JP2009153798A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者による不正及び誤作動を抑制できる遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技機(1)は、液晶表示部(5a)やスピーカ(9L,9R)などを制御する副制御回路(72)と、副制御回路(72)やリール(3L,3C,3R)などを制御する主制御回路(71)と、が互いに異なる回路基板上に構成されている。これら主制御回路(71)と副制御回路(72)とは、光ケーブル(200)により、通信可能に接続されている。
【選択図】図1
【解決手段】遊技機(1)は、液晶表示部(5a)やスピーカ(9L,9R)などを制御する副制御回路(72)と、副制御回路(72)やリール(3L,3C,3R)などを制御する主制御回路(71)と、が互いに異なる回路基板上に構成されている。これら主制御回路(71)と副制御回路(72)とは、光ケーブル(200)により、通信可能に接続されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、遊技機に関する。
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、所謂パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にメダル、コインなどの遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与える遊技を所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定回数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コインなどが払出される入賞が成立するためには、内部的な抽籤処理(以下、「内部抽籤」という)により役に当籤(以下、「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下、「内部当籤役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
このような遊技機では、筐体内部に、リールの回転を制御する主制御回路が設けられた基板や、液晶表示装置やスピーカによる演出を制御する副制御回路が設けられた基板など、複数の基板を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この遊技機によれば、複数の基板ごとに夫々異なる制御をして、多様性に富んだ遊技を提供できる。
特開2001−204884号公報
ところで、上述の遊技機では、複数の基板同士は、銅線を絶縁部材で被膜した電線で互いに接続されている。ここで、電線は加工するのが容易であるため、電線の途中に不正を行うための不正基板を容易に接続でき、遊技者が不正に遊技を行うおそれがあった。また、電線は、筐体内部に多数設けられるため、アンテナ効果により、一方の電線に電気信号が流れると、他方の電線にノイズが発生し、誤作動を引き起こすおそれがあった。
本発明の目的は、遊技者による不正及び誤作動を抑制できる遊技機を提供することである。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、筐体内部には、光通信により各種信号を伝送するために、光ケーブルが設けられることを特徴とする。
より具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 複数種類の図柄を表示する表示部(例えば、後述のリール3L,3C,3Rなど)を複数有する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、後述の表示窓4L,4C,4Rなど)と、前記複数の表示部における図柄の変動表示を開始する開始制御手段(例えば、後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R、後述の主制御回路71など)と、前記複数の表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、後述の図7のステップS14の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、これら手段が設けられた筐体(例えば、後述の筐体4など)と、を備える遊技機であって、前記筐体内部には、光通信により各種信号を伝送するために、光ケーブル(例えば、後述の光ケーブル200など)が設けられることを特徴とする遊技機。
ここで、光ケーブルは、内部で光を伝送させることにより各種信号を伝送できる。この光ケーブルの途中に不正基板を接続すると、不正基板を接続した箇所の近傍で光の伝送率が変化して、信号を正常に伝送できなくなる。
そこで、(1)記載の遊技機によれば、筐体内部に、光通信により各種信号を伝送するために光ケーブルを設けた。このため、光ケーブルの途中に不正基板を接続した場合には、遊技機が正常に動作しなくなり、遊技機を備える遊技場の従業員がこのことを認識できる。したがって、不正基板を用いることにより、遊技者が不正に遊技を行うのを抑制できる。
また、(1)記載の遊技機によれば、上述のように、筐体内部には、光通信により各種信号を伝送するために光ケーブルを設けた。このため、電気信号に起因するアンテナ効果によりノイズが発生するのを防止して、誤作動の発生を抑制できる。
本発明の遊技機によれば、光ケーブルの途中に不正基板を接続した場合には、遊技機が正常に動作しなくなり、遊技機を備える遊技場の従業員がこのことを認識できるので、不正基板を用いることにより、遊技者が不正に遊技を行うのを抑制できる。また、電気信号に起因するアンテナ効果によりノイズが発生するのを防止して、誤作動の発生を抑制できる。
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、所謂「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球、又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下では、メダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2正面の左右には、夫々、複数の色に発光可能な台枠ランプ120L,120Rが設けられている。
これら台枠ランプ120L,120Rは、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
また、前面ドア2の正面の略中央には、縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c、及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
これらの表示ラインは、後述のBETスイッチ11を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、有効化される。表示ラインが有効化されたことは、後述のBETランプ9の点灯により示される。
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
また、表示窓4L,4C,4Rの周囲には、夫々、複数の色に発光可能な左リール表示窓枠ランプ121L、中央リール表示窓枠ランプ121C、及び右リール表示窓枠ランプ121Rが設けられている。これらのリール表示窓枠ランプ121L,121C,121Rについても、台枠ランプ120L,120Rと同様に、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
前面ドア2の裏面には、複数のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rには、夫々の外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各リール3L,3C,3Rの図柄は、表示窓4L,4C,4Rを通して、遊技機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(本実施例では、80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓4L,4C,4Rの上方には、液晶表示部5a及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示部5aは、表示窓4L,4C,4Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声などの音による演出を行う。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、BETランプ9が設けられる。BETランプ9は、一のゲーム(単位遊技)を行うために必要な枚数のメダルが投入され、全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。本実施例では、一のゲームを行うために必要なメダルの枚数は、遊技の状況に応じて異なる。遊技者がメダルを獲得しやすいボーナスが作動していない通常の状態では、一のゲームを行うために3枚のメダルを必要とする。これに対し、ボーナスが作動している状態では、一のゲームを行うために2枚のメダルを必要とする。
