以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。本発明における遊技機1は、遊技に際して所定数の遊技媒体としての遊技球(例えば、パチンコ球)の取り込み(投入)を必要とし、所定条件が成立した場合には、複数の遊技球が遊技価値として払い出されるように構成されている。遊技機1は、遊技ホール等においてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようになっており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に、遊技機1を設置することが可能となっている。
まず、図1及び図2を参照して、遊技機1の外観構成を説明する。図1は、本発明の一実施の形態における遊技機1及びカードユニット20を示す斜視図であり、図2は、遊技機1及びカードユニット20の正面図である。なお、本実施の形態において、遊技機1は、カードユニット20に接続されて使用されるものであり、カードユニット20に挿入されたカードや紙幣など(貸出媒体)の残額(有価価値)の範囲内で遊技媒体としての遊技球が貸し出され、その貸し出された遊技球を使用して遊技を行うことができるように構成されている。
遊技機1は、本体枠としての外枠2と、この外枠2に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体部3とを有している。外枠2は、木製の板材を四辺に連結して構成されるものであって、全体として矩形状をなしている。遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付けられて固定される。なお、外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。
遊技機本体部3の前面上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓4が形成されている。視認窓4には、平坦な透明板よりなる透明パネル5が嵌め込まれており、この透明パネル5を介して遊技機本体部3の内方が視認可能となっている。こうした比較的大型に形成される視認窓4(透明パネル5)によれば、大型の液晶表示ユニット81(図3参照)を用いた画像の演出表示によって遊技者に多大なインパクトを与えることが可能となるに加え、遊技機1の主表示装置たるリールユニット82(図3参照)の図柄の視認性を良好なものとできる。
視認窓4の上方には、透明パネル5よりも前方へ張り出した中央ランプ6が設けられ、同様に、視認窓4の両側には、透明パネル5よりも前方へ張り出した一対の側方ランプ7が設けられている。また、一対の側方ランプ7の上方には、それぞれスピーカ8が設けられている。遊技に際しては、これらランプ6,7やスピーカ8により、その都度、遊技状況に応じたランプ演出や音演出などが行われる。即ち、ランプ6,7による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ8による音パターンを適宜変更したりすることで、役の成立などが遊技者に告知される。また、ランプ6,7やスピーカ8を用いて、エラー告知なども行われる。
視認窓4の下方には、左右方向に延びる長板状のサブパネル10が設けられている。サブパネル10の右側方には、操作スイッチ11,12が設けられている。操作スイッチ11,12は、各種情報を得るために操作されるボタンであり、この操作スイッチ11,12の操作によって大当たり回数、総ゲーム数、大当たり発生確率、出球数などの情報が液晶表示ユニット81等に適宜表示される。
サブパネル10の下方には、遊技者により操作される各種操作部材などを配設した操作部30が設けられている。操作部30には、スタートレバー31と、3連ボタンからなるストップスイッチ32,33,34とが設けられ、また、操作部30の上端部には、ボタン状のベットスイッチ35と、貸球操作部13とが設けられている。
貸球操作部13は、例えばカードユニット(球貸しユニット)20に、紙幣やカードを投入した状態で、球貸し操作、カードなどの返却操作、及び有効度数の確認を行うためのものであり、球貸しボタン14と、返却ボタン15と、度数表示器(図示せず)とが設けられている。球貸しボタン14は、カードなどに記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるボタンであり、球貸しボタン14の操作により、カードユニット20に挿入されているカード等に残額が存在する限りにおいて、貸出球が払い出される(本実施形態では、1回の球貸しボタン14の操作で貸し出される貸出球は25球である)。返却ボタン15は、カードユニット20に挿入されたカードなどの返却を求める際に操作されるボタンである。度数表示器は、カードユニット20に挿入されているカードなどの残額情報を表示する表示器であり、7セグメントLEDで構成されている。なお、度数表示器を、液晶表示器で代替しても良い。
ベットスイッチ35は、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるものであり、その操作により上皿36に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる(投入される)。遊技機1では、ベットスイッチ35として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の操作により3ベット相当(15個)の遊技球が取り込まれる(投入される)。なお、MAXベットスイッチとしてのベットスイッチ35の他に、1回の操作により1ベット相当(5個)の遊技球を取り込む(投入する)1ベットスイッチや、1回の操作により2ベット相当(10個)の遊技球を取り込む(投入する)2ベットスイッチを設けて構成しても良い。
スタートレバー31は、後述する面替えブロック80に設けられたリールユニット82(図3参照)の各リール82L,82M,82R(回転体)を回転始動させるための操作部材である。スタートレバー31の操作により、各リール82L,82M,82Rが回転を開始し、図柄の可変表示が開始される。なお、スタートレバー31を、ベットスイッチ35やストップスイッチ32〜34等と同様に、ボタン状のスイッチとして構成しても良い。
ストップスイッチ32〜34は、左、中、右の三列の各リール82L,82M,82Rに対応してそれぞれ設けられており、回転中の各リール82L,82M,82Rを個別に停止させるために操作される。各リール82L,82M,82Rは定速回転となると、対応するストップスイッチ32〜34を操作することにより停止させることができる。かかる停止可能な状態では、各ストップスイッチ32〜34内に設けられたランプ(図示せず)がそれぞれ点灯表示されて、停止操作が可能であることが遊技者に報知される。なお、各リール82L,82M,82Rの回転が停止すると、それら各リール82L,82M,82Rに対応するランプは消灯する。
操作部30の右下方には、切欠部37が形成されている。この切欠部37には、上皿36の遊技球や遊技機1内へ取り込まれた(投入された)遊技球を下皿41に返却するための返却レバー38が配設されている。また、下皿41の底部には開口42が形成されており、その開口42は開閉板43によって閉鎖されている。下皿41の右下方には左右方向にスライド可能な球抜きレバー44が設けられており、この球抜きレバー44を左方向へ操作することにより、開口42が開放されて、下皿41内の遊技球が下方へ落下し排出される。下皿41の下方に予め球収容箱(いわゆるドル箱)を配置しておくことにより、下皿41から排出された遊技球を球収容箱に収容することができる。なお、球抜きレバー44の操作を解除することにより、その球抜きレバー44は右方向へスライドし、それと共に、開閉板43によって開口42が閉鎖される。
更に、下皿41の奥方にはスピーカ45が設けられ、同様に、下皿41の両側には一対の側方ランプ46が設けられている。これらスピーカ45や側方ランプ46によっても、遊技に際して、その都度、遊技状況に応じたランプ演出や音演出などが行われる。
次に、図3を参照して、面替えブロック80について説明する。図3は、面替えブロック80の斜視図である。面替えブロック80は、遊技内容を表示する主要部品を備えるものであり、液晶表示ユニット81と、リールユニット82とを主に備え、視認窓4の透明パネル5の奥方に配設されている。この面替えブロック80は、例えば、現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで、機種入れ替えを行うことができるように構成されている。
面替えブロック80の上方には液晶表示ユニット81が配設されている。液晶表示ユニット81は、リールユニット82で行われる演出の補助演出を行うための表示装置であり、リールユニット82の各リール82L,82M,82Rの回転駆動時のみならず、その回転駆動前、或いは回転駆動後の停止時などにおいて、その時の遊技状態に応じた補助演出が行われる。
面替えブロック80の下方には、リールユニット82が配設されている。リールユニット82は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール82L、中リール82M及び右リール82Rを備えている。各リール82L,82M,82Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていれば良く、円筒状(円環状)に限定されるものではない。また、ベルトやドラム等の回胴として構成しても良い。
各リール82L,82M,82Rは、その中心軸線が回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール82L,82M,82Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、各リール82L,82M,82Rの表面の一部は、透明パネル5を通じて視認可能な状態となっている。
