JP2009148459A - ビルトイン型ih調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱庫30では、受皿38とドア37とが、左可動レール40Lおよび右可動レール40Rとともに前後移動する。右固定レール39Rの固定レール側固定金具43に形成された溝44において、可動体45が、所定レベル以上の振動が発生しないときには第1部44Aに保持される一方で、所定レベル以上の振動が発生したときには第1部44Aから離脱して第2部44Bに保持される。所定レベル以上の振動が発生したときには、右可動レール40Rの可動レール側固定金具46の垂直縁48Cが、第2部44Bに保持された可動体45に後方から当接するので、左可動レール40L、右可動レール40R、ドア37および受皿38の前方移動が阻止される。
【選択図】図6
Description
特許文献1に記載の誘導加熱調理器において、トッププレートの下方には、左右および後方中央に誘導加熱コイルがそれぞれ1つずつ設けられ、誘導加熱コイルの下方には、ロースター(加熱庫に相当する。)が設けられている。
そこで、所定レベル以上の振動が発生したときにはドアおよび受皿をロックしてドアおよび受皿の前方移動を阻止する機構を誘導加熱調理器に備えることが考えられる。ただし、ロースターにおける周囲温度は比較的高いので、電気的な構成では、ロースターの熱的影響を受け、上述した振動の検知、ならびにドアおよび受皿のロックを正常に実施できない虞がある。さらに、この構成では、誘導加熱コイルで生じるノイズの影響を受けやすい。そこで、電気を用いない簡易な構成(機械的な機構)で、所定レベル以上の振動が発生した場合においてもドアおよび受皿をロックできることが望ましい。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、簡易な構成によって、所定レベル以上の振動が発生した場合においても加熱庫におけるドアおよび受皿をロックできるビルトイン型IH調理器を提供することを主たる目的とする。
この発明は、ドアおよび受皿のロックを円滑に解除できるビルトイン型IH調理器を提供することを別の目的とする。
請求項3記載の発明は、前記可動レール側固定金具には、前記下部保持部に保持された前記可動体に前記後方当接部が後方から当接している状態で前記左可動レールおよび前記右可動レールを前記ドアおよび前記受皿とともに後方へ移動させたときに、前記可動体に前方から当接して前記可動体を前記上部保持部まで移動させる前方当接部が形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のビルトイン型IH調理器である。
請求項5記載の発明は、被加熱物を収容した容器が載置される天板と、前記天板の下側に左右に並べて配置され、前記天板の左側に載置された容器を加熱するための左加熱コイル、および、前記天板の右側に載置された容器を加熱するための右加熱コイルと、前記左加熱コイルおよび前記右加熱コイルの下方の領域を、左領域および右領域に仕切る遮熱板と、前記遮熱板で仕切られた前記左領域に形成され、前面に開口を有する加熱庫と、前記加熱庫の左右側壁の下部にそれぞれ固設された左固定レールおよび右固定レールと、前記左固定レールによって前後方向にスライド自在に支持される左可動レールと、前記右固定レールによって前後方向にスライド自在に支持される右可動レールと、前記左可動レールおよび前記右可動レールの前端に支持され、前記左可動レールおよび前記右可動レールとともに前後移動することによって前記加熱庫の前面開口を開閉するドアと、前記ドアと一緒に前後移動する、被加熱物が載置される受皿と、前記加熱庫内において、前記受皿に載置された被加熱物を加熱するヒータと、を備え、キッチンにビルトインされるビルトイン型IH調理器であって、前記左固定レールおよび前記右固定レールの少なくとも一方の後方部分に固定された固定レール側固定金具と、前記固定レール側固定金具に形成され、所定レベル以上の振動が発生しないときには可動体を保持する一方で前記所定レベル以上の振動が発生したときには前記可動体が離脱する下部保持部、および、前記下部保持部に対して上側へ連続しており、前記所定レベル以上の振動が発生したときに前記下部保持部から離脱した可動体を上昇せしめる上昇案内部、を有する可動体案内路と、前記左可動レールおよび前記右可動レールの少なくとも一方に固定された可動レール側固定金具と、前記可動レール側固定金具に形成され、前記可動体が前記下部保持部に保持された状態では前記可動体に当接しない一方で、前記所定レベル以上の振動が発生したときには、前記ドアおよび前記受皿の前方移動を阻止するべく、前記上昇案内部に位置する前記可動体に後方から当接する後方当接部と、を有することを特徴とする、ビルトイン型IH調理器である。
