JP2009147004A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】並列に出力する信号のチャンネル数が非常に多い場合であっても、従来よりも簡単な構造で、CCDチップとAFEチップとを接続することが可能な固体撮像装置を提供する。
【解決手段】複数のフォトダイオード11と、複数のフォトダイオード11の各々で発生した電荷を転送する垂直電荷転送部12と、垂直CCD11で転送された電荷に応じた信号に所定の信号処理を施す信号処理回路が内蔵されたAFEチップ2とを備える固体撮像装置であって、垂直電荷転送部12から転送されてきた電荷をその電荷量に応じた電圧に変換するFDA13と、FDA13で変換された電圧を電流に変換するV−I変換トランジスタ14と、V−I変換トランジスタ14のドレイン−ソース電圧をV−I変換トランジスタ14が3極管領域で動作するように一定に固定する電位固定回路25とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の光電変換素子と、前記複数の光電変換素子の各々で発生した電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷転送部で転送された電荷に応じた信号に所定の信号処理を施す信号処理回路とを備える固体撮像装置に関する。
CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサのような固体撮像素子は、例えばデジタルスチルカメラに撮像部として採用されている。近年、デジタルスチルカメラの小型化、高解像度化が進み、同一光学サイズでも画素数を増大させる傾向がある。また、光学サイズや画素数が同じでも高速連写などの要求もあるため、撮像部からの画像信号の読み出しを高速で行うニーズが強くなっている。しかし、画素数を増大させる、あるいは高速読み出しを行おうとすると、当然ながら単位時間内に読み出さなければならない信号数(画素数)が増大するため、必然的に読み出しの制御に用いるタイミング信号のクロック周波数が高くなり、読み出し回路の動作に支障をきたすことになるので、読み出し速度を上げるには限界がある。
例えば、特許文献4に示されているように、CCDイメージセンサからの信号電荷の読み出し速度を決めているのは、水平方向に信号電荷を転送する水平CCDの動作速度である。従って、CCDイメージセンサでは水平CCDのクロック周波数を如何に抑えるかが多画素化、高速読み出し化のキーポイントの1つとなる。
そこで、例えば特許文献4や特許文献5に示されているような対策が検討されている。すなわち、信号電荷を電圧信号に変換するフローティングディフュージョンアンプ(FDA)などの電荷検出器を複数用意して、垂直方向に信号電荷を転送する多数の垂直CCDのそれぞれについて、あるいは幾つかの垂直CCD毎にそれぞれ独立した電荷検出器を接続し、複数の信号電荷に応じた電圧信号を並列に同時に読み出す。並列信号として信号を取り出すので、水平CCDは用いない。
このように、垂直CCDのそれぞれについて、あるいは幾つかの垂直CCD毎に独立した電荷検出器を接続する場合には、チャンネル数(並列信号数)が垂直CCDの本数分あるいはその数分の1になり、数100チャンネル以上のマルチチャンネル出力CCDセンサとなる。
このようなCCDイメージセンサから実際に画像信号を取り出すためには、その出力に相関二重サンプリング(CDS)を行う信号処理用の回路、その信号を増幅する可変増幅回路(VGA)、さらには増幅されたアナログ憎号をA/D変換する回路(ADC)などで構成された信号処理回路(一般にアナログフロントエンド(AFE)と呼ばれる)を接続する必要がある。また、マルチチャンネル出力CCDセンサから画像信号を取り出すためには、数100チャンネルのCCD出力信号を独立して処理するために、前記信号処理回路(AFE)をチャンネル数分だけ用意する必要がある。
このような信号処理回路についても、CCDイメージセンサと同一のチップ上に作り込むことが望ましいが、それは困難である。例えば、特許文献4に開示されているように、CDS回路だけであればCCDイメージセンサと同一のチップ上に形成することは可能である。しかし、A/D変換回路などを含む前記信号処理回路(AFE)の全体を構成するためには、0.35μmあるいはそれ以上に微細化されたCMOSプロセスが必要となるため、現在のテクノロジーでは全てを同一チップ上に形成することは困難である。
ところで、近年ではマルチチップモジュールなどの技術が進歩したため、それぞれが数100以上もの端子を有する独立したチップ同士を電気的に接続し、機械的に接合させることも可能となっている。そこで、これまでは困難と考えられてきた手法であるが、光電変換素子及びCCDを搭載したチップの上に前記信号処理回路(AFE)、あるいはその一部を作り込むよりも、光電変換素子及びCCDを搭載したチップ(以下、CCDチップと呼ぶ)と、前記信号処理回路(AFE)を搭載したチップ(以下、AFEチップと呼ぶ)とを別々に作成し、その後で2つのチップの間で、数100チャンネルの独立した端子を電気的に接続する手法を取ることが最適解と考えられる。
CCDチップとAFEチップとを接続するために利用可能な従来技術については、例えば特許文献6に開示されている。すなわち、図12に示すように、CCDチップとAFEチップとの間にコンデンサ32を入れて端子間をAC結合で接続する。CCDチップから出力される信号の直流レベルは5V以上の高い電圧であるのに対し、AFEチップは信号が3V以下の低電圧で動作する微細化されたCMOSプロセスで作られるため、2つのチップを直接接続することはできず、直流的に分離するためにこれらの間にコンデンサ32(容量Cc)を挿入する。
また、このAC結合のコンデンサ32の容量Ccについては、半導体集積回路中に形成されるCDS回路33のサンプリング容量(Cx,Cy)に対して誤差にならないように、この容量に比べて数100〜数1000倍の容量値となるように定める必要があり、例えば0.1μFのような大きい容量になる。
