JP2009143616A - ゴム栓とその製造方法、およびゴム栓を備えた医療用容器、ならびにゴム栓を具備するゴム栓体と、ゴム栓体を備えた医療用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器に収容される内容物の成分の吸着および透過を抑制し、容易に製造でき、かつ製造コストを低減できるゴム栓とその製造方法、およびゴム栓を備えた医療用容器、ならびにゴム栓を具備するゴム栓体と、ゴム栓体を備えた医療用容器を実現する。
【解決手段】容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシート11が、上下に仕切るように埋め込まれたことを特徴とするゴム栓10。
【選択図】図1
【解決手段】容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシート11が、上下に仕切るように埋め込まれたことを特徴とするゴム栓10。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば薬剤を収容した容器の口部を密閉するのに好適なゴム栓とその製造方法、およびゴム栓を備えた医療用容器、ならびにゴム栓を具備するゴム栓体と、ゴム栓体を備えた医療用容器に関する。
例えば医療用分野で使用される、点滴容器や透析用液体薬剤容器などの薬剤用の容器としては、従来のガラス製ボトルやバイアル瓶に加えて、近年、インフレーション成形またはT−ダイ成形により作製された樹脂フィルムまたは樹脂シートを用いて製造された容器や、ブロー成形による樹脂製ボトルを用いる場合が多い。これらの容器には、薬剤などの収容物の充填や排出のための口部が備わり、該口部にゴム栓を取り付けて容器を密封している。
ゴム栓は、薬剤の充填や排出を目的として、金属や樹脂などで作製された針が穿刺されるので、通常、以下に述べるような特性が要求される。すなわち、針を穿刺する際の抵抗はできるだけ小さくし、針を引き抜く際の抵抗は使用中の不意な引張り外力で抜けない程度に大きくし、作業中の脱落や薬剤の漏れがないように確実に保持密閉され、穿刺した後も実用的な時間内での穿刺部における液漏れがなく、抜針時には速やかに穴が閉塞して液密が確保される必要がある。
また、針を穿刺する際にゴム栓が削られることで発生する微細なゴム片が、容器内に混入する、コアリングと呼ばれる現象を抑制する必要もある。
そこで、複数回に及ぶ穿刺に対して優れた耐コアリング性を有するゴム栓が提案されており、例えば特許文献1には、多孔質フッ素系樹脂フィルムラミネート層を表面に有するフッ素系樹脂ラミネートゴム栓が開示されている。
また、針を穿刺する際にゴム栓が削られることで発生する微細なゴム片が、容器内に混入する、コアリングと呼ばれる現象を抑制する必要もある。
そこで、複数回に及ぶ穿刺に対して優れた耐コアリング性を有するゴム栓が提案されており、例えば特許文献1には、多孔質フッ素系樹脂フィルムラミネート層を表面に有するフッ素系樹脂ラミネートゴム栓が開示されている。
ところで、従来、ゴム栓にはイソプレンゴム、塩素化ブチルゴム、およびブチルゴムなどが多用されている。また、近年ではゴム栓の材料としてポリオレフィン系熱可塑性エラストマーが用いられるようにもなってきた。一方、薬剤にはニトログリセリン、硝酸イソソルビド、脂溶性ビタミンなど、上述したゴムに吸着されやすい成分や、ゴム栓を透過しやすい成分等が含まれる場合があり、このような成分を含む薬剤を充填した容器をゴム栓で密封して長時間放置しておくと、薬剤がゴム栓に吸着したり透過したりして、薬効成分が減少したり、濃度やpH変化が生じるといった問題があった。特に、点滴や透析など、容器を逆さまにして用いる場合は常に薬剤がゴム栓に接触するので、ゴム栓に薬剤が吸着したり透過したりしやすくなる。
そこで、ゴム栓への薬剤の吸着および透過を抑制する手段として、ゴム栓の薬剤接触面に、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)やETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)など、薬剤の吸着および透過を抑制するバリアシートを表面に積層したゴム栓が提案されている。
例えば特許文献2には、PTFEフィルムなどの熱可塑性プラスチックをゴム栓の下面全面又は下面全面及び上面の一部に積層してなる医薬バイアル用ラミネートゴム栓が開示されている。
また、特許文献3には、PTFEフィルムなどの合成樹脂フィルムを、複数のキャビティを有する下型内に延ばし入れ、上型及び下型のキャビティ内にゴム生地をインジェクションし、下型の各キャビティに位置する合成樹脂フィルム上にゴム要素を一体に加硫成型するラミネートゴム要素の製造方法が開示されている。
例えば特許文献2には、PTFEフィルムなどの熱可塑性プラスチックをゴム栓の下面全面又は下面全面及び上面の一部に積層してなる医薬バイアル用ラミネートゴム栓が開示されている。
また、特許文献3には、PTFEフィルムなどの合成樹脂フィルムを、複数のキャビティを有する下型内に延ばし入れ、上型及び下型のキャビティ内にゴム生地をインジェクションし、下型の各キャビティに位置する合成樹脂フィルム上にゴム要素を一体に加硫成型するラミネートゴム要素の製造方法が開示されている。
また、例えば特許文献4には、フランジ部を有し、下面全面がフッ素系樹脂フィルムでラミネートされてなるゴム栓において、フランジ下面がその外周から脚部の基部にかけて断面円弧状の窪みを有するラミネートゴム栓が開示されている。該ラミネートゴム栓によれば、下面全面がフッ素系樹脂フィルムでラミネートされているにもかかわらず、窪みを有することでゴム栓が容器に打栓された際には容器口縁部の面精度のバラツキを吸収して密着、密閉できる構造になっている。
さらに、薬剤接触面であるゴム栓の下面の中央部のみをラミネートシートで被覆し、容器の口部の縁部と接触して液密を確保する下面の周部は非被覆とした構成のゴム栓が提案されている。
例えば特許文献5には、薬剤接触面が耐内容物性を有する合成樹脂フィルムでラミネートされ、かつフランジ下面の少なくとも外周側にゴム素面を設けた医薬医療用ラミネートゴム栓が開示されている。
さらに、特許文献6には、ゴム栓の薬剤接触面をPTFEフィルムなどの合成樹脂フィルムで被覆した下部ゴム栓を成型した後に、下面の周部が設けられるように下部ゴム栓上に上部ゴム栓を一体に加硫成型するラミネートゴム栓の製造方法が開示されている。
特開平11−29160号公報
特開2002−209975号公報
特開2000−202838号公報
特開平8−275984号公報
特開2001−104450号公報
特開2000−202837号公報
例えば特許文献5には、薬剤接触面が耐内容物性を有する合成樹脂フィルムでラミネートされ、かつフランジ下面の少なくとも外周側にゴム素面を設けた医薬医療用ラミネートゴム栓が開示されている。
さらに、特許文献6には、ゴム栓の薬剤接触面をPTFEフィルムなどの合成樹脂フィルムで被覆した下部ゴム栓を成型した後に、下面の周部が設けられるように下部ゴム栓上に上部ゴム栓を一体に加硫成型するラミネートゴム栓の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献2、3に記載のように、ゴム栓の下面全面にラミネートシートを被覆する場合、PTFEやETFEなどは成型流動性が低いため、ゴム栓の下面が複雑な凹凸形状を有すると、ラミネートシートで完全に被覆することは困難であった。
