JP2009144814A - 管部材接続装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】管部材接続の作業性を損なうことなく当該接続部の防塵を行えるカバー部材を有した管部材接続装置を提供する。
【解決手段】管部材接続装置は、軸方向先端寄りに雄側筒部11を有する雄側管部材10と、雄側筒部11が挿入される雌側筒部3を有する雌側管部材1と、雄側管部材10に取り付けられた状態で雌側管部材1に係合することによって両管部材1,10を接続させる継手部材20と、雄側管部材10および継手部材20に係合して設置されるカバー部材30と、を備えている。カバー部材30は、継手部材20によって雄側管部材10と雌側管部材1が接続されると同時に、継手部材20の外周部と少なくとも雌側管部材1の軸方向先端の雌側当接部8を外側から覆う。
【選択図】図12

Description

本発明は、継手によって接続される雄側管部材と雌側管部材との接続部を覆って保護するカバーを備えた管部材接続装置に関する。
従来、継手を用いた管部材接続装置として、例えば特許文献1に記載の管部材接続装置が知られている。このような管部材接続装置は、雄側管部材と雌側管部材とを配管継手によって外側から保持することで接続するものである。この配管継手は、雄側管部材および雌側管部材を係止し、軸方向一端側で内方に突出するように対向する2個の係止部が形成されており、軸方向他端側に2個の係止部を環状に連結する円弧状の連結部が形成されている。
係止部および連結部がこのように配されているため、連結部から軸方向一端側に向かう配管継手の部位は開口されており、雄側管部材と雌側管部材の接続部は配管継手で覆われておらず露出している。したがって、粉塵、ごみ等の異物が配管継手の上記開口部から配管継手と雌側管部材との間に入り込みやすい状況にある。
特開2005−155766号公報
上記継手を用いた管部材接続装置は、メンテナンス等によって使用開始後、管の接続を解除した後、再接続が行われることがある。このとき、異物が配管継手と雌側管部材との間に付着していたり堆積していたりすると、再接続時に異物が邪魔になって所定の接続がなされず、接続不良が起こるという問題がある。
また、再接続時の接続不良を回避するために、異物侵入防止用のカバー部材を取り付ける場合でも、配管継手を用いた雄側管部材と雌側管部材の接続作業の効率が低下することになる。特に、管部材接続が両管部材を互いに突き合わせるだけのワンタッチ式接続で実現されている場合には、上記カバー部材の取付けによって接続作業効率が著しく低下することになる。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は管部材接続の作業性を損なうことなく当該接続部の防塵等を行えるカバー部材を有した管部材接続装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。すなわち、管部材接続装置に係る第1の発明は、軸方向先端寄りに雄側筒部(11)を有する雄側管部材(10)と、
雄側筒部(11)が挿入される雌側筒部(3)を有する雌側管部材(1)と、
雄側管部材(10)に取り付けられた状態で雌側管部材(1)に係合することによって両管部材(1,10)を接続させる継手部材(20)と、
雄側管部材(10)および継手部材(20)の少なくともいずれか一方に係合して設置されるカバー部材(30,40)と、を備え、
カバー部材(30,40)は、継手部材(20)によって雄側管部材(10)と雌側管部材(1)が接続されると同時に、継手部材(20)の外周と、雌側管部材(1)の軸方向先端部(8)の外周とを覆うことを特徴とする。
この発明によれば、継手部材によって雄側管部材と雌側管部材が接続されたときに、カバー部材が継手部材の外周と、雌側管部材の少なくとも軸方向先端部の外周とを覆うように配されることにより、継手部材を利用したワンタッチ動作による管部材接続作業において、管接続完了と同時に、管接続部の外側周辺を取り囲むカバー部材を配置することができる。したがって、管部材のワンタッチ接続における作業工数を増加させないので作業性を損なうことなく、防塵等の異物侵入防止機能を備えた管部材接続装置を提供することができる。
また、カバー部材(30,40)は、軸方向一端側に形成された蓋部(36,46)と、蓋部(36,46)の中央に形成され、前記雄側管部材(10)が挿入される挿通開口部(32,42)と、蓋部(36,46)の外周縁から軸方向他端側に延設され、両管部材(1,10)の接続が完了したときに雌側管部材(1)の軸方向先端部(8)の外周を覆うことになる筒部(31,41)と、を有することが好ましい。
この発明によれば、管部材接続を行う作業者は、カバー部材の筒部の先端が雌側管部材に対して所定の位置にあることを目視で確認することによって雄側管部材と雌側管部材の接続作業が確実に行われ、接続作業が完了したこと認識することができる。これにより、異物侵入防止機能の提供とともに、作業性が一層向上し、さらに管部材接続不良等の作業ミスを防止することができる。
また、挿通開口部(32,42)の内径寸法は雄側管部材(10)の挿入設置される部位の外径寸法に略等しくなっており、
筒部(31,41)は円筒状であり、その内径寸法は雌側管部材(1)の軸方向先端部(8)の外径寸法に略等しくなっていることが好ましい。
この発明によれば、カバー部材の軸方向両端の開放スペースが一層低減されるので、カバー部材の軸方向両端から異物が侵入しにくくなり、一層異物侵入防止効果が向上する。
また、カバー部材(30)は、軸方向一端側に形成された蓋部(36)と、蓋部(36)の中央に形成され、雄側管部材(10)が挿入される挿通開口部(32)と、挿通開口部(32)の内周縁部から軸方向他端側に向かって延設される形状で、雄側管部材(10)および継手部材(20)の少なくともいずれか一方に係合する係止部(33,34)と、を有し、係止部(33,34)は、挿通開口部(32)の軸心を挟んで対向するように2個配置されていることが好ましい。
この発明によれば、係止部は雄側管部材に沿うように配されて雄側管部材を保持しながら継手部材に係合することになる。これにより、カバー部材が管部材に対して一層安定した状態で支持されるので、管接続作業中の位置ずれ等を低減することができる。
