JP2009150519A - 割りピン - Google Patents
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Abstract
【課題】割りピンの被取付部材(第2の部材)から簡単かつ確実に引き抜くことを可能とする。
【解決手段】割りピン30は、平行に延びる一対の脚部30b,30cと、一対の脚部30b,30cの一端部同士を接続する頭部30aとから構成される。一対の脚部30b,30cの略中央部には、脚部30b,30cの軸方向を中心として略90°ねじれたねじれ部が設けられる。割りピン30をコッターピン24に取り付ける場合、割りピン30の頭部30aは、脚部30b,30cに設けたねじれ部30dにより、その把持面30xが突出片22bの側壁面222bに対して略垂直(起立)した状態となる。これにより、割りピン30の頭部30aを確実かつ簡易にペンチ等の治具により把持することができる。
【選択図】図4
【解決手段】割りピン30は、平行に延びる一対の脚部30b,30cと、一対の脚部30b,30cの一端部同士を接続する頭部30aとから構成される。一対の脚部30b,30cの略中央部には、脚部30b,30cの軸方向を中心として略90°ねじれたねじれ部が設けられる。割りピン30をコッターピン24に取り付ける場合、割りピン30の頭部30aは、脚部30b,30cに設けたねじれ部30dにより、その把持面30xが突出片22bの側壁面222bに対して略垂直(起立)した状態となる。これにより、割りピン30の頭部30aを確実かつ簡易にペンチ等の治具により把持することができる。
【選択図】図4
Description
本願発明は、割りピンに関し、詳細には、一対の脚部にねじれ部を設け、このねじれ部を介して頭部を把持するための把持面と脚部を開閉する際の開閉面とを交差させることで、割りピンの挿脱の際に割りピンの頭部をペンチ等により確実に把持できるようにしたものである。
一般に、部品の緩み止めや回り止め、脱落を防止する金具として割りピンが利用されている。例えば、特許文献1には、ボーススタッドに取り付けられるナットの脱落を防止する手段として割りピンを用いた例が記載されている。また、他の用途としては、複数の懸垂碍子を直列に連結して碍子連を構成する際に広く利用される。
以下に、懸垂碍子の構成について説明する。図12(A)および図12(B)に示すように、懸垂碍子100は、図示しない碍子本体と、碍子本体の外周面にセメントを介して取り付けられたキャップ部116と、碍子本体の内周面にセメントを介して取り付けられた図示しないピン部とから構成される。キャップ部116の上端部には、連結部として機能する一対の突出片122a,122bからなるクレビス部122が設けられている。クレビス部122には、図示しない他の懸垂碍子のピン部に連結されるコッターピン124が挿通される。コッターピン124に穿設されたピン用孔128には割りピン130が挿し込まれ、ピン用孔128から延出した割りピン130の先端部が外方向に折り曲げられる。
このような構成により、コッターピン124に抜け方向の力が作用した場合でも、コッターピン124に取り付けられた割りピン130によりクレビス部122を係止させることで、コッターピン124のクレビス部122からの脱落を防止している。
ところで、連結された複数の懸垂碍子(碍子連)のうち何れかの懸垂碍子が破損等した場合には、この破損した懸垂碍子を新しい懸垂碍子に交換する必要がある。この場合には、コッターピンから割りピンを引き抜いた後に、コッターピンをクレビス部から引き抜いて破損した懸垂碍子を取り外し、新しい懸垂碍子に交換している。
しかし、上述した割りピンの引き抜き作業においては、クレビス部の突出片が障害となってしまい、割りピンの引き抜き作業を効率的に行うことができない場合がある。一般に、コッターピン124をクレビス部122にガタなく連結するには、割りピン130を挿通した状態のとき、図12(B)に示すように、クレビス部122を構成する一方の突出片122bの側壁面とピン用孔128までの間隔W1はできるだけ狭い方が好ましい。図示するように、間隔W1が非常に狭くなるため、割りピン130の脚部130b、130cも図12(A)のように突出片122bの側壁面と平行するように開脚する必要がある。一方、一般的な割りピン130は、棒状の金属体をその略中央部でリング形状に折り返した頭部と、この頭部を介して平行かつ直線状に延びる一対の脚部とから構成され、脚部を開閉する際の開閉面と、ペンチ150等により把持するための頭部の把持面とは互いに同一平面となっている。そのため、図12(A)に示すように、脚部130b,130cを突出片122bの側壁面と平行するように開脚すると、図12(B)に示すように、頭部130aの把持面も突出片122bの側壁面と平行するように取り付けられる。