これら各リール82L,82M,82Rは、それぞれがステッピングモータ(図示せず)に連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール82L,82M,82Rが個別に、即ち、それぞれ独立して回転駆動される。なお、ステッピングモータは、例えば、504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転するように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、即ち、対応する各リール82L,82M,82Rの回転位置が制御される。
各リール82L,82M,82Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置において、ある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、各リール82L,82M,82Rの原点位置を検出するリールインデックスセンサ(図示せず)から検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が透明パネル5を通じて視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を透明パネル5を通じて視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
次に、主に、図4及び図5を参照して、受け皿ブロック50について説明する。図4は、遊技機本体部3の前面に設けられた前面枠3aと、受け皿ブロック50とを分離して示した斜視図であり、図5は、投入ユニット52が装着された上皿36の平面図である。受け皿ブロック50は、カードユニット20(図1及び図2参照)の指示に基づいて貸し出される遊技球や、遊技の結果、入賞して払い出される遊技球を一時的に貯留すると共に、遊技を開始するための遊技球を遊技機1内に取り込む(投入する)ためのものである。
図4に示すように、受け皿ブロック50の上方には、貸し出され或いは払い出された遊技球を一時的に貯留するための上皿36が設けられている。まず、図5を参照して、上皿36の詳細を説明する。
図5に示すように、上皿36は、横長の樋状に形成されており、底板部361と、周壁部362とにより囲まれて遊技球貯留領域が形成されている。周壁部362のうち左奥側の壁部には、遊技球を上皿36内へ排出するための排出口363が形成されている。底板部361の右側には、開口部364が開口形成されている。上皿36内に貯留された遊技球は、この開口部364から、後述する投入ユニット52を経由して、遊技機1内に取り込まれる(投入される)。
底板部361は、概して排出口363から開口部364へ向けて(図5の左側から右側へ向けて)低くなる構成とされている。詳しくは、底板部361は、前後二段に形成されている。この場合、底板部361において、前側領域R1が高位となり、奧側領域R2が低位となっている。従って、排出口363から上皿36へ排出された遊技球は、領域R1、R2の順の経路で、下流側たる開口部364へ流れる。
上皿36の奧側領域R2には、2つの仕切部366,367が突設されている。奧側領域R2の右端は、この2つの仕切部366,367に仕切られて、3列の案内通路371,372,373に分割されている。各案内通路371〜373は、開口部364に連通しており、その幅は遊技球1個分に相当する。よって、上皿36内へ排出された遊技球は、奧側領域R2の各案内通路371〜373上に一列に整列して、開口部364に配設された投入ユニット52へ投入される。なお、奧側領域R2は、領域R1側が高く、遊技機1側が低く傾斜して形成されている。よって、上皿36内の遊技球は、奧側領域R2の遊技機1側の側面に沿って案内通路371〜373へ案内され易く構成されている。
次に、図6及び図7を参照して、投入ユニット52について説明する。本遊技機1は、15個または5個の遊技球を遊技機1内へ取り込む(投入する)ことを条件に遊技を開始するものであり、投入ユニット52は、遊技球を遊技機1内へ取り込む(投入する)ためのものである。
投入ユニット52は、上述したように、3個の投入装置521a〜521cが並設されているが(図5参照)、各投入装置521a〜521cは、概ね同様に構成されているので、ここでは、1の投入装置521aを例に挙げて説明する。
図6及び図7は、投入ユニット52の内部構造を示した断面図である。なお、図6では、ゲート部材70の退避により通路60が開放され、遊技球の流通が許容された状態が図示されると共に、図7では、ゲート部材70の突出により通路60が閉鎖され、遊技球の流通が阻止された状態が図示されている。
投入装置521aは、合成樹脂成型品よりなる複数の部材がネジ等により結合されることで略四角箱状の筐体として構成され、その筐体の内部空間には、図6及び図7に示すように、遊技球が流通する通路60が形成されると共に、その通路60を開閉(開放又は閉鎖)するための開閉ゲート機構が収容されている。
通路60は、重力を利用して遊技球を流通(流下)させる通路であり、遊技者によってベットスイッチ35(図1参照)が操作されると、各投入装置521a〜521cの通路60を通じて、通常ゲーム時(JACゲーム時以外)には合計で15個の、JACゲーム時には合計で5個の遊技球が遊技機1内へ取り込まれる(投入される)。
ここで、通路60は、図6及び図7に示すように、待機通路61と、第1湾曲通路62と、第2湾曲通路63と、第3湾曲通路64と、垂下通路65とを備えて構成される。待機通路61は、通路60がゲート部材70により閉鎖されて、遊技球の流通が阻止された場合に、それら流通が阻止された複数の遊技球を待機させるための通路である(図8(a)参照)。
なお、待機通路61の通路幅(図6紙面垂直方向幅)は、遊技球1個に相当し、2個の遊技球が並列に流通できないように構成されている。即ち、待機通路61は、互いに対向する側壁(図6紙面垂直方向手前側及び奥側の側壁)の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。よって、遊技球は待機通路61を1列で流通する。
この待機通路61は、図6及び図7に示すように、上流側(図6及び図7右側)が上述した上皿36の案内通路371に滑らかに接続されると共に、下流側(図6及び図7左側)が後述する湾曲通路62の第1湾曲通路62aに滑らかに接続され、上流側から下流側へ向けて底面61a(図6及び図7下側面)が直線状に下降傾斜して構成されている。
ここで、待機通路61の底面61aにおける傾斜角度(重力方向に垂直な水平方向(図6及び図7左右方向)となす角度)は12°以上であることが好ましく、本実施の形態では、待機通路61の底面61aにおける傾斜角度が略15°とされている。これにより、ゲート部材70の退避により通路が開放され、遊技球の流通が許容された場合に、待機通路61上の遊技球を、重力を利用して速やかに流通(流下)させることができ、遊技球の投入処理に要する時間を短くすることができる。
なお、傾斜角度が大きいと、遊技球に勢いが付き過ぎ、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で自由落下するため、これら複数の遊技球を1個の遊技球として検出する検出不良を招く。これに対し、本発明では、複数の遊技球が数珠繋ぎとなって流通する場合でも、これら複数の遊技球を、後述するように、湾曲通路(第1〜第3湾曲通路62〜64)に沿って流通させて案内することで分離して、各遊技球の通過間隔を大きくすることができる。よって、上述した検出不良の発生を抑制できる。
即ち、大きな(例えば、10°以上の)傾斜角度は、従来の遊技機では付与することが不可能であり、本発明のように湾曲通路62を備える構成とすることで初めて付与可能となったものであり、これにより投入処理に要する時間の短縮と投入された遊技球の検出精度の向上とを同時に達成することができる。
第1湾曲通路62、第2湾曲通路63及び第3湾曲通路64は、湾曲通路を構成する通路であり、図6及び図7に示すように、上流側から下流側へ向けて第1湾曲通路62、第2湾曲通路63、第3湾曲通路64の順に接続されると共に、これらが隣接する通路と異なる方向へ湾曲して構成されている。
図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62は、待機通路61の下流側に接続されている。即ち、待機通路61と第1湾曲通路62との間には重力方向へ直線状に延びる通路が介設されておらず、待機通路61の下流側に第1湾曲通路62を直接接続する構成であるので、その分、通路の全長を短くして、投入ユニット52の縦方向(図6及び図7上下方向)への小型化を図ることができる。
また、このように、待機通路61の下流側に第1湾曲通路62を直接接続する構成とすることで、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で待機通路61から勢いを付けて流入する場合でも、これら複数の遊技球を第1湾曲通路62で速やかに案内して勢いを弱めることができ、重力方向へ延びる通路を遊技球が自由落下することで更に勢いが増加するという不具合を未然に回避することができる。よって、数珠繋ぎとなった状態で流通する遊技球を効率良く分離させることができ、その分離性能の向上を図ることができる。なお、湾曲通路の詳細構成については後述する。
垂下通路65は、湾曲通路を通過した遊技球を遊技機1へ取り込ませる(投入する)ための通路であり、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の下流側(図6及び図7下側)に滑らかに接続されると共に、その接続部から重力方向下方へ向かって直線状に垂下する通路として構成されている。
