JP2009158029A - ディスク駆動装置用スピンドルモータと、それを用いた情報記録再生装置 - Google Patents

ディスク駆動装置用スピンドルモータと、それを用いた情報記録再生装置 Download PDF

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和憲 前川
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Abstract

【課題】締結長さが短くなっても、必要な締結強度を確保し、且つ、ディスクのヘッドに対する平行度を確保することが可能なスピンドルモータを提供する。
【解決手段】ディスク31が固定されるハブ21の中央部分に形成されている穴と、ハブ21との締結部分の形状が傾斜面27bであるシャフト27と、が圧入嵌合されており、シャフト27に傾斜面27bが形成されていることにより、クランプねじ33の締め付け力を大きくしても、圧入締結強度が向上するとともに、ディスク31のヘッドに対する平行度を確保することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、光ディスク装置や磁気ディスク装置などに使用される流体軸受装置を利用したスピンドルモータにおいて、主に2.5インチ以下の小型化・薄型化されたディスク駆動装置に好適なスピンドルモータに関するものである。
近年、光、磁気ディスク駆動装置はノート型パソコンやモバイル型パソコンなどに搭載されることにより、小型化・薄型化の要求が高まっており、且つ、高容量化へと進む傾向にある。また、使用用途の拡大に伴い、耐衝撃性の向上、高精度化も要望されるようになっている。
これらディスク駆動装置に要望されている性能の中でも、特に、高速かつ高精度を保ちながら長期間の使用に耐える耐久性(長寿命)を満足することができる流体軸受装置を搭載したスピンドルモータが多く採用されている。
以下、従来のディスクをクランプした状態の流体軸受を用いた2.5インチ用のハードディスクドライブ(以下、HDDとする。)用スピンドルモータについて、図7を参照しながら説明する。
図7は、ディスク1をハブ2にクランプ3を用いて固定した状態のHDD用スピンドルモータ4の断面図である。
図7において、ベース5には、筒状部5aが設けられ、筒状部5aの内周部には、円筒状のスリーブ6が固定されている。また、筒状部5aの外周部には、コイル7が巻かれたステータコア8が固定されている。
ハブ2は、ディスク載置面2aを有するカップ形状に構成されている。そして、ディスク載置面2aにディスク1がスペーサ9を介して2枚載置されており、クランプ3の中央部に形成されている穴を介して、クランプねじ10がシャフト11の端面に形成されているねじ穴11bにねじ止めされることにより、ディスク1がハブ2に固定されている。そして、ハブ2の中央部に形成されている穴2bには、シャフト11が圧入固定されている。
また、ハブ2の内周面には、ステータコア8に径方向で対向するように環状のマグネット12が接着剤で固定されている。
流体軸受を構成している円筒状のスリーブ6の一端側を閉塞するようにプレート13が固定されている。そして、スリーブ6に間隙を介して挿入されているシャフト11の端面がそのプレート13に軸線方向で対向するように配置されている。
また、スリーブ6、シャフト11及び、プレート13にて形成されている隙間には、潤滑流体14が充填されている。そして、スリーブ6の内周面に形成されたラジアル動圧発生溝(図示しない。)および、プレート13に形成されたスラスト動圧発生溝(図示しない。)により、潤滑流体14に動圧を発生させることで、シャフト11がスリーブ6に対して、回転自在に支持されている。
以上のように構成されているスピンドルモータを用いているHDDにおいて、例えば2.5インチ用のHDDは、3.5インチ用のHDDとは異なり、薄さに対する要求が極めて高く、且つ、軸受剛性なども必要である。そこで、まず、軸受剛性(性能)を確保するために、ハブ2とシャフト11が圧入固定されている部分の軸方向長さを極力短く設計し、ラジアル軸受長さを確保している。
