JP2005106749A - 慣性センサユニット、及びその製造方法 - Google Patents

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旭 中牟田
Ichiro Ueno
一郎 上野
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和敬 斎藤
Fumitada Sato
文規 佐藤
Satoshi Hiyama
智 樋山
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Abstract

【課題】 角速度センサの出力補正を容易に実行することができる慣性センサユニット、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 お互いの検出軸が直角になるように加速度センサと角速度センサを同一基板上に実装した3枚のセンサ基板11a〜11cのそれぞれについて、定盤上で外部試験装置による所定の試験を行い、加速度センサの検出軸に対する角速度センサの検出軸の傾きを求めて角速度センサの出力補正量を定める。次に、それぞれのセンサ基板の加速度センサの出力をモニタしながら、各センサ基板をセンサハウジング13の取り付け基台へ取り付ける。更に、慣性センサユニットが搭載された車両を定盤上に乗せた後、LANコントローラ内蔵マイコン1の自動校正処理部に指令を与えて、センサ基板11a〜11cのそれぞれについて、加速度センサの検出軸に対する角速度センサの検出軸の傾きを求めて角速度センサの最終的な出力補正量を定める。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両装置等に搭載される慣性センサユニット、及びその製造方法に関する。
従来、車両や飛行体等の位置、姿勢の観測においては、角速度及び加速度の測定が行われており、このため角速度センサと加速度センサが用いられている。これら角速度センサ及び加速度センサは一般にセンサチップをパッケージに収容した構成とされている(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照。)。
具体的には、例えば特許文献1に記載の技術では、振動子が互いに垂直になるようにX、Y軸方向へ配置した角速度センサチップ2個と、加速度センサチップ1個を一体に形成し、単一のチップでX、Y2軸の角速度と、X、Y、Z3軸の加速度とを検出する。
また、例えば特許文献2に記載の技術では、加速度センサと角速度センサとを一体化し、同一工程で同時に形成することで、両者の入力軸をかなりの精度で一致させることができる。また、ケース取り付け時には、ケースの入力軸に対する両者の入力軸等のズレは同一と見なせるので、いずれか一方の入力軸のズレを計測することのみでケースへの取り付けを行うことができる。
特開平10−10148号公報 特開平11−64370号公報
ところで、角速度センサの補正には、角速度センサ自体が安定状態の時にその出力を「出力における中心」、すなわち中点と認識させる中点補正がある。しかし、角速度センサは安定状態の中点補正により正確に出力値の中心を設定することができるものの、実際には角速度センサ自体の搭載角度によって出力値のゲインも変わってくるので、正確な出力値を得るためには、中点を補正するだけでなく、角速度センサの傾きに対するゲインの変化が既知であることを前提に、角速度センサ自体の搭載角度に対するゲインの補正も必要になるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、角速度センサの出力補正を容易に実行することができる慣性センサユニット、及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る慣性センサユニットは、お互いの検出軸が少なくとも直角、平行、あるいは同一の状態となるように角速度センサ(例えば後述する実施例のロールレートセンサ3a、ピッチレートセンサ3b、ヨーレートセンサ3c)及び加速度センサ(例えば後述する実施例の上下Gセンサ2a、前後Gセンサ2b、左右Gセンサ2c)を同一基板上に取り付けた組立体(例えば後述する実施例のセンサ基板11a、センサ基板11b、センサ基板11c)を3個備え、前記組立体をそれぞれの基板が直交するようにハウジング(例えば後述する実施例のセンサハウジング13)に取り付けたことを特徴とする。
