JP2009150677A - 振動ジャイロ - Google Patents
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Abstract
【課題】検出信号の0点温度ドリフトを低減し、精度の優れた振動ジャイロを提供する。
【解決手段】基部2から延びる検出腕3A,3B、駆動腕4A,4B,4C,4D、連結腕12A,12Bを有するジャイロ素子1と、ジャイロ素子1の基部2に接続される複数のリード55と、リード55を保持し固定される平面部53とを有する支持基板50と、支持基板50の平面部53が載置され固定される固定基板としてのセラミックパッケージ20と、を備え、セラミックパッケージ20と支持基板50の平面部53の間にエポキシ系導電性接着剤40と、シリコーン系導電性接着剤41が配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】基部2から延びる検出腕3A,3B、駆動腕4A,4B,4C,4D、連結腕12A,12Bを有するジャイロ素子1と、ジャイロ素子1の基部2に接続される複数のリード55と、リード55を保持し固定される平面部53とを有する支持基板50と、支持基板50の平面部53が載置され固定される固定基板としてのセラミックパッケージ20と、を備え、セラミックパッケージ20と支持基板50の平面部53の間にエポキシ系導電性接着剤40と、シリコーン系導電性接着剤41が配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、角速度の検出を行なう振動ジャイロに関する。
カーナビゲーションシステムなどにおいて、振動ジャイロにて検出した角速度を利用して、車体の進行方向を判断している。
振動ジャイロには様々な形態のものが利用されており、例えば特許文献1には、ジャイロ素子(振動子)がリード(ボンディングワイヤ)によって基板に接触しない状態で支持された振動ジャイロが開示されている。
このような振動ジャイロでは、一定の周期で振動するジャイロ素子に回転角速度が加わった際に、その振動と直角方向にコリオリ力が生ずる。このコリオリ力によってジャイロ素子に振動が励起され、発生した電気信号を検出することで回転角速度を検出している。
振動ジャイロには様々な形態のものが利用されており、例えば特許文献1には、ジャイロ素子(振動子)がリード(ボンディングワイヤ)によって基板に接触しない状態で支持された振動ジャイロが開示されている。
このような振動ジャイロでは、一定の周期で振動するジャイロ素子に回転角速度が加わった際に、その振動と直角方向にコリオリ力が生ずる。このコリオリ力によってジャイロ素子に振動が励起され、発生した電気信号を検出することで回転角速度を検出している。
しかしながら、上記のような構造の振動ジャイロでは、ジャイロ素子が常時振動をしていることから、ジャイロ素子の振動における高調波成分(基本波周波数以外に低次周波数、高次周波数)とジャイロ素子を支持するリードの共振周波数とが一致することがある。
この場合、静止時(回転角速度が加わらない時)の出力電圧に変化が生ずる、いわゆる0点温度ドリフトという現象が観測される。つまり、ジャイロ素子の出力電圧にリードの共振による影響が加わることになる。このことから、振動ジャイロをカーナビゲーションシステムに採用した場合、正確な角速度の検出ができず、車体の進行方向に誤差を生ずるという課題がある。
この場合、静止時(回転角速度が加わらない時)の出力電圧に変化が生ずる、いわゆる0点温度ドリフトという現象が観測される。つまり、ジャイロ素子の出力電圧にリードの共振による影響が加わることになる。このことから、振動ジャイロをカーナビゲーションシステムに採用した場合、正確な角速度の検出ができず、車体の進行方向に誤差を生ずるという課題がある。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる振動ジャイロは、基部と、該基部から延びる振動腕とを有するジャイロ素子と、前記ジャイロ素子の基部に接続される複数のリードと、該リードを保持する平面部とを有する支持基板と、前記支持基板の平面部が載置され固定される固定基板と、を備え、前記固定基板と前記支持基板の平面部との間にエポキシ系導電性接着剤またはポリイミド系導電性接着剤と、シリコーン系接着剤が配置されたことを特徴とする。