表示窓4L,4C,4Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはBETスイッチ11が設けられる。
このBETスイッチ11を押下操作することで、一のゲーム用に供される枚数(すなわち、ボーナスが作動していない状態では3枚で、ボーナスが作動している状態では2枚)のメダルが投入され、上述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押下操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14による切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の回動操作によりリール3L,3C,3Rを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が、所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、本実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始され、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
また、本実施例では、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16と、が設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、停止ボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
図2は、前面ドア2を開いた状態での筐体4を示す斜視図である。
前面ドア2は、この前面ドア2の本体を形成する前面ドア本体2bと、この前面ドア本体2bの裏面に開閉自在に設けられたミドルドア46と、を備える。
前面ドア本体2bの裏面の上部には、サブベース42を介して副制御ユニット721が設けられる。サブベース42は、板状の部材であり、前面ドア2に設けられた液晶表示部5aの背面を覆うようにして、前面ドア本体2bの裏面に取り付けられる。サブベース42は、前面ドア2の裏面に対し略平行に取り付けられる。また、サブベース42の表面のうち、液晶表示部5aを覆う領域は、略平らに形成されている。
副制御ユニット721は、液晶表示部5aやスピーカ9L,9Rなどを制御する副制御回路72(後述の図5参照)を備える。副制御回路72は、後述の主制御回路71(後述の図5参照)から送信される信号に基づいて液晶表示部5aやスピーカ9L,9Rなどを制御する電子回路である。副制御回路72と液晶表示部5aとは、サブベース42を挟んで配置され、図示しない複数の光ケーブル200(後述の図3参照)で接続されている。このように、副制御回路72を液晶表示部5a裏面の近傍に設けることにより、これらの光ケーブル200を短縮できる。この副制御回路72の構成については、図6を用いて後述する。
ミドルドア46は、略矩形状の部材であり、図2中上部と下部とに分けられる。ミドルドア46上部には、主制御ユニット711が設けられ、ミドルドア46下部には、リールユニット73、ミドルドア把持部407、回動軸部(図示省略)、及び支持部43が設けられる。リールユニット73は、リール3L,3C,3Rと、これらを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49R(後述の図3参照)と、を備える。
主制御ユニット711は、副制御ユニット721やリールユニット73などを制御する主制御回路71を備える。主制御回路71は、遊技者によるスタートレバー6及び停止ボタン7L,7C,7Rの操作に基づいて、副制御ユニット721やリールユニット73などを制御する電子回路であり、光ケーブル200(後述の図3参照)を介して、副制御回路72に接続されている。この主制御回路71の構成については、図5を用いて後述する。
支持部43は、回動軸部を回動自在に支持する。回動軸部及びミドルドア把持部407は、ミドルドア46の下部の互いに対向する端縁に設けられる。ミドルドア46は、遊技場の従業員などによるミドルドア把持部407の操作に基づいて、回動軸部を中心に回動し、開閉する。
キャビネット60は箱状の収容容器であり、前面には開放面601が形成されている。この開放面601を形成する縁の一端には、前面ドア本体2bが取り付けられており、これにより、前面ドア2はキャビネット60に開閉可能に取り付けられている。
キャビネット60の下部には、電源ユニット661が設けられている。電源ユニット661は、リールユニット73、後述の停止スイッチ7LS,7CS,7RS及びスタートスイッチ6S(図5参照)、主制御回路71、副制御回路72などに、遊技場の従業員などによる電源スイッチの操作に基づいて、電力供給を行ったり停止したりする。電源ユニット661による電力供給が行われると、遊技機1の電源がオン状態となり、電源ユニット661による電力供給が停止されると、遊技機1の電源がオフ状態となる。
図3は、光ケーブル200の構成を示す斜視図である。
光ケーブル200は、変形自在の長尺状のケーブル部201と、このケーブル部201の両端に取り付けられた2つのコネクタ部202と、を備える。2つのコネクタ部202のうち、一方を液晶表示部5aに接続し、他方を副制御回路72に接続することで、これら液晶表示部5aと副制御回路72とを通信可能に接続できる。また、2つのコネクタ部202のうち、一方を主制御回路71に接続し、他方を副制御回路72に接続することで、これら主制御回路71と副制御回路72とを通信可能に接続できる。
図4は、ケーブル部201の断面図である。
ケーブル部201は、鋼製の長尺状のテンションメンバ303を中心として、このテンションメンバ303の外周面のうち互いに対向する位置に2つの光ファイバー310が並列配置されている。これらテンションメンバ303及び光ファイバー310は、保護層304、押さえ巻305、及びシース306により皮膜される。
光ファイバー310は、コア301と、このコア301を皮膜するクラッド302と、を備える。コア301は、光の屈折率の高い物質で構成され、クラッド302は、光の屈折率の低い物質で構成される。このため、コア301の内部を進む光は、クラッド302との境界において全反射するので、光エネルギーの減衰量が抑えられる。
図5は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて、液晶表示部5a、スピーカ9L,9R、LED類101、及びランプ類102を制御する副制御回路72と、を含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図7及び図8参照)に従って制御動作を行うメインCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33と、を含む。
メインCPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37と、が接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のメインROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル、停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じてリール3L,3C,3Rの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。メインRAM33には、種々の格納領域などが設けられており、例えば、内部当籤役、持越役などの情報などが格納される。
