JP2009151995A - 燃料電池用カーボンセパレータ及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期の接着強度を向上できる燃料電池用カーボンセパレータ及び燃料電池を提供すること。
【解決手段】燃料電池用カーボンセパレータ22A、22Bは、燃料電池1の発電領域にある発電対応部50と、接着剤70が塗布される塗布面84,86を有する接着部80と、を備える。接着部80のうち、塗布面84,86の樹脂含有率を発電対応部50に比べて高くすることで、接着剤70と塗布面84,86との接着性を向上して初期の接着強度を向上しつつ、発電対応部50での導電性を確保した。別の態様では、接着部80全体の樹脂含有率を高くしてもよいし、塗布面84,86の樹脂含有率を部分的に高くしてもよい。
【選択図】図5

Description

本発明は、接着剤が塗布される燃料電池用カーボンセパレータ及びこれを備えた燃料電池に関するものである。
従来、固体高分子型の燃料電池として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この燃料電池の単セルは、電解質膜及びこれを挟持する一対の電極からなる膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、MEAを樹脂フレームを介して挟持する一対のセパレータと、で構成されている。また、樹脂フレームを省略した単セルの積層構造も広く知られている。
積層構造の単セルを形成するにあたり、各部材間を接着剤によって接着させる形成技術が知られている。例えば、樹脂フレームがある単セルでは、セパレータと樹脂フレームとの間を接着剤によって接着してシールする。また、樹脂フレームがない単セルでは、一対のセパレータ間を接着剤によって接着してシールする。
セパレータとして、ステンレスなどの金属材料からなるメタルセパレータと、カーボンを樹脂でバインダーしてなるカーボンセパレータとが広く知られている。カーボンセパレータの場合、カーボンそのものは接着しにくい材料であり、接着剤が通常の雰囲気下で化学的結合しにくいものである。このため、一般的な接着剤では接着性が悪く、カーボンセパレータにおいて初期の接着強度が低いという問題がある。
初期の接着強度を向上する方法として、特許文献2では、接着剤が塗布されるカーボンセパレータの表面をレーザにより一定の粗さに削り取る方法が提案されている。
ちなみに、特許文献1は、カーボンセパレータに関するものではないが、メタルセパレータの接着耐久シール性を向上する方法として、メタルセパレータの表面に樹脂コートを形成し、樹脂コート上に接着剤を塗布する方法を開示している。
特開2007−12300号公報 特開2004−158346号公報
特許文献2に記載の削り取る方法では、カーボンセパレータの表面から離型剤を除去したり、その面粗度を調整したりすることはできても、その表面は依然としてカーボンが多く含まれている。このため、初期の接着力不足が懸念される。また、特許文献1に記載の方法のように、金属製のセパレータの表面に、金属とは全く異なる樹脂をコーティングするのでは、両者の層間剥離や材料収縮に伴う強度低下が懸念され、必ずしも万全の対策とは言えない。
本発明は、初期の接着強度を向上できる燃料電池用カーボンセパレータ及び燃料電池を提供することをその目的としている。
上記目的を達成するべく、本発明の燃料電池用カーボンセパレータは、カーボン及び樹脂を含むカーボンセパレータにおいて、燃料電池の発電領域にある発電対応部と、接着剤が塗布される塗布面を有する接着部と、を備え、接着部は、発電対応部の外側にあり、接着部の少なくとも塗布面は、発電対応部に比べて樹脂含有率が高いものである。
仮に、発電対応部を塗布面と同じように樹脂含有率を高くした場合には、発電対応部における電気抵抗が上昇する結果、導電性が低下してしまう。これに対し、本発明によれば、発電に関与しない少なくとも塗布面を、発電対応部に比べて樹脂含有率を高くしているので、発電対応部では導電性を確保しつつ、塗布面では接着剤との接着性を向上して初期の接着強度を向上することができる。また、塗布面と接着部の他の部分とは同じ樹脂で形成することも可能であり、異種材料を用いる場合に比べると、コスト削減及び強度確保の観点からも有利となる。
好ましくは、発電対応部及び接着部は、同一の材料で形成され、塗布面のみが、接着部のその他の部分及び発電対応部に比べて樹脂含有率が高いとよい。この構成によれば、カーボンセパレータの製造に際して、発電対応部及び接着部を例えば同時に成型してから、接着部の塗布面のみについて樹脂含有率が高くなるように表面処理すればよい。したがって、材料コストを低減できると共に簡易に製造することができる。