このため、出力チャンネル数が数100を越えるマルチチャンネル出力CCDイメージセンサの場合には、CCDチップとAFEチップに加えて、数100個の外付けのAC結合コンデンサ32が必要となり、現実的ではない。このため、図13に示すような回路構成を取ることでAC結合用のコンデンサ32をAFEチップに内蔵するという案も考えられるが、その場合には寄生容量の影響によりゲインロスを招かないように十分大きな容量(サイズも大きい)をチップ内に形成する必要が生じ、AFEチップの面積増大によりコストアップを招いてしまう。
上記の問題点はCCDチップの出力の直流レベルが高いということに端を発しているので、CCDチップの出力の直流レベルを下げることができれば、CCDチップとAFEチップとを直接電気的に接続することも可能となり、容量の大きいAC結合用のコンデンサCcを不要にすることができる。
そこで、例えば特許文献1に開示された従来技術を採用することが考えられる。すなわち、CCDイメージセンサから出力される信号電荷をフローティングディフュージョンアンプ(FDA)により電圧信号に変換した後、電圧−電流変換を行って電流として信号を出力し、この電流信号に対して相関二重サンプリング(CDS)の信号処理を施してからA/D変換を行う。
この技術を用いる場合には、CCDチップから信号を電流として出力する出力端子の電圧を例えば3V以下の低い電圧に制御することが可能である。
しかし、特許文献1の従来技術においては、電圧−電流変換を行うためにPチャネルのトランジスタを用いる必要があり、特許文献1の明細書中に記載されているように、「電流枯れ」の問題を回避する必要がある。そのため、レベルシフト回路とクリップ回路を設ける必要があり、CCDチップの回路規模が大きくなってしまう欠点がある。特にチャンネル数が数100以上に及ぶ場合には、チップサイズヘの影響が看過できないほどになる。また、レベルシフト回路のシフト量をトランジスタの閾値電圧で決めるため、製造バラツキによる歩留まり低下の懸念も払拭出来ない。
また、例えば特許文献2や特許文献3には、CMOSセンサを用いる場合に、信号を電流として出力すると共に、その電流出力端子を低い電位に固定して読み出す技術が開示されており、特に特許文献2には相関二重サンプリング(CDS)の信号処理についても開示されている。しかし、特許文献2や特許文献3はCMOSセンサに関する技術であり、この技術をそのままCCDイメージセンサに適用することはできない。
特開2006−217247号公報 特開2003−298946号公報 特開2000−307958号公報 再公表特許WO2003/107661号公報 特開平6−97414号公報 特開2006−129221号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、並列に出力する信号のチャンネル数が非常に多い場合であっても、従来よりも簡単な構造で、CCDチップとAFEチップとを接続することが可能な固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像装置は、前記複数の光電変換素子の各々で発生した電荷を転送する電荷転送部とを備える固体撮像装置であって、前記電荷転送部から転送されてきた電荷をその電荷量に応じた電圧に変換する電荷−電圧変換手段と、前記電荷−電圧変換手段で変換された電圧を電流に変換する電圧−電流変換トランジスタと、前記電圧−電流変換トランジスタのドレイン−ソース電圧を一定に固定する電位固定手段とを備える。
本発明の固体撮像装置は、前記電位固定手段が、前記電圧−電流変換トランジスタを3極管領域で動作するように、前記ドレイン−ソース電圧を一定に固定するものである。
本発明の固体撮像装置は、前記電荷−電圧変換手段がフローティングディフュージョンアンプであり、前記電圧−電流変換トランジスタで変換された電流から、前記フローティングディフュージョンアンプのフィードスルーレベルに相当する電流であるオフセット電流を除去するオフセット電流除去手段を備える。
本発明の固体撮像装置は、前記オフセット電流除去手段によってオフセット電流が除去された電流の積分値から前記フローティングディフュージョンアンプのリセットノイズに相当する電流の積分値を除去して、信号成分のみを出力する積分型相関二重サンプリング回路を備える。
本発明の固体撮像装置は、前記電位固定手段が、前記電圧−電流トランジスタの出力端子が反転入力端子に接統され、非反転入力端子に基準電圧が印加された潰算増幅器と、前記電圧−電流トランジスタの出力端子にソースが接続され、前記潰算増幅器の出力にゲートが接続されたNMOSトランジスタとから構成される。
本発明の固体撮像装置は、前記電圧−電流変換トランジスタがNMOSトランジスタである。
本発明の固体撮像装置は、前記電荷−電圧変換手段および前記電圧−電流変換トランジスタが、前記電荷転送部が形成される第1のチップに内蔵され、
前記電位固定手段が、前記電荷転送部で転送された電荷に応じた信号に所定の信号処理を施す信号処理回路が形成される第2のチップに内蔵されている。
本発明の固体撮像装置は、前前記電荷転送部を複数備え、前記複数の電荷転送部毎に、前記電荷−電圧変換手段、前記電圧−電流変換トランジスタ、及び前記電位固定手段を備える。
本発明によれば、並列に出力する信号のチャンネル数が非常に多い場合であっても、従来よりも簡単な構造で、CCDチップとAFEチップとを接続することが可能な固体撮像装置を提供することができる。
以下、本発明に係る固体撮像装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す固体撮像装置は、大きく分けて、CCDチップ1とAFEチップ2とそれらを接続するチップ間接続部3とで構成されている。
