JP2009150297A - 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2009150297A
JP2009150297A JP2007328738A JP2007328738A JP2009150297A JP 2009150297 A JP2009150297 A JP 2009150297A JP 2007328738 A JP2007328738 A JP 2007328738A JP 2007328738 A JP2007328738 A JP 2007328738A JP 2009150297 A JP2009150297 A JP 2009150297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
internal combustion
combustion engine
pressure
fuel
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007328738A
Other languages
English (en)
Inventor
Tateki Takayama
干城 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007328738A priority Critical patent/JP2009150297A/ja
Publication of JP2009150297A publication Critical patent/JP2009150297A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】加圧燃料を蓄える蓄圧室の燃料を内燃機関に噴射する内燃機関において、内燃機関の始動時の燃焼の不安定化を抑制しつつ、内燃機関が突然停止されることを抑制する。
【解決手段】コモンレール式ディーゼルエンジンにおいて、ECUは、エンジンが自立運転状態であるか否かを判断するステップ(S100)と、エンジンが自立運転状態でないと(S100にてNO)、レール圧(コモンレール内の圧力)Pがしきい値より低いか否かの噴射停止判断を行なうステップ(S102)と、噴射停止判断でレール圧Pがしきい値より低いと判断されると(S102にてYES)、燃料噴射を停止するステップ(S104)と、エンジンが自立運転状態であると(S100にてYES)、噴射停止判断(S102の処理)をマスクするステップ(S106)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の制御に関し、特に、コモンレール式ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御に関する。
インジェクタ内のニードル弁を開閉させて各気筒の燃焼室内に直接燃料を噴射するエンジンが公知である。このようなエンジンにおいては、インジェクタからの燃料の噴射状態(たとえば噴射燃料の霧化の状態や噴射の範囲)が燃焼状態に大きく影響する。燃焼異常を起こさない適切な噴射状態の燃料をインジェクタから噴射するためには、燃料を適切な高圧状態にしておく必要がある。
そこで、たとえばコモンレール式燃料噴射系統を有するディーゼルエンジン(コモンレール式ディーゼルエンジン)においては、サプライポンプ内の高圧燃料ポンプで加圧された燃料を蓄圧室であるコモンレール内に蓄えておき、コモンレール内の高圧燃料をインジェクタから各気筒の燃焼室内に噴射する。高圧燃料ポンプはエンジンのクランクシャフトに連結されたカムシャフトに設けられるカムにより駆動されるため、エンジン始動初期においてはコモンレール内の燃圧が十分には高められていない状態が生じ得る。このような状態で燃料噴射を開始すると、インジェクタから適切な噴射状態の燃料を噴射できないため、空燃比のオーバーリッチ化あるいはオーバーリーン化を招き、燃焼が不安定化するという問題が生じる。このような問題を解決する技術が、たとえば特開平5−65842号公報(特許文献1)および特開2000−265888号公報(特許文献2)に開示されている。
特許文献1に開示されたエンジンの燃料噴射制御方法は、燃料圧力を検出するステップと、燃料圧力が上限圧力値よりも高い場合には燃料噴射量を減量補正するステップと、燃料圧力が下限圧力値よりも低い場合には燃料カットを実行してエンジンを停止させるステップとを含む。
特許文献1に開示された制御方法によると、プレッシャレギュレータの異常などにより、燃料圧力が上限圧力値よりも高い場合には、燃料噴射量の減量補正を行なうので空燃比のオーバーリッチ化が解消される。燃料圧力が下限圧力値よりも低い場合には、燃料カットを行ないエンジンを停止させるので空燃比のオーバーリーン化が解消される。
特許文献2に開示されたエンジンの触媒保護装置は、燃圧の変動により燃圧低下を検出する手段と、燃圧低下が検出されたとき燃圧低下率を算出する手段と、燃圧低下率が増大するに従い燃料噴射停止気筒数を増加させる手段とを含む。
特許文献2に開示された装置によると、燃圧低下率に応じて燃料カット気筒数を増減させて燃料消費量を制限するため、燃圧の急激な低下を防止できる。そのため、車両が不意に停車してしまうことが無く、燃料を補給するための最小限の走行を確保することができる。更に、燃圧低下率に応じて、燃料カット気筒数を増減させることで、燃料噴射対象気筒の空燃比がオーバーリーンとならず、失火の発生を未然に防止できる。