また、上記2個の係止部(33,34)の一方は継手部材(20)に係合し、他方は雄側管部材(10)に係合することが好ましい。これにより、係止部(33,34)は二つの部材に係合するので、一層安定した状態で支持されることになる。
また、カバー部材(40)は、軸方向一端側に形成された蓋部(46)と、蓋部(46)の内壁面から軸方向他端側に向かって延設される係止部(43,44)と、を有し、係止部(43,44)は、蓋部(46)の軸心に対して対角線上に4個配置されていることが好ましい。
この発明によれば、係止部は周方向の4箇所から同様の作用力を係合部位に作用させて係合することになる。これにより、カバー部材が管部材に対して一層安定した状態で支持されるので、管接続作業中の位置ずれ等を低減することができる。
また、上記4個の係止部(43,44)は、継手部材(20)に係合していることが好ましい。これにより、係止部は4箇所から継手部材を抱えるように係合するので、一層安定した状態で支持されることになる。
上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の一実施例である第1実施形態について説明する。第1実施形態の管部材接続装置は、それぞれ管と一体に形成されている2つの管部材を接続する場合に、雄側管部材に設けた継手部材と雌側管部材とを係合させることによって、2つの管部材の接続と同時に当該管部材接続部の周囲を覆うカバー部材の配置を実現することができる装置である。また、管部材接続装置は、内部に例えば冷媒等の流体が流れる管部材同士を接続する装置であり、例えば車両用等の空調用冷凍サイクルや給湯用冷凍サイクルを構成する管の接続に用いられる。管内を流れる冷媒は、例えばアンモニア、イソブタン、二酸化炭素、水、フロン類等である。
本実施形態について図1〜図13を用いて説明する。図1は本実施形態の管部材接続装置における、継手部材20が取り付けられた雄側管部材10と雌側管部材1の分解斜視図である。図2は屈曲部23側から継手部材20を見たときの斜視図である。図3は、腕部24側から継手部材20を見たときの斜視図である。なお、図1においては継手部材20を見やすくするためカバー部材30を外した状態を示している。
本実施形態の管部材接続装置は、雄側管部材10と、雄側管部材10の外周面に外嵌するように取り付けられた継手部材20と、雄側管部材10の外周部に形成された環状溝部14および継手部材20の連結部29に係合して取り付けられるカバー部材30と、継手部材20と係合することにより内挿された雄側管部材10と結合されて接続される雌側管部材1と、から主に構成されている。
カバー部材30は、長年の使用により管接続部に粉塵、ごみ等の異物が付着、堆積するのを防止することができる異物侵入防止用のカバーである。カバー部材30は、あらかじめ雄側管部材10に装着された状態で雄側管部材10を雌側管部材1に嵌入したときに、継手部材20が雌側管部材1に係合して管接続が完了すると同時に、雌側管部材1の外周面を先端外周縁部から所定の軸方向長さ分重なるように覆うことにより、外部からの異物の侵入を遮断する。
雄側管部材10は、冷媒管である配管部15と、配管部15よりも外径寸法が大きく形成された雄側大径筒部13と、雄側大径筒部13よりも外径寸法が小さく雌側管部材1に内嵌される程度の外径寸法を有する雄側筒部11と、から構成されている。雄側管部材10は、これら各部が一体に形成されることにより軸方向に階段状に伸長する内周面および外周面を備え、全体的に筒状に形成されている。
雄側筒部11は、雄側管部材10の軸方向先端寄りに設けられた雌側管部材1への挿入側端部であり、雌側管部材1の雌側接続部と嵌まり合って接続される雄側接続部である。雄側筒部11には環状溝部が軸方向に2列並んで形成されており、この環状溝部のそれぞれには弾性変形するゴム材で形成されているOリング12が外嵌するように設けられている。Oリング12は、両管部材1,10が接続されたときに雌側管部材1の雌側筒部3の内周面に圧接して弾性変形し、雄側筒部11の外周面と雌側筒部3の内周面との間をシールして冷媒を外部に漏らさない働きをしている。なお、本実施形態ではOリングは一例として2個使用しているが、1個または3個以上であってもよい。
雄側大径筒部13の外周には軸心側に凹んだ凹部が複数箇所形成されている。これらの凹部は、雄側管部材10と雌側管部材1が接続状態になったとき、雌側管部材1に形成される回り止め手段(複数の凸部)と嵌め合うことにより、雌側管部材1に対する雄側管部材10の回り止めとして機能する。
配管部15の雄側大径筒部13寄りの外周には、軸心側に凹んだ環状溝部14が設けられている。環状溝部14は、継手部材20を雄側管部材10の外周部に装着するときに、その位置決めが行われる構成要素であり、さらに雄側管部材10に対する継手部材20の軸方向の変位量を制限するストッパ機能を果たしている。また、環状溝部14は、カバー部材30を雄側管部材10の外周部に装着するときに、カバー部材30の第1係止部33および第2係止部34が係り合って止まるとともに、カバー部材30の位置決めが行われる構成要素である。
また、環状溝部14の代わりに、配管部15の外周に環状突部を形成し、継手部材20側に当該環状突部と嵌め合う環状溝部を形成したり、カバー部材30の第1係止部33および第2係止部34側に当該環状突部と嵌め合う溝部等を形成したりしてもよい。また、雄側管部材10は、アルミニウム合金などのパイプ材に拡管、絞り等の塑性変形加工を施すことにより形成してもよいし、樹脂材料を金型に流した樹脂材料を冷却して一体成形することにより形成してもよい。
継手部材20は、図2および図3に示すように、雄側管部材10の軸心(図2および図3に示す一点鎖線)と同じ軸心の周りに円弧状に配された各部を有するリング状部材であり、雌側管部材1と雄側管部材10の間に介在されて両管部材1,10を接続することができる。継手部材20は当該軸心の周りにそれぞれ円弧状の摺接部22および腕部24を2組備え、この2組の摺接部22および腕部24を連結する円弧状の連結部29を備えている。また、継手部材20は、金属材料にプレス加工を施すことにより形成してもよいし、樹脂材料を金型に流して一体成形することにより形成してもよい。
2組の摺接部22および腕部24は当該軸心周りの周方向に点対称の位置に間隔をあけて配置されている。2つの摺接部22間および2つの腕部24間は、当該軸心周囲の一方側において連結部29により連結されているが、他方側においては連結されていない。また、継手部材20は当該軸心周りに摺接部22および腕部24を三組以上備えるように構成してもよい。