また、特許文献4に記載のように、形状を工夫したゴム栓では、必ずしも容器とゴム栓との密着が十分ではなく、既存の容器への適用が必ずしも十分とはいえず、液密の確保が困難となる場合があった。
また、特許文献5、6に記載のようなゴム栓は、2段階成型法を用いて製造されるため、各工程が煩雑になったり、製造コストが増加したりするといった問題があった。
また、特許文献4に記載のように、形状を工夫したゴム栓では、必ずしも容器とゴム栓との密着が十分ではなく、既存の容器への適用が必ずしも十分とはいえず、液密の確保が困難となる場合があった。
また、特許文献5、6に記載のようなゴム栓は、2段階成型法を用いて製造されるため、各工程が煩雑になったり、製造コストが増加したりするといった問題があった。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、容器に収容される内容物の成分の吸着および透過を抑制し、容易に製造でき、かつ製造コストを低減できるゴム栓とその製造方法、およびゴム栓を備えた医療用容器、ならびにゴム栓を具備するゴム栓体と、ゴム栓体を備えた医療用容器を実現することを課題とする。
本発明のゴム栓は、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートが、上下に仕切るように埋め込まれたことを特徴とする。
また、前記バリアシートがエチレン・四フッ化エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン、ポリ塩化ビニリデンからなる群より選ばれる1種の樹脂からなる単層シート、または環状ポリオレフィン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アルミニウム箔からなる群より選ばれる1種を含む多層シートであることが好ましい。
さらに、前記バリアシートを基準にして、反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚いことが好ましい。
また、前記バリアシートがエチレン・四フッ化エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン、ポリ塩化ビニリデンからなる群より選ばれる1種の樹脂からなる単層シート、または環状ポリオレフィン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アルミニウム箔からなる群より選ばれる1種を含む多層シートであることが好ましい。
さらに、前記バリアシートを基準にして、反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚いことが好ましい。
また、前記バリアシートを基準にして、反容器側ゴムと容器側ゴムの材質が異なることが好ましい。
さらに、本発明のゴム栓は、下面の周部が容器の口部の縁部に接触し、かつ前記下面の中央部が前記口部内に挿入して容器を密封できる。
また、本発明のゴム栓体は、前記ゴム栓と、該ゴム栓の外周に形成されたゴム栓押えとを具備することを特徴とする。
さらに、本発明のゴム栓は、下面の周部が容器の口部の縁部に接触し、かつ前記下面の中央部が前記口部内に挿入して容器を密封できる。
また、本発明のゴム栓体は、前記ゴム栓と、該ゴム栓の外周に形成されたゴム栓押えとを具備することを特徴とする。
また、本発明のゴム栓の製造方法は、未加硫ゴムからなる第1のシートと、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートと、未加硫ゴムからなる第2のシートとを順に積層させ、金型内に載置し、熱圧縮および加硫成型することを特徴とする。
また、本発明のゴム栓の製造方法は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第1のシートと、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートと、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第2のシートとを順に積層させ、金型内に載置し、熱圧縮して成型することを特徴とする。
また、本発明のゴム栓の製造方法は、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートを金型内に載置し、該バリアシートの上下面を覆うようにポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを流動射出させて成型することを特徴とする。
また、本発明のゴム栓の製造方法は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第1のシートと、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートと、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第2のシートとを順に積層させ、金型内に載置し、熱圧縮して成型することを特徴とする。
また、本発明のゴム栓の製造方法は、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートを金型内に載置し、該バリアシートの上下面を覆うようにポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを流動射出させて成型することを特徴とする。
また、本発明の医療用容器は、前記ゴム栓を備えたことを特徴とする。
また、本発明の医療用容器は、前記ゴム栓体を備えたことを特徴とする。
また、本発明の医療用容器は、前記ゴム栓体を備えたことを特徴とする。
本発明のゴム栓およびゴム栓体によれば、容器に収容される内容物の成分の吸着および透過を抑制できる。
また、本発明のゴム栓の製造方法によれば、一段成型でゴム栓を製造するので、容易に製造でき、かつ製造コストを低減できる。
さらに、本発明の医療用容器は、本発明のゴム栓またはゴム栓体を備えるので、薬効成分の減少を抑制したり、濃度やpHの変化を低減したりできる。
また、本発明のゴム栓の製造方法によれば、一段成型でゴム栓を製造するので、容易に製造でき、かつ製造コストを低減できる。
さらに、本発明の医療用容器は、本発明のゴム栓またはゴム栓体を備えるので、薬効成分の減少を抑制したり、濃度やpHの変化を低減したりできる。
以下、図を用いて本発明を詳細に説明する。なお、図2〜6において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略することがある。
図1は、本発明のゴム栓10の一例を示す断面図である。
本発明のゴム栓10は、上下に仕切るように、バリアシート11が埋め込まれている。
図1は、本発明のゴム栓10の一例を示す断面図である。
