JP4581147B2 - スリーブユニットの製造方法、スリーブユニット製造装置 - Google Patents

スリーブユニットの製造方法、スリーブユニット製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、流体動圧を利用した軸受機構を有するモータおよびモータのスリーブユニットに関し、特に、スリーブユニットを製造する技術に関連する。
従来より、ハードディスク装置等の記録ディスク駆動装置は、記録ディスクを回転駆動するスピンドルモータ(以下、「モータ」という。)を備えており、モータの軸受機構の1つとして、流体動圧を利用する軸受機構が近年採用されている。このような、流体動圧を利用する軸受機構では、シャフトとシャフトが挿入されるスリーブとの間等にスラスト軸受部およびラジアル軸受部が構成される。
特許文献1のモータでは、スリーブの外周に取り付けられた円筒状のハウジングがブラケットに固着され、スリーブおよびハウジング(以下、2つをまとめて「スリーブユニット」という。)とスリーブユニットに挿入されるシャフトを含むロータとの間にオイルの動圧を利用した軸受機構が構成される。特許文献1のモータでは、シャフトの外側面とスリーブの内側面との間にラジアル軸受部が構成される。また、スリーブの下端面とシャフト下端に設けられたスラストプレートの上面との間、および、スラストプレートの下面とハウジングの下端に取り付けられたスラストブッシュの上面との間にスラスト軸受部が構成され、ハウジングの上端面とシャフト上端に設けられた円板状のシールブッシュとの間に、オイルにシャフト方向への押し込み圧を発生させる動シール部が構成される。
特開2003−262217号公報
ところで、特許文献1のスリーブユニットでは、上述のように、軸方向の上側においてハウジングの上端面が動シール部の一部を構成し、軸方向の下側においてスリーブの下端面がスラスト軸受部の一部を構成している。したがって、スリーブにハウジングを取り付ける際、ハウジングの上端面とスリーブの下端面との軸方向の距離を設計距離に合わせるために、両者の位置決めを精度良く行う必要がある。
仮に、ハウジングの上端面とスリーブの下端面との間の軸方向の距離が設計距離からずれたとすると、軸受機構により得られるスラスト動圧力が不安定になってしまう恐れがある。特に、上記の端面間の距離が設計距離よりも小さい場合には、シャフトの外側面とスリーブの内側面との間に構成されるラジアル軸受部が短くなってしまい、軸受剛性が低下してしまう。また、上記距離が設計距離よりも大きい場合には、スリーブとスラストプレートとの接触やハウジングとシールブッシュとの接触が生じる可能性があり、いずれの場合であっても、モータの品質が低下してしまう。
特に、スリーブとして加圧成形された部材を利用する場合、スリーブの製造誤差が無垢材等に比べて大きくなるため、ハウジングの上端面とスリーブの下端面との間の軸方向の距離が設計距離に等しくなるようにスリーブをハウジングに精度良く取り付けることが困難になる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、スリーブの下端面およびスリーブハウジングの上端面(ただし、便宜上、上端面および下端面と表現しているにすぎない。)に流体動圧軸受面を有するスリーブユニットを備えるモータの品質を安定させることを目的としている。
請求項1に記載の発明は、流体動圧を利用した軸受機構を有するモータのシャフトが挿入されるスリーブとスリーブの外周に取り付けられるスリーブハウジングとを備えるスリーブユニットの製造方法であって、a)所定の中心軸を中心とする略円筒状であって前記中心軸方向の一方の端部が前記中心軸に垂直な第1流体動圧軸受面を有するスリーブを保持する工程と、b)前記中心軸方向の一方の端部を前記スリーブの前記中心軸方向の他方の端部と対向させつつ、前記中心軸方向の他方の端部が前記中心軸に垂直な第2流体動圧軸受面を有する略円筒状のスリーブハウジングを、前記中心軸を中心として保持する工程と、c)前記第1流体動圧軸受面が前記スリーブを保持するスリーブ保持部の第1当接面に当接するとともに、前記第2流体動圧軸受面が前記スリーブハウジングを保持するスリーブハウジング保持部の第2当接面に当接し、前記スリーブを前記スリーブハウジングに対して前記中心軸方向に相対的に移動して前記スリーブを前記スリーブハウジング内に挿入し、前記スリーブ保持部の前記スリーブハウジング保持部に対する前記中心軸方向への相対的な移動が規制されることで、前記第1流体動圧軸受面と前記第2流体動圧軸受面との間の前記中心軸方向に関する距離を所定の距離とする工程と、d)前記c)工程と同時または後に、前記スリーブを前記スリーブハウジングに固定する工程とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスリーブユニットの製造方法であって、前記c)工程において、前記第1流体動圧軸受面が前記第1当接面に向かって付勢され、前記第2流体動圧軸受面が前記第2当接面に向かって付勢され、前記第1当接面と前記第2当接面との間の前記中心軸方向に関する距離が前記所定の距離とされる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のスリーブユニットの製造方法であって、前記第1流体動圧軸受面と前記第2流体動圧軸受面との間の距離の誤差が15μm以下とされる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のスリーブユニットの製造方法であって、前記スリーブが、原材料を加圧成形した多孔質部材である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のスリーブユニットの製造方法であって、前記c)工程よりも前に、前記スリーブの外側面および/または前記スリーブハウジングの内側面に嫌気性接着剤を塗布する工程をさらに備える。
