JP2009151295A - 照明装置及び投写型映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度の向上及び色純度の向上を考慮しながら、コストの上昇や故障の発生を抑制することを可能とする照明装置及び投写型映像表示装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、DMD80Rと、DMD80Gと、DMD80Bとを備える。照明装置は、DMD80R、DMD80G及びDMD80Bから出射された光を合成するプリズム50及びプリズム60と、自素子に印可される印可電圧に応じて可逆的に分子状態が変化する分子構造を有する調光光学素子90Gとを備える。調光光学素子90Gには、緑成分光及び黄成分光を含む入射光が入射する。調光光学素子90Gは、緑成分光を透過するとともに、分子状態の変化に応じて、黄成分光の透過率を変更する。調光光学素子90Gを透過した光は、入射光に対応するDMD80Gに入射する。
【選択図】図1
【解決手段】照明装置は、DMD80Rと、DMD80Gと、DMD80Bとを備える。照明装置は、DMD80R、DMD80G及びDMD80Bから出射された光を合成するプリズム50及びプリズム60と、自素子に印可される印可電圧に応じて可逆的に分子状態が変化する分子構造を有する調光光学素子90Gとを備える。調光光学素子90Gには、緑成分光及び黄成分光を含む入射光が入射する。調光光学素子90Gは、緑成分光を透過するとともに、分子状態の変化に応じて、黄成分光の透過率を変更する。調光光学素子90Gを透過した光は、入射光に対応するDMD80Gに入射する。
【選択図】図1
Description
本発明は、赤成分光を変調する赤光変調素子と、緑成分光を変調する緑光変調素子と、青成分光を変調する青光変調素子とを備えた照明装置及び投写型映像表示装置に関する。
従来、3色の光(赤成分光、緑成分光及び青成分光)に対応する3つの光変調素子と、3つの光変調素子から出射される光を合成するクロスダイクロイックキューブと、クロスダイクロイックキューブで合成された光を投写する投写手段とを有する投写型映像表示装置が知られている。
ここで、ランプのように白色光を発する光源を用いる投写型映像表示装置において、輝度の向上という観点では、(1)投写型映像表示装置で利用される各色成分光の帯域を広げること、(2)赤成分光、緑成分光及び青成分光以外の第4色成分光(例えば、黄成分光)を利用することが好ましい。一方で、色純度の向上という観点では、(1)投写型映像表示装置で利用される各色成分光の帯域を狭めること、(2)赤成分光、緑成分光及び青成分光以外の第4色成分光(例えば、黄成分光)を利用しないことが好ましい。このように、輝度の向上及び色純度の向上は、トレードオフの関係にある。
これに伴って、(1)第4色成分光を変調する光変調素子を備えた4板式の投写型映像表示装置(例えば、特許文献1)、第4色成分光をカットする可動式のダイクロイックミラーを備えた投写型映像表示装置(例えば、特許文献2)などが提案されている。
なお、DMD(Degital Micromirror Device)を有する投写型映像表示装置においても、第4色成分光をカットする可動式のダイクロイックミラーを備えることによって、輝度向上モードと色純度向上モードとを切り替えることも考えられる。
特開2002−287247号公報
特開平07−318883号公報
しかしながら、4板式の投写型映像表示装置では、一つのクロスダイクロイックキューブで4色以上の光を合成することができない。従って、投写型映像表示装置は、複数のダイクロイックキューブ(又は、クロスダイクロイックキューブ)を有する必要があり、投写手段のバックフォーカスが長くなる。
この結果、3色の光を利用する投写型映像表示装置で用いられる投写手段を転用することができないため、投写型映像表示装置のコストが全体として上昇してしまう。
一方で、可動式のダイクロイックミラーを備えた投写型映像表示装置では、ダイクロイックミラーを機構的に動かす必要があり、故障が生じやすい。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、輝度の向上及び色純度の向上を考慮しながら、コストの上昇や故障の発生を抑制することを可能とする照明装置及び投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
一の特徴では、照明装置は、赤成分光と緑成分光と青成分光とを少なくとも含む光を発する光源(光源10)と、前記赤成分光を変調する赤光変調素子(DMD80Rや液晶パネル240R)と、前記緑成分光を変調する緑光変調素子(DMD80Gや液晶パネル240G)と、前記青成分光を変調する青光変調素子(DMD80Bや液晶パネル240B)とを備える。照明装置は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子から出射された光を合成する色合成部(プリズム50及びプリズム60や色合成部250)と、自素子に印可される印可電圧に応じて可逆的に素子状態が変化する構造を有する調光光学素子(例えば、調光光学素子90、調光光学素子290、調光光学素子312、調光光学素子400)とを備える。前記調光光学素子には、第1波長帯及び第2波長帯を有する入射光が入射する。前記調光光学素子は、前記第1波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更せずに、前記素子状態の変化に応じて、前記第2波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更する。前記調光光学素子から出射された光は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子のうち、前記入射光に対応する特定光変調素子に入射する。
かかる特徴によれば、調光光学素子は、素子状態の変化に応じて、第2波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更する。調光光学素子から出射された光は、特定光変調素子に入射する。
従って、機構的な構成を必要とせずに、輝度の向上及び色純度の向上を考慮しながら、特定光変調素子に入射する光の波長帯を電気的に切り替えることができる。
上述した特徴において、前記入射光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光のいずれかである特定色成分光を含む。前記調光光学素子は、前記特定色成分光の色純度を調整する機能を有する。
上述した特徴において、前記第1波長帯を有する光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光のいずれかである特定色成分光である。前記第2波長帯を有する光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光以外の第4色成分光である。前記調光光学素子は、前記第4色成分光の光量を調整する機能を有する。
上述した特徴において、前記入射光は、第3波長帯を有する光をさらに有する。前記第2波長帯は、前記第1波長帯と前記第3波長帯との間の波長帯である。前記調光光学素子は、前記第3波長帯を有する光を反射するとともに、前記第2波長帯を有する光を透過しない場合に、前記第3波長帯を有する光とともに前記第2波長帯を有する光を反射する。前記第1波長帯及び前記第3波長帯を有する光は、それぞれ、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光のいずれかである。前記第2波長帯を有する光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光以外の第4色成分光である。前記調光光学素子は、前記第1波長帯を有する光と前記第3波長帯を有する光とを分離する機能を有する。
上述した特徴において、照明装置は、赤用入力信号、緑用入力信号及び青用入力信号に応じて、それぞれ、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子の変調量を制御する制御部をさらに備える。前記制御部は、前記赤用入力信号、前記緑用入力信号又は前記青用入力信号に基づいて、前記調光光学素子に印可される印可電圧を制御する。
上述した特徴において、前記調光光学素子の解像度は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子の解像度よりも低い。
上述した特徴において、前記調光光学素子は、エレクトロクロミック素子である。
上述した特徴において、前記調光光学素子は、前記第1波長帯を有する光を透過するとともに、前記素子状態の変化に応じて、前記第2波長帯を有する光の透過率を変更するコレステリック液晶と、前記第3波長帯を有する光を反射して、前記第1波長帯及び前記第2波長帯を有する光を透過する誘電体多層膜とを有する。前記コレステリック液晶は、前記第2波長帯を有する光を透過しない場合に、前記第2波長帯を有する光を反射する。前記誘電体多層膜は、前記コレステリック液晶の光出射側に設けられている。