請求項2記載の発明によれば、可動レール側固定金具は、可動レール側固定金具が固定される左可動レールおよび右可動レールの少なくとも一方の後方部分に固定されているので、可動レール側固定金具を目立たなくすることができる。
<加熱調理器の概要>
図1は、加熱調理器1を正面右上から見た斜視図である。図2は、図1に示す加熱調理器1の正断面図である。なお、方向について言及する場合には、図示した方向矢印を参照する(以下同様)。ここで、前側と正面側とは同じであり、後側と背面側とは同じであり、左右方向と幅方向とは同じである。
ケーシング2は、平面視においてやや幅広の矩形状であり、かつ、上下方向にやや薄いボックス形状である。ケーシング2は、その主たる部分をなすフレーム3と、フレーム3の上面に設けられた天板4とを有している。
天板4は、ガラス製であって、ケーシング2の上面をなし、平面視で矩形の薄板状に形成されており、フレーム3の上面を覆っている。
右領域16には、左加熱コイル7、右加熱コイル8および中央後加熱コイル9を制御する制御回路基板18と、その制御回路基板18の後方に位置するファンなどの送風装置19(図1参照)とが配置されている。
まず、被加熱物が収容された容器を、左囲み線10、右囲み線11および中央後囲み線12において対応する囲み線に収まるように(つまり、左加熱コイル7、右加熱コイル8および中央後加熱コイル9において対応する加熱コイルの上に配置されるように)、天板4の上面に載置する。
このとき、送風装置19が作動し、外気が右通風口21からフレーム3内に吸い込まれる。フレーム3内に吸い込まれた外気は、冷却風として、まず、下側空間13の右領域16(図2参照)に流入して制御回路基板18を冷却し、その後、上側空間6に流入して、左加熱コイル7、右加熱コイル8および中央後加熱コイル9を冷却する。そして、これらの加熱コイルを冷却した冷却風(冷却に寄与した後の空気)は、左通風口20から機外へ排出される。
<ロースター>
図3は、図1において、ロースター17における引き出しユニット32を手前に引き出した状態を示す。図4は、図3における加熱調理器1を正面左上側から見た斜視図であって、受皿38が取り外された状態を示す。図5は、図4において、ドア37が取り外された状態を示す。
図2に示すように、加熱庫30は、左領域15より一回り小さい中空のボックス状に形成されている。加熱庫30の前面は開口している(図4参照)。この開口を前面開口30Aという。加熱庫30の左右側壁の下端部は、それぞれ前後方向全域に亘って幅方向内側へ窪んでいる。以下では、加熱庫30の左側壁の下端部における窪みは、左窪み33Lとされ、加熱庫30の右側壁の下端部における窪みは、右窪み33Rとされる。図4に示すように、左窪み33Lおよび右窪み33Rの前端は、加熱庫30の前面開口30Aの下端部を幅方向において挟むように、前側に露出されている。
図2に示すように、1対のレールユニット34のうち、一方のレールユニット34は、左レールユニット34Lとされ、左窪み33Lに配置されている。1対のレールユニット34のうち、他方のレールユニット34は、右レールユニット34Rとされ、右窪み33Rに配置されている。
保持フレーム36は、やや太い針金を折り曲げることによって、加熱庫30にちょうど収容され得る大きさの略矩形枠体状に形成されており、左可動レール40Lおよび右可動レール40Rの間に位置するように、連結フレーム35に取り付けられている。
ドア37の正面視における略中央部分は、透明になっており、ドア37が前面開口30Aを塞いだ状態において(図1参照)、この透明部分を介して、加熱庫30内部を覗くことができる。ドア37の下端部には、ドア37の幅方向中央に向かうに従って前側に膨出する手掛け部37Aが設けられている。
図6において、図6(a)は、右固定レール39R(可動体45が解除位置にある状態)の後方部を左前側から見た斜視図であり、図6(b)は、右可動レール40Rの後方部を左前側から見た斜視図であり、図6(c)は、右レールユニット34R(可動体45が解除位置にある状態)の左側面図であり、図6(d)は、図6(c)において、右レールユニット34Rの後方部を抜き出した図であり、図6(e)は、図6(d)において、可動体45がロック位置にある状態を示し、図6(f)は、図6(d)において、可動体45が解除位置とロック位置との間にある状態を示している。
