JP2009151899A - 磁気記録媒体及びその製造方法ならびに磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法ならびに磁気ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】強磁性領域及び反強磁性領域の境界が狭くかつ強磁性から反強磁性への変化あるいは反強磁性から強磁性への変化が急峻であり、高密度化及び磁気ビット間の磁気分離が可能であり、表面性の劣化を抑制することができるパターンド媒体を提供すること。
【解決手段】デジタル磁気記録において用いられる磁気記録媒体において、非磁性の基板上に堆積された磁気記録層が、面内方向について、互いに反強磁性領域で分離された複数の強磁性領域を含んでなるように構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、デジタル磁気記録において用いられる磁気記録媒体及びその製造方法ならびに磁気ディスク装置に関する。さらに詳しく述べると、本発明は、ディスクリートトラック媒体においてはトラック密度を高め、熱安定性を向上させことができ、かつビットパターンド媒体においてはビット密度を高め、熱安定性を向上させることができる磁気記録媒体とその製造方法に関する。本発明はまた、かかる磁気記録媒体を搭載した磁気ディスク装置に関する。
磁気記録の分野において、磁気ディスク装置の媒体の高記録密度化に対処するとともに、従来の媒体よりも大容量化しかつ熱揺らぎの問題に対処するため、いわゆるパターンド媒体(「パターンドメディア」とも呼ばれている)が適用されている。パターンド媒体には、記録トラック間を分離してトラック間の干渉を図ったディスクリートトラック媒体(DTM)と、記録ビット間を分離して熱安定性の向上を図ったビットパターンド媒体(BPM)とがある。
従来、ディスクリートトラック媒体の製造では、磁気記録層をエッチングし、トラック形成する方法(例えば、特許文献1を参照。)や、磁気記録層にイオン打ち込みを行いその部分の磁性を弱めることによってトラックを形成する方法(例えば、特許文献2を参照。)が用いられている。また、ビットパターンド媒体の製造では、磁気記録層をエッチングし、単一ビットの記録に対応する磁気記録領域を分離させる方法(例えば、特許文献3参照。)が用いられている。以下、これらの特許文献に記載されている媒体の製造方法を具体的に説明する。
図15は、特許文献1に記載されたディスクリートトラック媒体をエッチングにより製造する方法を順に示した断面図である。最初に、図15(A)に示すように、ガラス基板151上に強磁性記録層152、保護層153及びレジスト層154を順に積層した媒体と、所望とする磁性パターンと逆転した凹凸を有するスタンパ171とを用意する。次いで、図示しないが、スタンパの凹凸をレジスト層に押し付けを凹凸パターンを転写した後、エッチング、イオンミリング等の一連の工程を経て、図15(B)に示すような媒体を作製する。得られる媒体では、図示されるように、スタンパの凹部に対応する部分が凸部磁性パターンとして残留している。
次いで、図15(C)に示すように、磁性パターン間の凹部を充填するように第1の非磁性体155としてカーボン(C)をスパッタリングにより充填する。第1の非磁性体155の表面改質を行った後、図15(D)に示すように、第1の非磁性体155上に第2の非磁性体156としてカーボン(C)をスパッタリングにより成膜する。その後、イオンミリングを行い、図15(E)に示すように、第2の非磁性体156及び第1の非磁性体155をエッチバックする。最後に、CVD法により再びカーボン(C)を堆積して保護層157を形成する。保護層157の上に潤滑剤を塗布すると、目的とするディスクリートトラック媒体が得られる。
図16は、特許文献2に記載されたディスクリートトラック媒体の断面図である。この媒体は、図示されるように、非磁性の基板201上に軟磁性層202、磁気記録層203、そして保護層205が順次積層されている。磁気記録層203は、その成膜後に原子を注入することによって部分的に非磁性化せしめられた非磁性化層204を合わせて有している。ここで、磁気記録層203の幅Wは200nm以下であり、非磁性化層204の幅Lは100nm以下であることが好ましい。具体的に説明すると、非磁性化層の形成は、例えば、保護層の形成が完了した後、保護層の表面にレジストを塗布して下地の磁気記録層を選択的にマスクし、露出した磁気記録層のみにイオンビーム等を用いて原子イオンを打ち込むことによって行うことができる。
図17は、特許文献3に記載されたビットパターンド媒体をエッチングにより製造する方法を順に示した断面図である。最初に、図17(A)に示すように、ガラス基板351上に強磁性記録層352、保護層353及びレジスト層354を順に積層した媒体と、磁性パターンに対応して凹部パターンが形成されているスタンパ371とを用意する。次いで、図示しないが、スタンパの凹部をレジスト層に押し付けを凹凸パターンを転写した後、パターン化されたレジスト層の凹部の底に残っているレジスト残渣をエッチングにより除去する。その後、図17(B)に示すように、残ったレジスト層をマスクとしてイオンミリングを行い、強磁性層352をエッチングする。
次いで、図17(C)に示すように、磁性パターン間の凹部を充填するように非磁性体355としてカーボン(C)をスパッタリングにより成膜する。凹部の充填が完了した後、図17(D)に示すように、非磁性体355をイオンミリングし、非磁性体355をエッチバックする。最後に、CVD法により再びカーボン(C)を堆積して保護層356を形成する。保護層356の上に潤滑剤を塗布すると、目的とするビットパターンド媒体が得られる。
このような従来のパターンド媒体において、さらなる磁気記録密度の増大のために改良すべき点が多多存在している。例えば、ディスクリートトラック媒体にあっては、隣接トラック間の磁気分離を急峻にすることが必要であり、また、ビットパターンド媒体にあっては、パターン化された磁気ビット間の磁気分離を改善する必要がある。
さらに具体的に説明すると、媒体のパターン化を上記したようにエッチングで行っている従来の技術では、トラックの境界線が曖昧となりと隣接トラック間に形成される凹部において鋭い溝形状の形成が困難であり、高密度化への対応に問題があった。また、凹部の埋め戻しによって発生する盛り上がりが例えばGMR、TMR等の読み出しヘッドと接触するのを防止するためにエッチバックによって表面を平坦化することが必要であった。さらに、エッチングや埋め戻しの工程が磁気記録媒体の形成プロセスに付加されて製造コストが高まることも問題であった。
