JP2009154323A - インクジェット記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】染料・顔料インクのインクジェット記録適性に優れ、サイズプレス方式による塗工機で高速塗工が可能なインクジェット記録媒体および製造方法を提供する。
【解決手段】サイズプレス方式の塗工機を用いて、無機微粒子とエマルジョンと水溶性樹脂とを含有し、乾燥後の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満となるように、特有の特性(2−1)〜(2−3)を有する塗工液を塗工するインクジェット記録媒体の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】サイズプレス方式の塗工機を用いて、無機微粒子とエマルジョンと水溶性樹脂とを含有し、乾燥後の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満となるように、特有の特性(2−1)〜(2−3)を有する塗工液を塗工するインクジェット記録媒体の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、サイズプレス方式を用いてインク受容層を形成するインクジェット記録媒体の製造方法、及びこの製造方法を用いて製造したインクジェット記録媒体に関する。
最近、インクジェット記録方式によるインクジェットプリンターが普及しており、高速で高画質な多種多様の印刷物が得られるようになってきている。また、これまでインクジェットプリンター用のインクとしては染料インクが主だったのに対して、顔料インクの進歩も目覚しく、染料インク・顔料インクを併用するインクジェットプリンターが普及しつつある。
こういった状況のなか、染料インク・顔料インクを併用して使用できるインクジェット記録媒体の必要性が高まってきている。特に、使用頻度・コストの関係から、安価で染料・顔料の発色が良く、両面印刷が可能なインクジェット記録媒体が必要とされている。
しかしながら、染料インクと顔料インクの特性の違いから、染料・顔料の発色が良いインクジェット記録媒体の作成は困難であった。また、安価に作成する為には高速生産性が要求される為、抄紙機等のオンライン上でインク受容層用塗工液を塗工する必要があった。ここで、オンラインとは、抄紙機のライン上に設置され、ライン上で支持体上にインク受容層用塗工液を塗工するものである。この塗工機としては、2本ロールサイズプレス、液膜転写方式のサイズプレス(ゲートロールコーター、シムサイザー等)、エアナイフコーター、ブレードコーターなどが考えられる。
しかしながら、これらのサイズプレスによりインク受容層用塗工液を塗工する場合、塗工時に剥離ムラと呼ばれる塗工欠陥が発生していた。このため、安価に染料・顔料の発色性が良くて両面印刷が可能なインクジェット記録媒体を作成するには大きな障害が生じていた。
そこで、これらの問題を解決すべく、これまでいくつかの提案がなされている。特許文献1には、高速塗工用の塗工機を使用可能なインクジェット記録媒体の製造方法として、塗工液のハイシェア粘度や合成シリカの吸油量・BET比表面積・平均粒経を規定した方法が提案されている。
特許文献2には、塗工液のハイシェア粘度と軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の吸油量・BET比表面積・平均粒経を所定範囲に調節した方法が開示されている。
特許文献2には、塗工液のハイシェア粘度と軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の吸油量・BET比表面積・平均粒経を所定範囲に調節した方法が開示されている。
また、特許文献3には、染料インク・顔料インクの何れにも適合するインクジェット記録媒体の製造方法として、トランスファーロールコーターにより、特定の水性エマルジョンと顔料を含有する塗工液を原紙の少なくとも片面に塗工後、乾燥して塗工層を設けた方法が開示されている。
特開2005−96434公報
特開2005−96437公報
特開2005−290579公報
上記特許文献1の製造方法の場合、BET比表面積や吸油量が低いシリカ(実施例80〜104m2/g、122〜177ml/100g)を使用し、かつ塗工液のハイシェア粘度(30℃,8800rpm)を調整(実施例では、10.6〜20.2mPa・s)している。これにより、オフセット印刷特性を併せ持つインクジェット記録媒体を製造している。特許文献1の比較例1では、BET比表面積78m2/g、吸油量214ml/100gのシリカを使用し、塗工液のハイシェア粘度(30℃,8800rpm)を21.8mPa・sとしている。そして、比較例1では、塗工層の脱落が若干発生しており、オンマシン塗工特性は操業効率の低下となるレベルとされている。更に、特許文献1では、吸油量が200ml/100gを越えると表面強度が低下し、ハイシェア粘度(30℃,8800rpm)が30mPa・sを越えるとトランスファーロールによる塗工時に塗工不良が発生するとされている(実施例では、10.6〜20.2mPa・sの範囲)。また、塗工液の塗工量が2g/m2未満では、塗工ムラが生じるとされている。
しかしながら、上記特許文献1のように無機微粒子の吸油量が200ml/100g以下やBET比表面積200m2/g以下では、必要とする染料インク・顔料インクのインク吸収量を得ることができなかった。
上記特許文献2の製造方法は、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を使用することで、シリカ単独系と比較してオフセット印刷適性を向上させるものである。しかしながら、この反面、特許文献2の製造方法では、インクジェット適性が低下して、十分なインクジェット適性を得られないという欠点があった。
また、上記特許文献2の製造方法の場合、顔料に軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を使用し、顔料の吸油量・BET比表面積・平均粒経と塗工液のハイシェア粘度を限定している。これにより、トランスファーロールで製造可能なインクジェット記録媒体を製造できるとしている。
しかしながら、上記特許文献1と同様、顔料の吸油量・BET比表面積の範囲が、BET比表面積が5〜150m2/g、吸油量が100〜250ml/100g(実施例21〜30m2/g、140〜180ml/100g)と低い範囲にあった。これらの範囲では、必要とする染料インク・顔料インクのインク吸収量を得ることができず、染料・顔料の高発色性を発現させる上で不十分であった。
また、塗工液の塗工量も2g/m2未満の場合、塗工ムラが生じると記載されている。また、比較例4(BET比表面積40m2/g、吸油量160ml/100g)では、吸油量・BET比表面積が好ましい範囲(BET比表面積10〜130m2/g、吸油量110〜240ml/100g)にあるにもかかわらず、塗工層の脱落が若干発生して、オンマシンの塗工適性は操業効率の低下となるレベルとなっていた。
一方、上記特許文献3の製造方法の場合、水性エマルジョンの添加により、ハイシェア粘度の低下に伴う塗工適性向上と顔料インク適性の向上が認められる。しかしながら、特許文献3の製造方法では、染料インク適性が低下し、塗工液の塗膜強度も不十分であり、染料インク・顔料インクの併用に適合したインクジェット記録媒体を得るには至っていなかった。
また、上記特許文献3の製造方法の場合、特定の水性エマルジョン(スチレン−ブタジエン共重合水性エマルジョン)と顔料の吸油量を限定することで、トランスファーロールで製造可能なインクジェット記録媒体を製造できるとしている。しかしながら、この製造方法では、特定の水性エマルジョンの添加によりハイシェア粘度の低下は認められるものの、特許文献1及び2と同様、無機微粒子の吸油量が60〜200ml/100g(実施例50〜190ml/100g)と低い範囲にあった。これらの範囲内では、必要とする染料インク・顔料インクのインク吸収量を得ることができず、染料・顔料の高発色性を発現させる上で不十分であった。また、塗工液の塗工量も2g/m2未満の場合、塗工ムラが生じると記載されている。更に、ハイシェア粘度(30℃,8800rpm)においても、実施例では7.9〜18.3mPa・sの範囲しか記載されていなかった。この比較例1・2のハイシェア粘度(24.1・25.4mPa・s)において、顔料インク適性・染料インク適性においてムラが生じるレベルであった。また、トランスファーコーター適性においても、塗工層の脱落が若干発生し、操業効率の低下となるレベルとなっていた。加えて、染料インク適性の評価結果において、印字濃度の記述がなく、塗工ムラが数値化されていなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、染料インク・顔料インクのインクジェット記録適性に優れ、サイズプレス方式による塗工機により塗工液の高速塗工が可能なインクジェット記録媒体及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を有することを特徴とする。
支持体の少なくとも片面上に、インク受容層を有するインクジェット記録媒体の製造方法において、
(1)支持体を準備する工程と、
(2)前記支持体の少なくとも片面上に、サイズプレス方式の塗工機を用いて、無機微粒子とエマルジョンと水溶性樹脂とを含有し下記特性(2−1)から(2−3)を有する塗工液を、乾燥後の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満となるように塗工する工程と、
(2−1)前記無機微粒子は、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下である、
(2−2)前記無機微粒子と前記エマルジョンとの固形分比率が、100:50から100:100の範囲内であり、かつ前記エマルジョンと前記水溶性樹脂の固形分比率が99:1から85:15の範囲内である、
(2−3)ハイシェア粘度(30℃、8800rpm)が8mPa・s以上27mPa・s以下である、
(3)前記塗工液を乾燥することによりインク受容層を形成する工程と、
を有することを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
(1)支持体を準備する工程と、
(2)前記支持体の少なくとも片面上に、サイズプレス方式の塗工機を用いて、無機微粒子とエマルジョンと水溶性樹脂とを含有し下記特性(2−1)から(2−3)を有する塗工液を、乾燥後の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満となるように塗工する工程と、
(2−1)前記無機微粒子は、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下である、
(2−2)前記無機微粒子と前記エマルジョンとの固形分比率が、100:50から100:100の範囲内であり、かつ前記エマルジョンと前記水溶性樹脂の固形分比率が99:1から85:15の範囲内である、
(2−3)ハイシェア粘度(30℃、8800rpm)が8mPa・s以上27mPa・s以下である、
(3)前記塗工液を乾燥することによりインク受容層を形成する工程と、
を有することを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
本発明によれば、染料インク・顔料インクのインクジェット記録適性に優れ、サイズプレス方式により、インク受容層用の塗工液を安定的に高速で塗工することが可能である。また、優れた画像特性を有するインクジェット記録媒体を提供することができる。
<インクジェット記録媒体の製造方法>
本発明は、支持体の少なくとも片面上に、インク受容層を有するインクジェット記録媒体の製造方法である。以下、本発明の実施形態を具体的に説明する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、以下の工程を有する。
(1)支持体を準備する工程と、
