JPWO2017033393A1 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、面内保磁力を増加させず、且つ、磁気特性の低下を招くことなく、磁性材料のキュリー温度(Tc)を低下させることができる磁気記録媒体を提供することを目的とする。磁気記録媒体は、基板と、磁気記録層とを含む磁気記録媒体であって、前記磁気記録層は、FePtRh規則合金を含み、前記FePtRh規則合金のRh含有量が10at%以下である。

Description

本発明は、磁気記録媒体に関する。具体的には、ハードディスク磁気記録装置(HDD)に使用される磁気記録媒体に関する。
近年、磁気記録の高密度化の要請が著しい。磁気記録の高密度化を実現する技術として、垂直磁気記録方式が採用されている。垂直磁気記録媒体は、非磁性基板と、硬質磁性材料から形成される磁気記録層を少なくとも含む。垂直磁気記録媒体は、任意選択的に、軟磁性材料から形成されて、磁気ヘッドが発生する磁束を磁気記録層に集中させる役割を担う軟磁性裏打ち層、磁気記録層の硬質磁性材料を目的の方向に配向させるための下地層、磁気記録層の表面を保護する保護膜などをさらに含むことができる。
磁気記録の高密度化のためには、高い熱安定性が必要であり、FePtなどの高い磁気異方性を有する材料で構成された磁気記録層が提案されている。しかしながら、FePtは、室温での保磁力が高く、通常の記録ヘッドでは磁場が足りず記録を行うことができない。そこで熱アシスト磁気記録方式が提案されている。
熱アシスト磁気記録方式は、磁気記録層にレーザ等を照射して加熱することで保磁力を低下させ、その状態で記録用の磁場を印加して磁化を反転させる記録方式である。熱アシスト磁気記録方式では磁性材料のキュリー温度近傍まで加熱して記録する。例えば、FePtのキュリー温度(Tc)は450℃程度であることが知られている。
一方、高温での記録は、磁気記録層を保護するためのカーボン保護膜や保護膜上の潤滑剤の劣化をもたらし、記録ヘッド自体の劣化の原因ともなるため、磁気記録装置の信頼性が大きく低下する要因となる。そのため、できるだけ低温で記録を行うことが望まれる。
FePtのTcを低下させるために、FePtに第三の元素(X)を添加する方法がある。例えば、XとしてCu、Mnなどの元素を添加することが提案されている。例えば、特許文献1ではTcを低下させるためFePtにCu等を添加することが提案されている。
特許文献2は、非磁性基板上の堆積された磁気記録層が、面内方向について、互いに反強磁性領域で分離された複数の強磁性領域を含む磁気記録媒体を開示している。引用文献2では、強磁性領域及び反強磁性領域にFePtRhを主成分とした合金を使用し、高密度化及び磁気ビット間の磁気分離が可能であり、表面の劣化を抑制することができることが開示されているが、特許文献2では磁気記録時の記録温度の低下についての提案はない。
特開2009−059461号公報 特開2009−151899号公報
R. F. Penoyer、「Automatic Torque Balance for Magnetic Anisotropy Measurements」、The Review of Scientific Instruments、1959年8月、第30巻第8号、711−714 近角聰信、強磁性体の物理(下)、裳華房、10−21
特許文献1のようにFePtに第三の元素(X)として、Cu、Mnなどを添加すると、Tcの低下をある程度実現できる。しかし、磁気記録層内の磁性材料の磁化容易軸が基板面内に配向(本明細書で、このような配向を単に面内配向とも称する)し、面内保磁力が増加するという問題が発生することが発明者らの検討によって判明した。面内保磁力が大きいと、垂直磁気記録においては、記録できない箇所が増加することを意味するため好ましくない。即ち、磁気記録媒体の垂直磁気特性を低下させずにTcを低下させる必要がある。
従って、面内保磁力を増加させず、且つ、他の磁気特性の低下を招くこともなく、磁性材料のTcを低下させることが望まれている。
磁気記録媒体は、基板と、磁気記録層とを含み、前記磁気記録層は、Fe、Pt及びRhを有する規則合金を含み、前記FePtRh規則合金のRh含有量が10at%以下である。
磁気記録媒体では、前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金は、Fe/Ptの比が1.0以上であり、Rh含有量が1at%以上であることが好ましい。
磁気記録媒体では、前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金は、Fe/Ptの比が1.2以上であり、Rh含有量が1.5at%以上であることが好ましい。更に、この磁気記録媒体では、Fe含有量が50at%以上であることがより好ましい。