一方、従来のイオン打ち込みによる方法では、磁気記録層にCo−Cr系合金を用いるために、打ち込み領域の磁性を弱にして多量の非磁性元素のイオン打ち込みを行うことが必要であり、媒体の表面性劣化や製造効率が低下するという問題があった。また、イオン打ち込み領域において、打ち込まれたイオンがかなりの量となるため、領域部分が盛り上がるという不具合も発生した。特にイオン打ち込みによる方法では、高密度化に対応してビットの体積を小さくしているが、これに合わせて磁気エネルギーが低下し、熱揺らぎ現象によって磁化が消失するという問題が発生した。この問題を解消するために対策として磁気異方性の高い材料を用いて磁化エネルギーを高めることが試みられているが、保磁力Hcが高くなるため、ヘッドでの書き込みができないとう新たな問題が発生した。この問題を解消するためにいわゆる熱アシスト記録法(書き込みのときだで媒体を加熱してHcを下げる方法)が提案されているが、ヘッド構造が複雑となり、推奨することができない。
特開2007−257801号公報(図1〜図6) 特開2007−273067号公報(図1) 特開2007−250091号公報(図7)
本発明は、従来の技術における上記のような問題点を解決することを課題としたものであり、パターンド媒体の作製においてエッチングを利用した場合には、ナノメートルオーダーの急峻な溝形成を可能となすこと、また、イオン打ち込みを利用した場合には、イオン打ち込み領域の強磁性を急峻に減衰させ、ビットの微細化による高密度化を可能となすことが目的であった。
さらに詳述すると、本発明の目的は、強磁性領域及び反強磁性領域の境界が狭くかつ強磁性から反強磁性への変化あるいは反強磁性から強磁性への変化が急峻であり、高密度化及びその調整が容易に可能であり、磁気ビット間の磁気分離を明確に行うことができ、表面性の劣化を抑制することができ、数ナノメートルオーダーでの磁気ヘッドの安定浮上に寄与することができ、そして製造コスト及び生産性の向上が図ることができるようなパターンド媒体と、その製造方法を提供することにある。
本発明の目的はまた、かかるパターンド媒体を備えた磁気ディスク装置を提供することにある。
本発明のこれらの目的やその他の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
本発明者らは、このたび、磁気記録媒体として組成調整によって結晶構造の変化がなく、急峻に強磁性から反強磁性、反強磁性から強磁性に物性が変化する材料を用いることで上記の目的を達成し得ということ、また、材料の組成を変化させるための手法として、イオン打ち込み、原子、すなわち、添加元素の拡散等の手法が有効であるということを見出し、本発明を完成した。
本発明は、その1つの面において、非磁性の基板上に堆積された磁気記録層が、面内方向について、互いに反強磁性領域で分離された複数の強磁性領域を含んでなる磁気記録媒体、すなわち、パターンド媒体にある。
本発明のパターンド媒体において、非磁性の基板上に堆積される磁気記録層は、例えば、連続したもしくは孤立した複数個のビットからなりかつ強磁性体から構成された周方向に延在する複数個の記録トラック領域と、隣接する前記記録トラック領域間にあって反強磁性体から構成されているトラック間分離領域とを含むことができる。
本発明のパターンド媒体は、いろいろな形態で提供することができる。例えば、本発明の媒体は、その好ましい1形態において、磁気記録層の記録トラック領域が、それぞれ、同心円状に周方向に間断なく連続して延在してなる複数個の記録ビットのトラックからなるディスクリートトラック媒体である。この媒体は、以下、DTMとも呼ぶ。
本発明の媒体は、そのもう1つの形態において、磁気記録層の記録トラック領域が、それぞれ、同心円状に周方向にそって互いに分割されて配列されてなる複数個の記録ビット列からなるビットパターンド媒体である。この媒体の場合、トラック間分離領域に加えて、それぞれの記録ビット列の前後する記録ビットの間も反強磁性体から構成されている。この媒体は、以下、BPMとも呼ぶ。
本発明の磁気記録媒体において、強磁性体と反強磁性領域は同一な結晶構造を有することが好ましい。また、その結晶構造はL1結晶構造であることが好ましい。例えば、強磁性領域及び反強磁性領域はFePtRh合金を主成分としており、互いにFePtRh合金の組成を異にすることが好ましい。また、L1結晶構造の(001)軸は、媒体が、形成された基体に対して垂直に配向し、それに起因する垂直磁気異方性を有することが好ましい。
また、本発明は、そのもう1つの面において、上記のような本発明の磁気記録媒体を製造する方法にある。本発明方法は、非磁性の基板上に磁気記録層を堆積する工程と、
前記磁気記録層の所定の領域を改質処理して強磁性領域及び反強磁性領域を形成する工程とを含んでなる。
本発明方法は、例えば、強磁性領域又は反強磁性領域のいずれか一方を形成する材料を基板上に成膜した後、形成された層の所定の領域を他方に改質することによって実施することができる。この方法は、例えば、強磁性材料を所定の同一膜厚で基板上に成膜した後、前記強磁性材料層上に部分的にマスクを形成し、露出した領域を反強磁性に改質することによって実施することができる。改質処理工程は、例えば、イオン打ち込み又は原子拡散によって実施することができる。
さらに、本発明は、そのもう1つの面において、
非磁性の基板上に磁気記録層を有し、当該磁気記録層が反強磁性体で分離された複数の強磁性領域を含んでなる磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、
前記磁気記録媒体に対して情報の記録または再生を行うためのヘッドとを搭載したことを特徴とする磁気ディスク装置にある。本磁気ディスク装置で使用するヘッドは、好ましくは、磁気抵抗効果型ヘッド、すなわち、MRヘッドや、その他のヘッド、例えばAMRヘッド、GMRヘッド、スピンバルブGMRヘッド、TMRヘッドなどである。
本発明によれば、以下の詳細な説明から理解されるように、磁気記録媒体として組成調整によって結晶構造の変化がなく、急峻に強磁性から反強磁性、反強磁性から強磁性に物性が変化する材料を用いることによって、また。組成を調整する手法として、イオン打ち込みや原子の拡散を適用することによって、強磁性領域と反強磁性領域の境界を従来の技術にくらべて、狭化することが可能であり、媒体の記録密度の改善及び調整が可能となる。また、本発明によれば、磁気ビット間の磁気分離を明確に行うことができる。
加えて、従来のドライプロセスにおいて必須であった凹部の埋め戻し工程が省略できるため、製造コスト、生産性の改善が可能となる。また、イオン打ち込みや添加元素(原子)の拡散によって組成変調を行うことができるとともに、磁気特性変調に要する添加元素の量が微小であるため、従来の手法による表面性の劣化を抑制することができ、よって、磁気ディスク装置における高密度化に向けた数ナノメートルオーダーでの磁気ヘッドの安定浮上に寄与することができる。