この構成によれば、エポキシ系導電性接着剤またはポリイミド系導電性接着剤にて、リードに接続される端子と電気的な導通が図られ、シリコーン系接着剤にてジャイロ素子が駆動振動している際のリードの共振を吸収できる構造となっている。
つまり、電気的な導通の信頼性の高いエポキシ系導電性接着剤またはポリイミド系導電性接着剤が主たる電気的接続に用いられ、弾性のあるシリコーン系接着剤にてリードの共振および固定基板の振動を吸収する緩衝材として用いられる。
このことから、支持基板のリードの共振を抑制し、振動ジャイロの0点温度ドリフトを減少させることができる。
つまり、電気的な導通の信頼性の高いエポキシ系導電性接着剤またはポリイミド系導電性接着剤が主たる電気的接続に用いられ、弾性のあるシリコーン系接着剤にてリードの共振および固定基板の振動を吸収する緩衝材として用いられる。
このことから、支持基板のリードの共振を抑制し、振動ジャイロの0点温度ドリフトを減少させることができる。
[適用例2]上記適用例にかかる振動ジャイロにおいて、前記シリコーン系接着剤の配置は前記支持基板の前記リードに近い位置に配置されていることが望ましい。
この構成によれば、支持基板のリードに近い位置にシリコーン系接着剤が配置されている。特にリードの付け根は共振振動の節にあたり、この部分にシリコーン系接着剤を配置することで、リードの共振を効率よくシリコーン系接着剤で吸収できる。このことから、支持基板のリードの共振を抑制し、振動ジャイロの0点温度ドリフトを減少させることができる。
[適用例3]上記適用例にかかる振動ジャイロにおいて、前記シリコーン系接着剤が導電性の接着剤であることが望ましい。
この構成によれば、エポキシ系導電性接着剤またはポリイミド系導電性接着剤とシリコーン系接着剤にてリードに接続される端子と電気的な導通が図られることから、導通を確実にし、かつ弾性のあるシリコーン系接着剤でリードの共振を抑制することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる振動ジャイロにおいて、前記シリコーン系接着剤が非導電性の接着剤であることが望ましい。
この構成によれば、シリコーン系接着剤が非導電性の接着剤であることから、各リードに接続される接続端子間のショートを防止でき、接続端子を横断してシリコーン系接着剤を塗布することができる。このことから、シリコーン系接着剤の塗布量を多くすることができ、支持基板と固定基板の接着強度を向上させ柔軟に支持基板を保持させることが可能である。
[適用例5]上記適用例にかかる振動ジャイロにおいて、前記ジャイロ素子がWT型のジャイロ素子であることが望ましい。
この構成によれば、ジャイロ素子がWT型のジャイロ素子であることから、角速度の検出感度が良好で、小型化された振動ジャイロを提供できる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
(実施形態)
(実施形態)
図1は振動ジャイロの構成を示す説明図であり、図1(a)は概略平面図、図1(b)は同図(a)のE−E断線に沿う概略断面図である。なお、図1(a)は、説明のために蓋体を省略して示している。
振動ジャイロ60は、ジャイロ素子1と、ジャイロ素子1を支持する支持基板50と、支持基板50を固定する固定基板としてのセラミックパッケージ20と、ICチップ30と、セラミックパッケージ20内を気密に封止する蓋体28とを備えている。
セラミックパッケージ20は、セラミックシートが積層されて凹部が形成され、その底部のダイパッド21にICチップ30がダイアタッチされている。ICチップ30のICパッドとセラミックパッケージ20のボンディングパッド25とは金線などの金属ワイヤ32にて接続されている。なお、ICチップ30には、ジャイロ素子1を励振させる発振回路、角速度を検出する検出回路などが含まれている。
セラミックパッケージ20は、セラミックシートが積層されて凹部が形成され、その底部のダイパッド21にICチップ30がダイアタッチされている。ICチップ30のICパッドとセラミックパッケージ20のボンディングパッド25とは金線などの金属ワイヤ32にて接続されている。なお、ICチップ30には、ジャイロ素子1を励振させる発振回路、角速度を検出する検出回路などが含まれている。