(2)支持体の少なくとも片面上に、サイズプレス方式の塗工機を用いて、無機微粒子とエマルジョンと水溶性樹脂とを含有し下記特性(2−1)から(2−3)を有する塗工液を、乾燥後の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満となるように塗工する工程と、
(2−1)無機微粒子は、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下である、
(2−2)無機微粒子とエマルジョンとの固形分比率が、100:50から100:100の範囲内であり、かつエマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率が99:1から85:15の範囲内である、
(2−3)ハイシェア粘度(30℃、8800rpm)が8mPa・s以上27mPa・s以下である、
(3)塗工液を乾燥することによりインク受容層を形成する工程。
本発明は、支持体の少なくとも片面上に、インク受容層を有するインクジェット記録媒体の製造方法である。以下、本発明の実施形態を具体的に説明する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、以下の工程を有する。
(1)支持体を準備する工程と、
(2)支持体の少なくとも片面上に、サイズプレス方式の塗工機を用いて、無機微粒子とエマルジョンと水溶性樹脂とを含有し下記特性(2−1)から(2−3)を有する塗工液を、乾燥後の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満となるように塗工する工程と、
(2−1)無機微粒子は、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下である、
(2−2)無機微粒子とエマルジョンとの固形分比率が、100:50から100:100の範囲内であり、かつエマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率が99:1から85:15の範囲内である、
(2−3)ハイシェア粘度(30℃、8800rpm)が8mPa・s以上27mPa・s以下である、
(3)塗工液を乾燥することによりインク受容層を形成する工程。
本発明のインクジェット記録媒体において、支持体上に設けるインク受容層は1層であっても、複数の層であっても良い。また、本発明のインクジェット記録媒体は、支持体の一方の面に上記インク受容層が設けられていても、支持体の両面上に上記インク受容層が設けられていても良い。
本発明の製造方法では、まず、工程(1)において、支持体を準備する。この支持体は、市販品を用いても、個別に調製しても良い。
次に、工程(2)では、支持体の少なくとも片面上に、インク受容層用の塗工液を塗工する。以下、工程(2)の各構成と、本発明の作用効果との関係を詳細に説明する。
このインク受容層用の塗工液は、無機微粒子と、バインダー成分としてエマルジョン及び水溶性樹脂とを含有する。ここで、染料・顔料の発色性に優れ、両面印刷が可能なインクジェット記録媒体を、安価に製造する為には、抄紙機等のオンライン上で、支持体上にインク受容層用の塗工液を、高速且つできる限り低塗工量で塗工する必要がある。そこで、オンライン上で高速かつ安定的に塗工液を塗工できる方法として、サイズプレス方式による塗工機を用いる必要がある。
また、この際、インク受容層用の塗工液の乾燥後の固形分質量を0.2g/m2以上3.0g/m2未満とする必要がある。インク受容層用の塗工液の乾燥後の固形分質量が0.2g/m2未満の時、インク受容層の機能を発現させることができず、製造後のインクジェット記録媒体は安定したインク吸収性及び定着性を有することができない。また、インク受容層用の塗工液の乾燥後の固形分質量が3.0g/m2以上の時、インク受容層の特性のバラツキが大きくなり、所望の特性を有するインク受容層を形成することができなくなる。
なお、この塗工液の乾燥後の固形分質量は、片面のインク受容層の固形分質量を表す。すなわち、本発明のインクジェット記録媒体が支持体の一方の面上にのみインク受容層を有する場合、このインク受容層の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満であることを表す。また、本発明のインクジェット記録媒体が支持体の両面上にインク受容層を有する場合、各インク受容層の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満であることを表す。
なお、インク受容層中の固形分質量は、0.5g/m2以上2.5g/m2以下が好ましく、1.0g/m2以上2.0g/m2以下がより好ましく、1.3g/m2以上1.7g/m2以下が更に好ましい。インク受容層がこれらの範囲内の固形分質量にあることによって、普通紙の風合いを有しつつ、より優れた高発色性を有することができる。
(2−1)の特性
そして、染料・顔料の発色性が良くなるように塗工液を塗工するためには、無機微粒子を支持体上に均一、且つ隙間なく塗工しなければならない。しかし、サイズプレス方式(ポンド式・ゲートロール式・メタードサイズプレス式・シムサイザー等)で塗工する際、支持体上への塗工液のWET付着量が、典型的には約10g/m2以上15g/m2以下等の少ない量に制限される。このため、平均粒子径が4.0μmよりも大きい無機微粒子は、より平均粒子径が小さい無機微粒子と比べて同じ付着量であっても支持体の表面を覆うことができない。この為、染料・顔料の発色性が悪くなる。逆に、平均粒子径が1.0μmよりも小さい無機微粒子はサイズプレス方式での塗工性は問題ないものの、無機微粒子自体のインク吸収性が悪く、染料・顔料の発色性が悪くなる。このため、染料インク・顔料インクのインクジェット適性を満足させるためには、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下の無機微粒子をインク受容層中に含有する必要がある。
そして、染料・顔料の発色性が良くなるように塗工液を塗工するためには、無機微粒子を支持体上に均一、且つ隙間なく塗工しなければならない。しかし、サイズプレス方式(ポンド式・ゲートロール式・メタードサイズプレス式・シムサイザー等)で塗工する際、支持体上への塗工液のWET付着量が、典型的には約10g/m2以上15g/m2以下等の少ない量に制限される。このため、平均粒子径が4.0μmよりも大きい無機微粒子は、より平均粒子径が小さい無機微粒子と比べて同じ付着量であっても支持体の表面を覆うことができない。この為、染料・顔料の発色性が悪くなる。逆に、平均粒子径が1.0μmよりも小さい無機微粒子はサイズプレス方式での塗工性は問題ないものの、無機微粒子自体のインク吸収性が悪く、染料・顔料の発色性が悪くなる。このため、染料インク・顔料インクのインクジェット適性を満足させるためには、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下の無機微粒子をインク受容層中に含有する必要がある。
無機微粒子の平均粒子径は1.2μm以上3.8μm以下が好ましく、1.5μm以上2.5μm以下がより好ましい。無機微粒子がこれらの範囲内の平均粒子径であることによって、染料・顔料をより効果的に定着させることができる。
さらに、BET比表面積が201m2/g未満や吸油量が201ml/100g未満の無機微粒子をインク受容層中に用いた場合、必要とする染料・顔料のインク発色性・吸収性が得られない。また、BET比表面積が330m2/gを超える無機微粒子や、吸油量が340ml/100gを超える無機微粒子をインク受容層中に用いた場合、画像特性が劣る場合がある。このため、染料・顔料のインクジェット適性や画像特性を満足させるためには、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下の無機微粒子をインク受容層中に含有する必要がある。
また、無機微粒子のBET比表面積は220m2/g以上330m2/g以下が好ましく、260m2/g以上320m2/g以下がより好ましい。更に、無機微粒子の吸油量は220ml/100g以上330ml/100g以下が好ましく、240ml/100g以上320ml/100g以下がより好ましい。
無機微粒子がこれらの範囲内のBET比表面積及び吸油量を有することによって、インクジェット記録媒体は染料インク・顔料インクを併用した場合であっても優れた画像特性を有することができる。
無機微粒子がこれらの範囲内のBET比表面積及び吸油量を有することによって、インクジェット記録媒体は染料インク・顔料インクを併用した場合であっても優れた画像特性を有することができる。
(2−2)の特性
また、塗工液中のバインダー成分であるエマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率は、99:1から85:15の範囲内とする必要がある。エマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率が85:15よりもエマルジョンの割合を少なくした場合、ハイシェア粘度が高くなってサイズプレス方式での塗工に剥離ムラ等の塗工欠陥が生じることとなる。また、エマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率が99:1よりもエマルジョンの割合を多くした場合、水溶性樹脂の発色性への効果が少なくなり、印字濃度が低下する。従って、エマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率を99:1から85:15の範囲内とすることにより、優れたバインダー効果を発揮させることができる。また、製造後のインクジェット記録媒体のインク吸収性・染料と顔料の発色性・塗膜強度を優れたものとすることができる。
また、塗工液中のバインダー成分であるエマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率は、99:1から85:15の範囲内とする必要がある。エマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率が85:15よりもエマルジョンの割合を少なくした場合、ハイシェア粘度が高くなってサイズプレス方式での塗工に剥離ムラ等の塗工欠陥が生じることとなる。また、エマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率が99:1よりもエマルジョンの割合を多くした場合、水溶性樹脂の発色性への効果が少なくなり、印字濃度が低下する。従って、エマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率を99:1から85:15の範囲内とすることにより、優れたバインダー効果を発揮させることができる。また、製造後のインクジェット記録媒体のインク吸収性・染料と顔料の発色性・塗膜強度を優れたものとすることができる。
更に、バインダー成分をエマルジョンがリッチな系にすることにより、水溶性樹脂単独系より、塗工液が高いハイシェア粘度を示す場合であっても、サイズプレス方式での塗工により剥離ムラ等の塗工欠陥が発生しなくなる。また、塗工機から支持体まで塗工液の転写性に優れた塗工液とすることができる。この理由は、高せん断時の塗料切れの良さが関係しているためと考えられる。
塗工液中のエマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率は、99:1から90:1の範囲内が好ましい。塗工液中のエマルジョンと水溶性樹脂の固形分比率がこれらの範囲内にあることによって、塗工液の塗工適性及びインク受容層の画像特性の点から最適化を図ることができる。
また、塗工液中の無機微粒子とエマルジョンの固形分比率については、100:50から100:100までの範囲内となっている。無機微粒子とエマルジョンの固形分比率が100:50よりもエマルジョンの割合が小さくなると、インク受容層の塗膜強度を保てなくなる。また、無機微粒子とエマルジョンの固形分比率が100:100よりもエマルジョンの割合が大きくなると、塗膜強度は強くなるものの、インク吸収性が悪化して必要なインク吸収量を得られなくなる。
