図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、所謂「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球、又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下では、メダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2正面の左右には、夫々、複数の色に発光可能な台枠ランプ120L,120Rが設けられている。
これら台枠ランプ120L,120Rは、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
また、前面ドア2の正面の略中央には、縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c、及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
これらの表示ラインは、後述のBETスイッチ11を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより有効化される。表示ラインが有効化されたことは、後述のBETランプ9の点灯により示される。
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
また、表示窓4L,4C,4Rの周囲には、夫々、複数の色に発光可能な左リール表示窓枠ランプ121L、中央リール表示窓枠ランプ121C、及び右リール表示窓枠ランプ121Rが設けられている。これらのリール表示窓枠ランプ121L,121C,121Rについても、台枠ランプ120L,120Rと同様に、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
前面ドア2の裏面には、複数のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rには、夫々の外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各リール3L,3C,3Rの図柄は、表示窓4L,4C,4Rを通して、遊技機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓4L,4C,4Rの上方には、液晶表示部5a及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示部5aは、表示窓4L,4C,4Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声などの音による演出を行う。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、BETランプ9が設けられる。BETランプ9は、一のゲーム(単位遊技)を行うために必要な枚数のメダルが投入され、全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。本実施例では、一のゲームを行うために必要なメダルの枚数は、遊技の状況に応じて異なる。遊技者がメダルを獲得しやすいボーナスが作動していない通常の状態では、一のゲームを行うために3枚のメダルを必要とする。これに対し、ボーナスが作動している状態では、一のゲームを行うために2枚のメダルを必要とする。
表示窓4L,4C,4Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはBETスイッチ11が設けられる。
このBETスイッチ11を押下操作することで、一のゲーム用に供される枚数(すなわち、ボーナスが作動していない状態では3枚で、ボーナスが作動している状態では2枚)のメダルが投入され、上述の通り、所定の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
また、台座部10の水平面内の左寄りには、操作部17が設けられる。操作部17は、液晶表示部5aに表示される演出画像を変化させるために操作される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押下操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の回動操作によりリール3L,3C,3Rを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が、所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、本実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始され、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
本実施例では、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16と、が設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、停止ボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“0”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後述のメインROM32(後述の図3)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“BAR(図柄92)”、“スイカ(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“チェリー(図柄95)”、“リプレイ(図柄96)”、及び“ブランク(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
ここで、本実施例の役には、BB1(ビッグボーナス1)、BB2(ビッグボーナス2)、スイカ、ベル、チェリー、チャンスリプレイ1、チャンスリプレイ2、及びリプレイ1が設けられている。
BB1及びBB2は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し、予め定められた場合に作動を終了するものをいう。
「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に、12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。
「入賞」とは、図柄について、メダルを獲得するため必要な組合せとして予め定められたものが表示されることをいう。
なお、以下では、BB1及びBB2を総称して「ボーナス」といい、チャンスリプレイ1、チャンスリプレイ2、及びリプレイ1を総称して「リプレイ」という。また、スイカ、チェリー、及びベルを総称して「小役」という。
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
また、本実施例の遊技状態には、所謂「出玉率」(遊技を行うために投入されたメダルの枚数に対して、遊技者に払出されるメダルの枚数)の期待値が1よりも大きいRB遊技状態と、「出玉率」の期待値が1よりも小さい一般遊技状態と、がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、夫々の役に内部当籤する確率などにより区別できる。
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
このRB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。
RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB作動中フラグがオンであることである。ここで、「BB作動中フラグ」は、BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグの総称である。つまり、「BB作動中フラグがオンに更新されること」とは、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンに更新されることをいう。
これに対し、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数カウンタが0となること、入賞可能回数カウンタが0となること、又はBB作動中フラグがオフに更新されることである。ここで、「遊技可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数をいい、本実施例では12回と規定されている。「入賞可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において入賞可能な回数をいい、本実施例では8回と規定されている。
BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報であり、BB2作動中フラグは、BB2の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。「払出可能枚数」とは、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数をいい、本実施例では465枚である。
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機に、RB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数カウンタ又は入賞回数カウンタのいずれかが0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
BB作動中フラグがオフに更新される条件を満たした場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機に、RB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまで、RB遊技状態となる。
一般遊技状態は、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがいずれもオフである場合の遊技状態である。一般遊技状態は、所謂リプレイタイム(以下、「RT」という)が作動するRT作動中と、このRTが作動しないRT非作動中と、で構成される。RTは、スイカが成立することを条件に、30回の単位遊技の間作動するRT1と、チェリーが成立することを条件に、50回の単位遊技の間作動するRT2と、で構成される。
また、一般遊技状態は、ボーナスを持越役とするフラグ間と、持越役としない非フラグ間と、で構成される。「持越役」とは、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される役をいい、フラグ間では、ボーナスに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが、一又は複数のゲームにわたり許容される。また、フラグ間では、ボーナスに内部当籤することがなく、非フラグ間では、ボーナスに内部当籤することがあるため、同じ一般遊技状態であっても、フラグ間と非フラグ間とは、夫々異なる遊技状態である。本実施例では、RTは、非フラグ間からフラグ間に切り換えられることを条件に終了する。
以上より、スイカが成立、又は、チェリーが成立するとRTが作動し、通常は、その後、非フラグ間からフラグ間に切り換えられると、RTが終了する。そして、表示役としてボーナスが成立すると、ボーナスが作動し、RB遊技状態に切り換えられる。そして、ボーナスの作動が終了すると、再びRTが作動する。
なお、RT1の作動が30ゲーム行われる間に1度もフラグ間に移行しない場合、又は、RT2の作動が50ゲーム行われる間に1度もフラグ間に移行しない場合には、RT非作動中の一般遊技状態となる。また、遊技機1の電源メインスイッチをオンにして、ゲーム開始時の初期化が行われた場合も、RT非作動中の一般遊技状態となる。
RT作動中であるか否かは、後述のRT1作動中フラグ、又はRT2作動中フラグがオンであるか否かにより判別できる。RT1作動中フラグは、スイカが成立することを条件にオンに更新され、基本的には、30回の単位遊技が行われること、又は、ボーナスが内部当籤役として決定したことを条件にオフに更新される。また、RT2作動中フラグは、チェリーが成立することを条件にオンに更新され、基本的には、50回の単位遊技が行われること、又は、ボーナスが内部当籤役として決定したことを条件にオフに更新される。