また、セラミックパッケージ20における凹部の中間には棚部26が形成され、その面に接続端子22が形成されている。棚部26には、支持基板50が接着固定されている。この接着固定にはエポキシ系導電性接着剤40とシリコーン系導電性接着剤41が用いられている。なお、セラミックパッケージ20の外周部には外部接続端子23が形成され、接続端子22、ボンディングパッド25の一部と導通する構成となっている。
支持基板50にはリード55a,55b,55c,55d,55e,55f(以下総称してリード55と記すこともある)が設けられ、この一部が折り曲げられている。そして、リード55の先端とジャイロ素子1の基部に形成された電極パッド15に接合され、ジャイロ素子1が他と接触しないように空中に支持されている。
セラミックパッケージ20の凹部周囲にはシームリング24が固着され、シームリング24に蓋体28をシーム溶接することで、セラミックパッケージ20内が気密に封止されている。
支持基板50にはリード55a,55b,55c,55d,55e,55f(以下総称してリード55と記すこともある)が設けられ、この一部が折り曲げられている。そして、リード55の先端とジャイロ素子1の基部に形成された電極パッド15に接合され、ジャイロ素子1が他と接触しないように空中に支持されている。
セラミックパッケージ20の凹部周囲にはシームリング24が固着され、シームリング24に蓋体28をシーム溶接することで、セラミックパッケージ20内が気密に封止されている。
以下、本実施形態のジャイロ素子1と支持基板50について詳しく説明する。
図1に示すように、ジャイロ素子1は、水晶などの圧電材料で形成され、基部2から延出する振動腕を有している。基部2から両側に検出腕3A,3Bが延出され、その各先端部には重量部6A,6Bが形成されている。また、基部2から検出腕3A,3Bに直交する方向に連結腕12A,12Bが延出され、その各先端部には検出腕3A,3Bに平行な駆動腕4A,4B,4C,4Dが形成されている。さらに、駆動腕4A,4B,4C,4Dの先端部には重量部5A,5B,5C,5Dが形成されている。このような形状のジャイロ素子1はWT型のジャイロ素子と呼ばれ、角速度の検出感度の高く小型化が可能なジャイロ素子として知られている。
なお、駆動腕4A,4B,4C,4Dおよび検出腕3A,3Bには電極(図示せず)が形成され、それぞれの電極は基部2の電極パッド15に接続されている。
図1に示すように、ジャイロ素子1は、水晶などの圧電材料で形成され、基部2から延出する振動腕を有している。基部2から両側に検出腕3A,3Bが延出され、その各先端部には重量部6A,6Bが形成されている。また、基部2から検出腕3A,3Bに直交する方向に連結腕12A,12Bが延出され、その各先端部には検出腕3A,3Bに平行な駆動腕4A,4B,4C,4Dが形成されている。さらに、駆動腕4A,4B,4C,4Dの先端部には重量部5A,5B,5C,5Dが形成されている。このような形状のジャイロ素子1はWT型のジャイロ素子と呼ばれ、角速度の検出感度の高く小型化が可能なジャイロ素子として知られている。
なお、駆動腕4A,4B,4C,4Dおよび検出腕3A,3Bには電極(図示せず)が形成され、それぞれの電極は基部2の電極パッド15に接続されている。
このジャイロ素子1は、常時の振動モードである駆動モードと、角速度が加わったときの振動モードである検出モードの振動とを励起できるように構成されている。
図2はジャイロ素子の振動モードを説明する模式図であり、図2(a)は駆動モードの説明図、図2(b)は検出モードの説明図である。
図2(a)に示すように、ジャイロ素子1の駆動モードでは、駆動腕4A,4B,4C,4Dが連結腕12A,12Bの先端部を中心に矢印A方向に屈曲振動する。この状態でジャイロ素子1にZ軸回りの回転角速度ωが加わると、図2(b)に示すように、連結腕12A,12Bが基部2の付け根を中心として矢印B方向に屈曲振動する。そして、検出腕3A,3Bが、それぞれ、その反作用によって基部2の付け根を中心として、矢印C方向に屈曲振動する。この屈曲振動によって検出腕3A,3Bに発生した電気信号を用いて、Z軸回りの回転角速度を算出する。
図2はジャイロ素子の振動モードを説明する模式図であり、図2(a)は駆動モードの説明図、図2(b)は検出モードの説明図である。
