JP2009150307A - エンジンの軸受け給油構造 - Google Patents

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【課題】 エンジンの出力性能を低下させることなく、クランクシャフトを軸支する軸受けに少量の給油を行うことができ、特に軸受けが転がり軸受けである場合に好適なクランクシャフトの軸受け給油構造を提供する。
【解決手段】 クランクシャフト56を軸支する軸受け7にオイルを供給するためのクランクシャフトの軸受け給油構造10Aであって、オイルをオイルパン54内に戻すためのオイル戻し通路2Aから軸受け7にオイルを供給するオイル供給通路1Aを備えている。オイル戻し通路2Aには、オイル戻し通路2Aのうち、オイル供給通路1Aが連通する部分よりも下側の部分を閉じることによって形成されたオイル溜まり部Lが設けられている。軸受け7には転がり軸受けが適用されている。
【選択図】 図1

Description

本発明はエンジンの軸受け給油構造に関し、特にクランクシャフトを軸支する軸受けにオイルを供給するためのエンジンの軸受け給油構造に関する。
従来、エンジンにおいて、クランクシャフトを軸支する軸受けには、潤滑のためにオイルが供給されるようになっている。この点、クランクシャフトの軸受けにオイルを供給するにあたっては、オイルポンプにより強制的にオイルを供給するようにするのが一般的である(例えば特許文献1または2参照)。これに対して、強制的にオイルを供給することなく、オイルを供給する技術として本発明と関連性があると考えられる技術が、例えば特許文献3で提案されている。そのほかクランクシャフトの軸受け周辺構造に関する技術として、本発明と関連性があると考えられる技術が例えば特許文献4で提案されている。
特開平06−50119号公報 実開平04−44413号公報 特開2005−331056号公報 特開2004−84646号公報
ところで、クランクシャフトの軸受けに転がり軸受けが適用されている場合には、滑り軸受けが適用されている場合と比較して供給オイルの漏れ量が多くなり、この結果、油圧が低下する。この点、オイルポンプによってクランクシャフトの軸受けにオイルを強制的に供給している場合には、油圧の低下を抑制するために、オイルポンプの容量を大きくすることが考えられる。ところが、オイルポンプの容量を大きくした場合には、オイルポンプの駆動仕事が増大するほか、摺動面積の増大によるフリクション増大などを招く結果、エンジンの出力性能が低下してしまうことになる。
またクランクシャフトの軸受けに転がり軸受けが適用されている場合、転がり軸受けへの給油量が多くなると、転がり軸受けのころ或いはボールが油中で浮くことになり、この結果、ころ或いはボールが軸受けの回転を減衰させる抵抗となってフリクションが増大してしまうことになる。すなわち、転がり軸受け本来の低フリクション性能が発揮されない状態になってしまう。
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、エンジンの出力性能を低下させることなく、クランクシャフトを軸支する軸受けに少量の給油を行うことができ、特に軸受けが転がり軸受けである場合に好適なクランクシャフトの軸受け給油構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明はクランクシャフトを軸支する軸受けにオイルを供給するためのエンジンの軸受け給油構造であって、オイルをオイルパン内に戻すためのオイル戻し通路から前記軸受けにオイルを供給するオイル供給通路を備えたことを特徴とする。本発明によれば、自重落下によりオイル戻し通路を流通するオイルをクランクシャフトの軸受けに供給することで、オイルポンプによる強制的なオイル供給を行うことなく、少量のオイルを供給することができる。このため本発明によれば、エンジンの出力性能を低下させることなく、クランクシャフトを軸支する軸受けに少量の給油を行うことができる。
また本発明は前記オイル戻し通路のうち、前記オイル供給通路が連通する部分よりも下側の部分を閉じて、オイル溜まり部を設けた構成とすることができる。本発明によれば、オイル溜まり部に溜まったオイルをクランクシャフトの軸受けに供給することができるので、さらに安定したオイルの供給を行うことができる。