なお、垂下通路65の通路幅(図6紙面垂直方向幅)は、遊技球1個に相当し、2個の遊技球が並列に流通できないように構成されている。即ち、垂下通路65は、互いに対向する側壁の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。よって、遊技球は垂下通路65を1列で流通する。
図6及び図7に示すように、湾曲通路(第1〜第3湾曲通路62〜64)の側方であって待機通路61の下方には、ゲート部材70が配設されている。ゲート部材70は、通路60を閉鎖または開放することで遊技球の流通を阻止または許容するための部材であり、本体部71と、その本体部71を揺動可能に軸支する支持軸72と、本体部71の先端部から突設される爪部73とを備える。
ゲート部材70は、図6及び図7に示すように、本体部71が支持軸72を支点として湾曲通路に近接する方向又は湾曲通路から離間する方向へ向けて揺動されることで、爪部73が湾曲通路(第2湾曲通路63)へ出没(突出又は退避)される。なお、第2湾曲通路63の外周壁63bには、通路切欠部63xが形成されており、その通路切欠部63xからゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63へ出没する。
通常時には、図7に示すように、ゲート部材70が支持軸72を中心に揺動して、爪部73が第2湾曲通路63内に突出することで、通路60の一部(第2湾曲通路63)が閉鎖されて遊技球の流通が阻止される。一方、遊技球の取り込み(投入)時には、図6に示すように、ゲート部材70が支持軸72を中心に揺動して、爪部73が第2湾曲通路63の外へ退避されることで、通路60(第2湾曲通路63)が開放されて遊技球の流通が許容される。
次に、ゲート部材70を揺動動作させる投入ソレノイド534について説明する。投入装置521a内には、図6及び図7に示すように、投入ソレノイド534が配設されている。投入ソレノイド534は、ゲート部材70を駆動するための駆動源であり、棒状の出力軸535を備えている。
この出力軸535は、図7に示すように、コイルバネ536の付勢力により、伸長状態に保持されている。この図7に示す状態で投入ソレノイド534に通電すると、出力軸535は、コイルバネ536の付勢力に抗して、図6に示すように、投入ソレノイド534内へ引き込まれる。
また、出力軸535の先端には、図6及び図7に示すように、ガイド537が取着されている。ガイド537は、その側部が、軸部538を中心に揺動する揺動片539と係合されており、揺動片539の揺動によって、ゲート部材70が揺動するように構成されている。
かかる構成において、投入ソレノイド534への通電がない場合には、図7に示すように、投入ソレノイド534の出力軸535は、コイルバネ536の付勢力によって、伸長した状態に保持され、ゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63内へ突出した状態となっている。これにより、通路60(第2湾曲通路63)が閉鎖されて、遊技球の流通が阻止される。
一方、図7に示す状態から、投入ソレノイド534への通電が行われると、出力軸535は、コイルバネ536の付勢力に抗して縮み方向(図7上方向)へ移動する。即ち、出力軸535は、投入ソレノイド534内へ引き込まれる。すると、出力軸535の先端に取着されたガイド537により、揺動片539が軸部538を中心に、図7における反時計回り方向へ揺動回転し、ゲート部材70の爪部73は、図6に示すように、第2湾曲通路63の外へ退避した状態とされる。これにより、通路60(第2湾曲通路63)が開放され、遊技球の流通が許容される。
その後、図6に示す状態において、投入ソレノイド534への通電が中止されると、出力軸535はコイルバネ536の付勢力によって伸長され、揺動片539が軸部538を中心に、図6における時計回り方向へ揺動回転し、図7に示すように、ゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63へ突出した状態に復帰する。
このように、投入ソレノイド534への通電を行うことにより、図6に示すように、通路60(第2湾曲通路63)が開放され、通電を中止することにより、図7に示すように、通路60が閉鎖される。
ここで、ゲート部材70は、上述したように、本体部71を揺動させ、爪部73を第2湾曲通路63の外周側から第2湾曲通路63内へ出没させることで、第2湾曲通路63を爪部73によって閉鎖または開放するように構成されているので、目的の遊技球の通路流通を確実に阻止することができる。
即ち、第2湾曲通路63を流通する遊技球は、第1湾曲通路62を流通することで勢いが弱められており、また、前後の遊技球と分離した状態とされている。よって、かかる第2湾曲通路63に爪部73を突出させて、遊技球の通路流通を阻止する構成とすることで、流通する遊技球に対して適切な位置及びタイミングで爪部73を突出させることが容易となり、かかる動作を安定して行うことができるので、目的の遊技球の通路流通を確実に阻止することができる。
また、このように、爪部73を第2湾曲通路63の外周側から第2湾曲通路63内へ突出させる構成とすることで、第2湾曲部材63の外周側に形成されるスペース(即ち、待機通路61の下方に形成されるスペース)をゲート部材70の配設スペースとして有効に活用することができ、その分、投入装置521a(投入ユニット52)の小型化を図ることができる。
図6及び図7に示すように、ゲート部材70は、支持軸72を第2湾曲通路62の外周側(図6及び図7右側)であって、後述する曲率中心O2から水平方向へ所定距離だけ離間した位置に配置すると共に、本体部71の揺動中心(支持軸72)から爪部先端73aまでの距離(揺動半径)が、本体部71の揺動中心(支持軸72)から第2湾曲通路63の内周壁63aまでの距離よりも小さくなるように構成されている。
よって、本実施の形態における遊技機1によれば、図6に示すように、爪部73を第2湾曲通路63内へ突出させる際の爪部先端73aの移動方向(図6矢印X方向であって、支持軸72とする爪部先端73aの円弧状の移動軌跡の接線方向)が第2湾曲通路63の内周壁63a(内周側の内壁)よりも下流側(図6下側)を指向する。
ここで、ゲート部材70の揺動により爪部73を通路に突出させ、通路を閉鎖することで、遊技球の流通を阻止する構成においては、爪部73が通路に突出するタイミングと遊技球が通路を流通するタイミングとが一致した場合に、爪部先端73aと通路の内壁との間に遊技球を挟み込むことがある。
これに対し、本実施の形態における遊技機1によれば、上述したように、爪部73を第2湾曲通路63内へ突出させる際の爪部先端73aの移動方向(図6矢印X方向)が第2湾曲通路63の内周壁63a(内周側の内壁)よりも下流側(図6下側)を指向する。
即ち、本実施の形態における遊技機1によれば、爪部73が通路内へ突出される際の爪部先端73aの移動方向(矢印X方向)を第2湾曲通路63の内周壁63aから外れさせる(移動方向(矢印X方向)の延長線上に第2湾曲通路63の内周壁63aが存在しない)構成であるので、爪部先端73aと第2湾曲通路63の内周壁63aとの間に遊技球を挟み込みことを抑制することができる。
なお、本実施の形態における遊技機1では、爪部先端73aの移動方向(図6矢印X方向)が、図6に示すゲート部材70の退避状態において、第2湾曲通路63の内周壁63a(内周側の内壁)よりも下流側(図6下側)を指向する。よって、その状態から爪部73が第2湾曲通路63内へ突出するに従って、爪部先端73aの移動方向は第2湾曲通路63の内周壁63aから離れた位置(下流側)を指向する。
次に、各投入装置521a〜521cにおける遊技球の投入を検出する検出装置(Wセンサユニット及び投入検出センサ555)について説明する。
投入装置521aには、通路60を通過する遊技球を検出するためのWセンサユニットが設けられている。Wセンサユニットは、通路60を通過する遊技球の通過方向と通過数とを検出およびカウントする検出装置を構成するものであり、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサとして構成される上流センサ553及び下流センサ554を備えている。
上流センサ553及び下流センサ554は、発光素子と受光素子とをそれぞれ備えており、これら発光素子及び受光素子が第2湾曲通路63を跨る位置に配設されている。即ち、第2湾曲通路63には、図6及び図7に示すように、互いに対向する一対の側壁(内周壁63a及び外周壁63bを連結する部位であり、図6及び図7では紙面奥側の側壁のみが図示されている。)のそれぞれに上流側検出孔63u及び下流側検出孔63dが開口されており、上流センサ553は上流側検出孔63uを通じて、下側センサ554は上流側検出孔63uよりも下流側に位置する下流側検出孔63dを通じて、それぞれ発光および受光を行うように構成されている。
上流側検出孔63bと下流側検出孔63dとは、図6及び図7に示すように、重力方向に沿って配置され、その離間間隔(図6及び図7上下方向寸法)は、遊技球1個分よりも小さくされている。これにより、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出精度を確保することができる。
なお、上流センサ553及び下流センサ554は、発光素子と受光素子との間が遊技球により遮蔽され、発光素子の発光を受光素子が受光不能となった場合にオンされ、遊技球が発光素子と受光素子との間を通過して、発光素子の発光を受光素子が受光可能となった場合にオフされる。
図6及び図7に示すように、上流側検出孔63u及び下流側検出孔63dは、第2湾曲通路63の中心線から外周壁63b側(即ち、ゲート部材70側)へオフセットした位置に設けられている。これにより、上流側検出孔63u及び下流側検出孔63dは、図7に示すように、第2湾曲通路63内に突出した爪部73の真下位置に配置されるので、ゲート部材70の爪部73が図6に示す退避位置に移動しない限り、Wセンサユニットにより遊技球は検出されない。