図3は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて、液晶表示部5a、スピーカ9L,9R、LED類101、及びランプ類102を制御する副制御回路72と、を含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図20〜図32参照)に従って制御動作を行うメインCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33と、を含む。
メインCPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37と、が接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のメインROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図6〜図9参照)、停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じてリール3L,3C,3Rの停止態様を決定するための停止テーブル(後述の図14参照)などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。メインRAM33には、後述の図15、図16に示す格納領域などが設けられており、例えば、内部当籤役、持越役などの情報などが格納される。
図3の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、がある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39と、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41と、BETランプ9を駆動制御するランプ駆動回路45とが、メインCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々メインCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、BETスイッチ11、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、及び払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をメインCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図3の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数は、メインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納される。乱数値格納領域に格納された乱数は、例えば、内部当籤役を決定する場合(後述の図22、図23参照)に用いられる。
具体的には、上述の乱数を用いることにより、メインROM32内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図6〜図9参照)に基づいて、内部当籤役が決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)には、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値は、メインRAM33の所定領域に書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは、一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは、リール位置検出回路50を介してメインCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上述のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)が、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、上述のリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードと、が対応付けられている。
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図11参照)が格納されている。図柄組合せテーブルでは、後述のように、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する払出枚数の情報と、が対応付けられている。この図柄組合せテーブルに基づいて、遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上述の乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rを回転開始制御する信号をモータ駆動回路39に送る。そして、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号と、後述の停止テーブルと、に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、メインCPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給して、ホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号をメインCPU31に入力する。これにより、メインCPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
図4を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブル及び図柄組合せテーブルに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
図5を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を備えている。ここで、遊技状態が一般遊技状態である場合には(内部抽籤テーブルが一般遊技状態用内部抽籤テーブルに切り換えられている場合には)、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図6)が選択され、抽籤回数として8が決定される(後述の図22のステップS31)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。ただし、遊技状態が一般遊技状態であっても、フラグ間である場合には、8と決定された抽籤回数が6に更新される(後述の図22のステップS34)。これに対し、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図7)が選択され、抽籤回数として3が決定される(後述の図22のステップS31)。
図6〜図9を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
図6は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、一般遊技状態であり、RT非作動中である場合に参照される。図7は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、RB遊技状態である場合に参照される。図8は、RT1作動中用内部抽籤テーブルを示し、一般遊技状態であり、RT1作動中である場合に参照される。図9は、RT2作動中用内部抽籤テーブルを示し、一般遊技状態であり、RT2作動中である場合に参照される。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。図6〜図9のテーブルでは、設定値が1である場合に対応する情報を示しているが、実際には、設定値の各々に対応する情報を備えている。設定値は、遊技者の有利さの度合いを区別するための指標であり、本実施例では、設定値として設定1と、この設定1よりも有利な設定4と、この設定4よりも有利な設定6と、この設定6よりも有利な設定Hと、の4段階が設けられている。なお、後述の図10で説明するように、当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有しているといえる。
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態ごとに定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する回数は、内部抽籤テーブル決定テーブルで決定された抽籤回数と同じである。
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、本実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、本実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
また、当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、当籤か否かを判断するとともに、複数の役の各々に対応する上限値及び下限値により規定される数値範囲が重複するように設定されていることから、内部当籤役として複数の役が決定されることがある。当籤した当籤番号、遊技状態、設定値、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図10)に基づいて、内部当籤役が決定される。
例えば、図6に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照する場合について説明する。0〜65535の範囲から抽出した乱数値が“11000”である場合、当籤番号8に対応する数値範囲の情報は、下限値が“12265”で上限値が“12590”であるという数値範囲の情報なので、初めに、当籤番号8について乱数値R(11000)−下限値L(12265)を計算する。この計算結果は負である。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にないので、抽出した乱数値が11000である場合、当籤番号8に不当籤となる。
次に、当籤番号7に対応する数値範囲の情報に基づいて、乱数値R(11000)−下限値L(10955)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(11000)−上限値U(11280)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、抽出した乱数値が11000である場合、当籤番号7に当籤となる。当籤番号7に当籤となる場合には、この当籤番号7に対応するBB1が内部当籤役となる。
そして、当籤番号6〜当籤番号1について、乱数値R(11000)−下限値Lの計算及び乱数値R(11000)−上限値Uの計算を行うと、当籤番号4に当籤となり、それ以外の当籤番号について不当籤となる。したがって、抽出した乱数値が11000である場合は、当籤番号4及び7で当籤となり、これらの当籤番号に対応するチャンスリプレイ1及びBB1が、内部当籤役として決定される。
ここで、内部抽籤テーブルについて、より詳細に検討する。図6を参照すると、当籤番号4に対応する数値範囲は、当籤番号7に対応する数値範囲を含む。したがって、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ1に加えて、BB1が内部当籤役として決定される場合がある。すなわち、RT非作動中の一般遊技状態においては、当籤番号4に対応する数値範囲(下限値L(10955)〜上限値U(12264))のうち、約4分の1の数値範囲(10955)〜(11280)において、当籤番号7に対応する数値範囲(下限値L(10955)〜上限値U(11280))と重なる。したがって、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合には、約4分の1(25%)の確率で、BB1が内部当籤役として同時に決定される可能性がある。