請求項6に記載の発明は、流体動圧を利用した軸受機構を有するモータのシャフトが挿入されるスリーブとスリーブの外周に取り付けられるスリーブハウジングとを備えるスリーブユニットを製造するスリーブユニット製造装置であって、所定の中心軸を中心とする略円筒状であって前記中心軸方向の一方の端部が前記中心軸に垂直な第1流体動圧軸受面を有するスリーブを保持するスリーブ保持部と、前記中心軸方向の一方の端部を前記スリーブの前記中心軸方向の他方の端部と対向させつつ、前記中心軸方向の他方の端部が前記中心軸に垂直な第2流体動圧軸受面を有する略円筒状のスリーブハウジングを、前記中心軸を中心として保持するスリーブハウジング保持部と、前記スリーブ保持部に設けられ、前記第1流体動圧軸受面に当接する第1当接面と、前記スリーブハウジング保持部に設けられ、前記第2流体動圧軸受面に当接する第2当接面と、前記スリーブ保持部を前記スリーブハウジング保持部に対して前記中心軸方向に相対的に移動する移動機構と、前記移動機構により前記スリーブ保持部を前記スリーブハウジング保持部に近づけて前記スリーブを前記スリーブハウジング内に挿入する際に、前記第1流体動圧軸受面と前記第2流体動圧軸受面との間の前記中心軸方向に関する距離が所定の距離になったときに前記スリーブ保持部の移動を規制する移動規制部とを備える。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のスリーブユニット製造装置であって、前記スリーブユニット製造装置が、前記1体動圧軸受面を前記第1当接面に向かって付勢する第1付勢機構と、前記2流体動圧軸受面を前記第2当接面に向かって付勢する第2付勢機構とをさらに備える。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のスリーブユニット製造装置であって、前記第1付勢機構が、前記スリーブハウジング内に前記第2流体動圧軸受面側から挿入されるとともに前記スリーブハウジング内に挿入された前記スリーブの前記他方の端部に当接する第1付勢部材と、前記第1付勢部材が前記スリーブに押圧されることにより弾性変形する第1弾性部材とを備え、前記第2付勢機構が、前記スリーブハウジングの前記一方の端部に当接する第2付勢部材と、前記第2付勢部材が前記スリーブハウジングに押圧されることにより弾性変形する第2弾性部材とを備える。
請求項9に記載の発明は、請求項6ないし8のいずれかに記載のスリーブユニット製造装置であって、前記移動規制部が、前記スリーブ保持部および前記スリーブハウジング保持部の間に挟まれることにより前記スリーブ保持部の移動を規制する部材である。
本発明では、スリーブに中心軸に垂直な第1流体動圧軸受面を有し、スリーブハウジングの第1流体動圧軸受面とは反対側に第2流体動圧軸受面を有するスリーブユニットを備えるモータの品質を安定させることができる。
請求項2ないし4、並びに、請求項7および8の発明では、中心軸方向に関する第1流体動圧軸受面と第2流体動圧軸受面との間の距離を容易に精度良く決定することができる。請求項5の発明では、スリーブユニットの製造を簡素化することができる。請求項9の発明では、スリーブユニット製造装置の構造を簡素化することができる。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る電動式のスピンドルモータ1(以下、「モータ1」という。)を備える記録ディスク駆動装置60の内部構成を示す図である。記録ディスク駆動装置60はハードディスク装置であり、情報を記録する円板状の記録ディスク62、記録ディスク62に対する情報の書き込みおよび(または)読み出しを行うアクセス部63、記録ディスク62を保持して回転する電動式のモータ1、並びに、記録ディスク62、アクセス部63およびモータ1を内部空間110に収容するハウジング61を備える。
図1に示すように、ハウジング61は、上部に開口を有するとともにモータ1およびアクセス部63が内側の底面に取り付けられる無蓋箱状の第1ハウジング部材611、並びに、第1ハウジング部材611の開口を覆うことにより内部空間110を形成する板状の第2ハウジング部材612を備える。記録ディスク駆動装置60では、第1ハウジング部材611に第2ハウジング部材612が接合されてハウジング61が形成され、内部空間110は塵や埃が極度に少ない清浄な空間とされる。
記録ディスク62は、モータ1の上側に載置されてクランパ621によりモータ1に固定される。アクセス部63は、記録ディスク62に近接して情報の書き込みおよび読み出しを磁気的に行うヘッド631、ヘッド631を支持するアーム632、並びに、アーム632を移動させることによりヘッド631と記録ディスク62との相対的位置を変更するヘッド移動機構633を有する。これらの構成により、ヘッド631は回転する記録ディスク62に近接した状態で記録ディスク62の所要の位置にアクセスし、情報の書き込みおよび読み出しを行う。
図2は、ディスク駆動用のモータ1の構成を示す縦断面図である。図2では、モータ1の中心軸J1(後述のスリーブユニット22の中心軸でもある。)を含む面における断面を示すが、切断面よりも奥側に位置する構成についても、その一部を破線にて描いている。
図2に示すように、モータ1は、固定組立体であるステータ部2、および、回転組立体であるロータ部3を備えており、ロータ部3は、潤滑油による流体動圧を利用した軸受機構を介して中心軸J1を中心にステータ部2に対して回転可能に支持される。以下の説明では、便宜上、中心軸J1に沿ってロータ部3側を上側、ステータ部2側を下側として説明するが、中心軸J1は必ずしも重力方向と一致する必要はない。
