JP2009148741A - らせん帯混合装置 - Google Patents

Abstract

【課題】改善された混合能力で混合物を保護しかつ改善された排出を行うらせん帯混合装置を提供する。
【解決手段】らせん帯混合装置は、内部が回転対称な混合容器（１）と、その中にあって電動機で駆動される中心の混合機構軸（２）とを持ち、この混合機構軸から側方へ延びる混合機構腕（３０，３１，３２）に、回転方向（Ｄ）に周方向傾斜をもって下降するらせん帯（４）が保持され、このらせん帯（４）の外側らせん帯縁（５）が混合容器壁（１０）の近くに設けられている。本発明により壁側らせん帯縁（４０）に、それぞれ半径方向に続く帯幅（Ｂ）より小さい半径方向輪郭深さ（Ｔ）を持つ外歯輪郭（５０〜５２）が形成され、外歯輪郭の周方向連続歯の間隔（Ｗ）が輪郭深さ（Ｔ）の１〜１０倍である。
【選択図】図１

Description

本発明は、らせん帯混合装置であって、内部が回転対称な混合容器と、その中にあって電動機で駆動される中心の混合機構軸とを持ち、この混合機構軸から側方へ延びる混合機構腕に、回転方向に周方向傾斜をもって下降するらせん帯が保持され、このらせん帯の外側らせん帯縁が混合容器壁の近くに設けられているものに関する。

このようならせん帯混合装置はドイツ連邦共和国特許出願公開第１０３５９３７９号明細書から公知である。この装置では、らせん帯が混合容器壁に対して一貫して小さい側方間隔を持ち、それにより入れられる混合物の壁摩擦が生じて混合物の浮力を生じるが、側方間隔が非常に小さい場合、混合物及び容器壁に許容できないほど強い応力が生じる。更に混合物の滑り角より大きい周方向及び半径方向の組合わせ混合帯傾斜を設けても、粒状混合物の排出の障害が生じる。

救済策としてドイツ連邦共和国特許出願公開第１５５７００９号明細書では、混合装置壁が上方へ広がるように構成され、らせん帯を持つ混合機構が高さ調節装置と結合されているので、側方間隔を混合物の特性に合わせることができる。この構成は費用がかかり、新たな使用ごとに調節作業を必要とする。

本発明の課題は、改善された混合能力で混合物を保護しかつ改善された排出を行う、簡単で操作なしに有効な構成を開示することである。

その解決策によれば、壁側らせん帯縁に、それぞれ半径方向に続く帯幅より小さい半径方向輪郭深さを持つ外歯輪郭が形成され、外歯輪郭の周方向連続歯の間隔が輪郭深さの１〜１０倍である。

有利な構成は従属請求項に示されている。

外歯輪郭は波状に又は角ばって形成されている。変化する湾曲の連続して順次に続く円弧により形成可能な正弦波状の輪郭形成が好ましい。角のある輪郭は例えば四角形、台形又は半波歯で形成される。

内歯輪郭を持つ内側らせん帯縁の付加的な輪郭形成が、混合能力を更に改善する。内歯輪郭は前記の種類の輪郭においても形成可能である。即ち内歯輪郭は外歯輪郭と同じように外歯輪郭と同じ角度位置に設けられている。

１５°の周囲角毎に１つの歯を持つ連続歯が有利である。

歯溝は、混合物に対して、混合物の排出の際非常に短い行程で下部出口へ達する機会を与える。更に混合過程中に混合物の荷重軽減は壁範囲で起こるが、壁側の歯端部は充分な浮力摩擦を生じるので、らせん上に所望の上昇流が形成される。従って作動中に周方向区域に、歯輪郭にわたって周期的な浮力変化が生じて、主要流を有利に和らげる混合機能を生じる。内側せん断区域が変化する強さで持ち上げられ、一方らせん帯が混合物中で回転されることによって、らせん帯縁の内歯が同じような補足的混合作用を生じる。軸線方向に、輪郭歯の高さ位置に応じて、交互に強くかつ弱い送りを行なう環状の混合物範囲が生じる。

同じ形の両側の歯では、らせん帯の相互の推力変動が生じるので、上方送り範囲に混合物の一種の振動が起こる。

改善された混合機能及び混合物の保護は、内方へ又は壁の方へ傾斜するらせん帯においても起こる。即ち改善された排出は、壁側で下方へ傾斜するらせん帯において特に重要である。