本発明のゴム栓10は、上下に仕切るように、バリアシート11が埋め込まれている。
前記バリアシート11は、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制する材料からなる。
ここで、容器に収容される内容物としては薬剤や食品などが挙げられ、その形状については液状や粉末状など挙げられる。本発明のゴム栓は、例えば点滴容器や透析用液体薬剤容器など、液状の薬剤を収容する容器の口部を密封するのに特に好適であり、この場合の「容器に収容される内容物の成分」とは、例えばニトログリセリン、硝酸イソソルビド、脂溶性ビタミンなど、通常のゴム栓を構成するイソプレンゴム、塩素化ブチルゴム、ブチルゴムや、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーなどに吸着したり、これらよりなるゴムを透過したりする薬効成分を指す。
ここで、容器に収容される内容物としては薬剤や食品などが挙げられ、その形状については液状や粉末状など挙げられる。本発明のゴム栓は、例えば点滴容器や透析用液体薬剤容器など、液状の薬剤を収容する容器の口部を密封するのに特に好適であり、この場合の「容器に収容される内容物の成分」とは、例えばニトログリセリン、硝酸イソソルビド、脂溶性ビタミンなど、通常のゴム栓を構成するイソプレンゴム、塩素化ブチルゴム、ブチルゴムや、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーなどに吸着したり、これらよりなるゴムを透過したりする薬効成分を指す。
このようなバリアシート11としては、例えばエチレン・四フッ化エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン、ポリ塩化ビニリデンからなる群より選ばれる1種の樹脂からなる単層シート、または環状ポリオレフィン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アルミニウム箔からなる群より選ばれる1種を含む多層シートが挙げられる。
バリアシート11が単層シートの場合、バリアシートとゴムとの層間接着強度の観点から、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)やPVDC(ポリ塩化ビニリデン)よりも、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)からなる単層シートが好ましい。
バリアシート11が単層シートの場合、バリアシートとゴムとの層間接着強度の観点から、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)やPVDC(ポリ塩化ビニリデン)よりも、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)からなる単層シートが好ましい。
バリアシート11が多層シートの場合、COP(環状ポリオレフィン)、EVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合体)、ポリアミド、アルミニウム箔からなる群より選ばれる1種は中間層として多層シート内に積層される。そして、中間層の一方の面上には内層が積層され、中間層の他方の面上には外層が積層され、内層/中間層/外層の多層構造となっている。これら内層および外層は単層であってもよく、多層であってもよい。また、内層と外層は同一であってもよく異なっていてもよいが、同一であるのが好ましい。
多層シートの具体的な例としては、mLLDPE(メタロセン系線状低密度ポリエチレン)/COP/mLLDPEの順に積層した2種3層シート、PE(ポリエチレン)/ad(変性ポリエチレン)/EVOH、またはポリアミド、またはアルミニウム箔/ad/PEの順に積層した3種5層シート、ad/EVOH、またはポリアミド、またはアルミニウム箔/adの順に積層した2種3層シートなどが挙げられる。また、mLLDPEとHDPE(高密度ポリエチレン)との混合物をmLLDPEの代わりに積層させてもよい。ただし、この場合、HDPEよりもmLLDPEの混合割合を多くするのが好ましく、具体的にはmLLDPEとHDPEの混合比がmLLDPE:HDPE=100:0〜71:29となるように混合するのが好ましい。
これらの中でも、内容物成分の吸着および透過の抑制に優れると共に、水蒸気バリア性を向上させる観点から、COPを中間層として含む多層シートが好ましい。
これらの中でも、内容物成分の吸着および透過の抑制に優れると共に、水蒸気バリア性を向上させる観点から、COPを中間層として含む多層シートが好ましい。
ゴム栓成型後のバリアシート11の厚さは、10〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。厚さが10μm以上であれば、ゴム栓を成型する際に、バリアシート11により形成されるバリア層が断層されにくく、内容物成分の吸着および透過に十分な抑制効果を発現できる。一方、厚さが50μm以下であれば、ゴム弾性を拘束することなく、再封性や耐コアリング性を発現できる。
なお、バリアシート11が多層シートの場合、中間層の厚さは10〜30μmが好ましく、10〜20μmがより好ましい。
なお、バリアシート11が多層シートの場合、中間層の厚さは10〜30μmが好ましく、10〜20μmがより好ましい。
本発明のゴム栓10は、IR(イソプレンゴム)やCIIR(塩素化ブチルゴム)などを主成分として構成され、上述したバリアシート11により上下に仕切られている。ゴム栓の主成分としては、IRやCIIRに限定されず、ゴム栓が取り付けられる容器に収容される内容物によって適宜選択される。例えば、ブチルゴム、イソブチレン・イソプレン・ジビニルベンゼン三元共重合ゴム、臭素化ブチルゴムなどが挙げられる。これらの中でもIRやCIIRが好ましい。IRはCIIRに比べてコアリングを抑制でき、針を穿刺したり引き抜いたりする際の抵抗が良好であり、抜針時には速やかに穴が閉塞するといった再封性にも優れる。一方、CIIRはIRに比べてバリア性に優れる。なお、これらのゴムは加硫されたゴムである。
また、ゴム栓10の主成分として、TPO(ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)を用いてもよい。TPOはソフトセグメントとハードセグメントとからなるゴム弾性を示す合成樹脂であり、加熱や冷却により可逆的に軟化や硬化する。
このようなTPOとしては、EPM(エチレン−プロピレン共重合体)や、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)などが挙げられる。
このようなTPOとしては、EPM(エチレン−プロピレン共重合体)や、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)などが挙げられる。
上述した特性により、TPOは複雑な形状のゴム栓を成型する場合に特に適している。また、加硫剤や硬度調節剤などを配合していないので、衛生面にも優れる。