(2−3)の特性
塗工液のハイシェア粘度は、30℃、8800rpmの条件において、8mPa・s以上27mPa・s以下とする必要がある。塗工液のハイシェア粘度が8mPa・s未満であると、塗工上の問題は発生しないものの、支持体上に充分な量の塗工液を塗工することができなくなる。一方、ハイシェア粘度(8800rpm)が27mPa・sを超えると、サイズプレス方式による塗工時に、梨地状のムラが発生して塗工不良となる。
塗工液のハイシェア粘度は、30℃、8800rpmの条件において、8mPa・s以上27mPa・s以下とする必要がある。塗工液のハイシェア粘度が8mPa・s未満であると、塗工上の問題は発生しないものの、支持体上に充分な量の塗工液を塗工することができなくなる。一方、ハイシェア粘度(8800rpm)が27mPa・sを超えると、サイズプレス方式による塗工時に、梨地状のムラが発生して塗工不良となる。
なお、塗工液のハイシェア粘度は、温度、回転数等の測定条件によって変化する。また、サイズプレス方式の塗工機により塗工液を塗工する際、塗工液はハイシェア粘度測定時の条件(30℃、8800rpm)とは異なる条件下に置かれている場合も考えられる。しかしながら、実際のサイズプレス方式の塗工機による塗工条件は、ハイシェア粘度測定時の条件(30℃、8800rpm)と大きく異ならない条件となる。また、本発明で用いる塗工液の、温度、回転数等の変化によるハイシェア粘度の変化率は小さい。このため、代表的な条件として選択した30℃、8800rpmは、実際の塗工条件に相当する条件として評価することができる。
また、塗工液のハイシェア粘度は、30℃、8800rpmの条件において、10mPa・s以上25mPa・s以下が好ましく、10mPa・s以上20mPa・s以下がより好ましい。塗工液のハイシェア粘度がこれらの範囲内にあることによって、より安定して均一に、支持体上に塗工液を塗工することができる。
なお、工程(2)において、インク受容層用の塗工液は、乾燥された状態の支持体に塗工しても、所定の含水率を有する支持体に塗工しても良い。
なお、工程(2)において、インク受容層用の塗工液は、乾燥された状態の支持体に塗工しても、所定の含水率を有する支持体に塗工しても良い。
次に、工程(3)では、工程(2)で塗工したインク受容層用の塗工液を乾燥することによって、インク受容層とする。なお、この塗工液の乾燥条件は、公知の乾燥条件に設定することができる。
以下、本発明のインクジェット記録媒体の製造方法で使用する各材料を具体的に説明する。
以下、本発明のインクジェット記録媒体の製造方法で使用する各材料を具体的に説明する。
<支持体>
支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パルプや、GP、TMP等の機械パルプ及び古紙パルプ(新聞古紙パルプ、雑誌古紙パルプ等)を原料に用いて抄紙したものを挙げることができる。これらのパルプは、必要に応じて単独使用、又は併用することができる。支持体は特にこれらに限定されるものではなく、別の材料を用いて製造したものであっても良い。また、更に支持体中に填料やサイズ剤、紙力増強剤、消泡剤、pH調整剤、染料や有色顔料、蛍光染料等を内添しても良い。
支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パルプや、GP、TMP等の機械パルプ及び古紙パルプ(新聞古紙パルプ、雑誌古紙パルプ等)を原料に用いて抄紙したものを挙げることができる。これらのパルプは、必要に応じて単独使用、又は併用することができる。支持体は特にこれらに限定されるものではなく、別の材料を用いて製造したものであっても良い。また、更に支持体中に填料やサイズ剤、紙力増強剤、消泡剤、pH調整剤、染料や有色顔料、蛍光染料等を内添しても良い。
<無機微粒子>
塗工液中に添加する無機微粒子としては、公知の白色顔料を使用することができる。例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成クレー、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ゼオライト、プラスチックピグメントなどを挙げることができ、これらを単独で、又は複数種を混合して使用することができる。この際、上記のように無機微粒子は、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下のものを用いる必要がある。
また、無機微粒子の中では、インク吸収性・発色性の観点から、特にシリカを使用するのが好ましい。
塗工液中に添加する無機微粒子としては、公知の白色顔料を使用することができる。例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成クレー、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ゼオライト、プラスチックピグメントなどを挙げることができ、これらを単独で、又は複数種を混合して使用することができる。この際、上記のように無機微粒子は、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下のものを用いる必要がある。
また、無機微粒子の中では、インク吸収性・発色性の観点から、特にシリカを使用するのが好ましい。
<水溶性樹脂>
また、塗工液中には、バインダー成分の一つとして水溶性樹脂を用いる。この水溶性樹脂の種類は特に制限されるわけではなく公知の樹脂から適宜選択することができる。水溶性樹脂としては例えば、デンプン及びその変性物、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と記載する場合がある。)及びその変性物、カゼインなどを挙げることができる。さらに、印字濃度の観点からは、水溶性樹脂として、完全ケン化型ポリビニルアルコール、部分ケン化型ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酸化デンプン、ヒドロキシエチルエーテル化デンプン、リン酸エステル化デンプン、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。これらのバインダー成分は、単独、又は複数種を混合して使用することができる。
また、塗工液中には、バインダー成分の一つとして水溶性樹脂を用いる。この水溶性樹脂の種類は特に制限されるわけではなく公知の樹脂から適宜選択することができる。水溶性樹脂としては例えば、デンプン及びその変性物、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と記載する場合がある。)及びその変性物、カゼインなどを挙げることができる。さらに、印字濃度の観点からは、水溶性樹脂として、完全ケン化型ポリビニルアルコール、部分ケン化型ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、酸化デンプン、ヒドロキシエチルエーテル化デンプン、リン酸エステル化デンプン、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。これらのバインダー成分は、単独、又は複数種を混合して使用することができる。
また、水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール(PVA)を用いることが好ましい。水溶性樹脂としてポリビニルアルコール(PVA)を用いることにより、安定した被膜特性及びインク定着性を有することができる。また、このポリビニルアルコール(PVA)の重合度500以上1300以下のものが好ましい。ポリビニルアルコール(PVA)の重合度が500未満では、塗工適性は良いものの、樹脂強度が弱くインク受容層の塗膜強度を保てなくなる場合がある。また、ポリビニルアルコール(PVA)の重合度が1300を越えると、塗膜強度を強くすることができるものの、塗工液のハイシェア粘度を特定の範囲に保つことができなくなり、剥離ムラ等の塗工欠陥を発生しやすくなる場合がある。ポリビニルアルコール(PVA)の重合度は、700以上1200以下であることがより好ましい。
<エマルジョン>
また、塗工液中には、水溶性樹脂以外のバインダー成分としてエマルジョンを用いる。このエマルジョンとしては、アクリル樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル樹脂系接着剤、スチレン・ブタジエン・ラテックス、ウレタン樹脂系エマルジョンなどを挙げることができるが、特に制限はなく、公知の樹脂から適宜、選択することができる。
また、塗工液中には、水溶性樹脂以外のバインダー成分としてエマルジョンを用いる。このエマルジョンとしては、アクリル樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル樹脂系接着剤、スチレン・ブタジエン・ラテックス、ウレタン樹脂系エマルジョンなどを挙げることができるが、特に制限はなく、公知の樹脂から適宜、選択することができる。
このエマルジョン中の分散粒子の平均粒子径30nm以上2200nm以下であり、エマルジョンは抗張力2MPa以上100MPa以下、伸度200%以上1300%以下、pH3.0以上9.0以下であることが好ましい。エマルジョン中の分散粒子の平均粒子径、エマルジョンの抗張力、伸度及びpHがこれらの範囲内にあることによって、安定したバインダー効果を発現すると共に、塗工液を優れた塗工適性を有するものとすることができる。このエマルジョンとしては、発色性・塗膜強度の関係から、ウレタン樹脂系エマルジョンを用いることが好ましい。
なお、塗工液中の無機微粒子とエマルジョンの固形分比率については、100:50から100:100までの範囲内となっている。無機微粒子とエマルジョンの固形分比率が100:50よりもエマルジョンの割合が小さくなると、インク受容層の塗膜強度を保てなくなる。また、無機微粒子とエマルジョンの固形分比率が100:100よりもエマルジョンの割合が大きくなると、塗膜強度は強くなるものの、インク吸収性が悪化して必要なインク吸収量を得られなくなる。
<カチオン性樹脂>
塗工液中には更に、カチオン性樹脂を添加することが好ましい。このようにカチオン性樹脂を添加することにより、染料インク・顔料インクを用いたインクジェット記録において、印字濃度を向上させることができる。特に、染料インクにおいて、インク受容層の耐水性を大幅に向上させることができる。
塗工液中には更に、カチオン性樹脂を添加することが好ましい。このようにカチオン性樹脂を添加することにより、染料インク・顔料インクを用いたインクジェット記録において、印字濃度を向上させることができる。特に、染料インクにおいて、インク受容層の耐水性を大幅に向上させることができる。
このカチオン性樹脂としては、ジシアンジアミド・ホルムアルデヒド樹脂、ジエチレントリアミン・ジシアンジアミド・アンモニウムクロライド縮合物、(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウムクロライドの重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドの重合物、エチレンイミン重合物、ジアリルアミン重合物、アンモニア・エピクロロヒドリン・ジメチルアミン共重合物などを挙げることができる。
<その他添加剤>
塗工液中に、本発明の効果が損なわれない範囲で、サイズ剤、染料、保水剤、耐水化剤、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、界面活性剤、導電剤など一般的に使用されている添加剤を含有してもよい。
塗工液中に、本発明の効果が損なわれない範囲で、サイズ剤、染料、保水剤、耐水化剤、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、界面活性剤、導電剤など一般的に使用されている添加剤を含有してもよい。
<塗工液>