ロータ部3は、ロータ部3の各部を保持するロータハブ31、および、ロータハブ31に取り付けられて中心軸J1の周囲に配置される界磁用磁石34を備える。ロータハブ31は、ステンレス等により一体的に形成されており、中心軸J1を中心とする略円筒状であって下側(すなわち、ステータ部2側)に突出するシャフト311、シャフト311の上端部から中心軸J1に対して垂直に広がる略円板状の円板部312、および、円板部312の外縁において下側に突出する略円筒状の円筒部313を備える。シャフト311の下側の先端部には、略円板状のスラストプレート314が取り付けられる。
ステータ部2は、ステータ部2の各部を保持するベース部であるベースプレート21、ロータ部3のシャフト311が挿入されるとともにロータ部3を回転可能に支持する軸受機構の一部である略円筒状のスリーブユニット22、および、スリーブユニット22の周囲にてベースプレート21に取り付けられる電機子24を備える。ベースプレート21は、第1ハウジング部材611(図1参照)の一部であり、アルミニウム、アルミニウム合金、または、磁性もしくは非磁性の鉄系金属の板状部材をプレス加工することにより第1ハウジング部材611の他の部位と一体的に形成される。電機子24は、シャフト311の周囲に配置された界磁用磁石34との間で中心軸J1を中心とする回転力(トルク)を発生する。
電機子24は、圧入または接着によりベースプレート21に上側から取り付けられており、複数の珪素鋼板を積層してなるコア241、および、コア241の所定の部位に設けられる複数のコイル242を備える。コア241は、中心軸J1を中心に放射状に配置された複数のティース243、および、複数のティース243の外周側から複数のティース243を支持する(すなわち、各ティース243の中心軸J1から遠い側の端部を連結して支持する)円環状の支持リング244を備える。コア241を形成する各珪素鋼板では、複数のティース243および支持リング244のそれぞれに対応する部位が一体的に形成されているため、複数のティース243および支持リング244は磁気的に接続されている。
コイル242は、ティース243に導線を多層(例えば、2層)に巻回することにより形成され、各コイル242からの導線は、隣接するティース243の間に形成される渡り線係止用のフック247を介して回路基板248へと導かれ、回路基板248の電極に半田にて接合される。
ベースプレート21の中央部には、中心軸J1を中心としてロータ部3に向かって上向きに突出する略円筒状のスリーブ取付部216が設けられる。図2に示すように、スリーブユニット22は、中心軸J1を中心とする略円筒状であってシャフト311が挿入されるスリーブ221、および、スリーブ221の外周に取り付けられる略円筒状のスリーブハウジング222を備え、スリーブ取付部216に挿入されてベースプレート21に取り付けられる。
スリーブハウジング222の下端部近傍の肉厚は上端部近傍の肉厚よりも薄くされる。また、スリーブハウジング222の上部には、スリーブユニット22の外周に沿って中心軸J1に対して外側に突出する突起部であるフランジ部224が一体的に形成されており、スリーブユニット22の取り付け時には、フランジ部224のベースプレート21側の部位とベースプレート21のスリーブ取付部216の先端とが上下方向に関して係合する。スリーブユニット22の下端側の開口は、略円板状のシールキャップ23により閉塞される。
図3は、スリーブユニット22の一部(図2における左半分)を拡大して示す縦断面図である。図3に示すように、スリーブユニット22では、スリーブ221は、スリーブハウジング222の内側面2221との間に僅かな隙間をあけて挿入されており(すなわち、すきまばめされており)、嫌気性および光硬化性を有する接着剤220(例えば、株式会社スリーボンド製の1355(製品名))を介してスリーブハウジング222に固定されている。
スリーブ221は多孔質部材であり、粉末状の原材料を型に入れて押し固めることにより加圧成形した後に焼結し、焼結された部材を再度型に入れて圧縮することにより形成される。原材料としては、様々な種類の金属粉末や金属化合物粉末、非金属粉末等(例えば、鉄(Fe)および銅(Cu)の混合粉末、銅およびスズ(Sn)の混合粉末、銅、スズおよび鉛(Pb)の混合粉末、鉄および炭素(C)の混合粉末)が利用される。
スリーブ221では、上端部の外周縁(すなわち、中心軸J1(図2参照)方向に関して後述の第1流体動圧軸受面225とは反対側の端部の外周縁であり、以下、「スリーブ上部外周縁」という。)、および下端部の外周縁(以下、「スリーブ下部外周縁」という。)が、角部が除去された形状とされる。図3に示すように、スリーブ上部外周縁およびスリーブ下部外周縁は、中心軸J1を中心とする円錐台形の側面状の第1スリーブ傾斜面2211および第2スリーブ傾斜面2212を有する面取り形状とされ、当該面取り形状は、上述のスリーブ221の形成時に同時に形成される。
第1スリーブ傾斜面2211の中心軸J1方向の長さL1は、好ましくは0.05mm以上0.5mm以下(より好ましくは、0.2mm〜0.3mm)とされる。第2スリーブ傾斜面2212の中心軸J1方向の長さL2は、好ましくは0.05mm以上0.5mm以下(より好ましくは、0.1mm〜0.2mm)とされる。また、第1スリーブ傾斜面2211の中心軸J1方向に垂直な方向の幅W1は、好ましくは、中心軸J1方向の長さL1の0.17倍以上2.75倍以下(より好ましくは、1倍)とされ、第2スリーブ傾斜面2212の中心軸J1方向に垂直な方向の幅W2は、好ましくは、中心軸J1方向の長さL2の0.17倍以上2.75倍以下(より好ましくは、1倍)とされる。