特開平5−65842号公報 特開2000−265888号公報
しかしながら、特許文献1に開示された制御方法においては燃料圧力が異常に低下した時点でエンジンが突然停止されるため、たとえわずかな距離であっても運転者が車両を走行させることができなくなったり、パワーステアリングやブレーキの効きが突然低下したりする。また、特許文献2に開示された装置においては、たとえば燃圧低下率が大きく短時間で多数の気筒が突然燃料カットされた場合、エンジントルクが急激に低下するため、大きなショックが発生するとともに、エンジンストールして車両を走行させることができなくなることが考えられる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、加圧燃料を蓄える蓄圧室の燃料を内燃機関に噴射する内燃機関において、内燃機関の始動時の燃焼の不安定化を抑制しつつ、内燃機関が突然停止されることを抑制することができる制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、燃料ポンプから圧送された加圧燃料を蓄える蓄圧室と、蓄圧室内の燃料を内燃機関に噴射するインジェクタとを備えた内燃機関を制御する。この制御装置は、蓄圧室内の圧力を検出するための検出手段と、内燃機関が燃料の燃焼により駆動されている自立運転状態であるか否かを判断するための手段と、内燃機関が自立運転状態でない場合、検出手段により検出された圧力がインジェクタの燃料噴射状態に応じて設定される予め定められた圧力より低いか否かの判断を行なう判断手段と、検出された圧力が予め定められた圧力より低いと判断手段により判断された場合、内燃機関への燃料噴射を停止するようにインジェクタを制御するための噴射停止手段と、内燃機関が自立運転状態である場合、噴射停止手段に燃料噴射の停止を行なわせずに内燃機関への燃料噴射を継続するための継続手段とを含む。第5の発明に係る制御方法は、第1の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第1または5の発明によると、蓄圧室(たとえばコモンレール)内の圧力がインジェクタの燃料噴射状態に応じて設定される予め定められた圧力より低いか否かの判断が行なわれる。蓄圧室内の圧力が予め定められた圧力より低いと判断された場合は内燃機関への燃料噴射が停止される。一方、内燃機関が燃料の燃焼により駆動されている自立運転状態である場合は、内燃機関への燃料噴射が停止されずに継続される。このようにすると、内燃機関が非自立運転状態(たとえばスタータにより駆動されているクランキング状態)である場合、蓄圧室内の圧力が予め定められた圧力(たとえば燃焼異常を起こさない適切な噴射状態の燃料をインジェクタから噴射することができる圧力)に達するまでは、燃料噴射を停止することができる。そのため、内燃機関の始動時の燃焼の不安定化を抑制することができる。一方、内燃機関が自立運転状態である場合は、何らかの要因(たとえば燃料ポンプの異常)により蓄圧室内の圧力が低下しても燃料噴射が停止されずに継続される。そのため、内燃機関による車両走行中に何らかの要因で蓄圧室内の圧力が低下した場合、内燃機関の燃料が多少不安定となり得るが、内燃機関が突然停止されることを抑制することができる。その結果、加圧燃料を蓄える蓄圧室の燃料を内燃機関に噴射する内燃機関において、内燃機関の始動時の燃焼の不安定化を抑制しつつ、内燃機関が突然停止されることを抑制することができる制御装置および制御方法を提供することができる。
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、継続手段は、内燃機関が駆動中である場合、判断手段に判断を行なわせないようにすることにより内燃機関への燃料噴射を継続する。第6の発明に係る制御方法は、第2の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第2または6の発明によると、内燃機関が自立運転中である場合、そもそも判断手段による判断が行なわれないため、蓄圧室内の圧力が低下しても燃料噴射は停止されない。そのため、車両走行中に内燃機関が突然停止してしまうことを回避することができる。さらに、内燃機関の自立運転中の判断手段の処理負荷を低減することができる。
第3の発明に係る制御装置においては、第2の発明の構成に加えて、継続手段は、内燃機関の回転数が予め定められた回転数より高い場合に内燃機関が自立運転中であるものとして、判断手段に判断を行なわせない。第7の発明に係る制御方法は、第3の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第3または7の発明によると、予め定められた回転数より高い内燃機関の回転数での車両走行中に、何らかの要因で蓄圧室内の圧力が低下しても、内燃機関が突然停止されることを抑制することができる。
第4の発明に係る制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、内燃機関は、コモンレール式ディーゼルエンジンである。第8の発明に係る制御方法は、第4の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第4または8の発明によると、コモンレール式ディーゼルエンジンにおいて、たとえば燃料ポンプの異常などによりコモンレール内の圧力が低下しても、エンジンが突然停止されることを抑制することができる。