インク受容層用の塗工液の塗工量は、支持体の片面当り、乾燥後の固形分質量で0.2g/m2以上3.0g/m2未満とする必要がある。塗工液の塗工量が0.2g/m2未満であると、必要な印字濃度が得られない。一方、塗工液の塗工量が3g/m2を超えると、染料発色濃度が低下すると共にコストアップとなる。好ましくは、支持体の片面当り、乾燥後の固形分質量で1.0g/m2以上2.0g/m2未満とするのが良い。
インク受容層用の塗工液の塗工量は、支持体の片面当り、乾燥後の固形分質量で0.2g/m2以上3.0g/m2未満とする必要がある。塗工液の塗工量が0.2g/m2未満であると、必要な印字濃度が得られない。一方、塗工液の塗工量が3g/m2を超えると、染料発色濃度が低下すると共にコストアップとなる。好ましくは、支持体の片面当り、乾燥後の固形分質量で1.0g/m2以上2.0g/m2未満とするのが良い。
また、塗工液中の全固形分濃度は8質量%以上30質量%以下とするのが好ましく、10質量%以上25質量%とするのがより好ましい。固形分濃度が8質量%未満であると、トランスファーロールコーターで塗工することはできるものの、塗工液中の固形分質量が低くなって必要な塗工量を得ることができない場合がある。一方、固形分濃度が30質量%を越えると、ハイシェア粘度が上昇して剥離ムラ等の塗工欠陥を発生しやすくなる。
<塗工液の塗工方法>
本発明では、インク受容層用の塗工液の塗工には、サイズプレス方式の塗工機を用いる。このサイズプレス方式の塗工機を用いることによって、安定して高速で塗りムラが生じないように、支持体上に塗工液を塗工することができる。
本発明では、インク受容層用の塗工液の塗工には、サイズプレス方式の塗工機を用いる。このサイズプレス方式の塗工機を用いることによって、安定して高速で塗りムラが生じないように、支持体上に塗工液を塗工することができる。
図1〜6に、このサイズプレス方式の塗工機を含む、インクジェット記録媒体の製造装置の一例を示す。まず、パルプ懸濁液を調製した後、図1に示す長網抄紙機(ワイヤーパート)により抄紙し、この後、プレスパート、乾燥工程(ドライヤーパート)を経て支持体とする。そして、本発明のサイズプレス方式の塗工機は、ドライヤーパートの中間地点(サイズプレスパート)に配置されている。図1の製造装置の場合、支持体の乾燥が中間段階において、支持体上にインク受容層用の塗工液が塗工されることとなる。また、このインク受容層用の塗工液の塗工後、ドライヤーパート内において支持体とインク受容層用の塗工液の乾燥が同時に行われる。この後、インクジェット記録媒体はカレンダーパートを経てリールパートでリール上に巻き上げられる。なお、図1では、サイズプレス方式の塗工機(サイズプレスパート)は、ドライヤーパートの中間地点に配置されているが、ドライヤーパートの後でカレンダーパートの前又は後の位置に配置しても良い。
また、この支持体の形成は、図2に示すツインワイヤーやその他の方式の抄紙機を用いても良い。この場合、サイズプレス方式の塗工機(サイズプレスパート:図示していない)は、ドライヤーパートの中間地点に配置しても、ドライヤーパートの後でカレンダーパートの前又は後の位置に配置しても良い。
図3に、本発明のインク受容層用の塗工液を塗工する、サイズプレス方式の塗工機の一例を示す。図3の塗工機では、アプリケーターロール20とディストリブューターロール21との接点上に貯留した塗工液22は、矢印方向に回転するアプリケーターロール20の外周面上に液膜として形成され、この液膜が支持体のワイヤー面側に転写して塗工される。
図4は、図3とは別のサイズプレス方式の塗工機(ゲートロールコーター)を示すものである。図4の塗工機では、サイズプレス液皿230に貯留された塗工液221はディストリブューターロール211を介してアプリケーターロール201に供給される。そして、アプリケーターロール201の外周面上に液膜として形成され、この液膜が支持体のワイヤー面側に転写して塗工される。
図5は、図3とは別のサイズプレス方式の塗工機(ポンド式)を示すものである。図5の塗工機では、アプリケーターロール20と支持体11の間に塗工液22が存在し、この塗工液22をアプリケーターロール20により直接、支持体11上に塗工している。
なお、本発明では、支持体の両面にインク受容層を設けても良く、この場合、例えば、図6に示されるように支持体の両面に対して、サイズプレス方式の塗工機を用いて塗工液を塗工することができる。
更に、図7に示すように、乾燥工程を経た支持体に対して、オンマシンでサイズプレス方式の塗工機により塗工液を塗工しても良い。図7において、支持体11は矢印方向に進行しドライロール42及び43で乾燥後、カレンダーロール部44を経て、塗工液32を塗付されたアプリケーションロール45により塗工され、ドライロール46及び47により乾燥後、巻き取りロール49に巻き取られる。
このサイズプレス方式の塗工機としては、直接塗工方式、又は液膜転写方式の塗工機を用いることが好ましい。これらの塗工機で塗工液を塗工することで、原紙の両面に高速(700m/min以上)で塗工層を設けることができる。
なお、ここで、「直接塗工方式」とは、図5に例示されるように、支持体とアプリケーターロール間に塗工液溜まりを設け、この塗工液溜まりから直接、支持体上に塗工液を塗工する方式のことを表す。また、「液膜転写方式」とは、図3及び4に例示されるように、予め別の手段を用いてアプリケーターロールの外周上に液膜状の塗工液の層を設け、これを支持体上に転写することによって塗工液を塗工する方式のことを表す。これらの塗工機を用いることによって、塗工速度を向上させることが出来ると共に、塗工安定性をより優れたものとすることができる。液膜転写方式のサイズプレス方式としては具体的に、ゲートロールコーター、メタードサイズプレス、ロッドメタリングコーター、シムサイザー等が挙げることができる。
特に、ロッド(ブレード)メタリングサイズプレスが、さらに高速化、高品位な塗工に適しており、最近多く使用されている。このタイプの塗工機は、ショードゥエル方式でアプリケーターロール上に供給した塗工液をロッドまたはブレードで掻き落し、ロール上に形成した塗工液を支持体に転写する。ゲートロールサイズプレスと比較して、使用可能な塗工液の濃度の幅が広く、コストが安いなどのメリットがある。
また、上記塗工方式で塗工する場合、表面に平滑性を待たせる為に、ロール間の速度比や支持体との速度比を調整しても良く、塗工液の塗工後は、表面平滑性及び塗膜強度を向上させるために、必要に応じて、カレンダー工程(スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等)によって平滑性をしても良い。
以下に、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。又、以下の「部」、「%」は特に断らない限り質量部、質量%とする。
<1.無機微粒子の平均粒子径とインクジェット記録媒体の特性との関係>
無機微粒子として以下の8種類のシリカを用いて、インクジェット記録媒体を製造した。
無機微粒子として以下の8種類のシリカを用いて、インクジェット記録媒体を製造した。
シリカA
平均粒子径0.35(μm)、BET比表面積158(m2/g)、細孔容積0.8(ml/g)、吸油量100(ml/100g)
シリカB
平均粒子径1.6(μm)、BET比表面積280(m2/g)、細孔容積1.5(ml/g)、吸油量240(ml/100g)
シリカC
平均粒子径2.4(μm)、BET比表面積303(m2/g)、細孔容積1.5(ml/g)、吸油量320(ml/100g)
シリカD
平均粒子径3.7(μm)、BET比表面積280(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカE
平均粒子径5.0(μm)、BET比表面積275(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカF
平均粒子径7.0(μm)、BET比表面積264(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカG
平均粒子径9.0(μm)、BET比表面積283(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカH
平均粒子径12.0(μm)、BET比表面積287(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)。
平均粒子径0.35(μm)、BET比表面積158(m2/g)、細孔容積0.8(ml/g)、吸油量100(ml/100g)
シリカB
平均粒子径1.6(μm)、BET比表面積280(m2/g)、細孔容積1.5(ml/g)、吸油量240(ml/100g)
シリカC
平均粒子径2.4(μm)、BET比表面積303(m2/g)、細孔容積1.5(ml/g)、吸油量320(ml/100g)
シリカD
平均粒子径3.7(μm)、BET比表面積280(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカE
平均粒子径5.0(μm)、BET比表面積275(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカF
平均粒子径7.0(μm)、BET比表面積264(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカG
平均粒子径9.0(μm)、BET比表面積283(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)
シリカH
平均粒子径12.0(μm)、BET比表面積287(m2/g)、細孔容積2.0(ml/g)、吸油量280(ml/100g)。
(比較例1)
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカA100部、エマルジョンA(粒子径66nm、pH5.9、抗張力40Mpa、伸度640%、流動開始温度120℃のウレタンエマルジョン)70部、ポリビニルアルコール(PVA110:重合度1000、クラレ株式会社製)10部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)20部、からなる塗工液(固形分濃度:15%、ハイシェア粘度(せん断速度8800rpm、30℃):26.5mPa・s)を準備した。尚、エマルジョンA,ポリビニルアルコール、カチオン性樹脂の部は固形分による値である。
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカA100部、エマルジョンA(粒子径66nm、pH5.9、抗張力40Mpa、伸度640%、流動開始温度120℃のウレタンエマルジョン)70部、ポリビニルアルコール(PVA110:重合度1000、クラレ株式会社製)10部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)20部、からなる塗工液(固形分濃度:15%、ハイシェア粘度(せん断速度8800rpm、30℃):26.5mPa・s)を準備した。尚、エマルジョンA,ポリビニルアルコール、カチオン性樹脂の部は固形分による値である。
この後、支持体Zの両面に、上記塗工液をゲートロールコーターにより700m/minの速度で塗工し、乾燥させた。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.54g/m2とした。
(実施例1)
シリカAに代えてシリカBを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:15%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.48g/m2とした。
シリカAに代えてシリカBを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:15%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.48g/m2とした。
(実施例2)