また本発明は前記オイル戻し通路のうち、前記オイル供給通路が連通する部分よりも下側の部分に縮路部を設けるとともに、該縮路部を介して前記オイル戻し通路をオイルパン内に連通した構成とすることができる。本発明によれば、縮路部の断面積を適切に設定することにより、機関運転中にはオイル戻し通路にオイルを溜めて安定したオイルの供給を行えるとともに、機関停止時にはオイル戻し通路からオイルを排出することができ、これによりオイルに混入したダスト等を排出することができる。すなわち本発明によれば、オイルに含まれるダスト等が軸受けに到達することを好適に抑制できる。なお、縮路部は前述のオイル溜まり部に連通するように設けられてよい。
また本発明は前記軸受けを下方から保持する軸受け保持部材を介して、前記オイル供給通路を前記軸受けのうち、前記クランクシャフトの回転方向において、最大荷重点手前の部分に連通した構成とすることができる。本発明によれば、軸受けのうち、特に給油効果の大きい部位に給油をすることが可能になり、この結果、少量のオイルで軸受けを十分に潤滑することができる。
また本発明は前記軸受けが転がり軸受けである構成であってもよい。すなわち本発明は具体的には、油圧が低下し易く、また少量のオイル供給により低フリクション性能を発揮することができる転がり軸受けをクランクシャフトの軸受けに適用している場合に特に好適なものである。
また本発明はクランクシャフトを軸支する軸受けにオイルを供給するためのエンジンの軸受け給油構造であって、前記軸受けが転がり軸受けであり、オイルポンプによって圧送されるオイルが流通するメインギャラリから、前記軸受けに強制的にオイルを供給する強制オイル供給通路に絞りを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、オイルポンプによって軸受けに強制的にオイルを供給する場合であっても、少量のオイルを軸受けに供給できるとともに、軸受けが転がり軸受けである場合に発生する油圧の低下も抑制することができる。このため本発明によれば、オイルポンプの容量を特段大きくすることなく少量のオイルを転がり軸受けに供給できる。すなわち本発明によれば、エンジンの出力性能を低下させることなく、クランクシャフトを軸支する転がり軸受けに少量の給油を行うことができる。また本発明によれば、クランクシャフトを軸支する軸受けに転がり軸受けと滑り軸受けとが共存する場合に、それぞれの軸受けに適した給油を行うことも可能になり、同時に転がり軸受け専用にオイル供給通路を設ける必要もなくすことができる。
本発明によれば、エンジンの出力性能を低下させることなく、クランクシャフトを軸支する軸受けに少量の給油を行うことができ、特に軸受けが転がり軸受けである場合に好適なクランクシャフトの軸受け給油構造を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は本実施例に係るクランクシャフトの軸受け給油構造(以下、単に軸受け給油構造と称す)10Aを備えるエンジン50Aを模式的に示す図である。このうち、図1(a)はエンジン50Aをクランク軸線が延伸する方向に沿って見た断面図であり、図1(b)はエンジン50Aをクランク軸線に直交する方向に沿って見た断面図である。また図1(a)は図1(b)中、最も左側に位置する軸受け71に対応する部分の断面となっている。エンジン50Aはシリンダブロック51、シリンダヘッド52、クランクケース53、オイルパン54を有して構成されており、さらに内部に主要な構成としてベアリングキャップ55、クランクシャフト56、吸排気弁57、58、カム、59、ピストン60、コンロッド61、軸受け7(71、72および73)などを有して構成されている。エンジン50Aは直列4気筒のエンジンである。但し、本発明を適用可能なエンジンはこれに限られない。