以上の構成を備えた慣性センサユニットは、角速度センサと加速度センサとを、両者の検出軸が少なくとも直角、平行、あるいは同一の状態となるように同一基板の上に取り付けることで、加速度センサの出力によって基板の傾きを角速度センサの傾きと認識することができるので、容易に角速度センサの出力補正を実行することができる。更に、各基板が直交するようにハウジングに取り付けることで、3方向の角速度と3方向の加速度を一度に取得できる。
請求項2の発明に係る慣性センサユニットは、請求項1に記載の慣性センサユニットにおいて、外部からの指令により、各前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて各前記角速度センサの出力補正量を定める自動校正処理部(例えば後述する実施例のLANコントローラ内蔵マイコン1)を備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えた慣性センサユニットは、自動校正処理部を作動させることで、例えば慣性センサユニットが車両に搭載されてからも、車両各部の誤差を含んで、更に詳細な角速度センサの出力補正を実行することができる。
請求項3の発明に係る慣性センサユニットの製造方法は、お互いの検出軸が少なくとも直角、平行、あるいは同一の状態となるように角速度センサ(例えば後述する実施例のロールレートセンサ3a、ピッチレートセンサ3b、ヨーレートセンサ3c)及び加速度センサ(例えば後述する実施例の上下Gセンサ2a、前後Gセンサ2b、左右Gセンサ2c)を同一基板上に取り付けた組立体(例えば後述する実施例のセンサ基板11a、センサ基板11b、センサ基板11c)を3個備え、前記組立体のそれぞれの基板が直交するようにハウジング(例えば後述する実施例のセンサハウジング13)に取り付けると共に、前記組立体を前記ハウジングに取り付けた後に、外部からの指令により、各前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて前記角速度センサの出力補正量を定める自動校正処理部(例えば後述する実施例のLANコントローラ内蔵マイコン1)を備えた慣性センサユニットの製造方法であって、前記組立体を前記ハウジングに取り付ける前に、外部試験装置による所定の試験を行い、前記角速度センサ及び前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて前記角速度センサの出力補正量を定める補正工程(例えば後述する実施例のステップS3、ステップS4)を有することを特徴とする。
以上の工程を有する慣性センサユニットの製造方法は、組立体をハウジングに取り付ける前に、外部試験装置を用いて、角速度センサ及び加速度センサの出力に基づいた角速度センサの出力補正量を定めることで、1枚の基板を角速度センサと加速度センサを備えた組立体として完成させることができる。
請求項4の発明に係る慣性センサユニットの製造方法は、請求項3に記載の慣性センサユニットの製造方法において、前記加速度センサの出力をモニタしながら、前記組立体を前記ハウジングに取り付ける取り付け工程(例えば後述する実施例のステップS5)を有することを特徴とする。
以上の工程を有する慣性センサユニットの製造方法は、完成した組立体においてハウジングに対する角速度センサのズレと加速度センサのズレとは同一になることを利用して、加速度センサの出力のみをモニタしながら組立体をハウジングに取り付けることで、組み立てにおける工数を削減して正確に組立体を取り付けることができる。
請求項5の発明に係る慣性センサユニットの製造方法は、請求項3、または請求項4に記載の慣性センサユニットの製造方法において、前記組立体を前記ハウジングに取り付けた後に、所定の安定状態下において、前記自動校正処理部に指令を与えて、各前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて各前記角速度センサの出力補正量を定める最終補正工程(例えば後述する実施例のステップS7、ステップS8)を有することを特徴とする。
以上の工程を有する慣性センサユニットの製造方法は、慣性センサユニットを例えば最終的に車両に搭載してから、自動校正処理部を作動させて、定盤上で車両各部の誤差を含んだ角速度センサの出力補正を実行することで、出力補正以後は角速度センサにいつでも車両各部の誤差も含んで補正した正確な角度検出を実行させることができる。