また、図6を参照すると、当籤番号5に対応する数値範囲は、当籤番号8に対応する数値範囲を含む。したがって、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ2に加えて、BB2が内部当籤役として決定される場合がある。すなわち、RT非作動中の一般遊技状態においては、当籤番号5に対応する数値範囲(下限値L(12265)〜上限値U(13574))のうち、約4分の1の数値範囲(12265)〜(12590)において、当籤番号8に対応する数値範囲(下限値L(12265)〜上限値U(12590))と重なる。そのため、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定された場合には、約4分の1(25%)の確率で、BB2が内部当籤役として同時に決定される可能性がある。
図8を参照すると、当籤番号4に対応する数値範囲(下限値L(10955)〜上限値U(11280))は、当籤番号7に対応する数値範囲(下限値L(10955)〜上限値U(11280))と同じ数値範囲である。したがって、RT1作動中フラグがオンである場合には、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ1に加えて、100%の確率でBB1が必ず同時に内部当籤役として決定される。したがって、RT1作動中の一般遊技状態においては、RT非作動中の一般遊技状態と比較して、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合におけるBB1が同時に内部当籤する確率が約4倍に変動する。
また、当籤番号5に対応する数値範囲(下限値L(11281)〜上限値U(12590))のうち、約4分の1の数値範囲(11281)〜(11606)において、当籤番号8に対応する数値範囲(下限値L(11281)〜上限値U(11606))と重なる。そのため、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定された場合には、約4分の1(25%)の確率で、BB2が内部当籤役として同時に決定される可能性がある。
図9を参照すると、当籤番号4に対応する数値範囲(下限値L(10955)〜上限値U(11280))は、当籤番号7に対応する数値範囲(下限値L(10955)〜上限値U(11280))と同じ範囲である。したがって、RT2作動中フラグがオンである場合には、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ1に加えて、100%の確率でBB1が必ず同時に内部当籤役として決定される。したがって、RT2作動中の一般遊技状態においては、RT非作動中の一般遊技状態と比較して、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合におけるBB1が同時に内部当籤する確率が約4倍に変動する。
また、当籤番号5に対応する数値範囲(下限値L(11281)〜上限値U(11606))は、当籤番号8に対応する数値範囲(下限値L(11281)〜上限値U(11606))と同じ範囲である。したがって、RT2作動中フラグがオンである場合には、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ2に加えて、100%の確率でBB2が必ず同時に内部当籤役として決定される。したがって、RT2作動中の一般遊技状態においては、RT非作動中の一般遊技状態と比較して、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定された場合におけるBB2が同時に内部当籤する確率が変動する。
したがって、チャンスリプレイ1は、RT非作動中の一般遊技状態において内部当籤役として決定された場合には、25%の確率でBB1も同時に内部当籤役として決定されるが、RT1作動中の一般遊技状態、又は、RT2作動中の一般遊技状態において内部当籤役として決定された場合には、100%の確率でBB1も必ず同時に内部当籤役として決定される。そのため、RT非作動中がRT1作動中、又は、RT2作動中となった場合には、内部当籤役としてBB1が同時に決定される確率が約4倍に変動する。
また、チャンスリプレイ2は、RT非作動中の一般遊技状態、又は、RT1作動中において内部当籤役として決定された場合には、25%の確率でBB2も同時に内部当籤役として決定されるが、RT2作動中の一般遊技状態において内部当籤役として決定された場合には、100%の確率でBB2も必ず同時に内部当籤役として決定される。そのため、RT非作動中、又は、RT1作動中がRT2作動中となった場合には、内部当籤役としてBB2が同時に決定される確率が約4倍に変動する。
なお、フラグ間で(後述の図22のステップS33でNOと判別され)、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照している場合には、抽籤回数が6に変更される。これにより、フラグ間では、当籤番号7及び8に当籤する場合がない。したがって、フラグ間では、BB1及びBB2が内部当籤役として決定される場合はない。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルとRT1作動中用内部抽籤テーブルとを比較すると、RT1作動中用内部抽籤テーブルを使用するときは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、当籤番号6に対応する数値範囲が広い(すなわち、内部当籤役としてリプレイ1に当籤する確率が高い)。しかし、当籤番号4に対応する数値範囲は、当籤番号6に対応する数値範囲が増加した数値範囲分だけ減少しているため、リプレイ全体として内部当籤役として決定される確率は、RT1作動中と、RT1非作動中と比べた場合には略変わらない。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルとRT2作動中用内部抽籤テーブルとを比較すると、RT2作動中用内部抽籤テーブルを使用するときは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを使用するときに比べ、当籤番号6に対応する数値範囲が広い(すなわち、内部当籤役としてリプレイ1に当籤する確率が高い)。しかし、当籤番号4、及び当籤番号5に対応する数値範囲は、当籤番号6に対応する数値範囲が増加した数値範囲分だけ減少しているため、リプレイ全体として内部当籤役として決定される確率は、RT2作動中と、RT2非作動中と比べた場合には略変わらない。
図10を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役の情報(データ)を備えている。内部当籤役のデータは、2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役1及び内部当籤役2は、夫々内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。特に、内部当籤役2は、持越役に関わる。
例えば、当籤番号が「0」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ハズレである。当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000001」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ベルである。当籤番号が「2」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000010」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、スイカである。当籤番号が「3」〜「8」の場合についても同様に、内部当籤役のデータが決定される。
図11を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する払出枚数の情報と、を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に、参照される。
内部当籤役がベルの場合、有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がベルになり、10枚のメダルが払出される。また、内部当籤役がスイカの場合、有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がスイカになり、5枚のメダルが払出される。
内部当籤役がチェリーの場合、有効ラインに沿って、“チェリー−ANY−ANY”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がチェリーとなり、4枚のメダルが払出される。
内部当籤役がリプレイ1の場合、有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がリプレイ1になり、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数のメダルの自動投入が行われる。内部当籤役がチャンスリプレイ1及びチャンスリプレイ2の場合についても同様である。
内部当籤役がBB1の場合、有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がBB1になり、BB1作動中フラグがオンになることによりBB1が作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。内部当籤役がBB2の場合、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がBB2になり、BB2作動中フラグがオンになることによりBB2が作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。
図12を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、主にボーナスが作動するときに必要な情報を備えているが、RT1及びRT2が作動するときに必要な情報も備えている。具体的には、表示役ごとに、作動中フラグ、RT遊技数カウンタ、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ、及び入賞可能回数カウンタの情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図31のステップS142の処理において参照される。
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。本実施例の作動中フラグには、RB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRB作動中フラグと、BB(役物連続作動装置)が作動しているか否かを識別するためのBB作動中フラグと、RTが作動しているか否かを識別するためのRT作動中フラグと、がある。
BB作動中フラグは、上述のように、BB1が表示役として成立した場合にオンに更新されるBB1作動中フラグと、BB2が表示役として成立した場合にオンに更新されるBB2作動中フラグと、により構成されている。
RT作動中フラグは、上述のように、スイカが表示役として成立した場合にオンに更新されるRT1作動中フラグと、チェリーが表示役として成立した場合にオンに更新されるRT2作動中フラグと、により構成されている。
「RT遊技数カウンタ」とは、RT1又はRT2が作動する残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、スイカが表示役としてRT1が作動するとき、RT遊技数カウンタに「30」がセットされる。また、チェリーが表示役としてRT2が作動するとき、RT遊技数カウンタに「50」がセットされる。この値は、RT作動中において、単位遊技ごとに1ずつ減算される。
「ボーナス終了枚数カウンタ」とは、ボーナスが作動しているときに払出すことが可能な残りのメダルの枚数をいう。本実施例では、ボーナスが作動するとき、ボーナス終了枚数カウンタに、上述の払出可能枚数の数に等しい「465」がセットされる。この値は、ボーナスが作動しているときに、払出されたメダルの枚数だけ単位遊技ごとに減算される。