全体として、らせん帯が摩擦角より強く傾斜していると、混合にとって有利である。これは、混合物がちょうどらせん帯から流下する大きさの角である。

混合容器は、典型的な円筒形状のほかに、他の形状を持っていてもよい。らせん帯の上述した形状は、二重軸混合容器においても使用可能である。前記のらせん帯は下方へ円錐状の混合空間においても使用可能である。同様にらせん帯は、弧状壁を有する皿状底を持つ混合空間に対しても使用可能である。

円錐状空間に対して、らせん帯のらせんの基本形状は、板かららせん状に有利に形成され、らせんが軸線方向に伸ばされる前に、隣接する歯輪郭が互いにかみ合う。

図１は、らせん帯４の好ましい構成を展開された平らな形で示す。その外縁４０にはほぼ正弦波状の輪郭歯Ｚが延び、その結果外歯輪郭５を形成している。内側らせん帯縁４１には内歯輪郭６が形成されている。その波形は交互に湾曲して順次に続く円弧の連続によって形成されている。歯輪郭５，６の半径方向最大値Ｍｘ及び最小値Ｍｉはそれぞれ同じ半径線Ｒ１，Ｒ２により示されているので、らせん帯は全体として波形状を持っている。帯幅Ｂは、外側又は内側の歯輪郭５，６の輪郭深さＴ，Ｔ１より大きく、なるべく２倍である。波長又は連続歯の間隔Ｗは、輪郭深さＴ，Ｔ１の約２〜３倍に等しい。例では隣接する半径Ｒ１，Ｒ２の間の角は約１５°である。

図２は、半径方向混合機構腕３０〜３２により容器壁１０内の中心にある混合機構軸２に保持される半円弧状らせん帯４の平面図を示している。外歯輪郭５の最大値Ｍｘと容器壁１０との間の間隙Ｓは、輪郭深さＴより小さい。この狭い間隙Ｓの小さいことによって、最大値Ｍｘの範囲においてらせん帯及び混合物の所におけるハウジング壁１０の摩耗は少ない。

図３は、上方へ続く駆動装置なしで側方に半円らせん帯４がある場合の混合機構の正面図を示している。らせん帯４は、概略的に示す混合容器壁１０の方へ、傾斜角Ｘにより示すように、下降するように傾斜している。端面で外側輪郭５は下方へ軸２の方へ傾斜して先細になり、これが先細り角ｄで示されている。従って狭い壁間隙Ｓは、輪郭５の最大値Ｍｘの所で点状に存在する。回転方向Ｄは混合機構軸２の所に示されている。

図４は混合機構を背面図で示している。混合機構腕３０〜３２は、種々の高さで混合機構軸２及びらせん帯４に取付けられている。出口が設けられている混合容器の底側には、公知のように形成される排出腕がある。

図５は、四角形外側輪郭５０を持つ別のらせん帯４ａの一部を示している。

図６は、別のらせん帯４ｂの円弧状外歯輪郭５１を持つ部分を示している。

図７は、台形状外歯輪郭５２と同じような内歯輪郭６２を持つらせん帯４ｃの別の変形例を示している。この場合輪郭深さＴ２はらせん帯幅Ｂの約１／４である。連続歯の間隔Ｗ２と輪郭深さＴ２との比は約１０：１である。歯幅は歯溝の約半分である。

図８には、皿状底９を持つ混合容器１が断面図で示されている。混合機構腕３０は、底の湾曲に合わされている。らせん帯４は混合機構軸２の周りに回転し、湾曲した皿状底９の所まで延びている。

図９には、円錐状混合空間８を持つ混合容器１が断面図で示されている。らせん帯４は、混合機構軸２の周りに回転し、混合容器の底まで縮小している。

図１０には二重軸混合容器７が断面図で示されている。両方のらせん帯４４及び４５はそれぞれ混合機構軸２の周りに回転する。

展開されたらせん帯の一部を示す。 混合機構の平面図を示す。 図２の第１の側面図を示す。 図２の第２の側面図を示す。 らせん帯部分の別の構成を示す。 らせん帯部分の別の構成を示す。 らせん帯部分の別の構成を示す。 らせん帯混合装置の別の構成を示す。 らせん帯混合装置の別の構成を示す。 らせん帯混合装置の別の構成を示す。

