JP2009150655A - 車両挙動センサ温度補正装置 - Google Patents

車両挙動センサ温度補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両挙動センサとESC−ECUとを長い電気配線で接続しなくても済み、かつ、正確に温度補正が行えるようにする。
【解決手段】車両挙動センサとなるヨーレートセンサ4やGセンサ5をESC−ECU1内蔵する。これにより、従来のようにこれらが物理的に離間した配置とされる場合と比較して、車両挙動センサとESCマイコン2との間隔を短くすることが可能となり、接続用の配線を短くすることが可能となる。また、2つの温度センサ4a、5aを持ち、かつ、これらの温度センサ4a、5aに異常があるときには温度補正を禁止する。これにより、正確な温度補正が行われるようにすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両挙動センサを電子制御装置(以下、ECUという)に一体化した一体型ユニットの車両挙動センサ温度補正装置に関するものである。
車両の横滑り時に制御対象輪に制動力を付与することで横滑り状態を回避するESC(Electronic Stability Control)制御用のECU(以下、ESC−ECUという)では、車両挙動センサであるヨーレートセンサ(ジャイロセンサ)や加速度センサ(以下、Gセンサという)にて車両のヨーレートや加速度を示す信号を受け取り、ESC制御を行っている。これらESC−ECUと車両挙動センサとは車両内の別々の場所に配置されており、例えば、車両挙動センサは車室内に配置され、ESC−ECUがエンジンルーム内に配置されている。そして、電気配線を通じて、車両挙動センサからの出力信号がESC−ECUに伝えられている。
このような車両挙動センサおよびESC−ECUでは、車両挙動センサが温度特性を有しているため、それを補正するために、車両挙動センサ内のEEPROMに補正情報を書き込んだ後、車両組付け工程にて補正情報をESC−ECU内のEEPROMに転送し、ESC−ECUにて車両挙動センサの出力信号が示す物理量(ヨーレートや加速度)を補正している(例えば、特許文献1参照)。
特許第3861708号公報
しかしながら、車両挙動センサとESC−ECUとを別々に配置しなければならず、車両への搭載が煩雑になるし、物理的に距離が離れている車両挙動センサとESC−ECUとを電気配線で接続しなければない。また、電気配線として車内LANを用いることも考えられるが、車内LANで伝達する信号量を多くしてしまう要因となるため、車内LANとは別に長い電気配線が必要とされることになる。
また、車両挙動センサの搭載場所によっては上記温度補正が必ずしも正確に行われるとは限らず、正確に行えない場合にまで一律に温度補正を行うのは好ましくない。
さらに、車両組付け時に車両挙動センサとESC−ECUを搭載するに際し、車両挙動センサの補正情報をESC−ECUに転送するという処理が必要になるため、組付け工程を複雑にし、汎用性に富まないという問題もある。
本発明は上記点に鑑みて、車両挙動センサとESC−ECUとを長い電気配線で接続しなくても済み、かつ、正確に温度補正が行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、温度情報(Ty、Tg)を出力する2つの温度センサ(4a、5a)、車両の挙動を示す物理量に応じた出力信号を発生する2つの車両挙動センサ(4、5)、補正データを記憶した記憶部(3)および物理量に基づく制御を行う制御部(2)をユニット化した電子制御装置(1)に内蔵し、制御部(2)にて、温度センサ(4a、5a)に異常が発生しているか否かを判定し、異常が発生していなければ、2つの車両挙動センサ(4、5)のうち補正対象となる側の出力信号が示す物理量を記憶部(3)に記憶された補正データおよび2つの温度センサ(4a、5a)の温度情報(Ty、Tg)に基づいて温度補正すると共に、補正後の物理量に基づく制御を行うことを特徴としている。
このように、車両挙動センサ(4、5)を電子制御装置(2)に内蔵した構成としている。このため、従来のようにこれらが物理的に離間した配置とされる場合と比較して、車両挙動センサと電子制御装置(1)との間隔を短くすることが可能となり、接続用の配線を短くすることが可能となる。このため、車内LANを用いなくても済むし、車両挙動センサと電子制御装置(1)とを長い電気配線で接続しなくても済むようにできる。