磁気記録媒体は、面内保磁力を増加させず、且つ、磁気特性を低下させることなく、磁性材料のTcを低下させることができる。
磁気記録媒体の1つの構成例を示す断面図である。 磁気記録媒体の磁気記録層においてFePtにRhを添加した場合の状態を説明するための概略図である。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtX(X=Rh又はCu)を用いた場合の、Xの添加量(at%)と面内保磁力(Hc_in)(kOe)の関係を表したグラフである。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合の、Rhの添加量(at%)と、バリアント量(%)の関係を表したグラフである。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合の面内配向成分のピーク強度比を、Fe、Pt及びRhの含有量(at%)に対してプロットした三元図である。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合のTcの変化を示すグラフであり、Rhの添加量(at%)に対するTc(℃)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合の飽和磁化(Ms)の変化を示すグラフであり、Tc(℃)に対するMs(emu/cc)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合の磁気異方性定数(Ku)の変化を示すグラフであり、Tcの変化に対するKu(erg/cc)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合のTcを、Fe、Pt及びRhの含有量(at%)に対してプロットした三元図である。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合のMsを、Fe、Pt及びRhの含有量(at%)に対してプロットした三元図である。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合のKuを、Fe、Pt及びRhの含有量(at%)に対してプロットした三元図である。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtX(X=Rh、Cu、Mn又はRu)におけるFe/Pt=1.2(但し、X=Ruでは、Fe/Pt=1.1及び1.2)の場合のTcの変化を示すグラフであり、Xの添加量(at%)に対するTc(℃)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtX(X=Rh、Cu、Mn又はRu)におけるFe/Pt=1.2(但し、X=Ruでは、Fe/Pt=1.1及び1.2)の場合のMsの変化を示すグラフであり、Tc(℃)に対するMs(emu/cc)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtX(X=Rh、Cu、Mn又はRu)におけるFe/Pt=1.2(但し、X=Ruでは、Fe/Pt=1.1及び1.2)の場合のKuの変化を示すグラフであり、Tcの変化に対するKu(erg/cc)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtX(X=Rh、Cu、Mn又はRu)におけるFe/Pt≦0.85の場合のTcの変化を示すグラフであり、Xの添加量(at%)に対するTc(℃)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtX(X=Rh、Cu、Mn又はRu)におけるFe/Pt≦0.85の場合のMsの変化を示すグラフであり、Tc(℃)に対するMs(emu/cc)の変化を示す。 磁気記録媒体の磁気記録層にFePtX(X=Rh、Cu、Mn又はRu)におけるFe/Pt≦0.85の場合のKuの変化を示すグラフであり、Tcの変化に対するKu(erg/cc)の変化を示す。