クランクシャフト56はピストン60の往復運動を回転運動に変換するための構成である。クランクシャフト56は4箇所でコンロッド61を介してピストン60に接続されている。またクランクシャフト56は5つのジャーナル部を有しており、本実施例ではこれらジャーナル部のうち、3つのジャーナル部56aには転がり軸受けで実現された軸受け7が適用されている。但しこれに限られず、例えばすべてのジャーナル部についてクランクシャフト56を軸支するために転がり軸受けが適用されてもよい。本実施例では具体的には軸受け7のうち、図1(b)中、最も左に位置する軸受け71がボールベアリングで、軸受け72、73が一対の半割りのニードルベアリングでそれぞれ実現されている。但しこれに限られず、軸受け7の一部が、転がり軸受けの代わりにその他の軸受け(例えば滑り軸受け)で実現されていてもよい。ベアリングキャップ(請求項記載の軸受け保持部材に相当)55は軸受け7を下方から保持するための構成であり、軸受け7を間に挟んだ状態でボルトによってシリンダブロック51下端に固定される。この状態でクランクシャフト56は軸受け7によって軸支された状態となる。エンジン50Aにはクランクシャフト56の回転によって駆動するオイルポンプ(図示省略)が設けられている。
シリンダブロック51およびシリンダヘッド52にはブローバイガス通路3が形成されている。ブローバイガス通路3はブローバイガスをエンジン50Aの吸気系(図示省略)に導くための構成であり、カム59を含む動弁機構等を配置するためにシリンダヘッド52内に形成された空間Kと、ピストン60下方に形成される空間とにそれぞれ連通している。またシリンダブロック51およびシリンダヘッド52にはオイル戻し通路2Aが形成されている。オイル戻し通路2Aは空間Kに連通しており、動弁機構の摺動部を潤滑するためなどに空間K内に供給されたオイルは、自重落下によりオイル戻し通路2Aに流入する。
なお、エンジン50Aは空間Kからオイルを十分に排出することができるように、オイル戻し通路2Aのほかに、空間Kからオイルパン54内に連通する一般的なオイル戻し通路2Eも備えている。また図1(b)では、オイル戻し通路2Aまたは2Eがクランクシャフト56または軸受け7と位置的に重なる部分については、オイル戻し通路2Aまたは2Eを図示する便宜上、これらを重ねて示した。
オイル戻し通路2Aはクランクシャフト56のジャーナル部56a、換言すればクランクシャフト56の軸受け7それぞれに対応させて3つ設けられている。このオイル戻し通路2Aは一般的なオイル戻し通路2Eとは異なり、オイルパン54内に連通することなく下方で閉じている。オイル戻し通路2Aを下方で閉じるにあたっては、例えばシリンダブロック51の下面に開口するようにオイル戻し通路2Aを形成するとともに、開口したオイル戻し通路2Aをクランクケース53の上面で塞ぐようにすることで実現でき、このようにすれば加工も容易である。但しこれに限られず、例えばシリンダブロック51の下面に貫通させないようにオイル戻し通路2を形成することで、オイル戻し通路2を下方で閉じるようにしたり、シリンダブロック51の下面の開口をプラグで塞ぐことでオイル戻し通路2を下方で閉じるようにしたりしてもよい。
オイル戻し通路2Aには、オイル供給通路1Aが分岐するような形で形成されている。オイル供給通路1Aはオイル戻し通路1Aから軸受け7(より具体的には軸受け7の摺動部)にオイルを供給するための構成である。本実施例ではオイル供給通路1Aはシリンダブロック51に形成されており、軸受け7側ではシリンダブロック51の軸受け保持部51aに開口している。またボールベアリング(軸受け71)のアウターレースにはこのオイル供給通路1Aの開口に対応させて、オイル供給通路1Aの一部を構成する貫通孔(図示省略)が形成されている。このため、オイル戻し通路2Aに流入したオイルは、オイル供給通路1Aを通じて軸受け7に到達することができる。
また、オイル供給通路1Aはオイル戻し通路2Aの途中から分岐しているため、本実施例ではオイル戻し通路2Aのうち、オイル供給通路1Aが分岐(連通)する部分よりも下側の部分が、オイル溜まり部Lとして機能する。したがってシリンダヘッド52内の空間Kからオイル戻し通路2Aに流入したオイルは主にオイル溜まり部Lに溜まり、その後、オイル溜まり部Lから溢れるようにしてオイル供給通路1Aに流入するようになる。これにより、軸受け7に安定してオイルを供給することができる。またこのようにオイル溜まり部Lに溜まったオイルを供給するようにすることで、オイルに含まれるダストが軸受け7に到達することも抑制できる。