また、電子制御装置(1)に車両挙動センサを内蔵する場合には、電子制御装置(1)が搭載される場所の温度変化が大きいため、温度補正が正確に行われるか判らないが、請求項1に記載の発明では、2つの温度センサ(4a、5a)を持ち、かつ、これらの温度センサ(4a、5a)に異常があるときには温度補正を行わないようにしている。このため、正確な温度補正が行われるようにすることができる。
例えば、請求項2に記載したように、2つの車両挙動センサ(4、5)に備えられた温度センサ(4a、5a)を用いれば、部品点数の削減を図ることが可能となるし、より正確に車両挙動センサ(4、5)の温度を検出することが可能となる。
請求項3に記載の発明では、制御部(2)は、2つの温度センサ(4a、5a)それぞれの温度情報(Ty、Tg)の差が所定範囲(±ΔT)内に収まっていないければ異常が発生していると判定することを特徴としている。
このように、2つの温度センサ(4a、5a)それぞれの温度情報(Ty、Tg)の差に基づいて、温度センサ(4a、5a)の異常を検出することができる。
請求項4に記載の発明では、記憶部(3)には、同じ補正データが異なる2つの記憶領域に共に記憶されており、制御部(2)は、記憶部(3)の2つの記憶領域に記憶された補正データが一致しているか否かを判定し、一致している場合にのみ温度補正を行うことを特徴としている。
このように、記憶部(3)に同じ補正データを2つ記憶させておき、これらが一致している場合にのみ温度補正を行うようにすれば、より正確な温度補正が行われるようにすることができる。
請求項5に記載の発明では、記憶部(3)には、補正データとして、2つの車両挙動センサ(4、5)のうち補正対象となる側の温度特性が少なくとも3点以上記憶されており、制御部(2)は、3点以上の補正データを線形補間して補正マップを演算し、該補正マップに基づいて温度補正を行うことを特徴としている。
このように、3点以上の複数点の温度特性に基づいて補正マップを演算すれば、より詳細に補正マップを演算することが可能となる。そして、この詳細な補正マップに基づいて温度補正を行うようにしているため、更に正確に温度補正が行われるようにすることができる。
請求項6に記載の発明では、電子制御装置(1)は、エンジンルームに配置されるものであることを特徴としている。
このように、エンジンルームに電子制御装置(1)を配置する場合には、エンジンルームが外気に曝される環境でありつつ、かつ、エンジンの発熱の影響を受ける環境であるため、例えば−40℃〜125℃という広い範囲内に対応できるものである必要になる。このため、上記請求項1〜5に記載したような車両用挙動センサ温度補正装置を適用すると好ましい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本実施形態では、車両用挙動センサ温度補正装置をESC−ECUに備える場合について説明する。
ESC−ECUは、例えばエンジンルームに搭載されるが、エンジンルームは、外気に曝される環境でありつつ、かつ、エンジンの発熱の影響を受ける環境であるため、例えば−40℃〜125℃という広い範囲内に対応できるものである必要がある。本実施形態では、このような広い範囲内に対応できるような車両用挙動センサ温度補正装置としている。図1に、本実施形態にかかる車両挙動センサ温度補正装置が備えられたESC−ECU1のブロック構成図を示し、この図を参照してESC−ECU1および車両挙動センサ温度補正装置の詳細について説明する。
図1に示すように、ESC−ECU1には、ESCマイコン2およびEEPROM3が備えられていると共に、車両挙動センサとなるヨーレートセンサ4およびGセンサ5が備えられている。
ESCマイコン2は、ESC制御を実行するための制御部に相当する。このESCマイコン2は、ESC−ECUを実行するために、ヨーレートセンサ4やGセンサ5の出力信号を受け取って各種演算を行うと共に、演算結果に応じてESC制御を実行するために、図示しないブレーキ制御用のアクチュエータに対してESC制御の対象輪に制動力を付与するための制御信号を出力する。なお、ESC制御の詳細に関しては従来より公知であるため、ここでは説明を省略する。