シリカAに代えてシリカCを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:15%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.55g/m2とした。
シリカAに代えてシリカCを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:15%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.55g/m2とした。
(実施例3)
シリカAに代えてシリカDを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:16%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.59g/m2とした。
シリカAに代えてシリカDを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:16%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.59g/m2とした。
(比較例2)
シリカAに代えてシリカEを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:16%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.50g/m2とした。
シリカAに代えてシリカEを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:16%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.50g/m2とした。
(比較例3)
シリカAに代えてシリカFを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:18%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.41g/m2とした。
シリカAに代えてシリカFを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:18%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.41g/m2とした。
(比較例4)
シリカAに代えてシリカGを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:18%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.33g/m2とした。
シリカAに代えてシリカGを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:18%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.33g/m2とした。
(比較例5)
シリカAに代えてシリカHを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:18%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.22g/m2とした。
なお、上記実施例1〜3において、塗工液のハイシェア粘度(30℃、8800rpm)は、8mPa・s以上27mPa・s以下の範囲内となった。
シリカAに代えてシリカHを100部、用いた以外は比較例1と同様にして塗工液(固形分濃度:18%)を調製し、この塗工液を比較例1と同様にして支持体Zの両面上に塗工して、インクジェット記録媒体を得た。なお、塗工液の塗工量は片面当り固形分質量1.22g/m2とした。
なお、上記実施例1〜3において、塗工液のハイシェア粘度(30℃、8800rpm)は、8mPa・s以上27mPa・s以下の範囲内となった。
<無機微粒子、エマルジョン、塗工液の特性の測定方法>
無機微粒子、エマルジョンの特性の測定方法を以下に説明する。
無機微粒子、エマルジョンの特性の測定方法を以下に説明する。
(1)無機微粒子の平均粒子径
無機微粒子0.01gを20mlのメタノールに超音波分散(10分間)したサンプル液を用いて、島津製作所製「粒度分布測定器 SALD−2100」にて測定した。
無機微粒子0.01gを20mlのメタノールに超音波分散(10分間)したサンプル液を用いて、島津製作所製「粒度分布測定器 SALD−2100」にて測定した。
(2)無機微粒子のBET比表面積・細孔容積
窒素吸着法によりシリカの細孔分布を測定し、その細孔容積を算出した。なお、細孔分布の測定には、細孔分布測定装置(TriStar3000:SHIMAZU社製)を使用した。
窒素吸着法によりシリカの細孔分布を測定し、その細孔容積を算出した。なお、細孔分布の測定には、細孔分布測定装置(TriStar3000:SHIMAZU社製)を使用した。
(3)無機微粒子の吸油量
JIS K 5101−1991に準拠して測定した。
JIS K 5101−1991に準拠して測定した。
(4)エマルジョンの粒子径
島津製作所製「粒度分布測定器 SALD−2100」にて測定した。
島津製作所製「粒度分布測定器 SALD−2100」にて測定した。
(5)エマルジョンの抗張力・伸度
エマルジョンを乾燥機で、150℃、5分間、乾燥させ、膜厚100〜200μmのフィルムを作成した。この後、23℃、65%RHで1日放置後、島津製作所製「オートグラフ AGS−1KNG」で、皮膜物性を測定した。
エマルジョンを乾燥機で、150℃、5分間、乾燥させ、膜厚100〜200μmのフィルムを作成した。この後、23℃、65%RHで1日放置後、島津製作所製「オートグラフ AGS−1KNG」で、皮膜物性を測定した。
(6)流動開始温度
(5)で得られたフィルムを島津製作所製「フローテスター CDT500D−2」で、10kg/cm2荷重、1mmφ×1mmオリフィスの条件で測定した。
(5)で得られたフィルムを島津製作所製「フローテスター CDT500D−2」で、10kg/cm2荷重、1mmφ×1mmオリフィスの条件で測定した。
(7)ハイシェア粘度
SMT社 PM−9001HVのハーキュレス型回転粘度計を使用し、ボブA(39φ×50mm)で、30℃、8800rpmにおける粘度を測定し、ハイシェア粘度とした。
SMT社 PM−9001HVのハーキュレス型回転粘度計を使用し、ボブA(39φ×50mm)で、30℃、8800rpmにおける粘度を測定し、ハイシェア粘度とした。
<評価>
各実施例及び比較例のインクジェット記録媒体について、以下の評価方法で評価を行った。得られた結果を表3に示す。表1に用いたシリカ示す。
各実施例及び比較例のインクジェット記録媒体について、以下の評価方法で評価を行った。得られた結果を表3に示す。表1に用いたシリカ示す。
(1)染料印字濃度(発色性評価)
得られたサンプルをiPF500プリンター(CANON社製)で染料インクの各色の150%ベタ印字をした。そして、染料インク各色の24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、以下の基準に従って評価した。
○:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3以上
△:C・M・Y・BKのうち、1又は2種類のインクが1.3未満
×:C・M・Y・BKのうち、3種類のインクが1.3未満
××:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3未満。
得られたサンプルをiPF500プリンター(CANON社製)で染料インクの各色の150%ベタ印字をした。そして、染料インク各色の24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、以下の基準に従って評価した。
○:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3以上
△:C・M・Y・BKのうち、1又は2種類のインクが1.3未満
×:C・M・Y・BKのうち、3種類のインクが1.3未満
××:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3未満。
(2)顔料印字濃度(発色性評価)
染料インクと同様にiPF500プリンター(CANON社製)で、顔料インクの150%ベタ印字をした。そして、顔料インクMBKの24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、印字濃度を以下のように評価した。
◎:1.4以上
〇:1.3以上〜1.4未満
△:1.2以上〜1.3未満
×:1.2未満。
染料インクと同様にiPF500プリンター(CANON社製)で、顔料インクの150%ベタ印字をした。そして、顔料インクMBKの24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、印字濃度を以下のように評価した。
◎:1.4以上
〇:1.3以上〜1.4未満
△:1.2以上〜1.3未満
×:1.2未満。
表3の各実施例では染料インク及び顔料インクの発色性が共に「○」又は「◎」であった。この結果、サイズプレス方式に適した無機微粒子の一つとして、平均粒子径1.0μm以上4.0μm以下のシリカを使用することにより優れた発色性が得られることが分かる。すなわち、この範囲の平均粒経のシリカであれば、染料インク・顔料インクの印字濃度が共に「○」以上であり、共に高発色を得ることができることが分かる。
これに対して、比較例1の平均粒子径1.0μm未満のシリカを用いた場合、顔料インクの発色性は「〇」であるものの、染料インクの発色性が「×」であった。この理由は、サイズプレス方式による塗工により塗工液は支持体上へ転写されるものの、シリカの細孔容積が小さいために染料インクの発色性が悪くなったものと思われる。
また、比較例2〜5の平均粒子径が4μmを超えるシリカを用いた場合、染料インクの印字濃度が「△」、又は「××」であった。この理由は、平均粒子径が大きすぎて、サイズプレス方式による塗工により支持体上に塗工液中のシリカを均一に転写することができないため、染料インクの発色性が悪くなったためと考えられる。
<2.無機微粒子とバインダーの比率とインクジェット記録媒体の特性との関係>
塗工液中の無機微粒子と、バインダーとして用いるPVA(ポリビニルアルコール)、エマルジョンの割合を変化させて、インクジェット記録媒体の剥離ムラやにじみとの関係を調べた。
塗工液中の無機微粒子と、バインダーとして用いるPVA(ポリビニルアルコール)、エマルジョンの割合を変化させて、インクジェット記録媒体の剥離ムラやにじみとの関係を調べた。
(実施例4〜8)、(比較例6〜8)、(参考例1)
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカB100部に対して、エマルジョンA(粒子径66nm、pH5.9、抗張力40Mpa、伸度640%、流動開始温度120℃のウレタンエマルジョン DIC社製)と、ポリビニルアルコールPVA110(重合度1000、クラレ社製)を、表4に示した質量部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡社製)20部を添加し、固形分濃度14から16%の塗工液を得た。そして、この支持体Zの両面上に、ゲートロールコーターにより、この塗工液を700m/minの速度で塗工し乾燥させた。乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、エマルジョン比率の低いものから順に、参考例1、実施例4〜8、比較例6〜8のインクジェット記録媒体として製造し、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカB100部に対して、エマルジョンA(粒子径66nm、pH5.9、抗張力40Mpa、伸度640%、流動開始温度120℃のウレタンエマルジョン DIC社製)と、ポリビニルアルコールPVA110(重合度1000、クラレ社製)を、表4に示した質量部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡社製)20部を添加し、固形分濃度14から16%の塗工液を得た。そして、この支持体Zの両面上に、ゲートロールコーターにより、この塗工液を700m/minの速度で塗工し乾燥させた。乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、エマルジョン比率の低いものから順に、参考例1、実施例4〜8、比較例6〜8のインクジェット記録媒体として製造し、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