より好ましくは、塗布面は、カーボンを含まない材料で形成されるとよい。この構成によれば、塗布面は樹脂のみからなるので、接着剤との接着性をより一層向上できる。
好ましくは、塗布面は、接着部の樹脂と同一の樹脂で形成されるとよい。この構成によれば、材料コストを低減できると共に、塗布面と接着部の他の部分との層間剥離及び材料収縮を抑制することができる。
本発明の別の好ましい一態様によれば、接着部は、塗布面を含む全体が発電対応部に比べて樹脂含有率が高くてもよい。この場合、接着部は、カーボンを含まない材料で形成されることが好ましく、また、接着部と発電対応部とは同一の樹脂が用いられることが好ましい。
本発明のまた別の好ましい一態様によれば、塗布面は、発電対応部に比べて樹脂含有率が部分的に高くなるように形成されてもよい。例えば、発電対応部と接着部との間で成型時の材料配向を変える型を用いることで、塗布面の樹脂含有率を部分的に高くしてもよい。このような構成によっても、発電対応部では導電性を確保しつつ、塗布面では接着剤との接着性を向上して初期の接着強度を向上することができる。
また、本発明のカーボンセパレータは、接着部と発電対応部との間を仕切る仕切り部であって、接着部から発電対応部への接着剤の流動を抑制する仕切り部を更に備えることが好ましい。この仕切り部の高さは、接着部の高さよりも高いことが好ましい。ただし、仕切り部を凹部として形成してもよく、この場合には仕切り部の高さは塗布面の高さよりも低くなる。
本発明の燃料電池は、膜−電極接合体と、膜電極接合体を挟持する一対のセパレータとを備え、各セパレータとして上記の本発明のカーボンセパレータが用いられたものである。
本発明の燃料電池用セパレータによれば、導電性を確保しつつ、塗布面と接着剤との初期の接着強度を向上できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。ここでは、車両に好適な固体高分子型の燃料電池を例に説明する。この種の燃料電池は、車両に好適であるが、これに限らず、例えば船舶、飛行機及びロボットといった自走式の移動体に搭載することもできるし、定置型の電源としても用いることが可能である。
<第1実施形態>
図1及び図2に示すように、スタック構造の燃料電池1は、基本単位である単セル2を複数積層してなるセル積層体3を有する。セル積層体3の両端に位置する単セル2の外側には、それぞれ順次、集電板5a、5b、絶縁板6a、6b及びエンドプレート7a、7bが配置される。テンションプレート8,8がエンドプレート7a、7b間に架け渡され、これらにボルト9で固定され、セル積層体3等の積層状態が拘束される。また、エンドプレート7bと絶縁板6bとの間には、複数の弾性体12を一対のプレート11,11で保持する弾性モジュール10が設けられ、調整ネジ13によってセル積層体3への圧縮荷重を調整できるようになっている。
燃料ガス、酸化ガス及び冷媒は、エンドプレート7aの供給口15a,16a及び17aに接続した供給管18からセル積層体3内のマニホールド20aに供給される。その後、燃料ガス、酸化ガス及び冷媒は、セル積層方向に延在するマニホールド20aを流れると共に単セル2の平面方向にも流れる。最終的に、燃料ガス、酸化ガス及び冷媒は、セル積層体3内のマニホールド20bから、エンドプレート7の排出口15b,16b及び17bに接続した排出管19へと流れ、燃料電池1外に排出される。
なお、供給管18、排出管19及びマニホールド20a,20bは、燃料ガス、酸化ガス及び冷媒の各流体に対応して設けられているが、図2では同一符号を付して説明を省略している。また、燃料ガスとは水素を含む水素ガスであり、酸化ガスとは酸素や空気を代表とする酸化剤を含有するガスである。燃料ガス及び酸化ガスは、反応ガスと総称されることがある。冷媒は、例えば冷却水である。
図3に示すように、単セル2は、MEA20及び一対のセパレータ22A,22Bを備える。
MEA20(膜―電極アッセンブリ)は、イオン交換膜からなる電解質膜30と、電解質膜30を挟んだ一対の電極32A,32Bと、で構成される。電極32A,32Bは、例えば多孔質のカーボン素材からなる拡散層に、例えば白金からなる触媒層が結着されたものである。電極32A(アノード)の拡散層は、セパレータ22Aの燃料ガス流路40に面しており、燃料ガスを通過させる機能と、触媒層及びセパレータ22Aを電気的に導通させる機能と、を有する。一方、電極32B(カソード)の拡散層は、セパレータ22Bの酸化ガス流路42に面しており、酸化ガスを通過させる機能と、触媒層及びセパレータ22Bを電気的に導通させる機能と、を有する。
セパレータ22Aは、表面に溝状の燃料ガス流路40を有し、裏面に溝状の冷媒流路44Aを有する。セパレータ22Bは、表面に溝状の酸化ガス流路42を有し、裏面に溝状の冷媒流路44Bを有する。燃料ガス流路40、酸化ガス流路42及び冷媒流路44A,44Bは、凹凸の繰り返しが一方向に延びるストレート流路、又は、途中に折り返し部を有するサーペンタイン流路で構成される。