一組の摺接部22および腕部24は、当該軸心を含む平面における切断面が略U字状を呈している。当該軸心に対して平行に延設される摺接部22は、配管部15の外周面に接して軸方向に摺動可能に設けられる。腕部24は摺接部22に平行となるように屈曲部23を介して摺接部22の径方向外側に設けられている。連結部29は、向かい合う摺接部22間の径方向距離である径方向寸法を一定に保つように2つの摺接部22を支持するとともに、摺接部22を配管部15に押し付ける押圧力を提供している。
腕部24は屈曲部23を起点として軸方向に延設される長さが摺接部22よりも長くなるように構成されている。屈曲部23は摺接部22から反軸心側に立ち上がった円弧状の連結部でもあり、腕部24は屈曲部23を介して摺接部22に対して傾くように弾性変形可能に構成されている。
腕部24の反屈曲部側には、腕部24よりも反軸心側(雄側管部材10の半径方向外向き)に突出する継手側突部28が設けられている。継手側突部28は、腕部24の弾性変形に伴って雌側管部材1の半径方向に縮径および拡径するように変位し、雌側管部材1側と嵌め合い、引っかかり合い等により係合する継手側係合部である。腕部24は、継手側突部28に対して軸心側に向かう外力が働くと屈曲部23の腕部側を支点として縮径するように軸心側に弾性変位してたわみ、外力が解除されると今度は反軸心側にたわんで弾性変形し、最終的には自然状態に戻る。
雌側管部材1は、冷媒管である配管部2と、配管部2よりも内径寸法が大きく軸方向先端寄りに形成された雌側筒部3と、雌側筒部3よりも内径寸法が大きく軸方向先端寄りに形成された雌側大径筒状部4と、雌側大径筒状部4よりも内径寸法が大きい形状で雌側大径筒状部4から軸方向端部(先端寄り)に向かって延設されている雌側係合筒状部5と、から構成されている。そして、これらが一体に形成されて全体として少なくとも3つの異なる内径寸法を備えた3段構成の筒状体をなしている。
雌側筒部3は、雄側管部材10の雄側筒部11が内嵌される程度の内径寸法を有している。雌側筒部3の内周面は、雌側管部材1と雄側管部材10とが接続されたときに雄側筒部11とのシール面として機能する。雌側筒部3の内径寸法と雄側筒部11の外径寸法との差は0.10mm以下であることが好ましい。
雌側大径筒状部4は、雌側筒部3と雌側係合筒状部5をつなぐ筒体状であり、その内径寸法は雄側大径筒部13の外径寸法と同等に形成されている。雌側管部材1を金属材料で形成する場合には、雌側大径筒状部4は雌側筒部3の軸方向先端側部位を拡径するように塑性変形させることにより形成される。雌側大径筒状部4の内径寸法と雄側大径筒部13の外径寸法との差は0.30mm以下であることが好ましい。
雌側大径筒状部4は必ずしも雌側管部材1の軸心周りの全周にわたって形成されている必要はない。雌側大径筒状部4は雌側管部材1の軸心周りの一部に形成されて雄側大径筒部13の外側(外周面)を覆い、雄側管部材10が径方向に一定量以上(許容範囲を超えて)変位するのを阻止している。
雌側係合筒状部5は、雌側大径筒状部4よりも、内径寸法が大きく形成され軸方向端部側(先端側)に形成されている。雌側係合筒状部5は必ずしも雌側管部材1の軸心周りの全周にわたって形成されている必要はない。雌側係合筒状部5は雌側管部材1の軸心周りの一部に形成されて継手側突部の径方向外側面25を覆い、雄側管部材10が径方向に一定量以上(許容範囲を超えて)変位するのを阻止している。雌側管部材1を金属材料で形成する場合には、雌側係合筒状部5は雌側大径筒状部4の軸方向先端側部位を拡径するように塑性変形させることにより形成される。
雌側係合筒状部5よりも軸方向先端部(雄側管部材10が挿入される側)寄りには、雌側管部材1の軸心側に突出し、継手側突部28が係合する雌側突部6が設けられている。雌側突部6は、継手側突部28と嵌め合い、引っかかり合い等により係合する雌側係合部である。雌側突部6は、継手側突部28が雌側管部材1に係合して両管部材1,10が接続されている状態において両管部材1,10を互いに離そうとする力が働いたとき、継手側突部28の腕部側端面(反雄側筒部11側にある端面)を押圧して、継手側突部28の軸方向の移動を阻止している。
この雌側係合筒状部の内壁面7は、両管部材1,10を接続するときに継手側突部28と雌側突部6の係合が完了するまでの一連の過程において継手側突部28が変位することにより、継手側突部の径方向外側面25が変位することができる軌道上に交差するように配置されている。この構成により、継手側突部28が雌側突部6に係合する過程において、継手側突部28の軸心側の変位量の大きさによっては継手側突部28が縮径した変位から拡径する方向に変位することにより、継手側突部の径方向外側面25は雌側係合筒状部の内壁面7を叩くことができる。
雌側係合筒状部5および雌側突部6は、雌側管部材1の全周に渡って形成してもよいし、少なくとも継手部材20の継手側突部起28と対応する位置に周方向に部分的に形成してもよい。また、雌側管部材1は、アルミニウム合金などのパイプ材に拡管等の塑性変形加工を施すことにより形成してもよいし、金型に流した樹脂材料を冷却して一体成形することにより形成してもよい。
図4は、管部材接続装置のカバー部材30を筒部の軸方向他端部31a側から見た背面図である。図5は図4の切断面をV方向から見た側断面図である。図4に示すように、カバー部材30は、軸方向一端側(図5の紙面左側)に設けられたリング状の蓋部36と、蓋部36の外周縁から他端部まで延設され、管接続が完了したときに雌側管部材1の雌側係合筒状部5の外周面を覆うことになる円筒状の筒部31と、を有して形成される略円筒椀状の部材である。カバー部材30はポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、POM等の樹脂による一体成形品で構成される他、アルミニウム合金等の金属製品としてもよい。
蓋部36はカバー部材30の軸心(図4の中心を通る紙面に対して垂直な線、図5で示す一点鎖線)を中心とする挿通開口部32が形成されており、この挿通開口部32には、カバー部材30を雄側管部材10および継手部材20に装着したときに雄側管部材10の配管部15が内挿される。筒部の軸方向他端部31aは、その内径寸法が雌側管部材1の雌側係合筒状部5の外径寸法と略同じか、あるいはより大きくなるように形成されている。蓋部36の内壁面には、筒部31の内壁面と接続する補強用のリブ35が周方向の等間隔に4個形成されている。