「遊技可能回数カウンタ」とは、上述のように、RB遊技状態において行うことが可能な残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、RBが作動するとき、遊技可能回数カウンタに「12」がセットされる。この値は、RB遊技状態において、単位遊技ごとに1ずつ減算される。
「入賞可能回数カウンタ」とは、上述のように、RB遊技状態において入賞可能な回数、より詳しくは、RB遊技状態において小役に対応する図柄の組合せが表示されることが可能な残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、RBが作動するとき、入賞可能回数カウンタに「8」がセットされる。この値は、RB遊技状態において、入賞した単位遊技ごとに1ずつ減算される。
図13を参照して、停止テーブル決定テーブルについて説明する。
停止テーブル決定テーブルには、内部当籤役に応じた停止テーブルの種別が規定されている。すなわち、内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域に格納されるデータに応じた停止テーブルの種別が規定されている。本実施例では、内部当籤役は、1種類に限られるものではなく、複数種類の場合も含まれる。
また、停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの停止制御の態様を規定する情報を備えている。具体的には、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに対応するリール3L,3C,3Rの停止態様の情報(例えば、図柄の停止位置の情報、滑りコマ数の情報など)を備えている。各停止テーブルは、基本的に、対応する内部当籤役を表示役として成立可能に構成されている。
例えば、内部当籤役1格納領域に「00000000」が格納され、内部当籤役2格納領域に「00000001」が格納されている場合、内部当籤役は、BB1であり、この内部当籤役に対応する停止テーブルは、BB1用停止テーブル(後述の図14)である。BB1用停止テーブルは、BB1を表示役として成立可能に構成されている。
なお、内部当籤役が停止テーブル決定テーブルに規定する内部当籤役のいずれにも該当しない場合、対応する停止テーブルは、ハズレ用停止テーブルである。このハズレ用停止テーブルは、図柄組合せテーブル(図11)に規定した図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ライン上に表示されるように構成されている。
図14を参照して、停止テーブルについて説明する。この停止テーブルは、停止ボタン7L,7C,7Rの押下操作を条件に、この押下操作に対応するリール3L,3C,3Rを停止制御するときに用いられる。
図14は、BB1用停止テーブルを示し、内部当籤役がBB1である場合に参照される。なお、図示は省略するが、停止テーブルは、内部当籤役の夫々について設けられている。
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置に対応する滑りコマ数の情報が規定されている。「停止開始位置」とは、停止操作が行われたときにセンターライン8c上にある図柄の位置をいう。より詳しくは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作された場合に、図柄の中心が中段の図柄停止位置の上方にあり、その中心が中段の図柄停止位置に最も近い図柄の位置をいう。
「滑りコマ数」とは、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された後、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓4L,4C,4R内を移動した図柄の数をいう。例えば、図14に示す停止テーブルでは、左リール3Lの停止開始位置「0」に対応する滑りコマ数は「1」である。上述の図2を参照すると、左リール3Lのコードナンバー「0」に対応する図柄は“ベル(図柄94)”であり、コードナンバー「1」に対応する図柄は“赤7(図柄91)”である。したがって、本実施例では、コードナンバー「0」の“ベル(図柄94)”がセンターライン8cの位置に到達したときに左の停止ボタン7Lが操作された場合、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に“赤7(図柄91)”を停止表示するように、左リール3Lを停止制御することができる。
なお、本実施例では、停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作されてから、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓内を移動することが可能な図柄の最大数(最大滑りコマ数)が、4と規定されている。
図14を参照して、BB1が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
上述の図11を参照すると、左のリール3L、中央のリール3C、及び右のリール3Rでは、BB1に対応する図柄組合せを構成する図柄は“赤7”である。そこで、上述の図2を参照すると、左のリール3Lでは、“赤7”に対応するコードナンバーは「1」と「15」との二箇所である。図14を参照すると、左のリール3Lでの停止開始位置が「0」、「1」、「11」〜「15」、又は「18」〜「20」である場合には、“赤7”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、左のリール3Lでの停止開始位置が「2」〜「10」、「16」、又は「17」である場合には、たとえBB1が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、中央のリール3Cでの停止開始位置が「3」〜「7」又は「11」〜「15」である場合には、“赤7”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、中央のリール3Cでの停止開始位置が「0」〜「2」、「8」〜「10」、又は「16」〜「20」である場合には、“赤7”が中央の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、右のリール3Rでの停止開始位置が「3」〜「7」又は「11」〜「15」である場合には、“赤7”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、右のリール3Rでの停止開始位置が「0」〜「2」、「8」〜「10」、又は「16」〜「20」である場合には、“赤7”が右の表示窓4Rの図柄停止位置に停止する場合はない。したがって、表示役としてBB1を成立させるためには、BB1が内部当籤役として決定されることに加えて、停止ボタン7L,7C,7Rを適切に操作することが求められる。
なお、図示は省略するが、スイカ用停止テーブル、チェリー用停止テーブル、チャンスリプレイ1用停止テーブル、チャンスリプレイ2用停止テーブル、リプレイ1用停止テーブルも設けられている。
図15の(1)〜(5)を参照して、内部当籤役1、内部当籤役2、持越役、作動中フラグ、及び遊技状態の格納領域(記憶領域)について説明する。これらの格納領域は、主制御回路71及び副制御回路72の両方に設けられている。
図15の(1)は、内部当籤役1格納領域を示す。ビット0は、ベルに対応する格納領域である。ビット1は、スイカに対応する格納領域である。ビット2は、チェリーに対応する格納領域である。ビット3は、チャンスリプレイ1に対応する格納領域である。ビット4は、チャンスリプレイ2に対応する格納領域である。ビット5は、リプレイに対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
図15の(2)は、内部当籤役2格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。
なお、表示役のデータが格納される表示役格納領域(表示役1格納領域及び表示役2格納領域)についての図示は省略するが、内部当籤役格納領域(内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域)と同様のデータ構造を有している。
図15の(3)は、持越役格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。本実施例では、持越役がある場合(フラグ間である場合)には、持越役格納領域のうち、持越役として成立した役に対応するビットに1が格納される。
図15の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RT1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3はRT2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図15の(5)は、遊技状態格納領域を示す。ビット0は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、一般遊技状態のうちフラグ間に対応する格納領域である。ビット2は、一般遊技状態のうち非フラグ間に対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図16を参照して、図柄格納領域について説明する。
図柄格納領域には、表示窓4L,4C,4Rにより表示される各リール3L,3C,3Rの図柄の種別を示すデータが格納される。本実施例では、有効ラインとしてトップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、クロスアップライン8a、及びクロスダウンライン8eの5種類を設けているため、これらの有効ラインに表示される図柄の種別を示すデータが格納される。例えば、トップライン8bであれば、各表示窓4L,4C,4R内の上段に対応する図柄の種別が、図柄格納領域に格納されることとなる。そして、図柄格納領域に格納されるデータと、上述の図柄組合せテーブルと、に基づいて、表示役などの決定が行われる。
図17に示す副制御回路72のブロック図を参照して、副制御回路72の構成について説明する。
副制御回路72は、映像、音、光、振動、或いはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と副制御回路72とは、ハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンドなど)に基づいて、演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ100を含んで構成される。
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラムなどに従い、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。こうしてサンプリングされた乱数は、サブRAM83の所定領域に設けられたサブ乱数値格納領域に格納される。
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、後述の図33〜図35に示すサブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示部5aでの映像の表示を制御するための描画タスクなどが含まれている。
データ記憶領域には、主制御回路71から送信されるコマンドに応じて行う処理の情報を備えるジャンプテーブル(後述の図18参照)などの各種テーブルが記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータなどが記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6などの操作音といった音データなどが記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターンなどが記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域などによって構成される。