一の特徴では、投写型映像表示装置は、赤成分光と緑成分光と青成分光とを少なくとも含む光を発する光源(光源10)と、前記赤成分光を変調する赤光変調素子(DMD80Rや液晶パネル240R)と、前記緑成分光を変調する緑光変調素子(DMD80Gや液晶パネル240G)と、前記青成分光を変調する青光変調素子(DMD80Bや液晶パネル240B)とを備える。投写型映像表示装置は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子から出射された光を合成する色合成部(プリズム50及びプリズム60や色合成部250)と、前記色合成部によって合成された光を投写する投写手段(投写レンズユニット95)と、自素子に印可される印可電圧に応じて可逆的に素子状態が変化する構造を有する調光光学素子(調光光学素子90、調光光学素子290や調光光学素子312)とを備える。前記調光光学素子には、第1波長帯及び第2波長帯を有する入射光が入射する。前記調光光学素子は、前記第1波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更せずに、前記素子状態の変化に応じて、前記第2波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更する。前記調光光学素子から出射された光は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子のうち、前記入射光に対応する特定光変調素子に入射する。
本発明によれば、輝度の向上及び色純度の向上を考慮しながら、コストの上昇や故障の発生を抑制することを可能とする照明装置及び投写型映像表示装置を提供する。
以下において、本発明の実施形態に係る投写型映像表示装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第1実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。第1実施形態では、DLP(Digital Light Processing)方式(登録商標)に対応する投写型映像表示装置100を例示する。
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第1実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。第1実施形態では、DLP(Digital Light Processing)方式(登録商標)に対応する投写型映像表示装置100を例示する。
なお、図1では、光源10が発する光を均質化するフライアイレンズ又はロッドインテグレータなどが省略されていることに留意すべきである。
図1に示すように、投写型映像表示装置100は、光源10と、レンズ群(レンズ20a及びレンズ20b)と、プリズム30と、プリズム40と、プリズム50と、プリズム60と、プリズム70と、複数のDMD;Digital Micromirror Device(DMD80R、DMD80G及びDMD80B)と、調光光学素子90Gと、投写レンズユニット95とを有する。
なお、第1実施形態では、光源10、各プリズム、各DMD及び調光光学素子90Gは、照明装置を構成する。すなわち、照明装置は、投写型映像表示装置100から投写レンズユニット95を除いた構成を有する。
光源10は、白色光を発するUHPランプなどである。すなわち、光源10が発する光は、赤成分光、緑成分光及び青成分光を含む。なお、緑成分光は、緑色に相当する波長帯を有する光に加えて、黄色に相当する波長帯を有する光(黄成分光)を含むものとする。
具体的には、光源10が発する光について、図2を参照しながら説明する。ここで、光量は、光源10から発せられる光のエネルギーと比視感度との積によって導出される。
図2に示すように、比視感度は、緑色に相当する波長帯をピークとして、短波長(青色)側及び長波長(赤色)側となる程低下する傾向を有する。従って、UHPランプのような光源10から発せられる光のエネルギーが、440nm付近(青色)、550nm付近(緑色)、580nm付近(黄色)に、この順でピークがあったとしても、光源10が発する光量は、緑色に相当する波長帯で最も大きい。また、光源10が発する光量は、緑色に相当する波長帯に次いで、黄色に相当する波長帯で大きい。
このように、黄色に相当する波長帯を有する光は、光源10から発せられる光のエネルギー及び比視感度の面から、映像の光量に大きく貢献することが分かる。
レンズ20a及びレンズ20bは、各色成分光が各DMDに照射されるように、光源10が発する光を略略平行光化するコンデンサレンズである。
プリズム30は、透光性部材によって構成されており、面31及び面32を有する。プリズム30(面31)とプリズム40(面41)との間にはエアギャップが設けられており、光源10が発する光が面31に入射する角度(入射角)が全反射角よりも大きいため、光源10が発する光は面31で反射される。一方で、プリズム30(面32)とプリズム50(面51)との間にはエアギャップが設けられているが、光源10が発する光が面32に入射する角度(入射角)が全反射角よりも小さいため、面31で反射された光は面32を透過する。
プリズム40は、透光性部材によって構成されており、面41を有する。
プリズム50は、透光性部材によって構成されており、面51及び面52を有する。プリズム30(面32)とプリズム50(面51)との間にはエアギャップが設けられており、面52で反射された青成分光及びDMD80Bから出射された青成分光が面51に入射する角度(入射角)が全反射角よりも大きいため、面52で反射された青成分光及びDMD80Bから出射された青成分光は面51で反射される。
面52は、赤成分光及び緑成分光を透過して、青成分光を反射するダイクロイックフィルタ面である。従って、面31で反射された光のうち、赤成分光及び緑成分光は面52を透過し、青成分光は面52で反射される。面51で反射された青成分光は面52で反射される。
プリズム60は、透光性部材によって構成されており、面61及び面62を有する。プリズム50(面52)とプリズム60(面62)との間にはエアギャップが設けられており、面62で反射された赤成分光及びDMD80Rから出射された赤成分光が面61に入射する角度(入射角)が全反射角よりも大きいため、面61を透過して面62で反射された赤成分光及びDMD80Rから出射された赤成分光は面61で反射される。一方で、面61で反射された後に面62で反射された赤成分光が面61に入射する角度(入射角)が全反射角よりも大きいため、面61で反射された後に面62で反射された赤成分光は面61を透過する。
面62は、緑成分光を透過して、赤成分光を反射するダイクロイックフィルタ面である。従って、面61を透過した光のうち、緑成分光は面62を透過し、赤成分光は面62で反射される。面61で反射された赤成分光は面62で反射される。DMD80Gから出射された緑成分光は面62を透過する。
ここで、プリズム50は、赤成分光及び緑成分光を含む合成光と青成分光とを面52によって分離する。プリズム60は、赤成分光と緑成分光とを面62によって分離する。すなわち、プリズム50及びプリズム60は、各色成分光を分離する色分離素子として機能する。
なお、第1実施形態では、プリズム50の面52のカットオフ波長は、緑色に相当する波長帯と青色に相当する波長帯との間に設けられる。プリズム60の面62のカットオフ波長は、赤色に相当する波長帯と緑色に相当する波長帯との間に設けられる。さらに詳細には、プリズム60の面62のカットオフ波長は、赤色に相当する波長帯と黄色に相当する波長帯との間に設けられる。
一方で、プリズム50は、赤成分光及び緑成分光を含む合成光と青成分光とを面52によって合成する。プリズム60は、赤成分光と緑成分光とを面62によって合成する。すなわち、プリズム50及びプリズム60は、各色成分光を合成する色合成素子として機能する。
プリズム70は、透光性部材によって構成されており、面71を有する。プリズム60(面62)とプリズム70(面71)との間にはエアギャップが設けられているが、DMD80Gから出射された緑成分光が面71に入射する角度(入射角)が全反射角よりも小さいため、DMD80Gから出射された緑成分光は面71を透過する。
DMD80R、DMD80G及びDMD80Bは、複数の微少ミラーによって構成されており、複数の微少ミラーは可動式である。各微少ミラーは、基本的に1画素に相当する。DMD80Rは、各微少ミラーの角度を変更することによって、投写レンズユニット95側に赤成分光を反射するか否かを切り替える。同様に、DMD80G及びDMD80Bは、各微少ミラーの角度を変更することによって、投写レンズユニット95側に緑成分光及び青成分光を反射するか否かを切り替える。