磁気記録媒体は、基板と、磁気記録層とを含み、前記磁気記録層はFe、Pt及びRhを有する規則合金を含み、前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金のRh含有量が10at%以下であることを特徴とする。本明細書では、前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金を単にFePtRh規則合金とも称する。また、本明細書において、FePtX、FePtなどの、元素により表された合金又は材料の表記は、単に当該元素を構成要素として有することを意味し、当該元素間の組成を規定しない。従って、例えばFePtRhとの記載は、当該規則合金の構成元素がFe、Pt及びRhであることを示すのみであり、これらの構成元素の比が1:1:1であることを意味しない。更に、本明細書において、「FePtRhからなる(consisting of)」、「FePtからなる(consisting of)」などの用語は、表記された元素を構成要素として有することを意味し、構成要素である元素間の比率を規定しない。従って、例えば「FePtRhからなる」とは、この材料が、Fe、Pt及びRhの元素のみで構成されることを意味し、これらの元素の比が1:1:1であることを意味しない。この磁気記録媒体は、基板と磁気記録層との間に、密着層、軟磁性裏打ち層、ヒートシンク層、下地層及び/又はシード層のような当該技術において知られている層をさらに含んでもよい。加えて、この磁気記録媒体は、磁気記録層の上に、保護層及び/又は液体潤滑剤層のような当技術分野において知られている層をさらに含んでもよい。磁気記録媒体の一例として、基板と、第1磁性層及び上層を含む磁気記録層と、保護層を含む構成を挙げることができる。また、図1に、基板10、密着層20、下地層30、シード層40、磁気記録層50、及び保護層60を含む磁気記録媒体の1つの構成例を示す。
基板10は、表面が平滑である様々な基板であってもよい。例えば、磁気記録媒体に一般的に用いられる材料を用いて、基板10を形成することができる。用いることができる材料は、NiPメッキを施したAl合金、MgO単結晶、MgAl24、SrTiO3、強化ガラス、結晶化ガラス等を含む。
任意選択的に設けてもよい密着層20は、密着層20の上に形成される層と密着層20の下に形成される層との密着性を高めるために用いられる。密着層20の下に形成される層としては基板10を含む。密着層20を形成するための材料はNi、W、Ta、Cr、Ruなどの金属、前述の金属を含む合金を含む。密着層20は、単一の層であってもよいし、複数の層の積層構造を有してもよい。
任意選択的に設けてもよい軟磁性裏打ち層(不図示)は、磁気ヘッドからの磁束を制御して、磁気記録媒体の記録及び再生の特性を向上させる。軟磁性裏打ち層を形成するための材料は、(i)NiFe合金、センダスト(FeSiAl)合金、CoFe合金などの結晶質材料、(ii)FeTaC、CoFeNi、CoNiPなどの微結晶質材料、又は(iii)CoZrNb、CoTaZrなどのCo合金を含む非晶質材料を含む。軟磁性裏打ち層の膜厚の最適値は、磁気記録に用いる磁気ヘッドの構造及び特性に依存する。他の層と連続成膜で軟磁性裏打ち層を形成する場合、生産性との兼ね合いから、軟磁性裏打ち層が10nm〜500nmの範囲内(両端を含む)の膜厚を有することが好ましい。
本発明の磁気記録媒体を熱アシスト磁気記録方式において使用する場合、ヒートシンク層(不図示)を設けてもよい。ヒートシンク層は、熱アシスト磁気記録時に発生する磁気記録層50の余分な熱を効果的に吸収するための層である。ヒートシンク層は、熱伝導率及び比熱容量が高い材料を用いて形成することができる。そのような材料は、Cu単体、Ag単体、Au単体、又はそれらを主体とする合金材料を含む。ここで、「主体とする」とは、当該材料の含有量が50wt%以上であることを指す。また、強度などの観点から、Al−Si合金、Cu−B合金などを用いて、ヒートシンク層を形成することができる。さらに、センダスト(FeSiAl)合金、軟磁性のCoFe合金などを用いてヒートシンク層を形成することができる。軟磁性材料を用いることによって、ヘッドの発生する垂直方向磁界を磁気記録層50に集中させる機能をヒートシンク層に付与し、軟磁性裏打ち層の機能を補完することもできる。ヒートシンク層の膜厚の最適値は、熱アシスト磁気記録時の熱量及び熱分布、ならびに磁気記録媒体の各層の構成及び各層の厚さによって変化する。ヒートシンク層を他の層と連続成膜で形成する場合などは、生産性との兼ね合いから、ヒートシンク層の膜厚は10nm以上100nm以下であることが好ましい。ヒートシンク層は、スパッタ法、真空蒸着法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。通常の場合、ヒートシンク層は、スパッタ法を用いて形成される。ヒートシンク層は、磁気記録媒体に求められる特性を考慮して、基板10と密着層20との間、密着層20と下地層30との間などに設けることができる。