さらに、TPOはゴム栓を成型する際に、加硫反応が不要であるため、TPOを用いれば製造時間を短縮できる。また、TPOはシート成形しなくてもペレットから直接ゴム栓を成型できるので、TPOを用いれば製造の手間が省け、製造コストを低減できる。
さらに、TPOはゴム栓を成型する際に、加硫反応が不要であるため、TPOを用いれば製造時間を短縮できる。また、TPOはシート成形しなくてもペレットから直接ゴム栓を成型できるので、TPOを用いれば製造の手間が省け、製造コストを低減できる。
ここで、例えば図1、4に示すように、バリアシート11を基準にして反容器側を反容器側ゴム12、容器側を容器側ゴム13とし、かつ容器側にゴム栓の下面が含まれるものとする。なお、バリアシート11が多層シートの場合、ゴム栓の構成は{(容器側ゴム13)/(内層/中間層/外層)/(反容器側ゴム12)}となる。
前記バリアシート11は、反容器側ゴム12が容器側ゴム13よりも厚くなるようにゴム栓10に埋め込まれていることが好ましい。
なお、本発明において「反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚い」とは、ゴム栓が柱状の場合、すなわち反容器側ゴムや容器側ゴムの厚さが均一の場合は、反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚さが厚いことを意味する。一方、図1、4に示すように、反容器側ゴム12および容器側ゴム13の厚さが均一でない場合は、ゴム栓10の下面の中央部15の範囲内における、各ゴムの最も厚い部分において反容器側ゴム12が容器側ゴム13よりも厚く、かつ、反容器側ゴム12の体積が容器側ゴム13の体積よりも大きいことを意味する。ただし、例えば図3に示すように、下面の中央部15に脚部31を有するようなゴム栓30の場合は、容器側ゴム13の最も厚い部分の厚さに、脚部31の厚さは含まないものとする。
なお、本発明において「反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚い」とは、ゴム栓が柱状の場合、すなわち反容器側ゴムや容器側ゴムの厚さが均一の場合は、反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚さが厚いことを意味する。一方、図1、4に示すように、反容器側ゴム12および容器側ゴム13の厚さが均一でない場合は、ゴム栓10の下面の中央部15の範囲内における、各ゴムの最も厚い部分において反容器側ゴム12が容器側ゴム13よりも厚く、かつ、反容器側ゴム12の体積が容器側ゴム13の体積よりも大きいことを意味する。ただし、例えば図3に示すように、下面の中央部15に脚部31を有するようなゴム栓30の場合は、容器側ゴム13の最も厚い部分の厚さに、脚部31の厚さは含まないものとする。
ゴム栓が柱状の場合、反容器側ゴムの厚さは、ゴム栓の全厚さの50〜80%が好ましく、60〜80%がより好ましい。一方、容器側ゴムの厚さは、ゴム栓の全厚さの20〜50%が好ましく、20〜40%がより好ましい。
また、図1に示すゴム栓のように、反容器側ゴムおよび容器側ゴムの厚さが均一でない場合、ゴム栓の下面の中央部の範囲内における最も厚い部分において、容器側ゴムの厚さは、ゴム栓の全厚さの20〜50%が好ましく、20〜40%がより好ましい。
反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚い場合、すなわちこれはゴム栓の下面側にバリアシートが偏在していることを意味し、ゴム栓に吸着される内容物の成分の量を最小限に抑えることができる。
また、図1に示すゴム栓のように、反容器側ゴムおよび容器側ゴムの厚さが均一でない場合、ゴム栓の下面の中央部の範囲内における最も厚い部分において、容器側ゴムの厚さは、ゴム栓の全厚さの20〜50%が好ましく、20〜40%がより好ましい。
反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚い場合、すなわちこれはゴム栓の下面側にバリアシートが偏在していることを意味し、ゴム栓に吸着される内容物の成分の量を最小限に抑えることができる。
反容器側ゴムと容器側ゴムは、同じ材質からなっていてもよく、異なる材質からなっていてもよい。反容器側ゴムと容器側ゴムが異なる材質からなる場合、例えば反容器側ゴムがCIIRからなり、容器側ゴムがIRからなるゴム栓は、両材質の短所を補いつつ、各材質の優れた性能を発揮できる。すなわち、このゴム栓は、CIIRに比べてコアリングが発生しにくいIRを容器側とすることで、CIIR単体のゴム栓よりもコアリングが発生し難い。また、IRに比べてバリア性に優れたCIIRを反容器側とすることで、一度針を穿刺してバリアシートに穴が開いた後でも、IR単体のゴム栓よりも良好なバリア性を保つことができる。
ここで、本発明のゴム栓の製造方法について、図2を参照しながら説明する。図2はゴム栓の製造工程の一例を説明する工程図である。
まず、図2(a)に示すように、未加硫ゴムからなる第1のシート22と、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシート21と、未加硫ゴムからなる第2のシート23とを順に積層させ、積層体20とする。
まず、図2(a)に示すように、未加硫ゴムからなる第1のシート22と、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシート21と、未加硫ゴムからなる第2のシート23とを順に積層させ、積層体20とする。
第1のシート22、および第2のシート23は、例えば未加流のIRまたはCIIRに加硫剤などの配合剤を添加し、ミキサーで混練し、シート状に賦形することで得られる。第1のシート22、および第2のシート23をシート状に賦形する際は、第1のシート22が第2のシート23よりも厚くなるように賦形するのが好ましい。具体的には、第1のシート22の厚さが、第2のシート23の厚さの1〜4倍となるように賦形するのが好ましく、より好ましくは1.5〜4倍である。
また、第1のシート22、および第2のシート23は、は同じ材質を用いて賦形してもよく、異なる材質を用いて賦形してもよい。
また、第1のシート22、および第2のシート23は、は同じ材質を用いて賦形してもよく、異なる材質を用いて賦形してもよい。
一方、バリアシート21としては、上述したような単層シートまたは多層シートを用いればよい。単層シートとしては市販のものを用いることができ、例えばETFEシート(旭硝子(株)製、「アフレックス♯50N」)などが挙げられる。
多層シートの場合、多層Tダイ成形機を用い、内層/中間層/外層の構成になるように各層を成形する樹脂をシート状に賦形すればよい。ただし、中間層がアルミニウム箔の場合は、アルミニウム箔の一方の面上に内層を、他方の面上に外層を押出ラミネート法、熱ラミネート法、およびコーティング法などにより積層させる。
多層シートの場合、多層Tダイ成形機を用い、内層/中間層/外層の構成になるように各層を成形する樹脂をシート状に賦形すればよい。ただし、中間層がアルミニウム箔の場合は、アルミニウム箔の一方の面上に内層を、他方の面上に外層を押出ラミネート法、熱ラミネート法、およびコーティング法などにより積層させる。
