その結果、シャフト41aも下方に移動し(ステップS5b)、シャフト41aの段差部414とシール部材44aとの間にアキシャル間隙46が形成される。
以上に説明したように、軸受機構4dにおいても図21の軸受機構4cと同様に、スリーブハウジング43bを直接変形することにより、容易かつ安価にシャフト41aの中心軸J1方向の移動を許容するアキシャル間隙46を形成することができる。また、段差部433により、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することが防止され、間隙435により、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することがさらに防止される。加えて、底部432が円形であることにより、応力集中の発生を抑制して周方向に均等に塑性変形を行うことができ、一定のアキシャル間隙46を正確に形成することができる。
図28は第6の実施の形態に係る軸受機構4eを示す図であり、軸受機構4eは図21に示す軸受機構4cと比較して、スリーブハウジングの形状のみが異なり、他は同様となっている。図28に示すように、スリーブハウジング43cの段差部433aは、図21の段差部433とは異なり、下方に向かってスリーブハウジング43cの外側面および内側面の径が縮小する段差部となっている。また、段差部433aとスリーブ42との間には間隙435が設けられ、段差部433aから下の部位は底部432に向かって径が漸次減少する変形対象部434となっている。
図29は製造途上の軸受機構4eを示す図であり、軸受機構4eの製造の流れは軸受機構4cと同様であり、変形対象部434が塑性変形される際には、スリーブハウジング43cの上部が図示省略の保持部により保持され、図24と同様に押圧部93の内側の空間内に変形対象部434が配置される。そして、図28に示すように変形対象部434が押圧部93に挟み込まれて中心軸J1に向かって押圧されることにより、変形対象部434が塑性変形され、底部432の中央部がシャフト41から離れる方向へと押し下げられる。その結果、シャフト41に固定された抜止部材412とスリーブ42との間にアキシャル間隙46が形成される。
以上に説明したように、軸受機構4eにおいても、容易かつ安価にシャフト41の中心軸J1方向の移動を許容するアキシャル間隙46を形成することができる。また、段差部433aにより、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することが防止され、間隙435により、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することがさらに防止される。
図30は第7の実施の形態に係る軸受機構4fを示す図であり、軸受機構4fのスリーブハウジング43dの段差部433bは図21のスリーブハウジング43bの段差部433と異なり、他は図21に示す軸受機構4cと同様となっている。段差部433bでは、下方に向かってスリーブハウジング43dの外側面の径が縮小し、段差部433bは内縁部に上方に向かって窪む環状の凹部(スリーブハウジング43dの内側では環状の凸部となる。)を有する。また、段差部433bとスリーブ42との間には間隙435が設けられ、段差部433bの内縁部の環状の凹部から下部は変形対象部434となっている。
図31は製造途上の軸受機構4fを示す図であり、軸受機構4fの製造の流れは軸受機構4cと同様である。変形対象部434が塑性変形される際には、図31に示すように、変形対象部434の側方に押圧部93が対向して配置された後、図30中に二点鎖線にて示すように押圧部93により変形対象部434が挟まれて塑性変形が行われる。これにより、底部432の中央部がシャフト41から離れる方向に押し下げられ、シャフト41に固定された抜止部材412とスリーブ42との間にアキシャル間隙46が形成される。
以上に説明したように、軸受機構4fにおいても、シャフト41の中心軸J1方向の移動を許容するアキシャル間隙46を容易かつ安価に形成することができる。また、段差部433bにより、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することが防止され、間隙435により、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することがさらに確実に防止される。
図32は第8の実施の形態に係る軸受機構4gを示す図であり、軸受機構4gは図28に示す軸受機構4eと比較して、シャフトの形状が異なり、スラスト部材45が省略され、他は同様となっている。
図32に示すように、軸受機構4gは図16に示す軸受機構4bとほぼ同様のシャフト41bを備え、シャフト41bは下端部に略円板状のスラスト動圧発生部415を有する。スリーブハウジング43cの内部には潤滑油が充填され、シャフト41bの外側面とスリーブ42の内側面との間のラジアル間隙、および、スラスト動圧発生部415とスリーブ42の下面421およびスリーブハウジング43cの内底面との間のスラスト間隙にてシャフト41bの回転に伴い動圧が発生し、シャフト41bが滑らかに回転可能とされる。