調光光学素子90Gは、自素子に印可される印可電圧に応じて可逆的に素子状態(ここでは、分子状態)が変化する構造を有する。調光光学素子90Gは、分子状態の変化によらずに、入射光(緑成分光及び黄成分光)のうち、第1波長帯を有する光(緑成分光)を透過する。調光光学素子90Gは、分子状態の変化に応じて、入射光(緑成分光及び黄成分光)のうち、第2波長帯を有する光(黄成分光)の透過率を変更する。なお、第1波長帯を有する光の透過率は変化しないことに留意すべきである。
このように、調光光学素子90Gは、DMD80Gに入射する入射光の波長帯を調整することによって、入射光の色純度及び光量を調整する機能を有する。すなわち、調光光学素子90Gは、DMD80Gに入射する黄成分光の光量を調整する機能を有する。なお、調光光学素子90Gの詳細については後述する(図3〜図5)。
上述したように、第1実施形態では、緑成分光は、緑色に相当する波長帯を有する光に加えて、黄色に相当する波長帯を有する光(黄成分光)を含む。第1波長帯は、緑色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、黄色に相当する波長帯である。
投写レンズユニット95は、各DMDから出射された光を含む合成光をスクリーン(不図示)上に投写する。
(調光光学素子)
第1に、第1実施形態に係る調光光学素子(調光光学素子90G)の機能について、図3(a)及び図3(b)を参照しながら説明する。
第1に、第1実施形態に係る調光光学素子(調光光学素子90G)の機能について、図3(a)及び図3(b)を参照しながら説明する。
図3(a)に示すように、調光光学素子は、自素子に電圧が印可されていない状態(以下、OFF状態)において、第1波長帯λ1を有する光を透過し、第2波長帯λ2を有する光を吸収(反射又は散乱)する。
一方で、図3(b)に示すように、調光光学素子は、自素子に電圧が印可された状態(以下、ON状態)において、第1波長帯λ1を有する光及び第2波長帯λ2を有する光の双方を透過する。
第2に、第1実施形態に係る調光光学素子(調光光学素子90G)の分子構造式について、図4を参照しながら説明する。調光光学素子は、図4に示すテトラシアノキノジメタン(TCNQ)及びテトラチオフルバレン(TTF)を含む分子構造を有する。具体的には、調光光学素子は、TTF−TCNQ錯体とTCNQとの共蒸着によって、TCNQがTTF−TCNQ錯体中に分散した膜構造を有する。なお、錯体は、配位結合又は水素結合によって形成された分子性化合物である。
第3に、第1実施形態に係る調光光学素子(調光光学素子90G)の作用について、図5を参照しながら説明する。図5では、調光光学素子に入射する光の吸収率(ON状態/OFF状態)と、調光光学素子に入射する光の透過光量(ON状態/OFF状態)とが示されている。
図5に示すように、ON状態では、短波長側から500nmとなるまで吸収率が減少しており、500nmよりも長波長側において吸収率が低い状態で一定となる。従って、調光光学素子の透過光量は、緑色に相当する波長(Gpeak)でピーク値を有するだけではなく、黄色に相当する波長(Yepeak)でもピーク値を有する。
一方で、OFF状態では、短波長側から500nmとなるまで吸収率が減少しており、500nmよりも長波長側において吸収率が再び上昇する。従って、調光光学素子の透過光量は、緑色に相当する波長(Gpeak)でピーク値を有しており、波長(Gpeak)よりも長波長側において純減する。すなわち、調光光学素子の透過光量は、黄色に相当する波長(Yepeak)ではピーク値を有していない。
このように、ON状態では、調光光学素子は、第1波長帯λ1(緑色に相当する波長帯)を有する光及び第2波長帯λ2(黄色に相当する波長帯)を有する光の双方を透過する。一方で、OFF状態では、調光光学素子は、第1波長帯λ1(緑色に相当する波長帯)を有する光を透過するが、第2波長帯λ2(黄色に相当する波長帯)を有する光を吸収する。
(投写型映像表示装置の機能)
以下において、第1実施形態に係る投写型映像表示装置の機能について、図面を参照しながら説明する。図6は、第1実施形態に係る投写型映像表示装置100(制御部130)の機能を示すブロック図である。
以下において、第1実施形態に係る投写型映像表示装置の機能について、図面を参照しながら説明する。図6は、第1実施形態に係る投写型映像表示装置100(制御部130)の機能を示すブロック図である。
なお、第1実施形態では、上述したように、黄色に相当する波長帯を有する光(黄成分光)は、緑成分光に含まれており、黄成分光を含む緑成分光は、調光光学素子90Gに入射する。
図6に示すように、制御部130は、入力信号受付部131と、Ye置換成分算出部132と、パラメータ特定部133と、Ye成分調整部134と、出力部135とを有する。
入力信号受付部131は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binを取得する。入力信号受付部131は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binをパラメータ特定部133に入力する。入力信号受付部131は、赤入力信号Rin及び緑入力信号GinをYe置換成分算出部132に入力する。
Ye置換成分算出部132は、赤成分光及び緑成分光を黄成分光によって代替可能な成分(Ye置換成分)に対応するYe置換信号Wを算出する。
ここで、赤成分光及び緑成分光は、赤成分光及び緑成分光と等しい光量を有する黄成分光によって代替可能である。従って、赤入力信号Rin及び緑入力信号Ginは、赤入力信号Rin及び緑入力信号Ginと等しい信号強度を有するYe置換信号Wによって代替可能である。
なお、min(Rin,Gin)は、赤入力信号Rin及び緑入力信号Ginのうち、信号強度が低い入力信号である。
Ye置換成分算出部132は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及びYe置換信号WをYe成分調整部134に入力する。
パラメータ特定部133は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binによって再現される映像(赤色、緑色、青色及び黄色)の彩度及び輝度を算出する。続いて、パラメータ特定部133は、図7(a)〜図7(c)を参照して、各種パラメータ(色再現パラメータα、輝度パラメータβ1及び輝度パラメータβ2を特定し、特定した各種パラメータをYe成分調整部134に入力する。
具体的には、図7(a)に示すように、色再現パラメータαは、映像(特に、黄色)の彩度がTh1となるまでは一定である。一方、色再現パラメータαは、映像の彩度がTh1を超えると、映像の彩度の上昇に伴って増大するように定められている。すなわち、映像の彩度とホワイトポイントとの距離が一定距離以上において、映像の彩度がホワイトポイントから離れれば離れるほど、黄成分光の光量が増大するように色再現パラメータαが定められている。これによって、赤成分光及び緑成分光によって再現できない範囲の黄色を黄成分光によって再現できるため、映像の色再現性が向上する。
なお、ホワイトポイントとは、白色を再現する際に各色成分光が組み合わされるポイントであることに留意すべきである。
図7(b)に示すように、輝度パラメータβ1は、映像(特に、青色)の彩度がTh2となるまでは、映像の彩度の上昇に伴って減少するように定められている。一方、輝度パラメータβ1は、映像の彩度がTh2を超えると一定である。すなわち、映像の彩度とホワイトポイントとの距離が一定距離以内において、映像の彩度がホワイトポイントから離れれば離れるほど、黄成分光の光量が減少するように輝度パラメータβ1が定められている。
図7(c)に示すように、輝度パラメータβ2は、映像の輝度がTh3となるまで増大し、映像の輝度がTh3を超えてから減少するように定められている。すなわち、映像の輝度がTh3であるときをピークとして、黄成分光の光量が少なくなるように輝度パラメータβ2が定められている。これによって、映像の輝度が低い場合における「黒浮き」や映像の輝度が高い場合における「白とび」が抑制される。
Ye成分調整部134は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及びYe置換信号Wに基づいて、赤調整信号R’、緑調整信号G’及び黄調整信号Ye’を算出する。ここで、第1実施形態では、Ye成分調整部134は、赤調整信号R’、緑調整信号G’及び黄調整信号Ye’に算出において、色再現パラメータα又は輝度パラメータβ1を用いる。
出力部135は、赤用出力信号Rout、緑用出力信号Gout及び青用出力信号Boutを各DMD(DMD80R、DMD80G及びDMD80B)に出力する。具体的には、出力部135は、赤調整信号R’を赤用出力信号RoutとしてDMD80Rに出力し、緑調整信号G’を緑用出力信号GoutとしてDMD80Gに出力する。出力部135は、青入力信号Binをそのまま青用出力信号BoutとしてDMD80Bに出力する。