図5の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、がある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39と、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41と、BETランプ9を駆動制御するランプ駆動回路45とが、メインCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々メインCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、BETスイッチ11、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、及び払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をメインCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図5の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数は、メインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納される。乱数値格納領域に格納された乱数は、例えば、内部当籤役を決定する場合(後述の図7のステップS6参照)に用いられる。
具体的には、上述の乱数を用いることにより、メインROM32内に格納されている内部抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役が決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)には、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値は、メインRAM33の所定領域に書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは、一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは、リール位置検出回路50を介してメインCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上述のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)が、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、上述のリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードと、が対応付けられている。
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブルが格納されている。図柄組合せテーブルでは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する払出枚数の情報と、が対応付けられている。この図柄組合せテーブルに基づいて、遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上述の乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rを回転開始制御する信号をモータ駆動回路39に送る。そして、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号と、後述の停止テーブルと、に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、メインCPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給して、ホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号をメインCPU31に入力する。これにより、メインCPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図6に示す副制御回路72のブロック図を参照して、副制御回路72の構成について説明する。
副制御回路72は、映像、音、光、或いはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と副制御回路72とは、上述のように、光ケーブル200により通信可能に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンドなど)に基づいて、演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ91を含んで構成される。
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラムなどに従い、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。こうしてサンプリングされた乱数は、サブRAM83の所定領域に設けられたサブ乱数値格納領域に格納される。
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示部5aでの映像の表示を制御するための描画タスクなどが含まれている。
データ記憶領域には、主制御回路71から送信されるコマンドに応じて行う処理の情報を備えるジャンプテーブルなどの各種テーブルが記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータなどが記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6などの操作音といった音データなどが記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターンなどが記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域などによって構成される。
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成され、副制御回路72でも、内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグなどを判別できるようになっている。
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは、起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示部5aによって表示される。
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいて、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのサウンドデータを決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ91は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9Rなどから出力させる。
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
また、サブCPU81には、操作部17が接続されている。本実施例では、操作部17が操作されることに応じて、液晶表示部5aに遊技履歴などの情報が表示されるようになっている。
図7及び図8に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU31は、ゲーム開始時(遊技開始時)の初期化を行う(ステップS1)。この処理では、メインRAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。続いてゲーム終了時のメインRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。この処理では、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能領域のデータの消去、メインRAM33の書き込み領域への次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
ステップS3では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。
ステップS4では、遊技メダル投入コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS5に移る。ステップS5では、内部抽籤用の乱数を抽出し、抽出した乱数をメインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納し、ステップS6に移る。この処理で抽出した乱数は、後述の内部抽籤処理において使用される。