<評価>
各実施例及び比較例について、下記評価方法で評価を行った。結果を表、4、5に示す。
各実施例及び比較例について、下記評価方法で評価を行った。結果を表、4、5に示す。
(1)印字外観(剥離ムラ)
得られたインクジェット記録媒体のサンプルに対してiPF500プリンター(CANON社製)で100%ベタを印字し、24時間後、100%染料シアンの印字濃度ムラを目視で以下のように評価した。
〇:剥離ムラがみられない
△:梨地状のムラがみられる
×:剥離ムラがみられる
××:剥離ムラが顕著にみられる。
得られたインクジェット記録媒体のサンプルに対してiPF500プリンター(CANON社製)で100%ベタを印字し、24時間後、100%染料シアンの印字濃度ムラを目視で以下のように評価した。
〇:剥離ムラがみられない
△:梨地状のムラがみられる
×:剥離ムラがみられる
××:剥離ムラが顕著にみられる。
(2)染料印字濃度(発色性評価)
得られたサンプルをiPF500プリンター(CANON社製)で150%ベタ印字をした。そして、染料インク各色の24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、以下のように評価した。
○:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3以上
△:C・M・Y・BKのうち、1又は2種類のインクが1.3未満
×:C・M・Y・BKのうち、3種類のインクが1.3未満
××:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3未満。
得られたサンプルをiPF500プリンター(CANON社製)で150%ベタ印字をした。そして、染料インク各色の24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、以下のように評価した。
○:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3以上
△:C・M・Y・BKのうち、1又は2種類のインクが1.3未満
×:C・M・Y・BKのうち、3種類のインクが1.3未満
××:C・M・Y・BKのうち、全てが1.3未満。
(3)顔料印字濃度(発色性評価)
染料インクと同様にiPF500プリンター(CANON社製)で150%ベタ印字をした。そして、顔料インクMBKの24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、印字濃度を以下のように評価した。
◎:1.4以上
〇:1.3以上〜1.4未満
△:1.2以上〜1.3未満
×:1.2未満。
染料インクと同様にiPF500プリンター(CANON社製)で150%ベタ印字をした。そして、顔料インクMBKの24時間後の150%印字濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、印字濃度を以下のように評価した。
◎:1.4以上
〇:1.3以上〜1.4未満
△:1.2以上〜1.3未満
×:1.2未満。
(4)剥離ムラ(染料シアン濃度のL明度の標準偏差による剥離ムラ評価)
得られたサンプルをiPF500プリンター(CANON社製)で100%ベタ印字をした。そして、24時間後、100%染料シアンのベタ印字部をCANOSCAN8400Fで、解像度1200DPIでスキャンした。次に、染料シアンのRGBデータをAdobePhptoshopにて8ビットのLabカラーに変換し、巾400×長さ700ピクセルの領域(全ピクセル280000)でL(明度)の標準偏差を測定した。そして、均一に塗工されたバー塗工品の標準偏差と比較して、以下のように評価をおこなった(均一に塗工されたバー塗工品の標準偏差を4.6として比較した)。
◎:L(明度)の標準偏差が5.0未満
〇:L(明度)の標準偏差が5.0以上6.0未満
△:L(明度)の標準偏差が6.0以上7.0未満
×:L(明度)の標準偏差が7.0以上8.0未満
××:L(明度)の標準偏差が8.0以上。
得られたサンプルをiPF500プリンター(CANON社製)で100%ベタ印字をした。そして、24時間後、100%染料シアンのベタ印字部をCANOSCAN8400Fで、解像度1200DPIでスキャンした。次に、染料シアンのRGBデータをAdobePhptoshopにて8ビットのLabカラーに変換し、巾400×長さ700ピクセルの領域(全ピクセル280000)でL(明度)の標準偏差を測定した。そして、均一に塗工されたバー塗工品の標準偏差と比較して、以下のように評価をおこなった(均一に塗工されたバー塗工品の標準偏差を4.6として比較した)。
◎:L(明度)の標準偏差が5.0未満
〇:L(明度)の標準偏差が5.0以上6.0未満
△:L(明度)の標準偏差が6.0以上7.0未満
×:L(明度)の標準偏差が7.0以上8.0未満
××:L(明度)の標準偏差が8.0以上。
(5)塗膜強度(耐粉落ち性)
得られたインクジェット記録媒体のサンプルの非印字部に対して、堅牢度試験機(TESTER SANGYO CO.,LTD AB301COLOR FASTNESS RUBBING TESTER)を用いて500g荷重で20往復し、堅牢部分に貼り付けた黒画用紙の濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、濃度差の十点平均から以下のように評価をおこなった。
◎:90%以上、全く粉落ちがないレベル
〇:80%以上90%未満、わずかに塗工層の粉落ちがあるレベル
△:70%以上80%未満、粉落ちがあるが、印字品質に問題がないレベル
×:60%以上70%未満、粉落ちで、印字品質に影響するレベル。
××:60%未満、粉落ちで、印字部のかすれ等、印字品質に影響するレベル。
得られたインクジェット記録媒体のサンプルの非印字部に対して、堅牢度試験機(TESTER SANGYO CO.,LTD AB301COLOR FASTNESS RUBBING TESTER)を用いて500g荷重で20往復し、堅牢部分に貼り付けた黒画用紙の濃度を濃度計(X−Rite,Inc 500Series Spectrodensitometer)で測定し、濃度差の十点平均から以下のように評価をおこなった。
◎:90%以上、全く粉落ちがないレベル
〇:80%以上90%未満、わずかに塗工層の粉落ちがあるレベル
△:70%以上80%未満、粉落ちがあるが、印字品質に問題がないレベル
×:60%以上70%未満、粉落ちで、印字品質に影響するレベル。
××:60%未満、粉落ちで、印字部のかすれ等、印字品質に影響するレベル。
(6)総合塗工適性
印字外観(剥離ムラ)、染料インク発色性、顔料インク発色性、剥離ムラ(染料シアン濃度のL明度の標準偏差)、塗膜強度(耐粉落ち性)を総合的に判断し、各処方の塗工適性を以下のように評価した。
〇:全ての評価項目が〇である、塗工適性に優れている
△:△評価が一つだけある、印字外観に多少の欠点があるが、塗工可能なレベル
×:×評価が一つだけある、塗工適性が悪い
××:×評価が二つ以上ある、塗工適性が非常に悪い。
印字外観(剥離ムラ)、染料インク発色性、顔料インク発色性、剥離ムラ(染料シアン濃度のL明度の標準偏差)、塗膜強度(耐粉落ち性)を総合的に判断し、各処方の塗工適性を以下のように評価した。
〇:全ての評価項目が〇である、塗工適性に優れている
△:△評価が一つだけある、印字外観に多少の欠点があるが、塗工可能なレベル
×:×評価が一つだけある、塗工適性が悪い
××:×評価が二つ以上ある、塗工適性が非常に悪い。
表5から明らかなように、無機微粒子:エマルジョン:水溶性樹脂の固形分比率が100:60:10から100:100:10の範囲にある実施例4〜8の場合、染料インク・顔料インクの「発色性」が良好で、「総合塗工適性」のが「△」以上となっており、サイズプレス方式で製造可能なインクジェット記録媒体であることが分かる。
一方、無機微粒子:エマルジョン:水溶性樹脂の比率が100:110:10から100:150:10の比較例6〜8の場合、顔料インクの「発色性」、及び「剥離ムラ」、「塗膜強度」は評価が「〇」以上で良好なものの、染料インクの「発色性」が「×」又は「△」であり、各実施例に比べて塗膜強度は強いものの、染料発色性が劣ることが分かる。この理由は、塗料中のシリカの含有率が低くなっていることに起因すると考えられる。
<3.バインダーの重合度とインクジェット記録媒体の特性との関係>
塗工液中にバインダーとして用いるPVA(ポリビニルアルコール)の重合度を変化させて、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
塗工液中にバインダーとして用いるPVA(ポリビニルアルコール)の重合度を変化させて、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
具体的には、水溶性樹脂として、PVA103(重合度300、クラレ社製)、PVA105(重合度500、クラレ社製)PVA110(重合度1000、クラレ社製)、NM−11(重合度1200、日本合成化学製)、PVA117(重合度1700、クラレ社製)、JC−25(重合度2500、日本酢ビ・ポバール社製)の6種類を使用した。
(比較例9〜10)、(実施例9〜11)、(参考例2)
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカB100部に対して、エマルジョンA70部、ポリビニルアルコール10部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡社製)20部を添加し、固形分濃度15〜16%の塗工液を作製した。そして、この支持体Zの両面上に、ゲートロールコーターにより、この塗工液を1000m/minの速度で塗工し乾燥させた。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、PVA比率の低いものから順に、表6に示すように参考例2、実施例9〜11、比較例9、10のインクジェット記録媒体として製造し、塗工適性を評価した。
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカB100部に対して、エマルジョンA70部、ポリビニルアルコール10部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡社製)20部を添加し、固形分濃度15〜16%の塗工液を作製した。そして、この支持体Zの両面上に、ゲートロールコーターにより、この塗工液を1000m/minの速度で塗工し乾燥させた。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、PVA比率の低いものから順に、表6に示すように参考例2、実施例9〜11、比較例9、10のインクジェット記録媒体として製造し、塗工適性を評価した。
<評価>
各実施例及び比較例等について、上述の評価方法で評価を行った。結果を表、6、7に示す。
各実施例及び比較例等について、上述の評価方法で評価を行った。結果を表、6、7に示す。
表7から明らかなように、PVAの重合度が500〜1200の各実施例9〜11の場合、染料インク・顔料インクの「発色性」も良好で、「総合塗工適性」は「△」以上となっており、サイズプレス方式で製造可能なインクジェット記録媒体であることが分かる。