下地層30は、上方に形成されるシード層40の結晶性及び/又は結晶配向を制御するための層である。下地層30は単層であっても多層であってもよい。下地層30は、非磁性であることが好ましい。下地層30の形成に用いられる非磁性材料は、(i)Pt金属、Cr金属などの単金属、又は(ii)主成分であるCrにMo、W、Ti、V、Mn、Ta、及びZrからなる群から選択される少なくとも1種の金属が添加された合金を含む。下地層30は、スパッタ法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。
シード層40の機能は、上層である磁気記録層50中の磁性結晶粒の粒径及び結晶配向を制御することである。シード層40に、シード層40の下にある層と磁気記録層50との間の密着性を確保する機能を持たせてもよい。また、シード層40と磁気記録層50の間に中間層等の他の層を配置してもよい。中間層等を配置する場合は、中間層等の結晶粒の粒径及び結晶配向を制御することにより磁気記録層50の磁性結晶粒の粒径及び結晶配向を制御する。シード層40は非磁性であることが好ましい。シード層40の材料は、磁気記録層50の材料に合わせて適宜選択される。より具体的には、シード層40の材料は、磁気記録層の磁性結晶粒の材料に合わせて選択される。例えば、磁気記録層50の磁性結晶粒がL10型規則合金で形成される場合、NaCl型の化合物を用いてシード層40を形成することが好ましい。特に好ましくは、MgO、SrTiO3などの酸化物、又はTiNなどの窒化物を用いてシード層40を形成することができる。また、上記の材料を含む複数の層を積層して、シード層40を形成することもできる。磁気記録層50の磁性結晶粒の結晶性の向上、及び生産性の向上の観点から、シード層40は、1nm〜60nm、好ましくは1nm〜20nmの膜厚を有することが好ましい。シード層40は、スパッタ法などの当技術分野において知られている任意の方法を用いて形成することができる。
磁気記録媒体は磁気記録層50を含む。磁気記録層50は、鉄(Fe)及び白金(Pt)と、ロジウム(Rh)とを含むFePtRh規則合金である。
磁気記録層50を構成するFePtRh規則合金において、FeとPtの比はFe/Pt≧1であることが好ましく、Fe/Pt≧1.2であることがより好ましい。また、FePtRh規則合金において、Rhの含有量は、10at%以下であることが好ましい。また、FePtRh規則合金は、Fe/Pt≧1の場合、FePtRh規則合金のRhの量が1at%以上の組成であることが好ましい。更に、FePtRh規則合金は、Fe/Pt≧1.2の場合、FePtRh規則合金のRhの量は1.5at%以上であることが好ましい。磁気記録媒体では、FePtRh規則合金が、Fe/Pt≧1.2であり、FePtRh規則合金のRhの量が1.5at%以上である場合、Feの含有量は、Fe≧50at%であることがより好ましい。
理論に拘束されるものではないが、図2を参照して、磁気記録層にRhを含む場合の磁気記録層の状態について説明する。
磁気記録媒体の磁気記録層において、強磁性層間に、Rh、Cu、Crなどの非磁性遷移金属で構成される薄い結合層を挟むことで、隣接する磁性層が反強磁性交換結合することはよく知られている。反強磁性結合エネルギーは、元素の種類、挟む層の構成などによって変化する。上述の元素を用いた結合層について反強磁性交換結合エネルギーの最大値を比較すると、結合層にRhを用いた場合の反強磁性交換結合エネルギーが特に大きい。また、Rhは、薄い膜厚から前述の効果を発揮できることが知られている。加えて、本発明者らの実験によれば、FePt等の規則合金に対してRhを添加することで、Cu等の他の元素を添加する場合に比べて、層のKuが同じである場合、層の飽和磁化Msが小さくなることが判明した。これらの点を総合して考慮すれば、添加したRhを介してスピンの向きが反対のカップルが生じる反強磁性結合に類似した現象が、層内で生じているものと推察される。本発明では、磁気記録層において、FePtRh規則合金は強磁性材料であるが、例えば図2の202で示すように、Rhの周辺で局部的に反強磁性的な性質を有する領域がもたらされ、Rh原子を挟んでFe原子が反対の向きのスピンを有するようにカップルを形成すると考えられる。この結果、磁気特性の修飾が行われているものと考えられる。これは、Rhを添加していない規則合金であるFePtなどの状態とは異なる特徴であると考えられる。Rh添加により、反強磁性ドメインが形成された場合、Fe−Fe間の結合相互作用(J)が弱くなり、Tcが低下するが、Fe−Pt間で生じる磁気異方性定数(Ku)への影響は小さいと考えられる。このように、規則合金内部の一部において、添加したRhを介した反強磁性的な結合が生じることにより、室温付近での高いKuを持ちつつ、温度を上げた時には比較的低温で全体のスピンの乱れを生じさせやすくなり、Tcを低下させる。そのため、磁気特性の温度に対する勾配が大きくなるという急峻な温度特性が得られているものと考えられる。