次いで、図2(b)に示すように、積層体20を金型24内に載置し、熱圧縮および加硫成型する。
金型24としては、特に限定されず、ゴム栓を所望の形状に成型できるような金型を用いることができる。
熱圧縮および加硫成型は、熱圧縮の際の圧力が30〜80MPa、金型の温度が150〜200℃、熱圧縮時間が8〜20分の条件にて行うのが好ましい。
金型24としては、特に限定されず、ゴム栓を所望の形状に成型できるような金型を用いることができる。
熱圧縮および加硫成型は、熱圧縮の際の圧力が30〜80MPa、金型の温度が150〜200℃、熱圧縮時間が8〜20分の条件にて行うのが好ましい。
次いで、図2(c)に示すように、成型物25を金型から脱型し、打ち抜いて、ゴム栓10を得る。なお、熱圧縮および加硫成型後の第1のシートは反容器側ゴム12に、第2のシートは容器側ゴム13に相当する。
なお、第1のシート22、および第2のシート23がTPOからなる場合は、積層体20を金型24内に載置し、熱圧縮して成型物25を成型し、金型24から脱型してバリ部分および連結したゴム栓を打ち抜くことで、TPOを主成分とし、バリアシート11で上下に仕切られたゴム栓10が得られる。
第1のシート22、および第2のシート23は、TPOをシート状に賦形することで得られる。
熱圧縮は、熱圧縮の際の圧力が5〜20MPa、金型の温度が140〜220℃、熱圧縮時間が5〜10分の条件にて行うのが好ましい。
第1のシート22、および第2のシート23は、TPOをシート状に賦形することで得られる。
熱圧縮は、熱圧縮の際の圧力が5〜20MPa、金型の温度が140〜220℃、熱圧縮時間が5〜10分の条件にて行うのが好ましい。
また、TPOを主成分とするゴム栓は、上述した方法以外にも、例えば以下のようにして製造することもできる。
すなわち、バリアシートを金型内に載置し、該バリアシートの上下面を覆うようにTPOを流動射出させてゴム栓を成型する。この際、バリアシートの片側の面がもう一方の面よりも厚く覆われるようにTPOを流動射出するのが好ましく、例えばバリアシートの上面が下面よりも厚く覆われるようにTPOを流動射出した場合は、バリアシートの上面側のTPOが反容器側ゴムに、バリアシートの下面側のTPOが容器側ゴムに相当するものとする。
すなわち、バリアシートを金型内に載置し、該バリアシートの上下面を覆うようにTPOを流動射出させてゴム栓を成型する。この際、バリアシートの片側の面がもう一方の面よりも厚く覆われるようにTPOを流動射出するのが好ましく、例えばバリアシートの上面が下面よりも厚く覆われるようにTPOを流動射出した場合は、バリアシートの上面側のTPOが反容器側ゴムに、バリアシートの下面側のTPOが容器側ゴムに相当するものとする。
この方法は、TPOを流動射出させてゴム栓を成型するので、所望の形状のゴム栓を容易に成型でき、複雑な形状のゴム栓を製造する場合に特に好適である。
なお、先に説明したような、未加硫ゴムまたはTPOからなるシートを用いて熱圧縮させてゴム栓を成型する方法は、複数のゴム栓を一度に成型する場合に特に適しているが、成型物を金型から脱型し、ゴム栓を打ち抜く工程が必要となる。一方、TPOを流動射出させてゴム栓を成型する方法は、所望の形状のゴム栓を個別に成型できるので、成型物を金型から脱型した後に、打ち抜く工程を必要としないので、より製造の手間が省け、製造コストを低減できる。
なお、先に説明したような、未加硫ゴムまたはTPOからなるシートを用いて熱圧縮させてゴム栓を成型する方法は、複数のゴム栓を一度に成型する場合に特に適しているが、成型物を金型から脱型し、ゴム栓を打ち抜く工程が必要となる。一方、TPOを流動射出させてゴム栓を成型する方法は、所望の形状のゴム栓を個別に成型できるので、成型物を金型から脱型した後に、打ち抜く工程を必要としないので、より製造の手間が省け、製造コストを低減できる。
このようにして得られる本発明のゴム栓は、一段成型にて得られるので、容易に製造でき、かつ製造コストを低減できる。
また、例えば図3(a)に示すように、ゴム栓の下面の中央部15に脚部31を有するような複雑な凹凸形状のゴム栓30を成型する場合であっても、バリアシートにて下面全面を被覆する必要がなく、また、未加硫ゴムまたはTPOからなるシートを用いて熱圧縮させて成型したり、TPOを流動射出させて成型したりするので、容易にゴム栓を製造することができる。
なお、熱圧縮させてゴム栓を成型する方法は、上下が可動できる金型から成型されるゴム栓を製造する場合に採用されるので、図3(a)や図3(b)に示すような形状のゴム栓は容易に成型できるが、図3(c)に示すような形状のゴム栓を成型するのは困難である。しかし、TPOを流動射出させてゴム栓を成型する方法は、図3(a)〜(c)に示すような形状のゴム栓はもちろんのこと、図3(d)に示すような、より複雑な形状のゴム栓であっても、容易に成型できる。
また、例えば図3(a)に示すように、ゴム栓の下面の中央部15に脚部31を有するような複雑な凹凸形状のゴム栓30を成型する場合であっても、バリアシートにて下面全面を被覆する必要がなく、また、未加硫ゴムまたはTPOからなるシートを用いて熱圧縮させて成型したり、TPOを流動射出させて成型したりするので、容易にゴム栓を製造することができる。
なお、熱圧縮させてゴム栓を成型する方法は、上下が可動できる金型から成型されるゴム栓を製造する場合に採用されるので、図3(a)や図3(b)に示すような形状のゴム栓は容易に成型できるが、図3(c)に示すような形状のゴム栓を成型するのは困難である。しかし、TPOを流動射出させてゴム栓を成型する方法は、図3(a)〜(c)に示すような形状のゴム栓はもちろんのこと、図3(d)に示すような、より複雑な形状のゴム栓であっても、容易に成型できる。
本発明のゴム栓は、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートにて上下に仕切られている。内容物として例えば薬剤を収容した容器に本発明のゴム栓を用いた場合、バリアシートを基準にして容器側、すなわち薬剤と接触する側では、薬剤は吸着されるものの、薬剤はバリアシートよりも反容器側には透過しにくくなるので、ゴム栓全体として吸着される薬剤の量を最小限に押されることが可能となる。特に、バリアシートを基準にして反容器側が容器側よりも厚くなるようにゴム栓をバリアシートで仕切れば、薬剤を吸着する恐れのある容器側ゴムの、ゴム栓全体に占める割合を低減できるので、ゴム栓に吸着される薬剤の量をさらに少量に抑制できる。
また、本発明のゴム栓の別の態様としては、図4に示すように、下面の周部14が容器40の口部41の縁部42に接触し、下面の中央部15が前記口部41内に挿入して、容器40を密封するものが挙げられる。
従来、薬剤の吸着および透過を抑制するために、下面の全面をPTFEなどのバリアシートで被覆したゴム栓があるが、容器の口部の縁部にゴム栓の下面の周部を接触させ、かつ下面の中央部である薬剤接触面を口部内に挿入して容器を密封する場合、PTFEが滑剤や離型剤の一種であることや、ゴム栓の下面全面の被覆により地ゴムの弾性が拘束されることなどの理由により、容器の口部の縁部とゴム栓の下面の周部とが密着しにくくなり、液密の確保が困難になりやすかった。