図2(a)に示すように、ジャイロ素子1の駆動モードでは、駆動腕4A,4B,4C,4Dが連結腕12A,12Bの先端部を中心に矢印A方向に屈曲振動する。この状態でジャイロ素子1にZ軸回りの回転角速度ωが加わると、図2(b)に示すように、連結腕12A,12Bが基部2の付け根を中心として矢印B方向に屈曲振動する。そして、検出腕3A,3Bが、それぞれ、その反作用によって基部2の付け根を中心として、矢印C方向に屈曲振動する。この屈曲振動によって検出腕3A,3Bに発生した電気信号を用いて、Z軸回りの回転角速度を算出する。
次に支持基板50について詳しく説明する。
図3は支持基板の構成を示す平面図である。支持基板50は、TAB(Tape Automated Bonding)実装用の基板を用いている。支持基板50は、ポリイミドフィルムなどの基材51に銅箔などの金属箔が接着剤で張り合わされた基板から、金属箔をエッチングして導体パターンが形成されている。基材51の中央部には開口部52が形成され、この開口部52には導体パターンであるリード55a,55b,55c,55d,55e,55fが延び出している。各リード55はその一部において折り曲げられ、リード55の先端が基材51から離れた場所に位置している。また、各リード55は平面部53において端子57a,57b,57c,57d,57e,57fに接続されている。そして、端子57a,57b,57c,57d,57e,57fは、セラミックパッケージの接続端子に対応する位置に配置されている。
図3は支持基板の構成を示す平面図である。支持基板50は、TAB(Tape Automated Bonding)実装用の基板を用いている。支持基板50は、ポリイミドフィルムなどの基材51に銅箔などの金属箔が接着剤で張り合わされた基板から、金属箔をエッチングして導体パターンが形成されている。基材51の中央部には開口部52が形成され、この開口部52には導体パターンであるリード55a,55b,55c,55d,55e,55fが延び出している。各リード55はその一部において折り曲げられ、リード55の先端が基材51から離れた場所に位置している。また、各リード55は平面部53において端子57a,57b,57c,57d,57e,57fに接続されている。そして、端子57a,57b,57c,57d,57e,57fは、セラミックパッケージの接続端子に対応する位置に配置されている。
次に、本実施形態の振動ジャイロの製造手順について説明する。
図4はセラミックパッケージにICチップを実装した状態を示す平面図である。図5は支持基板を固定するための接着剤の塗布位置を示す説明図であり、図5(a)はセラミックパッケージにおける接着剤塗布位置を示す平面図、図5(b)は接着剤塗布位置に対応する支持基板における接着位置を示す平面図である。
まず、図4に示すように、セラミックパッケージ20の凹部底面のダイパッド21にICチップ30をダイアタッチして固定する。そして、ICチップ30のICパッド31とセラミックパッケージ20のボンディングパッド25とを金属ワイヤ32で接続する。
図4はセラミックパッケージにICチップを実装した状態を示す平面図である。図5は支持基板を固定するための接着剤の塗布位置を示す説明図であり、図5(a)はセラミックパッケージにおける接着剤塗布位置を示す平面図、図5(b)は接着剤塗布位置に対応する支持基板における接着位置を示す平面図である。
まず、図4に示すように、セラミックパッケージ20の凹部底面のダイパッド21にICチップ30をダイアタッチして固定する。そして、ICチップ30のICパッド31とセラミックパッケージ20のボンディングパッド25とを金属ワイヤ32で接続する。
その後、図5(a)に示すように、セラミックパッケージ20の棚部26の接続端子22にエポキシ系導電性接着剤40とシリコーン系導電性接着剤41を塗布する。セラミックパッケージ20の外周に近い部分にはエポキシ系導電性接着剤40を塗布し、セラミックパッケージ20のICチップ30の近い部分にシリコーン系導電性接着剤41を塗布する。
そして、あらかじめジャイロ素子1を接合した支持基板50を接着剤の上に載置して軽く押圧する。続いて、所定温度の加熱を行ない、エポキシ系導電性接着剤40とシリコーン系導電性接着剤41を硬化する。