次に、モータ1のロータ部3をステータ部2に回転可能に支持する流体動圧を利用した軸受機構について説明する。図4は、モータ1の一部(図2の左半分)を拡大して示す縦断面図である。図4に示すように、モータ1では、ロータハブ31の円板部312の下面とスリーブハウジング222の上側の端面との間、スリーブ221の内側面とシャフト311の外側面との間、スリーブ221の下側の端面とスラストプレート314の上面との間、スラストプレート314の下面とシールキャップ23の上面との間、および、スリーブハウジング222のフランジ部224の外側面とロータハブ31の円筒部313の内側面との間に微小な間隙が設けられる。以下、これらの間隙をそれぞれ、「上部間隙41」、「側部間隙42」、「第1下部間隙43」、「第2下部間隙44」、「外側間隙45」という。これらの間隙には潤滑油が連続して充填され、いわゆるフルフィル構造の軸受機構が構成される。
スリーブハウジング222のフランジ部224の外側面は、その外径が下側に向かって漸次減少する傾斜面とされ、フランジ部224の外側面に対向するロータハブ31の円筒部313の内側面の内径は一定とされる。これにより、外側間隙45における潤滑油の界面は、毛管現象および表面張力によりメニスカス状となってテーパシールが形成され、外側間隙45がオイルバッファとしての役割を果たして潤滑油の流出が防止される。
スリーブ221の中心軸J1方向の下側の中心軸J1に垂直な端面225、および、スリーブハウジング222の上側の中心軸J1に垂直な端面226には、ロータ部3の回転時に潤滑油に対して中心軸J1側に向かう圧力を発生させるための溝(例えば、スパイラル状の溝)が形成されており、第1下部間隙43および上部間隙41によりスラスト動圧軸受部が構成される。換言すれば、端面225および端面226はともに流体動圧軸受面となる。以下、スリーブ221の下側の端面225を「第1流体動圧軸受面225」といい、スリーブハウジング222の上側の端面226を「第2流体動圧軸受面226」という。
また、側部間隙42の互いに対向する面には、潤滑油に流体動圧を発生させるための溝(例えば、中心軸J1の向く方向に関して、スリーブ221の内側面の上下に設けられたヘリングボーン溝等)が形成されており、側部間隙42によりラジアル動圧軸受部が構成される。
モータ1では、流体動圧を利用する軸受機構によりロータ部3を潤滑油を介して非接触にて支持することにより、ロータ部3を高精度、かつ、低騒音にて回転することができる。特に、フルフィル構造の軸受機構では、軸受内部に空気が介在しないため、潤滑油内に発生した気泡に起因するシャフト311とスリーブ221との異常接触や、軸受内部の空気が膨張することによる潤滑油の漏れ等が一層抑制される。また、モータ1では、スリーブ221が粉末状の原材料を加圧成形した多孔質部材とされるため、軸受機構において高い保持力にて潤滑油を保持することができるとともに潤滑油中のパーティクル等の不純物を吸着して潤滑油を清浄に保つことができる。
このように、モータ1では、スリーブユニット22(すなわち、スリーブ221およびスリーブハウジング222)、ロータハブ31並びにシールキャップ23の間に形成される間隙(すなわち、上部間隙41、側部間隙42、第1下部間隙43、第2下部間隙44および外側間隙45)に、流体である潤滑油が充填されており、ロータ部3の回転時には、潤滑油による流体動圧を利用してロータ部3が支持される。そして、ロータ部3が中心軸J1を中心としてステータ部2に対して回転されることより、ロータ部3に取り付けられる記録ディスク62(図1参照)が回転される。
次に、スリーブユニット22の製造について説明する。図5は、スリーブユニット22を製造するスリーブユニット製造装置5を示す断面図である。図5に示すように、スリーブユニット製造装置5は、スリーブ221を吸引吸着して保持する略円柱状のスリーブ保持部51、スリーブ221の中心軸J1(すなわち、製造後におけるスリーブユニット22の中心軸J1)を中心としてスリーブハウジング222を保持するスリーブハウジング保持部52、スリーブ保持部51をスリーブハウジング保持部52に対して中心軸J1方向に相対的に移動する移動機構53(シャフトのみを図示する。)、および、移動機構53によるスリーブ保持部51の移動を規制する(すなわち、移動範囲を制限する)2つの移動規制部54を備える。移動規制部54は、スリーブ保持部51およびスリーブハウジング保持部52の間に挟まれることによりスリーブ保持部51の移動を規制する円柱状の部材である。
スリーブユニット製造装置5では、スリーブ保持部51に保持されたスリーブ221を、スリーブハウジング222内に挿入して固定することによりスリーブユニット22が形成される。図5に示すように、スリーブユニット製造装置5では、スリーブ221およびスリーブハウジング222が、モータ1のベースプレート21に取り付けられた状態とは上下反対に保持されているが、以下の説明におけるスリーブユニット22の上下は、これまでの説明と同様に、スリーブユニット22がベースプレート21に取り付けられた状態における上下を意味するものとし、図5の上下方向とは逆になる。
スリーブ保持部51は、スリーブ221の第1流体動圧軸受面225に当接する第1当接面511を備え、スリーブ保持部51の内部には、スリーブ221を吸引吸着するための微小な複数の吸引路(図示省略)が形成されている。スリーブハウジング保持部52は、スリーブハウジング222の第2流体動圧軸受面226に当接する第2当接面521を備え、スリーブハウジング222の第2流体動圧軸受面226とは反対側の端部をスリーブ221の第1流体動圧軸受面225とは反対側の端部と対向させつつスリーブハウジング222を保持する。