第9の発明に係るプログラムにおいては、第5〜8のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させる。第10の発明に係る記録媒体は、第5〜8のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した媒体である。
第9または10の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第5〜8のいずれかの発明に係る制御方法を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両について説明する。この車両は、FF(Front engine Front drive)車両である。なお、FF以外の車両であってもよい。
車両は、エンジン1000と、オートマチックトランスミッション2000と、ディファレンシャルギヤ5000と、ドライブシャフト6000と、前輪7000と、ECU(Electronic Control Unit)8000とを含む。
エンジン1000は、インジェクタから噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させるコモンレール式ディーゼルエンジンである。エンジン1000に吸入される空気は、コンプレッサなどにより圧縮され、インタークーラなどにより冷却された後、燃焼室内に導入される。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。
本実施の形態において、エンジン1000は、コモンレール式ディーゼルエンジンであるものとして説明するが、燃料ポンプから圧送された加圧燃料を蓄える蓄圧室の燃料をインジェクタによりエンジンに噴射するものであれば、本発明に係る制御装置を適用できるエンジンは、コモンレール式であることにもディーゼルエンジンであることにも限定されない。エンジン1000の詳細については後述する。
オートマチックトランスミッション2000は、トルクコンバータ3200と、プラネタリギヤユニット3000と、油圧回路4000とから構成される。オートマチックトランスミッション2000は、所望の変速段を形成することにより、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。
トルクコンバータ3200の入力軸はエンジン1000のクランクシャフトに連結される。オートマチックトランスミッション2000の出力ギヤは、ディファレンシャルギヤ5000と噛合っている。ディファレンシャルギヤ5000にはドライブシャフト6000がスプライン嵌合などによって連結される。ドライブシャフト6000を経由して、左右の前輪7000に動力が伝達される。
ECU8000には、車速センサ8002と、シフトレバー8004のポジションスイッチ8006と、アクセルペダル8008のアクセル開度センサ8010と、ブレーキペダル8012のストロークセンサ8014と、エンジン回転数センサ8020と、入力軸回転数センサ8022と、出力軸回転数センサ8024とがハーネスなどを介在させて接続されている。
車速センサ8002は、ドライブシャフト6000の回転数から車両の速度を検出する。ポジションスイッチ8006は、シフトレバー8004の位置を検出する。アクセル開度センサ8010は、アクセルペダル8008の開度(アクセル開度)ACCを検出する。ストロークセンサ8014は、ブレーキペダル8012のストローク量を検出する。エンジン回転数センサ8020は、エンジン1000の出力軸(クランクシャフト)の回転数(エンジン回転数)NEを検出する。入力軸回転数センサ8022は、オートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NTを検出する。出力軸回転数センサ8024は、オートマチックトランスミッション2000の出力軸回転数NOを検出する。これらの各センサは、検出結果を表わす信号をECU8000に送信する。
ECU8000は、車速センサ8002、ポジションスイッチ8006、アクセル開度センサ8010、ストロークセンサ8014、エンジン回転数センサ8020、入力軸回転数センサ8022、出力軸回転数センサ8024などから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
さらに、ECU8000には、イグニッションスイッチ8030がハーネスなどにより接続されている。イグニッションスイッチ8030は、ユーザにより操作されるイグニッションキーの位置に応じたイグニッション信号IGをECU8000に送信する。エンジン1000の始動時、イグニッションキーは、運転者によりOFF位置およびON位置を経てSTA位置に切り換えられる。ECU8000は、イグニッションキーがSTA位置であると、スタータ(図示せず)を駆動してエンジン1000のクランキングを行なう。車両走行中(すなわちエンジン1000が燃料の燃焼により駆動されている自立運転状態である場合)は、イグニッションキーはON位置に維持される。エンジン1000の停止時、イグニッションキーは、運転者によりON位置からOFF位置に切り換えられる。ECU8000は、イグニッションキーがOFF位置であると、インジェクタからの燃料噴射を停止してエンジン1000を停止させる。