しかし、一方では、ハブ2とシャフト11の締結強度も当然必要であり、ハブ2とシャフト11圧入部分長さが短くなって締結強度が低下することを防止するために、圧入固定に溶接固定、接着固定などを併用することで、締結強度を向上させて対応している。(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2001−54268号公報 特開2004−72963号公報
しかしながら、HDDとしては、耐衝撃性向上のために、ディスク1をハブ2により強固に固定する必要がある。そこで、簡単かつ製造コストを必要としないクランプねじ10によるねじ止め強度(締め付け強度)の向上で対応している。
前記従来の構成であるスピンドルモータ4では、ねじ止め強度が高くなれば、ディスク載置面2aに加わるクランプ力(図1に示す矢印Tの方向に加わる力)が大きくなり、ディスク載置面2aが軸線方向に傾くこととなる。つまり、ディスク載置面2aに載置されているディスク1も傾くことになり、データを読み書きするヘッド(図示しない)に対するディスク1の平行度が保てなくなり、データの読み書き不具合が発生するという課題を有していた。
そこで、本発明は、ハブとシャフトの締結強度を確保し、且つ、ヘッドに対するディスクの平行度を確保できるスピンドルモータを提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明のスピンドルモータは、外周部にディスク載置面を有するハブと、ハブの中央部に形成された貫通孔と、ディスク固定用のクランプと、クランプをハブに固定する締結部材と、回転軸であるシャフトと、シャフトの一端側に設けられ、他端側に向けて漸次、拡径して貫通孔に圧入される拡径部と、シャフトの拡径部側端部に形成された締結部材の被締結部と、を備え、ディスク載置面がクランプ側に反るハブ変形力と、クランプがハブ変形力と逆方向にディスク載置面に作用するクランプ力と、を均衡させているものである。
以上のように、本発明によれば、小型化・薄型化に伴い、ハブとシャフトの締結長さが短くなったとしても締結強度を確保でき、且つ、ヘッドに対するディスクの平行度を確保できるスピンドルモータを提供できる。
本発明の一実施形態に係るスピンドルモータ20について、図1を用いて説明する。なお、以下の説明は、便宜上、スリーブ26の軸受孔26aにおける開口端が上方に、閉鎖端が下方に配置された場合として説明するが、実際に使用する場合はこの配置に限るものではない。
本実施形態に係るスピンドルモータ20は、図1に示すように、ハブ21、マグネット22、ステータ23、ベース24および流体軸受装置25等を備えている。そして、流体軸受装置25は、スリーブ26、シャフト27、スラストフランジ28、スラストプレート29を有している。
スリーブ26は、略円筒状であって、中央に円形の軸受孔26aを有しており、鉄、鉄合金、銅、銅合金等の金属材料等によって形成され、ベース24に形成されている筒状部24cの内周側に圧入、挿入接着などの工法により固定されている。
また、スリーブ26には、スラストフランジ28の外径部分を収容する円形凹部である段部26bが設けられており、スラストフランジ28の外周部分が段部26bと軸線方向に隙間を介して位置している。
さらに、スリーブ26の段部26bの閉鎖端側には段部26bより径が大きな円形の段部26cが設けられており、円板状のスラストプレート29が段部26cに接着、カシメ、圧入、溶接などの工法によって固定されている。
また、スリーブ26の軸受孔26aにおける上方側には、上方側端面から径方向内側に向かって下方傾斜する傾斜面26dが形成されている。この傾斜面26dは、軸方向下向きにシャフト27との間隔が狭くなるように配置されているため、毛管力によって流体を保持するテーパシール部として機能し、潤滑流体30をシャフト27とスリーブ26との間の隙間に安定して保持している。
さらに、スリーブ26の軸受孔26aの内周面または、シャフト27の外周面には、ヘリングボーン形状のラジアル動圧発生溝が軸線方向に並んで形成されている。なお、ラジアル動圧発生溝は、スパイラル形状であってもよい。また、スリーブ26は、表面にニッケルメッキ処理などの表面処理を行っていてもよい。