出力部135は、黄用出力信号Yeoutを調光光学素子90Gに出力する。具体的には、出力部135は、黄調整信号Ye’を黄用出力信号Yeoutとして調光光学素子90Gに出力する。
このように、制御部130は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binに応じて、それぞれ、DMD80R、DMD80G及びDMD80Bの変調量(すなわち、赤用出力信号Rout、緑用出力信号Gout及び青用出力信号Bout)を制御する。また、制御部130は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binに応じて、調光光学素子90Gに印可される印可電圧(すなわち、黄用出力信号Yeout)を制御する。
なお、制御部130は、赤調整信号R’、緑調整信号G’及び黄調整信号Ye’の算出において、輝度パラメータβ1に代えて輝度パラメータβ2を用いてもよい。
(作用及び効果)
第1実施形態では、調光光学素子90Gは、第1波長帯を有する光(緑成分光)を透過し、分子状態の変化に応じて、第2波長帯を有する光(黄成分光)の透過率を変更する。調光光学素子90Gを透過した光は、DMD80Gに入射する。
第1実施形態では、調光光学素子90Gは、第1波長帯を有する光(緑成分光)を透過し、分子状態の変化に応じて、第2波長帯を有する光(黄成分光)の透過率を変更する。調光光学素子90Gを透過した光は、DMD80Gに入射する。
従って、機構的な構成を必要とせずに、輝度の向上及び色純度の向上を考慮しながら、DMD80Gに入射する光の波長帯を電気的に切り替えることができる。
すなわち、輝度優先モードと色純度優先モードとを電気的に切り替えることが可能である。輝度優先モードは、例えば、データ表示用途に適しており、色純度優先モードは、例えば、ホームシアター用途に適している。
第1実施形態では、調光光学素子90Gに印可される印可電圧(すなわち、黄用出力信号Yeout)は、赤入力信号Rin、緑入力信号Gin及び青入力信号Binに応じて制御される。従って、輝度優先モードで黄成分光を利用する場合において、色バランスの劣化を抑制することができる。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第2実施形態との相違点について主として説明する。
以下において、第2実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第2実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第1実施形態では、緑成分光の色純度を調整する機能を有する調光光学素子(調光光学素子90G)が設けられている。これに対して、第2実施形態では、赤成分光、緑成分光及び青成分光の色純度を調整する複数の調光光学素子が設けられている。
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第2実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図8は、第2実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図8では、図1と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
以下において、第2実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図8は、第2実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図8では、図1と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図8に示すように、投写型映像表示装置100は、図2に示した構成に加えて、調光光学素子90R及び調光光学素子90Bを有する。すなわち、投写型映像表示装置100には、調光光学素子90R、調光光学素子90G及び調光光学素子90Bが設けられている。
調光光学素子90R、調光光学素子90G及び調光光学素子90Bは、図3に示した調光光学素子と同様の構成を有する。
なお、第2実施形態では、プリズム50の面52のカットオフ波長は、シアン色に相当する波長帯に設けられる。プリズム60の面62のカットオフ波長は、黄色に相当する波長帯に設けられる。
すなわち、赤成分光は、赤色に相当する波長帯に加えて、黄色に相当する波長帯の一部(長波長側)を含む。緑成分光は、緑色に相当する波長帯に加えて、黄色に相当する波長帯(短波長側)の一部及びシアン色に相当する波長帯の一部(長波長側)を含む。青成分光は、青色に相当する波長帯に加えて、シアン色に相当する波長帯の一部(短波長側)を含む。
調光光学素子90Rは、分子状態の変化によらずに、入射光(赤成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子90Rは、分子状態の変化に応じて、入射光(赤成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、赤色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、黄色に相当する波長帯の一部(長波長側)である。
調光光学素子90Gは、分子状態の変化によらずに、入射光(緑成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子90Gは、分子状態の変化に応じて、入射光(緑成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、緑色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、黄色に相当する波長帯の一部(短波長側)及びシアン色に相当する波長帯の一部(長波長側)である。
調光光学素子90Bは、分子状態の変化によらずに、入射光(青成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子90Bは、分子状態の変化に応じて、入射光(青成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、青色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、シアン色に相当する波長帯の一部(短波長側)である。
例えば、図9に示すように、プリズム50の面52のカットオフ波長は、シアン色に相当する波長帯のうち、波長λAに設けられる。プリズム60の面62のカットオフ波長は、黄色に相当する波長帯のうち、波長λBに設けられる。
調光光学素子90Rには、波長λAよりも長波長側の波長帯を有する赤成分光が入射する。調光光学素子90Rは、DMD80Rに入射する赤成分光の波長帯を調整することによって、赤成分光の色純度及び光量を調整する機能を有する。なお、プリズム60の面62が完全に色分離を行うことは難しいため、波長λAよりも短波長側の波長帯を有する光が赤成分光に含まれることに留意すべきである。
調光光学素子90Gには、波長λBと波長λAとの間の波長帯を有する緑成分光が入射する。調光光学素子90Gは、DMD80Gに入射する緑成分光の波長帯を調整することによって、緑成分光の色純度及び光量を調整する機能を有する。なお、プリズム60の面62が完全に色分離を行うことは難しいため、波長λAよりも長波長側の波長帯を有する光が緑成分光に含まれることに留意すべきである。プリズム50の面52が完全に色分離を行うことは難しいため、波長λBよりも短波長側の波長帯を有する光が緑成分光に含まれることに留意すべきである。
調光光学素子90Bには、波長λBよりも短波長側の波長帯を有する青成分光が入射する。調光光学素子90Bは、DMD80Bに入射する青成分光の波長帯を調整することによって、青成分光の色純度及び光量を調整する機能を有する。なお、プリズム50の面52が完全に色分離を行うことは難しいため、波長λBよりも長波長側の波長帯を有する光が青成分光に含まれることに留意すべきである。
(作用及び効果)
第2実施形態では、調光光学素子90R、調光光学素子90G及び調光光学素子90Bは、自素子に印可される印可電圧に応じて、赤成分光、緑成分光及び青成分光の色純度及び光量を調整する。
第2実施形態では、調光光学素子90R、調光光学素子90G及び調光光学素子90Bは、自素子に印可される印可電圧に応じて、赤成分光、緑成分光及び青成分光の色純度及び光量を調整する。
従って、機構的な構成を必要とせずに、輝度の向上及び色純度の向上を考慮しながら、DMD80R、DMD80G及びDMD80Bに入射する光の波長帯を電気的に切り替えることができる。
すなわち、輝度優先モードと色純度優先モードとを電気的に切り替えることが可能である。輝度優先モードは、例えば、データ表示用途に適しており、色純度優先モードは、例えば、ホームシアター用途に適している。
[第3実施形態]