CCDチップ1上には、垂直方向(Y方向)及び水平方向(X方向)に向かって一定の間隔で二次元状に並べた多数のフォトダイオード(PD)11が形成してある。それぞれのフォトダイオード11は、光電変換素子であり、受光した光に応じた信号電荷を発生して蓄積する。また、各フォトダイオード11の受光面の上方に分光用の光学フィルタを配置することにより、RGB等に分光された各色に対応する信号電荷を得ることができる。
垂直方向(Y方向)に並ぶ多数のフォトダイオード11の列と列との間には、それぞれ垂直電荷転送部12(1)、12(2)、12(3)、・・・が形成されている。それぞれの垂直電荷転送部12は、矢印Y方向に細長く延びるように形成されたCCDである。各フォトダイオード11で発生した信号電荷を隣接する位置にある垂直電荷転送部12のチャネルに読み出した後、各垂直電荷転送部12の電極に印加する電圧を制御することにより、各フォトダイオード11で発生した信号電荷を矢印Y方向に向かって順次に転送することができる。
なお、一般的なCCDイメージセンサの場合には、信号電荷を垂直方向に転送する垂直電荷転送部(VCCD)の他に、水平方向に転送する水平電荷転送部(HCCD)が設けられるが、図2に示すCCDチップ1には水平電荷転送部は存在しない。
各列の垂直電荷転送部12の下流側の端部12aには、列(カラム)毎に独立した多数の電荷−電圧変換部(以下、Q−V変換部という)13がそれぞれ接続されている。このQ−V変換部13は、例えばフローティングディフュージョンアンプ(FDA)で構成されており、入力される信号電荷(Q)に対応する電圧(V)を生成する。
垂直電荷転送部12の列毎にQ−V変換部13が設けてあるので、列数と同じ数の多数の電圧信号が並列信号としてCCDチップ1から出力される。これらの電圧信号は、CCDチップ1上に形成されているマイクロパッドMP1を経由して外部のチップ間接続部3に出力される。
CCDチップ1の出力とAFEチップ2の入力とを接続するチップ間接続部3は、これらを列毎に電気的に接続する手段であり、例えば狭ピッチのワイヤボンデイングなどが用いられる。
AFEチップ2上にも、CCDチップ1側の出力のマイクロパッドMP1と同数の信号入力用のマイクロパッドMP2が用意されており、チップ間接続部3を介してCCDチップ1側のマイクロパッドMP1と列毎に独立して電気的に接続されている。
AFEチップ2上には、垂直電荷転送部12毎に独立して設けられたCDS回路21、VGA回路22、及びA/D変換回路23と、1つのデジタルマルチプレクサ24とが形成されている。CDS回路21は、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling:CDS)処理を行う電気回路である。この相関二重サンプリングにより、CCDチップ1側のフローティングディフュージョンアンプ(FDA)のリセットノイズを取り除くことができる。VGA回路22は、利得が可変の増幅回路(Variable Gain Amp:VGA)である。A/D変換回路23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。
従って、CCDチップ1の出力から列毎にチップ間接続部3を介してAFEチップ2に入力された並列信号のそれぞれは、CDS回路21で相関二重サンプリング処理されてリセットノイズが取り除かれ信号成分のみが抽出され、VGA回路22で適切なレベルに増幅され、A/D変換回路23でデジタルデータに変換される。
デジタルマルチプレクサ(Digital MultiPlexer)24は、多数のA/D変換回路23の出力から列毎に独立した並列信号として入力される信号を同時に入力し、各列の信号を順次に切り替えて出力するので、各列の信号が時系列的に直列に並んだシリアル信号として、撮影した画像の1行分(X方向に並ぶ画素群)のデジタルデータがデジタルマルチプレクサ24から出力される。また、各フォトダイオード11からの信号電荷の読み出しと、各垂直電荷転送部12におけるY方向の信号電荷の転送とを繰り返すことにより、全てのフォトダイオード11に対応する画素データをデジタルマルチプレクサ24から読み出すことができる。
図2は、図1に示したCCDチップ1の出力回路の近傍からAFEチップ2の入力回路の近傍までの範囲に関する1チャンネル(1列)分の回路40の詳細を示した図である。
図2に示すように、CCDチップ1の出力回路には、垂直電荷転送部12を転送されてきた信号電荷を電圧信号に変換するQ−V変換部13が設けてあり、その出力に電圧信号を電流信号に変換する電圧−電流変換トランジスタ(以下、V−I変換トンランジスタという)14のゲートが接続してあり、V−I変換トランジスタ14の出力がチップ間接続部3を経由してAFEチップ2の入力と接続されている。
Q−V変換部13は、例えば周知のフローティングディフュージョンアンプ(Floating Diffusion Amp:FDA)であり、垂直電荷転送部12から転送されてくる信号電荷の電荷量(Q)に対応する電圧(V)を生成する。以下、Q−V変換部13をFDA13と言う。FDA13に設けられたダイオード132は逆バイアスがかかった状態にあり、信号電荷を電圧に変えるキャパシタの機能を有している。また、ダイオード132を構成するPN接合のN型領域は電気的に浮遊状態になっているので浮遊拡散層(フローティングディフュージョン;FD)と呼ばれる。
垂直電荷転送部12側から入力される信号電荷はダイオード132のキャパシタに流入し電圧に変換される。また、ダイオード132のキャパシタの信号電荷をリセットするためにトランジスタ131が接続されている。すなわち、信号電荷がFDに転送される直前に、トランジスタ131のゲート(リセットゲート:RG)にRGパルスを印加することで、トランジスタ131を導通させ、ダイオード132のFDの電位をRD電位にリセットする。
その後、トランジスタ131によるリセット動作を解除すると、FDはRGとFDの間の容量結合による電位変動やRGのチャンネル下に蓄積された電荷の再分布などで決まるフィードスルーレベルに出力が一旦下がる。その後、信号電荷がFDに転送されると、転送された電荷量とFDの容量とで決まる信号電位分だけ下がった信号レベルに出力が変化し、結果的にフィードスルーレベルと信号レベルの電位差が、信号出力として得られる。