スリーブユニット製造装置5は、スリーブ221のスリーブハウジング222への取り付け時に、スリーブ221の第1流体動圧軸受面225をスリーブ保持部51の第1当接面511に向かって付勢する第1付勢機構55をスリーブハウジング保持部52側に備え、さらに、スリーブハウジング222の第2流体動圧軸受面226をスリーブハウジング保持部52の第2当接面521に向かって付勢する第2付勢機構56をスリーブ保持部51の周りに備える。
第1付勢機構55は、スリーブハウジング保持部52の第2当接面521に形成された円形の開口からスリーブ保持部51側へと突出するとともにスリーブハウジング222内に第2流体動圧軸受面226側から挿入される略円柱状の第1付勢部材551、および、第1付勢部材551のスリーブ保持部51側とは反対側に設けられる弾性部材である第1コイルばね552を備える。第2付勢機構56は、スリーブ保持部51の周囲に配置される略円筒状の第2付勢部材561、および、第2付勢部材561のスリーブハウジング保持部52とは反対側に設けられる弾性部材である第2コイルばね562を備える。
図6は、スリーブユニット22の製造の流れを示す図である。スリーブユニット製造装置5によりスリーブユニット22が製造される際には、まず、スリーブハウジング222の内側面2221(後述するように、スリーブ221の外側面であってもよい。)に接着剤220が塗布される(ステップS11)。続いて、スリーブ221が、第1流体動圧軸受面225を第1当接面511に当接させつつスリーブ保持部51により吸着保持され(ステップS12)、スリーブハウジング222が、第2流体動圧軸受面226を第2当接面521に当接させつつスリーブハウジング保持部52により保持される(ステップS13)。
スリーブ221およびスリーブハウジング222が保持されると、移動機構53によりスリーブ保持部51がスリーブハウジング保持部52に近づけられ、スリーブハウジング222内へのスリーブ221の挿入が開始される(ステップS14)。このとき、スリーブ221は、第1流体動圧軸受面225とは反対側からスリーブハウジング222内に挿入される。
やがて、スリーブハウジング222内に挿入されたスリーブ221の第1流体動圧軸受面225とは反対側の端面が、第1付勢機構55の第1付勢部材551に当接し、第1付勢部材551がスリーブ221に押圧されることにより第1コイルばね552が弾性変形するとともにスリーブ221の第1流体動圧軸受面225がスリーブ保持部51の第1当接面511に向かって付勢される。第1コイルばね552のばね定数は、スリーブ保持部51がスリーブハウジング保持部52に最も近接した状態(後述の図7参照)においても、第1コイルばね552の弾力によりスリーブ保持部51がスリーブハウジング保持部52から離れる方向に移動しないように決定されている。なお、第1付勢機構55によりスリーブ221が第1当接面511に付勢された後は、スリーブ保持部51によるスリーブ221の吸着が停止されてもよい。
また、スリーブ221の第1付勢部材551への当接と前後してスリーブハウジング222の第2流体動圧軸受面226とは反対側の端面が、第2付勢機構56の第2付勢部材561に当接する。そして、第2付勢部材561がスリーブハウジング222に押圧されることにより第2コイルばね562が弾性変形するとともにスリーブハウジング222の第2流体動圧軸受面226がスリーブハウジング保持部52の第2当接面521に向かって付勢される。
スリーブユニット製造装置5では、図7に示すように、スリーブハウジング保持部52の第2当接面521上に設けられた規制部受部522に移動規制部54の先端が当接することにより、スリーブ保持部51の移動が規制されてスリーブ221のスリーブハウジング222内への挿入が停止される(ステップS15)。
スリーブユニット製造装置5では、スリーブ保持部51の第1当接面511とスリーブハウジング保持部52の第2当接面521との間の中心軸J1方向に関する距離が、スリーブ221の第1流体動圧軸受面225とスリーブハウジング222の第2流体動圧軸受面226との間の中心軸J1方向に関する距離(以下、「軸受面間距離」という。)の設計値(以下、「設計距離」という。)に等しくなったときにスリーブ保持部51の移動が規制されるように移動規制部54の中心軸J1方向の長さが決定されている。これにより、スリーブユニット22の軸受面間距離が、設計距離(許容誤差を含む。)と等しくなるように精度良く決定される。スリーブユニット22では、軸受面間距離の許容誤差が15μm以下とされる。
スリーブ保持部51の移動が規制されると、スリーブ221およびスリーブハウジング222が所定の時間(例えば、2分間)だけ保持され、スリーブ221の外側面2213とスリーブハウジング222の内側面2221との間において外気との接触が断たれた嫌気性の接着剤220(図3参照)が硬化し、スリーブ221がスリーブハウジング222の内側面2221に固定(接着)される(ステップS16)。
スリーブユニット22では、図3に示すように、スリーブ221のスリーブハウジング222内への挿入により第2流体動圧軸受面226側へと押し出された接着剤220が、スリーブ上部外周縁において、スリーブ221の第1スリーブ傾斜面2211とスリーブハウジング222の内側面2221との間に形成された凹部223に収容される。換言すれば、スリーブ221の上部外周縁の角部が除去された形状により形成された凹部223は、スリーブ221の挿入により押し出された接着剤220が収容されるいわゆる接着剤溜まりとなる。そして、接着剤220の凹部223に収容された部分に紫外線等が照射されて硬化され、スリーブユニット22の製造が終了する(ステップS17)。