本実施例では軸受け給油構造10Aは、オイル供給通路1Aとオイル戻し通路2Aとで実現されており、このように実現された軸受け給油構造10Aでは、油圧が低下し易い転がり軸受けが適用された軸受け7各々に対してオイルポンプで強制的にオイルを供給するとともに、油圧を維持するためにオイルポンプの容量を大きくする必要がないため、エンジンの出力性能を低下させることがない。また軸受け給油構造10Aでは、自由落下によりオイル戻し通路2Aに流入するオイルを軸受け7各々に供給するため、軸受け7各々に対して少量のオイルを供給できる。また軸受け給油構造10Aでは少量の給油を行うため、転がり軸受けで実現されている軸受け7各々が本来の低フリクション性能を発揮するようにすることができる。
図2は本実施例に係る軸受け構造10Bを備えるエンジン50Bを模式的に示す図であり、図2では図1(a)に示す断面と同様の断面でエンジン50Bを示すとともに、要部を拡大して示している。エンジン50Bは軸受け構造10Aの代わりに、軸受け構造10Bを備えている点以外、エンジン50Aと実質的に同一のものとなっている。また軸受け構造10Bは、オイル戻し通路2Aの代わりにオイル戻し通路2Bを備えている点以外、軸受け構造10Aと実質的に同一のものとなっている。なお、図2では図1(a)に示す断面と同様の断面でエンジン50Bを図示しているが、エンジン50Bではその他の軸受け72、73に対しても同様にオイル供給通路1Aおよびオイル戻し通路2Bが形成されている。また実施例1で前述した貫通孔は、本実施例においてもオイル供給通路1Aの一部を構成する。
オイル戻し通路2Bは、実施例1で前述したオイル戻し通路2Aに相当する部分の通路を通路2aBとして、さらにオイル供給通路1Aが連通する部分よりも下側の部分に縮路部2bBを備えている。縮路部2bBはオイル溜まり部Lに下方から連通しており、オイル戻し通路2Bはこの縮路部2bBを介してオイルパン54内に連通している。縮路部2bBは本実施例では具体的にはクランクケース53に形成された通路で実現されており、機関運転時にオイルがオイル溜まり部Lに溜まるようにマッチングされている。このため、オイル戻し通路2Bのうち、クランクケース53に形成された部分(縮路部2bB)の流路断面積は、シリンダブロック51に形成された部分(通路2aB)の流路断面積よりも小さくなっている。
本実施例ではオイル供給通路1Aとオイル戻し通路2Bとで軸受け給油構造10Bが実現されており、このように実現された軸受け給油構造10Bでは、機関停止時にオイル戻し通路2B内(オイル溜まり部L)に溜まったオイルをオイルパン54内に排出できるため、同時にオイルに含まれるダスト等をオイルパン54内に排出することが可能になる。このように軸受け給油構造10Bは、軸受け給油構造10Aと比較してさらに機関停止時にオイル戻し通路2B内に溜まったオイルをオイルパン54内に排出することができ、これによりオイルに含まれるダストが軸受け7に到達することを好適に抑制できる。
図3は本実施例に係る軸受け給油構造10Cを備えるエンジン50Cを模式的に示す図であり、図3では図1(a)に示す断面と同様の断面でエンジン50Cを示すとともに、要部を拡大して示している。エンジン50Cは軸受け給油構造10Aの代わりに軸受け給油構造10Cを備えている点以外、エンジン50Aと実質的に同一のものとなっている。また軸受け給油構造10Cはオイル戻し通路2Aの代わりにオイル戻し通路2Cを備えている点と、オイル供給通路1Aの代わりにオイル供給通路1Cを備えている点以外、軸受け給油構造10Aと実質的に同一のものとなっている。なお、図3では図1(a)に示す断面と同様の断面についてエンジン50Cを図示しているが、このエンジン50Cではその他の軸受け72、73に対しても同様にオイル供給通路1Cおよびオイル戻し通路2Cが形成されている。
オイル戻し通路2Cはシリンダヘッド52内の空間Kからベアリングキャップ55のうち、軸受け7の側方の部分に向かって延伸するように形成されている。このためオイル戻し通路2Cはシリンダブロック51およびシリンダヘッド52に形成された部分2cCと、ベアリングキャップ55に形成された部分2dCとからなっており、シリンダブロック51およびシリンダヘッド52に形成された部分2cCはシリンダブロック51の下面に開口している。一方、ベアリングキャップ55に形成された部分2dCは、一端が部分2cCの開口に対応させてベアリングキャップ55の上面に開口しており、他端がオイルパン54内に連通することなく閉じた状態に形成されている。