図33は製造途上の軸受機構4gを示す図であり、軸受機構4gの製造の流れは、図4に示す軸受機構4の製造の流れと同様のステップS1〜S3に続いて図17に示すステップS4bおよび図22に示すステップS5bが行われる。まず、ステップS1〜S3により、図33に示すように、シャフト41bが挿入されたスリーブ42およびシール部材44がスリーブハウジング43c内に嵌入される。このとき、シャフト41bのスラスト動圧発生部415の下面(すなわち、シャフト41bの下端)はスリーブハウジング43cの内底面に当接し、スラスト動圧発生部415の上面はスリーブ42の下面421に当接する。そして、加熱によりスリーブ42およびシール部材44が接着剤を介してスリーブハウジング43cに固定される(ステップS4b)。
次に、スリーブハウジング43cの上部が図示省略の保持部により保持され、図33に示すように、図24の場合と同様に押圧部93の内側の空間内に変形対象部434が配置される。その後、図32中に二点鎖線にて示すように押圧部93により変形対象部434の塑性変形が行われ、底部432の中央部がシャフト41bから離れる方向へと押し下げられ(ステップS5b)、シャフト41bのスラスト動圧発生部415とスリーブ42との間にアキシャル間隙46が形成される。
以上に説明したように、軸受機構4gにおいても塑性変形を利用することにより容易かつ安価にシャフト41の中心軸J1方向の移動を許容するアキシャル間隙46を形成することができる。また、図28の場合と同様にスリーブハウジング43cの段差部およびスリーブ42と段差部との間の間隙により、塑性変形がスリーブ42の内径に作用することが防止される。さらに、底部432が円形であることにより、応力集中の発生を抑制して、周方向に均等に塑性変形を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、図3や図21等のピボット軸受を有する軸受機構においてスラスト部材45の材質は低摩擦性の樹脂には限定されず、他の材料が用いられてもよい。スラスト部材45の上面中央の形状は下端部411よりも曲率半径が大きい凹状の球面であっても平面であってもよく、さらに、スラスト部材45の上面中央の形状は上方に向かって凸状の球面であってもよく、この場合、シャフト41の下端部411は平面とされる。すなわち、シャフト41の下端部411およびスラスト部材45の一方が凸面とされ、他方が凹面または平面とされる。
スリーブハウジングはバネ鋼以外の材料により形成されてもよく、例えば、冷間圧延鋼板および鋼帯(SPCC、SPCD、SPCE等)、電気亜鉛メッキ鋼板(SECC、SECD、SECE等)、アルミニウムおよびアルミニウム合金、銅および銅合金、磁性または非磁性ステンレス鋼(SUS303、SUS304、SUS420等)により形成されてもよい。また、スリーブハウジングは切削加工により形成されてもよい。スリーブハウジングは射出成型により成型された樹脂材であってもよく、図3等においてスリーブハウジングが低摩擦性の樹脂等で形成される場合は、スラスト部材45が省略され、シャフト41の先端がスリーブハウジング43の内底面に直接当接してピボット軸受が構成されてもよい。
また、図4に示す軸受機構4の組立手順は、ステップS2に示すようにスリーブ42にシャフト41を挿入してからスリーブハウジング43cにスリーブ42を嵌入する順序には限定されず、スリーブハウジング43にシャフト41が挿入されてからスリーブ42がスリーブハウジング43に嵌入されて固定されてもよく、可能な範囲内で適宜変更されてよい。他の実施の形態に係る軸受機構の組立についても同様である。
ステップS4におけるスリーブ42やシール部材44の仮固定は軽圧入によるものに限定されず、例えば、紫外線硬化性かつ熱硬化性の接着剤をスリーブハウジング43の開口部近傍とスリーブ42との間に介在させ、外部から紫外線を照射し半硬化状態とすることにより仮固定が行われてもよい。この場合においても、組立時にはスリーブ42は押圧により摺動可能であり、組立後にスリーブ42とスリーブハウジング43との間の間隙に介在する接着剤を外部から加熱して硬化させることによりスリーブ42が固定される。また、スリーブ42やシール部材44の仮固定は他の手法により行われてもよい。
図22に示す軸受機構4cの製造では、ステップS5bの塑性変形においてシャフト41の移動量を測定し、所定の移動量に達するまで押圧が行われる手法が採用されてもよく、押圧部93は2面で押圧するものに限定されず、3面以上で押圧するものであってもよい。逆に、図3に示す軸受機構4の製造において、スリーブハウジング43の底部432の押圧時にシャフト41の移動量の測定が省略され、押圧部92の押し込み量が予め設定されていてもよい。これにより、安価に正確なアキシャル間隙46を設けることが可能となる。
また、アキシャル間隙46を決定する環状部材はスリーブ42やシール部材44には限定されず、スリーブハウジングに嵌入される他の部材であってもよい。
記録ディスク駆動装置1は、ハードディスク駆動装置に限定されず、光ディスク、光磁気ディスク等を駆動する装置であってもよく、軸受機構は、記録ディスクに対する情報の読み出しおよび書き込みの一方または両方、すなわち、読み出しまたは書き込みを行う記録ディスク駆動装置に適している。また、軸受機構はレーザプリンタ等の他の機器のモータに利用されてもよい。