請求項1に記載の慣性センサユニットによれば、角速度センサと加速度センサとを、両者の検出軸が少なくとも直角、平行、あるいは同一の状態となるように同一基板上に取り付けることで、容易に角速度センサの出力補正を実行することができる。更に、各基板が直交するようにハウジングに取り付けることで、3方向の角速度と3方向の加速度を一度に取得できる。従って、工数をかけずに角速度センサの出力補正を容易に実行することができると共に、一度に3方向の角速度と3方向の加速度を正確に検出できる慣性センサユニットを実現することができるという効果が得られる。
また、請求項2に記載の慣性センサユニットによれば、自動校正処理部を作動させることで、例えば慣性センサユニットが車両に搭載されてからも角速度センサの出力補正を実行することができるので、慣性センサユニットの最終的な状態における出力補正を実行し、いつでも正確な角速度を取得することができるという効果が得られる。
一方、請求項3に記載の慣性センサユニットの製造方法によれば、組立体をハウジングに取り付ける前に1枚の基板を角速度センサと加速度センサを備えた組立体として完成させることができるので、次の工程において、特別な工具を用いずに組立体の加速度センサを利用して容易に組立体をハウジングに取り付けることができるという効果が得られる。
更に、請求項4に記載の慣性センサユニットの製造方法によれば、加速度センサの出力のみをモニタしながら組立体をハウジングに取り付けることで、組み立てにおける工数を削減して正確に組立体を取り付けることができるので、慣性センサユニットの組み立て時間を短縮し、生産効率を向上させることができるという効果が得られる。
また、請求項5に記載の慣性センサユニットの製造方法によれば、自動校正処理部を作動させることで、角速度センサに車両各部の誤差も含んで補正した正確な角度検出を実行させることができるので、慣性センサユニットの最終的な状態における出力補正を実行し、いつでも正確な角速度を取得することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の一実施例の慣性センサユニットの構成を示すブロック図である。なお、本実施例の慣性センサユニットは、特に自動車等の車両装置に搭載して利用することが有用であり、一例として、慣性センサユニットが自動車に搭載された場合について説明する。
図1において、LANコントローラ内蔵マイコン1は、本実施例の慣性センサユニットの中心をなす制御部である。LANコントローラ内蔵マイコン1は、車両の適所に配置された各種センサが出力するアナログ信号をLANコントローラ内蔵マイコン1内に取り込むために、例えば10ビットのA/D変換器1aを備えている。なお、A/D変換器1aは、接続されるセンサの数だけ備えて、個別に各センサの出力信号を量子化しても良いし、時分割制御により、順次対象とするセンサを切り替えながら各センサの出力信号を量子化しても良い。
また、車両の適所に配置された各種センサとして、LANコントローラ内蔵マイコン1のA/D変換器1aには、車両の上下方向の加速度を検出し、検出された加速度に応じた電圧値をアナログ信号で出力する上下Gセンサ2aと、車両の前後方向の加速度を検出し、検出された加速度に応じた電圧値をアナログ信号で出力する前後Gセンサ2bと、車両の左右方向の加速度を検出し、検出された加速度に応じた電圧値をアナログ信号で出力する左右Gセンサ2cとが接続されている。
更に、車両の適所に配置された各種センサとして、LANコントローラ内蔵マイコン1のA/D変換器1aには、車両のロール(Roll)方向の角速度を検出し、検出された角速度に応じた電圧値をアナログ信号で出力するロールレートセンサ3aと、車両のピッチ(Pitch)方向の角速度を検出し、検出された角速度に応じた電圧値をアナログ信号で出力するピッチレートセンサ3bと、車両のヨー(Yaw)方向の角速度を検出し、検出された角速度に応じた電圧値をアナログ信号で出力するヨーレートセンサ3cとが接続されている。