図2を参照して、エンジン1000の燃料噴射装置について説明する。エンジン1000には、サプライポンプ120とコモンレール130とインジェクタ140とからなる燃料噴射装置が設けられる。
サプライポンプ120は、フィードポンプ122と、SCV(Suction Control Valve)124と、高圧ポンプ126とを含む。
フィードポンプ122は、エンジン1000のクランクシャフトに連結されたカムシャフトに設けられるカムにより駆動され、フィルタ110でろ過された燃料タンク200の燃料を吸い込み、SCV124に吐出する。
SCV124は、高圧ポンプ126に供給される燃料流量を調整するソレノイドバルブである。SCV124は、ECU8000からの制御信号で制御されるスプールでバルブ位置を変化させることで、ECU8000からの制御信号に応じた流量の燃料を高圧ポンプ126に供給する。SCV124は、フィードポンプ122から供給された燃料のうち、高圧ポンプ126に供給しなかった残りの燃料を配管128を経由して燃料タンク200に戻す。
高圧ポンプ126は、フィードポンプ122と同様に、エンジン1000のクランクシャフトに連結されたカムシャフトに設けられるカムにより駆動され、SCV124から供給された燃料を加圧し、加圧された燃料を配管210を経由してコモンレール130に供給する。
コモンレール130は、高圧ポンプ126からの加圧燃料を蓄える。コモンレール130に蓄えられた燃料は、インジェクタ140に供給され、インジェクタ140により燃焼室内に直接噴射される。インジェクタ140に供給された燃料の一部は、燃焼室に噴射されずに配管220を経由して燃料タンク200に戻される。
コモンレール130には、レール圧センサ132と、減圧弁134とが設けられる。レール圧センサ132は、コモンレール130内の燃料の圧力(レール圧)Pを検出し、検出結果を表わす信号をECU8000に送信する。減圧弁134は、ECU8000からの制御信号により制御され、コモンレール130内の圧力が大きくなり過ぎないように、コモンレール130内の燃料を配管230に供給してコモンレール130内の圧力を減圧する。配管230に供給された燃料は燃料タンク200に戻される。
本実施の形態に係るエンジン1000のように、燃料が燃焼室内に直接噴射される場合、インジェクタ140からの燃料の噴射状態(たとえば噴射燃料の霧化の状態や噴射の範囲)が燃焼状態に大きく影響する。燃焼異常を起こさない適切な噴射状態の燃料をインジェクタ140から噴射するためには、インジェクタ140内の燃圧(すなわちコモンレール130内の燃料の圧力)を適切な高い圧力に制御する必要がある。
そこで、ECU8000は、車両の状態に応じてコモンレール130内の燃料の圧力の目標制御圧を設定し、レール圧センサ132により検出されたレール圧Pが目標制御圧になるようにSCV124を制御する。車両の状態とは、たとえばアクセル開度ACCやエンジン回転数NEであるが特にこれらに限定されるものではない。
また、ECU8000は、各センサからの信号に基づいて適切な燃焼状態となるようにインジェクタ140を制御する。たとえば、ECU8000は、アクセル開度ACCやエンジン回転数NEや吸入空気量などに基づいて算出した基本燃料時期および基本燃料噴射量を各センサの信号に基づいて補正し、補正された噴射時期および噴射量となるようにインジェクタ140を制御する。
図3に、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECU8000の機能ブロック図を示す。ECU8000は、入力インターフェイス(以下、入力I/Fと記載する)8100と、演算処理部8200と、記憶部8300と、出力インターフェイス(以下、出力I/Fと記載する)8400とを含む。
入力I/F8100は、レール圧センサ132からのレール圧P、イグニッションスイッチ8030からのイグニッション信号IG、アクセル開度センサ8010からのアクセル開度ACC、エンジン回転数センサ8020からのエンジン回転数NEを受信して、演算処理部8200に送信する。
記憶部8300には、各種情報、プログラム、しきい値、マップ等が記憶され、必要に応じて演算処理部8200からデータが読み出されたり、格納されたりする。
演算処理部8200は、噴射停止判断部8210と、燃料噴射制御部8220と、エンジン状態判断部8230と、停止判断マスク部8240とを含む。
噴射停止判断部8210は、レール圧Pに基づいて、インジェクタ140からの燃料噴射を停止するか否かを判断する。噴射停止判断部8210は、レール圧Pが予め定められたしきい値より低い場合に、インジェクタ140からの燃料噴射を停止すると判断する。このしきい値は、インジェクタ140の作動可能圧力(燃焼異常を起こさない適切な噴射状態の燃料をインジェクタ140から噴射することができる圧力)の下限値に応じて設定される。すなわち、噴射停止判断部8210は、レール圧Pが燃料の噴射状態を適切な状態にできる値に達していない場合には、燃焼の不安定化を抑制するために、燃料噴射を停止すると判断する。
燃料噴射制御部8220は、噴射停止判断部8210で燃料噴射を停止すると判断された場合には、燃料噴射を停止する燃料噴射制御信号を生成する。なお、通常(噴射停止判断部8210で燃料噴射を停止すると判断されない場合)は、燃料噴射制御部8220は、アクセル開度ACCやエンジン回転数NEなどに基づいて算出した噴射量に応じた燃料噴射制御信号を生成する。燃料噴射制御部8220は、生成した燃料噴射制御信号を出力I/F8400に送信する。