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。このサブRAM83には、上述の図15及び図16と同様の格納領域が設けられている。そのため、副制御回路72でも、内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグなどを判別できる。
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは、起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示部5aによって表示される。
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいて、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのサウンドデータを決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ100は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9Rなどから出力させる。
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
図18を参照して、副制御回路72のジャンプテーブルについて説明する。
ジャンプテーブルは、主制御回路71により送信されたコマンド(情報又は指令)を受信した場合に、受信したコマンドの種類に応じて行う処理の情報を備えている。具体的には、主制御回路71により送信されるコマンドの「識別子」に対応して実行する15種類の処理の情報が格納されている。主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”で構成されるデータ(情報)を一のコマンドとして副制御回路72へ送信するが、「先頭データ」は、その“1バイト目”のデータを示す。
初期化コマンドを受信した場合の識別子は01Hであり、この識別子「01H」に対応する処理は、初期化コマンド処理である。初期化コマンド処理は、サブRAM83などを初期化する処理である。デモ表示コマンドを受信した場合の識別子は02Hであり、この識別子「02H」に対応する処理は、デモ表示コマンド処理である。デモ表示コマンド処理は、遊技機が客待ちの状況であることを報知する画像を液晶表示部5aに表示する処理である。
遊技メダル投入コマンドを受信した場合の識別子は03Hであり、この識別子「03H」に対応する処理は、遊技メダル投入コマンド処理である。遊技メダル投入コマンド処理は、「BET操作」を契機として行われる処理である。遊技開始コマンドを受信した場合の識別子は04Hであり、この識別子「04H」に対応する処理は、遊技開始コマンド処理である。遊技開始コマンド処理は、スタートレバー6が操作されることを契機として行われる処理である。
リール停止コマンドを受信した場合の識別子は05Hであり、この識別子「05H」に対応する処理は、リール停止コマンド処理である。リール停止コマンド処理は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行われる処理である。全リール停止コマンドを受信した場合の識別子は06Hであり、この識別子「06H」に対応する処理は、全リール停止コマンド処理である。全リール停止コマンド処理は、第3停止操作が行われることを契機として行われる処理である。
表示役成立コマンドを受信した場合の識別子は07Hであり、この識別子「07H」に対応する処理は、表示役成立コマンド処理である。表示役成立コマンド処理は、表示役の成否などに基づいて行われる処理である。払出終了コマンドを受信した場合の識別子は08Hであり、この識別子「08H」に対応する処理は、払出終了コマンド処理である。払出終了コマンド処理は、メダルの払出しに基づいて行われる処理である。
RB終了コマンドを受信した場合の識別子は09Hであり、この識別子「09H」に対応する処理は、RB終了コマンド処理である。RB終了処理は、RB遊技状態の終了時において、遊技状態の情報を一般遊技状態に変更するための処理である。BB終了コマンドを受信した場合の識別子は0AHであり、この識別子「0AH」に対応する処理は、BB終了コマンド処理である。BB終了コマンド処理は、BB遊技状態の終了時において、遊技状態の情報を一般遊技状態に変更するための処理である。
エラーコマンドを受信した場合の識別子は0BHであり、この識別子「0BH」に対応する処理は、エラーコマンド処理である。エラーコマンド処理は、ホッパー40内のメダルが空になるなどの不具合が生じた場合に、その不具合を報知する画像を液晶表示部5aに表示するための処理である。
演出指示要求コマンドを受信した場合の識別子は0CHであり、この識別子「0CH」に対応する処理は、演出指示要求コマンド処理である。演出指示要求コマンド処理は、液晶表示部5a、LED類101、ランプ類102、スピーカ9L,9Rなどで画像表示や光、音による演出を実行するための処理である。ボーナス開始コマンドを受信した場合の識別子は0DHであり、この識別子「0DH」に対応する処理は、ボーナス開始コマンド処理である。ボーナス開始コマンド処理は、ボーナスが作動するタイミングの報知を実行するための処理である。
図19を参照して、演出選択テーブルについて説明する。
図19に示す演出選択テーブルは、内部当籤役として決定することにより、同時にボーナスに内部当籤する内部当籤役を遊技者に対して報知するために行う報知演出において、この演出の内容を決定するために必要な情報を備えている。具体的には、作動中フラグに対応して行われる演出内容の情報が格納されている。
ここで、例えばRT1作動中フラグがオンである場合、演出内容としてチャンスリプレイ1演出が選択される。この場合、内部当籤役として決定されることにより、必ずボーナスが内部当籤役として決定される役の種別を告知する演出が行われる。具体的には、RT1作動中の一般遊技状態においては、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されると、同時にBB1が内部当籤役として必ず決定される。そのため、このチャンスリプレイ1演出では、このチャンスリプレイ1を表示役として成立させることにより、同時にBB1が内部当籤役として決定されることを遊技者に対し把握させることができる。
これらのチャンスリプレイ1演出では、液晶表示部5aに画像表示されるメッセージで表示役として成立させるべき役が告知される(後述の図36参照)。これにより、遊技者に対し、表示役としてチャンスリプレイ1とBB1とが同時に内部当籤役として決定されることを把握させることができる。なお、実施例では、上述のチャンスリプレイ1演出により演出を行っているが、その他の演出内容であってもよい。
また、例えばRT2作動中フラグがオンである場合、演出内容としてチャンスリプレイ1&2演出が選択される。この場合、内部当籤役として決定されることにより、必ずボーナスが内部当籤役として決定される役の種別を告知する演出が行われる。具体的には、RT2作動中の一般遊技状態においてはチャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されると、同時にBB1が内部当籤役として必ず決定し、また、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定されると、同時にBB2が内部当籤役として必ず決定される。そのため、このチャンスリプレイ1&2演出では、このチャンスリプレイ1、又は、チャンスリプレイ2を表示役として成立させることにより、同時にBB1、又は、BB2が内部当籤役として決定されることを遊技者に対し把握させることができる。
これらのチャンスリプレイ1&2演出では、液晶表示部5aに画像表示されるメッセージで表示役として成立させるべき役が告知される(図示せず)。これにより、遊技者に対し、内部当籤役としてチャンスリプレイ1とBB1とが同時に内部当籤役として決定されること、及び、内部当籤役としてチャンスリプレイ2とBB2とが同時に内部当籤役として決定されることを把握させることができる。
図20及び図21に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU31は、ゲーム開始時(遊技開始時)の初期化を行う(ステップS1)。この処理では、メインRAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。続いてゲーム終了時のメインRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。この処理では、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、メインRAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
ステップS3では、ボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるように、RB作動中フラグをオンに更新するとともに、遊技可能回数カウンタを12にセットし、入賞可能回数カウンタを8にセットする処理を行う。ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。
ステップS5では、遊技メダル投入コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS6に移る。ステップS6では、抽籤用の乱数を抽出し、抽出した乱数をメインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納し、ステップS7に移る。この処理で抽出した乱数は、後述の内部抽籤処理において使用される。ステップS7では、遊技状態監視処理を行い、ステップS8に移る。この処理では、遊技状態移行条件が満たされているか否かを判別し、遊技状態移行条件が満たされていると判別される場合には、遊技状態を移行し、遊技状態移行条件が満たされていると判別されない場合には、現在の遊技状態を維持する。
ステップS8では、後に図22及び図23を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS9に移る。ステップS9では、後に図25を参照して説明するRT遊技数カウンタ(メイン)更新処理を行い、ステップS10に移る。このRT遊技数カウンタ(メイン)は、主制御回路71のメインRAM33の所定領域に設けられている。なお、本実施例の遊技機1は、RT遊技数カウンタ(サブ)も備える。このカウンタは、副制御回路72のサブRAM83の所定領域に設けられている。
ステップS10では、遊技開始コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS11に移る。この遊技開始コマンドには、遊技状態、内部当籤役などの情報が含まれる。特に内部当籤役の情報には、内部当籤役1格納領域のデータ及び内部当籤役2格納領域のデータが含まれる。ステップS11では、後に図26を参照して説明するリール停止初期設定処理を行い、ステップS12に移る。
ステップS12では、前回のゲームでのリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS14に移り、NOのときは、ステップS13に移る。ステップS13では、ゲーム開始の待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS14に移る。この処理では、前回のゲームでのリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒が経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
ステップS14では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS15に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに、自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS15では、全リールの回転開始を要求し、ステップS16に移る。
ステップS16では、リール停止許可コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS17に移る。ステップS17では、後に図27を参照して説明する停止制御処理を行い、図21のステップS18に移る。