ゲート部材70の動作により通路60が開放されて遊技球が遊技機1へ投入される際、Wセンサユニットでは、先に上流センサ553で遊技球が検出され、その後、下流センサ554で遊技球が検出される。これら両センサ553,554による検出信号は、遊技球の取り込み(投入)を管理する制御装置(図示せず)へ順に出力される。この場合、制御装置では、両センサ553,554による遊技球の検出信号によって正常に遊技球の投入が行われたか否かが判定される。
具体的には、制御装置は、両センサ553,554による検出信号(検出波形、図15参照)が所定条件を満たす検出波形である場合(例えば、上流センサ553が遊技球の検出に伴いオンされた後に、下流センサ554がオンされ、次いで、上流センサ553が遊技球の通過に伴いオフされた後に、下流センサ554がオフされる波形が所定時間内に得られる場合)に、遊技球の通過方向が所定方向(上流側から下流側へ向けて通過する方向)であると判断し、遊技球の投入が正常に行われたと判定すると共に投入された遊技球の通過数をカウントする。
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、湾曲して形成される湾曲通路(第2湾曲通路63)に上流センサ553及び下流センサ554を配設し、かかる湾曲通路において遊技球の通過を検出する構成であるので、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で流入した場合であっても、これら複数の遊技球を湾曲通路に沿って流通させて案内することで分離させ(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせ)、各遊技球の通過間隔を大きくすることができる。よって、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
また、遊技球が湾曲通路(第2湾曲通路63)を流通する場合には、遠心力によって第2湾曲通路63の外周壁63b(外周側の内壁)に沿って遊技球が流通するので、重力方向(図6又は図7上下方向)に直線状に延びる通路を遊技球が自由落下する場合と比較して、遊技球と上流センサ553及び下流センサ554との位置関係のばらつきを抑制して安定させることができる。よって、この点からも、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
ここで、上流センサ553と下流センサ554との間には所定距離だけの間隔を設ける必要があるところ、上述したように、上流センサ553及び下流センサ554を第2湾曲通路63に配設する構成において、上流センサ553及び下流センサ554を第2湾曲通路63の内周壁63a側(内周側)に配設する構成では、上流センサ553及び下流センサ554の間の間隔を確保するためには、第2湾曲通路62の曲率半径を大径化するか流路長さを長くする必要が生じ、その分、投入ユニットの大型化を招く。
これに対し、本発明によれば、上流センサ553及び下流センサ554を第2湾曲通路63の外周壁63b側(外周側)に配設することで、第2湾曲通路63の曲率半径を大径化等することなく、上流サンセ553及び下流センサ554を所定距離だけの間隔を確保した状態で第2湾曲通路63に配設することができ、投入ユニットの小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態における遊技機1では、図6及び図7に示すように、上流センサ553及び下流センサ554が第2湾曲通路63の曲率中心O2から同じ距離となる位置に配置されている。即ち、これら上流センサ553及び下流センサ554が外周壁63bから同じ距離だけ離間する位置に配置されるので、遊技球が遠心力によって第2湾曲通路63の外周壁63bに沿って流通する場合に、検出ばらつきを抑制して検出精度を安定させることができる。よって、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
通路60(垂下通路65)の最下流部付近には、通路60を流通する遊技球をWセンサユニットで検出した後、同じ遊技球を再度検出するための投入検出センサ555が設けられている。この投入検出センサ555は、磁気検出タイプの近接センサにて構成され、遊技球の通過に伴う磁界の変化により遊技球の通過を検出する。
投入検出センサ555による検出信号は、Wセンサユニットの検出信号と同様に、制御装置に対して出力される。この場合、制御装置では、Wセンサユニットの検出信号と投入検出センサ555の検出信号とに基づいて、今回の遊技球の検出結果(Wセンサユニットによる判定結果)が正規なものであるか否か、即ち、不正なものでないかどうかを判定する。
具体的には、Wセンサユニットによる遊技球のカウント数と、投入検出センサ555による遊技球のカウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球の検出結果(Wセンサユニットによる判定結果)が正規であると判定する。これに対し、各カウント数が不一致となる場合には、今回の遊技球の検出結果(Wセンサユニットによる判定結果)が正規なものでなく、不正行為によるものであると判定する。
このように、通路60に、互いに検出方式の異なる2つのセンサ装置(Wセンサユニット、投入検出センサ555)を配設しているので、各センサ装置のいずれかにも、遊技球を誤検出させる不正行為は困難なものとなる。故に、投入装置521aにおける不正対策を望ましいものとすることができる。
ここで、図6及び図7を参照して、湾曲通路の詳細な構成について説明する。湾曲通路は、上述したように、複数の遊技球が数珠繋ぎとなって流通する場合に、各遊技球を分離して、通過間隔を大きくするための通路であり、第1湾曲通路62と、第2湾曲通路63と、第3湾曲通路64とを備えて構成されている。
図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63は、円弧状に湾曲して構成されており、第1湾曲通路62は曲率中心O1がゲート部材70側(図6及び図7右側)に位置する円弧状に形成される一方、第2湾曲通路63は曲率中心O2がゲート部材70と反対側(図6及び図7左側)に位置する円弧状(即ち、第1湾曲通路62と異なる方向へ向けて湾曲する円弧状)に形成されている。
即ち、図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62は、内周壁62aと外周壁62bとが曲率中心O1を中心とする同心の円弧状に湾曲して構成され、第2湾曲通路63は、内周壁63aと外周壁63bとが曲率中心O2を中心とする同心の円弧状に湾曲して構成されている。なお、内外周壁63a,63bの円弧は、内外周壁62a,62bの円弧に外接する外接円の一部として構成されている。
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とを互いに異なる方向へ向けて湾曲させる構成であるので、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で流入した場合であっても、これら複数の遊技球を第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とに沿って流通させて案内することで、その流通方向(進路)を2方向に変化させることができ、その結果、複数の遊技球をより確実に分離させる(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせて、各遊技球の通過間隔を大きくする)ことができる。
そして、上述したように、本実施の形態における遊技機1によれば、第1湾曲通路62の下流側に接続される第2湾曲通路63に上流センサ553及び下流センサ554を配設し、かかる第2湾曲通路63において遊技球の通過を検出する構成である。
そのため、上述したように、遊技球の流通方向(進路)を2回変化させたところで、かかる遊技球の通過を上流センサ553及び下流センサ554によって検出することができるので、前後の遊技球との間隔を十分に隔てた状態(通過間隔が大きな状態)の遊技球を上流センサ553及び下流センサ554により検出することができる。よって、かかる遊技球の検出をより高精度に行うことができ、その結果、投入された遊技球の検出不良が発生することをより確実に抑制することができる。
また、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とが円弧状に湾曲する構成であるので、勢いの付いた状態で複数の遊技球が流入する場合であっても、これら複数の遊技球を円弧形状に沿って案内することができるので、直線状の通路が折れ曲がって形成される構成と比較して、遊技球を第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができる。
その結果、通路内で遊技球が暴れることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良(例えば、一の遊技球が上流センサ553上に到達した直後に暴れて上流センサ553のオン・オフが短時間で繰り返される検出不良など)を抑制することができ、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
ここで、第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63は、その通路幅(図6紙面垂直方向幅)が遊技球1個に相当する通路幅としてそれぞれ同じ寸法値に設定され、互いに対向する側壁(図6紙面垂直方向手前側及び奥側の側壁)の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されると共に、内周壁62a,63aと外周壁62b,63bとの対向間隔(即ち、曲率半径の差)が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。