固定レール側固定金具43は、対応する固定レール39の上端部から加熱庫30側(図2参照。ここでは、右固定レール39Rの上端部から左側)へ延びて下方へ折れ曲る金属板である。固定レール側固定金具43において下方へ折れ曲った部分には、この部分を肉厚方向(幅方向)に貫通する可動体案内路としての溝44が形成されている。
ロック位置にある可動体45は、図6(e)に示すように、溝44における第2部44Bに位置している。詳しくは、可動体45は、固定レール側固定金具43の下側移動規制部43Dに対して上側から当接し、第2部44Bに保持されている。
この状態で引き出しユニット32を開位置へ向けて前側に引き出すと、可動レール側固定金具46では、傾斜縁48Aが可動体45に対して前側に離間し、かつ、第2部48における垂直縁48Cおよび垂直縁48Cより後側の部分が、解除位置にある可動体45に当接することなく、可動体45の下方を通過して前側へ移動する。これにより、引き出しユニット32の前方移動が許容される。
<変形例>
次に、変形例に係る固定レール側固定金具43および可動レール側固定金具46について説明する。
溝50には、上述した可動体45が外れ不能に遊嵌されている。可動体45は、溝50の溝幅より僅かに小さい外径を有する円柱形状であり、その中心軸は、幅方向に沿って延びている。可動体45は、その一部(ここでは、左端部)が溝50に遊嵌された状態で、溝50に沿って移動可能である。具体的に、可動体45は、解除位置とロック位置との間で移動可能である。
ロック位置にある可動体45は、図7(e)に示すように、溝50における第3部50Cに位置している。詳しくは、可動体45は、固定レール側固定金具43の上部保持部51D上に載置されることよって、第3部50Cに位置しており、さらに、上側移動規制部51Eに対して後側から当接している。
この状態で引き出しユニット32を開位置へ向けて前側に引き出すと、可動レール側固定金具46は、前側へ移動し、このとき、第1凸部52の前端縁52Aが、解除位置にある可動体45に当接することなく、可動体45の上方を通過する。これにより、引き出しユニット32の前方移動が許容される。
そのため、引き出しユニット32が前側へ移動すると、可動レール側固定金具46の第1凸部52の前端縁52Aが、ロック位置にある可動体45に後方から当接する。ここで、ロック位置にある可動体45は、固定レール側固定金具43の溝50から外れることができず、固定レール側固定金具43の上側移動規制部51Eに押し付けられるので、可動体45に第1凸部52が後方から当接している可動レール側固定金具46は、それ以上前側へ移動することができない。つまり、引き出しユニット32の前方移動が阻止される。このような簡易な構成によって、所定レベル以上の振動が発生した場合においてもドア37および受皿38をロックすることができる。
4 天板
7 左加熱コイル
8 右加熱コイル
13 下側空間
14 遮熱板
15 左領域
16 右領域
30 加熱庫
30A 前面開口
37 ドア
38 受皿
39L 左固定レール
39R 右固定レール
40L 左可動レール
40R 右可動レール
43 固定レール側固定金具
44 溝
44A 第1部
44B 第2部
45 可動体
46 可動レール側固定金具
48A 傾斜縁
48C 垂直縁
49 ヒータ
50 溝
50A 第1部
50B 第2部
50C 第3部
52A 前端縁
Claims (5)
- 被加熱物を収容した容器が載置される天板と、
前記天板の下側に左右に並べて配置され、前記天板の左側に載置された容器を加熱するための左加熱コイル、および、前記天板の右側に載置された容器を加熱するための右加熱コイルと、
前記左加熱コイルおよび前記右加熱コイルの下方の領域を、左領域および右領域に仕切る遮熱板と、
前記遮熱板で仕切られた前記左領域に形成され、前面に開口を有する加熱庫と、
前記加熱庫の左右側壁の下部にそれぞれ固設された左固定レールおよび右固定レールと、
前記左固定レールによって前後方向にスライド自在に支持される左可動レールと、
前記右固定レールによって前後方向にスライド自在に支持される右可動レールと、
前記左可動レールおよび前記右可動レールの前端に支持され、前記左可動レールおよび前記右可動レールとともに前後移動することによって前記加熱庫の前面開口を開閉するドアと、