本発明では、磁気記録層50の材料にFePtRhを採用することで、磁気特性を悪化させることなく、Tcの温度をより低温にすることができる。また、本発明では、上述した範囲内の組成比のFePtRhを用いることによって、面内保磁力を増加させず、且つ、磁気特性を低下させることなく、磁性材料のTcを低下させることができる。
磁気記録層50は、好ましくは、基板の加熱を伴うスパッタ法で形成される。スパッタ法としては、DCマグネトロンスパッタリング法、RFスパッタリング法などの当該技術分野においてよく知られた一般的方法を挙げることができ、本発明ではこれらの一般的方法を用いることができる。本明細書において、「スパッタ法」の語は、特に断りがない限り上記の一般的方法と同様の意味を有する。
本明細書における「スパッタする」とは、高エネルギーイオンの衝突によりターゲットから原子、クラスター又はイオンを射出させる段階のみを意味し、射出された原子、クラスター又はイオンに含まれる元素の全てが被成膜基板上に固定されることを意味しない。言い換えると、本明細書における「スパッタする」工程で得られる薄膜は、被成膜基板に到達した元素を必ずしも到達量の比で含有しない。
スパッタ法に用いるターゲットとして、例えば、Fe、Pt及びRhを所定の比率で含むターゲットを用いることもできる。或いは、Fe及びPtを含むターゲットと、Rhターゲットを用いてもよい。或いはまた、Fe、Pt及びRhの各ターゲットを用いてもよい。いずれの場合においても、それぞれのターゲットに印加する電力を調整して構成比率を制御することができる。
磁気記録層50を形成する際に基板を加熱する。この加熱の際の基板温度は、300℃〜700℃の範囲内である。この範囲内の基板温度を採用することによって、磁気記録層50中の規則合金の規則度を向上させることができる。
また、磁気記録層50は、1〜30nmの膜厚を有する。
磁気記録媒体の磁気記録を担う層は、磁気記録層50の単一の層であってもよく、あるいは磁気記録層50に他の層を加えた複数の層の積層体であってもよい。複数の追加の層のそれぞれは、グラニュラー構造又は非グラニュラー構造のいずれを有してもよい。例えば、磁気記録層50と、追加の磁性層とで、Ruなどの結合層を挟んで積層したECC(Exchange−coupled Composite)構造を形成してもよい。あるいはまた、連続層として、グラニュラー構造を含まない磁性層を、磁気記録層50の上部に設けてもよい。連続層としては、いわゆるCAP層を含む。
磁気記録層50に他の層を加えた複数の層の積層体を採用する場合には、磁気記録層50の上、下等の配置に関する説明は、当該積層体の上、下等として理解されたい。
磁気記録層50は、磁性結晶粒と、磁性結晶粒を取り囲む非磁性結晶粒界とを含むグラニュラー構造を有していてもよい。磁性結晶粒は、前述の規則合金を含むことができる。非磁性結晶粒界は、SiO2、TiO2、ZnOなどの酸化物;SiN、TiNなどの窒化物;炭素(C);およびホウ素(B)からなる群から選択される少なくとも1つの材料を含むことができる。例えば、非磁性結晶粒界は、炭素(C)及びホウ素(B)の混合物を含んでもよい。
グラニュラー構造を有する磁気記録層50を形成する際には、磁性結晶粒を形成する材料と非磁性結晶粒界を形成する材料を所定の比率で混合したターゲットを用いればよい。あるいはまた、磁性結晶粒を形成する材料からなるターゲットと、非磁性結晶粒界を形成する材料からなるターゲットとを用いてもよい。前述のように、磁性結晶粒を形成するためのターゲットとして複数のターゲットを用いてもよい。この場合、それぞれのターゲットに別個に電力を供給して、磁気記録層中の磁性結晶粒と非磁性結晶粒界との比率を制御することができる。
保護層60は、磁気記録媒体の分野で慣用的に使用されている材料を用いて形成することができる。具体的には、Ptなどの非磁性金属、ダイアモンドライクカーボンなどのカーボン系材料、あるいは窒化シリコンなどのシリコン系材料を用いて、保護層60を形成することができる。また、保護層60は、単層であってもよく、積層構造を有してもよい。積層構造の保護層60は、例えば、特性の異なる2種のカーボン系材料の積層構造、金属とカーボン系材料との積層構造、又は金属酸化物膜とカーボン系材料との積層構造であってもよい。保護層60は、CVD法、スパッタ法(DCマグネトロンスパッタリング法などを含む)、真空蒸着法などの当該技術において知られている任意の方法を用いて形成することができる。