FDの電位変化に応じて得られる出力信号は、トランジスタ133及び定電流源134により構成される周知の緩衝増幅器(Source Follower Amp:SFA)によりインピーダンス変換されて外部に出力される。
なお、図1に示したCCDチップ1の場合には、水平方向の多数の画素の信号を並列信号として同時に出力するので、これらの信号の変化は比較的ゆっくりしているが、一般的なCCDイメージセンサにおいては、水平電荷転送部(HCCD)を用いて直列信号として信号を出力するので、信号の変化は非常に高速になる。
従って、従来のCCDイメージセンサの場合には、出力端子の寄生容量による帯域低下の影響を避けるため、例えば図12,13に示されるようにSFAを多段に接続し、段階的にインピーダンスを下げる必要がある。
しかし、図1に示したCCDチップ1の場合には、後述のようにSFAの出力を直接外部に出力することが無いため、図1に示す回路40のように1段のSFAだけで十分である。また、数100チャンネルのパラレル出力のため帯域的な制限が緩いことから、図1に示す回路40においてはSFAの動作帯域を決めるバイアス電流も極端に絞って全体としての消費電力低下を図っている。
SFAの出力は、V−I変換トランジスタ14のゲートに接統される。このV−I変換トランジスタ14は、NMOSトランジスタであり、ソースが接地され、ドレインが出力端子に接続される。出力端子は、AFEチップ2の電位固定回路25によって1V以下の低い電圧に固定されている。RD電圧を15Vとした時のFDA13の出力レベルは、フィードスルーレベルで約12V程度であり、信号振幅は600mV程度となるため、飽和時でも11V以上の高い電圧となる。また、V−I変換トランジスタ14の閾値電圧Vthは2V程度としている。
従って、Vg(V−I変換トランジスタのゲート電圧)−Vth>11V−2V=9Vで、Vd(V−I変換トランジスタのドレイン電圧)<1Vであるから、この時のV−I変換トランジスタ14は、Vg−Vth>Vdとなり、3極管領域で動作することになる。
MOSトランジスタが3極管領域にある場合の電流の理諭式は、一般的に、
Id=μ・Cox・(W/L)×{(Vg−Vth)・Vd−Vd/2}・・・(1)
ここで、μは電子の移動度、Coxは酸化膜容量、W及びLはそれぞれMOSトランジスタのチャンネル幅とチャンネル長である。
で表され、Vdが一定の値に固定されている場合におけるIdの変化は、Vgすなわち、FDA13の出力電圧の変化に完全に比例し、結果的に信号電荷による電圧変化が信号電流の変化として取り出せることになる。
図3は、V−I変換トランジスタ14の特性を示す図であり、(a)はVd−Id特性、(b)はVg−Id特性である。
図3(a)に示すように、Vdが低い電圧で一定値を取る場合には3極管領域で動作することになり、その領域でVgが変化すると電流変化は、図3(b)のように、線型な応答を示す。例えば、μ=300cm・sec/V、Cox=5.8×10−8F/cm、W/L=3/10として、VgにはFDA13のフィードスルーレベルである12Vを代入して計算すると、フィードスルーの出力電流はVd電圧が0.5Vの時に25μAとなり、Vd電圧が1Vの時には50μAとなる。
次に、フィードスルーレベルの電圧の出力後に信号電荷がFDに転送されると、FDA13の出力はフィードスルーレベルに対して信号電荷量分だけ下がるが、その電圧変化に対する出力電流の変化の割合は、V−I変換トランジスタ14の相互コンダクタンスgmで定義される次式(2)で与えられる。
gm=μ・Cox・(W/L)×Vd・・・(2)
この式から明らかなように、V−I変換の係数を示すgmの式には、トランジスタ特性のばらつきの大きな要因となる閾値電圧の項が入らず、できあがったデバイスに対してはVdだけでgmが決まることになる。すなわち、Vd=0.5Vの時には、gm=2.6μMho、Vd=1.0Vの時には、gm=5.2μMhoとなる。
以上のことから、フィードスルーレベルに対する信号レベルの変化(△Vsig)に対する信号電流Isigは、次式(3)に示すように、フィードスルーレベルのDC電流に対応するオフセット電流Iftと、信号電圧の変化に対応する信号電流との和として与えられる。
Isig=Ift−gm×△Vsig・・・(3)
具体的には、例えばVd=0.5Vの時は、Ift=25μA、gm=2.6μMhoとなり、Vd=1.0Vの時は、Ift=50μA、gm=5.2μMhoとなる。
図2に戻って、AFEチップ2の入力部分からCDS回路21に至るまでは、V−I変換トランジスタ14の出力端子の電位を固定する電位固定回路25と、信号電流から、FDA13のフィードスルーレベルのDC電流に対応するオフセット電流Iftを除去するオフセット電流除去回路26を有する構成となっている。
電位固定回路25は、V−I変換トランジスタ14のドレインにソースが接続されたNMOSトランジスタ251と、V−I変換トランジスタ14のドレインに反転入力端子に接統され、非反転入力端子に基準電圧が印加されたオペアンプ(潰算増幅器)252とを備えて構成され、オペアンプ252の出力がNMOSトランジスタ251のゲートに接続されている。オペアンプ252のフィードバックにより、NMOSトランジスタ251のソース電位が基準電圧と等しくなるように制御されるため、NMOSトランジスタ251のソース電位は、基準電圧に仮想接地によって固定される。これによって、CCDチップ1内のV−I変換トランジスタ14のVdが一定に保持される。
このとき、オペアンプ252の反転入力端子に流れる電流はないので、V−I変換トランジスタ14に流れる信号電流は、そのままNMOSトランジスタ251のドレインからソースヘと流れることになり、信号電流をそのままAFEチップ2に取り込むことができる。このようにしてAFEチップ2に取り込まれた信号電流は、オフセット電流除去回路26によってオフセット電流Iftが除去され、理想的には、信号電流分だけが後段の電流積分型CDS回路21へ入力される。