隣接する二つの単セル2,2の一方の冷媒流路44Aが他方の冷媒流路44Bと連通することで、単セル2,2間に冷媒を供給する冷媒流路が構成される。燃料ガス流路40が電極32Aに燃料ガスを供給し、酸化ガス流路42が電極32Bに酸化ガスを供給することにより、MEA20内で電気化学反応が生じ、起電力が得られる。また、この電気化学反応により、電極32B側に水が生成されると共に発熱する。そして、冷媒流路(44A,44B)に冷媒が流れることで、単セル2の熱が低減され、燃料電池1の運転温度が所定の範囲に保たれる。
セパレータ22A,22Bは、ガス不透過のカーボンセパレータである。カーボンセパレータの組成としては、主成分としてのカーボン(炭素粉末)と、バインダ用の樹脂とを少なくとも含み、必要に応じて添加剤を含む。カーボンとしては、例えば、人造黒鉛、リン片状黒鉛、カーボンブラックなどが挙げられる。バインダ用の樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。バインダ用の樹脂は、好ましくは熱硬化性樹脂であるが、熱可塑性樹脂であってもよい。添加剤としては、例えば補強用のものとして、シリカ系粉末、ガラス粉末などが挙げられる。カーボンと樹脂(さらに必要に応じて添加剤)を混合して混練することにより混練物をつくり、この混練物を各種成型法(例えば、射出成型または圧縮成型)によって成形することで、セパレータ22A,22Bが形成される。
図4は、セパレータ22Aの平面図である。なお、以下では、セパレータ22Aを中心に説明するが、セパレータ22Bも同様に構成されている。
図4に示すように、セパレータ22Aは、平面視矩形状に形成されている。セパレータ22Aの一平面内を大きく二つに区分けすると、一つが発電対応部50であり、もう一つが非発電対応部51である。発電対応部50は、燃料電池1の発電領域、すなわちMEA20が発電する領域にあり、表面に燃料ガス流路40を有し且つ裏面に冷媒流路44Aを有している。換言すれば、発電対応部50は、流体をMEA20に供給する流路部分であり、MEA20の発電に直接的に寄与する部分である。
非発電対応部51は、発電対応部50の外側にある部分である。非発電対応部51は、セパレータ22Aの周縁部に対応する部分を含む。また、非発電対応部51は、それぞれ矩形状に貫通形成された水素ガス入口32a、酸素ガス入口33a、冷媒入口34a、水素ガス出口32b、酸素ガス出口33b、及び冷媒出口34bを画定する部位を含む。水素ガス入口32a、酸素ガス入口33a及び冷媒入口34aは、それぞれの流体に対応するマニホールド20aの一部を構成し、同様に、水素ガス出口32b、酸素ガス出口33b及び冷媒出口34bは、それぞれの流体に対応するマニホールド20bの一部を構成する。セパレータ22Aを流れる燃料ガスは、水素ガス入口32aから連通部60を流れて燃料ガス流路40に導入され、燃料ガス流路40から連通部61を流れて水素ガス出口32bへと排出される。この点、冷媒の流れも同様である。なお、詳述しないが、セパレータ22Bについてもセパレータ22Aと同様に構成され、発電対応部50及び非発電対応部51を有している。
再び図3に示すように、隣接する単セル2,2間、すなわち一方の単セル2のセパレータ22Aと他方の単セル2のセパレータ22Bとの間は、接着剤70によって接着され、シールされる。また、各単セル2におけるセパレータ22Aとセパレータ22Bとの間も、接着剤70によって接着され、シールされる。接着剤70は、セパレータ22A,22Bの周縁部に塗布されるほか、水素ガス入口32a、酸素ガス入口33a、冷媒入口34a、水素ガス出口32b、酸素ガス出口33b、及び冷媒出口34bを画定する部位にも塗布される。したがって、接着剤70が塗布される部位は、非発電対応部51にある。
図5は、図4のV−V線で切断した拡大断面図である。
セパレータ22Aは、上記のとおり、発電対応部50と非発電対応部51とに領域わけすることができる。非発電対応部51は、接着部80と仕切り部81とを備える。接着部80は、表裏の各面に、接着剤70が塗布される塗布面84,86を有する。塗布面84,86は、平坦な面であり、互いに平行に延在する。仕切り部81は、接着部80と発電対応部50との間を仕切る。仕切り部81の高さレベルは、接着部80の高さレベルよりも高い。この仕切り部81によって、塗布面84,86に塗布された接着剤70が、発電対応部50の最も外側にある溝状流路(燃料ガス流路40及び冷媒流路44A)に流動することを抑制される。