このESCマイコン2が行う各種演算の1つとして、ESCマイコン2は、ヨーレートセンサ4やGセンサ5の出力信号を受け取ったときに、出力信号が示すヨーレートや加速度を温度補正する処理を行う。この温度補正の詳細に関しては後で説明する。
EEPROM3は、ESCマイコン2を通じてのデータの書き込みや消去が行われると共に、ESCマイコン2からの読み出しによりデータをESCマイコン2に伝えることができるデータの記憶部として機能する。このEEPROM3には、ESC制御に使用される各種データが記憶されており、その中の1つとして上記した温度補正を行うための補正データが記憶されている。本実施形態では、同じ補正データをEEPROM3内の異なる2箇所の記憶領域に記憶することにより、冗長性を持たせている。
ヨーレートセンサ4は、車両の回転方向の速度に相当するヨーレートを検出する。本実施形態のヨーレートセンサ4は、半導体基板を用いて半導体プロセスに基づき形成されており、同じ半導体基板上に例えばダイオードの温度特性を用いて構成された温度センサ4aが内蔵されている。このため、温度センサ4aにてヨーレートセンサ4の温度を検出することができる。このヨーレートセンサ4からは、ESCマイコン2に向けてヨーレートを示す出力信号と温度センサ4aの検出結果である温度情報が伝えられている。
Gセンサ5は、車両の前後方向の加速度を検出する。本実施形態のGセンサ5も、半導体基板を用いて半導体プロセスに基づき形成されており、同じ半導体基板上に例えばダイオードの温度特性を用いて構成された温度センサ5aが内蔵されている。このため、温度センサ5aにてGセンサ5の温度を検出することができる。このGセンサ5からは、ESCマイコン2に向けて加速度を示す出力信号と温度センサ5aの検出結果である温度情報が伝えられている。
このようにして本実施形態のESC−ECU1が構成されている。このESC−ECU1における温度補正の処理を実行するために用いられる部分、すなわちESCマイコン2における温度補正の処理を実行する部分やEEPROM3における補正データを記憶した部分、および、ヨーレートセンサ4やGセンサ5の温度センサ4a、5a等が車両用挙動センサ温度補正装置に相当する。
このように構成されるESC−ECU1は、ESC−ECU1のケース内に収容された配線基板に対してESCマイコン2、EEPROM3、ヨーレートセンサ4およびGセンサ5を実装したのち、EEPROM3への補正データの書き込みを行うことで完成する。EEPROM3への補正データの書き込みは、例えば各センサ4、5に予め半導体メモリ等を作り込んでおくことで補正データを記憶しておき、この補正データをESC−ECU1とは別の補正データ書き込み用のホストコンピュータ(図示せず)で読み込み、これをESCマイコン2に伝え、ESCマイコン2を通じてEEPROM3に書き込むことにより行われる。また、各センサ4、5に対して補正データを表した2次元コードを付しておき、バーコードリーダ等を介して2次元コードをホストコンピュータに読み込ませ、これをESCマイコン2に伝え、ESCマイコン2を通じてEEPROM3に書き込むことにより行うこともできる。そして、このようなEEPROM3への書き込みを、記憶領域を変えて2回行うことで、ESC−ECU1が完成する。
次に、上記のようにして完成したESC−ECU1による温度補正について説明する。本実施形態のESC−ECU1では、ヨーレートセンサ4およびGセンサ5の温度情報とEEPROM3に記憶してある補正データに基づいて、ESCマイコン2が温度補正の処理を行うことにより、ヨーレートセンサ4の出力信号が示すヨーレートの温度補正を行う。この補正方法について、図2および図3に示すフローチャートを参照して説明する。
図2は、ESC−ECU1のESCマイコン2で実行する温度補正の処理を示したフローチャートである。また、図3は、ESCマイコン2にて実行するフェールセーフ処理のフローチャートである。図2に示す温度補正の処理は、例えばイグニッションスイッチがオンされているときに所定の制御周期毎に実行され、図3に示すフェールセーフ処理は、例えばイグニッションスイッチがオフからオンに切り替わった時に1回実行される。