以下において、第3実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第3実施形態との相違点について主として説明する。
以下において、第3実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第3実施形態との相違点について主として説明する。
上述した第1実施形態では、DLP方式(登録商標)に対応する投写型映像表示装置について例示した。これに対して、第3実施形態では、液晶パネルが設けられた3板式の投写型映像表示装置について例示する。
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第3実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図10は、第3実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。第3実施形態では、液晶パネルが設けられた3板式の投写型映像表示装置100を例示する。
以下において、第3実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図10は、第3実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。第3実施形態では、液晶パネルが設けられた3板式の投写型映像表示装置100を例示する。
なお、図10では、光源210が発する光を均質化するフライアイレンズ、光源210が発する光の偏光方向を一の偏光方向(例えば、P偏光方向)に揃えるPBS(Polarized Beam Splitter)などが省略されていることに留意すべきである。
図10に示すように、投写型映像表示装置100は、光源210と、ミラー群(ミラー211、ミラー212、ミラー221〜ミラー223)と、レンズ群(レンズ231〜レンズ236)と、複数の液晶パネル(液晶パネル240R、液晶パネル240G及び液晶パネル240B)と、色合成部250と、調光光学素子260Gと、投写レンズユニット270とを有する。
光源210は、光源10と同様に、白色光を発するUHPランプなどである。すなわち、光源210が発する光は、赤成分光、緑成分光、青成分光及び黄成分光を含む。
ミラー211は、赤成分光を透過して、緑成分光、青成分光及び黄成分光を反射するダイクロイック面である。ミラー212は、青成分光を透過して、緑成分光及び黄成分光を反射するダイクロイック面である。すなわち、ミラー211及びミラー212は、各色成分光を分離する色分離素子として機能する。
ここで、ミラー211のカットオフ波長は、赤色(赤成分光)に相当する波長帯と緑色(緑成分光)に相当する波長帯との間に設けられる。さらに詳細には、ミラー211のカットオフ波長は、赤色(赤成分光)に相当する波長帯と黄色(黄成分光)に相当する波長帯との間に設けられる。ミラー212のカットオフ波長は、緑色(緑成分光)に相当する波長帯と青色(青成分光)に相当する波長帯との間に設けられる。
ミラー221は、赤成分光を反射して液晶パネル240R側に導く反射ミラーである。ミラー222及びミラー223は、青成分光を反射して液晶パネル240B側に導く反射ミラーである。
レンズ231は、液晶パネル240Rに赤成分光が照射されるように、赤成分光を略平行光化するコンデンサレンズである。レンズ232は、液晶パネル240Gに緑成分光及び黄成分光が照射されるように、緑成分光及び黄成分光を略平行光化するコンデンサレンズである。レンズ233は、液晶パネル240Bに青成分光が照射されるように、青成分光を略平行光化するコンデンサレンズである。
レンズ234〜レンズ236は、青成分光の拡大を抑制しながら、液晶パネル240B上に青成分光を略結像するリレーレンズである。
液晶パネル240Rは、赤成分光の偏光方向を回転させることによって赤成分光を変調する。液晶パネル240Gは、黄成分光を含む緑成分光の偏光方向を回転させることによって黄成分光を含む緑成分光を変調する。液晶パネル240Bは、青成分光の偏光方向を回転させることによって青成分光を変調する。
色合成部250は、液晶パネル240R、液晶パネル240G及び液晶パネル240Bから出射される光を合成するダイクロイックプリズムである。具体的には、色合成部250は、液晶パネル240Rから出射される赤成分光と、液晶パネル240Gから出射される緑成分光(黄成分光を含む)と、液晶パネル240Bから出射される青成分光とを合成する。色合成部250は、赤成分光、緑成分光、青成分光及び黄成分光を含む合成光(映像光)を投写レンズユニット270側に出射する。
調光光学素子260Gは、図3に示した調光光学素子と同様の構成を有する。具体的には、調光光学素子260Gは、分子状態の変化によらずに、入射光(緑成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子260Gは、分子状態の変化に応じて、入射光(緑成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、緑色(緑成分光)に相当する波長帯であり、第2波長帯は、黄色(黄成分光)に相当する波長帯である。調光光学素子260Gは、液晶パネル240Gの光入射側に設けられている。
すなわち、調光光学素子260Gは、液晶パネル240Gに入射する入射光(緑成分光及び黄成分光)の波長帯を調整することによって、入射光の色純度及び光量を調整する機能を有する。
投写レンズユニット270は、色合成部250から出射された合成光(映像光)をスクリーン(不図示)上に投写する。
(作用及び効果)
第3実施形態によれば、液晶パネルが設けられた3板式の投写型映像表示装置において、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
第3実施形態によれば、液晶パネルが設けられた3板式の投写型映像表示装置において、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第4実施形態]
以下において、第4実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第3実施形態と第4実施形態との相違点について主として説明する。
以下において、第4実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第3実施形態と第4実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第3実施形態では、緑成分光の色純度を調整する機能を有する調光光学素子(調光光学素子260G)が設けられている。これに対して、第4施形態では、赤成分光、緑成分光及び青成分光の色純度を調整する複数の調光光学素子が設けられている。
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第4実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図11は、第4実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図11では、図10と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
以下において、第4実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図11は、第4実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図11では、図10と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図10に示すように、投写型映像表示装置100は、図10に示した構成に加えて、調光光学素子260R及び調光光学素子260Bを有する。すなわち、投写型映像表示装置100には、調光光学素子260R、調光光学素子260G及び調光光学素子260Bが設けられている。
調光光学素子260R、調光光学素子260G及び調光光学素子260Bは、図3に示した調光光学素子と同様の構成を有する。
なお、第4実施形態では、ミラー211のカットオフ波長は、シアン色に相当する波長帯に設けられる。ミラー212のカットオフ波長は、黄色に相当する波長帯に設けられる。
調光光学素子260Rは、分子状態の変化によらずに、入射光(赤成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子260Rは、分子状態の変化に応じて、入射光(赤成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、赤色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、黄色に相当する波長帯の一部(長波長側)である。調光光学素子260Rは、液晶パネル240Rの光入射側に設けられている。