エンジン状態判断部8230は、エンジン回転数NEあるいはイグニッション信号IGに基づいて、エンジン1000が自立運転状態であるか否かを判断する。エンジン状態判断部8230は、エンジン回転数NEがクランキング回転数(クランキング時にエンジンフリクションにより停滞する回転数)に予め定められた値を加えた回転数より高い場合に、エンジン1000が自立運転状態であると判断する。なお、エンジン1000が自立運転状態であるいか否かの判断はこれに限定されない。たとえば、エンジン状態判断部8230は、イグニッションキーがSTA位置でなくかつOFF位置でない場合に、エンジン1000が自立運転状態であると判断するようにしてもよい。
停止判断マスク部8240は、エンジン状態判断部8230によりエンジン1000が自立運転状態であると判断されると、噴射停止判断部8210に燃料噴射を停止するか否かの判断を行なわせないように、噴射停止判断部8210による判断をマスクする。
出力I/F8400は、燃料噴射制御部8220からの燃料噴射制御信号をインジェクタ140に送信する。これにより、インジェクタ140から燃料噴射制御信号に応じた燃料が噴射される。
なお、本実施の形態において、噴射停止判断部8210と、燃料噴射制御部8220と、エンジン状態判断部8230と、停止判断マスク部8240とは、いずれも演算処理部8200であるCPUが記憶部8300に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
図4を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU8000は、エンジン1000が自立運転状態であるか否かを判断する。ECU8000は、上述したように、エンジン回転数NEがクランキング回転数に予め定められた値を加えた回転数より高い場合に、エンジン1000が自立運転状態であると判断する。エンジン1000が自立運転状態であると(S100にてYES)、処理はS106に移される。そうでないと(S100にてNO)、処理はS102に移される。
S102にて、ECU8000は、噴射停止判断を行なう。すなわち、ECU8000は、レール圧Pが予め定められたしきい値より低いか否かを判断する。このしきい値は、上述したように、インジェクタ140の作動可能圧力の下限値に応じて設定される。レール圧Pが予め定められたしきい値より低いと(S102にてYES)、処理はS104に移される。そうでないと(S102にてNO)、この処理は終了する。
S104にて、ECU8000は、燃料噴射を停止する燃料噴射制御信号をインジェクタ140に送信して、燃料噴射を停止させる。
S106にて、ECU8000は、噴射停止判断(S102の処理)をマスクする。すなわち、ECU8000は、S102の処理を行なわない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000により制御されるインジェクタ140の動作について説明する。
[エンジン始動時]
エンジン1000を始動するために運転者がイグニッションキーをSTA位置に切り換えると、エンジン1000のクランキングが開始される。これに伴ない、クランクシャフトに連結されたカムシャフトに設けられるカムにより高圧ポンプ126が駆動され始め、コモンレール130内の燃料の圧力が上昇し始める。この時点ではエンジン1000が自立運転状態ではないため(S100にてNO)、噴射停止判断が行なわれ(S102)、レール圧Pがしきい値(すなわち、燃焼異常を起こさない適切な噴射状態の燃料をインジェクタ140から噴射することができる圧力)になるまでは(S102にてYES)、インジェクタ140は燃料噴射を停止するように制御される。これにより、エンジン1000始動時の燃焼の不安定化が抑制される。
[エンジン自立運転中]
エンジン1000が自立運転中である場合(S100にてYES)、高圧ポンプ126が継続して駆動されており、高圧ポンプ126に供給される燃料流量をSCV124により調整することにより、レール圧Pは目標制御圧に制御される。
ところで、異物などが内部に詰まりSCV124内のバルブが固着してしまうと、SCV124から高圧ポンプ126に供給される燃料流量を制御できなくなる。バルブの固着位置によっては、SCV124から高圧ポンプ126に供給される燃料流量よりもインジェクタ140の噴射量が多くなり、レール圧Pが低下することが考えられる。
しかしながら、エンジン1000が自立運転中である場合(S100にてYES)は、噴射停止判断がマスクされる(S106)。そのため、SCV124の固着によりレール圧Pが低下しても、インジェクタ140からの燃料噴射は停止されずに継続される。これにより、燃焼が多少不安定化するが、車両走行中にエンジン1000が突然停止してしまうことを回避して、パワーステアリングやブレーキの効きが低下することを防止したり、必要最小限の走行を確保したりすることができる。