このとき、支持基板50の導体パターンが形成された側の平面部53における接着位置は図5(b)に示す位置になる。支持基板50の外周側にはエポキシ系導電性接着剤40が配置され、支持基板50の開口部52に近い側(リード55に近い側)にシリコーン系導電性接着剤41が配置されることになる。なお、エポキシ系導電性接着剤の代わりにポリイミド系導電性接着剤を用いても良い。
そして、あらかじめジャイロ素子1を接合した支持基板50を接着剤の上に載置して軽く押圧する。続いて、所定温度の加熱を行ない、エポキシ系導電性接着剤40とシリコーン系導電性接着剤41を硬化する。
このとき、支持基板50の導体パターンが形成された側の平面部53における接着位置は図5(b)に示す位置になる。支持基板50の外周側にはエポキシ系導電性接着剤40が配置され、支持基板50の開口部52に近い側(リード55に近い側)にシリコーン系導電性接着剤41が配置されることになる。なお、エポキシ系導電性接着剤の代わりにポリイミド系導電性接着剤を用いても良い。
そして、蓋体28をセラミックパッケージ20に固着されたシームリングにシーム溶接して、内部を気密に封止する。このようにして、図1に示した振動ジャイロ60が製造される。
以上、本実施形態の振動ジャイロでは、ジャイロ素子1が接合された支持基板50と、セラミックパッケージ20の棚部26との接着固定において、支持基板50の外周側にはエポキシ系導電性接着剤40が配置され、支持基板50の開口部52に近い側にシリコーン系導電性接着剤41が配置されている。
このことから、エポキシ系導電性接着剤にて、リードに接続される端子と確実な電気的導通が図られ、シリコーン系導電性接着剤にてジャイロ素子1が駆動振動している際のリードの共振を吸収できる構造となっている。つまり、電気的な導通の信頼性の高いエポキシ系導電性接着剤40が主たる電気的接続に用いられ、弾性のあるシリコーン系導電性接着剤41にて電気的接続およびリード55の共振および支持基板50の振動を吸収する緩衝材として用いられている。
このことから、エポキシ系導電性接着剤にて、リードに接続される端子と確実な電気的導通が図られ、シリコーン系導電性接着剤にてジャイロ素子1が駆動振動している際のリードの共振を吸収できる構造となっている。つまり、電気的な導通の信頼性の高いエポキシ系導電性接着剤40が主たる電気的接続に用いられ、弾性のあるシリコーン系導電性接着剤41にて電気的接続およびリード55の共振および支持基板50の振動を吸収する緩衝材として用いられている。
本実施形態の振動ジャイロ60における、支持基板50のリード55の共振に起因する振動ジャイロの0点温度ドリフトは、以下のように改善される。
図6は、比較例として支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いない場合の静止時出力電圧と温度の関係である、0点温度ドリフト特性を示すグラフである。図7は支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いた場合の0点温度ドリフト特性を示すグラフである。
図6に示すように、支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いない場合、静止時の出力電圧においてリード55の共振が原因であるピーク状の0点温度ドリフトが検出された。
これに対して、図7に示すように、支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いた場合、静止時の出力電圧の変動は減少し、0点温度ドリフトが減少していることが分かる。
このように、本実施形態の振動ジャイロ60は、支持基板50のリード55の共振に起因する振動ジャイロの0点温度ドリフトを減少させることが可能である。
さらに、セラミックパッケージ20と支持基板50との接着にシリコーン系接着剤を用いていることから、振動ジャイロの落下衝撃に対して強くなるという効果もある。
(変形例1)
図6は、比較例として支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いない場合の静止時出力電圧と温度の関係である、0点温度ドリフト特性を示すグラフである。図7は支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いた場合の0点温度ドリフト特性を示すグラフである。