割りピン130がこのような取り付け状態となっているために、上述した間隔W1がペンチ150等を差し込むことができないような狭さであるときには、ペンチ150で頭部130aの把持面を挟むことができず、割りピン130の引き抜き作業が困難となってしまう。これにより、引き抜き作業を効率的に行うことができないという問題が発生する。
これは、上述した碍子連の連結部だけに限定されるものではなく、ねじの戻り、ピンの脱落などを防ぐために割りピンを用いるような箇所においても該当するものである。
そこで、本願発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、割りピンを被取付部材(第2の部材)から簡単かつ確実に引き抜くことを可能とした割りピンを提供するものである。
本発明に係る割りピンは、上記課題を解決するために、平行に延びる一対の脚部と、一対の脚部の一端部同士を接続する頭部とを有し、第1の部材に穿設された孔に一対の脚部を挿通し、この孔から延出した一対の脚部の他端部のそれぞれを開脚することで、第1の部材を第2の部材に固定するための割りピンであって、一対の脚部は、一対の脚部のそれぞれの軸の周方向に捻転したねじれ部を有し、このねじれ部を介して頭部を把持するための把持面と脚部を開閉する際の開閉面とを交差させるようにしたことを特徴とするものである。
本発明において、頭部の把持面とは、割りピンを第1の部材の孔に対して挿脱する際に、割りピンの頭部をペンチ等の治具により把持するための面であり、本発明では割りピンを平面的に見たときの頭部の上面および下面を示している。また脚部の開閉面(開脚面)とは、一対の脚部を開閉したときのそれぞれの開閉方向を含んだ面を示している。
本発明では、脚部に設けられたねじれ部により、頭部の把持面と脚部の開閉面とが交差する。そのため、脚部の開閉面を第2の部材(本体)の側壁面に対して略平行となるように取り付けた場合、頭部の把持面は第2の部材の側壁面に対して非平行な姿勢となる。このように、割りピンの頭部は第2の部材の側壁面に対して所定角度で傾斜(直交を含む)した状態となるため、第2の部材の側壁面に阻害されることなく、頭部の把持面をペンチ等の治具で狭持できる。したがって、割りピンと第2の部材との間隔が近接していたとしても、第2の部材に阻害されることなく、割りピンの取り外しを行うことができる。
本発明によれば、ねじれ部を有する割りピンを用いることで、頭部を第2の部材の側壁面に対して起立させた状態で取り付けることができる。そのため、割りピンを第1の部材から挿脱する際に、割りピンの頭部を確実かつ簡易にペンチ等の治具により把持することができる。その結果、割りピンの挿脱作業の効率化および作業時間の短縮化を図ることができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明に係る割りピン30が使用される懸垂碍子10の構成について説明する。図1は懸垂碍子10の構成を示す斜視図である。図2(A)および図2(B)は懸垂碍子10の構成を示す正面図である。図3は懸垂碍子10の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明に係る割りピン30が使用される懸垂碍子10の構成について説明する。図1は懸垂碍子10の構成を示す斜視図である。図2(A)および図2(B)は懸垂碍子10の構成を示す正面図である。図3は懸垂碍子10の構成を示す断面図である。
図1〜図3に示すように、懸垂碍子10は、電線とその支持物(電柱・鉄塔など)との間を絶縁するために用いられる器具であり、例えば磁器製の絶縁材料からなる。懸垂碍子10は、図3に示すように、碍子本体40と、碍子本体40の外周面に取り付けられるキャップ部16と、碍子本体40の内周面に取り付けられるピン部18とから構成される。
碍子本体40は、上端が閉塞されると共に下端が開口された円筒状をなす本体部14と、本体部14の下端部に一体形成された円盤状をなす笠部12とを有する。笠部12の下面には、その下方に環状に突出した複数のリブ32が同心円状にパターン形成されている。
ピン部18は、本体部14の内周面に例えばセメント等の固着部材20を介して取り付けられる。このピン部18は笠部12から下方に突出しており、ピン部18の下端部には他の懸垂碍子に連結するための連結孔が穿設される。
キャップ部16は、本体部14の外周面を覆うような形状(鐘状)をなし、本体部14の外周面に例えばセメント等の固着部材21を介して取り付けられる。キャップ部16の上端部には、これと一体的に他の懸垂碍子等と連結するための連結部として機能するクレビス部22が設けられる。クレビス部22は、上述した第2の部材に対応し、キャップ部16から上方に突出した直方体状をなす突出片22a,22bから構成され、所定間隔を隔てて平行に立設されている。
突出片22a,22bのそれぞれには、図3に示すように、対向した位置に厚さ方向に貫通する挿通孔26,26が穿設される。これらの挿通孔26,26には円柱状をなす第1の部材であるこの例ではコッターピン24が挿し込まれる。