しかし、本発明のゴム栓10であれば、下面の全面をバリアシートにて被覆することなく、薬剤の吸着および透過を抑制できるので、下面の全面は地ゴムが露出している。従って、容器40の口部41の縁部42とゴム栓10の下面の周部14とが十分に密着でき、液密を容易に確保できる。
従来、薬剤の吸着および透過を抑制するために、下面の全面をPTFEなどのバリアシートで被覆したゴム栓があるが、容器の口部の縁部にゴム栓の下面の周部を接触させ、かつ下面の中央部である薬剤接触面を口部内に挿入して容器を密封する場合、PTFEが滑剤や離型剤の一種であることや、ゴム栓の下面全面の被覆により地ゴムの弾性が拘束されることなどの理由により、容器の口部の縁部とゴム栓の下面の周部とが密着しにくくなり、液密の確保が困難になりやすかった。
しかし、本発明のゴム栓10であれば、下面の全面をバリアシートにて被覆することなく、薬剤の吸着および透過を抑制できるので、下面の全面は地ゴムが露出している。従って、容器40の口部41の縁部42とゴム栓10の下面の周部14とが十分に密着でき、液密を容易に確保できる。
本発明の医療用容器は、本発明のゴム栓を備えたことを特徴とする。医療用容器の本体となる薬剤収容部は、例えばガラス製ボトル、バイアル瓶、樹脂フィルムや樹脂シートを用いて製造された容器、ブロー成型による樹脂製ボトルなどの容器から構成される。本発明のゴム栓は、これら医療用容器の本体の口部に設けられる。
具体的には、図5に示すように、ゴム栓10の下面の周部14が、容器40の口部41の縁部42に接触し、かつ前記下面の中央部15が前記口部41内に挿入して、容器40を密封するようにゴム栓10が設けられ、医療用容器50を構成する。また、図5に図示しないゴム栓挟持部にてゴム栓10を上部から押えることにより、ゴム栓挟持部と口部41とでゴム栓10を挟持するのが好ましい。
具体的には、図5に示すように、ゴム栓10の下面の周部14が、容器40の口部41の縁部42に接触し、かつ前記下面の中央部15が前記口部41内に挿入して、容器40を密封するようにゴム栓10が設けられ、医療用容器50を構成する。また、図5に図示しないゴム栓挟持部にてゴム栓10を上部から押えることにより、ゴム栓挟持部と口部41とでゴム栓10を挟持するのが好ましい。
また、本発明の医療用容器の別の態様としては、本発明のゴム栓体を備えたものが挙げられる。
図6に示すように、本発明のゴム栓体60は、本発明のゴム栓10と該ゴム栓10の外周に形成されたゴム栓押え61とを具備することを特徴とする。
本例では、ゴム栓押え61は、第一のゴム栓押え61aと、第二のゴム栓押え61bからなる。ゴム栓体60を形成する際は、第一のゴム栓押え61bの開口部からゴム栓10を挿入し、第一のゴム栓押え61aを被せて、第一のゴム栓押え61aと第二のゴム栓押え61bとの接合部61cを溶着したり、勘合したりして一体化する。この際、ゴム栓10の下面の周部14が、第二のゴム栓押え61bの支持台部62に接触する。
ゴム栓押え61を形成する材料としては、成形可能な公知の樹脂であれば、とくに制限されない。また、ゴム栓押え61は、射出成形法により所望の形状に成形できる。
図6に示すように、本発明のゴム栓体60は、本発明のゴム栓10と該ゴム栓10の外周に形成されたゴム栓押え61とを具備することを特徴とする。
本例では、ゴム栓押え61は、第一のゴム栓押え61aと、第二のゴム栓押え61bからなる。ゴム栓体60を形成する際は、第一のゴム栓押え61bの開口部からゴム栓10を挿入し、第一のゴム栓押え61aを被せて、第一のゴム栓押え61aと第二のゴム栓押え61bとの接合部61cを溶着したり、勘合したりして一体化する。この際、ゴム栓10の下面の周部14が、第二のゴム栓押え61bの支持台部62に接触する。
ゴム栓押え61を形成する材料としては、成形可能な公知の樹脂であれば、とくに制限されない。また、ゴム栓押え61は、射出成形法により所望の形状に成形できる。
従来、下面の全面をPTFEなどのバリアシートで被覆したゴム栓があるが、このようなゴム栓を具備するゴム栓体の場合、PTFEが滑剤や離型剤の一種であることや、ゴム栓の下面全面の被覆により地ゴムの弾性が拘束されることなどの理由により、第二のゴム栓押えの支持台部と、ゴム栓の下面の周部とが密着しにくくなり、液密の確保が困難になりやすかった。
しかし、本発明のゴム栓体60であれば、ゴム栓10の下面は地ゴムが露出しているので、第二のゴム栓押え61bの支持台部62と、ゴム栓10の下面の周部14とが十分に密着でき、液密を容易に確保できる。
しかし、本発明のゴム栓体60であれば、ゴム栓10の下面は地ゴムが露出しているので、第二のゴム栓押え61bの支持台部62と、ゴム栓10の下面の周部14とが十分に密着でき、液密を容易に確保できる。
このようなゴム栓体60は、本発明のゴム栓10を具備するので、薬剤の吸着および透過を抑制できる。
また、図6に示すように、ゴム栓体60を備えた本発明の医療用容器70は、第二のゴム栓押え61bのフランジ部63と、口部41のフランジ部43を溶着することで、容器40を密封できる。さらに、第二のゴム栓押え61bの支持台部62と、ゴム栓10の下面の周部14とが十分に密着するので、液密を容易に確保できる。
また、図6に示すように、ゴム栓体60を備えた本発明の医療用容器70は、第二のゴム栓押え61bのフランジ部63と、口部41のフランジ部43を溶着することで、容器40を密封できる。さらに、第二のゴム栓押え61bの支持台部62と、ゴム栓10の下面の周部14とが十分に密着するので、液密を容易に確保できる。
以上、説明したように本発明によれば、容器に収容される内容物の成分の吸着および透過を抑制したゴム栓を容易に、かつ、製造コストを抑えて製造できる。さらに、本発明のゴム栓、および該ゴム栓を具備するゴム栓体であれば、液密を確保することも可能である。
また、本発明のゴム栓およびゴム栓体は、例えば点滴容器や透析用液体薬剤容器などの薬剤用の容器の口部を密閉するのに好適である。例えば本発明のゴム栓により容器を密封する際は、図5に示すように、ゴム栓10に内在するバリアシート11を基準にして、容器側、すなわち容器側ゴム13が薬剤と接するように取り付ける。特に、バリアシートを基準にして反容器側を容器側よりも厚くすれば、ゴム栓に吸着される薬剤の量を効果的に抑制できるので、例えば点滴容器など容器を逆さまにして用いるような、常に薬剤がゴム栓の薬剤接触面に接触する場合であっても、薬剤はバリアシートを透過しにくいので、薬剤の吸着量を最小限に抑制できる。さらに、下面全面は地ゴムが露出しているので、容器40の口部41の縁部42と、ゴム栓10の下面の周部14とが十分に密着でき、液密を容易に確保できる。
従って、図5に示すような本発明のゴム栓10を備えた医療用容器50や、図6に示すような本発明のゴム栓体60を備えた医療用容器70は、液密を確保しつつ、薬効成分の減少を抑制したり、濃度やpHの変化を低減したりできる。
従って、図5に示すような本発明のゴム栓10を備えた医療用容器50や、図6に示すような本発明のゴム栓体60を備えた医療用容器70は、液密を確保しつつ、薬効成分の減少を抑制したり、濃度やpHの変化を低減したりできる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[各シートの作製]