スリーブユニット22の製造では、スリーブハウジング222の内側面2221への接着剤220の塗布(ステップS11)に代えて、スリーブ221の外側面2213に接着剤220が塗布されてもよい。また、スリーブ221の外側面2213、および、スリーブハウジング222の内側面2221の双方に接着剤220が塗布されてもよい。スリーブ221の外側面2213および/またはスリーブハウジング222の内側面2221への接着剤220の塗布(ステップS11)は、スリーブハウジング222内へのスリーブ221の挿入を開始する工程(ステップS14)よりも前に行われるのであればいつ行われてもよく、例えば、スリーブ221およびスリーブハウジング222の保持(ステップS12,S13)の後に行われてもよい。
以上に説明したように、スリーブユニット製造装置5では、スリーブ221のスリーブハウジング222内への挿入時に、移動規制部54によりスリーブ保持部51の移動を規制することにより、中心軸J1方向におけるスリーブ221とスリーブハウジング222との位置決めを精度良く行うことができる。これにより、スリーブ221に中心軸J1に垂直な第1流体動圧軸受面225を有し、スリーブハウジング222の第1流体動圧軸受面225とは反対側に第2流体動圧軸受面226を有するスリーブユニット22を備えるモータ1において、スリーブユニット22の軸受面間距離を精度良く決定することができ、軸受機構の上部間隙41および第1下部間隙43において安定したスラスト動圧力を得ることができる。その結果、モータ1の品質を安定させることができる。このように、軸受面間距離を精度良く決定しつつスリーブユニットを製造することができるスリーブユニット製造装置5は、軸受面間距離の許容誤差が15μm以下とされるスリーブユニット22の製造に特に適している。
また、スリーブユニット製造装置5では、スリーブハウジング222内へのスリーブ221の挿入時に、第1付勢機構55により第1流体動圧軸受面225が第1当接面511に付勢され、第2付勢機構56により第2流体動圧軸受面226が第2当接面521に付勢され、さらに、第1当接面511と第2当接面521との間の距離に基づいてスリーブ221の移動が規制されることにより、スリーブユニット22の軸受面間距離を容易に精度良く決定することができる。さらに、第1流体動圧軸受面225と第2流体動圧軸受面226との平行度も精度良く決定することができる。
スリーブユニット22のスリーブ221は、金属粉末等の原材料を加圧成形し、さらに焼結して形成されるため、無垢材のスリーブに比べて中心軸J1方向の長さの製造誤差が大きい。スリーブユニット製造装置5では、第1流体動圧軸受面225と第2流体動圧軸受面226との間の距離に基づいてスリーブ221およびスリーブハウジング222の位置決めを行うため、中心軸J1方向の長さに比較的大きな製造誤差(例えば、25μm〜35μm)を有するスリーブ221を利用する場合であっても、軸受面間距離を精度良く決定しつつスリーブユニット22を製造することができる。特に、第1付勢機構55において第1付勢部材551を弾性体である第1コイルばね552により支持しているため、スリーブユニット22を連続的に製造する際に、準備された複数のスリーブ221の中心軸J1方向の長さが互いに異なる場合であっても、長さが異なる各スリーブ221の第1流体動圧軸受面225を第1当接面511に適切に付勢することができる。
スリーブユニット製造装置5では、移動規制部54として、スリーブ保持部51とスリーブハウジング保持部52との間に挟まれることによりスリーブ保持部51の移動を規制する部材が利用されることにより、スリーブユニット製造装置5の構造を簡素化することができる。
スリーブユニット製造装置5では、スリーブ221が第1流体動圧軸受面225とは反対側からスリーブハウジング222内に挿入されるため、接着剤220が第1流体動圧軸受面225に付着することを防止することができる。また、スリーブ221のスリーブ上部外周縁が角部が除去された形状とされ、スリーブ221の挿入により押し出された接着剤220が収容される凹部223が形成されることにより、第1流体動圧軸受面225とは反対側において、接着剤220がスリーブ221およびスリーブハウジング222の端面に溢れることを防止する、または、接着剤220が第1流体動圧軸受面225とは反対側に盛り上がることを抑制することができる。その結果、中心軸J1方向に関してスリーブハウジング222のスリーブ221が挿入される側と反対側の端面である第2流体動圧軸受面226に接着剤220が付着することを防止することができ、歩留まりを向上することができる。
スリーブユニット22の製造では、接着剤220の凹部223に収容された部分が、スリーブ221の上端側(すなわち、第1流体動圧軸受面225とは反対側)において硬化されて楔の役割を果たすため、スリーブ221に加えられる上向きの荷重に対して、スリーブ221とスリーブハウジング222との接着強度を高めることができる。その結果、スリーブ221とスリーブハウジング222との中心軸J1方向の締結長が比較的短い場合であっても、スリーブ221を強固にスリーブハウジング222に固定することができ、スリーブユニット22の中心軸J1方向の長さを短くしてモータ1を薄型化することができる。
また、スリーブ221の製造では、スリーブ221の形成後にスリーブ上部外周縁に面取り加工を施すことなく、スリーブ221の形成時に同時にスリーブ上部外周縁を角部が除去された形状とすることができる。その結果、スリーブ221の製造を簡素化することができ、スリーブユニット22の製造コストを低減することができる。
スリーブユニット22の製造では、スリーブ221のスリーブハウジング222への固定に嫌気性の接着剤220が用いられるため、スリーブ221をスリーブハウジング222内に挿入した状態で所定時間だけ保持することのみにより、スリーブ221をスリーブハウジング222に固定することができ、スリーブユニット22の製造を簡素化することができる。