第1の実施の形態に係る記録ディスク駆動装置の縦断面図である。 モータの縦断面図である。 軸受機構の縦断面図である。 軸受機構の製造の流れを示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 第2の実施の形態に係る軸受機構の縦断面図である。 軸受機構の製造の流れの一部を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 第3の実施の形態に係る軸受機構の縦断面図である。 軸受機構の製造の流れの一部を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 第4の実施の形態に係る軸受機構を示す図である。 軸受機構の製造の流れの一部を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 第5の実施の形態に係る軸受機構を示す図である。 軸受機構の製造の流れを示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 第6の実施の形態に係る軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 第7の実施の形態に係る軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。 第8の実施の形態に係る軸受機構を示す図である。 製造途上の軸受機構を示す図である。
符号の説明
1 記録ディスク駆動装置
2 ステータ部
3 ロータ部
4,4a〜4g 軸受機構
10 モータ
11 記録ディスク
12 アクセス部
13 ハウジング
22 電機子
32 界磁用磁石
41,41a,41b シャフト
42 スリーブ
43,43a〜43d スリーブハウジング
44,44a シール部材
45 スラスト部材
411 下端部
412 抜止部材
413,413a 上端部
414 段差部
421 (スリーブの)下面
432 底部
433,433a,433b 段差部
434 変形対象部
435 間隙
441 テーパ間隙
4341 外側面
J1 中心軸
S1〜S7,S4a,S4b,S5a,S5b ステップ

Claims (18)

  1. モータに用いられる軸受機構の製造方法であって、
    a)スリーブである環状部材、または、前記スリーブとは別部材である環状部材を略有底円筒状のスリーブハウジング内に嵌入して前記環状部材内に挿入されたシャフトの端部を前記スリーブハウジングの内底面または前記内底面に配置されたスラスト部材に当接させ、前記環状部材を前記スリーブハウジングの開口から底部に向かう方向に直接または間接的に前記シャフトに当接させることにより前記環状部材を中心軸方向において位置決めする工程と、
    b)前記スリーブハウジングの前記底部の中央を外部から押圧して前記底部が弾性変形することにより、前記シャフトを介して前記環状部材の位置を前記スリーブハウジングの前記開口側に移動する工程と、
    c)前記底部への押圧を解除して前記底部を元の形状に戻す工程と、
    d)前記環状部材を前記スリーブハウジングに固定する工程と、
    を備えることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  2. 請求項1に記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記シャフトの前記端部と前記スリーブハウジングの前記内底面または前記スラスト部材とにより、前記シャフトが前記内底面または前記スラスト部材と前記中心軸上において接触しつつ回転するピボット軸受が構成されることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記b)工程において前記シャフトの移動量が測定され、前記シャフトの前記移動量が所定値となった時点で前記c)工程が実行されることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記環状部材が前記スリーブであり、前記シャフトの前記端部近傍に前記中心軸を中心とする環状の抜止部材が取り付けられ、前記a)工程において、前記抜止部材と前記スリーブの端面とが当接することを特徴とする軸受機構の製造方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記環状部材が、前記スリーブの前記スリーブハウジングの前記開口側に配置されることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  6. 請求項5に記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記シャフトと前記スリーブとの間に潤滑油が保持され、
    前記環状部材と前記シャフトとの間に前記スリーブから離れるに従って幅が漸次広がる環状のテーパ間隙が形成されるとともに前記潤滑油の界面が前記テーパ間隙内に形成され、