調光光学素子260Gは、分子状態の変化によらずに、入射光(緑成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子260Gは、分子状態の変化に応じて、入射光(緑成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、緑色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、黄色に相当する波長帯の一部(短波長側)及びシアン色に相当する波長帯の一部(長波長側)である。調光光学素子260Gは、液晶パネル240Gの光入射側に設けられている。
調光光学素子260Bは、分子状態の変化によらずに、入射光(青成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子260Bは、分子状態の変化に応じて、入射光(青成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、青色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、シアン色に相当する波長帯の一部(短波長側)である。調光光学素子260Bは、液晶パネル240Bの光入射側に設けられている。
(作用及び効果)
第4実施形態によれば、液晶パネルが設けられた3板式の投写型映像表示装置において、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
第4実施形態によれば、液晶パネルが設けられた3板式の投写型映像表示装置において、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第5実施形態]
以下において、第5実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第3実施形態と第5実施形態との相違点について主として説明する。
以下において、第5実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第3実施形態と第5実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した第3実施形態では、緑成分光の色純度を調整する機能を有する調光光学素子(調光光学素子260G)が設けられている。これに対して、第5施形態では、各色成分光を分離する色分離素子として調光光学素子が用いられる。
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第5実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図12は、第5実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図12では、図10と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
以下において、第5実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図12は、第5実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図12では、図10と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図12に示すように、投写型映像表示装置100は、図10に示したミラー211及びミラー212に代えて、ミラー311及び調光光学素子312を有する。なお、第5実施形態では、上述した調光光学素子260Gが設けられていないことに留意すべきである。また、第5実施形態では、第3実施形態と比べて、青成分光の光路と赤成分光の光路とが入れ替わっていることに留意すべきである。
図12に示すように、ミラー311は、青成分光を透過して、赤成分光、緑成分光及び黄成分光を反射するダイクロイックミラーである。ミラー311のカットオフ波長は、緑色(緑成分光)に相当する波長帯と青色(青成分光)に相当する波長帯との間に設けられる。
調光光学素子312には、赤成分光、緑成分光及び黄成分光を含む入射光が入射する。具体的には、調光光学素子312は、第1波長帯を有する光(赤成分光)を透過し、第3波長帯を有する光(緑成分光)を反射する。
調光光学素子312は、第2波長帯を有する光(黄成分光)を選択的に透過又は反射する。具体的には、調光光学素子312は、分子状態の変化に応じて、第2波長帯を有する光(黄成分光)の透過率を変更する。透過率は、“1−反射率”と考えてもよいことに留意すべきである。なお、第2波長帯は、第1波長帯と第3波長帯との間の波長帯である。
(調光光学素子)
第1に、第5実施形態に係る調光光学素子(調光光学素子312)の機能について、図13(a)及び図13(b)を参照しながら説明する。
第1に、第5実施形態に係る調光光学素子(調光光学素子312)の機能について、図13(a)及び図13(b)を参照しながら説明する。
図13(a)及び図13(b)に示すように、調光光学素子312は、誘電体多層膜312aと、コレステリック液晶312bとによって構成される。
誘電体多層膜312aは、赤成分光を透過して、緑成分光を反射するダイクロイック膜である。誘電体多層膜312aは、コレステリック液晶312bの光出射側に設けられている。誘電体多層膜312aのカットオフ波長は、赤色(赤成分光)に相当する波長帯と緑色(緑成分光)に相当する波長帯との間に設けられる。さらに詳細には、誘電体多層膜312aのカットオフ波長は、緑色(緑成分光)に相当する波長帯と黄色(黄成分光)に相当する波長帯との間に設けられる。
コレステリック液晶312bは、図14(a)及び図14(b)に示すように、自素子に印可される印可電圧に応じて、分子状態(ここでは、分子の配列)が変化する素子である。コレステリック液晶312bは、入射光のうち、第2波長帯を有する光にのみ作用する。
具体的には、コレステリック液晶312bは、図14(a)に示すように、自素子に低電圧が印可された場合に、第2波長帯を有する光を透過する分子状態で安定する(フォーカルコニック状態)。
一方で、コレステリック液晶312bは、図14(b)に示すように、自素子に高電圧が印可された場合に、第2波長帯を有する光を反射する分子状態で安定する(プレナー状態)。
このように、コレステリック液晶312bに対する低電圧又は高電圧の印可によって、第2波長帯を有する光の透過又は反射が選択的に切り替える。
図13(a)に示すように、コレステリック液晶312bがフォーカルコニック状態である場合には、調光光学素子312は、赤成分光及び黄成分光を透過して、緑成分光を誘電体多層膜312aで反射する。すなわち、調光光学素子312は、コレステリック液晶312bが黄成分光を透過する状態(フォーカルコニック状態)において、赤成分光とともに黄成分光を透過する。
一方で、図13(b)に示すように、コレステリック液晶312bがプレナー状態である場合には、調光光学素子312は、赤成分光を透過して、黄成分光をコレステリック液晶312bで反射し、緑成分光を誘電体多層膜312aで反射する。すなわち、調光光学素子312は、コレステリック液晶312bが黄成分光を透過しない状態(プレナー状態)において、緑成分光とともに黄成分光を反射する。
第2に、第1実施形態に係る調光光学素子312の作用について、図15を参照しながら説明する。図15では、コレステリック液晶312bに入射する光の反射率(フォーカルコニック状態:液晶/プレナー状態:液晶)と、調光光学素子312に入射する光の反射率(フォーカルコニック状態:全体/プレナー状態:全体)と、調光光学素子312に入射する光の反射光量(フォーカルコニック状態/プレナー状態)とが示されている。
図15に示すように、フォーカルコニック状態では、コレステリック液晶312bの反射率については、反射率が低い状態で一定である。一方で、誘電体多層膜312aは、緑色に相当する波長(Gpeak)でピーク値を有する緑成分光を反射する。
この結果、調光光学素子312の反射率については、緑色に相当する波長(Gpeak)を超えた後に反射率が純減する。従って、調光光学素子312の反射光量は、緑色に相当する波長(Gpeak)でピーク値を有しており、波長(Gpeak)よりも長波長側において純減する。すなわち、調光光学素子312の反射光量は、黄色に相当する波長(Yepeak)ではピーク値を有していない。
一方で、プレナー状態では、コレステリック液晶312bの反射率については、500nmよりも長波長側から純増しており、黄色に相当する波長(Yepeak)をピークとして純減する。一方で、誘電体多層膜312aは、緑色に相当する波長(Gpeak)でピーク値を有する緑成分光を反射する。