引き続いて、添付の図面を参照しながら本発明の好ましい形態について説明する。なお、以下の説明においては特に媒体としてディスクリートトラック媒体を参照しかつ磁気記録層の形成のためにFe−Pt系合金にロジウム(Rh)を打ち込みもしくはこれを拡散した形態を参照するけれども、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明による磁気記録媒体は、デジタル磁気記録において用いられるものであって、上記した通り、非磁性の基板上に堆積された磁気記録層が、連続したもしくは孤立した複数個のビットからなりかつ強磁性体から構成された周方向に延在する複数個の記録トラック領域と、隣接する前記記録トラック領域間にあって反強磁性体から構成されているトラック間分離領域とを含んでなる。
図1は、本発明の磁気記録媒体の典型例である磁気ディスクを示したものである。磁気ディスク10は、図1(A)に示されるように、真円状の媒体であり、その表面に円周状に複数個の記録トラック(図示せず)が予め定められたパターンで形成されている。記録トラックは、図1(A)の領域Bを拡大して示す図1(B)から理解されるように、複数個の記録トラック11が互いに隣接して形成されている。それぞれの記録トラック11には、記録再生ヘッドを位置決めするためのサーボ領域Sと、データを記録するためのデータ領域Dとが交互に形成されている。サーボ領域Sには、図示しないが、プリアンブル部、アドレス部及びバースト部が含まれる。データ領域Dには、本発明でいう「記録トラック領域」及び隣接する記録トラック領域間に介在する「トラック間分離領域」が含まれる。記録トラック領域は、媒体がディスクリートトラック媒体(DTM)であるとき、複数個の記録ビットが間断なく連続して形成されたトラック、いわゆるディスクリートトラックであり、また、媒体がビットパターンド媒体(BPM)であるとき、複数個の記録ビットがそれぞれ孤立して形成され、列状に配列されたトラック、いわゆるビットパターン列である。
図2は、各記録トラックにおける記録トラック領域とトラック間分離領域との関係を説明したものである。図2(A)は、ディスクリートトラック媒体における記録トラック領域の例である。図示される通り、記録トラック領域は、一方向に連続してかつ間断なく形成された複数個の記録ビットのトラック3Aからなり、強磁性体からなる強磁性領域である。また、隣接するトラック3Aの間に存在する領域が、トラック間分離領域3Bであり、反強磁性体からなる反強磁性領域である。強磁性領域は、例えばFe−Pt系合金から約5〜15nmの幅(W)及び約5〜15nmの厚さで形成することができる。強磁性領域に隣接する反強磁性領域は、例えば強磁性領域がFe−Pt系合金からなる場合、その合金にロジウム(Rh)を打ち込みか、Rhを拡散させることによって形成することができる。強磁性領域に挟まれた反強磁性領域の幅(W)は、通常、約5〜15nmである。反強磁性領域の厚さは、強磁性領域の厚さに同じであり、通常、約5〜15nmである。なお、以下では特にディスクリートトラック媒体の例を参照して本発明を説明するけれども、本発明では、ビットパターンド媒体も同様に形成し、遜色のない結果を達成しうるということを理解されたい。
図2(B)は、ビットパターンド媒体における記録トラック領域の例である。図示される通り、記録トラック領域は、ディスクリートトラック媒体とは異なって連続しておらず、一方向に孤立して形成された複数個の記録ビット3Aのトラック(ビットパターン列)からなる。この領域は、強磁性体からなる強磁性領域である。また、隣接する記録ビット3Aの間に存在する領域が、トラック間分離領域3Bであり、反強磁性体からなる反強磁性領域である。強磁性領域は、例えばFe−Pt系合金から約5〜15nmの幅(W)及び約5〜15nmの厚さで形成することができる。強磁性領域に隣接する反強磁性領域は、例えば強磁性領域がFe−Pt系合金からなる場合、その合金にロジウム(Rh)を打ち込みか、Rhを拡散させることによって形成することができる。隣接する強磁性領域の間に介在させられた反強磁性領域の幅(W)は、通常、約5〜15nmである。反強磁性領域の厚さは、強磁性領域の厚さに同じであり、通常、約5〜15nmである。
上記のようなパターンド媒体において、その磁気記録層を構成する記録トラック領域(強磁性領域)及びトラック間分離領域(反強磁性領域)は、それぞれ、任意の材料から形成することができるけれども、強磁性領域を構成する強磁性体と反強磁性領域を構成する反強磁性体とが同一な結晶構造を有するように構成することが好ましい。さらに、そのような結晶構造がL1結晶構造であることが好ましい。
強磁性体及び反強磁性体は、それぞれFePtRh合金を主成分としており、しかも記録トラック領域とトラック間分離領域とでFePtRh合金の組成を異にすることが好ましい。具体的には、先に述べたように、Rhの打ち込みあるいは拡散をコントロールすることによってFePtRh合金の組成を好適に変化させることができる。
また、本発明の磁気記録媒体では、上記のように結晶構造がL1結晶構造であり、L1結晶構造の(001)軸は、媒体が、形成された基体に対して垂直に配向し、それに起因する垂直磁気異方性を有することが好ましい。
上記のようなパターンド媒体は、通常、媒体の全体に記録トラック領域を形成するのに適当な強磁性材料から磁気記録層の前駆体を形成した後、反強磁性領域を形成すべき部分を選択的に改質して反強磁性領域を形成することによって製造することができる。このような手法を採用することによって、強磁性領域と反強磁性領域とが交互に存在する本発明のパターンド媒体を提供することができる。別法によれば、これとは反対の手法を適用してパターンド媒体を提供してもよい。すなわち、媒体の全体にトラック間分離領域を形成するのに適当な反強磁性材料から磁気記録層の前駆体を形成し、その後、強磁性領域を形成すべき部分を選択的に改質して強磁性領域を形成してもよい。また、本明細書においては特に図面を参照して説明しないが、サーボ領域Sのプリアンブル部、アドレス部及びバースト部のそれぞれにおいてもまた、各部とそれに隣接する部分とを、記録トラック領域の場合と同様に、強磁性領域及び反強磁性領域から形成することができる。
以上、本発明のパターンド媒体における磁気記録層とその構成について説明した。引き続いて、本発明のパターンド媒体で用いられる磁気記録層の構成をさらに詳細に説明する。