挿通開口部32の内周縁には、軸方向他端側(図5の紙面右側)にカバー部材30の軸心と略平行(平行も含む)に延設される第1係止部33および第2係止部34が一体に形成されている。第1係止部33と第2係止部34は互いに軸心を挟んで対向するように設けられている。第1係止部33は、挿通開口部32の内周縁から軸方向他端側に向かって伸長する第1係止腕部33bと、第1係止腕部33bの軸方向他端部に形成され軸心に向かって突出する形状である第1係止爪33aとを備えている。第1係止腕部33bの軸心側端面は、雄側管部材10の外周面(配管部15の外周面)に沿うような表面形状である。
第1係止爪33aの軸心側先端は、挿通開口部32の内周縁を軸方向に延長した線上よりも軸心寄りに位置する。このような構成により、第1係止部33は、第1係止腕部33bが雄側管部材10の外周部(配管部15)に密着するとともに、第1係止爪33aが雄側管部材10の環状溝部14に引っかかるようにして継手部材20に取り付けられる。
第2係止部34は、挿通開口部32の内周縁よりも半径方向外方にずらして位置される蓋部36の内壁面から軸方向他端側に向かって伸長する第2係止腕部34bと、第2係止腕部34bの軸方向他端部に形成され軸心に向かって突出する形状である第2係止爪34aとを備えている。第2係止腕部34bの軸心側端面は、継手部材20の連結部29の外周面に沿うような表面形状である。第2係止爪34aの軸心側先端は、挿通開口部32の内周縁を軸方向に延長した線上に位置する。このような構成により、第2係止部34は、第2係止腕部34bが継手部材20の円弧状の連結部29の外周面に密着するとともに、第2係止爪34aが連結部29の雌側管部材側(軸方向他端側)端面に引っかかるようにして継手部材20に取り付けられる。
次に、カバー部材30を雄側管部材10および継手部材20に装着した状態、すなわち雄側管部材10と雌側管部材1とをワンタッチ動作によって接続する前の状態について図6〜図9を用いて説明する。図6はカバー部材30が雄側管部材10に装着された状態を示す軸方向の正面図である。図7は図6をVII方向に見たときにカバー部材30のみを断面で示した側面図である。図8は、図6をVIII方向に見たときにカバー部材30のみを断面で示した側面図である。図9は図6をIX方向に見たときにカバー部材30のみを断面で示した側面図である。
図7および図8に示すように、カバー部材30が雄側管部材10および継手部材20に装着された状態では、カバー部材30は挿通開口部32が配管部15に密着し、蓋部36の軸方向内壁面(軸方向他端側の内壁面)が屈曲部23に当接するようになっている。
さらに、カバー部材30は、第1係止腕部33bが雄側管部材10の外周面(配管部15の外周面)に当接し、第1係止爪33aが環状溝部14の軸方向一端側(図7および図8の紙面左側)の立壁面に引っかかるように環状溝部14に係合している。また図7および図9に示すように、第2係止腕部34bが連結部29の外周面に当接し、第2係止爪34aが連結部29の軸方向一端側(図7の紙面左側)壁面に引っかかるように連結部29に係合している。
そして、このようにカバー部材30の装着が完了している状態では、筒部の軸方向他端部31aは、その軸方向位置が継手部材20の軸方向他端部(継手側当接部26)よりも雌側管部材1寄りに位置し、筒部31は継手部材20の全部および雄側大径筒部13の一部を内部に含むようになっている。
次に、作業者が上記構成に基づく管部材接続装置を用いて雌側管部材1と雄側管部材10を接続するときの作業工程を図10〜図13にしたがって説明する。
まず、あらかじめ雄側管部材10の配管部15の外周部に継手部材20の摺接部22を拡径するように撓ませて嵌めることにより、継手部材20は雄側管部材10に取り付けられている。このとき、摺接部22の反屈曲部側で軸心側に突出するように形成された第1摺動制止部21を環状溝部14に収納して継手部材20を配置させている。さらにカバー部材30は、あらかじめ雄側管部材10の配管部15および継手部材20にその外側(径方向側面の周囲)を覆うように装着されている。この装着は、図7〜図9を用いて前述したように、挿通開口部32に配管部15を通し、カバー部材30をそのまま雄側筒部11側(軸方向他端側)に向かってスライドさせ、第1係止爪33aおよび第2係止爪34aが所定の係合部位に係合するまで移動させて行われる。このとき、筒部の軸方向他端部31aは継手部材20の軸方向他端部(継手側当接部26)よりも雌側管部材1寄りに位置している。
そして、作業者が以上のように雄側管部材10、継手部材20およびカバー部材30が一体となったものを雌側管部材1に接続する作業を説明する。図10は雄側筒部11を雌側筒部3内に挿入し、継手側当接部26が雌側当接部8に当接する直前の状態を示した部分破断図である。図10に示すように、雄側管部材10の雄側筒部11を雌側管部材1の開口端部から挿入し、雄側筒部11の外周面を雌側筒部3の内周面に対向させて雄側筒部11を雌側筒部3に嵌める。
雌側突部6は、雌側係合筒状部5よりも軸方向先端寄りに設けられて軸心側に突出している。さらに、雌側突部6の軸方向端面は、その軸心側部位が反軸心側部位よりも雌側筒部3寄りに位置するように軸方向に対して傾斜した形状である。この構成により、雌側管部材1の被挿入口端部である雌側突部6の軸方向端面がテーパ状に形成され、さらにその長さが長く形成されることになるので、両管部材1,10を接続する作業において継手側突部28が雌側管部材1内部へスムーズに進入することとなり、さらにスムーズな接続作業を提供することができる。
さらに雄側管部材10の挿入を進めると、雄側筒部11に設置したOリング12が雌側筒部3の内周面に圧接されて弾性変形するとともに、継手側突部28の反屈曲部側先端に形成された継手側当接部26が雌側係合筒状部5の軸方向先端部に位置する雌側当接部8(雌側管部材1の軸方向先端部)に当接する。
引き続いて雄側管部材10の挿入を進めると、軸方向に並んだOリング12の両方が雌側筒部3の内周面に圧接されて弾性変形して両管部材間にシール部が形成され、雄側大径筒部13の外周面が雌側大径筒状部4の内周面に対向し、雄側大径筒部13は雌側大径筒状部4に嵌まる。さらに、雌側突部6によって継手側突部の径方向外側面25が軸心側に押されて継手側突部28が軸心側に変位する。