これにより、LANコントローラ内蔵マイコン1は、上下Gセンサ2aが検出した車両の上下方向の加速度、前後Gセンサ2bが検出した車両の前後方向の加速度、左右Gセンサ2cが検出した車両の左右方向の加速度、更にはロールレートセンサ3aが検出した車両のロールレート値、ピッチレートセンサ3bが検出した車両のピッチレート値、ヨーレートセンサ3cが検出した車両のヨーレート値を、A/D変換器1aを介してディジタル信号化して取り込み、車両内の各制御ユニット(図示せず)が利用可能な車両の状態を示す制御情報として出力する。また、各センサの故障診断等も行い、車両内の各制御ユニット(図示せず)が利用可能な車両の状態を示す制御情報として出力する。
なお、上下Gセンサ2a、前後Gセンサ2b、左右Gセンサ2cは、それぞれセンシング素子部とASICによる信号処理部とから構成されている。同様に、ロールレートセンサ3a、ピッチレートセンサ3b、ヨーレートセンサ3cも、それぞれセンシング素子部とASICによる信号処理部とから構成されている。ここで、各センサに設けられたASICによる信号処理部は、センシング素子部の出力する検出された加速度あるいはレート値(角速度)に応じた信号を、LANコントローラ内蔵マイコン1のA/D変換器1aで取り込み可能なアナログ信号の電圧値に変換する処理部であって、各センサの出力信号の誤差を補正するための補正値を記憶する記憶部と、該補正値によって出力信号の誤差を補正して出力する補正機能を備えている。
また、本実施例の慣性センサユニットは、この他、LANH端子4とLANL端子5を利用して、車両内の各制御ユニット(図示せず)と、車内LANを介してLANコントローラ内蔵マイコン1の出力信号(前後方向加速度、上下方向加速度、左右方向加速度、ロールレート値、ピッチレート値、ヨーレート値、センサの故障診断情報等)やLANコントローラ内蔵マイコン1への制御信号を送受信するためのLANトランシーバ6を備えており、LANコントローラ内蔵マイコン1は、LANトランシーバ6を制御するためのLANコントローラ1bも備えている。
更に、本実施例の慣性センサユニットは、GND端子7を介して車両の接地端子と接続されると共に、IG端子8により12[V]系電力が供給されている。また、IG端子8により供給された12[V]系電力は、12V/5V変換器9(=DC/DCコンバータ)により5[V]系電力に変換されて、LANコントローラ内蔵マイコン1のVDD電源の他、上下Gセンサ2a、前後Gセンサ2b、左右Gセンサ2c、ロールレートセンサ3a、ピッチレートセンサ3b、ヨーレートセンサ3cへ供給される。
(物理的配置構成)
次に、図面を参照して、本実施例の慣性センサユニットの物理的配置構成について説明する。図2は、本実施例の慣性センサユニットの物理的配置構成を示す図である。一方、図3は、本実施例の慣性センサユニットの完成品を示す図である。また、図2及び図3において、「Dir」は車両の進行方向を示す。
図2に示すように、上述の上下Gセンサ2aとロールレートセンサ3aは、同一のセンサ基板11aに実装(搭載)されている。同様に前後Gセンサ2bとピッチレートセンサ3bは、同一のセンサ基板11bに実装(搭載)されている。同様に左右Gセンサ2cとヨーレートセンサ3cは、同一のセンサ基板11cに実装(搭載)されている。
具体的には、加速度を検出する上下Gセンサ2a、前後Gセンサ2b、左右Gセンサ2cと、角速度を検出するロールレートセンサ3a、ピッチレートセンサ3b、ヨーレートセンサ3cは、それぞれお互いの検出軸が直角になる(直交する)ように配置され、同一基板上に実装(搭載)される。そして、各センサ基板11a〜11cは、図2に示すように、例えば取り付け基台12を利用してそれぞれの基板が直交するように取り付けられる。ここで、取り付け基台12は各面が直交する立方体、あるいは立方体の辺により構成された枠であって、取り付け基台12に予め定められたスペーサやビス等で取り付けることで、各センサ基板11a〜11cを、それぞれの基板が直交するように配置することができる。
一方、図3は本実施例の慣性センサユニットの完成品を示した図であって、取り付け基台12を利用してそれぞれの基板が直交するように取り付けられた各センサ基板11a〜11cは、取り付け基台12によって例えばセンサハウジング13の底面に取り付けられる。また、LANコントローラ内蔵マイコン1やLANトランシーバ6等を搭載した制御基板14は、同様に例えばセンサハウジング13の底面に取り付けられ、制御基板14からは、LANH端子4、LANL端子5、GND端子7、IG端子8がセンサコネクタ15によりセンサハウジング13の外部に出力されている。