図4は、オフセット電流除去回路26の回路構成を示す図である。同図において、オペアンプ261の反転入力端子には、電位固定回路25の出力に接続される信号電流線260が接統され、非反転入力端子にはアナログ中点(VANG=1.5V)が接続され、出力はクランプスイッチ262の一端に接統される。
クランプスイッチ262の他端はクランプコンデンサ263の一端と、NMOSトランジスタ264のゲートに接統される。コンデンサ263の他端は接地され、スイッチ262とコンデンサ263でホールド回路が構成される。
NMOSトランジスタ264のソースは抵抗265の一端に接続され、抵抗265の他端は接地される。NMOSトランジスタ264と抵抗265はソースフォロワ回路を構成し、ソース電圧と抵抗265の抵抗値で決まる電流がNMOSトランジスタ264のドレインに流れ込むように動作する。
NMOSトランジスタ264のドレインはPMOSトランジスタ266のドレインとゲートに接続され、PMOSトランジスタ266のソースは電源電圧に接統される。NMOSトランジスタ264のドレインは、他方のPMOSトランジスタ267のゲートにも接続され、いわゆるカレントミラー回路を構成する。ミラーされるPMOSトランジスタ267のドレインは信号電流線260に接続されるため、結果的に、NMOSトランジスタ264と抵抗265で構成されるソースフォロワを流れる電流と等しい電流が信号電流線260に流れ込むことになる。
FDA13がフィードスルーレベルを出力している状態で、φclmpパルスが入力されると、信号電流線260はスイッチ268によって後段の電流積分型CDS回路21への接統が断たれ、一方でクランプスイッチ262が導通するので、オペアンプ261のフィードバックによって信号電流線260の電位がアナログ中点(VANG)の電位と等しくなり、結果的に信号電流線260に流れているオフセット電流Iftと等しい電流IofsがPMOSトランジスタ267に流れて電流のバランスが取られる。
すなわち、FDA13の出力であるフィードスルーレベルに相当するオフセット電流Iftと等しい大きさの電流IofsがPMOSトランジスタ267にクランプされ、その電流をホールドすることになる。これにより、信号電流線260を後段の電流積分型CDS回路21に接統したとき、その入力電流は、CCDチップ1のV−I変換トランジスタ14に流れる電流からオフセット電流Iftに等しいオフセット電流Ioftを差し引いた電流が流れることになり、実質的にオフセット電流Iftの除去が行われる。
図5は、電流積分型CDS回路21の回路構成を示す図である。同図において、φdrain信号が入力されている時に、入力となる信号電流線260の電位をアナログ中点(VANG)の電位に固定し不要な電流を排出するための電流排出スイッチ210が、信号電流線260とアナログ中点(VANG)との間に配置される。
信号電流線260は、差動信号で動作する2系統に分かれ、それぞれ電流積分を許可するφint_en_shd(φint_en_shp、以下、かっこ内は復号同順である)信号で制御されるスイッチ211(212)を介して、差動増幅アンプ213の入力端子Vin(Vip)にそれぞれ接統される。
差動増幅アンプ213の入力端子Vin(Vip)は、さらに電流積分用のフィードバックコンデンサ214(215)の一端と、入力端子Vin(Vip)と出力端子Von(Vop)を導通状態にするためのアンプリセットスイッチ216(217)の一端と、入力端子Vin(Vip)の電位を強制的にアナログ中点(VANG)の電位に保持するための強制電圧印加スイッチ218(219)の一端にそれぞれ接統される。
フィードバックコンデンサ214(215)の他端は、出力端子Von(Vop)からのフィードバックを許可するフィードバックスイッチ220(221)の一端が接統され、フィードバックスイッチ220(221)の他端は、差動増幅アンプ213の出力端子Von(Vop)に接続される。また、アンプリセットスイッチ216(217)の他端には差動増幅アンプ213の出力端子Von(Vop)が、強制電圧印加スイッチ218(219)の他端にはアナログ中点(VANG)がそれぞれ接統されている。更に、差動増幅アンプ213の両出力端子VonとVopの間には、両端子の電位を等しくするためのコモンモードスイッチ222が配置される。
これらの構成により、φint_en_shd(φint_en_shp)がオンになると、入力端子Vin(Vip)と信号電流線260が導通する。また、φfs_in(φfs_ip)が入力すると、差動増幅アンプ213の入力端子Vin(Vip)はアナログ中点(VANG)電位に固定され、φamp_rsが入力すると、差動増幅アンプ213の入力端子Vin(Vip)と出力端子Von(Vop)が短絡し、同時にコモンモードスイッチ222により差動出力端子Von(Vop)の間を短絡する。更に、φfb_shd(φfb_shp)信号がオンになると、フィードバックコンデンサ214(215)が出力端子Von(Vop)に接統されることになり、出力端子Von(Vop)の電圧がフィードバックコンデンサ214(215)を介して入力端子ヘフィードバックされる。
次に、本実施形態における固体撮像装置の全体の動作について説明する。図6は、動作タイミングを説明するためのタイミングチャート、図7(a)〜(d)は、動作を説明するための説明図である。
図6に示すタイミングチャートにおいて、Iosは電流に変換した後のFDA13の出力信号を表す。FDA13のリセットゲートがオンしている間は、FDは強制的にRDの電位にされ、その後リセットゲートがオフすることでフィードスルーレベルに落ち着き、V−I変換後にはオフセット電流Iftを出力する。その後、信号電荷がFDに転送されると、電荷量に応じてFDA13の電圧出力が下がり、それを電流に変換した分だけ信号電流の値も下がることになる。