<第1のシート>
(未加硫IRシート)
未加硫のIR100質量部に、加硫剤などの配合剤を40質量部添加し、バンバリーミキサーを用いて混練し、未加硫ゴム組成物を得た。該未加硫ゴム組成物をロールにて厚さが5mmになるようにシート状に賦形し、第1の未加硫IRシートを作製した。
なお、IRとはイソプレンゴムのことである。
[各シートの作製]
<第1のシート>
(未加硫IRシート)
未加硫のIR100質量部に、加硫剤などの配合剤を40質量部添加し、バンバリーミキサーを用いて混練し、未加硫ゴム組成物を得た。該未加硫ゴム組成物をロールにて厚さが5mmになるようにシート状に賦形し、第1の未加硫IRシートを作製した。
なお、IRとはイソプレンゴムのことである。
(未加硫CIIRシート)
未加硫のIRの代わりに、未加硫のCIIRを用いた以外は、第1の未加硫IRシートと同様にして、第1の未加硫CIIRシートを作製した。
なお、CIIRとは塩素化ブチルゴムのことである。
未加硫のIRの代わりに、未加硫のCIIRを用いた以外は、第1の未加硫IRシートと同様にして、第1の未加硫CIIRシートを作製した。
なお、CIIRとは塩素化ブチルゴムのことである。
(TPOシート)
厚さ5mmの平板を成型する金型内に、TPO(リケンテクノス(株)製、「オレフレックスP332G」)を必要量載置し、プレス成型機を用いて上下プレス板温度175℃、プレス圧力5MPa、プレス時間5分の条件で熱圧縮を行った。その後、一旦、上下プレスの圧力を開放して、成型途中のTPO中に存在する気泡を排除した。その後再び上下プレス板温度175℃、プレス圧力5MPa、プレス時間5分の条件で熱圧縮を行った。
ついで、金型を冷却プレス成型機に移し、5分間冷却した後、脱型し、厚さ5mmの第1のTPOシートを作製した。
なお、TPOとは、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーのことである。
厚さ5mmの平板を成型する金型内に、TPO(リケンテクノス(株)製、「オレフレックスP332G」)を必要量載置し、プレス成型機を用いて上下プレス板温度175℃、プレス圧力5MPa、プレス時間5分の条件で熱圧縮を行った。その後、一旦、上下プレスの圧力を開放して、成型途中のTPO中に存在する気泡を排除した。その後再び上下プレス板温度175℃、プレス圧力5MPa、プレス時間5分の条件で熱圧縮を行った。
ついで、金型を冷却プレス成型機に移し、5分間冷却した後、脱型し、厚さ5mmの第1のTPOシートを作製した。
なお、TPOとは、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーのことである。
<第2のシート>
(未加硫IRシート)
未加硫のIR100質量部に、加硫剤などの配合剤を40質量部添加し、バンバリーミキサーを用いて混練し、未加硫ゴム組成物を得た。該未加硫ゴム組成物をロールにて厚さが2mmになるようにシート状に賦形し、第2の未加硫IRシートを作製した。
(未加硫IRシート)
未加硫のIR100質量部に、加硫剤などの配合剤を40質量部添加し、バンバリーミキサーを用いて混練し、未加硫ゴム組成物を得た。該未加硫ゴム組成物をロールにて厚さが2mmになるようにシート状に賦形し、第2の未加硫IRシートを作製した。
(未加硫CIIRシート)
未加硫のIRの代わりに、未加硫のCIIRを用いた以外は、第2の未加硫IRシートと同様にして、第2の未加硫CIIRシートを作製した。
未加硫のIRの代わりに、未加硫のCIIRを用いた以外は、第2の未加硫IRシートと同様にして、第2の未加硫CIIRシートを作製した。
(TPOシート)
厚さが2mmになるような金型を用いた以外は、第1のTPOシートと同様にして、第2のTPOシートを作製した。
厚さが2mmになるような金型を用いた以外は、第1のTPOシートと同様にして、第2のTPOシートを作製した。
<バリアシート>
(単層シート)
厚さが50μmのETFEシート(旭硝子(株)製、「アフレックス♯50N」)を用いた。
なお、ETFEとはエチレン・四フッ化エチレン共重合体のことである。
(単層シート)
厚さが50μmのETFEシート(旭硝子(株)製、「アフレックス♯50N」)を用いた。
なお、ETFEとはエチレン・四フッ化エチレン共重合体のことである。
(多層シート)
内層および外層を構成する樹脂としてmLLDPE(日本ポリエチレン(株)製、「カーネルKF270」)を用い、中間層を構成する樹脂としてCOP(日本ゼオン(株)製、「ZEONEX 690R」)を用い、内層および外層の厚さが各々15μm、中間層の厚さが30μm、内層/中間層/外層の構成となるように、多層Tダイ成形機にて2種3層の多層COP系シートを作製した。
なお、mLLDPEとはメタロセン系線状低密度ポリエチレン、COPとは環状ポリオレフィンのことである。
内層および外層を構成する樹脂としてmLLDPE(日本ポリエチレン(株)製、「カーネルKF270」)を用い、中間層を構成する樹脂としてCOP(日本ゼオン(株)製、「ZEONEX 690R」)を用い、内層および外層の厚さが各々15μm、中間層の厚さが30μm、内層/中間層/外層の構成となるように、多層Tダイ成形機にて2種3層の多層COP系シートを作製した。
なお、mLLDPEとはメタロセン系線状低密度ポリエチレン、COPとは環状ポリオレフィンのことである。
[実施例1]
<ゴム栓の製造>
表1に示すように、第1のシートとして第1の未加硫IRシート、バリアシートとしてETFEシート、第2のシートとして第2の未加硫IRシートを用い、この順に積層し、これを厚さ5mmの平板を成型するプレス金型内に載置し、プレス成型機を用いて上下プレス板温度175℃、プレス圧力50MPa、プレス時間10分の条件にて熱圧縮および加硫成型した。次いで、金型を冷却プレス成型機に移し、5分間冷却した。得られた厚さ5mmの平板を脱型し、直径65mmの円板状に打ち抜き、これを試験体とした。該試験体は、バリアシートにより上下に仕切られており、バリアシートを基準にして反容器側を反容器側ゴム、容器側を容器側ゴムとした。なお、熱圧縮および加硫成型後の第1のシートは反容器側ゴムに、第2のシートは容器側ゴムに相当する。
<ゴム栓の製造>
表1に示すように、第1のシートとして第1の未加硫IRシート、バリアシートとしてETFEシート、第2のシートとして第2の未加硫IRシートを用い、この順に積層し、これを厚さ5mmの平板を成型するプレス金型内に載置し、プレス成型機を用いて上下プレス板温度175℃、プレス圧力50MPa、プレス時間10分の条件にて熱圧縮および加硫成型した。次いで、金型を冷却プレス成型機に移し、5分間冷却した。得られた厚さ5mmの平板を脱型し、直径65mmの円板状に打ち抜き、これを試験体とした。該試験体は、バリアシートにより上下に仕切られており、バリアシートを基準にして反容器側を反容器側ゴム、容器側を容器側ゴムとした。なお、熱圧縮および加硫成型後の第1のシートは反容器側ゴムに、第2のシートは容器側ゴムに相当する。
<評価>
(内容物吸着性および透過性の評価)