さらに、エンジン1000の自立運転中は噴射停止判断をマスクするため、噴射停止判断を常時行なう場合に比べて、ECU8000の処理負荷を軽減することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、コモンレール式ディーゼルエンジンにおいて、コモンレール内の圧力がしきい値より低いか否かの噴射停止判断を行ない、コモンレール内の圧力がしきい値より低い場合はインジェクタからの燃料噴射を停止する。これにより、エンジン始動時の燃焼の不安定化が抑制される。しかし、エンジンが自立運転状態であれば、そもそも噴射停止判断が行なわれない。そのため、車両走行中にSCVが固着してコモンレール内の圧力がしきい値より低くなった場合であっても、燃料噴射は停止されない。これにより、燃焼が多少不安定化するが、車両走行中にエンジン1000が突然停止してしまうことを回避して、必要最小限の走行を確保することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置が搭載される車両の構造を示す図である。 本発明の実施の形態に係るエンジンの燃料噴射装置の構造を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUの機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
100 エンジン、110 フィルタ、120 サプライポンプ、122 フィードポンプ、126 高圧ポンプ、128,210,220,230 配管、130 コモンレール、132 レール圧センサ、134 減圧弁、140 インジェクタ、200 燃料タンク、400 インジェクタ、1000 エンジン、2000 オートマチックトランスミッション、3000 プラネタリギヤユニット、3200 トルクコンバータ、4000 油圧回路、5000 ディファレンシャルギヤ、6000 ドライブシャフト、7000 前輪、8002 車速センサ、8004 シフトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008 アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、8012 ブレーキペダル、8014 ストロークセンサ、8020 エンジン回転数センサ、8022 入力軸回転数センサ、8024 出力軸回転数センサ、8030 イグニッションスイッチ、8000 ECU、8100 入力インターフェイス、8200 演算処理部、8210 噴射停止判断部、8220 燃料噴射制御部、8230 エンジン状態判断部、8240 停止判断マスク部、8300 記憶部、8400 出力インターフェイス。

Claims (10)

  1. 燃料ポンプから圧送された加圧燃料を蓄える蓄圧室と、前記蓄圧室内の燃料を前記内燃機関に噴射するインジェクタとを備えた内燃機関の制御装置であって、
    前記蓄圧室内の圧力を検出するための検出手段と、
    前記内燃機関が燃料の燃焼により駆動されている自立運転状態であるか否かを判断するための手段と、
    前記内燃機関が前記自立運転状態でない場合、前記検出手段により検出された圧力が前記インジェクタの燃料噴射状態に応じて設定される予め定められた圧力より低いか否かの判断を行なう判断手段と、
    前記検出された圧力が前記予め定められた圧力より低いと前記判断手段により判断された場合、前記内燃機関への燃料噴射を停止するように前記インジェクタを制御するための噴射停止手段と、
    前記内燃機関が前記自立運転状態である場合、前記噴射停止手段に燃料噴射の停止を行なわせずに前記内燃機関への燃料噴射を継続するための継続手段とを含む、制御装置。
  2. 前記継続手段は、前記内燃機関が前記自立運転状態である場合、前記判断手段に判断を行なわせないことにより前記内燃機関への燃料噴射を継続する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記継続手段は、前記内燃機関の回転数が予め定められた回転数より高い場合に前記内燃機関が前記自立運転状態であるものとして、前記判断手段に判断を行なわせない、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記内燃機関は、コモンレール式ディーゼルエンジンである、請求項1〜3のいずれかに記載の制御装置。
  5. 燃料ポンプから圧送された加圧燃料を蓄える蓄圧室と、前記蓄圧室内の燃料を前記内燃機関に噴射するインジェクタとを備えた内燃機関の制御方法であって、
    前記蓄圧室内の圧力を検出する検出ステップと、
    前記内燃機関が燃料の燃焼により駆動されている自立運転状態であるか否かを判断するステップと、
    前記内燃機関が前記自立運転状態でない場合、前記検出ステップにより検出された圧力が前記インジェクタの燃料噴射状態に応じて設定される予め定められた圧力より低いか否かの判断を行なう判断ステップと、
    前記検出された圧力が前記予め定められた圧力より低いと前記判断ステップで判断された場合、前記内燃機関への燃料噴射を停止するように前記インジェクタを制御する噴射停止ステップと、
    前記内燃機関が前記自立運転状態である場合、前記噴射停止ステップに燃料噴射の停止を行なわせずに前記内燃機関への燃料噴射を継続する継続ステップとを含む、制御方法。
  6. 前記継続ステップは、前記内燃機関が前記自立運転状態である場合、前記判断ステップに判断を行なわせないようにすることにより前記内燃機関への燃料噴射を継続する、請求項5に記載の制御方法。
  7. 前記継続ステップは、前記内燃機関の回転数が予め定められた回転数より高い場合に前記内燃機関が前記自立運転状態であるものとして、前記判断ステップに判断を行なわせない、請求項6に記載の制御方法。