磁気記録媒体において、その磁気記録層をFePt系合金から形成することはすでに試みられている。例えば、T. Suzuki and K.Ouchi, IEEE Trans. Magn. 37, 1283 (2001)によれば、図1において、FePt系合金において磁気記録媒体としての特性要件となる高保磁力(Hc)が、スパッタリングで形成された膜に600℃の熱処理を施すことによって、L1規則合金構造とともに発現することが報告されている。T. Suzukiらの報告によれば、FePtを記録媒体として応用することが提案されているが、パターンド媒体において、トラック間の溝や組成変調による非磁性の領域を形成するには、従来のエッチング法に拠ることになり、背景技術の項ですでに述べたような問題を避けることができない。
ところで、T. Suzukiらが検討したFePt系材料にいて、膜ではなく、バルク材料に関する報告もなされている(湯浅新治及び宮島英紀、日本応用磁気学会誌 Vol.21, No. 3, 1997, pp.122 - 128を参照されたい)。この湯浅らの論文には、FePt系合金にRhを添加することによって、L1結晶構造を保ちながらも、磁性が強磁性から反強磁性に急峻に変化することが報告されている。
ここで、本発明者らは、反強磁性は、磁気記録の視点では非磁性と等価であるため、イオン打ち込みや拡散現象によって、従来のパターン化媒体の非磁性の領域に相当する部分をFePtRh系材料の反強磁性で構成することができれば、組成変調に対して、急峻な磁気物性の変化の特徴から、さらなる磁気記録密度の向上が期待できるという知見を得た。特に本発明者らは、従来、バルクの材料の報告しかなかったFePtRh合金の磁気記録媒体への適用について鋭意検討した結果、媒体の量産に一般的に用いられているスパッタ法を使用して、FePtRh合金を薄膜化し、その磁気特性に、パターンド媒体への技術適合性を見い出し、本発明を完成するに至った。以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
最初に、磁気記録層として使用するのに好適なFePtRh媒体の薄膜を試作するため、磁気記録層として使用するFePtRh媒体を、Fe、Pt、Fe−Rh合金及びSiOをターゲットとするマルチカソード構成のスパッタ法によってSiO基板上に形成した。FePtRh合金の組成は、それぞれのカソードに投入する電力を変化させることによって調整することができた。なお、スパッタ中の基板加熱は行っていない。また、スパッタ放電用のプロセスガスとしてArを0.5パスカルの圧力条件で使用した。また、SiOは、L1結晶構造における膜面に対するc軸の垂直配向性改善を意図して添加したものである。SiOの添加による配向性の改善については、セルモイヤーらの文献に述べられている(C. P. Luo, S. H. Liou, L. Gao, Y. Liu and D. J. Sellmyer, Appl. Phys. Lett. 77 (2000) 14を参照されたい)。このようにしてマルチカソードに基づくスパッタ成膜を行った結果、得られた膜の組成は、Fe50(Pt1−xRh50−SiOとなった。式中のxは、Ptに対するRh組成比を表し、0〜0.7の範囲で変化させた。ここで、SiOは、垂直配向性の付与を目的としたもので、他の添加物や下地層を用いて配向性を付与してもよい。
図7に、Fe50(Pt1−xRh50−SiO媒体において、PtとRhの組成比率xを変化させたときの飽和磁化(Ms)と保磁力(Hc)の変化を示す。図から理解されるように、Msはx=0.3付近で急激に減少しているが、xをさらに増大させてもMsは消失せず、100 emu/cm3程度残存している。また、Hcは、全組成比領域にわたって殆ど発生しておらず、一般的に3 kOe以上のHcを必要とする磁気ディスク装置において、図7に示した試作薄膜を適用することはできない。
次に、図7に示した薄膜について、真空熱処理炉によって700℃で2時間ほど加温処理を行った。その結果を図8に示す。驚くべきことに、Rhの組成比が0.2から0.7の領域において、特にはx=0.3辺りを境にして、飽和磁化の大きな変化が観察された。
図9は、図7及び図8に示した薄膜の磁化ループを示すグラフである。図9に示す磁化ループは、いずれも交番力磁力計(AGM)使用して計測された磁気特性をプロットしたものである。図9を参照するに、x=0.28の薄膜において、図9(a)及び図9(b)は、それぞれ、熱処理前及び熱処理後の磁気特性である。この組成では、熱処理前、すなわち成膜直後の膜ではループのヒステリシスが観察されず、すなわち大きな保磁力が発現せず、軟質磁性を呈した。一方、熱処理を施した後の状態では、Hcが急増し、この組成の場合、磁場を膜面に対して垂直方向に印加しながら測定した時のHcは10 kOeを超える大きな値を示した。また、図9(b)から、膜面に平行に磁界を印加しながら測定したヒステリシスループの角型は垂直に磁界を印加した場合に比べて偏平であり、垂直磁化膜となっていることがわかる。
現在、磁気ディスク装置として実用化されている垂直媒体の場合、Hcは凡そ5 kOe程度に調整されている。高い記録密度特性を確保するためには、ヘッドの書き込み能力の許す範囲で高いHcに調整することが磁気記録の原理上必要であるが、図9(b)のヒステリシスループからわかるとおり、本薄膜材料が高Hcの発現能力を有しており、高密度垂直磁気記録媒体としての適性が認められる。
一方、図9(a)及び図9(b)の膜に対してRh濃度をx=0.34まで増大させた膜の熱処理前及び熱処理後のヒステリシスループを、それぞれ、図9(c)及び図9(d)に示す。この場合、図9(c)では、200 emu/cm3程度のMsと軟質的な磁化過程が観察された。これに熱処理を施した図9(d)では、Msは20 emu/cm3程度まで低下しているように見える。この微小なMsは、この度の磁化過程の測定に用いた交番力磁力計のバックグランドレベルに相当し、その意味では、図9(d)に示した膜の強磁性特性は殆ど消失したと理解される。なお、図9(a)〜図9(d)において観察された絶対値が15 kOeを超える磁界領域での磁化の増大は、交番力磁力計のバックグランド特性であり、膜の本質的な磁性には関係しない現象である。
次に、FePtRh膜の熱処理前後での結晶構造の変化をX線回折手法によって解析した結果を図10に示す。図10(A)及び図10(B)は、それぞれ、熱処理の前と後での解析結果を示している。これら結晶構造の解析に用いた膜の厚さは10nmであった。
先ず、図10(A)に示す、熱処理前のX線回折には、3つ程度の回折ピークが認められたが、これらの回折ピークは、基板及び試料ホルダーなどのバックグランドシグナルであり、この解析からは膜の構造を同定することができない。そこで、別途、低入角X線回折手法によって膜の構造同定を行った。その結果、膜の結晶構造は面心立方構造であると認められた。