また、このように、上下Gセンサ2aとロールレートセンサ3aが同一のセンサ基板11aに、前後Gセンサ2bとピッチレートセンサ3bが同一のセンサ基板11bに、左右Gセンサ2cとヨーレートセンサ3cが同一のセンサ基板11cにそれぞれ実装(搭載)されているので、LANコントローラ内蔵マイコン1は、外部からの指令により、各加速度センサの出力に基づいて、加速度センサの検出軸に対するレートセンサ(角速度センサ)の検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて各レートセンサの出力補正量を定める自動校正処理部を備えている。
具体的には、LANコントローラ内蔵マイコン1は、上下Gセンサ2aの出力に基づいて、上下Gセンサ2aの検出軸に対するロールレートセンサ3aの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいてロールレートセンサ3aの出力補正量を定める。同様に、前後Gセンサ2bの出力に基づいて、前後Gセンサ2bの検出軸に対するピッチレートセンサ3bの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいてピッチレートセンサ3bの出力補正量を定める。同様に、左右Gセンサ2cの出力に基づいて、左右Gセンサ2cの検出軸に対するヨーレートセンサ3cの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいてヨーレートセンサ3cの出力補正量を定める。
(組み立て手順)
次に、図面を参照して、本実施例の慣性センサユニットの組み立て手順(製造方法)について説明する。図3は、本実施例の慣性センサユニットの組み立て手順を示すフローチャートである。
まず、加速度センサとレートセンサ(角速度センサ)を、お互いの検出軸が直角になる(直交する)ように配置して同一基板上に実装(搭載)し(ステップS1)、この基板を3枚製造する(ステップS2)。なお、ステップS1及びステップS2では、1枚の基板について、センサが検出する具体的な方向(前後、上下、左右、あるいはロール、ピッチ、ヨー)を示さず説明したが、センサ単体では、3個の加速度センサ及び3個のレートセンサは、それぞれ全て同一の仕様であるので、この基板を3枚製造することにより、3枚の基板を上下Gセンサ2aとロールレートセンサ3aとを実装(搭載)したセンサ基板11a、前後Gセンサ2bとピッチレートセンサ3bとを実装(搭載)したセンサ基板11b、左右Gセンサ2cとヨーレートセンサ3cとを実装(搭載)したセンサ基板11cにそれぞれ割り当てることができる。
次に、3枚のセンサ基板11a〜11cのそれぞれについて、定盤上で外部試験装置を接続し、外部試験装置による所定の試験を行い、レートセンサ及び加速度センサの出力に基づいて、加速度センサの検出軸に対するレートセンサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいてレートセンサの出力補正量を定める(ステップS3)。なお、ステップS3では、予めレートセンサの傾きに対するゲインの変化は判明しているものとする。
そして、算出されたそれぞれのレートセンサの出力補正量を、それぞれのレートセンサに設けられたASICによる信号処理部に記憶させる(ステップS4)。
次に、それぞれのセンサ基板11a〜11cの加速度センサの出力をモニタしながら、各センサ基板11a〜11cを取り付け基台12へ取り付け、更にセンサ基板11a〜11cが取り付けられた取り付け基台12をセンサハウジング13の底面に取り付ける(ステップS5)。すなわち、それぞれの各センサ基板11a〜11cにおいてセンサハウジング13(取り付け基台12)に対するレートセンサのズレと加速度センサのズレとは同一になることを利用して、加速度センサの出力のみをモニタしながら各センサ基板11a〜11cを取り付け基台12、更にセンサハウジング13に取り付けることで、組み立てにおける工数を削減することができる。
また、各センサ基板11a〜11cは、ステップS5において取り付け基台12及びセンサハウジング13に取り付けられた時点で、図2及び図3に示すように、取り付け基台12及びセンサハウジング13に取り付けられた方向と車両の進行方向「Dir」とに基づき、上下Gセンサ2aとロールレートセンサ3aとを実装(搭載)したセンサ基板11a、前後Gセンサ2bとピッチレートセンサ3bとを実装(搭載)したセンサ基板11b、左右Gセンサ2cとヨーレートセンサ3cとを実装(搭載)したセンサ基板11cとしてそれぞれ割り当てられる。