図21のステップS18では、後に図28を参照して説明する表示役検索処理を行い、ステップS19に移る。この処理では、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて、表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理を行う。ステップS19では、後に図29を参照して説明するRT作動図柄チェック処理を行い、ステップS20に移る。ステップS20では、エラーチェック処理を行い、ステップS21に移る。ステップS21では、表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS22に移る。この表示役成立コマンドには、成立した表示役の情報が含まれる。
ステップS22では、メダル払出処理を行い、ステップS23に移る。この処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づいて、図柄組合せテーブル(図11)を参照して、表示役に対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
ステップS23では、払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS24に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、このボーナス終了枚数カウンタから払出枚数に応じた値を減算する処理を行う。
ステップS24では、払出終了コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS25に移る。ステップS25では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS26に移り、NOのときは、ステップS27に移る。
ステップS26では、後に図30を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS28に移る。ステップS27では、後に図31を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS28に移る。ステップS28では、リプレイ作動チェック処理を行い、図20のステップS2に移る。この処理では、表示役がリプレイであることを条件に、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する処理を行う。自動投入カウンタは、メインRAM33の所定領域に設けられている。
図22及び図23を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図5)を参照し、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(図6〜図9)の種別及び抽籤回数を決定し(ステップS31)、ステップS32に移る。ステップS32では、後に図24を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行い、ステップS33に移る。
ステップS33では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS35に移り、NOのときは、ステップS34に移る。この処理により、持越役の有無を判別することができる。より詳しくは、ステップS33の処理でYESと判別される場合には、持越役がないと判別でき、NOと判別される場合には、持越役があると判別できる。ステップS34では、メインCPU31は、抽籤回数を「6」に変更(更新)し、ステップS35に移る。
ステップS35では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS36に移る。これにより、当籤番号として、一般遊技状態のうち非フラグ間の場合には、「8」、一般遊技状態のうちフラグ間の場合には「6」、RB遊技状態の場合には「3」がセットされることになる。
ステップS36では、ステップS31又はステップS32で決定された内部抽籤テーブルを参照し、乱数値格納領域に格納されている乱数値と、当籤番号及び格納されている設定に応じた下限値(L)及び上限値(U)と、を比較し、ステップS37に移る。ステップS37では、乱数値格納領域に格納されている乱数値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS38に移り、NOのときは、ステップS40に移る。
ステップS38では、内部当籤役決定テーブル(図10)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役及び格納領域種別を決定し、ステップS39に移る。ステップS39では、格納領域種別に基づいて内部当籤役格納領域のアドレスをセットし、このセットしたアドレスをメインRAM33の所定領域に格納し、ステップS40に移る。
ステップS40では、抽籤回数を1減算し、ステップS41に移る。ステップS41では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS42に移り、NOのときは、ステップS35に移る。
ステップS42では、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS43に移る。この処理により、BBに内部当籤した場合、持越役として持越役格納領域に格納できる。ステップS43では、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域との論理和を内部当籤役2格納領域に格納し、図23のステップS44に移る。この処理により、持越役の有無を内部当籤役2格納領域に反映できる。
図23のステップS44では、BBに内部当籤しているか否かを判別する。この処理では、内部当籤役2格納領域が0以外であるか否かを判別する処理を行う。この判別がYESのときは、ステップS45に移り、NOのときは、図20のステップS9に移る。ステップS45では、RT作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS46に移り、NOのときは図20のステップS9に移る。
ステップS46では、RT作動中フラグをオフに更新し、ステップS47に移る。ステップS47では、メインRAM33の所定領域に設けられたRT遊技数カウンタ(メイン)を0に更新し、図20のステップS9に移る。
図24を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS51)。この判別がYESのときは、ステップS52に移り、NOのときは、ステップS53に移る。ステップS52では、内部抽籤テーブルをRT1作動中用内部抽籤テーブル(図8)に変更し、図22のステップS33に移る。
ステップS53では、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS54に移り、NOのときは、図22のステップS33に移る。ステップS54では、内部抽籤テーブルをRT2作動中用内部抽籤テーブル(図9)に変更し、図22のステップS33に移る。
図25を参照して、RT遊技数カウンタ(メイン)更新処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT遊技数カウンタ(メイン)が1以上であるか否かを判別する(ステップS61)。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、図20のステップS10に移る。ステップS62では、RT遊技数カウンタ(メイン)を1減算し、ステップS63に移る。
ステップS63では、RT遊技数カウンタ(メイン)が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS64に移り、NOのときは、図20のステップS10に移る。ステップS64では、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS65に移り、NOのときは、ステップS67に移る。ステップS65では、RT1作動中フラグをオフにし、ステップS66に移る。ステップS66では、RT遊技数カウンタ(メイン)を0に更新し、図20のステップS10に移る。
ステップS67では、RT2作動中フラグをオフに更新し、ステップS68に移る。ステップS68では、RT遊技数カウンタ(メイン)を0に更新し、図20のステップS10に移る。
図26を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、メインRAM33の所定領域に格納されている内部抽籤結果情報をセットし(ステップS71)、ステップS72に移る。ステップS72では、内部当籤役がハズレ又はBBのいずれかであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS73に移り、NOのときは、ステップS75に移る。
ステップS73では、フラグ間であるか否かを確認する。この判別がYESのときは、ステップS74に移り、NOのときは、ステップS75に移る。ステップS74では、内部当たりフラグに応じた内部抽籤結果情報をセットし、ステップS75に移る。ステップS75では、内部抽籤結果情報に応じた停止テーブルをセットし、ステップS76に移る。ステップS76では、表示役予想格納処理を行い、図20のステップS12に移る。
図27を参照して、停止制御処理について説明する。この処理は、内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミングなどに基づいて、リール3L,3C,3Rの回転を停止させるために行われる。
初めに、メインCPU31は、有効な停止ボタンがオンされたか否か、すなわち回転しているリールに対応する停止ボタンが押下操作されたか否かを判別する(ステップS81)。具体的には、押下操作が行われた停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS86に移り、NOのときは、ステップS82に移る。
ここで、有効停止ボタンフラグは、押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転しているか否かを識別するための情報であり、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に対応して3つ設けられる。押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転している場合には、この停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグはオンである。また、押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転していない場合には、この停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグはオフである。有効停止ボタンフラグがオフに更新されることにより、一旦押下操作が行われた停止ボタンの押下操作が、以後、無効となる。
ステップS82では、自動停止タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS83に移り、NOのときは、ステップS81に移る。ステップS83では、回転中のリールのうち最も右側のものを停止制御の対象とし、ステップS84に移る。この処理により、複数のリールが回転中の場合、右側のリールから自動停止する。
ステップS84では、第3停止操作であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS85に移り、NOのときは、ステップS86に移る。ステップS85では、自動第3停止処理を行い、ステップS86に移る。
ステップS86では、図柄カウンタとストップボタンの種別に基づいて、停止テーブルから滑りコマ数を抽出し、ステップS87に移る。図柄カウンタは、リール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタである。このため、図柄カウンタの値に対応する図柄位置に基づいて、センターライン8cに位置している図柄のコードナンバーを識別できる。すなわち、停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作されたときの図柄カウンタと停止開始位置とは等価となるので、メインCPU31は、停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rと停止開始位置とから、滑りコマ数を抽出する。