この場合、図6及び図7に示すように、第2湾曲通路63(内周壁63a及び外周壁63b)の曲率半径は、第1湾曲通路62(内周壁62a及び外周壁62b)の曲率半径よりも小さくされている。即ち、内周壁63aの曲率半径が内周壁62aの曲率半径よりも小さくされ、かつ、外周壁63bの曲率半径が外周壁62bの曲率半径よりも小さくされている。
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第2湾曲通路63の曲率半径を第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さくしたので、流下する遊技球を、第1湾曲通路62、第2湾曲通路63の順で流通させて案内することにより、かかる遊技球の勢いを急激に弱めることなく段階的に(徐々に)弱めて、スムーズに流通させることができる。よって、この点からも、湾曲通路(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)内で遊技球が暴れることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良を抑制することができる。その結果、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
更に、第2湾曲通路63の曲率半径を第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さくすることで、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態で流入した場合であっても、これら複数の遊技球を第1湾曲通路62、第2湾曲通路63の順で流通させて案内することで、遊技球を確実に分離させる(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせる)ことができる。よって、各遊技球の通過間隔を大きくすることができるので、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良が発生することを抑制することができる。
図6及び図7に示すように、第1湾曲通路62の通路長さは、第2湾曲通路63の通路長さよりも長くされている。即ち、第1湾曲通路62の曲率中心O1を中心とする中心角θ1は、第2湾曲通路63の曲率中心O3を中心とする中心角θ2よりも大きな角度とされている。
ここで、本実施の形態における遊技機1は、上述したように、第1湾曲通路62と第2湾曲通路63とを異なる曲率半径(第1湾曲通路62の曲率半径が第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きい)とし、第1湾曲通路62、第2湾曲通路63の順で遊技球を流通させて案内することで、かかる遊技球の勢いを段階的に弱める構成である。
そのため、上述したように、第1湾曲通路62の通路長さを第2湾曲通路63の通路長さよりも長くすることで、第1湾曲通路62の曲率半径を第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きくしたことによる効果をより顕著に発揮させることができる。
これにより、勢いの付いた状態で複数の遊技球が流入する場合であっても、これら複数の遊技球の勢いを段階的に弱めて、遊技球を通路(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができるので、第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63内で遊技球が暴れることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良を抑制することができる。その結果、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64は、第1湾曲通路62と同様に、曲率中心O1がゲート部材70側(図6及び図7右側)に位置する円弧状(即ち、第2湾曲通路63と異なる方向へ向けて湾曲する円弧状)に湾曲して構成されている。
即ち、第3湾曲通路64は、内周壁64aと外周壁64bとが曲率中心O3を中心とする同心の円弧状に湾曲して構成され、内外周壁64a,64bの円弧は、第2湾曲通路63の内外周壁63a,63bの円弧に外接する外接円の一部として構成されている。
図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の下流側には、上述した垂下通路65が接続されている。垂下通路65は、上述したように、重力方向(図6及び図7上下方向)に沿って直線状に延びる通路であるので、第3湾曲通路64を流通した一の遊技球(即ち、下流センサ554による検出が終了した遊技球)を垂下通路65によって速やかに流下させることができ、その結果、遊技球が第3湾曲通路64中に留まることを抑制することができる。
これにより、一の遊技球に直後の遊技球が追い付いて、湾曲通路(第1湾曲通路62から第3湾曲通路64)内で遊技球の流通が滞るという不具合を抑制することができる。よって、例えば、一の遊技球に直後の遊技球が衝突して跳ね返されることで、直後の遊技球が第2湾曲通路63を逆流して、下流センサ553又は上流センサ554による検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ553及び上流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
また、このように、本実施の形態における遊技機1によれば、第2湾曲通路63と垂下通路65との間に、第2湾曲通路63とは逆方向へ向けて湾曲する第3湾曲通路64を介設する構成であるので、第2湾曲通路63に垂下通路65を直接接続する場合と比較して、第2湾曲通路63の通路長さを長くすることができる。
よって、上流センサ553及び下流センサ554を適切な間隔で配設することができるので、上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
ここで、第3湾曲通路64は、上述した第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63と同じ通路幅(遊技球1個に相当する通路幅)を有して構成され、互いに対向する側壁(図6紙面垂直方向手前側及び奥側の側壁)の対向間隔が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されると共に、内周壁64aと外周壁64bとの対向間隔(即ち、曲率半径の差)が遊技球1個よりも若干大きな寸法値に設定されている。
この場合、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64(内周壁64a及び外周壁64b)の曲率半径は、第2湾曲通路63(内周壁63a及び外周壁63b)の曲率半径よりも大きく、かつ、第1湾曲通路62(内周壁62a及び外周壁62b)の曲率半径よりも小さくされている。
即ち、図6及び図7に示すように、内周壁64aの曲率半径が、内周壁63aの曲率半径より大きくされ、かつ、内周壁62aの曲率半径よりも小さくされると共に、外周壁64bの曲率半径が、外周壁63bの曲率半径よりも大きくされ、かつ、外周壁62bの曲率半径よりも小さくされている。
このように、本実施の形態における遊技機1によれば、第3湾曲通路64が円弧状に湾曲して構成されるので、遊技球を通路内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができる。その結果、第2湾曲通路63を流通した遊技球を垂下通路65へ速やかに排出することができる。
これにより、例えば、一の遊技球に追い付いた直後の遊技球が一の遊技球に衝突して跳ね返される、或いは、第3湾曲通路64内で暴れた一の遊技球が直後の遊技球を押し返すことで、かかる直後の遊技球が第2湾曲通路63を逆流して、下流センサ553又は上流センサ554による検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ553及び上流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
また、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の曲率半径を第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きくする構成であるので、第2湾曲通路63から第3湾曲通路64へ流通した遊技球の勢いが弱まることを抑制して、かかる遊技球を第3湾曲通路64から垂下通路65へ速やかに流通させることができる。よって、この点からも、遊技球の流通が滞ることに起因する上流センサ553及び下流センサ554の検出不良を抑制することができ、その結果、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
一方、本実施の形態における遊技機1によれば、図6及び図7に示すように、第3湾曲通路64の曲率半径を第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さくする構成であるので、遊技球をその勢いを弱めることなく垂下通路へ速やかに排出するという上述した効果は確保しつつ、第2湾曲通路63と垂下通路65との間に介設される第3湾曲通路64の通路長さを抑制して、その分、投入ユニット52全体としての小型化を図ることができる。