ステップS6では、内部抽籤処理を行い、ステップS7に移る。この処理では、乱数値格納領域に格納される乱数を用いて、内部当籤役が決定される。ステップS7では、遊技開始コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS8に移る。この遊技開始コマンドには、遊技状態、内部当籤役などの情報が含まれる。ステップS8では、内部当籤役に応じた停止テーブルを設定するためのリール停止初期設定処理を行い、ステップS9に移る。
ステップS9では、前回のゲームにおいてリール3L,3C,3Rのうち少なくとも1つが回転開始してから4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS11に移り、NOのときは、ステップS10に移る。ステップS10では、ゲーム開始の待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS11に移る。この処理では、前回のゲームにおいてリール3L,3C,3Rが回転開始してから4.1秒が経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
ステップS11では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS12に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに、自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS12では、全リールの回転開始を要求し、ステップS13に移る。
ステップS13では、リール停止許可コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS14に移る。ステップS14では、押下操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止するための停止制御処理を行い、図8のステップS15に移る。
図8のステップS15では、表示役検索処理を行い、ステップS16に移る。この処理では、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて、表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理を行う。ステップS16では、エラーチェック処理を行い、ステップS17に移る。ステップS17では、表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS18に移る。この表示役成立コマンドには、成立した表示役の情報が含まれる。
ステップS18では、メダル払出処理を行い、ステップS19に移る。この処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づいて、表示役に対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。ステップS19では、払出終了コマンドを副制御回路72に送信し、図7のステップS2に移る。
以上、遊技機1によれば、液晶表示部5aと副制御回路72とが光ケーブル200で接続されているとともに、主制御回路71と副制御回路72とが光ケーブル200で接続されている。このため、光ケーブル200の途中に不正基板を接続した場合には、不正基板を接続した箇所の近傍で光の伝送率が変化して、正常に通信できなくなり、遊技機1が正常に動作しなくなるので、その結果、遊技場の従業員は不正基板が接続されたことを認識できる。このため、不正基板を用いることにより、遊技者が不正に遊技を行うのを抑制できる。
また、遊技機1によれば、光ケーブル200により、液晶表示部5aと副制御回路72との間と、主制御回路71と副制御回路72との間と、が夫々通信可能に接続されている。このため、電気信号に起因するアンテナ効果によりノイズが発生するのを防止して、誤作動の発生を抑制できる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
上述の実施例では、光ケーブル200により、液晶表示部5aと副制御回路72との間と、主制御回路71と副制御回路72との間と、が夫々通信可能に接続されているが、これに限らず、互いに異なる回路基板上に構成される回路同士を通信可能に接続することができる。
また、上述の実施例では、役に対応する数値範囲を連続した値とする内部抽籤テーブルを設けているが、これに限られるものではない。例えば、役に対応する数値範囲を連続しない複数の値を含むものとする内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。
また、上述の実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)が設定されるとしたが、第2種特別役物及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置を備えることもできる。第2種特別役物とは、内部抽籤の結果に関わらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し、1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。この第2種特別役物には、所謂チャレンジゲーム(CG)及び/又はシングルチャレンジゲーム(SCG)を挙げることができる。また、第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置には、所謂チャレンジボーナス(CB)を挙げることができる。
また、上述の実施例のような遊技機1の他、パロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用や携帯端末用(携帯電話機用、携帯型ゲーム機用など)として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
1 遊技機
2 前面ドア
3L,3C,3R リール
5a 液晶表示部
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
71 主制御回路
72 副制御回路
200 光ケーブル
2 前面ドア
3L,3C,3R リール
5a 液晶表示部
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
71 主制御回路
72 副制御回路
200 光ケーブル
Claims (1)
- 複数種類の図柄を表示する表示部を複数有する図柄表示手段と、
前記複数の表示部における図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
前記複数の表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
これら手段が設けられた筐体と、を備える遊技機であって、
前記筐体内部には、光通信により各種信号を伝送するために、光ケーブルが設けられることを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007336632A JP2009153798A (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007336632A JP2009153798A (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009153798A true JP2009153798A (ja) | 2009-07-16 |
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ID=40958449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007336632A Withdrawn JP2009153798A (ja) | 2007-12-27 | 2007-12-27 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 2007-12-27 JP JP2007336632A patent/JP2009153798A/ja not_active Withdrawn
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