ステップS87では、抽出された滑りコマ数と、表示役予想格納処理にて決定された滑りコマ数先の表示役と、を比較して、内部当籤役に基づいた停止が可能な滑りコマ数であるか否かを決定し、ステップS88に移る。ステップS88では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS89に移る。
ステップS89では、決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールが回転するのを待ち、ステップS90に移る。ステップS90では、リールの回転停止を要求し、ステップS91に移る。
ステップS91では、押下操作が有効な停止ボタンがあるか否かを判別する。具体的には、3つの有効停止ボタンフラグのうちいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときは、図21のステップS18に移る。ステップS92では、表示役予想格納処理を行い、ステップS81に移る。
図28を参照して、表示役検索処理について説明する。この処理は、図柄格納領域及び図柄組合せテーブルに基づいて、表示役の予想又は表示役の決定をするために行われる。
初めに、メインCPU31は、図柄格納領域の先頭アドレスをセットし、有効ラインカウンタを取得し(ステップS101)、ステップS102に移る。この処理では、有効ラインカウンタの初期値として、3がセットされる。ステップS102では、図柄格納領域(図16)の先頭アドレスを取得し、ステップS103に移る。
ステップS103では、3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと比較し、ステップS104に移る。ステップS104では、表示役検索回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESときは、ステップS105に移り、NOのときは、ステップS106に移る。ステップS105では、表示役に基づいて払出枚数を決定し、払出枚数カウンタを更新し、ステップS106に移る。具体的には、表示役に対応する払出枚数の値を、メインRAM33の所定領域に設けられた払出枚数カウンタに格納する。払出枚数カウンタは、図21のステップS22のメダル払出処理によって払出されるメダルの枚数を計数するためのカウンタである。
ステップS106では、図柄組合せテーブルのアドレスを更新し、ステップS107に移る。ステップS107では、更新したアドレスに対応するデータがエンドコードであるか否か(すなわち、エンドコードを検出したか否か)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS108に移り、NOのときは、ステップS103に移る。
ステップS108では、有効ラインカウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS19の処理を行い、NOのときは、ステップS109に移る。ステップS109では、有効ラインカウンタを1減算し、図柄格納領域のアドレスを更新し、ステップS102に移る。
このように、メインCPU31は、エンドコードを検出することにより、現在の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せと、の比較(ステップS103)を行ったと判別し、次の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せと、の比較を行う。そして、メインCPU31は、全ての有効ラインで上述の比較を行ったと判別すると、この表示役検索処理を終了する。
図29を参照して、RT作動図柄チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、図21のステップS20に移り、NOのときは、ステップS112に移る。ステップS112では、表示役がスイカであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS113に移り、NOのときは、ステップS115に移る。
ステップS113では、RT1作動中フラグをオンに更新し、ステップS114に移る。ステップS114では、RT遊技数カウンタ(メイン)に30をセットし、図21のステップS20に移る。
ステップS115では、表示役がチェリーであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS116に移り、NOのときは、図21のステップS20に移る。ステップS116では、RT2作動中フラグをオンに更新し、ステップS107に移る。ステップS107では、RT遊技数カウンタ(メイン)に50をセットし、図21のステップS20に移る。
図30を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS121)。この判別がYESのときは、ステップS122に移り、NOのときは、ステップS128に移る。ステップS122では、遊技可能回数カウンタを1減算し、ステップS123に移る。
ステップS123では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS124に移り、NOのときは、ステップS125に移る。ステップS124では、入賞可能回数カウンタを1減算し、ステップS125に移る。
ステップS125では、遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS127に移り、NOのときは、ステップS126に移る。ステップS126では、入賞可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS127に移り、NOのときは、ステップS128に移る。
ステップS127では、RB終了時処理を行い、ステップS128に移る。この処理では、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを0に更新する処理などを行う。ステップS128では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図21のステップS28に移り、NOのときは、ステップS129に移る。ステップS129では、BB終了時処理を行い、ステップS130に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタを0に更新する処理などを行う。ステップS130では、BB作動中フラグをオフに更新し、BB終了コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS131に移る。ステップS131では、RB作動中フラグをオフに更新し、RB終了コマンドを副制御回路72に送信し、図21のステップS28に移る。
図31を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS141)。この判別がYESのときは、ステップS142に移り、NOのときは、図21のステップS28に移る。ステップS142では、ボーナス作動時テーブル(図12)に基づいてBB作動時処理を行い、ステップS143に移る。この処理では、BB作動中フラグをオンに更新するとともに、ボーナス終了枚数カウンタを465にセットする処理を行う。
ステップS143では、持越役格納領域をクリアする処理、すなわち、持越役格納領域に格納されているデータを0に更新する処理を行い、ステップS144に移る。ステップS144では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図21のステップS28に移る。
図32を参照して、メインCPU31の制御による割込処理について説明する。この割込処理は、1.1173msごとに行われる。
初めに、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行い(ステップS151)、ステップS152に移る。この処理では、操作部17からの入力や、スタートレバー6の操作によるスタートスイッチ6Sからの入力などの有無を確認する。ステップS152では、通信データ送信処理を行い、ステップS153に移る。
ステップS153では、リール制御処理を行い、ステップS154に移る。この処理では、制御対象のリールを示す情報をリール識別子として設定し、このリールの駆動を制御する処理を行う。ステップS154では、7SEG駆動処理を行い、ステップS155に移る。ステップS155では、ランプ駆動処理を行い、ステップS156に移る。ステップS156では、タイマ管理処理を行い、割込処理を終了する。
図33〜図35に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
図33を参照して、サブ制御処理について説明する。
電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されると、サブCPU81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、サブROM82に記憶されたサブ制御処理を順次行うように構成されている。
初めに、サブCPU81は、入力監視処理を行い(ステップS161)、ステップS162に移る。この処理では、コマンドバッファ(主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域)にデータがあるか否かを判別することにより、コマンドを受信したか否かを判別する処理を行う。ステップS162では、後に図34を参照して説明するコマンド入力処理を行い、ステップS163に移る。
ステップS163では、レンダリングプロセッサ84やDSP88へコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行い、ステップS164に移る。ステップS164では、後に図35を参照して説明する画像描画処理を行い、ステップS165に移る。ステップS165では、VDPカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS166に移り、NOのときは、ステップS161に移る。
ステップS166では、VDPカウンタに0をセットし、ステップS167に移る。ステップS167では、画像制御ICにバンク切替コマンドを送信し、この画像制御ICに対して画像データ領域の入替えを行わせ、ステップS161に移る。
図34を参照して、コマンド入力処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、未処理コマンドがあるか否かを判別する(ステップS171)。この判別がYESのときは、ステップS172に移り、NOのときは図33のステップS163に移る。ステップS172では、遊技データ格納アドレスをセットし、ステップS173に移る。
ステップS173では、未処理コマンドの識別子は04Hであるか、すなわち未処理コマンドが遊技開始コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS174に移り、NOのときはステップS176に移る。
ステップS174では、RT1作動中フラグ又はRT2作動中フラグはオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS175に移り、NOのときは、図33のステップS163に移る。ステップS175では、演出選択テーブルに従い、作動中フラグに基づいた演出データをセットし、図33のステップS163に移る。
ステップS176では、その他受信したコマンドに対応する処理を実行し、ステップS177に移る。ステップS177では、コマンドバッファのデータを消去し、図33のステップS163に移る。
図35を参照して、画像描画処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、上述のコマンド入力処理(図34)などで決定された各種演出データを取得し(ステップS181)、ステップS182に移る。ステップS182では、取得した各種演出データをVDPに送信し、液晶表示部5aに遊技演出画面を表示し、図33のステップS165に移る。
図36を参照して、液晶表示部5aでの表示例について説明する。