次に、図8から図15を参照して、投入ユニット52による遊技球の取込動作(投入動作)を説明する。図8から図14は、投入ユニット52の内部構造を示した断面図であり、取込動作の様子を時系列的に図示している。また、図15は、遊技球の取込動作を行う際の上流センサ553及び下流センサ554の検出結果と投入ソレノイド534の駆動状態とを示したタイミングチャートである。
なお、ここでは、取込動作の一例として、5個の遊技球を取り込む場合を説明する。また、図8から図14では、説明の便宜上、下流側に位置する遊技球から順に「b1、b2、・・・、b6」と符号を付して説明する。
また、図8(a)は、遊技球の取込動作を実行する前の待機状態を図示しており、図8(b)から図13(b)は、遊技球の取込動作(投入動作)の実行状態を図示しており、図14(a)及び図14(b)は、遊技球の取込動作を実行した後の待機状態を図示している。
更に、図15では、上流センサ553の検出状態(オン・オフ状態)を符号Aで示す実線により、下流センサ554の検出状態(オン・オフ状態)を符号Bで示す実線により、投入ソレノイドの駆動状態(通電・非通電状態)を符号Sで示す実線により、それぞれ図示している。また、図15では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、時間軸(横軸)の尺度を模式的に図示している。
図8(a)の待機状態は、投入ソレノイド534が非通電となっているので(図15の時間t1)、ゲート部材70の爪部73は通路60(第2湾曲通路63)内に突出している。これにより、遊技球の流通が阻止されている。
図8(a)の待機状態から投入ソレノイド534への通電が行われると(図15の時間t2)、ゲート部材70の爪部73が通路60(第2湾曲通路63)から退避した状態となる。これにより、遊技球の通路60の流通が許容されて、遊技球の取り込み(投入)が順次行われる。
例えば、最下流側に位置する遊技球b1に着目すると、かかる遊技球b1が、図8(b)に示すように、上流センサ553上に到達することで、上流センサ553がオンされ(図15の時間t3)、次いで、図9(a)に示すように、下流センサ554上に到達することで、下流センサ554がオンされる(図15の時間t4)。即ち、上流センサ553、下流センサ554の順でオンされる。
そして、図9(a)に示す状態(上流センサ553及び下流センサ554がオンされた状態)から、遊技球b1が通路60(第2湾曲通路63)を更に流通して、かかる遊技球b1が、図9(b)に示すように、上流センサ553上を通過することで、上流センサ553がオフされ(図15の時間t5)、次いで、図10(a)に示すように、下流センサ554を通過することで、下流センサ554がオフされる(図15の時間t6)。即ち、上流センサ553、下流センサ554の順でオフされる。
このように、上流センサ553が遊技球b1の検出に伴いオンされた後に、下流センサ554がオンされ、次いで、上流センサ553が遊技球b1の通過に伴いオフされた後に、下流センサ554がオフされる波形が所定時間内に得られた場合に、制御装置は、遊技球b1の投入が正常に行われたと判定し、1個の投入個数をカウントする。
なお、下流センサ554を通過した遊技球b1は、図10(b)に示すように、通路60(第3湾曲通路64から垂下通路65)を更に流通することで、投入検出センサ555により再度検出される。制御装置では、上述したように、Wセンサユニット(上流センサ553及び下流センサ554)による遊技球のカウント数と、投入検出センサ555による遊技球のカウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球b1の検出結果が正規であると判定する。
この場合、ゲート部材70の爪部73が退避した直後の初期段階であれば、待機していた各遊技球b1〜b6は、下流側の遊技球b1から順に徐々に流下を開始するので、図8から図10に示すように、前後の遊技球と分離した(間隔を隔てた)状態で通路60を流通し、前後の遊技球と比較的大きな通過間隔を隔てた状態で上流センサ553及び下流センサ554上を通過する。
しかしながら、その後は、時間の経過と共に、待機通路61上を転動する各遊技球に勢いが付き、前後の遊技球と数珠繋ぎとなった状態で各遊技球が流下する。そのため、重力方向に直線状に延びる通路が待機通路61に接続された従来の投入ユニットでは、複数の遊技球が数珠繋ぎとなった状態のままで自由落下することで、遊技球の検出が困難となり、検出不良が発生するという不具合があった。
これに対し、本実施の形態における遊技機1では、上述したように、湾曲通路に沿って流通させて案内することで、複数の遊技球を分離させ(前後の遊技球との間に間隔を隔てさせ)、通過間隔が大きくされた状態で各遊技球を上流センサ553及び下流センサ554によって検出することができるので、これら上流センサ553及び下流センサ554による遊技球の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制できる。
即ち、図11(a)に示すように、投入動作の開始(ゲート部材70の退避)から所定の時間が経過すると、複数の遊技球b4〜b6が連なった状態で待機通路61から第1湾曲通路62へ流入する。なお、図11(a)では、遊技球b1〜b3の投入動作が既に完了した状態が図示されている。
この場合、例えば、最下流側に位置する遊技球b4に着目すると、かかる遊技球b4が、図11(a)に示す状態から第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63を流通して、図11(b)に示すように、上流センサ553上に到達すると、上流センサ553がオンされる(図15の時間t7)。
ここで、図11(b)に示すように、本実施の形態における遊技機1では、遊技球b4が上流センサ553により検出されている(上流センサ553がオンされている)間は、その遊技球b4の直後を流通する遊技球b5が第2湾曲通路63に非接触となるように、通路60(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)が構成されている。
即ち、遊技球b4が上流センサ553により検出されている(上流センサ553がオンされている)間は、この遊技球b4を第2湾曲通路63により案内しつつ、直後の遊技球b5を第1湾曲通路62により案内することで、これら遊技球b4と遊技球b5との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
よって、図11(a)に示すように、遊技球b4と遊技球b5とが連なった状態で湾曲通路(第1湾曲通路62)へ流入する場合でも、これら遊技球b4と遊技球b5とを第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63を利用して案内することで、遊技球b4と遊技球b5とを確実に分離させ、両遊技球b4,b5の通過間隔(図15の時間t7と時間t8との間の間隔)を大きくすることができる。その結果、上流センサ553による遊技球b4,b5の検出を確実化して、投入された遊技球b4,b5の検出不良を抑制することができる。
なお、遊技球b4が上流センサ553によって検出された図11(b)に示す状態では、上述したように、遊技球b1〜b3の投入動作が既に完了しているので、図15では、遊技球b2,b3に対応する2個分の検出波形が時間t6から時間t7の間に図示されている。
図11(b)に示す状態から遊技球が通路60(第2湾曲通路63)を更に流通し、図12(a)に示すように、下流センサ554上に到達すると、かかる下流センサ554がオンされる(図15の時間t8)。
ここで、図12(a)に示すように、本実施の形態における遊技機1では、遊技球b4が下流センサ554により検出されている(下流センサ554がオンされている)間も、上述した場合と同様に、その遊技球b4の直後を流通する遊技球b5が第2湾曲通路63に非接触となるように、通路60(第1湾曲通路62及び第2湾曲通路63)が構成されている。
即ち、遊技球b4が下流センサ553により検出されている(下流センサ554がオンされている)間は、この遊技球b4を第2湾曲通路63により案内しつつ、直後の遊技球b5を第1湾曲通路62により案内することで、これら遊技球b4と遊技球b5との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
よって、遊技球b4を下流センサ554により検出している間、遊技球b4と遊技球b5とが分離した状態(両遊技球b4,b5の間に間隔を隔てさせた状態)をより確実に維持することができる。その結果、両遊技球b4,b5の通過間隔(図15の時間t9と時間t10との間の間隔)を大きくすることができるので、下流センサ554による遊技球b4,b5の検出を確実化して、投入された遊技球b4,b5の検出不良を抑制することができる。
図12(a)に示す状態(上流センサ553及び下流センサ554がオンされた状態)から、遊技球b4が更に通路60(第2湾曲通路63)を流通して、かかる遊技球b4が、図12(b)に示すように、上流センサ553上を通過することで、上流センサ553がオフされ(図15の時間t9)、次いで、図13(a)に示すように、下流センサ554を通過することで、下流センサ554がオフされる(図15の時間t10)。
ここで、本実施の形態における遊技機1によれば、遊技球4が下流センサ554により検出されている(下流センサ554がオンされている)間は、例えば、図12(b)に示すように、かかる遊技球b4が第3湾曲通路64に非接触となるように、湾曲通路(第2湾曲通路63及び第3湾曲通路64)が構成されている。
これにより、第2湾曲通路63により所定の方向へ向けて案内されつつ下流センサ554により検出されている遊技球b4が、第3湾曲通路64にも同時に接触されて、その遊技球b4の流動方向に変化(乱れ)が生じることを抑制することができる。その結果、安定した状態の遊技球4を下流センサ554により検出することができるので、下流センサ554による遊技球b4の検出を確実化して、投入された遊技球の検出不良を抑制することができる。