また、任意選択的に、本発明の磁気記録媒体は、保護層60の上に設けられる液体潤滑剤層(不図示)をさらに含んでもよい。液体潤滑剤層は、磁気記録媒体の分野で慣用的に使用されている材料を用いて形成することができる。液体潤滑剤層の材料は、例えば、パーフルオロポリエーテル系の潤滑剤などを含む。液体潤滑剤層は、例えば、ディップコート法、スピンコート法などの塗布法を用いて形成することができる。
(実験例)
以下に実験例により、本発明を説明するが、以下の実験例は本発明を限定することを意図するものではない。
以下の実験例において、磁気記録媒体のTc、飽和磁化(Ms)、面内保磁力(Hc_in)、磁気異方性定数(Ku)などの特性、磁気記録層の組成は、以下の各方法により測定した。
磁気記録層の組成は、ラザフォード後方散乱法(RBS)(X=Rh、Cu及びRu)、及び高周波誘導結合発光分光分析プラズマ法(ICP−AES)(X=Mn)により測定した。
振動試料型磁力計(VSM)を用いて、得られた磁気記録媒体の飽和磁化(Ms)を求めた。また、VSMを用いて、室温と複数の測定温度Tにおける室温における飽和磁化Ms(T)を測定し、測定温度Tと飽和磁化の二乗Ms2(T)をプロットし、最小二乗法により回帰直線を得た。得られた回帰直線をMs2=0の点まで外挿し、キュリー温度Tcを求めた。
PPMS装置(Quantum Design社製;Physical Property Measurement System)を用いて自発磁化の磁場印加角度依存性を評価し、所望の温度における磁気異方性定数Kuを決定した。磁気異方性定数Kuの決定には、R. F. Penoyer、「Automatic Torque Balance for Magnetic Anisotropy Measurements」、The Review of Scientific Instruments、1959年8月、第30巻第8号、711−714、ならびに近角聰信、強磁性体の物理(下)、裳華房、10−21に記載の手法を用いた(非特許文献3及び4参照)。
また、振動試料型磁力計(VSM)により、面内保磁力(Hc_in)を測定した。
(実験例1)
本実験例では、FePtX(X=Rh又はCu)からなる磁気記録層を含む磁気記録媒体について、Xの添加量と、面内配向の関係を検討した。
磁気記録媒体の各層を以下の手順で各々成膜し、磁気特性を評価した。
酸化マグネシウム(MgO)基板を準備した。この基板を、インライン式のスパッタ装置内に導入した。圧力0.44PaのArガス中で純Ptターゲットを用いたRFスパッタ法により、膜厚20nmのPt層を形成した。Pt層形成時の基板温度は350℃であった。また、Pt層形成時のスパッタ電力は300Wであった。
次に、Pt層を形成した基板を350℃において、圧力0.60PaのArガス中でFePtターゲット及び添加元素(X:X=Rh又はCu)を用いたRFスパッタ法により、FePtXからなるFePtX層を形成した。FePtX層の膜厚は10nmであった。FePtX層の形成時のターゲットに印加した電力は、300W(FePt)及び0〜240W(X)であった。FePtXからなる層のXの含有量は、前記Xへ印加する電力を変化させることで所望の値に調整した。各元素の含有量を表1に示した。また、面内保持力(Hc_in)の測定結果を併せて表1に示した。
表1に示した結果を図3のグラフに示した。表1及び図3に示されるように、Fe/Pt比が表1に示したものでは、Rhの添加量が増加しても面内保磁力(Hc_in)の増加傾向は見られなかった。一方、Cuでは、Cuの添加量が増加するにつれて、面内保磁力が増加する傾向を示した。
Rhは、上述した通り、Rhの添加量が増加しても面内保磁力(Hc_in)が増加しにくい可能性があると考えられるが、更に、Rhを添加した場合の面内配向の状態を詳細に調査した。
表2は、Rhの添加量、並びに、XRDを用いて評価したFePtの垂直配向成分を表す(002)と、面内配向成分を表す(200)のピーク積分強度の比を示したものである。本明細書では、この比を、「面内配向成分のピーク強度比」とも称する。この面内配向成分のピーク強度比の値は、面内配向成分がどれほど存在するかを示す指標となるものであり、値が大きいほど面内配向が多いことを意味する。この指標は、X線による構造解析を利用しているため、より詳細に面内配向の状態を把握することができる。また、表2には、Rhの添加量が0の時の面内配向成分のピーク強度比を100%として、Rhを添加した時の面内配向成分のピーク強度比の変動の割合(%)を併せて示した。この変動を本明細書においてバリアント量とも称する。
図4は、上記表2のバリアント量(%)をグラフに示したものである。また、図5は、面内配向成分のピーク強度比を、Fe、Pt及びRhの含有量(at%)に対してプロットした三元図である。