まず、ステップ100では、EEPROM3内に記憶してある補正データの読み込みを行う。そして、ステップ110において、ステップ100で読み込んだ補正データを用いて補正マップを演算する。このときの補正マップの演算手法について、図4および図5を参照して説明する。
図4(a)は、補正前のヨーレートセンサ4の温度特性を示した図、図4(b)は、図4(a)に示す温度特性と補正データとの関係を示した図、図4(c)は、補正データにて演算した補正マップ、図4(d)は、温度補正後のヨーレート特性を示した図である。また、図5は、補正データの一例を示した図表である。
図4(a)に示す補正前のヨーレートセンサ4の温度特性、すなわち、ヨーが発生していないときの出力である0点出力が室温(25℃)のときに0deg/sとなるように設定された場合の温度−0点出力特性に関しては、予めヨーレートセンサ4の特性として試作等により求めることができる。この温度特性のグラフから少なくとも3点以上の複数点の温度で0点出力を選択する。このときの、温度と0点出力との関係を示したデータが補正データであり、図5に示す図表のように表される。
このとき、温度特性のグラフから選択する複数点の温度−0点出力の関係は数が多ければ多いほど良いが、数が多過ぎるとEEPROM3の記憶領域の使用量を多くしてしまうため、ある程度の数であることが好ましい。
このため、本実施形態では、図4(b)中に示すように、ESC−ECU1の使用環境として求められる最低温度(図中のT1、例えば−45℃)および最高温度(図中のT7、例えば125℃)や0点基準となる室温(図中のT4、例えば25℃)を選択している。また、変極点(図中のT2、T3、T5等)や、変極点と最低温度もしくは最高温度との間の温度(図中T6)や変極点間の温度も選択している。そして、選択した各温度T1〜T7とそれらに対応する0点出力Y1〜Y7を図5に示すように補正データとして記憶している。
温度補正を精度良く行うためには、3点以上の上記関係に基づいて温度補正を行うのが好ましく、最低温度、最高温度、室温とそれらに対応するヨーレートに用いる必要があるが、変極点やそれに対応するヨーレートを用いればより温度補正を精度良く行うことが可能となり、変極点と最低温度もしくは最高温度との間の温度や変極点間の温度とそれに対応するヨーレートを用いれば更に温度補正を精度良く行うことが可能となる。
補正マップの演算は、記憶した補正データを利用し、選択されていない温度−0点出力の関係を線形補間することにより行われる。具体的には、選択された複数点の温度のうち隣り合う温度間を通る1次関数を求め、求めた1次関数を温度間における温度−0点出力の関係とする。これにより、図4(c)に示す補正マップを演算することができる。この補正マップに示される1次関数が温度Tyに応じた0点出力の変化を表す関数Yc(Ty)となる。
続いて、ステップ120に進み、ヨーレートセンサ4の出力信号から補正前のヨーレートYbを読み込むと共に、ヨーレートセンサ4の温度センサ4aから温度情報Tyを読み込む。そして、ステップ130において、上記のようにして求めた関数Yc(Ty)に対して、ステップ120で読み込んだ温度情報をTyを代入することで0点出力の変化分を求め、これを補正前のヨーレートYbから差し引く。これにより、補正後のヨーレートYaを演算することができる。
ただし、このような温度補正はヨーレートセンサ4に備えられた温度センサ4aの温度情報が正確であること、さらには、EEPROM3に記憶した補正データが正確であることが前提であり、これらが正確でなければ温度補正を行わない方が良い。このため、図3に示すフェールセーフ処理も実行している。
具体的には、ステップ200において、ヨーレートセンサ4に備えられた温度センサ4aの断線、ショート異常が発生しているか否かを判定する。断線、ショート異常時には、温度センサ4aからダイアグ用の電圧が出力され、通常の温度情報として示される電圧と異なる電圧とされる。このため、本ステップでは、温度センサ4aの温度情報Tyが通常の温度情報として示される電圧の最大値Tmaxよりも大きい(Ty>Tmax)か否か、もしくは、最小値Tminよりも小さい(Ty<Tmin)か否かを判定する。ここで否定判定されれば、ステップ210に進み、否定判定されればステップ240に進む。