次に、熱処理後のX線回折結果(図10(B)を参照)に認められる(001)反射は、薄膜が規則格子(超格子構造)になったときにのみ観察されるものである。前述の(001)に加えて、(002)面からの顕著な反射ピークが認められる。このことから、膜がL1構造を有していることがわかる。この2つの実験事実から、熱処理後のFePtRh膜はL1構造となっていることが理解される。10nmと非常に薄い媒体の磁気的な構造が反強磁性であることを同定することは非常に困難であるが、本検討による薄膜の結晶構造の解析と、湯浅新治及び宮島英紀、日本応用磁気学会誌 Vol.21, No. 3, 1997, pp.122 - 128の報告を考慮すると、本発明におけるFePtRh合金ではL1構造領域で、強磁性と反強磁性の磁気物性転移によって、急峻な飽和磁化と保磁力の変化を生じていることが理解される。
また、低角入射X線回折法によれば、(111)面の存在が確認できるが、2θ-θ法で41°付近に観察されるであろう(111)反射が殆ど観察されないことからL1構造のc軸の膜面に対する垂直配向性が良好なことがわかる。したがって、本薄膜の垂直磁気記録媒体への適合性は良好であると判断できる。
要するに、厚さ10nmのFe50(Pt1−xRh50−SiO媒体において、x=0.28の強磁性領域にRhのディスクリートトラック媒体やビットパターンド媒体を形成するためのマスクを設けた上で、選択的な領域にRhを添加して、x=0.34の膜組成を実現する場合、従来のパターン化媒体の非磁性領域に相当する部分を反強磁性化するために必要なRhの添加量は、3 at%程度でも十分であり、過小である。よって、得られる媒体において表面性の変化も殆どなく、短時間(数秒程度)のイオン打ち込みによって媒体のパターン化が可能であると考えられ、コスト低減、量産性改善への効果が期待される。ここで、イオン打ち込みに代えて、Rh原子の拡散やその他の手法も可能である。また、当然のことながら、組成変調を行う場合、初期の媒体が反強磁性となるような組成を選び、部分的な組成変調により強磁性領域を形成してもよい。
図11は、a格子定数、c格子定数ならびにc/a軸比をRh添加比xに対してまとめた結果をプロットしたものである。先に説明して説明した図8より、xが0.28から0.34の間で非常に大きな飽和磁化の変化が認められたが、図11より、この領域でa、c、c/aに不連続な変化がないことから、膜の体積変化も緩く、微小であることが理解できる。
次に、主にはRhの拡散によって、FePtRhの磁性を変調した結果を説明する。
先ず、SiO基板上にFe50(Pt1−xRh50−SiO(x=0.28)媒体を10nmの厚さでスパッタ成膜した後、700℃で1時間にわたって熱処理を施した。スパッタ条件は、先に述べた通りである。図12(A)及び図12(B)は、それぞれ、熱処理を施す前及び熱処理を施した後のヒステリシスループを示す。熱処理を施した後には、7 kO程度の高保磁力と良好な垂直磁気配向性を示し、高密度垂直媒体の磁気特性要件を有している。
次に、非磁性領域(反強磁性領域)を添加元素の拡散によって形成できるかどうかの検証のため、SiO基板上にFe50(Pt1−xRh50−SiO(x=0.28)媒体を10nmの厚さでスパッタ成膜した後、その上にRh層を0.38nmの膜厚で成膜した(この膜厚は、概ね2原子層厚さに相当)。このRh層は、そのRhが下層のFe50(Pt1−xRh50−SiO(x=0.28)層に拡散した場合、xが0.34程度まで増大し、その領域が強磁性から反強磁性に転移することを想定したものである。ここで、Rhを添加剤としているために、Feと(Pt1−xRh)の比は50:50から僅かにずれるが、L1構造の形成範囲にある。この積層膜に、700℃で1時間にわたって熱処理を施した。図13(A)及び図13(B)は、それぞれ、熱処理を施す前及び熱処理を施した後のヒステリシスループを示す。熱処理前の強磁性軟磁気特性が熱処理によって測定系の検出精度において非磁性となっており、これまでの解析・解釈から、この領域が強磁性から、反強磁性層に転移したことは最も妥当な理解と考える。
以上の説明から理解されるように、パターンド媒体に相当するパターン形状に対応(ディスクリートトラック媒体では複数の記録トラックを隔てる空隙;ビットパターンド媒体では複数のパターン化された強磁性領域を隔てる空隙)して、わずか数原子層のRhを選択形成した後に、熱処理を施すことによってパターンド媒体が形成される。また、ヘッド浮上量が5nm程度と想定される記録再生系において、わずか数原子層のRhのパターン化形成によってヘッドディスクインターフェースへの影響は殆どないであろう。また、当然のことながら、イオン打ち込みに代えて原子拡散法によって組成変調を行う場合、初期の媒体が反強磁性となるような組成を選び、部分的な組成変調により強磁性領域を形成することもできる。
図14は、以上に説明した本発明をさらに分かりやすく説明したグラフである。図14(A)に示されるように、本発明によれば、イオン打ち込み、原子拡散などの手法を採用することで、組成変調の結果として、強磁性から反強磁性への変化、あるいは反強磁性から強磁性への変化を急峻に誘導することができる。また、かかる急峻な変化の結果、強磁性体からなる記録トラック領域において高保磁力を確保しつつ、隣接する記録トラック領域によって挟まれたトラック間分離領域では、記録トラック領域との境界線を鮮明なものとしつつ、良好な反強磁性領域を実現することができる。
図3は、本発明による磁気記録媒体の一形態を示したものである。なお、図示の媒体は、磁気ディスクの例であるが、発明の理解を容易にするために層構成を簡単な形で説明している。本発明の実施において、実際にはより複雑な層構成を採用し、様々な作用及び効果を達成しうるということを理解されたい。例えば、図示した層膜に加えて、任意の層膜や中間層を追加することができる。図示の磁気記録媒体10は、非磁性の基板1、下地層2、磁気記録層3、カーボン保護膜4、そして潤滑剤層5を有している。しかし、磁気記録媒体10では、本発明の範囲内において種々の変更や改良、例えば、磁気記録層3の多層化、中間層の追加などを行うことができる。実際、現用の磁気記録媒体の層構成は、非常に複雑になっている。
非磁性の基板は、この技術分野において常用のいろいろな材料から形成することができる。適当な非磁性の基板としては、例えば、結晶質ガラス基板、表面酸化膜(例えばシリコン酸化膜)を有するシリコン基板、SiC基板、カーボン基板、セラミック基板などを挙げることができる。基板の厚さは、通常、約0.635〜1.27mmである。