塗布面84,86は、接着剤70との接着性を向上するべく、発電対応部50に比べて樹脂含有率が高くなっている。換言すると、塗布面84,86は、発電対応部50に比べて、単位体積あたりの樹脂の量が多くなっており、好ましくは、樹脂リッチとなっている。樹脂リッチとは、材料中の樹脂比率が50%以上であることをいい、樹脂のみからなる場合を含む概念である。例えば、図6に示すように、塗布面84,86を樹脂91のみからなる材料で形成し、その材料にカーボン92を含ませないようにすることもできる。なお、図6に示すカーボン92が樹脂91にバインダーされている領域は、塗布面84と塗布面86との間の接着部80の部分である。
塗布面84,86の樹脂は、発電対応部50及び非発電対応部51に用いられるバインダー用の樹脂と別の樹脂を用いることもできるが、同一の樹脂を用いることが好ましい。同じ樹脂にすることで、材料コストを低減でき、塗布面84,86と接着部80の他の部分との層間剥離を抑制できると共に、熱等による材料収縮を抑制できる。その結果、接着部80の強度を確保できる。
接着部80において、塗布面84,86のみ樹脂含有率を高くするには、セパレータ22Aを射出成型等により形成後、接着部80の表裏各面に樹脂のみを成型すればよい。この方法によれば、塗布面84,86にカーボンを含ませないこともできる。
また、樹脂含有率を高くする別の方法としては、成型に用いる型を工夫し、発電対応部50及び仕切り部81と、接着部80との間で、カーボン及び樹脂等からなる混練物の配向を変える方法も挙げられる。例えば、金型において、発電対応部50等を成型する部位の摩擦係数を、接着部80を成型する部位の摩擦係数よりも低くする。これにより、金型内での混練物の流動抵抗を変化させ、混練物の配向を変える。一般に、流動抵抗が高い表面ほど樹脂が配向され易くなるので、接着部80の表面に樹脂が多く存在するようになり、相対的に樹脂含有率の高い塗布面84,86を形成することができる。この方法によれば、カーボンが塗布面84,86に含まれ得るが、塗布面84,86の成型を別工程にしなくて済むというメリットがある。
以上説明した本実施形態によれば、カーボンセパレータ22A、22Bの塗布面84,86が、発電対応部50よりも樹脂含有率を高く形成されている。一般にカーボンに比べて樹脂の方が接着剤との接着性が良いので、接着剤70と塗布面84,86との接着性を向上することができ、初期の接着強度、ひいてはシール性を向上することができる。また、樹脂含有率を高くする部分を塗布面84,86に限り、発電対応部50はそのようにしていないので、樹脂の増加による発電対応部50での電気抵抗の上昇を招かなくて済む。よって、発電対応部50での導電性も確保することができる。
<第2実施形態>
次に、図7を参照して、第2実施形態に係るカーボンセパレータについて説明する。第1実施形態との相違点は、接着部80の表裏各面を構成する塗布面84,86だけではなく、接着部80の全体を発電対応部50に比べて樹脂含有率を高くしたことである。第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
接着部80は、カーボンを含む材料で形成してもよいが、樹脂のみからなる材料で形成し、その材料にカーボンを含ませないようにすることが好ましい。また、接着部80の樹脂は、発電対応部50及び仕切り部81の樹脂と別の樹脂を用いてもよいが、同一の樹脂を用いることが好ましい。接着部80の成型方法としては、圧縮成型等の各種成型法を用いることができる。カーボンセパレータ22Aの射出成型の場合には、金型のゲート、プランジャーの位置でそれぞれ材料を変えることで、接着部80と、発電対応部50及び仕切り部81とを所望の樹脂含有率で成型することができる。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、接着剤70と塗布面84,86との接着性を向上して初期の接着強度を向上しながら、発電対応部50での導電性を確保することができる。
<第3実施形態>
次に、図8及び図9を参照して、第3実施形態に係るカーボンセパレータについて説明する。第1実施形態との相違点は、塗布面84,86が全域ではなく、部分的に発電対応部50よりも樹脂含有率を高くしたことである。第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、接着部80の表裏各面には凹凸形状が設けられており、この凹凸形状を構成する部位が塗布面84,86になっている。この一例では、図9に示すように、塗布面84,86の凸部分が樹脂リッチの層となっている。このような塗布面84,86を発電対応部50等と一体に同一樹脂で形成するには、発電対応部50と接着部80との間で成型時の材料配向を変える型を用いればよい。例えば、型100の表面101に、材料配向が変わるような凹凸形状を設け、混練物の流動抵抗の違いによって、塗布面84,86が、接着部80の他の部位よりも樹脂92を多く含み、材料中のカーボン91の比率が小さくなるようにするとよい。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、接着剤70と塗布面84,86との接着性を向上して初期の接着強度を向上しながら、発電対応部50での導電性を確保することができる。