図6において、FDAリセット期間とその後のフィードスルー期間の一部をReset Phaseと呼び、その後信号電荷がFDに転送されるまでの期間をSHD Phaseと呼ぶ。また、信号レベルが出力されている前半の期間をSHP Phase、その後次のFDAリセットがなされるまでの期間をOutput Phaseと呼ぶ。
まず、Reset Phaseでは、φamp_rs、φfb_shd、φfb_shp、φfs_in、φfs_ipがオンとなり、差動増幅アンプ213のリセット動作を行う。この時の状態は、図7の(a)に相当し、φamp_rsにより差動増幅アンプ213の入力端子Vin、Vip、出力端子Von、Vopが全て短絡されて同電位となり、フィードバックコンデンサ214、215の電荷もクリアされて、リセットされた初期状態を作る。つまり、差動増幅アンプ213の出力は、Vop=Von=VANGとなり、差動出力△Vout(=Vop−Von)は、ゼロとなる。
次いで、このReset Phase期間のフィードスルーレベルを出力中に、φclmpパルスが入力されると、この時のオフセット電流IofsがPMOSトランジスタ267にクランプされ、積分型CDS回路21への入力電流はクランプ誤差を除いてほとんどゼロとなる。なお、この時、クランプ誤差による電流は僅かであるが発生するので、この電流を排出するために、φdrain信号はReset Phase期間中オンとしている。
続くSHD Phaseでは、まず差動増幅アンプ213のリセットを解除し、その後φdrainをオフにすると同時に、φint_en_shdをオンにすることで、電流の積分を開始する。この時の状態は、図7の(b)に相当し、Vin端子に信号電流線260が接続され、Vip端子にはVANGが与えられ、VinとVonの間のフィードバックコンデンサ214に入力電流が積分される。この状態でVop端子はオープンとなっており、差動増幅器213ではなく、シングルエンドのオペアンプと等価の動作をする。すなわち、Vin端子の電圧は、Virtual Shortにより、VANGの電圧を保持した状態で信号電流がフィードバックコンデンサ214に積分され、所定の積分時間(Tint_shd)経過すると、Q=∫I・dtに相当する電荷がフィードバックコンデンサ214の容量Cfbで電圧変換された電圧としてVonに現れることになる。
ここで、信号電流はフィードスルーレベル出力時のFDA13からの出力電流(Ift)から、オフセット電流(Iofs)分を除去して、クランプ誤差として残った分の電流(Ift−Iofs)である。この誤差電流が積分された電荷、
Qshd=∫(Ift−Iofs)・dt・・・(4)
がフィードバックコンデンサ214に保持される。
Tint_shd経過後は、フィードバックコンデンサ214ヘの積分を止めるため、φint_en_shdをオフとし、同時にφdrainをオンとして、信号電流線260をVANGに短絡し、オフセット電流を除いた誤差電流はアナログ中点(VANG)端子に排出されることになる。
次いで、SHP Phaseでは、φfb_shdをオフにしてフィードバック容量と出力端子Vonの間の接統を遠断し、フィードバックコンデンサ214に積分された電荷を保持する。その後、φfs_inをオンにしてVin端子の電圧をVANGにする。
一方、Vip側は、逆にφfs_ipをオフにしてVipへのVANG援続を止め、φfb_shpをオンにしてVipとVop間に接続されたフィードバックコンデンサ215ヘの積分の準備を行う。その後、φdrainをオフとして同時にφint_en_shdをオンにすることで電流の積分を開始する。この時の状態は、図7の(c)に相当し、Vip端子に信号電流線260が接統され、Vin端子にはVANGが与えられ、VipとVopの間のフィードバックコンデンサ215に入力電流が積分される。この状態ではSHD Phaseとは逆にVon端子がオープンとなるが、やはり同様に差動増幅器213ではなく、シングルエンドのオペアンプと等価の動作をする。すなわち、Vip端子の電圧はVirtual Shortにより、VANGの電圧を保持した状態で信号電流がフィードバックコンデンサ215に積分され、所定の積分時間(Tint_shp)だけ経過後には、Q=∫I・dtに相当する電荷がフィードバックコンデンサ215の容量Cfbで電圧変換された電圧としてVopに現れることになる。
ここで信号電流は、FDA13のFDに信号電荷が転送され、フィードスルーレベル出力時のFDA13からの出力電流から信号分だけ変化した電流値(Ift−gm×△Vsig)から、オフセット電流分(Iofs)を除去した残りの分の電流(Ift−gm×△Vsig−Iofs)である。従って、この信号電流がTint_shp期間に積分された電荷、
Qshp=∫(Ift−gm×△Vsig−Iofs)・dt・・・(5)
がフィードバックコンデンサ215に保持される。なお、積分終了後はフィードバックコンデンサ215ヘの積分を止めるため、φint_en_shpをオフとし、同時にφdrainをオンとして、電流信号線260をVANGに短絡する。これによって、信号電流はアナログ中点(VANG)端子に排出されることになる。
次に、Output Phaseでは、SHD PhaseからSHP Phaseへ移行した際にオフとしたφfb_shdをオンとする。これによって図7(d)に示される状態が作られる。ここで、VinとVon端子の間にはSHD Phaseで積分された電荷(=Qshd)が保持されたフィードバックコンデンサ214が配置され、VipとVop端子の間にはSHP Phaseで積分された電荷(=Qshp)が保持されたフィードバックコンデンサ215が配置され、結果的に差動増幅アンプ213の作用によってQshpとQshdの電荷量の差をフィードバックコンデンサの容量値(Cfb)で電圧変換された差動出力が得られる。すなわち、
△Vout=(Qshd−Qshp)/Cfb