コッターピン24の一端には(割りピン30が挿し込まれる端部とは反対側の端部)、挿通孔26の孔径よりも拡径された拡径部24aが設けられ、クレビス部22から脱落しないように構成される。拡径部24aにはナットを用いても良い。このコッターピン24は図示しない他の懸垂碍子のピン部を連結するための連結体として機能する。突出片22bから延出したコッターピン24の一端部には、割りピンを挿入するための割りピン用孔28が穿説される。この割りピン用孔28は、コッターピン24の断面径方向に貫通するように穿設される。割りピン用孔28にはコッターピン24の抜け止め用の割りピン30が挿し込まれる。これにより、コッターピン24に風等による抜き方向(長さ方向)の力が作用したとしても、コッターピン24が割りピン30によって係止され、コッターピン24がクレビス部22から抜け落ちることはない。
次に、本発明に適用される割りピン30の構成について説明する。図4(A)は脚部30c,30dが閉じた状態の割りピン30の構成を示す斜視図であり、図4(B)はその上面図であり、図4(C)はその側面図である。図5(A)は脚部30c,30dが開いた状態の割りピン30の構成を示す斜視図であり、図5(B)はその上面図であり、図5(C)はその側面図である。
図4(A)〜図4(C)に示すように、割りピン30は、平行に延びる一対の脚部30b,30cと、一対の脚部30b,30cの一端部同士を連結する頭部30aとから構成される。本例では、鋼等の金属材料からなる棒状部材をその長手方向の略中央部で折り返すことで、脚部30b,30cおよび頭部30aが一体形成された割りピン30を形成している。頭部30aは棒状部材の折返し部分に対応する。
頭部30aは、この例では環状をなし、その外径D1が少なくともコッターピン24の割りピン用孔28の孔径D2よりも大きくなるように形成され(図6(A)参照)、頭部30aが割りピン用孔28から脱落しないような構成となっている。この頭部30aの形状は、割りピン用孔28の開口径よりも大きい外径を有していれば環状形状に限定されることはない。また本例では、図4(A)に示すように、頭部30aの上面および下面(平面)をペンチ等の治具によって把持される把持面30xとしている。この把持面30xは水平方向に平行な面である。
脚部30b,30cは、図4(A)および図5(A)に示すように、脚部30b,30cの先端部のそれぞれを折り曲げて開いたり、折り曲げた脚部30b,30cをもとの状態に戻して閉じたりすることができる開閉(開脚、閉脚)可能な構成である。本例では、脚部30b,30cのそれぞれの開閉方向Y1,Y2を含む面を開閉面30yとしている。この開閉面30yは鉛直方向と平行な面である。また脚部30b,30cは、その先端部の折り曲げ部分を確保するため、少なくとも割りピン用孔28の長さ方向の長さよりも長くなるように選定される(図1等参照)。なお、本例では脚部30b、30cの断面形状を矩形状としたがこれに限定されることはなく、例えば断面形状を半円形状とし、脚部30b,30cの平坦面同士を対向させるようにして割りピン30を構成しても良い。
また脚部30b,30cは、その長手方向の略中央部に、図4に示すように、脚部30b,30cの軸心(長手)の周方向に90°ねじれ回転(捻転)させたねじれ部30dを有する。このねじれ部30dを境界として、割りピン30の後端側(頭部30a側)では把持面(挟時面)30xと脚部30b,30cが並行になり、先端側では把持面30xと脚部30b,30cとは略垂直となる。そのため、脚部30b,30cを開閉するときの開閉面30yと把持面30x(平面)とはほぼ直交した状態となる。
なお、本例では、割りピン30の脚部30b、30cのねじり角度をほぼ90°としたがこれに限定されることはなく、脚部30b、30cの先端側の開閉面30yと頭部30aの把持面30xとが交差するような角度であれば差し支えない。
次に、上述した割りピン30をコッターピン24に取り付けた場合の割りピン30の頭部30aと突出片22bとの位置関係について説明する。図6(A)は割りピン30と突出片22bとの位置関係を示す上面図であり、図6(B)はその側面図である。なお、図6(A)に示すピン用孔28と突出片22bの側壁面222bとの間の間隔W2は、コッターピン24をクレビス部22にガタなく連結させることが可能な間隔とする。
図6(A)および図6(B)に示すように、割りピン30の脚部30b,30cは、突出片22bの側壁面222bに接触しないように、その開閉面30yが突出片22bの側壁面222bに対して略平行(交差)するように開脚される。このとき、頭部30aは、脚部30b,30cに設けたねじれ部30dにより、その把持面30xが突出片22bの側壁面222bに対して略直交(起立)した状態となる。