図4に示したように、Rhの添加量を増加させると、Rhを添加しないときと比較して、バリアント量が低下することが分かる。また、Rhの添加量が10%を超えると、Fe/Pt比が1.2以上の範囲でバリアント量が100%を超えるような傾向を有する。上述の好ましい組成及び面内配向成分のピーク強度比を、図5の三元図の実線で囲んだ範囲で示した。
本実験例の結果から、磁気記録層の材料としてのFePtRhにおけるRhの添加量は10at%以下であることが好ましいと考えられる。また、磁気記録層の材料としてのFePtRhにおけるRhの添加量は、1at%以上であることが好ましいと考えられる。従って、FePtRhにおけるRhの添加量は、表2のRhの添加量の傾向から、10at%以下であることが好ましく、1at%以上10at%未満であることがより好ましく、1at%以上8at%以下であることが更に好ましい。
次に、Fe/Ptの比率と、Rhの添加量の関係を考察する。まず、Fe/Pt≧1.0の領域では、Rhの添加量は10at%以下である場合において、Rhが約1at%以上の組成範囲で、バリアント量が減少する傾向になる。従って、Fe/Pt≧1.0の領域では、Rhの添加量は、1at%以上10at%以下が好ましく、1at%以上5at%以下が特に好ましい。
Fe/Pt≧1.2の領域では、Rhの添加量が10at%以下である場合において、Rhの添加量は1.5at%以上で面内配向が減少する傾向になる。従って、Fe/Pt≧1.2の領域では、Rhの添加量は、10at%以下が好ましく、1.5at%以上10at%以下であることがより好ましく、1.5at%以上8at%以下であることが更に好ましい。また、Fe/Pt≧1.3〜1.4の領域では、Rhの添加量は、10at%以下が好ましく、1.5at%以上10at%以下であることがより好ましく、1.5at%以上10at%未満であることが更に好ましい。更に、これらの場合において、特に、FePtRhのFe含有量が50at%以上の組成範囲で、面内配向がより減少する傾向になる。
本実験例の結果を見ると、FePtRhのFe含有量がPt含有量よりも多い領域において、Rhの添加によるバリアント量の低減効果が大きい傾向にある。この理由は、理論に拘束されることを意図するものではないが、以下のように考えることができる。Rh+FeとRh+Ptの混合エンタルピーを比較すると、Rh+Feの方が小さい値となるため、FePt合金中で、RhはFeよりPtに対して置換しやすいと考えられる。このことから、上記の結果となったものと考えられる。
(実験例2)
本実験例はFePtRhのTc、Ms及びKuについて評価した。
磁気記録媒体の各層を以下の手順で各々成膜し、磁気特性を評価した。
酸化マグネシウム(MgO)基板を準備した。この基板を、インライン式のスパッタ装置内に導入した。圧力0.44PaのArガス中で純Ptターゲットを用いたRFスパッタ法により、膜厚20nmのPt層を形成した。Pt層形成時の基板温度は350℃であった。Pt層形成時のスパッタ電力は300Wであった。
次に、Pt層を形成した基板を350℃において、圧力0.60PaのArガス中でFePtターゲット及びRhターゲットを用いたRFスパッタ法により、FePtRhからなるFePtRh層を形成した。FePtRh層の膜厚は10nmであった。FePtRh層形成時のターゲットに印加した電力は、300W(FePt)及び0〜240W(Rh)であった。FePtRhからなる層のRhの含有量は、Rhへ印加する電力を変化させることで所望の値に調製した。各元素の含有量、組成などを表3に示した。
また、上述の各手法に従って、Tc及び磁気特性(Ms及びKu)を評価した。結果を表3に併せて示した。
上記特性の結果を、図6A〜図10Cに示した。図6A〜図6Cは、Fe/Pt比に応じたTc、Ms及びKuの測定結果を示したものである。図7〜図9は、それぞれ、磁気記録媒体の磁気記録層にFePtRhを用いた場合のTc、Ms及びKuを、Fe、Pt及びRhの含有量(at%)に対してプロットした三元図である。
(実験例2の結果の評価)
図6Aに示されるように、FePtRhからなる磁気記録層は、Rhの添加量が増加するにつれてTcが低下した。また、図6B及び図6Cに示すように、Tcの低下に伴い、Ms及びKuは低下するが、Tcの低下が十分と考えられる250〜300℃程度のTcで、十分な磁気特性を実現できると考えられる。従って、このTcを実現できる10at%以下のRh添加量(FePtRhの全量を基準)が、好ましいRh添加量であると考えられる。また、Fe/Pt比を見ると、図6Cに示されるようにFe/Pt比が1.0以上であると、10at%以下のRh添加量(Tcが約250℃以上)において良好なKu値を実現できると考えられる。また、Fe及びPtの含有量を見た場合、Fe/Pt比が1.0を超える領域(Fe/Pt=1.2〜1.4)では、Feの含有量が50%以上で特に優れた特性を実現することができる。