また、PVAの重合度が1700以上の比較例9、10の場合、染料インク・顔料インクの「発色性」は良好なものの、樹脂強度が強すぎることから、ハイシェア粘度が高くなり「剥離ムラ」が発生し、「塗膜強度」を低下させたものと考えられる。
<4.バインダー成分の水溶性樹脂の比率と記録媒体の関係>
塗工液中にバインダーとして用いるエマルジョンとPVA(ポリビニルアルコール)との比率を変化させて、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
塗工液中にバインダーとして用いるエマルジョンとPVA(ポリビニルアルコール)との比率を変化させて、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
(比較例11〜14)、(実施例12〜14)
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカB100部に対して、エマルジョンAとポリビニルアルコールPVA110(重合度1000、クラレ社製)を、100部:0部から70部から30部まで変化させて処方し、さらにカチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡社製)20部を添加し、固形分濃度16%の塗工液を作製した。そして、そして、この支持体Zの両面上に、ゲートロールコーターにより、この塗工液を700m/minの速度で塗工し乾燥させ、乾燥後、カレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を得た。そして、表8に示したように、PVAの添加量の低い順に、比較例11、実施例12〜14、比較例12〜14のインクジェット記録媒体として、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
支持体として、坪量80g/m2の中性パルプ原紙を使用し、支持体Zとした。次に、シリカB100部に対して、エマルジョンAとポリビニルアルコールPVA110(重合度1000、クラレ社製)を、100部:0部から70部から30部まで変化させて処方し、さらにカチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡社製)20部を添加し、固形分濃度16%の塗工液を作製した。そして、そして、この支持体Zの両面上に、ゲートロールコーターにより、この塗工液を700m/minの速度で塗工し乾燥させ、乾燥後、カレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を得た。そして、表8に示したように、PVAの添加量の低い順に、比較例11、実施例12〜14、比較例12〜14のインクジェット記録媒体として、サイズプレス方式の塗工適性を評価した。
<評価>
各実施例及び比較例について、上述の評価方法で評価を行った。結果を表9に示す。
各実施例及び比較例について、上述の評価方法で評価を行った。結果を表9に示す。
表9から明らかなように、エマルジョン;水溶性樹脂の比率が99:1から85:15の範囲の各実施例12〜14の場合、染料インク・顔料インクの「発色性」も良好で、「総合塗工適性」が「△」以上となっており、サイズプレス方式で製造可能なインクジェット記録媒体であることが分かる。
この反面、エマルジョン:水溶性樹脂の比率が100:0の比較例11の場合、顔料インクの「発色性」、「剥離ムラ」は良好なものの、染料インクの「発色性」が「×」であり、PVAの発色効果が得られていないことがわかる。
また、エマルジョン:水溶性樹脂の比率でエマルジョンに対する水溶性樹脂の比率が85:15より大きい比較例12〜14の場合、水溶性樹脂の添加量が多くなることにより、ハイシェア粘度が高くなって剥離ムラを発生し、染料インクの濃度ムラや、塗膜強度の低下を招いたと考えられる。
<5.塗工液のハイシェア粘度とサイズプレス方式の塗工適性の関係>
シリカB(平均粒子径1.6μm、BET比表面積280m2/g、細孔容積1.5ml/g、吸油量240ml/100gのシリカ)と、PVA110(重合度1000、クラレ社製)と、エマルジョンB(平均粒子径50nm、pH4.5、抗張力36Mpa、伸度500%、流動開始温度120℃のウレタンエマルジョン)又はエマルジョンC(粒子径220nm、pH3.3、抗張力9Mpa、伸度250%、流動開始温度190℃のウレタンエマルジョン)と、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)、を含有する塗工液を用いて、インクジェット記録媒体を製造した。
シリカB(平均粒子径1.6μm、BET比表面積280m2/g、細孔容積1.5ml/g、吸油量240ml/100gのシリカ)と、PVA110(重合度1000、クラレ社製)と、エマルジョンB(平均粒子径50nm、pH4.5、抗張力36Mpa、伸度500%、流動開始温度120℃のウレタンエマルジョン)又はエマルジョンC(粒子径220nm、pH3.3、抗張力9Mpa、伸度250%、流動開始温度190℃のウレタンエマルジョン)と、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)、を含有する塗工液を用いて、インクジェット記録媒体を製造した。
なお、実施例では、無機微粒子:エマルジョン:水溶性樹脂の比率は、100:70:10に固定した。また、比較例17〜22では、バインダー成分として水溶性樹脂単独系JC−25(重合度2500、日本酢ビ・ポバール社製)のみを使用した。
各実施例及び比較例で製造したインクジェット記録媒体は、片面付着量、ハイシェア粘度、顔料印字濃度、染料印字濃度、剥離ムラ(染料シアン濃度の標準偏差)、塗膜強度を測定し、サイズプレス方式の塗工適性を判断した。
(実施例15)
広葉樹漂白クラフトパルプのスラリー100部に対し、炭酸カルシウム15部、内添サイズ剤0.4%カチオン化デンプン0.8部を添加し、ツインワイヤー型抄紙機で坪量80g/m2になるように抄造して支持体Yを得た。
広葉樹漂白クラフトパルプのスラリー100部に対し、炭酸カルシウム15部、内添サイズ剤0.4%カチオン化デンプン0.8部を添加し、ツインワイヤー型抄紙機で坪量80g/m2になるように抄造して支持体Yを得た。
シリカB(平均粒子径1.6μm、BET比表面積280m2/g、細孔容積1.5ml/g、吸油量240ml/100gのシリカ)100部、ポリビニルアルコールPVA110(重合度1000、クラレ社製)10部、エマルジョンB(粒子径50nm、pH4.5、抗張力36Mpa、伸度500%、流動開始温度120℃のウレタンエマルジョン)70部とカチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)20部、からなるインク受容層用の塗工液を固形分濃度10%に調整した。次に、この塗工液を、ゲートロールコーターにより700m/minの速度で、支持体Yの両面上に塗工した後、乾燥させた。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.40g/m2とした。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を製造した。
(実施例16)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を12%に調整した以外は、実施例15と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.68g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を12%に調整した以外は、実施例15と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.68g/m2とした。
(実施例17)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を14%に調整した以外は、実施例15と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.96g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を14%に調整した以外は、実施例15と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.96g/m2とした。
(比較例15)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を16%に調整した以外は、実施例15と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量2.24g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を16%に調整した以外は、実施例15と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量2.24g/m2とした。
(実施例18)
シリカB(平均粒子径1.6μm、BET比表面積280m2/g、細孔容積1.5ml/g、吸油量240ml/100gのシリカ)100部、ポリビニルアルコールPVA110(重合度1000、クラレ社製)10部、エマルジョンC(粒子径220nm、pH3.3、抗張力9Mpa、伸度250%、流動開始温度190℃のウレタンエマルジョン)70部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)20部、からなる、固形分濃度8%のインク受容層用の塗工液を調整した。次に、この塗工液をゲートロールコーターにより700m/minの速度で、支持体Yの両面上に塗工した後、乾燥させた。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.12g/m2とした。
シリカB(平均粒子径1.6μm、BET比表面積280m2/g、細孔容積1.5ml/g、吸油量240ml/100gのシリカ)100部、ポリビニルアルコールPVA110(重合度1000、クラレ社製)10部、エマルジョンC(粒子径220nm、pH3.3、抗張力9Mpa、伸度250%、流動開始温度190℃のウレタンエマルジョン)70部、カチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)20部、からなる、固形分濃度8%のインク受容層用の塗工液を調整した。次に、この塗工液をゲートロールコーターにより700m/minの速度で、支持体Yの両面上に塗工した後、乾燥させた。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.12g/m2とした。
(実施例19)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を9%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.26g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を9%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.26g/m2とした。
(実施例20)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を10%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.40g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を10%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.40g/m2とした。