シャフト27は、焼結体ではない金属材料で構成された、例えば、直径が約3.0mmの円柱状の外周面を有する部材(例えば、円柱状部材、円筒状部材)であって、軸受孔26aに回転可能な状態で挿入されている。また、シャフト27の下端部には、中心部分に円形の開口穴を有する円板状のスラストフランジ28が所定の溶接位置に沿って溶接によって接合される。なお、シャフト27は流体軸受装置25の回転中心の軸として用いられることから、例えば、SUS等の素材的には硬いものが使われており、成型バイト等によって切削加工される。また、シャフト27の上端部には、ハブ21を取り付けるための円形の段差部27aが設けられている。
スラストフランジ28は、略円板状の部材であって、上述のように、シャフト27の下端部に例えば、溶接によって取り付けられている。ここで、シャフト27とスラストフランジ28の締結方法は、圧入、接着など適宜選択可能であり、また、一体成形されていてもよい。
そして、スラストフランジ28は、スリーブ26の段部26bとスラスト軸受部材であるスラストプレート29とで囲まれた空間に所定の隙間を有する状態で配置されている。スラストフランジ28の下面は、スラストプレート29に対向し、上面の周辺部はスリーブ26の段部26bに対向している。
また、スラストフランジ28の上面に対向するスリーブ26の段部26bの面には、スラスト動圧発生溝が形成されている。
スラストプレート29は、スリーブ26の段部26bの開口部側を塞ぐように段部26cに取り付けられた円板状の部材であって、その上部表面にはスラスト動圧発生溝が形成されている。なお、スラスト動圧発生溝が形成される面は、本実施形態の構成に限定されるものではなく、軸方向に隙間を形成しつつ対向する面のいずれか一方に形成されていればよい。すなわち、スラストフランジ28の下面、あるいはスラストフランジ28の上面にスラスト動圧発生溝が形成されていてもよい。
また、本発明の一実施形態においては、シャフト27の外径や材質、シャフト27とスラストフランジ28の締結方法を上述したように記載しているが、適宜選択可能であることは言うまでもない。
ハブ21は、略逆椀状の形状を有し、中心部分には貫通孔21bが形成されており、シャフト27の上端部に圧入接着工法等によって固着されている。ハブ21の内周面側には、略円環状のマグネット22が取り付けられており、ステータ23に対して半径方向において所定の隙間を有して対向している。
また、ハブ21の外周側部分には、ディスク31が搭載される円形段部であるディスク載置面21aが形成されており、図1に示すように、ディスク(記録媒体)31等が、クランプ32および、締結部材であるクランプねじ33によりハブ21に固定され、磁気記録ヘッド(図示しない)の他の部材とともにハードディスク装置のような磁気記録再生装置(情報記録再生装置)を構成している。
また、ラジアル動圧発生溝およびスラスト動圧発生溝を含むシャフト27とスリーブ26の軸受孔26aとの間の隙間、およびスラストフランジ28とスリーブ26との間およびスラストフランジ28とスラストプレート29との間の隙間には、潤滑流体30が充填されている。
マグネット22は、環状の部材であり、ベース24に固定されているステータ23に径方向に対向するようにハブ21の外周に設けられた円筒状垂下壁部21mの内周面側に接着剤などを用いて固定されている。
そして、ステータ23は、ステータコア23bにコイル23aが巻回され、マグネット22との間において引き付け、反発を繰り返すことで、シャフト27を中心としてハブ21を回転させる。
ベース24は、ステータ23やマグネット22等を含むモータ部を収容する凹部24aが形成されている。そして、その凹部24aの略中心部分には、筒状部24cが設けられており、スリーブ26を固着するための穴24bが設けられている。そのベース24の穴24bを形成する円筒部24cの外周部分には、コイル23aが巻線されたステータコア23bを含むステータ23が接着等の工法によって固定されている。
以上のような構成であるスピンドルモータ20を用いたHDDにおいて、ディスク31をより強固に固定するために、クランプねじ33のねじ止め強度を大きくしている。その結果、クランプ32がディスク載置面21aを図1中の上方から下方に押す力(クランプ力)が増大することとなる。本実施形態では、このクランプ力に対抗した下方から上方に向かう方向の力をシャフト27とハブ21との接合部(圧入部)の圧入嵌合を所定の圧入嵌合とすることで、生み出している。
以下にそのシャフト27とハブ21との締結部およびその締結方法について、図2および図3を用いて詳しく説明する。