=[∫(Ift−Iofs)・dt−∫(Ift−gm×△Vsig−Iofs)・dt]/Cfb
={gm・∫△Vsig・dt}/Cfb・・・(6)
式(6)において、それぞれの電流がTint_shd,Tint_shp期間中に一定だと考えると、
△Vout=gm・Tint_shd(又はTint_shp)・△Vsig/Cfb・・・(7)
となり、FDA13で検出された信号電圧△Vsigのみを積分し、出力として取り出すことが可能な電流積分型CDS回路21を実現することができる。
なお、本実施形態におけるV−I変換出力のCCDチップ1と、電流積分型のCDS回路から構成するAFEチップ2の組み合わせにより、上記の式(7)から明らかなように、FDA13における信号電圧△Vsigに対して、CDS回路21は結果的にgm・Tint/Cfbで決まる増幅率で増幅したCDSをかけることと等価である。例えば、Vd=0.5Vとして、gm=2.6μMhoのV−I変換トランジスタを用いた場合、Tint=1μsec、Cfb=2.6pFとすると、
△Vsig=△Vout・・・(8)
となり、増幅率は1となる。更に言えば、このgm、Tint、Cfbを可変制御することでVGAの機能を持たせることも可能である。
gmは、(1)式からも明らかなように、V−I変換トランジスタ14のgmであり、Vdに比例して決まる。Vdは電位固定回路25に対する基準電圧で与えられるため、この基準電圧を、例えば0.5V〜1.0Vまで細か<可変制御することで、0dB〜6dBの滑らかな利得制御が可能となる。また、図8に示すように、フィードバック容量を図9のゲイン設定真理値表にしたがって1C〜0.25Cまで切り換えることで、0dB/6dB/12dBと段階的な利得制御が可能となる。また、Tint_shd(又はTint_shp)についても、例えば、1μsec/2μsec/4μsec/8μsec等に切り換えることで、やはり0dB/6dB/12dB/18dBと切り換えることが可能である。
以上の組み合わせだけで、0dB〜36dBという広い範囲で可変利得制御が可能となる。また、図10に示すような電流増幅回路を電位固定回路25とオフセット除去回路26との間に設けることで、図11のゲイン設定真理値表に示すように電流利得を可変制御することも可能であり、利得可変範囲をさらに広げることができる。
なお、Tint_shd(又はTint_shp)については、長くすると全体の撮像の周期が長くなるため、高速連写などができなくなる可能性があるが、高いゲインをかけるのは被写体の輝度が低いときであり、その場合にはシャッタ速度も長<なるため、この制約で高速連写自体が不可能となるので、CDS回路の積分時間を長くしても差し支えない。
図2に示した回路の利点について以下に説明する。
例えば、特許文献1のような従来技術の場合には、PMOSを使ったV−I変換の手法であるため、レベルシフト回路などを追加する必要があるのに対し、図2に示す回路構成では、V−I変換の手段としてV−I変換トランジスタ14を追加するだけで済む。また、従来技術では複数のトランジスタを追加する必要があるため、ノイズの増加が懸念されるが、図2に示す回路ではV−I変換トランジスタ14を追加するだけなのでノイズは低減され、S/Nの観点で有利である。
又、V−I変換トランジスタ14は、3極管領域で動作するようにドレイン−ソース電圧が電位固定回路25によって一定に固定されている。このため、V−I変換トランジスタ14の相互コンダクタンスgmにトランジスタの閾値の項が入らなくなり、製造ばらつきの影響を少なくすることができる。
又、V−I変換トランジスタ14としてサイズが小さくても良いNMOSトランジスタを用いているため、V−I変換トランジスタ14のCCDチップ1への作りこみが容易になると共に、CCDチップ1の面積の増大を防ぐことができる。
又、図2に示す回路においては、CDS回路21が積分型であり、電流信号を積分するので、発生するノイズが平均化されて低減されることになり、S/Nの観点から優れている。又、積分型のCDS回路は、入力電流が大きいままだと出力が飽和してしまう可能性があるが、図2に示す回路によれば、オフセット電流除去回路26でオフセット電流Iofsを差し引いた状態で積分を行うため、積分中に出力が飽和して動作範囲を狭くしてしまうこともない。
又、低輝度の被写体を撮像する場合には、積分する時闇を長くすることで、S/N劣化の少ない高感度モードを実現することができる。
CCDチップ1の出力からAFEチップ2の入力までの間には寄生容量が存在するため、この間で信号の発生に伴って電位が変化すると寄生容量に対する充放電が発生し、エネルギーが寄生容量で消費されることになり利得低下の原因になる。しかし、図2に示す回路ではCCDチップ1側に設けたV−I変換トランジスタ14の出力から電流として信号が出力されるので、CCDチップ1の出力とAFEチップ2の入力との間で電位は変化せず、寄生容量の影響が生じないので利得が低下せず、高速化も可能である。
又、例えば図12、図13に示すように結合コンデンサ32を設ける場合には、この結合コンデンサ32と寄生容量とによってCCDチップからの出力信号が容量分割されることになり利得の低下が発生するが、図2に示す回路ではCCDチップ1側に設けたV−I変換トランジスタ14の出力から電流として信号が出力されるので、寄生容量の影響を受けることはなく、利得の低下は防止される。
又、図2に示す回路においては、CCDチップ1の出力とAFEチップ2の入力との間のインターフェイスの電圧が1.5V程度と低くなっているので、これらの間を単なる信号線(チップ間接続部3)で直結することができる。例えば図12,13に示すような従来の構成では、寄生容量の影響により利得低下を招かないように十分に大きな容量がAC結合に必要であるが、図2に示す構成では電流モードで信号を読み出すので、インターフェイスの電圧の変化がなく、寄生容量の影響を受けないので、コンデンサ19の容量は小さくすることができる。