本発明の磁気記録媒体において、媒体の磁気記録層は、本発明により、連続したもしくは孤立した複数個のビットからなりかつ強磁性体から構成された周方向に延在する複数個の記録トラック領域と、隣接する前記記録トラック領域間にあって反強磁性体から構成されているトラック間分離領域とを含んでなるように構成されたものである。磁気記録層の厚さは、通常、約5〜15nmである。磁気記録層の詳細については、上記の説明及び下記の説明を参照されたい。
カーボン保護膜は、カーボン保護膜、水素化カーボン保護膜などであり、例えば、スパッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、FCA(Filtered Cathodic Arc )法などによって形成することができる。特にFCA法の場合、高硬度のカーボン保護膜を磁気記録層上に堆積するとともに、その高硬度のカーボン保護膜中に窒素を含有させた場合、カーボン保護膜の液体潤滑剤に対する吸着性が著しく向上せしめられ、優れた耐久性を得、かつ維持できるであろう。カーボン保護膜の膜厚は、通常、約3〜10nmである。
カーボン保護膜は、その上方に通常フルオロカーボン樹脂系の潤滑剤層が塗布されている。適当な潤滑剤は、液体であり、例えば、フォンブリン、クライオトックスなどという商品名で容易に入手可能である。潤滑剤層の厚さは、通常、約0.1〜0.5nmである。
本発明はまた、上記のような本発明の磁気記録媒体の製造方法にある。本発明によれば、本発明の磁気記録媒体は、いろいろな手法を使用して有利に製造することができる。本発明方法の実施において、例えば、下記の工程:
前記記録トラック領域及び前記トラック間分離領域のいずれか一方を形成する材料を所定の厚さで成膜して、前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域を有する磁気記録層の前駆体を形成する工程、及び
得られた磁気記録層の前駆体において、所定の領域を改質処理して前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域を形成し、よって磁気記録層となす工程
によって非磁性の基板上に磁気記録層を堆積することができる。
図4及び図5は、本発明による磁気記録媒体の製造方法の好ましい1形態を順に示したものである。なお、図示の製造方法は、本発明の範囲内において任意に変更し得ることを理解されたい。
最初に、図4(A)に示すように、磁気記録媒体の基板として使用するため、非磁性の基板1を用意する。次いで、図4(B)に示すように、基板1の上に下地層2を堆積する。例えば、RFマグネトロンスパッタ装置により、SiO下地層2を膜厚10nmで形成することができる。
下地層の形成が完了した後、磁気記録層を本発明の手法に従った形成する。最初に、図4(C)に示すように、下地層2の上にトラック間分離領域を形成するに好適な材料をスパッタ法により成膜する。例えば、Fe50(Pt1−xRh50−SiO(x=0.28)薄膜3を膜厚10nmで成膜することができる。成膜のため、Fe、Pt、Fe−Rh合金及びSiOをターゲットとするマルチカソード構成のスパッタ法を採用することができる。
次いで、図4(D)に示すように、Fe50(Pt1−xRh50−SiO薄膜3の表面のうちトラック間分離領域(反強磁性領域)となる部分を選択的にレジスト膜6で被覆する。レジスト膜6の膜厚は、約30〜60nmが好ましい。
引き続いて、図5(E)に示すように、レジスト層6によるマスキング条件下、記録トラック領域が露出しているFe50(Pt1−xRh50−SiO薄膜3に矢印7で示すようにRhイオン7の打ち込みを行う。Rhイオン打ち込みは、例えばドーズ量1.5×1015(イオン/cm)で行うことができる。Rhイオン打ち込みの結果、記録トラック領域となるべき領域において、Fe50(Pt1−xRh50−SiO薄膜3のxが0.28から0.32に変化し、この領域の磁性が十分に消失し得ると考えられる。なお、ここではドーズ量を1.5×1015(イオン/cm)としたけれども、組成変調の程度などに応じてドーズ量を任意に変更することができる。
さらに、イオン打ち込み後のFe50(Pt1−xRh50−SiO薄膜3を微量の酸素を含むアルゴン(Ar)雰囲気中で700℃で1時間にわたって熱処理(焼鈍)する。熱処理により、図5(F)に示すように、マスクとして使用したレジスト層6が除去されるとともに、Fe50(Pt1−xRh50−SiO薄膜3において、Rhが内部に打ち込まれ拡散したトラック間分離領域3Aとその隣りの記録トラック領域3Bとが形成される。記録トラック領域3Bは依然として高Hc及び高Msであるけれども、トラック間分離領域3Aでは、高Hc及び高Msであったものが、Hc→0及びMs→0へと変化する。なお、ここでは熱処理時間を700℃、1時間としたけれども、組成変調の程度などに応じて熱処理条件を任意に変更することができる。例えば、熱処理は、約600〜800℃の温度で約5分〜約2時間にわたって行うことができる。
本発明に従って磁気記録層3を形成した後、その上にカーボン保護膜4を堆積する。カーボン保護膜4は、例えば、CVD成膜装置を使用して、膜厚5nmで成膜することができる。カーボン保護膜4の形成後、その上方にフルオロカーボン樹脂系の潤滑剤層5を膜厚0.5nmで塗布する。このような一連の処理を得て、図5(G)に示すような層構成をもった磁気記録媒体10を作製することができる。
本発明は、上記したような磁気記録媒体及びその製造方法の他に、本発明の磁気記録媒体を搭載した磁気ディスク装置にある。本発明の磁気ディスク装置において、その構造は特に限定されないというものの、基本的に、磁気記録媒体において情報の記録を行うための記録ヘッド部及び情報の再生を行うための再生ヘッド部を備えている装置を包含する。再生ヘッド部は、磁界の強さに応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗素子を使用した磁気抵抗効果型ヘッド、すなわち、MRヘッド、GMRヘッド、TMRヘッド等を備えていることが好ましい。かかる磁気ディスク装置で用いられる磁気記録媒体に、本発明による磁気記録層組み込まれて使用される。
図6は、本発明の磁気ディスク装置の好ましい1形態を示した斜視図である。図示の磁気ディスク装置は、現在使用されているロード/アンロード方式のハードディスク装置であり、本発明の磁気記録媒体はこのハードディスク装置にも搭載することができる。ハードディスク装置50のベース52の上の一方の側には、記憶媒体として、スピンドルモータ53によって回転する少なくとも1枚の磁気ディスク(本発明の磁気記録媒体)10があり、この磁気ディスク10には、図1及び図2を参照して先に説明したように、データ記録用の多数のトラックが形成されている。