また、各センサ基板11a〜11cがセンサハウジング13に取り付けられたら、LANコントローラ内蔵マイコン1やLANトランシーバ6等を搭載した制御基板14を、同様に例えばセンサハウジング13の底面に取り付けると共に、各センサ基板11a〜11cからLANコントローラ内蔵マイコン1のA/D変換器1aに対する配線接続と、制御基板14からセンサコネクタ15に対する配線接続を行い慣性センサユニット自体を完成させる(ステップS6)。
そして、完成した慣性センサユニットを目的の車両に搭載した後に、該車両自身を定盤上に乗せると共に、LANコントローラ内蔵マイコン1の自動校正処理部に指令を与えて、センサ基板11a〜11cのそれぞれについて、慣性センサユニットの最終的な状態における出力補正を実行し、レートセンサ及び加速度センサの出力に基づいて、加速度センサの検出軸に対するレートセンサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいてレートセンサの出力補正量を定める(ステップS7)。
そして、算出されたそれぞれのレートセンサの出力補正量は、全てLANコントローラ内蔵マイコン1に記憶させる(ステップS8)。
なお、上述の慣性センサユニットの組み立て手順(製造方法)において、ステップS3及びステップS4の工程を補正工程とする。また、ステップS5の工程を取り付け工程とする。更に、ステップS7及びステップS8の工程を最終補正工程とする。
また、上述の実施例では、図2に示すように、上下Gセンサ2aとロールレートセンサ3aが同一のセンサ基板11aに実装(搭載)され、前後Gセンサ2bとピッチレートセンサ3bが同一のセンサ基板11bに実装(搭載)され、左右Gセンサ2cとヨーレートセンサ3cが同一のセンサ基板11cに実装(搭載)されている。すなわち、加速度を検出する上下Gセンサ2a、前後Gセンサ2b、左右Gセンサ2cと、角速度を検出するロールレートセンサ3a、ピッチレートセンサ3b、ヨーレートセンサ3cは、それぞれお互いの検出軸が直角になる(直交する)ように配置されている。
しかし、同一基板上に実装(搭載)する加速度センサとレートセンサ(角速度センサ)の組合せは、上述のように加速度センサとレートセンサの検出軸が直角になる(直交する)ような組合せに限らず、加速度センサの出力に基づいて、加速度センサの検出軸に対するレートセンサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいてレートセンサの出力補正量を定めることができれば良いので、加速度センサとレートセンサの検出軸が平行あるいは同一になるような組合せでも良い。
以上説明したように、本実施例の慣性センサユニットによれば、レートセンサ(角速度センサ)と加速度センサとを、両者の検出軸が少なくとも直角、平行、あるいは同一の状態となるように同一基板上に取り付けることで、容易にレートセンサの出力補正を実行することができる。更に、各基板が直交するようにセンサハウジング13の取り付け基台12に取り付けることで、3方向の加速度(前後方向加速度、上下方向加速度、左右方向加速度)と3方向の角速度(ロールレート値、ピッチレート値、ヨーレート値)とを一度に取得できる。
従って、工数をかけずにレートセンサの出力補正を容易に実行することができると共に、同じ基板を3枚製造して、それぞれの基板が直交するように組み付けるだけで、一度に3方向の角速度と3方向の加速度を正確に検出できる慣性センサユニットを実現することができるという効果が得られる。
また、LANコントローラ内蔵マイコン1に設けられた自動校正処理部を作動させることで、例えば慣性センサユニットが車両に搭載されてからもレートセンサの出力補正を実行することができるので、慣性センサユニットの最終的な状態における出力補正を実行し、いつでも正確な角速度(ロールレート値、ピッチレート値、ヨーレート値)を取得することができるという効果が得られる。