スリーブ221を固定する接着剤としては、熱硬化性のもの(例えば、エポキシテクノロジー社製の353ND(製品名))が利用されてもよい。この場合、スリーブハウジング222およびスリーブハウジング222内に挿入されたスリーブ221を治具で保持した状態で、例えば、90℃の高温槽内に1時間載置することにより接着剤を硬化させる。熱硬化性接着剤を利用した場合、スリーブ221の外側面2213とスリーブハウジング222の内側面2221との間の接着剤、および、凹部223に収容された接着剤の双方を加熱工程にて同時に硬化させることができるため、スリーブユニット22の製造を簡素化することができる。
スリーブユニット22の製造では、スリーブ221がすきまばめによりスリーブハウジング222に取り付けられることにより、スリーブハウジング222内へのスリーブ221の挿入時に、スリーブ221の外側面2213とスリーブハウジング222の内側面2221とが擦れ合うことが防止される。これにより、スリーブ221の第1流体動圧軸受面225やスリーブハウジング222の第2流体動圧軸受面226、あるいは、ラジアル軸受部を構成するスリーブ221の内側面が歪むことを防止することができる。このように、スリーブハウジング222との摩擦を防止しつつスリーブ221をスリーブハウジング222に容易に挿入することができるスリーブユニット製造装置5は、無垢材に比べて比較的脆弱な多孔質部材であるスリーブ221のスリーブハウジング222への取り付けに特に適している。
スリーブユニット22の製造では、スリーブハウジング222が樹脂により形成されている場合等、スリーブハウジング222との摩擦によってスリーブ221の第1流体動圧軸受面225等が歪む恐れがない場合には、スリーブ221がスリーブハウジング222内に圧入されてもよい。この場合、スリーブ221をスリーブハウジング222に固定する工程(ステップS16)は、スリーブ221のスリーブハウジング222内への挿入の完了(ステップS15)と同時に完了する。また、スリーブ221が圧入される場合、スリーブハウジング222の内側面2221および/またはスリーブ221の外側面2213に接着剤を塗布する工程(ステップS11)は省略されてもよい。
スリーブユニット22では、スリーブハウジング222の下端部(すなわち、ベースプレート21に取り付けられた状態における下端部であり、スリーブ221が挿入される側の端部)近傍の肉厚が上端部近傍の肉厚よりも薄くされている。これにより、スリーブ保持部51おけるスリーブ221の吸着位置が僅かにずれる等、何らかの原因によりスリーブ221の挿入の際にスリーブ221がスリーブハウジング222の下端部の内周エッジに接触することがあっても、接触により生じる抵抗が、上端部側からスリーブ221を挿入する場合に比べて小さくなるため、スリーブ221をスリーブハウジング222内に容易に挿入することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、第1付勢機構55および第2付勢機構56では、第1コイルばね552および第2コイルばね562に代えて、板ばね等の他の弾性部材が用いられてもよい。また、第1付勢機構55において、第1付勢部材551がエアシリンダにより押圧されてもよい。この場合、圧縮空気が第1付勢部材551をスリーブ221に押圧する弾性部材の役割を果たす。
スリーブユニット製造装置5では、スリーブ保持部51によるスリーブ221の保持は吸引吸着には限定されず、電気的あるいは磁気的な吸着、機械的な把持等により保持されてもよい。また、スリーブ221のスリーブハウジング222内への挿入後、スリーブ221がスリーブハウジング222に固定されるまでスリーブ保持部51により安定して保持することができる場合には、第1付勢機構55によるスリーブ221の第1当接面511に対する付勢は省略されてもよい。
スリーブユニット製造装置5では、移動規制部54は、必ずしもスリーブ保持部51とスリーブハウジング保持部52との間に挟まれる円柱状の部材には限定されず、例えば、エンコーダやレーザ光を利用した距離測定装置により測定された第1当接面511と第2当接面521との間の距離に基づいて移動機構53が制御されてもよい。
上記実施の形態に係るモータは、必ずしも界磁用磁石34が電機子24の中心軸J1側に配置された、いわゆる、インナーロータ型である必要はなく、界磁用磁石34が電機子24の外側に配置されたアウターロータ型であってもよい。また、軸受機構は、例えば、空気を流体とした、いわゆるエア動圧軸受を用いてもよい。このような場合であっても、本発明と同様の作用、効果を得ることができる。
上記実施の形態に係るモータは、ハードディスク装置以外の他の装置(例えば、リムーバブルディスク装置等のディスク駆動装置)の駆動源として利用されてよい。
記録ディスク駆動装置の内部構成を示す図である。 モータの構成を示す縦断面図である。 スリーブユニットの一部を示す拡大図である。 モータの一部を示す拡大図である。 スリーブユニット製造装置を示す断面図である。 スリーブユニットの製造の流れを示す図である。 スリーブユニット製造装置を示す断面図である。
符号の説明
1 モータ
2 ステータ部
3 ロータ部
5 スリーブユニット製造装置
22 スリーブユニット
24 電機子
34 界磁用磁石
51 スリーブ保持部
52 スリーブハウジング保持部
53 移動機構
54 移動規制部
55 第1付勢機構
56 第2付勢機構
220 接着剤
221 スリーブ
222 スリーブハウジング
225 第1流体動圧軸受面
226 第2流体動圧軸受面
311 シャフト
511 第1当接面
521 第2当接面
551 第1付勢部材
552 第1コイルばね
561 第2付勢部材
562 第2コイルばね
2213 外側面
2221 内側面
J1 中心軸
S11〜S17 ステップ