図7〜9の三元図からも、上記図6A〜図6Cの結果と同様に、Rhの添加量が10at%以下の場合に、良好なTc、Ms、及びKuが実現できていることがわかる。
(実験例3〜5)
本実験例では、FeptX(X=Cu、Mn又はRu)について、Tc、Ms及びKuについて評価した。
磁気記録媒体の各層を以下の手順で各々成膜し、磁気特性を評価した。
酸化マグネシウム(MgO)基板を準備した。この基板を、インライン式のスパッタ装置内に導入した。圧力0.44PaのArガス中で純Ptターゲットを用いたRFスパッタ法により、膜厚20nmのPt層を形成した。Pt層形成時の基板温度は350℃であった。Pt層形成時のスパッタ電力は300Wであった。
次に、Pt層を形成した基板を350℃において、圧力0.60PaのArガス中でFePtターゲット及び添加元素(X:X=Cu、Mn及びRu)を用いたRFスパッタ法により、FePtXからなるFePtX層を形成した。FePtX層の膜厚は10nmであった。FePtX層形成時のターゲットに印加した電力は、300W(FePt)及び0〜240W(X)であった。FePtXからなる層のXの含有量は、前記Xへ印加する電力を変化させることで所望の値に調製した。各元素の含有量を表4〜6に示した。なお、参考として、上記表2に示したFePtRhの測定結果の抜粋も表7として併せて示した。
実験例3〜5の結果と、実験例2の結果の抜粋を、図10A〜図11Cにグラフとして示した。
(実験例2及び実験例3〜5の結果の評価)
図10A〜図10Cに示したFe/Pt=1.2の場合を見ると、FePtXでXがRu、Mn又はCuの場合と比較して、XがRhのとき、大きなTcの低下を示した(図10A)。また、Ms及びKuの値も、XがRhの場合、XがRu、Mn又はCuと比較して、大きな値を示した(図10B及び図10C)。
次に、図11A〜図11Cに示したFe/Pt≦0.85の場合を見ると、FePtXでXがRhのとき、XがMn又はCuの場合と比較して、Tcの低下を示したが、XがRuの場合と比較すると、Tcの低下は同程度であった(図11A)。更に、Ms及びKuの値を比較すると、XがRhの場合、XがRu、Mn又はCuと比較して、Msは大きな値を示すものの、Ku値は、十分とはいえない値であった(図11B及び図11C)。
実験例2の評価で説明した表2及び図6A〜図9の結果、並びに、上記図10A〜図11Cの結果から、FePtRhは、磁気記録層の材料として、優れたものであることがわかった。特に10at%以下のRhの添加量において、バリアント量が低下し、面内配向成分が低下する。また、Rhの添加量が10at%以下の場合、XがRu、Mn又はCuであるFePtXと比較しても、Tc、Ms、及びKuの優れた特性を実現できた。また、FePtRh規則合金では、Fe/Pt比は、約0.9以上であることが好ましく、1.0以上であることがより好ましく、1.2以上であることが更に好ましい。
以上の結果より、FePtRhは、磁気記録層の材料として優れたものであり、その所定の組成範囲において、優れた磁気特性を有し、面内配向を増加させず、且つ、Tcを低減することができる。
10 基板
20 密着層
30 下地層
40 シード層
50 磁気記録層
60 保護層
202 反強磁性ドメイン

Claims (4)

  1. 基板と、磁気記録層とを含む磁気記録媒体であって、前記磁気記録層は、Fe、Pt及びRhを有する規則合金を含み、前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金のRh含有量が10at%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金は、Fe/Ptの比が1.0以上であり、Rh含有量が1at%以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金は、Fe/Ptの比が1.2以上であり、Rh含有量が1.5at%以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記Fe、Pt及びRhを有する規則合金は、Fe含有量が50at%以上であることを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体。
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