継手側突部の径方向外側面25の屈曲部側端部が雌側突部6によって押されている状態の最終段階では、継手側突部28の変位は軸心側に最大となり、腕部24のたわみ量や、摺接部22あるいは腕部24の自然状態に対する腕部24の傾斜角度も最大となる(以上、図11参照)。図11は、両管部材の接続作業において同接続作業において、雌側突部6によって継手部材20の腕部24が軸心側に最大限弾性変形した状態を示した部分破断図である。
次に、図11に示す継手側突部28が雌側突部6によって押されている状態の最終段階から、継手部材20が雌側管部材1の配管部15側にわずかに移動すると、雌側突部6による押さえ力が解除されて雌側突部6には全く外力が及ばなくフリーの状態になり、腕部24が自然状態に戻ろうと拡径する方向に弾性変形する。この弾性変形に伴って、継手側突部28は反軸心側に変位し、自然状態に復帰する。
ただし、腕部24が軸心側に最大限弾性変形した状態における継手側突部28の軸心側への変位量の大きさによっては、継手側突部28は自然状態を通り越してさらに反軸心側に拡径した状態に変位しようとする。この一連の弾性変形における変位の過程において、継手側突部の径方向外側面25は雌側係合筒状部の内壁面7を叩き、この衝突により打撃音が発生する。この場合、継手側突部の径方向外側面25は雌側係合筒状部の内壁面7を叩いた後、元の自然状態に復帰する。この状態では、筒部31は雌側係合筒状部5の外側(径方向側面の周囲)を覆うように位置している。
自然状態に復帰した継手部材20は、図12に示すように、継手側突部の径方向外側面25と雌側係合筒状部の内壁面7との間に所定間隔を形成するように弾性復帰して雌側突部6に係合する。この状態では、雌側突部6の係合面と継手側突部28の係合面とが互いに対向した状態で引っかかりあうことにより、雄側管部材10と雌側管部材1とが離れる方向に抜けること(雄側管部材10が軸方向反先端部側に移動し、雌側管部材1が軸方向反先端部側に移動すること)を確実に防止できるので、両係合部による係合が完了することになる。図12は管部材接続作業において雌側突部6と継手部材20の継手側突部28との係合が完了した状態を示した部分破断図である。
このとき作業者は、筒部の軸方向他端部31aの軸方向位置が継手部材20の軸方向他端部(継手側当接部26)よりも雌側管部材1寄りにあり、また筒部31が継手部材20の全部および雄側大径筒部13の一部を内部に含むようになっていることを目視することが容易である。作業者はこの状態を確認することによって、雄側管部材10と雌側管部材1の接続作業が確実に行われ、接続作業が完了したこと認識することができる。そして、カバー部材30を備えることによる配管のワンタッチ接続の作業性低下とならずに異物侵入防止機能を提供することができる。さらに作業者は、上記打撃音が発生する場合には、打撃音を聞くことにより、接続作業が完了したと判断することができる。このとき作業者は、この打撃音によって作業完了を判断することにより、両管部材を引っ張る抜け防止の確認や、係合部分の目視確認や、手に伝わる感触を頼りにした確認などが不要になり、安定した接続作業の品質を提供することができる。
また、作業完了後、両管部材の内部の圧力が内部を流れる流体によって上昇する場合がある。このときには両管部材1,10を互いに離そうとする力が働いて両管部材が互いに離れる方向に移動することにより、これに伴って第1摺動制止部21が環状溝部14内を雄側筒部11側に摺動し、第2摺動制止部27が雄側大径筒部13の配管部15側の側壁に当接することになる。第2摺動制止部27は継手側当接部26よりも軸心側において径方向に延設される壁面であり、継手側突部28の反屈曲部側端面でもある。
図13は雄側管部材10と雌側管部材1が両管内部の内圧上昇によりロックされた状態を示した部分破断図である。雄側管部材10、雌側管部材1および継手部材20がロックされた状態で、継手側突部28は雌側係合筒状部5の軸心側に収容されている。このとき、雄側大径筒部13の軸方向反先端側の側面は、上記端部よりも雌側突部寄りに位置した状態で、第2摺動制止部27に当接している。
以上のように、雄側大径筒部13と雌側突部6は軸方向の両側から継手側突部28を挟持することになる。このため、雌側突部6、継手側突部28および雄側大径筒部13が互いに拘束し合うので、両管部材は軸方向のいずれの方向にもロックされ、さらに強固な結合力を提供することができる(以上、図13参照)。このようなロック状態は機器が一度作動すれば普通に起こり得る状態である。また、作業者が係合作業完了後に、両管部材1,10を互いに軸方向に離す方向に引っ張れば、同様のロック状態を提供することができる。
次に、作業者が両管部材1,10の接続を外す手順について説明する。まず、両管部材1,10のロック状態を解除するために、作業者は両管部材1,10を互いに軸方向に寄せ合う方向に操作すると、雄側管部材10が雌側管部材1の内部にさらに深く進入するように移動することにより、これに伴って第1摺動制止部21が環状溝部14を反雄側筒部11側に摺動し、継手部材20、雌側管部材1および雄側管部材10の位置関係が上述の図12に示す状態になる。
次に、作業者がこの状態から腕部24に対して軸心側に向けて外力を加えると、腕部24が軸心側に弾性変形するに伴い、継手側突部28が軸心側に変位し、継手側突部28と雄側突部6の係合が解除される。そして、このように継手側突部28と雄側突部6の係合が解除された状態から、作業者が両管部材1,10を互いに軸方向に離す方向に引っ張ると、両管部材1,10は軸方向にスムーズに脱離し、完全に取り外される。
以上のように本実施形態の管部材接続装置は、軸方向先端寄りに雄側筒部11を有する雄側管部材10と、雄側筒部11が挿入される雌側筒部3を有する雌側管部材1と、雄側管部材10に取り付けられた状態で雌側管部材1に係合することによって両管部材1,10を接続させる継手部材20と、雄側管部材10および継手部材20に係合して設置されるカバー部材30と、を備えている。そして、カバー部材30は、継手部材20によって雄側管部材10と雌側管部材1が接続されると同時に、継手部材20の外周部と雌側管部材1の少なくとも軸方向先端の雌側当接部8を外側から覆うものである。