符号の説明

１ 混合容器
１０ 混合容器壁
２ 混合機構軸
３０〜３２ 混合機構腕
４，４ａ〜４ｃ らせん帯
４０ 外側らせん帯縁
４１ 内側らせん帯縁
５，５０〜５２ 外歯輪郭
６ 内歯輪郭
Ｂ 帯幅
Ｄ 回転方向
Ｔ，Ｔ２ 外歯輪郭の輪郭深さ
Ｔ１ 内歯輪郭の輪郭深さ
Ｗ，Ｗ２ 連続歯の間隔
Ｚ 輪郭歯
Ｒ１，Ｒ２ 半径線
Ｍｘ 最大値
Ｍｉ 最小値
Ｓ 間隙
Ｘ 傾斜角
ｄ 先細り角

Claims (17)

1. らせん帯混合装置であって、内部が回転対称な混合容器（１）と、その中にあって電動機で駆動される中心の混合機構軸（２）とを持ち、この混合機構軸から側方へ延びる混合機構腕（３０，３１，３２）に、回転方向（Ｄ）に周方向傾斜をもって下降するらせん帯（４）が保持され、このらせん帯（４）の外側らせん帯縁（４０）が混合容器壁（１０）の近くに設けられているものにおいて、外側らせん帯縁（４０）に、それぞれ半径方向に続く帯幅（Ｂ）より小さい半径方向輪郭深さ（Ｔ）を持つ外歯輪郭（５，５０〜５２）が形成され、外歯輪郭の周方向連続歯の間隔（Ｗ）が輪郭深さ（Ｔ）の１〜１０倍であることを特徴とする、らせん帯混合装置。
2. 内側らせん帯縁（４１）も内歯輪郭（６，６２）を持っていることを特徴とする、請求項１に記載のらせん帯混合装置。
3. 外歯輪郭（５，５０〜５２）及び／又は内歯輪郭（６，６２）が、それぞれ半径方向に続くらせん帯幅（Ｂ）より小さい輪郭深さ（Ｔ，Ｔ１，Ｔ２）を持っていることを特徴とする、請求項１又は２に記載のらせん帯混合装置。
4. 外歯輪郭（５，５０〜５２）及び又は内歯輪郭（６，６２）が、輪郭深さ（Ｔ，Ｔ１，Ｔ２）より１〜１０倍大きい連続歯の間隔（Ｗ，Ｗ２）を持っていることを特徴とする、請求項３に記載のらせん帯混合装置。
5. 外歯輪郭（５）及び／又は内歯輪郭（６）が１０°〜２０°の周方向的歯間隔を持っていることを特徴とする、請求項３に記載のらせん帯混合装置。
6. 外歯輪郭（５，５２）と内歯輪郭（６，６２）がそれぞれ互いに類似しており、従ってその間にあるらせん帯幅（Ｂ）がほぼ一定であることを特徴とする、請求項２〜５の１つに記載のらせん帯混合装置。
7. 外歯輪郭（５，５０〜５２）及び／又は内歯輪郭（６，６２）が波状に又は角ばって形成されていることを特徴とする、先行する請求項の１つに記載のらせん帯混合装置。
8. 外歯輪郭（５）及び／又は内歯輪郭（６）がほぼ正弦波状の推移を持っていることを特徴とする、請求項７に記載のらせん帯混合装置。
9. 正弦波状推移が、連続的な移行部を持ち交互に湾曲する円弧により形成されていることを特徴とする、請求項８に記載のらせん帯混合装置。
10. 外歯輪郭（５０〜５２）及び内歯輪郭（６２）が四角形、台形又は円弧状の形状を持っていることを特徴とする、請求項７に記載のらせん帯混合装置。
11. らせん帯（４）が混合容器壁（１０）の方へ傾斜角（Ｘ）だけ下降するように傾斜していることを特徴とする、先行する請求項の１つに記載のらせん帯混合装置。
12. 外歯輪郭（５）が端面に下方へ先細り角（ｄ）を持っていることを特徴とする、先行する請求項の１つに記載のらせん帯混合装置。
13. 外歯輪郭（５）が混合容器壁（１０）に対して帯幅（Ｂ）より著しく狭い間隙（Ｓ）をもつように保持されていることを特徴とする、先行する請求項の１つに記載のらせん帯混合装置。
14. らせん帯（４）が摩擦角より強く傾斜していることを特徴とする、先行する請求項の１つに記載のらせん帯混合装置。
15. 混合容器（１）が二重軸混合容器（７）として構成されていることを特徴とする、先行する請求項の１つに記載のらせん帯混合装置。
16. 混合容器（１）が下方へ円錐状の混合空間（８）を持っていることを特徴とする、請求項１〜１４の１つに記載のらせん帯混合装置。
17. 混合容器（１）が皿状底（９）を持っていることを特徴とする、請求項１〜１４の１つに記載のらせん帯混合装置。

Images