Claims (9)

  1. 流体動圧を利用した軸受機構を有するモータのシャフトが挿入されるスリーブとスリーブの外周に取り付けられるスリーブハウジングとを備えるスリーブユニットの製造方法であって、
    a)所定の中心軸を中心とする略円筒状であって前記中心軸方向の一方の端部が前記中心軸に垂直な第1流体動圧軸受面を有するスリーブを保持する工程と、
    b)前記中心軸方向の一方の端部を前記スリーブの前記中心軸方向の他方の端部と対向させつつ、前記中心軸方向の他方の端部が前記中心軸に垂直な第2流体動圧軸受面を有する略円筒状のスリーブハウジングを、前記中心軸を中心として保持する工程と、
    c)前記第1流体動圧軸受面が前記スリーブを保持するスリーブ保持部の第1当接面に当接するとともに、前記第2流体動圧軸受面が前記スリーブハウジングを保持するスリーブハウジング保持部の第2当接面に当接し、前記スリーブを前記スリーブハウジングに対して前記中心軸方向に相対的に移動して前記スリーブを前記スリーブハウジング内に挿入し、前記スリーブ保持部の前記スリーブハウジング保持部に対する前記中心軸方向への相対的な移動が規制されることで、前記第1流体動圧軸受面と前記第2流体動圧軸受面との間の前記中心軸方向に関する距離を所定の距離とする工程と、
    d)前記c)工程と同時または後に、前記スリーブを前記スリーブハウジングに固定する工程と、
    を備えることを特徴とするスリーブユニットの製造方法。
  2. 請求項1に記載のスリーブユニットの製造方法であって、
    前記c)工程において、前記第1流体動圧軸受面が前記第1当接面に向かって付勢され、前記第2流体動圧軸受面が前記第2当接面に向かって付勢され、前記第1当接面と前記第2当接面との間の前記中心軸方向に関する距離が前記所定の距離とされることを特徴とするスリーブユニットの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のスリーブユニットの製造方法であって、
    前記第1流体動圧軸受面と前記第2流体動圧軸受面との間の距離の誤差が15μm以下とされることを特徴とするスリーブユニットの製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のスリーブユニットの製造方法であって、
    前記スリーブが、原材料を加圧成形した多孔質部材であることを特徴とするスリーブユニットの製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のスリーブユニットの製造方法であって、
    前記c)工程よりも前に、前記スリーブの外側面および/または前記スリーブハウジングの内側面に嫌気性接着剤を塗布する工程をさらに備えることを特徴とするスリーブユニットの製造方法。
  6. 流体動圧を利用した軸受機構を有するモータのシャフトが挿入されるスリーブとスリーブの外周に取り付けられるスリーブハウジングとを備えるスリーブユニットを製造するスリーブユニット製造装置であって、
    所定の中心軸を中心とする略円筒状であって前記中心軸方向の一方の端部が前記中心軸に垂直な第1流体動圧軸受面を有するスリーブを保持するスリーブ保持部と、
    前記中心軸方向の一方の端部を前記スリーブの前記中心軸方向の他方の端部と対向させつつ、前記中心軸方向の他方の端部が前記中心軸に垂直な第2流体動圧軸受面を有する略円筒状のスリーブハウジングを、前記中心軸を中心として保持するスリーブハウジング保持部と、
    前記スリーブ保持部に設けられ、前記第1流体動圧軸受面に当接する第1当接面と、
    前記スリーブハウジング保持部に設けられ、前記第2流体動圧軸受面に当接する第2当接面と、
    前記スリーブ保持部を前記スリーブハウジング保持部に対して前記中心軸方向に相対的に移動する移動機構と、
    前記移動機構により前記スリーブ保持部を前記スリーブハウジング保持部に近づけて前記スリーブを前記スリーブハウジング内に挿入する際に、前記第1流体動圧軸受面と前記第2流体動圧軸受面との間の前記中心軸方向に関する距離が所定の距離になったときに前記スリーブ保持部の移動を規制する移動規制部と、
    を備えることを特徴とするスリーブユニット製造装置。
  7. 請求項6に記載のスリーブユニット製造装置であって、
    記スリーブユニット製造装置が、
    前記1流体動圧軸受面を前記第1当接面に向かって付勢する第1付勢機構と、
    前記2流体動圧軸受面を前記第2当接面に向かって付勢する第2付勢機構と、
    をさらに備えることを特徴とするスリーブユニット製造装置。
  8. 請求項7に記載のスリーブユニット製造装置であって、
    前記第1付勢機構が、
    前記スリーブハウジング内に前記第2流体動圧軸受面側から挿入されるとともに前記スリーブハウジング内に挿入された前記スリーブの前記他方の端部に当接する第1付勢部材と、
    前記第1付勢部材が前記スリーブに押圧されることにより弾性変形する第1弾性部材と、
    を備え、
    前記第2付勢機構が、
    前記スリーブハウジングの前記一方の端部に当接する第2付勢部材と、
    前記第2付勢部材が前記スリーブハウジングに押圧されることにより弾性変形する第2弾性部材と、
    を備えることを特徴とするスリーブユニット製造装置。
  9. 請求項6ないし8のいずれかに記載のスリーブユニット製造装置であって、
    前記移動規制部が、前記スリーブ保持部および前記スリーブハウジング保持部の間に挟まれることにより前記スリーブ保持部の移動を規制する部材であることを特徴とするスリーブユニット製造装置。
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