図2は、クランプ力33aがハブ21のディスク載置面21aを図2に示すように上方から下方に押している状態を示した半断面図である。
図2に示すように、クランプねじ33をシャフト27の上方側に形成されている被締結部であるねじ穴27dにねじ止めすることで、クランプ32によってディスク31をハブ21に固定するためのクランプ力33aが生じている。クランプ力33aは、ディスク31を介してハブ21のディスク載置面21aを上方から下方に押しており、ハブ21のディスク載置面21aが形成されている円形段部21nには、下方に向かう力が加わっている。その結果、円形段部21nの内部には、上方から下方に向かう内部応力21pが生じる。
また、内部応力21pが生じることで、ハブ21の円環状部21cには、図2に図示しているように、円環状部21cの上面側には、半径方向内側から半径方向外側に向かう内部応力21qが生じ、円環状部21cの下面側には、半径方向外側から半径方向内側に向かって内部応力21rが生じる。
このように、クランプ力33aは、ディスク載置面21aを下方に押し下げているので、ディスク31のヘッド(図示せず。)に対する平行度を確保することの妨げとなっている。
ここで、本実施形態のスピンドルモータ20では、図1におけるシャフト27とハブ21の締結部分の拡大図である図3(a)に示すように、シャフト27の上端部には、軸方向下側に向けて半径方向に漸次、拡径する傾斜面27bが形成されており、傾斜面27bの最外径部が、段差部27aと繋がっている。そして、シャフト27の外周面27cが、段差部27aに繋がっている。このような形状であるシャフト27の上端部に、ハブ21の貫通孔21bが圧入されている。
そして、ハブ21の中央部に形成されている貫通孔21bが、シャフト27の上端部に形成されている段差部27aに当接する状態まで圧入されると、傾斜面27bにより、上方側の圧入代が通常の圧入代であるのに対して、下方側の圧入代が大きくなった状態となる。つまり、傾斜面27bにより、ハブ21とシャフト27の締結強度は、傾斜面27bが形成されていない状態より締結強度が高い状態となる。
この状態での圧入によるハブ21の内部応力について図3(b)を用いて説明する。図3(b)は、貫通孔21bを傾斜面27bに圧入することによるハブ21の内部応力の状態を模式的に図示したものである。
図3(b)に図示しているハブ21にシャフト27を圧入した状態において、ハブ21の円環状部21cの内部には、内部応力(すなわち、図3(b)中の矢印方向(21d、21e))が働く。上述したように、ハブ21の貫通孔21bとシャフト27の傾斜面27bの圧入代は、上方から下方に向かう方向で徐々に大きくなっている。したがって、円環状部21cの内部に生じる上方側の内部応力21dに対して、下方側の内部応力21eが大きくなっている。この内部応力は、ハブ21の円筒状垂下壁部21mを形成している面21fに向かって円環状部21cの内部を伝搬する。
その結果、内部応力21eが内部応力21dより大きいため、ハブ21の円筒状垂下壁部21mを形成している面21fには図3(b)に示すように、上方に反り上がる力21gが生じる。そして、ハブ21の外周部分を上方に押し上げる力が生じることにより、ハブ21のディスク載置面21aが形成されている円形段部21nの内部には、図3(b)の下方向から上方向に向かって内部応力21hが生じる。その結果、ディスク載置面21aを上方に押し上げることとなる。
つまり、クランプ力33aによりハブ21の内部には、図2に示すように内部応力(21p、21q、21r)が生じているが、ハブ21とシャフト27の圧入部分が傾斜面となっていることにより、内部応力21pを打ち消すように図3(b)に示す内部応力(21d、21e、21h)が生じていることとなる。したがって、ディスク載置面21aを下方に押し下げる力とハブ21とシャフト27の圧入部分が傾斜面となっていることによりハブ21に生じるディスク載置面21aが上方に反りあがる力であるハブ変形力とが均衡することとなり、ディスク載置面21aが軸線に直行する面に対して傾くことが抑制される。
その結果、ディスク載置面21aにクランプ32にて載置されているディスク31は、ヘッド(図示しない)に対しての平行度が保たれることとなる。