この結果、調光光学素子312の反射率については、緑色に相当する波長(Gpeak)でピーク値を有しており、黄色に相当する波長(Yepeak)でもピーク値を有する。従って、調光光学素子312の反射光量は、緑色に相当する波長(Gpeak)でピーク値を有しており、黄色に相当する波長(Yepeak)でもピーク値を有している。
このように、フォーカルコニック状態では、調光光学素子は、第3波長帯(緑色に相当する波長帯)を有する緑成分光を反射して、第1波長帯(赤色に相当する波長帯)を有する赤成分光及び第2波長帯(黄色に相当する波長帯)を有する黄成分光を透過する。一方で、プレナー状態では、調光光学素子は、第2波長帯(黄色に相当する波長帯)を有する黄成分光及び第3波長帯(緑色に相当する波長帯)を有する緑成分光を反射して、第1波長帯(赤色に相当する波長帯)を有する赤成分光を透過する。
(作用及び効果)
第5実施形態では、調光光学素子312は、第1波長帯(赤色に相当する波長帯)を有する赤成分光と、第3波長帯(緑色に相当する波長帯)を有する緑成分光とを分離する機能を有する。調光光学素子312は、第2波長帯(黄色に相当する波長帯)を有する黄成分光を赤成分光に重畳するか、第2波長帯(黄色に相当する波長帯)を有する黄成分光を緑成分光に重畳するかを電気的に切り替える。
第5実施形態では、調光光学素子312は、第1波長帯(赤色に相当する波長帯)を有する赤成分光と、第3波長帯(緑色に相当する波長帯)を有する緑成分光とを分離する機能を有する。調光光学素子312は、第2波長帯(黄色に相当する波長帯)を有する黄成分光を赤成分光に重畳するか、第2波長帯(黄色に相当する波長帯)を有する黄成分光を緑成分光に重畳するかを電気的に切り替える。
従って、黄成分光の重畳によって生じる色純度の低下を考慮しながら、輝度の向上を図ることができる。
例えば、黄成分光を赤成分光に重畳した場合に、赤成分光の色純度の低下が映像に与える悪影響が大きい場合には、黄成分光を緑成分光に重畳する。逆に、黄成分光を緑成分光に重畳した場合に、緑成分光の色純度の低下が映像に与える悪影響が大きい場合には、黄成分光を赤成分光に重畳する。
[第6実施形態]
以下において、第6実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第5実施形態と第6実施形態との相違点について主として説明する。
以下において、第6実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第5実施形態と第6実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、第6実施形態では、第5実施形態の構成に加えて、赤成分光の色純度を調整する機能を有する調光光学素子が設けられている。
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第6実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図16は、第6実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図16では、図12と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
以下において、第6実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図16は、第6実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図16では、図12と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図16に示すように、投写型映像表示装置100は、図12に示した構成に加えて、調光光学素子260Rが設けられている。
調光光学素子260Rは、第5実施形態と同様に、分子状態の変化によらずに、入射光(赤成分光)のうち、第1波長帯を有する光を透過する。調光光学素子260Rは、分子状態の変化に応じて、入射光(赤成分光)のうち、第2波長帯を有する光の透過率を変更する。第1波長帯は、赤色に相当する波長帯であり、第2波長帯は、黄色に相当する波長帯の一部(長波長側)である。調光光学素子260Rは、液晶パネル240Rの光入射側に設けられている。
(作用及び効果)
第6実施形態では、液晶パネル240Rの光入射側に調光光学素子260Rが設けられている。調光光学素子260Rは、自素子に印可される印可電圧に応じて、赤成分光の色純度及び光量を電気的に調整する。
第6実施形態では、液晶パネル240Rの光入射側に調光光学素子260Rが設けられている。調光光学素子260Rは、自素子に印可される印可電圧に応じて、赤成分光の色純度及び光量を電気的に調整する。
従って、調光光学素子312及び調光光学素子260Rの組合せによって、輝度優先モードと色純度優先モードとを電気的に切り替えることができる。
[第7実施形態]
以下において、第7実施形態について説明する。以下においては、第1実施形態〜第6実施形態との相違点について主として説明する。
以下において、第7実施形態について説明する。以下においては、第1実施形態〜第6実施形態との相違点について主として説明する。
具体的には、上述した実施形態では、調光光学素子は、自素子に印加される印加電圧に応じて可逆的に分子状態が変化する構造を有している。これに対して、第7実施形態では、調光光学素子は、自素子に印加される印加電圧に応じて可逆的に物理的な素子状態が変化する構造を有している。
上述した実施形態では、調光光学素子は、第1波長帯を有する光を透過する。これに対して、第7実施形態では、調光光学素子は、第1波長帯を有する光を反射する。
上述した実施形態では、調光光学素子は、自素子に印加される印加電圧に応じて、第2波長帯の透過率を変更する。これに対して、第7実施形態では、調光光学素子は、自素子に印加される印加電圧に応じて、第2波長帯を有する光の反射率を変更する。
(投写型映像表示装置の概略)
以下において、第7実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図17は、第7実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図17では、図1と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
以下において、第7実施形態に係る投写型映像表示装置の概略について、図面を参照しながら説明する。図17は、第7実施形態に係る投写型映像表示装置100の概略を示す図である。図17では、図1と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図17に示すように、投写型映像表示装置100は、調光光学素子90Gに代えて、調光光学素子400を有する。
調光光学素子400は、プリズム30〜プリズム70によって構成される色分離素子群(色合成素子群)と光源10との間に設けられている。調光光学素子400は、光源10から出射された光をプリズム30側に反射する。
ここで、調光光学素子400は、第1波長帯を有する光及び第2波長帯を有する光が入射する。調光光学素子400は、第1波長帯を有する光を反射するとともに、物理的な素子状態の変化に応じて、第2波長帯を有する光の反射率を変更する。なお、第1波長帯を有する光の反射率は変化しないことに留意すべきである。
例えば、第1波長帯を有する光は、赤成分光、緑成分光及び青成分光である。第2波長帯を有する光は、第4色成分光(黄成分光)である。
(調光光学素子の構成)
以下において、第7実施形態に係る調光光学素子の構成について、図面を参照しながら説明する。図18は、第7実施形態に係る調光光学素子400の構成を示す図である。図18は、調光光学素子400を側方から見た模式図である。
以下において、第7実施形態に係る調光光学素子の構成について、図面を参照しながら説明する。図18は、第7実施形態に係る調光光学素子400の構成を示す図である。図18は、調光光学素子400を側方から見た模式図である。
図18に示すように、調光光学素子400は、基板410と、共鳴格子膜420とを有する。また、基板410と共鳴格子膜420との間には、ギャップ430が設けられている。また、共鳴格子膜420は、基板410に設けられた枠体411によって支持されている。
調光光学素子400は、自素子に印加される印加電圧に応じて、素子状態(ここでは、ギャップ430の幅、すなわち、基板410と共鳴格子膜420との距離)が可逆的に変化する構造を有する。
例えば、調光光学素子400に電圧が印加されていない状態では、ギャップ430の幅が広い。一方で、調光光学素子400に電圧が印加されている状態では、ギャップ430の幅が狭い。
このように、調光光学素子400は、ギャップ430の幅の変化によって、光の回折状態(干渉状態)を変化させる。これによって、調光光学素子400は、第2波長帯を有する光(黄成分光)の反射率を変更する。
(調光光学素子の機能)
以下において、第7実施形態に係る調光光学素子の機能について、図面を参照しながら説明する。図19は、第7実施形態に係る調光光学素子400の機能を示す図である。