この構成によれば、継手部材20を利用したワンタッチ動作による管部材接続作業において、管接続完了と同時に、管接続部の外側周辺を取り囲むカバー部材を配置することができる。これにより、配管のワンタッチ接続における作業工数を増加させないで作業性を損なうことなく、異物侵入防止機能を備えた管部材接続装置を提供することができる。また、管接続作業と同時にカバー部材30を所定の位置に配置できるので、カバー部材30の装着忘れを防止することができる。
また、カバー部材30は、軸方向一端側に形成された蓋部36と、蓋部36の中央に形成され、雄側管部材10が挿入される挿通開口部32と、蓋部36の外周縁から軸方向他端側に延設され、両管部材1,10の接続が完了したときに雌側管部材1の雌側当接部8(軸方向先端部)の外周を覆うことになる筒部31と、を有している。
この構成を採用した場合には、管部材接続を行う作業者は、カバー部材30の筒部31の先端が雌側管部材1に対して所定の位置にあることを目視で確認することによって雄側管部材10と雌側管部材1の接続作業が確実に行われ、接続作業が完了したこと認識することができる。例えば、作業者は継手部材20と雌側管部材1との嵌合が完全に行われずに半嵌合状態等であることを容易に認識することができる。
また、カバー部材30の挿通開口部32の内径寸法は、雄側管部材10の配管部15(挿入設置される部位)の外径寸法に略等しく形成され、さらに円筒状の筒部31の内径寸法は雌側管部材1の雌側当接部8(軸方向先端部)の外径寸法に略等しく形成されている。
この構成を採用した場合には、カバー部材30の軸方向両端の開放スペースが一層低減されるので、カバー部材30の軸方向両端から異物が侵入しにくくなる。
また、カバー部材30は、軸方向一端側に形成された蓋部36と、蓋部36の中央に形成され、配管部15が挿入される挿通開口部32と、挿通開口部32の内周縁部から軸方向他端側に向かって延設される形状で、雄側管部材10および継手部材20の少なくともいずれか一方に係合する第1係止部33および第2係止部34と、を有し、第1係止部33と第2係止部34は、挿通開口部32の軸心を挟んで対向するように配置される関係にある。
この構成を採用した場合には、第1係止部33と第2係止部34は雄側管部材10に沿うように配されて雄側管部材10を保持しながら継手部材20に係合することになる。これにより、カバー部材が管部材に対して一層安定した状態で支持されるので、管接続作業中の位置ずれ等を低減することができる。
また、カバー部材30は、軸方向一端側に形成された蓋部36と、蓋部36の中央に形成され、配管部15が挿入される挿通開口部32と、挿通開口部32の内周縁部から軸方向他端側に向かって延設される形状で、雄側管部材10および継手部材20の少なくともいずれか一方に係合する第1係止部33および第2係止部34と、を有し、第1係止部33と第2係止部34は、挿通開口部32の軸心を挟んで対向するように配置されている。
この発明によれば、第1係止部33と第2係止部34は雄側管部材10に沿うように配されて雄側管部材10を保持しながら雄側管部材10と継手部材20に係合することになる。これにより、カバー部材30が管部材に対して一層安定した状態で支持されるので、管接続作業中の位置ずれ等を低減することができる。
また、第1係止部33および第2係止部34は一方は継手部材20に係合し、他方は雄側管部材10に係合するので、係止部は二つの部材に係合することにより、一層安定した状態で支持されることになる。
また、継手側突部28を雌側管部材1に係合させて両管部材1,10を結合して接続したときに、雌側大径筒状部4は雄側大径筒部13の径方向外方に位置し、雌側係合筒状部5は継手側突部28の径方向外方に位置することにより、雌側管部材1は、雄側管部材10の径方向の動きを雌側筒部3、雌側大径筒状部4および雌側係合筒状部5によって制限する。
この構成によれば、継手部材20や雄側管部材10の径方向の動きを内径寸法の異なる少なくとも3段構成の雌側管部材1の内壁面により制限するため、雌側管部材1と雄側管部材10の結合力を安定させ、両管部材間の接続性およびシール性を良好に確保する。また、両管部材の脱着作業をスムーズに行うことができる。
また、管部材接続装置は、継手側突部28を雌側管部材1に係合させて両管部材1,10を結合して接続したときに、雄側筒部11は雌側筒部3に嵌まり雄側大径筒部13は雌側大径筒状部4に嵌まるとともに、継手側突部の径方向外側面25と雌側係合筒状部の内壁面7は、雄側大径筒部13と雌側大径筒状部4の嵌め合い部よりも雌側管部材1の軸心から離れた位置で嵌め合うように構成されている。これらの嵌め合い部には、雄側部位と雌側部位との間に所定の隙間が形成されている。
この構成を採用した場合には、内径寸法の異なる少なくとも3段構成の雌側管部材1の各内壁面が雄側の部材と嵌合するため、さらに両管部材間の隙間を小さくして両管部材間のがたつきを径方向や周方向に小さくでき、両管部材間のシール性能を向上することができる。
また、管部材接続装置は、継手側突部28を雌側管部材1に係合させて両管部材1,10を結合して接続したときに、継手側突部28の動きを雌側係合筒状部5によって径方向に制限するとともに、雌側管部材1によって軸方向にも制限する構成を採用できる。この構成によれば、継手側突部28の挙動を軸心から最も遠い位置で径方向および軸方向に制限するため、雌側管部材1と雄側管部材10の結合力および接続性をさらに高め、両管部材間のシール性能を向上することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態の管部材接続装置に対してカバー部材30の他の形態であるカバー部材40を適用した場合の実施例である。カバー部材40は継手部材20に引っ掛かるようにして係合し取り付けられる。そして、カバー部材40以外の他の構成は、第1実施形態と同様であり、その作用効果も同様である。以下、本実施形態を図14〜図21を用いて説明する。
図14はカバー部材40の側断面図である。図14に示すように、カバー部材40は、軸方向一端側(図14の紙面右側)に設けられたリング状の蓋部46と、蓋部46の外周縁から他端部まで延設され、管接続が完了したときに雌側管部材1の雌側係合筒状部5の外周面を覆うことになる円筒状の筒部41と、を有して形成される略円筒椀状の部材である。カバー部材40はポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、POM等の樹脂による一体成形品で構成される他、アルミニウム合金等の金属製品としてもよい。