ステップ210では、ヨーレートセンサ4に備えられた温度センサ4aとGセンサ5に備えられた温度センサ5aとに差が生じているか否かを判定する。具体的には、温度センサ4aの温度情報Tyと温度センサ5aの温度情報Tgとの差の絶対値が許容値ΔT以上あるか否かを判定する。ここで否定判定されれば、ステップ220に進み、否定判定されればステップ240に進む。
ステップ220では、EEPROM3に記憶された補正データが正確か否かを判定する。具体的には、上述したように冗長性を持たせるために同じ補正データを異なる2つの記憶領域に記憶してあるため、2つの補正データが一致しているか否かを調べる。そして、肯定判定されればステップ230に進み、否定判定されればステップ240に進む。
ステップ230では、補正演算許可の処理を行う。例えば、ESCマイコン2に備えられた図示しないメモリもしくはEEPROM3の所定ビットを利用し、補正演算許可を示すフラグをセットする。一方、ステップ240では、補正演算禁止の処理を行う。例えば、上述した補正演算許可を示すフラグをリセットする。これにより、ESCマイコン2は、温度補正の処理を実行する際に、補正演算許可のフラグがセットされているか否かを判定し、セットされている時に温度補正を行うというフェールセーフ機能を備えることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に示したESC−ECU1では、車両挙動センサとなるヨーレートセンサ4やGセンサ5を内蔵した構成としている。このため、従来のようにこれらが物理的に離間した配置とされる場合と比較して、車両挙動センサとESCマイコン2との間隔を短くすることが可能となり、接続用の配線を短くすることが可能となる。このため、車内LANを用いなくても済むし、車両挙動センサとESC−ECU1とを長い電気配線で接続しなくても済むようにできる。
また、ESC−ECU1に車両挙動センサを内蔵する場合には、ESC−ECU1が搭載される場所の温度変化が大きいため、温度補正が正確に行われるか判らない。これに対して、本実施形態では、2つの温度センサ4a、5aを持ち、かつ、これらの温度センサ4a、5aに異常があるときには温度補正を禁止するようにしている。このため、正確な温度補正が行われるようにすることができる。
また、本実施形態では、EEPROM3の異なる2つの記憶領域に補正データを記憶させ、その補正データが正確な場合にのみ温度補正を行い、正確でない場合には温度補正を禁止している。このため、より正確な温度補正が行われるようにすることができる。
さらに、本実施形態では、EEPROM3に複数点の温度−0点出力の関係を記憶させておき、この複数点の関係から補正マップを演算して温度補正を行うようにしている。このため、温度−0点出力の関係を示す補正マップをより詳細に演算することが可能となる。そして、この詳細な補正マップに基づいて温度補正を行うようにしているため、更に正確に温度補正が行われるようにすることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、温度センサ4a、5aをヨーレートセンサ4やGセンサ5に備えられたものとしているが、少なくとも2つの温度センサがESC−ECU1に内蔵されていれば構わない。
また、上記実施形態では、ヨーレートセンサ4が検出するヨーレートが温度補正の対象となるため、ヨーレートセンサ4に備えられた温度センサ4aに基づいて温度補正を行っているが、Gセンサ5に備えられた温度センサ5aに基づいてヨーレートの温度補正を行っても良い。ただし、ヨーレートセンサ4に備えられた温度センサ4aの温度情報Tyの方が、よりヨーレートセンサ4の温度を的確に示しているため、温度センサ4aの温度情報Tyに基づいて温度補正を行った方が好ましい。
また、上記実施形態では、温度センサ4a、5aをヨーレートセンサ4やGセンサ5に備えたものとしているが、これらを別部品としても構わない。ただし、別部品とする場合、部品点数が増加することになるため、上記実施形態のようにヨーレートセンサ4やGセンサ5に温度センサ4a、5aを備える方が部品点数削減ができて好ましい。
また、上記実施形態では、車両挙動センサとして、ヨーレートセンサ4やGセンサ5を例に挙げて説明したが、これらは単なる一例であり、他の車両挙動センサであって、温度特性を有していて温度補正が必要なものに対しても、本発明を適用することができる。