  8. 前記内燃機関は、コモンレール式ディーゼルエンジンである、請求項5〜7のいずれかに記載の制御方法。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 請求項5〜8のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
JP2007328738A 2007-12-20 2007-12-20 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Withdrawn JP2009150297A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007328738A JP2009150297A (ja) 2007-12-20 2007-12-20 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007328738A JP2009150297A (ja) 2007-12-20 2007-12-20 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009150297A true JP2009150297A (ja) 2009-07-09

Family

ID=40919690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007328738A Withdrawn JP2009150297A (ja) 2007-12-20 2007-12-20 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009150297A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015203316A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 株式会社デンソー 燃料供給制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015203316A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 株式会社デンソー 燃料供給制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4375276B2 (ja) 車両の制御装置
US8538664B2 (en) Controller for diesel engine and method of controlling diesel engine
US7055503B2 (en) Fuel injection controller for engine
JP2006258032A (ja) 車両の制御装置
JP4289280B2 (ja) 噴射量学習制御装置
WO2013076564A2 (en) Control apparatus for internal combustion engine and control method of internal combustion engine
EP1936167A1 (en) Fuel injection control apparatus
JP4453584B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH1150899A (ja) 蓄圧式エンジンの燃料噴射制御装置
JP4816767B2 (ja) 車両の制御装置
JP2013231362A (ja) 燃料圧力制御装置
JP2005248803A (ja) 内燃機関の燃料噴射装置
JP4586667B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP2010116154A (ja) 車両の制御装置
JP4244824B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
US8200412B2 (en) Controller for internal combustion engine
JP4974777B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4322297B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009156057A (ja) 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JP5218289B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5899996B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2010261335A (ja) 筒内噴射式エンジンの制御装置
JP2009150297A (ja) 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JP4532532B2 (ja) 燃料噴射制御装置及び燃料噴射システム
JP4052521B2 (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20110301