また、落下や衝突などの耐衝撃性向上のために、ディスク31をハブ21に、より強固に固定する必要がある。そのためには、クランプねじ33を強固にねじ締めせねばならず、クランプ力33aを増加させる。クランプ力33aが増加すると、上述したように、内部応力(21p、21q、21r)も増加する。その結果、ディスク載置面21aを下方に傾ける力も増加する。
しかしながら、本実施形態によれば、図4に示すようにクランプ力33aが増加することにより、ハブ21とシャフト27の圧入部分にも、より強い力が作用する。図4は、クランプ力33aによりハブ21とシャフト27の圧入部分に生じる内部応力の状態を図示したものである。
すなわち、クランプねじ33のねじ締め力を増加させることで、クランプねじ33のつば部33bが下方にクランプ32を押すこととなる。そして、この力によってクランプ32とハブ21を介して、ハブ21とシャフト27が圧入固定されている部分である傾斜面27bに軸線方向上方から下方に向かって力が働くこととなる。
その結果、この傾斜面27aに働く力によって、シャフト27の傾斜面27bから図4に示すハブ21の円環状部21cに向かう分力が生じ、これが内部応力(21d、21e)となってディスク載置面21aを下方に傾ける力であるクランプ力33aと均衡して、ディスク載置面21aが傾くことを抑制する。
更に、ハブ21とシャフト27が圧入固定されている部分が、傾斜面となっていることにより、圧入部分である傾斜面27bを境界面としてハブ21の貫通孔21bに対して半径方向内方に向かって働く分力Aが生じる。この分力Aは、回転中心軸方向に向かって働いており、ハブ21とシャフト27の締結力をさらに、向上させることとなる。
したがって、本実施形態のスピンドルモータ20によれば、耐衝撃性の向上のためにクランプ32を固定するねじ締め力が大きくなったとしても、ディスク載置面21aに作用するクランプ力33aと均衡する力を生じさせることで、ディスク載置面21aが傾くことを抑制することができるので、ヘッドに対するディスク31の平行度を保つことができる。つまり、クランプ力33aが大きくなれば、ハブ21の円環状部21cの内部応力(21d、21e)も、それにつれて大きくなる。その結果、ディスク搭載面21aの下方から上方に向かって働く力(21h)も大きくなり、ディスク載置面21aを下方に押し下げる力とハブ21とシャフト27の圧入部分が傾斜面となっていることによりハブ21に生じる変形力とが均衡することとなり、ディスク載置面21aが軸線方向に傾くことが抑制され、ヘッド(図示しない)に対してディスク31の平行を保つことが可能となる。
さらに、ディスク載置面21aを回転中心軸から半径方向外側に向かうにしたがって、ディスク31を押し上げる形状、例えば、ディスク載置面21aの断面形状を最内径側に対して、最外径側を軸線方向上方側に1μm〜2μm高くなる傾斜面とすれば、より確実にディスク載置面21aにクランプ32にて載置されているディスク31は、ヘッド(図示しない)に対しての平行度が保たれることなる。
以下に、上記の効果について実験的に確認した結果について説明する。図5(b)は、変位位置を説明する図、図5(c)は、シャフトとハブの圧入部形状を示す図である。
そして、次に示す表1は図3(b)に示すクランプ力33aを変更した場合のディスク31の内周側と外周側での変位、およびハブとシャフトの締結力とディスク3の変位の関係を表したものである。
また、ここで述べている変位とは、図5(a)に図示している回転中心軸Xに対して垂直であり、ディスク31の厚み方向中心軸Yを基準として、図5(a)における上方側、下方側にディスクが移動する距離である。ここで、マイナスの符号が付いている値は、回転中心軸に対して垂直な面から下方側に位置していることを意味している。
Figure 2009158029
本実験においては、ハブ21とシャフト27の軸線方向圧入部長さを1.0mm、ハブ21および、シャフト27の材質をSUS420Fとし、ハブ21の材質が、シャフト27の材質より軟らかい材質であるSUS430とした。また、ディスク31の変位は、ハブ21にクランプした状態でのディスク搭載面21aに位置するディスク部分(A)と、ヘッドが位置するディスク部分(B)での変位とした。そして、実験1を通常の圧入状態としている。
表1に示すように、実験1と実験2では、図5(b)に示すように、ハブ21とシャフト27の圧入部形状が直線形状である場合で、圧入代を大きくすることによるディスク31の変位を確認した。