(実施例21)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を11%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.54g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を11%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.54g/m2とした。
(実施例22)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を12%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.68g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を12%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.68g/m2とした。
(比較例16)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を13%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.82g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を13%に調整した以外は、実施例18と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.82g/m2とした。
(比較例17)
シリカB(平均粒子径1.6μm、BET比表面積280m2/g、細孔容積1.5ml/g、吸油量240ml/100gのシリカ)100部、ポリビニルアルコール(JC−25:日本酢ビ・ポバール株式会社製)40部、とカチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)20部、からなる固形分濃度8%にインク受容層用の塗工液を調整した。次に、この塗工液を、ゲートロールコーターにて700m/minの速度で、支持体Yの両面上に塗工した後、乾燥させた。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.12g/m2とした。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を製造した。
シリカB(平均粒子径1.6μm、BET比表面積280m2/g、細孔容積1.5ml/g、吸油量240ml/100gのシリカ)100部、ポリビニルアルコール(JC−25:日本酢ビ・ポバール株式会社製)40部、とカチオン性樹脂(PAA−H−HCL 日東紡製)20部、からなる固形分濃度8%にインク受容層用の塗工液を調整した。次に、この塗工液を、ゲートロールコーターにて700m/minの速度で、支持体Yの両面上に塗工した後、乾燥させた。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.12g/m2とした。この乾燥後、更にカレンダー処理(200kgf/cm)を行い、インクジェット記録媒体を製造した。
(比較例18)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を9%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.26g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を9%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.26g/m2とした。
(比較例19)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を10%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.40g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を10%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.40g/m2とした。
(比較例20)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を11%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.54g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を11%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.54g/m2とした。
(比較例21)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を12%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.68g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を12%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量1.68g/m2とした。
(比較例22)
インク受容層の塗工液の固形分濃度を13%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量2.56g/m2とした。
インク受容層の塗工液の固形分濃度を13%に調整した以外は、比較例17と同様にして、支持体Yの両面上に塗工液を塗工して、インクジェット記録媒体を製造した。この際、塗工液の塗工量は支持体Yの片面当り固形分質量2.56g/m2とした。
<評価>
各実施例及び比較例について、上述の評価方法で評価を行った。結果を12に示す。
各実施例及び比較例について、上述の評価方法で評価を行った。結果を12に示す。
表10〜12から明らかなように、ハイシェア粘度が8〜27(mPa・s)の実施例15〜22の場合、染料インク・顔料インクの「発色性」も良好で、「総合塗工適性」が「△」以上となっており、サイズプレス方式で製造可能なインクジェット記録媒体であることが分かる。
この反面、ハイシェア粘度が27(mPa・s)を越える比較例15、16の場合、ハイシェア粘度が高くなりすぎて、「剥離ムラ」を発生し、結果として「塗膜強度」が低下していることが分かる。また、バインダーが水溶性樹脂のみの比較例17〜22の場合は、ハイシェア粘度が27(mPa・s)以下でも「印字外観」の「剥離ムラ」を発生しており、バインダーが水溶性樹脂のみでは、必要とされる付着量範囲で、「剥離ムラ」を無くすことが難しいことがわかる。さらに、重合度を下げた水溶性樹脂系での確認テストでは、重合度1000のPVAでも同様の「剥離ムラ」を発生し、さらに重合度300のPVAでは、「剥離ムラ」は、改善されるものの、樹脂強度が低下し、十分な塗膜強度を保つ事ができなかった。
また、バインダー成分が、水溶性樹脂単独系(比較例17〜22)と、エマルジョン+水溶性樹脂の系(実施例15〜22)とでは、エマルジョン+水溶性樹脂の系の方が同じ固形分でもハイシェア粘度が低くなっている。このことからも、エマルジョン+水溶性樹脂の系の方が、水溶性樹脂単独系より、サイズプレス方式の塗工適性に優れていることが分かる。
さらに、「剥離ムラ(染料シアンL明度濃度の標準偏差)」の結果より、水溶性樹脂単独系(比較例17〜22)より、エマルジョン+水溶性樹脂の系(実施例15〜22)の方が、染料シアンL明度の標準偏差が低かった。この結果、バインダー成分がエマルジョン+水溶性樹脂の系の方が、剥離ムラ等の塗工欠陥を起こしにくく、トランスファーロール塗工適性に優れていることを証明できた。
以上の結果から、エマルジョン+水溶性樹脂の系のサイズプレス方式の塗工における最適ハイシェア粘度(30℃、8800rpm)範囲は、8〜27(mPa・s)の範囲であることが分かる。
10 ワイヤー
11 支持体
20、45、201、202、203、214 アプリケーターロール
21、211、213、 ディストリブューターロール
22、32、203、222、223、230 塗工液
41 抄紙部
42、43、46、47 ドライロール
49 巻き取りロール
201 アプリケーションロール
11 支持体
20、45、201、202、203、214 アプリケーターロール
21、211、213、 ディストリブューターロール
22、32、203、222、223、230 塗工液
41 抄紙部
42、43、46、47 ドライロール
49 巻き取りロール
201 アプリケーションロール
Claims (6)
- 支持体の少なくとも片面上に、インク受容層を有するインクジェット記録媒体の製造方法において、
(1)支持体を準備する工程と、
(2)前記支持体の少なくとも片面上に、サイズプレス方式の塗工機を用いて、無機微粒子とエマルジョンと水溶性樹脂とを含有し下記特性(2−1)から(2−3)を有する塗工液を、乾燥後の固形分質量が0.2g/m2以上3.0g/m2未満となるように塗工する工程と、
(2−1)前記無機微粒子は、平均粒子径が1.0μm以上4.0μm以下、BET比表面積が201m2/g以上330m2/g以下、吸油量が201ml/100g以上340ml/100g以下である、
(2−2)前記無機微粒子と前記エマルジョンとの固形分比率が、100:50から100:100の範囲内であり、かつ前記エマルジョンと前記水溶性樹脂の固形分比率が99:1から85:15の範囲内である、
(2−3)ハイシェア粘度(30℃、8800rpm)が8mPa・s以上27mPa・s以下である、
(3)前記塗工液を乾燥することによりインク受容層を形成する工程と、
を有することを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。 - 前記無機微粒子がシリカであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 前記エマルジョン中の分散粒子の平均粒子径が30nm以上2200nm以下であり、
前記エマルジョンは、抗張力2MPa以上100MPa以下、伸度200%以上1300%以下、pH3.0以上9.0以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。 - 前記水溶性樹脂は、重合度500以上1300以下のポリビニルアルコール(PVA)であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 前記サイズプレス方式の塗工機は、直接塗工方式又は液膜転写方式の塗工機であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
- 請求項1から5の何れか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法によって製造されたことを特徴とするインクジェット記録媒体。
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JP2007332527A JP2009154323A (ja) | 2007-12-25 | 2007-12-25 | インクジェット記録媒体及びその製造方法 |
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WO2018043294A1 (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | セイコーエプソン株式会社 | 記録媒体製造装置および記録媒体の製造方法 |
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-
2007
- 2007-12-25 JP JP2007332527A patent/JP2009154323A/ja active Pending
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