図6に示すように、支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いない場合、静止時の出力電圧においてリード55の共振が原因であるピーク状の0点温度ドリフトが検出された。
これに対して、図7に示すように、支持基板50の接着にシリコーン系導電性接着剤41を用いた場合、静止時の出力電圧の変動は減少し、0点温度ドリフトが減少していることが分かる。
このように、本実施形態の振動ジャイロ60は、支持基板50のリード55の共振に起因する振動ジャイロの0点温度ドリフトを減少させることが可能である。
さらに、セラミックパッケージ20と支持基板50との接着にシリコーン系接着剤を用いていることから、振動ジャイロの落下衝撃に対して強くなるという効果もある。
(変形例1)
次に本実施形態の変形例について説明する。本変形例は、上記実施形態とセラミックパッケージの棚部と支持基板との接着固定における接着剤の塗布位置が異なる。このため、上記実施形態と同様の構成要素については同符号を付し、説明を省略する。また、本変形例では接着剤の塗布位置についての説明のみ行なう。
図8は、変形例1における支持基板を固定するための接着剤の塗布位置を示す説明図であり、図8(a)はセラミックパッケージにおける接着剤塗布位置を示す平面図、図8(b)は接着剤塗布位置に対応する支持基板における位置を示す平面図である。
図8は、変形例1における支持基板を固定するための接着剤の塗布位置を示す説明図であり、図8(a)はセラミックパッケージにおける接着剤塗布位置を示す平面図、図8(b)は接着剤塗布位置に対応する支持基板における位置を示す平面図である。
図8(a)に示すように、セラミックパッケージ20の棚部26の接続端子22にエポキシ系導電性接着剤40が塗布され、中央の接続端子22とその両側にシリコーン系非導電性接着剤42が塗布されている。また、中央の接続端子22において、セラミックパッケージ20の外周に近い部分にはエポキシ系導電性接着剤40が塗布され、その内側にシリコーン系非導電性接着剤42が塗布されている。
このとき、支持基板50の導体パターンが形成された側の平面部53における接着位置は図8(b)に示す位置になる。支持基板50の外周側にはエポキシ系導電性接着剤40が配置され、支持基板50の各リード55に対応し、その各リード55の近い側にシリコーン系非導電性接着剤42が配置されている。
このとき、支持基板50の導体パターンが形成された側の平面部53における接着位置は図8(b)に示す位置になる。支持基板50の外周側にはエポキシ系導電性接着剤40が配置され、支持基板50の各リード55に対応し、その各リード55の近い側にシリコーン系非導電性接着剤42が配置されている。
以上、本変形例1では、シリコーン系非導電性接着剤42が支持基板50のリード55の近傍に配置されている。リード55の付け根は振動の節にあたり、この部分にシリコーン系非導電性接着剤42を配置することでリード55の共振振動を効率よく吸収することができる。そして、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、シリコーン系の接着剤として非導電性の接着剤を使用していることから、間隔の狭いリード55近傍に接着剤を塗布して、接着剤どうしが繋がっても、リード55間が短絡することがない。このため、接着剤の塗布量を多くすることができ、支持基板50を柔軟に保持することができる。
(変形例2)
また、シリコーン系の接着剤として非導電性の接着剤を使用していることから、間隔の狭いリード55近傍に接着剤を塗布して、接着剤どうしが繋がっても、リード55間が短絡することがない。このため、接着剤の塗布量を多くすることができ、支持基板50を柔軟に保持することができる。
(変形例2)
次に本実施形態の他の変形例について説明する。本変形例は変形例1と同様に、上記実施形態とセラミックパッケージの棚部と支持基板との接着固定における接着剤の塗布位置が異なる。このため、上記実施形態と同様の構成要素については同符号を付し、説明を省略する。また、本変形例では接着剤の塗布位置についての説明のみ行なう。
図9は、変形例1における支持基板を固定するための接着剤の塗布位置を示す説明図であり、図9(a)はセラミックパッケージにおける接着剤塗布位置を示す平面図、図9(b)は接着剤塗布位置に対応する支持基板における位置を示す平面図である。