その後、図13(b)に示すように、遊技球b5が上流センサ553に到達して、上流センサ553がオンされた場合には、投入定個数である5個目の遊技球b5が第2湾曲通路63に達しており、その上流側(第1湾曲通路62)に6個目の遊技球b6が流通しているので、かかる6個目の遊技球b6の流通を阻止するべく、投入ソレノイド534への通電が中止され、非通電状態とされる(図15の時間t11)。
これにより、図14(a)に示すように、出力軸535がコイルバネ536の付勢力によって伸長され、揺動片539が軸部538を中心に揺動回転されることで、ゲート部材70の爪部73が第2湾曲通路63内へ突出され、図14(b)に示すように、かかる爪部73が通路60(第2湾曲通路63)を閉鎖することで、遊技球b6の流通が阻止される。
このように、本実施の形態における遊技機1は、5個目の遊技球b5により上流センサ553がオンされた場合に、投入ソレノイド534への通電を中止して、非通電状態とする構成であるので(図15の時間t11)、6個目の遊技球b6に対して適切な位置及びタイミングで爪部73を突出させることが容易となり、爪部73を遊技球b5と遊技球b6との間に確実に割り込ませることができるので、目的の遊技球b6の通路流通を確実に阻止することができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態では、第1湾曲通路62、第2湾曲通路63及び第3湾曲通路64が円弧状に湾曲して構成される場合を説明したが、必ずしも円弧形状である必要はなく、少なくとも曲線上に湾曲していれば足りる。
また、上記実施の形態では、第3湾曲通路64の曲率半径が、第2湾曲通路63の曲率半径よりも大きく、かつ、第1湾曲通路62の曲率半径よりも小さい場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、曲率半径の大小関係を他の組み合わせとすることは当然可能である。また、第1から第3湾曲通路62〜64の曲率半径を全て異なる寸法値とする必要はなく、第1から第3湾曲通路62〜64の曲率半径の内の一部または全部が他の曲率半径と同じ値であっても良い。
同様に、上記実施の形態では、第2湾曲通路63の通路長さ(中心角θ2)が、第3湾曲通路64の通路長さよりも長く、かつ、第1湾曲通路62の通路長さ(中心角θ1)よりも短い場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、通路長さ(中心角)の大小関係を他の組み合わせとすることは当然可能である。また、第1から第3湾曲通路62〜64の通路長さを全て異なる寸法値とする必要はなく、第1から第3湾曲通路62〜64の通路長さの内の一部または全部が他の通路長さと同じ値であっても良い。
例えば、上記実施の形態では、投入個数の内の最後の遊技球(即ち、5個目の遊技球b5)が上流センサ553に到達して上流センサ553がオンされたタイミング(図15の時間t11)で、ゲート部材70の退避動作(投入ソレノイド534への通電を中止して非通電とする動作)を開始する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他のタイミングでゲート部材70の退避動作を開始するように構成しても良い。
他のタイミングとしては、例えば、投入個数の内の最後から2番目の遊技球(即ち、4個目の遊技球b4)が下流センサ554を通過して下流センサ554がオフされたタイミング(図15の時間t10)や、投入個数の内の最後の遊技球(即ち、5個目の遊技球b5)が下流センサ554に到達して下流センサ554がオンされたタイミングなどが例示される。
以下に変形例を示す。請求項3記載の遊技機において、前記第1湾曲通路の通路長さが前記第2湾曲通路の通路長さよりも長くされていることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、請求項3記載の遊技機の奏する効果に加え、第1湾曲通路の通路長さを第2湾曲通路の通路長さよりも長くする構成であるので、遊技媒体をスムーズに流通させることができるという効果がある。
即ち、本発明は、上述したように、第1湾曲通路と第2湾曲通路とを異なる曲率半径(第1湾曲通路の曲率半径が第2湾曲通路の曲率半径よりも大きい)とし、第1湾曲通路、第2湾曲通路の順で遊技媒体を流通させて案内することにより、かかる遊技媒体の勢いを段階的に弱める構成であるところ、第1湾曲通路の通路長さを第2湾曲通路の通路長さよりも長くすることで、第1湾曲通路の曲率半径を第2湾曲通路の曲率半径よりも大きくしたことによる効果をより顕著に発揮させることができる。
これにより、勢いの付いた状態で複数の遊技媒体が流入する場合であっても、これら複数の遊技媒体の勢いを段階的に弱めて、遊技媒体を通路内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができるので、通路内で遊技媒体が暴れることに起因する上流センサ及び下流センサの検出不良を抑制することができるという効果がある。その結果、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1において、前記通路は、上流側から下流側へ向けて下降傾斜して形成され前記流通阻止許容部材により流通が阻止された遊技媒体が待機する待機通路を備え、前記待機通路の下流側には、前記第1湾曲通路が接続されていることを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1の奏する効果に加え、待機通路の下流側に第1湾曲通路を接続する構成であるので、通路の全長を短くして、投入ユニットの小型化を図ることができると共に、連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流通する遊技媒体を分離させる分離性能の向上を図ることができるという効果がある。
即ち、待機通路と第1湾曲通路との間には重力方向へ直線状に延びる通路が介設されておらず、待機通路の下流側に第1湾曲通路を直接接続する構成であるので、その分、通路の全長を短くして、投入ユニットの小型化を図ることができる。
また、上述のように、待機通路の下流側に第1湾曲通路を直接接続する構成とすることで、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で待機通路から勢いを付けて流入する場合でも、これら複数の遊技媒体を第1湾曲通路で速やかに案内して勢いを弱めることができ、重力方向へ延びる通路を遊技媒体が自由落下することで更に勢いが増加するという不具合を未然に回避することができる。よって、連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流通する遊技媒体を効率良く分離させることができ、その分離性能の向上を図ることができる。
請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1若しくは2において、一の遊技媒体が前記上流センサにより検出されている間は前記一の遊技媒体の直後を流通する遊技媒体が前記第2湾曲通路に非接触となるように、前記湾曲通路が構成されていることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1若しくは2の奏する効果に加え、一の遊技媒体が上流センサにより検出されている間はその一の遊技媒体の直後を流通する遊技媒体(以下、「直後の遊技媒体」と称す。)が第2湾曲通路に非接触となるように湾曲通路を構成したので、一の遊技媒体が上流センサにより検出されている間は、一の遊技媒体を第2湾曲通路により案内しつつ、直後の遊技媒体を第1湾曲通路により案内して、これら一の遊技媒体と直後の遊技媒体との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
よって、これら一の遊技媒体と直後の遊技媒体が連なった状態で湾曲通路へ流入する場合でも、これら両遊技媒体を第1湾曲通路および第2湾曲通路を利用して案内することで、一の遊技媒体と直後の遊技媒体とを確実に分離させる(両遊技媒体の間に間隔を隔てさせる)ことができるという効果がある。よって、上流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
遊技機3において、一の遊技媒体が前記下流センサにより検出されている間は前記一の遊技媒体の直後を流通する遊技媒体が前記第2湾曲通路に非接触となるように、前記湾曲通路が構成されていることを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、遊技機3の奏する効果に加え、一の遊技媒体が上流センサにより検出されている間だけでなく、下流センサにより検出されている間も直後の遊技媒体が第2湾曲通路に非接触となるように湾曲通路を構成したので、一の遊技媒体が下流センサにより検出されている間も、一の遊技媒体を第2湾曲通路により案内しつつ、直後の遊技媒体を第1湾曲通路により案内して、これら一の遊技媒体と直後の遊技媒体との移動方向(案内方向)を異ならせることができる。