実験2は、実験1よりハブ21とシャフト27の圧入代を 2 μ m 大きくした。その結果、ディスク31の変位量には大きな変化は見受けられず、圧入代を大きくするだけでは、ディスク31の変位を抑制することは困難であることが分かる。
次に、実験3および、実験4では、図5(b)に示すように、ハブ21とシャフト27の圧入部形状について、シャフト27の外周面形状を階段状にすることによるディスク31の変位を確認した。実験1と実験3および実験4のディスク変位量を比較すると、変位量は、小さくなっていることが分かる。また、実験3と実験4より、下方側の圧入代を大きくすることで、ディスク31の変位量が小さくなっていることが分かる。しかしながら、ハブ21とシャフト27の締結力(圧入力)は、大きな変化がみられない。これは、圧入部の形状が階段形状(軸方向直線の組合せ)であるので、クランプねじ33による締め付け力により締結力が向上していないことが分かる。
また、実験4と実験5では、図5(b)に示すように、ハブ21とシャフト27の圧入部形状について、シャフト27の外周面形状を傾斜面にすることによるディスク31の変位を確認した。シャフト27の外周面形状を傾斜面にすることで、階段形状よりも更に、ディスクの変位量が小さくなっていることが分かる。また、実験4と実験5のクランプ力は同じであるが、ハブ21とシャフト27との締結力が大きく向上している。これは、上述したように、シャフト27の外周面が傾斜面となっていることにより、締結力が向上したことが結果として現れている。
更に、実験5、実験6および実験7では、図5(b)に示すように、ハブ21とシャフト27の圧入部形状を傾斜面とした状態で、クランプ力を大きくした場合でのディスク変位と締結力を確認した。結果としては、ディスクの変位量は、大きな変化はなく、締結力は、クランプ力に比例して大きくなっていることが分かる。これも、上述したように、シャフト27の外周面が傾斜面となっていることにより、締結力が向上したことが結果として現れている。
以上の結果より、ハブ21とシャフト27の圧入部の圧入代を上方側より、下方側を大きくして且つ、圧入部形状を傾斜面とすることで、ハブ21にディスク31がクランプ32にて固定された状態でのディスク31のヘッドに対する平行度が確保でき、ハブ21とシャフト27の締結強度が向上することとなる。
更に、ディスク31の変位量については、実験3と実験4の結果より、上方側の圧入代より、下方側の圧入代を2倍にすることで、大幅にディスクの変位量を抑制することが可能になる。加えて、圧入部の形状を傾斜面27bとすることで、更に、その変位量を抑制することとなる。
また、図3に示す本実施形態に記載しているシャフト27とハブ21の締結方法について説明する。まず、図6(a)に示すように、ハブ21の内周面21bに予め、接着剤40を塗布しておき、その後、シャフト27にハブ21を圧入する。ここで用いる接着剤は、エポキシ系の接着剤とし、接着剤40の塗布位置は、内周面21bにおける軸方向下側部分に塗布している。
図6(b)は、ハブ21をシャフト27に圧入している途中を示した図である。図6(b)に示すように、シャフト27の傾斜面27bに沿って、ハブ21の内周面21bが圧入される。この際に、接着剤40が、潤滑剤的な役割となり、圧入部分である内周面21bと傾斜面27bの間に介在するように送り込まれることとなる。その結果、圧入時に生じやすいバリの発生などが軽減されることとなる。
図6(c)は、ハブ21がシャフト27に圧入し終えた状態を示すものである。上述したように、ハブ21の内周面21bに塗布されていた接着剤40は、潤滑剤的な役割となり、圧入部分に送り込まれることなる。したがって、接着剤40は、シャフト27の上方側端面に、はみ出さすことがなく、シャフト27のねじ穴27dなどに流入することがない。また、ハブ21の円環状部21cのクランプ32が接触する面である上方側面にも接着剤40がはみ出さないので、外観が汚れないことはもちろんのこと、クランプ力33aが確実にハブ21に伝わることとなり、上述したディスク載置面21aのヘッドに対する平行度を保つのに好適である。