図9は、変形例1における支持基板を固定するための接着剤の塗布位置を示す説明図であり、図9(a)はセラミックパッケージにおける接着剤塗布位置を示す平面図、図9(b)は接着剤塗布位置に対応する支持基板における位置を示す平面図である。
図9(a)に示すように、セラミックパッケージ20の棚部26の接続端子22にエポキシ系導電性接着剤40が塗布され、接続端子22を横断してつなぐようにシリコーン系非導電性接着剤42が塗布されている。接着剤は、セラミックパッケージ20の外周に近い部分にはエポキシ系導電性接着剤40が塗布され、その内側にシリコーン系非導電性接着剤42が塗布されている。
このとき、支持基板50の導体パターンが形成された側の平面部53における接着位置は図9(b)に示す位置になる。支持基板50の外周側にはエポキシ系導電性接着剤40が配置され、支持基板50のリード55に近い側にシリコーン系非導電性接着剤42が配置されている。
このとき、支持基板50の導体パターンが形成された側の平面部53における接着位置は図9(b)に示す位置になる。支持基板50の外周側にはエポキシ系導電性接着剤40が配置され、支持基板50のリード55に近い側にシリコーン系非導電性接着剤42が配置されている。
以上、本変形例2では、シリコーン系非導電性接着剤42が支持基板50のリード55の近傍に配置されている。リード55の付け根は振動の節にあたり、この部分にシリコーン系非導電性接着剤42を配置することでリード55の共振振動を効率よく吸収することができる。そして、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、シリコーン系の接着剤として非導電性の接着剤を使用していることから、接続端子22を横断して広い範囲に、しかも塗布量を多くすることができるため、支持基板50の接着強度を向上させ、かつ柔軟に保持することができる。
また、シリコーン系の接着剤として非導電性の接着剤を使用していることから、接続端子22を横断して広い範囲に、しかも塗布量を多くすることができるため、支持基板50の接着強度を向上させ、かつ柔軟に保持することができる。
1…ジャイロ素子、2…基部、3A,3B…検出腕、4A,4B,4C,4D…駆動腕、5A,5B,5C,5D…重量部、6A,6B…重量部、12A,12B…連結腕、15…電極パッド、20…固定基板としてのセラミックパッケージ、21…ダイパッド、22…接続端子、23…外部接続端子、24…シームリング、25…ボンディングパッド、28…蓋体、30…ICチップ、31…ICパッド、32…金属ワイヤ、40…エポキシ系導電性接着剤、41…シリコーン系導電性接着剤、42…シリコーン系非導電性接着剤、50…支持基板、51…基材、52…開口部、53…平面部、55a,55b,55c,55d,55e,55f(55)…リード、57a,57b,57c,57d,57e,57f…端子、60…振動ジャイロ。
Claims (5)
- 基部と、該基部から延びる振動腕とを有するジャイロ素子と、
前記ジャイロ素子の基部に接続される複数のリードと、該リードを保持する平面部とを有する支持基板と、
前記支持基板の平面部が載置され固定される固定基板と、を備え、
前記固定基板と前記支持基板の平面部との間にエポキシ系導電性接着剤またはポリイミド系導電性接着剤と、シリコーン系接着剤が配置されたことを特徴とする振動ジャイロ。 - 請求項1に記載の振動ジャイロにおいて、
前記シリコーン系接着剤の配置は前記支持基板の前記リードに近い位置に配置されていることを特徴とする振動ジャイロ。 - 請求項1または2に記載の振動ジャイロにおいて、
前記シリコーン系接着剤が導電性の接着剤であることを特徴とする振動ジャイロ。 - 請求項1または2に記載の振動ジャイロにおいて、
前記シリコーン系接着剤が非導電性の接着剤であることを特徴とする振動ジャイロ。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動ジャイロにおいて、
前記ジャイロ素子がWT型のジャイロ素子であることを特徴とする振動ジャイロ。
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-
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