一方、本実施例の慣性センサユニットの製造方法によれば、センサ基板11a〜11cをセンサハウジング13の取り付け基台12に取り付ける前に1枚の基板をレートセンサと加速度センサを備えたセンサ基板として完成させることができるので、次の工程において、特別な工具を用いずにセンサ基板の加速度センサを利用して容易にセンサ基板をセンサハウジング13の取り付け基台12に取り付けることができるという効果が得られる。
更に、本実施例の慣性センサユニットの製造方法によれば、加速度センサの出力のみをモニタしながらセンサ基板11a〜11cをセンサハウジング13の取り付け基台12に取り付けることで、センサ基板における工数を削減して正確に組立体を取り付けることができるので、慣性センサユニットの組み立て時間を短縮し、生産効率を向上させることができるという効果が得られる。
また、本実施例の慣性センサユニットの製造方法によれば、自動校正処理部を作動させることで、レートセンサに車両各部の誤差も含んで補正した正確な角度検出を実行させることができるので、慣性センサユニットの最終的な状態における出力補正を実行し、いつでも正確な角速度(ロールレート値、ピッチレート値、ヨーレート値)を取得することができるという効果が得られる。
本発明の一実施例の慣性センサユニットの構成を示すブロック図である。 同実施例の慣性センサユニットの物理的配置構成を示す図である。 同実施例の慣性センサユニットの完成品を示す図である。 同実施例の慣性センサユニットの組み立て手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 LANコントローラ内蔵マイコン(自動校正処理部)
2a 上下Gセンサ(加速度センサ)
2b 前後Gセンサ(加速度センサ)
2c 左右Gセンサ(加速度センサ)
3a ロールレートセンサ(角速度センサ)
3b ピッチレートセンサ(角速度センサ)
3c ヨーレートセンサ(角速度センサ)
11a、11b、11c センサ基板(組立体)
13 センサハウジング(ハウジング)
S3、S4 補正工程
S5 取り付け工程
S7、S8 最終補正工程

Claims (5)

  1. お互いの検出軸が少なくとも直角、平行、あるいは同一の状態となるように角速度センサ及び加速度センサを同一基板上に取り付けた組立体を3個備え、
    前記組立体をそれぞれの基板が直交するようにハウジングに取り付けたこと
    を特徴とする慣性センサユニット。
  2. 外部からの指令により、各前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて各前記角速度センサの出力補正量を定める自動校正処理部を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の慣性センサユニット。
  3. お互いの検出軸が少なくとも直角、平行、あるいは同一の状態となるように角速度センサ及び加速度センサを同一基板上に取り付けた組立体を3個備え、前記組立体のそれぞれの基板が直交するようにハウジングに取り付けると共に、前記組立体を前記ハウジングに取り付けた後に、外部からの指令により、各前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて前記角速度センサの出力補正量を定める自動校正処理部を備えた慣性センサユニットの製造方法であって、
    前記組立体を前記ハウジングに取り付ける前に、外部試験装置による所定の試験を行い、前記角速度センサ及び前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて前記角速度センサの出力補正量を定める補正工程
    を有することを特徴とする慣性センサユニットの製造方法。
  4. 前記加速度センサの出力をモニタしながら、前記組立体を前記ハウジングに取り付ける取り付け工程
    を有することを特徴とする請求項3に記載の慣性センサユニットの製造方法。
  5. 前記組立体を前記ハウジングに取り付けた後に、所定の安定状態下において、前記自動校正処理部に指令を与えて、各前記加速度センサの出力に基づいて、前記加速度センサの検出軸に対する前記角速度センサの検出軸の傾きを求め、求められた傾きに基づいて各前記角速度センサの出力補正量を定める最終補正工程
    を有することを特徴とする請求項3、または請求項4に記載の慣性センサユニットの製造方法。
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