蓋部46はカバー部材40の軸心(図14で示す一点鎖線)を中心とする挿通開口部42が形成されており、この挿通開口部42には、カバー部材40を継手部材20に装着したときに雄側管部材10の配管部15が内挿される。筒部の軸方向他端部41aは、その内径寸法が雌側管部材1の雌側係合筒状部5の外径寸法と略同じか、あるいはより大きくなるように形成されている。蓋部46の内壁面には、筒部41の内壁面と接続する補強用のリブ45が周方向の等間隔に4個形成されている。
挿通開口部42の内周縁には、軸方向他端側(図14の紙面右側)にカバー部材40の軸心と略平行(平行も含む)に延設される第1係止部43および第2係止部44が一体に形成されている。第1係止部43と第2係止部44は互いに軸心を挟んで対向するように2個ずつ設けられている。2個の第1係止部43は、図15に示す横方向の一点鎖線よりも上半分の領域に設けられ、それぞれ軸方向他端側の先端部に形成され、互いにもう一つの第1係止部43の方に向かって突出する形状である第1係止爪43aを備えている。
第1係止部43は、第1係止腕部43bが屈曲部の周方向端部23aに引っ掛かるようにして係合する。この屈曲部の周方向端部23aは、継手部材20に互いに対向して設けられる2個の屈曲部23について、各屈曲部23における周方向両端部に相当する4箇所を指している。
2個の第2係止部44は、図15に示す横方向の一点鎖線よりも下半分の領域に設けられ、それぞれ軸方向他端側の先端部に形成され、互いにもう一つの第2係止部44の方に向かって突出する形状である第2係止爪44aを備えている。第2係止部44は、第1係止腕部43bが係合する屈曲部の周方向端部23aと対向する位置にある他の2個の屈曲部の周方向端部23aに第2係止爪44aが引っ掛かることにより係合する。
次に、カバー部材40を継手部材20に装着した状態、すなわち雄側管部材10と雌側管部材1とをワンタッチ動作によって接続する前の状態について図15〜図17を用いて説明する。図15はカバー部材40が雄側管部材10および継手部材20に装着された状態を示す軸方向の正面図である。図16は図15をXVI方向に見たときにカバー部材40のみを断面で示した側面図である。図17は図15をXVII方向に見たときにカバー部材40のみを断面で示した側面図である。
図15〜図17に示すように、カバー部材40が継手部材20に装着された状態では、カバー部材40は挿通開口部42が配管部15に密着し、蓋部46の軸方向内壁面(軸方向他端側の内壁面)が屈曲部23に当接するようになっている。
さらに、対向する2個の第1係止爪43aのそれぞれが屈曲部の周方向端部23aに引っかかり、2個の第1係止爪43aによって屈曲部23を抱きかかえるようにして、第1係止部43が継手部材20に係合している。また、対向する2個の第2係止爪44aもそれぞれが、上記屈曲部の周方向端部23aに対向する位置にある他の屈曲部の周方向端部23aに引っかかり、2個の第2係止爪44aによって上記他の屈曲部23を抱きかかえるようにして、第2係止部44が継手部材20に係合している。
そして、このようにカバー部材40の装着が完了している状態では、筒部の軸方向他端部41aは、その軸方向位置が継手部材20の軸方向他端部(継手側当接部26)よりも雌側管部材1寄りにあり、筒部41は継手部材20の全部および雄側大径筒部13の一部を内部に含むようになっている。
次に、作業者が上記構成に基づく管部材接続装置を用いて雌側管部材1と雄側管部材10を接続するときの作業工程を図示したものが図18〜図21である。
本実施形態においても、カバー部材30は、雌側管部材1と雄側管部材10の接続の前に、継手部材20の外側(径方向側面の周囲)を覆うように継手部材20に装着されている。この装着は、図15〜図17を用いて前述したように、挿通開口部42に配管部15を通し、カバー部材40をそのまま雄側筒部11側(軸方向他端側)に向かってスライドさせ、第1係止爪43aおよび第2係止爪44aが所定の係合部位に係合するまで移動させて行われる。このとき、筒部の軸方向他端部41aは継手部材20の軸方向他端部(継手側当接部26)よりも雌側管部材1寄りに位置している。
そして、作業者が以上のように雄側管部材10、継手部材20およびカバー部材40が一体となったものを雌側管部材1に接続する作業を実施する。図18、図19、図20および図21は、それぞれ、第1実施形態で説明した図10、図11、図12および図13に対応する。つまり、図10〜図13においてカバー部材30をカバー部材40に置き換えて図示したものが図18〜図21であり、その他の構成や作用効果は第1実施形態における説明と同様であり、本実施形態ではその説明は省略する。また、両管部材1,10の接続を外す手順についても第1実施形態における説明と同様である。
作業者は、図20に示す作業工程が終了したときは、筒部の軸方向他端部41aの軸方向位置が継手部材20の軸方向他端部(継手側当接部26)よりも雌側管部材1寄りにあり、また筒部41が継手部材20の全部および雄側大径筒部13の一部を内部に含むようになっていることを目視することが容易である。作業者はこの状態を確認することによって、雄側管部材10と雌側管部材1の接続作業が確実に行われ、接続作業が完了したこと認識することができる。そして、カバー部材40を備えることによる配管のワンタッチ接続の作業性低下とならずに異物侵入防止機能を提供することができる。
以上のように本実施形態の管部材接続装置によれば、カバー部材40は、軸方向一端側に形成された蓋部46と、蓋部46の内壁面から軸方向他端側に向かって延設される第1係止部43および第2係止部44と、を有し、第1係止部43および第2係止部44は、蓋部46の軸心に対して対角線上に4個配置されている。
この構成によれば、第1係止部43および第2係止部44は周方向の4箇所から同様の作用力を継手部材20に作用させて係合することになる。これにより、カバー部材40が管部材に対して一層安定した状態で支持されるので、管接続作業中の位置ずれ等を低減することができる。
また、合計4個の第1係止部43および第2係止部44は、継手部材20の屈曲部の周方向端部23aに係合している。これにより、第1係止部43および第2係止部44は、4箇所から継手部材20を抱えるように係合するので、一層安定した状態で支持されることになる。