なお、第1〜第3実施形態の変形例として、カーボンセパレータの表裏両面に接着剤70を塗布するのではなく、片面にのみ接着剤70を塗布する場合であっても、本発明を適用できる。また、接着剤70でカーボンセパレータと接着する対象は、別のカーボンセパレータのみならず、例えば、樹脂フレームであってもよいし、Oリングなどのシール部材であってもよい。さらに、接着剤70を塗布する領域は、カーボンセパレータの接着位置に応じて適宜設計変更可能である。
第1実施形態に係る燃料電池の斜視図である。 第1実施形態に係る燃料電池の一部を断面的に示す断面図である。 第1実施形態に係る燃料電池のセル積層体の断面図である。 第1実施形態に係るカーボンセパレータの平面図である。 図4のV−V線で切断した拡大断面図である。 図5の線VIで囲まれた領域を示す拡大断面図である。 第2実施形態に係るカーボンセパレータを示す図であり、図5と同様の拡大断面図である。 第2実施形態に係るカーボンセパレータを示す図であり、図5と同様の拡大断面図である。 図8の線IXで囲まれた領域を成型型と共に示す拡大断面図である。
符号の説明
1…燃料電池、2…単セル、20…MEA(膜−電極接合体)、22A…セパレータ、22B…セパレータ、50…発電対応部、51…非発電対応部、70…接着剤、80…接着部、81…仕切り部、84,86…塗布面、91…カーボン、92…樹脂

Claims (11)

  1. カーボン及び樹脂を含む燃料電池用カーボンセパレータにおいて、
    前記燃料電池の発電領域にある発電対応部と、
    前記発電対応部の外側にあり、接着剤が塗布される塗布面を有する接着部と、を備え、
    前記接着部の少なくとも塗布面は、前記発電対応部に比べて樹脂含有率が高い、燃料電池用カーボンセパレータ。
  2. 前記発電対応部及び前記接着部は、同一の材料で形成されており、
    前記塗布面のみが、前記接着部のその他の部分及び前記発電対応部に比べて樹脂含有率が高い、請求項1に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  3. 前記塗布面は、前記カーボンを含まない材料で形成されている、請求項2に記載の燃料電池用カーボンセパレータ
  4. 前記塗布面は、前記接着部の樹脂と同一の樹脂で形成されている、請求項2又は3に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  5. 前記接着部は、前記塗布面を含む全体が前記発電対応部に比べて樹脂含有率が高い、請求項1に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  6. 前記接着部は、前記カーボンを含まない材料で形成されている、請求項5に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  7. 前記接着部と前記発電対応部とは、同一の樹脂が用いられている、請求項5又は6に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  8. 前記塗布面は、前記発電対応部に比べて樹脂含有率が部分的に高くなるように形成されている、請求項1に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  9. 前記塗布面は、前記発電対応部と前記接着部との間で成型時の材料配向が変わる型を用いられることで、前記発電対応部に比べて樹脂含有率が部分的に高くなるように形成されている、請求項8に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  10. 前記接着部と前記発電対応部との間を仕切り、前記接着部から前記発電対応部への接着剤の流動を抑制する仕切り部を更に備えた、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の燃料電池用カーボンセパレータ。
  11. 膜−電極接合体と、
    前記膜電極接合体を挟持する一対のセパレータと、を備えた燃料電池において、
    前記各セパレータとして、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の燃料電池用カーボンセパレータが用いられた、燃料電池。
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