前記ドアと一緒に前後移動する、被加熱物が載置される受皿と、
前記加熱庫内において、前記受皿に載置された被加熱物を加熱するヒータと、を備え、キッチンにビルトインされるビルトイン型IH調理器であって、
前記左固定レールおよび前記右固定レールの少なくとも一方の後方部分に固定された固定レール側固定金具と、
前記固定レール側固定金具に形成され、所定レベル以上の振動が発生しないときには可動体を保持する一方で前記所定レベル以上の振動が発生したときには前記可動体が離脱する上部保持部、および、前記上部保持部に対して下側へ連続しており、前記所定レベル以上の振動が発生したときに前記上部保持部から離脱した可動体を下降させて保持する下部保持部、を有する可動体案内路と、
前記左可動レールおよび前記右可動レールの少なくとも一方に固定された可動レール側固定金具と、
前記可動レール側固定金具に形成され、前記可動体が前記上部保持部に保持された状態では前記可動体に当接しない一方で、前記所定レベル以上の振動が発生したときには、前記ドアおよび前記受皿の前方移動を阻止するべく、前記下部保持部に保持された前記可動体に後方から当接する後方当接部と、
を有することを特徴とする、ビルトイン型IH調理器。 - 前記可動レール側固定金具は、前記可動レール側固定金具が固定される前記左可動レールおよび前記右可動レールの少なくとも一方の後方部分に固定されていることを特徴とする、請求項1記載のビルトイン型IH調理器。
- 前記可動レール側固定金具には、前記下部保持部に保持された前記可動体に前記後方当接部が後方から当接している状態で前記左可動レールおよび前記右可動レールを前記ドアおよび前記受皿とともに後方へ移動させたときに、前記可動体に前方から当接して前記可動体を前記上部保持部まで移動させる前方当接部が形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のビルトイン型IH調理器。
- 前記前方当接部は、前記所定レベル以上の振動が発生したとき、前記可動体が前記上部保持部から離脱して前記下部保持部へ移動できるように、前記可動体から前方へ離間することを特徴とする、請求項3記載のビルトイン型IH調理器。
- 被加熱物を収容した容器が載置される天板と、
前記天板の下側に左右に並べて配置され、前記天板の左側に載置された容器を加熱するための左加熱コイル、および、前記天板の右側に載置された容器を加熱するための右加熱コイルと、
前記左加熱コイルおよび前記右加熱コイルの下方の領域を、左領域および右領域に仕切る遮熱板と、
前記遮熱板で仕切られた前記左領域に形成され、前面に開口を有する加熱庫と、
前記加熱庫の左右側壁の下部にそれぞれ固設された左固定レールおよび右固定レールと、
前記左固定レールによって前後方向にスライド自在に支持される左可動レールと、
前記右固定レールによって前後方向にスライド自在に支持される右可動レールと、
前記左可動レールおよび前記右可動レールの前端に支持され、前記左可動レールおよび前記右可動レールとともに前後移動することによって前記加熱庫の前面開口を開閉するドアと、
前記ドアと一緒に前後移動する、被加熱物が載置される受皿と、
前記加熱庫内において、前記受皿に載置された被加熱物を加熱するヒータと、を備え、キッチンにビルトインされるビルトイン型IH調理器であって、
前記左固定レールおよび前記右固定レールの少なくとも一方の後方部分に固定された固定レール側固定金具と、
前記固定レール側固定金具に形成され、所定レベル以上の振動が発生しないときには可動体を保持する一方で前記所定レベル以上の振動が発生したときには前記可動体が離脱する下部保持部、および、前記下部保持部に対して上側へ連続しており、前記所定レベル以上の振動が発生したときに前記下部保持部から離脱した可動体を上昇せしめる上昇案内部、を有する可動体案内路と、
前記左可動レールおよび前記右可動レールの少なくとも一方に固定された可動レール側固定金具と、
前記可動レール側固定金具に形成され、前記可動体が前記下部保持部に保持された状態では前記可動体に当接しない一方で、前記所定レベル以上の振動が発生したときには、前記ドアおよび前記受皿の前方移動を阻止するべく、前記上昇案内部に位置する前記可動体に後方から当接する後方当接部と、
を有することを特徴とする、ビルトイン型IH調理器。
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