このように、本例では、頭部30aを突出片22bの側壁面222bに対して略垂直となるように取り付けることで、頭部30aの把持面30xが突出片22bの側壁面222bと対峙しないようにする。なお、一対の脚部30b,30cを開脚することで、割りピン30が多少回転しても、脚部30b,30cのそれぞれの先端部が側壁面222bに当接するので、それ以上は回転しない。
図7、図8および図9は、割りピン30をコッターピン24に取り付ける場合の動作を示す図である。なお、割りピン30をコッターピン24から取り外す場合の動作は、取り付ける場合の動作と逆の順番の動作(図9→図8→図7)であるため図面を省略する。
まず、図7に示すように、例えばペンチ50等により割りピン30の頭部30a(把持面30x)を把持する。そして、図8に示すように、割りピン30の脚部30b、30cの先端部側からコッターピン24の割りピン用孔28に挿し込み、頭部30aがコッターピン24の割りピン用孔28の開口端縁部に当接するまで押し込む。このとき、頭部30aの把持面30xが突出片22bの側壁面222bに対して略垂直(起立姿勢)となるように、割りピン30を傾けてコッターピン24に挿し込む。これにより、脚部30b,30cの厚さ方向の長さは割りピン用孔28の内径と略同一であるため、割りピン30は挿し込んだ傾き状態(姿勢)で保持される。
次に、図9に示すように、コッターピン24の割りピン用孔28から突出した脚部30b、30cの先端部を、ペンチ50を用いて突出片22bの側壁面222bに対して平行(外方向)となるように折り曲げて開脚する。脚部30b、30cは、コッターピン24の周方向に巻き付けるようにしても良い。
これにより、割りピン30の折り曲げられた脚部30b、30cおよび頭部30aにより割りピン30のコッターピン24からの抜けが防止される。さらに、コッターピン24に抜き方向(長さ方向)の力が作用したとしても、割りピン30の折り曲げられた脚部30b、30cおよび頭部30aによりコッターピン24が係止されるため、コッターピン24がクレビス部22から抜け落ちるのを防止できる。
次に、懸垂碍子10の破損等した場合には、この懸垂碍子10を新たな別の懸垂碍子10と交換する。まず、割りピン30の折り曲げられた脚部30b、30cをペンチ等を用いて元の閉じた状態(開脚)に戻す。そして、図8に示すように割りピン30の後端側の頭部30aをペンチ50で把持して、図7に示すように割りピン30をコッターピン24から引き抜く。頭部30aは、突出片22bの側壁面222bに対して略垂直に傾けられた姿勢で取り付けられているため、側壁面222bに阻害されることなく、容易に頭部30aをペンチ50により把持できる。このようにしてコッターピン24から引き抜いた割りピン30は、新たな懸垂碍子を取り付ける際に再利用することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る割りピン30では、脚部30b,30cに設けられたねじれ部30dにより、頭部30aの把持面30xと脚部30b,30cの開閉面30yとが交差している。そのため、脚部30b,30cの開閉面30yをクレビス部22の突出片22bの側壁面222bに対して略平行となるように取り付けた場合、頭部30aの把持面30xは突出片22bの側壁面222bに対して略直交した(起立した)姿勢となる。これにより、頭部30aの把持面30xと突出片22bとの間隔を広く確保することができ、換言すれば、把持面30xを対峙する側壁面222bがなくなるため、ペンチ50等の治具を挿入するための空間部を十分に確保できる。したがって、例えば、割りピン用孔28と突出片22bとの間隔W2が近接しているような取付箇所であっても(図6(A)参照)、この突出片22bが障害となることなく、割りピン30の頭部30aを確実かつ簡易に把持することができる。その結果、割りピン30の挿脱作業の効率化および作業時間の短縮を図ることができる。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、上述した第1の実施の形態と共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図10は本実施の形態に適用される割りピン30の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、上述した第1の実施の形態と共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図10は本実施の形態に適用される割りピン30の構成を示す斜視図である。