又、V−I変換トランジスタ14の入力には12V程度の電圧が印加されるため、V−I変換トランジスタ14は高耐圧のものにする必要がある。V−I変換トランジスタ14はAFEチップ2に内蔵しておくことも可能であるが、AFEチップ2は高耐圧プロセスで作られていないため、高耐圧のV−I変換トランジスタ14を形成するための追加工程が必要となりコスト高となってしまう。一方、CCDチップ1は、もともと耐圧が30V以上と高耐圧であるので、本実施形態のようにCCDチップ1にV−I変換トランジスタ14を内蔵することで、製造コストを削減することができる。
又、例えば図13に示すような従来の構成では、DCレストア回路や入力バッファ回路が必要であるが、図2に示す回路ではこれらは不要であるため、回路の簡素化、小面積化に有利である。
本発明の実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置のCCDチップの出力部分と、AFEチップの入力部分からCDSに至る回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置のV−I変換トランジスタの特性を示す図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置のオフセット電流除去回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置の電流積分型CDS回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置の動作タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置の動作を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置の可変利得電流制御電流積分型CDS回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置の可変利得電流制御電流積分型CDS回路のゲイン設定真理値表である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置の可変利得電流増幅回路の回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る固体撮像装置の可変利得電流増幅回路のゲイン設定真理値表である。 CCDチップとAFEチップを接統する従来の例を示す構成図である。 CCDチップとAFEチップを接統する従来の他の例を示す構成図である。
符号の説明
1 CCDチップ
2 AFEチップ
11 フォトダイオード
12 垂直電荷転送部
13 フローティングディフュージョンアンプ(FDA)
141 V−I変換トランジスタ
21 相関二重サンプリング回路(CDS)
25 電位固定回路
26 オフセット電流除去回路

Claims (8)

  1. 複数の光電変換素子と、前記複数の光電変換素子の各々で発生した電荷を転送する電荷転送部とを備える固体撮像装置であって、
    前記電荷転送部から転送されてきた電荷をその電荷量に応じた電圧に変換する電荷−電圧変換手段と、
    前記電荷−電圧変換手段で変換された電圧を電流に変換する電圧−電流変換トランジスタと、
    前記電圧−電流変換トランジスタのドレイン−ソース電圧を一定に固定する電位固定手段とを備える固体撮像装置。
  2. 請求項1記載の固体撮像装置であって、
    前記電位固定手段が、前記電圧−電流変換トランジスタを3極管領域で動作するように、前記ドレイン−ソース電圧を一定に固定するものである固体撮像装置。
  3. 請求項1又は2記載の固体撮像装置であって、
    前記電荷−電圧変換手段がフローティングディフュージョンアンプであり、
    前記電圧−電流変換トランジスタで変換された電流から、前記フローティングディフュージョンアンプのフィードスルーレベルに相当する電流であるオフセット電流を除去するオフセット電流除去手段を備える固体撮像装置。
  4. 請求項3記載の固体撮像装置であって、
    前記オフセット電流除去手段によってオフセット電流が除去された電流の積分値から前記フローティングディフュージョンアンプのリセットノイズに相当する電流の積分値を除去して、信号成分のみを出力する積分型相関二重サンプリング回路を備える固体撮像装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の固体撮像装置であって、
    前記電位固定手段が、前記電圧−電流トランジスタの出力端子が反転入力端子に接統され、非反転入力端子に基準電圧が印加された潰算増幅器と、前記電圧−電流トランジスタの出力端子にソースが接続され、前記潰算増幅器の出力にゲートが接続されたNMOSトランジスタとから構成される固体撮像装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の固体撮像装置であって、
    前記電圧−電流変換トランジスタがNMOSトランジスタである固体撮像装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の固体撮像装置であって、
    前記電荷−電圧変換手段および前記電圧−電流変換トランジスタが、前記電荷転送部が形成される第1のチップに内蔵され、
    前記電位固定手段が、前記電荷転送部で転送された電荷に応じた信号に所定の信号処理を施す信号処理回路が形成される第2のチップに内蔵された固体撮像装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載の固体撮像装置であって、
    前記電荷転送部を複数備え、
    前記複数の電荷転送部毎に、前記電荷−電圧変換手段、前記電圧−電流変換トランジスタ、及び前記電位固定手段を備える固体撮像装置。
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