ハードディスク装置50のベース52の上の他方の側には、磁気ディスク10のトラックにアクセスしてデータの読み書きを行うヘッド(図示せず)を備えるスイングアーム55がある。ヘッドはスイングアーム55の先端部に取り付けられている。スイングアーム55は回転軸56を中心にして揺動するように構成されており、回転軸56に対してスイングアーム55と反対側には、スイングアーム55を駆動するボイスコイルモータ57がある。
また、ロード/アンロード方式のハードディスク装置50では、アンロード時にはヘッドを磁気ディスク10の外側に退避させる。このため、ロード/アンロード方式のハードディスク装置50には、磁気ディスク10の外周部近傍のベース52の上に、スイングアーム55の先端部を保持するランプ機構60がある。ランプ機構60には、スイングアーム55の先端部に設けられたリフトタブ59を保持するためのランプ61がある。ランプ機構60は磁気ディスク10の外側に設けられるが、ランプ61はその一部が磁気ディスク10とオーバラップしている。
以上、本発明を特にその好ましい実施の形態及び実施例を参照して説明した。ここでは、本発明のさらなる理解のため、本発明の好ましい態様を「付記」としてまとめて記載する。
(付記1) 非磁性の基板上に堆積された磁気記録層が、面内方向について、互いに反強磁性領域で分離された複数の強磁性領域を含んでなることを特徴とする磁気記録媒体。
(付記2) 前記強磁性領域が、同心円状に周方向に間断なく延在してなることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記3) 前記強磁性領域が、同心円状に周方向沿って互いに分割されて配列されてなることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記4) 前記強磁性体及び前記反強磁性領域は同一な結晶構造を有することを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
(付記5) 前記結晶構造がL1結晶構造であることを特徴とする付記4に記載の磁気記録媒体。
(付記6) 前記強磁性領域及び前記反強磁性領域はFePtRh合金を主成分としており、互いにFePtRh合金の組成を異にすることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
(付記7) 前記L1結晶構造の(001)軸は、媒体が、形成された基体に対して垂直に配向し、それに起因する垂直磁気異方性を有することを特徴とする付記5又は6に記載の磁気記録媒体。
(付記8) 非磁性の基板上に堆積された磁気記録層が、連続したもしくは孤立した複数個のビットからなりかつ強磁性体から構成された周方向に延在する複数個の記録トラック領域と、隣接する前記記録トラック領域間にあって反強磁性体から構成されているトラック間分離領域とを含んでなることを特徴とする付記1〜7のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
(付記9) 前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域は、前記記録トラック領域及び前記トラック間分離領域のいずれか一方を形成する材料を所定の同一厚さで基板上に成膜した後、形成された層の所定の領域を前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域に改質することによって形成されたものであることを特徴とする付記8に記載の磁気記録媒体。
(付記10) 前記記録トラック領域及び前記トラック間分離領域は、前記記録トラック領域を形成する強磁性材料を所定の同一膜厚で基板上に成膜した後、形成された層のうちの前記記録トラック領域をマスクの存在で保護しながら、露出した前記トラック間分離領域を改質により反強磁性に変化させることによって形成されたものであることを特徴とする付記9に記載の磁気記録媒体。
(付記11) 前記改質処理は、イオン打ち込み又は原子拡散であることを特徴とする付記10に記載の磁気記録媒体。
(付記12) 前記記録トラック領域及び前記トラック間分離領域は、互いに組成を異にするFePtRh合金を主成分としており、前記FePtRh合金が式:Fe50(Pt1−xRh50−SiOにより表され、式中のxの変動により組成の調整が行われることを特徴とする付記8〜11のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
(付記13) 非磁性の基板上に順に、下地層、磁気記録層、カーボン保護層及び潤滑剤層を記載の順序で含むことを特徴とする付記1〜12のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
(付記14) 非磁性の基板上に磁気記録層を堆積する工程と、
前記磁気記録層の所定の領域を改質処理して強磁性領域及び反強磁性領域を形成する工程と
を含んでなることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(付記15) 前記強磁性領域又は反強磁性領域のいずれか一方を形成する材料を基板上に成膜した後、形成された層の所定の領域を他方に改質することを特徴とする付記14に記載の製造方法。
(付記16) 強磁性材料を所定の同一膜厚で基板上に成膜した後、前記強磁性材料層上に部分的にマスクを形成し、露出した領域を反強磁性に改質することを特徴とする付記15に記載の製造方法。
(付記17) 反強磁性材料を所定の同一膜厚で基板上に成膜した後、前記反強磁性材料層上に部分的にマスクを形成し、露出した領域を強磁性に改質することを特徴とする付記15に記載の製造方法。
(付記18) 前記改質処理工程は、イオン打ち込み又は原子拡散であることを特徴とする付記14〜17のいずれか1項に記載の製造方法。
(付記19) 非磁性の基板上に磁気記録層を堆積するときに、
前記記録トラック領域及び前記トラック間分離領域のいずれか一方を形成する材料を所定の厚さで成膜して、前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域を有する磁気記録層の前駆体を形成する工程と、
得られた磁気記録層の前駆体において、所定の領域を改質処理して前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域を形成し、よって磁気記録層となす工程と
を含んでなることを特徴とする付記14に記載の製造方法。
(付記20) 前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域は、前記記録トラック領域及び前記トラック間分離領域のいずれか一方を形成する材料を所定の同一厚さで基板上に成膜した後、形成された層の所定の領域を前記記録トラック領域又は前記トラック間分離領域に改質することによって形成することを特徴とする付記19に記載の製造方法。