図36は、チャンスリプレイ1演出を示す。この表示例では、主人公キャラクタ311が成立させるべき表示役を示す演出例で、RT1作動中フラグがオンである場合の液晶表示部5aでの表示例について説明する。
まず、一般遊技状態において、RT1作動中フラグ及びRT2作動中フラグがオフである場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図6)が参照される。この場合には、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合には、約4分の1(25%)の確率で、BB1が内部当籤役として同時に決定される可能性がある。
そして、スイカが表示役として決定された場合に、RT1作動中フラグがオンに更新され、RT遊技数カウンタ(メイン)が30にセットされ、内部抽籤テーブルがRT1作動中用内部抽籤テーブル(図8)に変更される。この場合には、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ1に加えて、BB1が必ず同時に内部当籤役として決定される。そして、RT1作動中フラグがオンである場合には、RT1作動中フラグがオフである場合と比較して、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合におけるBB1が同時に内部当籤する確率が約4倍に変動する。したがって、RT1作動中フラグの有無により、BB1がチャンスリプレイ1と同時に内部当籤する確率を変動することができることから、チャンスリプレイ1に対する遊技者の興趣を高め、遊技に変化をもたらすことにより遊技に対する興趣を高めることができる。
RT1作動中フラグがオンである場合には、演出選択テーブル(図19)にしたがい、チャンスリプレイ1の演出内容が選択され、演出データとしてセットされる。このチャンスリプレイ1演出では、主人公キャラクタ311が遊技者に対し現在の遊技状態において行うべきMISSIONとして、「30ゲーム以内にチャンスリプレイ1を揃えよ」との任務を明示する(図36参照)。「MISSION」とは、所定の期間において表示役として成立すべき特定の役を遊技者に対し促すことをいう。すなわち、RT1作動中用内部抽籤テーブルが選択されている状態においては、チャンスリプレイ1とBB1とが内部当籤役として必ず同時に決定されることから、このRT1作動中フラグがオンに更新されている30ゲーム以内にチャンスリプレイ1を表示役として成立すべきことを促すことにより、BB1が内部当籤役として決定されることを認識させることができる。すなわち、RT1作動中においては、チャンスリプレイ1演出の該MISSIONに基づき、チャンスリプレイ1を表示役として成立させることができれば、100%の確率でBB1が内部当籤役として決定される。
また、RT1作動中フラグがオンである場合と、オフである場合とでは参照される内部抽籤テーブルが異なるが、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図6)と、RT1作動中用内部抽籤テーブル(図8)とでは、リプレイ全体として内部当籤役として決定される確率は略変わらない。したがって、遊技者は遊技状態が変更されたことに気づかすに、いきなりチャンスリプレイ1演出のようなMISSIONによる任務が明示されることから、遊技に変化をもたらすことができ、遊技に対する興趣を高めることができる。
そして、遊技者がこのチャンスリプレイ1演出の演出内容にしたがい、チャンスリプレイ1を表示役として成立させることができた場合には、BB1が内部当籤役として決定されることとなる。そのため遊技者は、BB1が内部当籤役として決定されたことに関し、自ら関与して獲得することができたという達成感をもって遊技を行うことができ、遊技に対する興趣を高めることができる。
ところで、RT非作動中と、RT1作動中とでは、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合に、BB1が同時に内部当籤役として決定される確率を変動させている。そのため、チャンスリプレイ1演出に基づくMISSIONにより、チャンスリプレイ1を表示役として成立すべき旨が促されないときに、遊技者がチャンスリプレイ1を表示役として成立することができた場合であっても、BB1が内部当籤役として成立しない場合がある。
他方、チャンスリプレイ1演出に基づくMISSIONにより、チャンスリプレイ1を表示役として成立すべき旨が促されているときに、チャンスリプレイ1を表示役として成立させることができれば、100%の確率でBB1を内部当籤役として決定させることができる。
したがって、RT非作動中においても、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合に、100%の確率でBB1を同時に内部当籤役として決定させることも考えられる。しかし、この場合は、RT非作動中、RT作動中に係わらずBB1が同時に内部当籤役として決定される確率が変わらないため、遊技状態の変化によるチャンスリプレイ1に対する遊技者の趣向を特段高めることはできず、ある所定の期間における遊技状態において表示役として成立すべき役を遊技者に対し促すMISSIONを行う必要性に欠けることとなる。
そこで、本実施例においては、RT非作動中と、RT1作動中とにおいて、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合に、BB1が同時に内部当籤役として決定される確率を変動させ、チャンスリプレイ1がBB1と同時当籤する確率が100%であるRT1作動中において該MISSIONにより、RT1作動中に表示役として成立すべきチャンスリプレイ1を遊技者に対し促している。
また、チェリーが表示役として決定された場合に、RT2作動中フラグがオンに更新され、RT遊技数カウンタ(メイン)が50にセットされ、内部抽籤テーブルがRT2作動中用内部抽籤テーブルに変更される。この場合には、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ1に加えて、BB1が必ず同時に内部当籤役として決定されるとともに、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ2に加えて、BB2が必ず同時に内部当籤役として決定される。したがって、RT2作動中フラグがオンである場合には、RT2作動中フラグがオフである場合と比較して、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合におけるBB1が同時に内部当籤する確率が約4倍に変動するとともに、RT2作動中フラグがオンである場合には、RT2作動中フラグがオフである場合と比較して、チャンスリプレイ2が内部当籤役として決定された場合におけるBB2が同時に内部当籤する確率が約4倍に変動する。したがって、RT2作動中フラグの有無により、チャンスリプレイ1とBB1、及び、チャンスリプレイ2とBB2とが同時に内部当籤する確率を変動することができることから、チャンスリプレイ1及びチャンスリプレイに2に対する遊技者の興趣を高め、遊技に変化をもたらし遊技に対する興趣を高めることができる。
RT2作動中フラグがオンである場合には、演出選択テーブル(図19)にしたがい、チャンスリプレイ1&2の演出内容が選択され、演出データとしてセットされる。このチャンスリプレイ1&2演出では、主人公キャラクタ311が遊技者に対し現在の遊技状態において行うべきMISSIONとして、「50ゲーム以内にチャンスリプレイ1又はチャンスリプレイ2を揃えよ」との任務を明示する(図示せず)。すなわち、RT2作動中用内部抽籤テーブルが選択されている状態においては、チャンスリプレイ1とBB1、又は、チャンスリプレイ1とBB2、が内部当籤役として必ず同時に決定されることから、このRT2作動中フラグがオンに更新されている50ゲーム以内にチャンスリプレイ1又はチャンスリプレイ2を表示役として成立させることにより、BB1又はBB2が内部当籤役として決定されることを認識させることができる。
遊技者がこのチャンスリプレイ1&2演出の演出内容にしたがい、チャンスリプレイ1又はチャンスリプレイ2を表示役として成立させることができた場合には、BB1又はBB2が内部当籤役として決定されることとなる。そのため遊技者は、BB1又はBB2が内部当籤役として決定されたことに関し、自ら関与して獲得することができたという達成感をもって遊技を行うことができ、遊技に対する興趣を高めることができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
上述の実施例では、RT1作動中フラグがオンである場合には、RT1作動中フラグがオフである場合と比較して、チャンスリプレイ1とBB1とが同時に内部当籤する確率を4倍にしているがこれに限られるものではない。例えば、RT1作動中フラグがオフである場合には、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定されるとき、このチャンスリプレイ1に加えて、100%の確率でBB1が必ず同時に内部当籤役として決定されるようにする。そして、RT1作動中フラグがオンである場合には、チャンスリプレイ1とBB1とが約4分の1(25%)の確率において内部当籤役として決定されるようにすることにより、RT1作動中フラグがオフである場合には、オンである場合と比較してチャンスリプレイ1とBB1とが同時に内部当籤役として決定される確率が約4倍に変動する。また、この変動する確率は4倍に限定されることなく、10倍であってもよい。
また、実施例では、RT1作動中とRT1非作動中とでは、リプレイ全体として内部当籤役として決定される確率は略変わらないことにしているが、これに限られるものではない。例えば、RT1作動中用内部抽籤テーブルにおけるリプレイ1の数値範囲を、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおけるリプレイ1の数値範囲の約3倍とすることにより、遊技者は遊技状態が変更されたことを体感して認識することができる。これにより、例えば、チャンスリプレイ1演出(図36参照)などを行わないようにした場合であっても、遊技者は遊技状態が変更されたことから、BB1と同時に内部当籤役として決定されるチャンスリプレイ1の確率も変更されたことを認識することができる。
また、実施例では、チャンスリプレイ1が内部当籤役として決定された場合に、BB1が同時に内部当籤役として決定される確率は、RT非作動中の一般遊技状態においては、25%とし、RT1作動中の一般遊技状態においては、100%としているが、この限りではない。例えば、RT1作動中の確率を変動できるようにしてもよく、例えばRT非作動中よりも高い確率である75%程度にしてもよいし、逆にRT1非作動中よりも低い確率である10%程度にしてもよい。
上述の実施例では、役に対応する数値範囲を連続した値とする内部抽籤テーブルを設けているが、これに限られるものではない。例えば、役に対応する数値範囲を連続しない複数の値を含むものとする内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。
上述の実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)が設定されるとしたが、第2種特別役物及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置を備えることもできる。第2種特別役物とは、内部抽籤の結果に関わらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し、1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。この第2種特別役物には、所謂チャレンジゲーム(CG)及び/又はシングルチャレンジゲーム(SCG)を挙げることができる。また、第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置には、所謂チャレンジボーナス(CB)を挙げることができる。
また、上述の実施例のような遊技機1の他、パロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用や携帯端末用(携帯電話機用、携帯型ゲーム機用など)として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。