割りピン30の頭部30aは、一方の脚部30bの延在方向に沿うようにして直線状に延びる平坦部30fと、他方の脚部30cの延在方向に対して直交する方向(外方向)に半円形状に突出した突出部30eとから構成される。つまり、本例では、割りピン30の頭部30aの形状が左右非対称に形成されており、脚部30bおよび平坦部30f側が平坦面となっている。また、頭部30aの外径D3は、コッターピン24の挿通孔28の孔径D4よりも大きくなるように選定される(図11(A)参照)。これにより、割りピン30のコッターピン24からの脱落が防止される。なお、脚部30b,30cを開いた状態は、上述した図5(A)で示した脚部30b,30cの開脚状態と同様である。
次に、本実施の形態に係る割りピン30をコッターピン24に取り付けた場合の割りピン30と突出片22bとの位置関係について説明する。図11(A)は割りピン30と突出片22bとの位置関係を示す上面図であり、図11(B)はその側面図である。本例では、図11(A)で示す割りピン用孔28とクレビス部22の突出片22bとの間隔W3が、第1の実施の形態で説明した場合の間隔W2(図6(A)参照)よりも近接している場合について説明する。
図11(A)および図11(B)に示すように、割りピン30の脚部30b,30cは、突出片22bの側壁面222bに接触しないように、その開閉面30yが突出片22bの側壁面222bに対して略平行(交差)になるように取り付けられる。一方、頭部30aでは、脚部30b,30cに設けたねじれ部30dにより、その把持面30xが突出片22bの側壁面222bに対して略直交した(起立)した状態となる。
また、割りピン30をコッターピン24に取り付ける場合には、頭部30aの平坦部30f側が突出片22bの側壁面222bに対向した状態となるように、割りピン30の頭部30aを所定方向に傾けて挿通孔28に挿し込む。このとき、拡径された突出部30eの外周面が挿通孔28の開口端縁部に当接するため、割りピン30が挿通孔28から脱落することはない。
本実施の形態によれば、平坦部30f側を突出片22bに対向させて割りピン30を取り付けることで、その平坦部30fにより割りピン30の頭部30aが障害となることもない。そのため、図11(A)に示すようなクレビス部22の突出片22bと割りピン用孔28との隙間W3が狭い箇所であっても、割りピン30を取り付けることが可能となる。さらには、上述した第1の実施の形態と同様に、頭部30aの突出部30eは突出片22bの側壁面222bに対して略垂直に傾けて取り付けられるため、ペンチ50により頭部30aを確実に把持することができる。その結果、割りピン30の挿脱作業の効率化および作業時間の短縮を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述した第1および第2の実施の形態では、本発明に係る割りピン30を懸垂碍子10の連結部に使用した例を説明したが、これに限定されることはない。例えば、ねじの戻り、ピンの脱落などを防ぐために割りピンを用いるような箇所であって、上述したような割りピンと他の部材との間隔が狭いような箇所においても、本発明に係る割りピン30を適用することができる。
また、上述した第1および第2の実施の形態では、割りピン30をペンチ等により手動でコッターピン24に挿入したり、引き抜いたりしていたが、これに代えて、割りピン挿着装置などを用いて自動的に行っても良い。
本発明は、懸垂碍子同士を直列に連結して碍子連を構成する際に好適に利用できる。
10…懸垂碍子、 16…キャップ部、 18…ピン部、 22…クレビス部、 22a…突出部、 22b…突出部、 24…コッターピン、 26…挿通孔、 28…割りピン用孔、 30…割りピン、 30a…頭部、 30b,30c…脚部、 30d…ねじれ部、 40…碍子本体
Claims (2)
- 平行に延びる一対の脚部と、前記一対の脚部の一端部同士を接続する頭部とを有し、第1の部材に穿設された孔に前記一対の脚部を挿通し、前記孔から延出した前記一対の脚部の他端部のそれぞれを開脚することで、前記第1の部材を第2の部材に固定するための割りピンであって、
前記一対の脚部は、当該一対の脚部のそれぞれの軸の周方向に捻転したねじれ部を有し、当該ねじれ部を介して前記頭部を把持するための把持面と前記脚部を開閉する際の開閉面とを交差させるようにした
ことを特徴とする割りピン。 - 前記頭部の外径は、少なくとも前記第1の部材の前記孔の孔径よりも大きく形成され、
前記頭部は、
前記一対の脚部のうち一方の脚部の延在方向に沿うようにして延びる平坦部と、
前記一対の脚部のうち他方の脚部の延在方向に対して外方向に突出した突出部とから構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の割りピン。
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2007
- 2007-12-21 JP JP2007330736A patent/JP2009150519A/ja active Pending
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