さらに、上記実施形態では、車両用挙動センサ温度補正装置をESC−ECU1に備える場合について説明したが、ESC−ECU1に限るものではなく、他の電子制御装置、例えば、エアバックECU等に備えても構わない。
また、上記実施形態では、図3のステップ210において温度センサ4a、5aに異常が発生しているか否かをそれぞれの温度情報Ty、Tgの差の絶対値が許容値ΔTを超えているか否かに基づいて判定したが、この差が±許容値ΔTの幅で規定される所定範囲内に収まっているか否か判定するれば良い。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。
本発明の第1実施形態にかかる車両挙動センサ温度補正装置が備えられたESC−ECUのブロック構成図である。 ESC−ECUに備えられたESCマイコンが実行する温度補正の処理を示したフローチャートである。 ESC−ECUに備えられたESCマイコンが実行するフェールセーフ処理のフローチャートである。 (a)は、補正前のヨーレートセンサの温度特性を示した図であり、(b)は、(a)に示す温度特性と補正データとの関係を示した図であり、(c)は、補正データにて演算した補正マップであり、(d)は、温度補正後のヨーレート特性を示した図である。 補正データの一例を示した図表である。
符号の説明
1…ESC−ECU、2…ESCマイコン、3…EEPROM、4…ヨーレートセンサ、4a…温度センサ、5…Gセンサ、5a…温度センサ

Claims (6)

  1. 測定対象の温度を示す温度情報(Ty、Tg)を出力する2つの温度センサ(4a、5a)と、
    車両の挙動を示す物理量に応じた出力信号を発生する2つの車両挙動センサ(4、5)と、
    前記2つの車両挙動センサ(4、5)のうち補正対象となる側の温度特性に応じた温度補正用の補正データを記憶する記憶部(3)と、
    前記温度センサ(4a、5a)に異常が発生しているか否かを判定し、異常が発生していなければ、前記2つの車両挙動センサ(4、5)のうち補正対象となる側の出力信号が示す物理量を前記記憶部(3)に記憶された前記補正データおよび前記2つの温度センサ(4a、5a)の前記温度情報(Ty、Tg)に基づいて温度補正すると共に、補正後の物理量に基づく制御を行う制御部(2)と、を備え、
    前記2つの温度センサ(4a、5a)、前記車両挙動センサ(4、5)、前記記憶部(3)および前記制御部(2)がユニット化された電子制御装置(1)に内蔵されていることを特徴とする車両挙動センサ温度補正装置。
  2. 前記2つの車両挙動センサ(4、5)それぞれに前記2つの温度センサ(4a、5a)が1つずつ備えられていることを特徴とする請求項1に記載の車両挙動センサ温度補正装置。
  3. 前記制御部(2)は、前記2つの温度センサ(4a、5a)それぞれの前記温度情報(Ty、Tg)の差が所定範囲(±ΔT)内に収まっていないければ異常が発生していると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両挙動センサ温度補正装置。
  4. 前記記憶部(3)には、同じ前記補正データが異なる2つの記憶領域に共に記憶されており、
    前記制御部(2)は、前記記憶部(3)の前記2つの記憶領域に記憶された補正データが一致しているか否かを判定し、一致している場合にのみ前記温度補正を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両挙動センサ温度補正装置。
  5. 前記記憶部(3)には、前記補正データとして、前記2つの車両挙動センサ(4、5)のうち補正対象となる側の温度特性が少なくとも3点以上記憶されており、
    前記制御部(2)は、前記3点以上の補正データを線形補間して補正マップを演算し、該補正マップに基づいて前記温度補正を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両挙動センサ温度補正装置。
  6. 前記電子制御装置(1)は、エンジンルームに配置されるものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両挙動センサ温度補正装置。
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