本発明の一実施例である第1実施形態の管部材接続装置において、継手部材20が取り付けられた状態の雄側管部材10と雌側管部材1の分解斜視図である。 同管部材接続装置の継手部材20を屈曲部23側から見たときの斜視図である。 同管部材接続装置の継手部材20を腕部24側から見たときの斜視図である。 同管部材接続装置のカバー部材30を筒部の軸方向他端部31a側から見た背面図である。 図4の切断面をV方向から見た側断面図である。 カバー部材30が雄側管部材10および継手部材20に装着された状態を示す軸方向の正面図である。 図6をVII方向に見たときにカバー部材30のみを断面で示した側面図である。 図6をVIII方向に見たときにカバー部材30のみを断面で示した側面図である。 図6をIX方向に見たときにカバー部材30のみを断面で示した側面図である。 同管部材接続装置の接続作業において、雄側筒部11を雌側筒部3内に挿入し、継手側当接部26が雌側当接部8に当接する直前の状態を示した部分破断図である。 同接続作業において、雌側突部6によって継手部材20の腕部24が軸心側に最大限弾性変形した状態を示した部分破断図である。 同接続作業において、雌側突部6と継手部材20の継手側突部28との係合が完了した状態を示した部分破断図である。 同管部材接続装置の雄側管部材10と雌側管部材1が両管内部の内圧上昇によりロックされた状態を示した部分破断図である。 第2実施形態におけるカバー部材40の側断面図である。 カバー部材40が雄側管部材10および継手部材20に装着された状態を示す軸方向の正面図である。 図15をXVI方向に見たときにカバー部材40のみを断面で示した側面図である。 図15をXVII方向に見たときにカバー部材40のみを断面で示した側面図である。 同管部材接続装置の接続作業において、雄側筒部11を雌側筒部3内に挿入し、継手側当接部26が雌側当接部8に当接する直前の状態を示した部分破断図である。 同接続作業において、雌側突部6によって継手部材20の腕部24が軸心側に最大限弾性変形した状態を示した部分破断図である。 同接続作業において、雌側突部6と継手部材20の継手側突部28との係合が完了した状態を示した部分破断図である。 同管部材接続装置の雄側管部材10と雌側管部材1が両管内部の内圧上昇によりロックされた状態を示した部分破断図である。
符号の説明
1…雌側管部材
3…雌側筒部
8…雌側当接部(雌側管部材の軸方向先端部)
10…雄側管部材
11…雄側筒部
20…継手部材
30,40…カバー部材
31,41…筒部
32,42…挿通開口部
36,46…蓋部
33,43…第1係止部(係止部)
34,44…第2係止部(係止部)

Claims (7)

  1. 軸方向先端寄りに雄側筒部(11)を有する雄側管部材(10)と、
    前記雄側筒部(11)が挿入される雌側筒部(3)を有する雌側管部材(1)と、
    前記雄側管部材(10)に取り付けられた状態で前記雌側管部材(1)に係合することによって前記両管部材(1,10)を接続させる継手部材(20)と、
    前記雄側管部材(10)および前記継手部材(20)の少なくともいずれか一方に係合して設置されるカバー部材(30,40)と、を備え、
    前記カバー部材(30,40)は、前記継手部材(20)によって前記雄側管部材(10)と前記雌側管部材(1)が接続されると同時に、前記継手部材(20)の外周部と、前記雌側管部材(1)の少なくとも軸方向先端部(8)の外周とを覆うことを特徴とする管部材接続装置。
  2. 前記カバー部材(30,40)は、
    軸方向一端側に形成された蓋部(36,46)と、
    前記蓋部(36,46)の中央に形成され、前記雄側管部材(10)が挿入される挿通開口部(32,42)と、
    前記蓋部(36,46)の外周縁から軸方向他端側に延設され、前記両管部材(1,10)の接続が完了したときに前記雌側管部材(1)の軸方向先端部(8)の外周を覆うことになる筒部(31,41)と、を有することを特徴とする請求項1に記載の管部材接続装置。
  3. 前記挿通開口部(32,42)の内径寸法は前記雄側管部材(10)の挿入設置される部位の外径寸法に略等しくなっており、
    前記筒部(31,41)は円筒状であり、その内径寸法は前記雌側管部材(1)の軸方向先端部(8)の外径寸法に略等しくなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の管部材接続装置。
  4. 前記カバー部材(30)は、軸方向一端側に形成された蓋部(36)と、
    前記蓋部(36)の中央に形成され、前記雄側管部材(10)が挿入される挿通開口部(32)と、
    前記挿通開口部(32)の内周縁部から軸方向他端側に向かって延設される形状で、前記雄側管部材(10)および前記継手部材(20)の少なくともいずれか一方に係合する係止部(33,34)と、を有し、
    前記係止部(33,34)は、前記挿通開口部(32)の軸心を挟んで対向するように2個配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の管部材接続装置。
  5. 前記2個の係止部(33,34)の一方は前記継手部材(20)に係合し、他方は前記雄側管部材(10)に係合していることを特徴とする請求項4に記載の管部材接続装置。
  6. 前記カバー部材(40)は、軸方向一端側に形成された蓋部(46)と、
    前記蓋部(46)の内壁面から軸方向他端側に向かって延設される係止部(43,44)と、を有し、
    前記係止部(43,44)は、前記蓋部(46)の軸心に対して対角線上に4個配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の管部材接続装置。
  7. 前記4個の係止部(43,44)は、前記継手部材(20)に係合していることを特徴とする請求項6に記載の管部材接続装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105465489A (zh) * 2015-12-21 2016-04-06 中国海洋石油总公司 用于子母管的保护组件

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