以下において、第7実施形態に係る調光光学素子の機能について、図面を参照しながら説明する。図19は、第7実施形態に係る調光光学素子400の機能を示す図である。
図19(a)に示すように、調光光学素子は、自素子に電圧が印可されていない状態(以下、OFF状態)において、第1波長帯λ1を有する光を反射し、第2波長帯λ2を有する光を吸収(又は、散乱)する。
一方で、図19(b)に示すように、調光光学素子は、自素子に電圧が印可された状態(以下、ON状態)において、第1波長帯λ1を有する光及び第2波長帯λ2を有する光の双方を反射する。
第7実施形態では、調光光学素子400は、第1波長帯を有する光を反射するとともに、物理的な素子状態の変化に応じて、第2波長帯を有する光の反射率を変更する反射型の調光光学素子であるが、第7実施形態はこれに限定されるものではない。具体的には、調光光学素子400は、第1波長帯を有する光を透過するとともに、物理的な素子状態の変化に応じて、第2波長帯を有する光の透過率を変更する透過型の調光光学素子であってもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上述した実施形態では特に触れていないが、調光光学素子は、エレクトロクロミック(EC;Electrochromic)素子である。例えば、EC素子としては、ビフェニルジカルボン酸ジエチル(PCE)、テレフタル酸ジメチル(DTM)、ジアセチルベンゼン(DAB)などが考えられる。PCEは、電圧の印可に応じて、黄色に相当する波長帯を有する光の吸収率を変更する分子構造を有する。DTMは、電圧の印可に応じて、マゼンタ色に相当する波長帯を有する光の吸収率を変更する分子構造を有する。DABは、電圧の印可に応じて、シアン色に相当する波長帯を有する光の吸収率を変更する分子構造を有する。
上述した実施形態では、調光光学素子は解像度を有していないことを前提としているが、これに限定されるものではない。具体的には、調光光学素子は解像度を有していてもよい。この場合には、調光光学素子の解像度は、電極などによる透過率の低下を防ぐために、DMDや液晶パネルの解像度よりも低いことが好ましい。但し、調光光学素子の解像度は、DMDや液晶パネルの解像度と同等であってもよいことに留意すべきである。
10・・・光源、20・・・レンズ、30〜70・・・プリズム、80・・・DMD、90・・・調光光学素子、95・・・投写レンズユニット、100・・・投写型映像表示装置、130・・・制御部、131・・・入力信号受付部、132・・・Ye置換成分算出部、133・・・パラメータ特定部、134・・・Ye成分調整部、135・・・出力部、210・・・光源、211〜212・・・ミラー、221〜223・・・ミラー、231〜236・・・レンズ、240・・・液晶パネル、250・・・色合成部、260・・・調光光学素子、270・・・投写レンズユニット、311・・・ミラー、312・・・調光光学素子、312a・・・誘電体多層膜、312b・・・コレステリック液晶
Claims (9)
- 赤成分光と緑成分光と青成分光とを少なくとも含む光を発する光源と、前記赤成分光を変調する赤光変調素子と、前記緑成分光を変調する緑光変調素子と、前記青成分光を変調する青光変調素子とを備えた照明装置であって、
前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子から出射された光を合成する色合成部と、
自素子に印可される印可電圧に応じて可逆的に素子状態が変化する構造を有する調光光学素子とを備え、
前記調光光学素子には、第1波長帯及び第2波長帯を有する入射光が入射し、
前記調光光学素子は、前記第1波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更せずに、前記素子状態の変化に応じて、前記第2波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更し、
前記調光光学素子から出射された光は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子のうち、前記入射光に対応する特定光変調素子に入射することを特徴とする照明装置。 - 前記入射光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光のいずれかである特定色成分光を含み、
前記調光光学素子は、前記特定色成分光の色純度を調整する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記第1波長帯を有する光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光のいずれかである特定色成分光であり、
前記第2波長帯を有する光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光以外の第4色成分光であり、
前記調光光学素子は、前記第4色成分光の光量を調整する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記入射光は、第3波長帯を有する光をさらに有しており、
前記第2波長帯は、前記第1波長帯と前記第3波長帯との間の波長帯であり、
前記調光光学素子は、前記第3波長帯を有する光を反射するとともに、前記第2波長帯を有する光を透過しない場合に、前記第3波長帯を有する光とともに前記第2波長帯を有する光を反射し、
前記第1波長帯及び前記第3波長帯を有する光は、それぞれ、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光のいずれかであり、
前記第2波長帯を有する光は、前記赤成分光、前記緑成分光及び前記青成分光以外の第4色成分光であり、
前記調光光学素子は、前記第1波長帯を有する光と前記第3波長帯を有する光とを分離する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 赤用入力信号、緑用入力信号及び青用入力信号に応じて、それぞれ、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子の変調量を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記赤用入力信号、前記緑用入力信号又は前記青用入力信号に基づいて、前記調光光学素子に印可される印可電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記調光光学素子の解像度は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子の解像度よりも低いことを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。
- 前記調光光学素子は、エレクトロクロミック素子であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の照明装置。
- 前記調光光学素子は、
前記第1波長帯を有する光を透過するとともに、前記素子状態の変化に応じて、前記第2波長帯を有する光の透過率を変更するコレステリック液晶と、
前記第3波長帯を有する光を反射して、前記第1波長帯及び前記第2波長帯を有する光を透過する誘電体多層膜とを有しており、
前記コレステリック液晶は、前記第2波長帯を有する光を透過しない場合に、前記第2波長帯を有する光を反射し、
前記誘電体多層膜は、前記コレステリック液晶の光出射側に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。 - 赤成分光と緑成分光と青成分光とを少なくとも含む光を発する光源と、前記赤成分光を変調する赤光変調素子と、前記緑成分光を変調する緑光変調素子と、前記青成分光を変調する青光変調素子とを備えた投写型映像表示装置であって、
前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子から出射された光を合成する色合成部と、
前記色合成部によって合成された光を投写する投写手段と、
自素子に印可される印可電圧に応じて可逆的に素子状態が変化する構造を有する調光光学素子とを備え、
前記調光光学素子には、第1波長帯及び第2波長帯を有する入射光が入射し、
前記調光光学素子は、前記第1波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更せずに、前記素子状態の変化に応じて、前記第2波長帯を有する光の透過率又は反射率を変更し、
前記調光光学素子から出射された光は、前記赤光変調素子、前記緑光変調素子及び前記青光変調素子のうち、前記入射光に対応する特定光変調素子に入射することを特徴とする投写型映像表示装置。
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