さらに、接着剤40を圧入部分に周方向に均等に接着剤を充填させることが可能となり、接着剤の溢れ出しも発生しなくなるので、拭き取り作業などが不必要となり、組立工程の削減が行えるとともに、外観上の問題も生じなくなる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態では、図1に示すようにディスク載置面21aに固定するディスク31は一枚として説明したが、これに限定するものではない。複数枚のディスクがディスク載置面上にスペーサなどを介して積層されて固定される場合も同様の効果を得ることができる。
本発明にかかるディスク駆動装置用スピンドルモータは、締結長さが短くなった場合であっても、シャフトとハブの締結強度(圧入力)を確保することが可能であり、更に、ディスクのヘッドに対する平行度を安定的に確保することが可能であり、薄型化・小型化されたディスク駆動用スピンドルモータ等として有用である。
本発明の一実施形態におけるスピンドルモータの断面図 クランプにてディスクをハブに固定した際のハブ内部の応力伝播概要図 (a)は、シャフトとハブの締結部の要所拡大断面図、(b)は、クランプにてディスクをハブに固定した際のハブ内部の応力伝播概要図 クランプ力によりハブとシャフトの圧入部分に生じる内部応力伝播概要図 (a)は、ディスクの変位位置を説明する図、(b)は、シャフトとハブの圧入部形状を示す図 (a)は、シャフトにハブを圧入する前の状態図、(b)は、シャフトにハブを圧入している途中の状態図、(c)は、シャフトにハブを圧入し終えた状態図 従来のスピンドルモータの断面図
符号の説明
1、31 ディスク
2、21 ハブ
2a、21a ディスク載置面
2b 穴
3、32 クランプ
4、20 スピンドルモータ
5、24 ベース
5a 円筒部
6、26 スリーブ
7、23a コイル
8、23b ステータコア
9 スペーサ
10、33 クランプねじ
11、27 シャフト
12、22 マグネット
13 プレート
14、30 潤滑流体
21c 円環状部
21f 面
23 ステータ
24a 凹部
21b、24b 貫通孔
25 流体軸受装置
26a 軸受孔
26b、26c 段部
26d、27b 傾斜面
27a 段差部
27c 外周面
28 スラストフランジ
29 スラストプレート
33b つば部

Claims (5)

  1. 外周部にディスク載置面を有するハブと、
    前記ハブの中央部に形成された貫通孔と、
    ディスク固定用のクランプと、
    前記クランプを前記ハブに固定する締結部材と、
    回転軸であるシャフトと、
    前記シャフトの一端側に設けられ、他端側に向けて漸次、拡径して前記貫通孔に圧入される拡径部と、
    前記シャフトの前記拡径部側端部に形成された前記締結部材の被締結部と、を備え、
    前記ディスク載置面が前記クランプ側に反るハブ変形力と、
    前記クランプが前記ハブ変形力と逆方向に前記ディスク載置面に作用するクランプ力と、を均衡させているディスク駆動装置用スピンドルモータ。
  2. 前記ディスク載置面の断面形状が、回転中心軸側から半径方向外側に向かうにしたがって、前記クランプ側に向かって軸線方向に高くなる傾斜面である請求項1に記載のディスク駆動装置用スピンドルモータ。
  3. 前記拡径部が、テーパ形状である請求項1または請求項2に記載のディスク駆動装置用スピンドルモータ。
  4. 前記拡径部と前記貫通孔の圧入代が、前記シャフトの一端側にて最も小さくなっている請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載のディスク駆動装置用スピンドルモータ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のディスク駆動装置用スピンドルモータを用いた情報記録再生装置。
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JP2013025856A (ja) * 2011-07-18 2013-02-04 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd スピンドルモータ
JP2013118810A (ja) * 2011-12-01 2013-06-13 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd スピンドルモータ

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