よって、一の遊技媒体を下流センサにより検出している間、一の遊技媒体と直後の遊技媒体とが分離した状態(両遊技媒体の間に間隔を隔てさせた状態)をより確実に維持することができるという効果がある。その結果、下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1から4のいずれかにおいて、前記通路は、重力方向に沿って直線状に延びると共に前記湾曲通路の下流側に接続される垂下通路を備え、前記湾曲通路は、前記垂下通路と前記第2湾曲通路との間に介設され前記一の方向へ向けて湾曲する第3湾曲通路を備えていることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1から4のいずれかの奏する効果に加え、上述した湾曲通路と重力方向に沿って直線状に延びる垂下通路とを通路が備えると共に、その通路は、湾曲通路の下流側に垂下通路を接続する構成であるので、湾曲通路を流通した遊技媒体(即ち、下流センサによる検出が終了した遊技媒体)を垂下通路によって速やかに流下させることができ、その結果、遊技媒体が湾曲通路中に留まることを抑制することができるという効果がある。
これにより、一の遊技媒体に直後の遊技媒体が追い付いて、湾曲通路内で遊技球の流通が滞るという不具合を抑制することができる。よって、例えば、一の遊技媒体に直後の遊技媒体が衝突して跳ね返されることで、直後の遊技媒体が第2湾曲通路を逆流して、下流センサ又は上流センサによる検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ及び上流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
また、本発明によれば、重力方向へ直線状に延びる垂下通路と第2湾曲通路との間に、第2湾曲通路とは逆方向(一の方向)へ向けて湾曲する第3湾曲通路を介設する構成であるので、第2湾曲通路に垂下通路を直接接続する場合と比較して、第2湾曲通路の通路長さを長くすることができる。よって、上流センサ及び下流センサを適切な間隔で配設することができるので、上流センサ及び下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
遊技機5において、前記第3湾曲通路は、円弧状に湾曲して構成されると共に、その第3湾曲通路の曲率半径は、前記第2湾曲通路の曲率半径よりも大きく、かつ、前記第1湾曲通路の曲率半径よりも小さいことを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、遊技機5の奏する効果に加え、第3湾曲通路が円弧状に湾曲する構成であるので、遊技媒体を通路内で暴れさせることなくスムーズに流通させることができるという効果がある。その結果、第2湾曲通路を流通した一の遊技媒体を垂下通路へ速やかに排出することができる。
これにより、例えば、一の遊技媒体に追い付いた直後の遊技媒体が一の遊技媒体に衝突して跳ね返される、或いは、第3湾曲通路内で暴れた一の遊技媒体が直後の遊技媒体を押し返すことで、かかる直後の遊技媒体が第2湾曲通路を逆流して、下流センサ又は上流センサによる検出結果に影響を与えるという不具合などを回避することができる。その結果、下流センサ及び上流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
また、本発明によれば、第3湾曲通路の曲率半径を第2湾曲通路の曲率半径よりも大きくする構成であるので、第2湾曲通路から第3湾曲通路へ流通した遊技媒体の勢いが弱まることを抑制して、かかる遊技媒体を垂下通路へ速やかに流通させることができるという効果がある。よって、この点からも、一の遊技媒体と直後の遊技媒体との間の間隔が狭まることに起因する上流センサ及び下流センサの検出不良を抑制することができ、その結果、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
一方、本発明によれば、第3湾曲通路の曲率半径を第1湾曲通路の曲率半径よりも小さくする構成であるので、遊技媒体をその勢いを弱めることなく垂下通路へ速やかに排出するという上述した効果は確保しつつ、第2湾曲通路と垂下通路との間に介設される第3湾曲通路の通路長さを抑制して、投入ユニット全体としての小型化を図ることができるという効果がある。
遊技機5又は6において、一の遊技媒体が前記下流センサにより検出されている間は前記一の遊技媒体が前記第3湾曲通路に非接触となるように、前記湾曲通路が構成されていることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、遊技機5又は6の奏する効果に加え、一の遊技媒体が下流センサにより検出されている間はその一の遊技媒体が第3湾曲通路に非接触となるように湾曲通路を構成したので、第2湾曲通路により所定の方向へ向けて案内されつつ下流センサにより検出されている一の遊技媒体が、第3湾曲通路にも接触されて、その流動方向に変化(乱れ)が生じることを抑制することができるという効果がある。その結果、安定した状態の遊技媒体を下流センサにより検出することができるので、下流センサによる遊技媒体の検出を確実化して、投入された遊技媒体の検出不良が発生することを抑制することができる。
請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1から7のいずれかにおいて、前記湾曲通路は、少なくとも前記第2湾曲通路の通路幅が前記遊技媒体の直径と同等の寸法に設定され、前記検出装置は、前記上流センサ及び下流センサが前記第2湾曲通路の内周側よりも外周側に近接する位置に配設されていることを特徴とする遊技機8。
遊技機8によれば、請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1から7の奏する効果に加え、湾曲通路は、少なくとも第2湾曲通路の通路幅が遊技媒体の直径と同等の寸法に設定され、検出装置は、上流センサ及び下流センサが第2湾曲通路の内周側よりも外周側に近接する位置に配設されているので、複数の遊技媒体が連なった(数珠繋ぎとなった)状態で流通する場合であっておも、これら遊技媒体の検出を上流センサ及び下流センサにより確実に行うことができるという効果がある。
即ち、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の中心線付近に配設すると、複数の遊技媒体が連なって流通する場合に、それら複数の遊技媒体が切れ目のない連続的な状態で各センサ上を流通するため、各遊技媒体の通過を検出することができない。
これに対し、本発明によれば、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の外周側に位置させる(即ち、中心線から偏心させる)ので、複数の遊技媒体が連なって流通する場合であっても、遊技媒体と遊技媒体間の空隙とが交互に各センサ上を通過するようにできる。よって、各遊技媒体の通過を確実に検出することができる。
ここで、上流センサと下流センサとの間には所定距離だけの間隔を設ける必要があるところ、上述したように、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路に配設する場合において、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の内周側に配設する構成では、上流センサ及び下流センサの間の間隔を確保するためには、第2湾曲通路の曲率半径を大径化するか流路長さを長くする必要が生じ、その分、投入ユニットの大型化を招く。
これに対し、本発明によれば、上流センサ及び下流センサを第2湾曲通路の外周側に配設することで、第2湾曲通路の曲率半径を大径化することなく、上流サンセ及び下流センサを所定距離だけの間隔を確保した状態で第2湾曲通路に配設することができ、投入ユニットの小型化を図ることができるという効果がある。
請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1から8のいずれかにおいて、前記流通阻止許容部材は、本体部と、その本体部を揺動可能に軸支する支持軸と、前記本体部に突設されると共に前記本体部の揺動に伴って前記通路内へ出没する爪部とを備え、前記本体部を揺動させ、前記爪部を前記第2湾曲通路の外周側から前記第2湾曲通路内へ出没させることで、前記第2湾曲通路の少なくとも一部を前記爪部によって閉鎖または開放するように構成されると共に、 前記爪部を前記第2湾曲通路内に突出させる際の前記爪部先端の移動方向が前記第2湾曲通路の内周側の内壁よりも下流側を指向していることを特徴とする遊技機9。
遊技機9によれば、請求項2若しくは3に記載の遊技機または遊技機1から8のいずれかの奏する効果に加え、爪部を第2湾曲通路に出没させる構成であるので、目的の遊技媒体の通路流通を確実に阻止することができるという効果がある。
即ち、第2湾曲通路を流通する遊技媒体は、第1湾曲通路を流通することで勢いが弱められており、また、前後の遊技媒体と分離した状態とされている。よって、かかる第2湾曲通路に爪部を突出させて、遊技媒体の通路流通を阻止する構成とすることで、流通する遊技媒体に対して適切な位置及びタイミングで爪部を突出させることが容易となり、かかる動作を安定して行うことができるので、目的の遊技媒体の通路流通を確実に阻止することができるという効果がある。
また、爪部を第2湾曲通路の外周側から第2湾曲通路内へ突出させる構成であるので、第2湾曲部材の外周側に形成されるスペースを流通阻止許容部材の配設スペースとして有効に活用することができ、その分、投入装置の小型化を図ることができるという効果がある。
ここで、流通阻止許容部材の揺動により爪部を通路に突出させ、通路を閉鎖することで、遊技媒体の流通を阻止する構成においては、爪部が通路に突出するタイミングと遊技媒体が通路を流通するタイミングとが一致した場合に、爪部先端と通路の内壁との間に遊技媒体を挟み込むことがある。
これに対して、本発明によれば、爪部を第2湾曲通路内に突出させる際の爪部先端の移動方向が第2湾曲通路の内周側の内壁よりも下流側を指向する、即ち、爪部が通路に突出される際の爪部先端の移動方向(突出方向)を第2湾曲通路の内周側の内壁から外れさせる(移動方向の延長線上に第2湾曲通路の内周側の内壁が存在しない)構成であるので、爪部先端と第2湾曲通路の内周側の内壁との間に遊技媒体を挟み込むことを抑制することができるという効果がある。