オイル供給通路1Cはオイル戻し通路2Cのうち、ベアリングキャップ55に形成された部分2dCから分岐するように形成されている。オイル戻り通路2Cのうち、オイル供給通路1Cが分岐(連通)する部分よりも下側の部分にはオイル溜まり部Lが形成される。オイル供給通路1Cはオイル供給通路2Cから斜め上方に向かって分岐するように延伸して、ベアリングキャップ55のベアリング保持部55aに開口している。このように開口したオイル供給通路1Cはベアリングキャップ55を介して、軸受け7のうち、クランクシャフト56の回転方向において最大荷重点手前の部分に連通している。
このためオイル戻し通路2Cに流入したオイルは、オイル溜まり部Lに溜まるとともに、そのオイルレベルが上昇するに従ってオイル供給通路1Cに浸入して軸受け7に到達する。このようにオイル供給通路1Cを形成すれば、オイルに含まれるダスト等が軸受けに到達してしまうことを抑制できる点で好適である。なお、オイル供給通路1Cは、オイル戻し通路2Cから斜め上方に向かって分岐するように延伸して、最大荷重点手前の部分に連通することに限られず、例えばオイル戻し通路2Cから略水平方向に向かって分岐するように延伸して、最大荷重点手前の部分に連通してもよい。
本実施例では、軸受け給油構造10Cはオイル供給通路1Cとオイル戻し通路2Cとで実現されており、このように実現された軸受け給油構造10Cでは、オイル供給通路1Cが、軸受け7のうち、クランクシャフト56の回転方向において最大荷重点手前の部分に連通していることから、少量のオイルで効果的に軸受けを潤滑することができる。また本実施例ではベアリングキャップ55が軸受け7(より具体的にはここでは軸受け72、73)の摺動部の一部として機能するため、軸受け7に対して実施例1で前述した貫通孔を必要としない点で、加工容易化を図ることもできる。このように軸受け構造10Cは軸受け構造10Aと比較して、さらに少量のオイルで効果的に軸受けを潤滑することができ、またベアリングキャップ55が軸受け7の摺動部の一部として機能する場合には、さらに加工容易化を図ることもできる。
図4は本実施例に係る軸受け給油構造10Dを備えるエンジン50Dを模式的に示す図であり、図4では図1(a)に示す断面と同様の断面を反対側から見た場合のエンジン50Dを示すとともに、要部を拡大して示している。エンジン50Dは軸受け給油構造10Aの代わりに、軸受け給油構造10Dを備えている点以外、エンジン50Aと実質的に同一のものとなっている。軸受け給油構造10Dは、一般的なオイル戻し通路2Eから軸受け7にオイルを供給する構造を採用する代わりに、メインギャラリ4から軸受け7にオイルを強制的に供給する構造となっている点で、軸受け給油構造10Aとは異なるものとなっている。また軸受け給油構造10Dは、軸受け72、73が転がり軸受けの代わりに滑り軸受けで実現されている点で、軸受け給油構造10Aとは異なるものとなっている。
シリンダブロック51にはオイルポンプが圧送するオイルが流通するメインギャラリ4が形成されている。このメインギャラリ4からは、強制オイル供給通路5が分岐して軸受け7に向かって延伸しており、強制オイル供給通路5はシリンダブロック51の軸受け保持部51aに開口している。強制オイル供給通路5には、油量調整ジェット(請求項記載の絞りに相当)6が設けられている。油量調整ジェット6の外周にはめねじが形成されており、油量調整ジェット6は具体的には強制オイル供給通路5のうち、シリンダブロック51の軸受け保持部51aに開口した部分から内側に向かって形成されたおねじに締め込むことによって、強制オイル供給通路5に設けられている。
油量調整ジェット6は内蔵するオリフィスにより油量を絞るための構成であり、メインギャラリ4から供給されるオイルは油量調整ジェット6によって少量のオイルに絞られた上で、軸受けに供給される。なお、図4では図1(a)に示す断面と同様の断面についてエンジン50Dを図示しているが、エンジン50Dではその他の軸受け72、73が滑り軸受けになっているため、これらの軸受け72、73に対応する強制オイル供給通路5には油量調整ジェット6は設けられていない。