(付記21) 前記記録トラック領域及び前記トラック間分離領域は、前記記録トラック領域を形成する強磁性材料を所定の同一膜厚で基板上に成膜した後、形成された層のうちの前記記録トラック領域をマスクの存在で保護しながら、露出した前記トラック間分離領域を改質により反強磁性に変化させることによって形成することを特徴とする付記19又は20に記載の製造方法。
(付記22) 前記改質処理工程は、イオン打ち込み又は原子拡散であることを特徴とする付記19〜21のいずれか1項に記載の製造方法。
(付記23) 前記改質処理において、イオン打ち込み又は原子拡散に続いて熱処理を行うことを特徴とする付記22に記載の製造方法。
(付記24) 前記熱処理を600〜800℃の温度で5分〜1時間にわたって行うことを特徴とする付記23に記載の製造方法。
(付記25)
非磁性の基板上に磁気記録層を有し、当該磁気記録層が反強磁性体で分離された複数の強磁性領域を含んでなる磁気記録媒体と、
前記磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、
前記磁気記録媒体に対して情報の記録または再生を行うためのヘッドとを搭載したことを特徴とする磁気ディスク装置。
本発明による磁気ディスクを示した平面図(A)及び部分拡大図(B)である。 図1に示した磁気ディスクの記録トラック領域のディスクリートトラックパターン(A)及びビットパターン(B)を示した模式図である。 本発明による磁気ディスクの1形態を示した断面図である。 図3に示した磁気ディスクの製造方法を順に示した断面図(その1)である。 図3に示した磁気ディスクの製造方法を順に示した断面図(その2)である。 本発明による磁気ディスク装置の1形態を示した斜視図である。 磁気記録層においてPtとRhの組成比率xを変化させたときの、飽和磁化(Ms)と保磁力(Hc)の変化をプロットしたグラフである。 図7に示した磁気記録層において700℃で2時間の加温処理を行った後の結果をプロットしたグラフである。 図7及び図8に示した磁気記録層において熱処理を行う前及び熱処理を行った後の磁気特性の変化を示した磁化ループ図である。 磁気記録層において熱処理を行う前及び熱処理を行った後の結晶構造の変化を解析した結果を示した磁化ループ図である。 図8に示した磁気記録層においてa、c格子定数及びc/a軸比をPtとRhの組成比率xに関してプロットしたグラフである。 磁気記録層において熱処理を行う前及び熱処理を行った後の垂直磁気配向性の変化を示したヒステリシスループ図である。 磁気記録層において熱処理を行う前及び熱処理を行った後の垂直磁気配向性の変化を示したヒステリシスループ図である。 磁気記録層においてイオン打ち込み、原子拡散等の改質処理によって反強磁性領域が形成されるメカニズムを具体的に説明した模式図である。 特許文献1に記載のパターンド媒体の製造方法を順に示した断面図である。 特許文献2に記載の磁気記録媒体を模式的に示した断面図である。 特許文献3に記載のパターンド媒体の製造方法を順に示した断面図である。
符号の説明
1 基板
2 下地層
3 磁気記録層
3A 反強磁性領域
3B 強磁性領域
4 カーボン保護膜
5 潤滑剤層
6 レジスト
7 イオン打ち込み
10 磁気記録媒体
50 磁気ディスク装置

Claims (13)

  1. 非磁性の基板上に堆積された磁気記録層が、面内方向について、互いに反強磁性領域で分離された複数の強磁性領域を含んでなることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記強磁性領域が、同心円状に周方向に間断なく延在してなることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記強磁性領域が、同心円状に周方向沿って互いに分割されて配列されてなることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記強磁性体及び前記反強磁性領域は同一な結晶構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記結晶構造がL1結晶構造であることを特徴とする請求項4に記載の磁気記録媒体。
  6. 前記強磁性領域及び前記反強磁性領域はFePtRh合金を主成分としており、互いにFePtRh合金の組成を異にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  7. 前記L1結晶構造の(001)軸は、媒体が、形成された基体に対して垂直に配向し、それに起因する垂直磁気異方性を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の磁気記録媒体。
  8. 非磁性の基板上に磁気記録層を堆積する工程と、
    前記磁気記録層の所定の領域を改質処理して強磁性領域及び反強磁性領域を形成する工程と
    を含んでなることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  9. 前記強磁性領域又は反強磁性領域のいずれか一方を形成する材料を基板上に成膜した後、形成された層の所定の領域を他方に改質することを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
  10. 強磁性材料を所定の同一膜厚で基板上に成膜した後、前記強磁性材料層上に部分的にマスクを形成し、露出した領域を反強磁性に改質することを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
  11. 反強磁性材料を所定の同一膜厚で基板上に成膜した後、前記反強磁性材料上に部分的にマスクを形成し、露出した領域を強磁性に改質することを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
  12. 前記改質処理工程は、イオン打ち込み又は原子拡散であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 非磁性の基板上に磁気記録層を有し、当該磁気記録層が反強磁性体で分離された複数の強磁性領域を含んでなる磁気記録媒体と、
    前記磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、
    前記磁気記録媒体に対して情報の記録または再生を行うためのヘッドとを搭載したことを特徴とする磁気ディスク装置。
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