    前記シャフトが、他方の端部に向かって径が減少する段差部を有し、前記a)工程において、前記段差部と前記環状部材の前記スリーブに対向する面とが当接することを特徴とする軸受機構の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記a)工程において、軽圧入または半硬化状態の接着剤により前記環状部材が前記スリーブハウジングに摺動可能に仮固定されることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記スリーブハウジングの前記底部が円形であることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  9. モータに用いられる軸受機構の製造方法であって、
    a)スリーブである環状部材、または、前記スリーブとは別部材である環状部材を略有底円筒状のスリーブハウジング内に嵌入して前記環状部材に挿入されたシャフトの端部を前記スリーブハウジングの内底面または前記内底面に配置されたスラスト部材に当接させ、前記環状部材を前記スリーブハウジングの開口から底部に向かう方向に直接または間接的に前記シャフトに当接させるとともに前記環状部材を前記スリーブハウジングに固定する工程と、
    b)前記スリーブハウジングにおいて前記内底面と前記スリーブの前記内底面に対向する端面との間に位置する変形対象部の外側面を中心軸に向かって押圧して前記変形対象部を塑性変形することにより、前記底部の少なくとも中央部を前記シャフトから離れる方向へと移動する工程と、
    を備えることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  10. 請求項9に記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記シャフトの前記端部と前記スリーブハウジングの前記内底面または前記スラスト部材とにより、前記シャフトが前記内底面または前記スラスト部材と前記中心軸上において接触しつつ回転するピボット軸受が構成されることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記スリーブハウジングが、前記底部近傍に前記内底面に向かって径が減少する段差部を有し、
    前記変形対象部が前記段差部よりも前記底部側の部位であることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  12. 請求項11に記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記スリーブの前記端面と前記段差部との間に間隙が設けられることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  13. 請求項9ないし12のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記スリーブハウジングの前記底部が円形であることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  14. 請求項9ないし13のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記b)工程において、前記変形対象部の前記外側面の径よりも僅かに小さい径の半円状の凹部を有する加工具にて前記外側面を挟み込むことにより、前記変形対象部の塑性変形が行われることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  15. 請求項9ないし14のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記スリーブハウジングが板部材のプレス加工により形成されていることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載の軸受機構の製造方法であって、
    前記スリーブハウジングが連続した1つの部材として形成されていることを特徴とする軸受機構の製造方法。
  17. 電動式のモータであって、
    請求項1ないし16のいずれかに記載の製造方法にて製造された軸受機構と、
    前記シャフトの他方の端部に取り付けられるとともに界磁用磁石を有するロータ部と、
    前記軸受機構が固定され、前記界磁用磁石に対向する電機子を有するステータ部と、
    を備えることを特徴とするモータ。
  18. 記録ディスク駆動装置であって、
    記録ディスクを回転する請求項17に記載のモータと、
    前記記録ディスクに対する情報の読み出しまたは書き込みを行うアクセス部と、
    前記モータおよび前記アクセス部を収容するハウジングと、
    を備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置。
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