本実施例では軸受け給油構造10Dは、油量調整ジェット6が設けられた強制オイル供給通路5により実現されており、このように実現された軸受け給油構造10Dでは、少量のオイルを軸受け71に供給できるとともに、軸受けが転がり軸受けである場合に発生する油圧の低下も抑制することができる。このため軸受け給油構造10Dでは、オイルポンプの容量を特段大きくすることなく少量のオイルを軸受け71に供給できることから、エンジンの出力性能を低下させることなく、クランクシャフト56を軸支する転がり軸受け71に少量の給油を行うことができる。またエンジン50Dでは、クランクシャフト56を軸支する軸受け7に転がり軸受け71と滑り軸受け72、73とが共存するところ、軸受け給油構造10Dによれば、それぞれの軸受け7に適した給油を行うことが可能になり、同時に転がり軸受け71専用にオイル供給通路1を設ける必要もなくすことができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば実施例1から3までで前述した軸受け給油構造100Aから100Cまでは、クランクシャフト56を軸支する軸受けに転がり軸受け以外の軸受けが適用されている場合に、その転がり軸受け以外の軸受けに対して適用されてもよい。またこのとき、転がり軸受け以外の軸受けに対しては、さらにオイルポンプによってオイルが強制的に供給されてもよい。この点、転がり軸受け以外の軸受けに対してオイルポンプによってオイルを強制的に供給するとともに、さらにオイル戻し通路2に自由落下するオイルをオイル供給通路1によって供給すれば、その分オイルポンプの駆動仕事を低減し得る。
軸受け給油構造10Aを備えるエンジン50Aを模式的に示す図である。 軸受け給油構造10Bを備えるエンジン50Bを模式的に示す図である。 軸受け給油構造10Cを備えるエンジン50Cを模式的に示す図である。 軸受け給油構造10Dを備えるエンジン50Dを模式的に示す図である。
符号の説明
1 オイル供給通路
2 オイル戻し通路
3 ブローバイガス通路
4 メインギャラリ
5 強制オイル供給通路
6 油量調整ジェット
7 軸受け
10 軸受け給油構造
50 エンジン
51 シリンダブロック
53 クランクケース
55 ベアリングキャップ
56 クランクシャフト

Claims (6)

  1. クランクシャフトを軸支する軸受けにオイルを供給するためのエンジンの軸受け給油構造であって、
    オイルをオイルパン内に戻すためのオイル戻し通路から前記軸受けにオイルを供給するオイル供給通路を備えたことを特徴とするエンジンの軸受け給油構造。
  2. 請求項1記載のエンジンの軸受け給油構造であって、
    前記オイル戻し通路のうち、前記オイル供給通路が連通する部分よりも下側の部分を閉じて、オイル溜まり部を設けたことを特徴とするエンジンの軸受け給油構造。
  3. 請求項1または2記載のエンジンの軸受け給油構造であって、
    前記オイル戻し通路のうち、前記オイル供給通路が連通する部分よりも下側の部分に縮路部を設けるとともに、該縮路部を介して前記オイル戻し通路をオイルパン内に連通したことを特徴とするエンジンの軸受け給油構造。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載のエンジンの軸受け給油構造であって、
    前記軸受けを下方から保持する軸受け保持部材を介して、前記オイル供給通路を前記軸受けのうち、前記クランクシャフトの回転方向において、最大荷重点手前の部分に連通したことを特徴とするエンジンの軸受け給油構造。
  5. 請求項1から4いずれか1項記載のエンジンの軸受け給油構造であって、
    前記軸受けが転がり軸受けであることを特徴とするエンジンの軸受け給油構造。
  6. クランクシャフトを軸支する軸受けにオイルを供給するためのエンジンの軸受け給油構造であって、
    前記軸受けが転がり軸受けであり、
    オイルポンプによって圧送されるオイルが流通するメインギャラリから、前記軸受けに強制的にオイルを供給する強制オイル供給通路に絞りを設けたことを特徴とするエンジンの軸受け給油構造。
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