JIS−Z0208のカップ法に準じ、直径60mm、深さ25mmの金属カップ内に、内容物として脂溶性ビタミンEであるβ−トコフェロールの1質量%エタノール溶液を30mL充填し、試験体の容器側、すなわち容器側ゴムが内容物と接するように試験体を金属カップに被せて密封し、サンプルを作製した。該サンプルを計量した後、60℃×20%RHの恒温恒湿槽内に、倒立させた状態で4ヶ月間静置させる試験を実施した。
4ヶ月経過後のサンプルを恒温恒湿槽槽内から取り出し、計量を行った。試験前後でのサンプルの計量結果を差し引き、減少分を求めた。減少分から一定時間(24h)に単位面積(1m2)あたりの試験体を通過した量を求め、これに試験体の単位厚み(1mm)を掛けた値を透過係数(g・mm/m2・24h)とした。結果を表1に示す。
(内容物吸着性および透過性の評価)
JIS−Z0208のカップ法に準じ、直径60mm、深さ25mmの金属カップ内に、内容物として脂溶性ビタミンEであるβ−トコフェロールの1質量%エタノール溶液を30mL充填し、試験体の容器側、すなわち容器側ゴムが内容物と接するように試験体を金属カップに被せて密封し、サンプルを作製した。該サンプルを計量した後、60℃×20%RHの恒温恒湿槽内に、倒立させた状態で4ヶ月間静置させる試験を実施した。
4ヶ月経過後のサンプルを恒温恒湿槽槽内から取り出し、計量を行った。試験前後でのサンプルの計量結果を差し引き、減少分を求めた。減少分から一定時間(24h)に単位面積(1m2)あたりの試験体を通過した量を求め、これに試験体の単位厚み(1mm)を掛けた値を透過係数(g・mm/m2・24h)とした。結果を表1に示す。
(再封性の評価)
先の内容物吸着性および透過性の評価と同様にして、直径60mm、深さ25mmの金属カップに、β−トコフェロールの1質量%エタノール溶液を30mL充填し、試験体を被せて密封した。試験体に注射針を穿刺し、1時間静置した。その後これを逆さまにして、注射針を引き抜いた際の穴の閉塞具合を観察し、以下の基準にて評価した。結果を表1に示す。
◎:注射針を引き抜いた後、3分経過しても充填液が滴下しない。
○:注射針を引き抜いた後、3分以内に滴下した充填液が5滴以内である。
△:注射針を引き抜いた後、3分以内に滴下した充填液が5滴超、15滴以内である。
×:注射針を引き抜いた後、3分以内に滴下した充填液が15滴超である。
先の内容物吸着性および透過性の評価と同様にして、直径60mm、深さ25mmの金属カップに、β−トコフェロールの1質量%エタノール溶液を30mL充填し、試験体を被せて密封した。試験体に注射針を穿刺し、1時間静置した。その後これを逆さまにして、注射針を引き抜いた際の穴の閉塞具合を観察し、以下の基準にて評価した。結果を表1に示す。
◎:注射針を引き抜いた後、3分経過しても充填液が滴下しない。
○:注射針を引き抜いた後、3分以内に滴下した充填液が5滴以内である。
△:注射針を引き抜いた後、3分以内に滴下した充填液が5滴超、15滴以内である。
×:注射針を引き抜いた後、3分以内に滴下した充填液が15滴超である。
[実施例2〜6]
各シートとして表1に示すものを用いた以外は、実施例1と同様にして試験体を製造し、評価を実施した。結果を表1に示す。
各シートとして表1に示すものを用いた以外は、実施例1と同様にして試験体を製造し、評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例7]
各シートとして表1に示すものを用い、プレス成型機を用いて上下プレス板温度175℃、プレス圧力50MPa、プレス時間10分の条件にて熱圧縮して成型した以外は、実施例1と同様にして試験体を製造し、評価を実施した。結果を表1に示す。
各シートとして表1に示すものを用い、プレス成型機を用いて上下プレス板温度175℃、プレス圧力50MPa、プレス時間10分の条件にて熱圧縮して成型した以外は、実施例1と同様にして試験体を製造し、評価を実施した。結果を表1に示す。
[比較例1、2]
第1および第2のシートとして表1に示すものを用い、バリアシートを用いなかった以外は、実施例1と同様にして試験体を製造し、評価を実施した。結果を表1に示す。
第1および第2のシートとして表1に示すものを用い、バリアシートを用いなかった以外は、実施例1と同様にして試験体を製造し、評価を実施した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例で得られた試験体は、いずれも透過係数の値が低かった。この結果より、実施例の試験体は、内容物の吸着および透過を抑制することが分かった。また、実施例の試験体は再封性も良好であり、特に第1および第2のシートとして未加硫IRシートを用いた実施例1および2で得られた試験体は、再封性が優れていた。
一方、比較例で得られた試験体は、バリアシートを用いなかったため、透過係数の値が実施例に比べて著しく高く、内容物の吸着及び透過を抑制することが困難であることが分かった。
一方、比較例で得られた試験体は、バリアシートを用いなかったため、透過係数の値が実施例に比べて著しく高く、内容物の吸着及び透過を抑制することが困難であることが分かった。
10:ゴム栓、11:バリアシート、12:反容器側ゴム、13:容器側ゴム、14:下面の周部、15:下面の中央部、20:積層体、21:バリアシート、22:第1のシート、23:第2のシート、24:金型、25:成型物、30:ゴム栓、31:脚部、40:容器、41:口部、42:縁部、43:フランジ部、50:医療用容器、60:ゴム栓体、61:ゴム栓押え、62:支持台部、63:フランジ部、70:医療用容器。
Claims (11)
- 容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートが、上下に仕切るように埋め込まれたことを特徴とするゴム栓。
- 前記バリアシートがエチレン・四フッ化エチレン共重合体、ポリ四フッ化エチレン、ポリ塩化ビニリデンからなる群より選ばれる1種の樹脂からなる単層シート、または環状ポリオレフィン、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アルミニウム箔からなる群より選ばれる1種を含む多層シートであることを特徴とする請求項1に記載のゴム栓。
- 前記バリアシートを基準にして、反容器側ゴムが容器側ゴムよりも厚いことを特徴とする請求項1または2に記載のゴム栓。
- 前記バリアシートを基準にして、反容器側ゴムと容器側ゴムの材質が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴム栓。
- 下面の周部が容器の口部の縁部に接触し、かつ前記下面の中央部が前記口部内に挿入して容器を密封することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴム栓。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のゴム栓と、該ゴム栓の外周に形成されたゴム栓押えとを具備することを特徴とするゴム栓体。
- 未加硫ゴムからなる第1のシートと、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートと、未加硫ゴムからなる第2のシートとを順に積層させ、金型内に載置し、熱圧縮および加硫成型することを特徴とするゴム栓の製造方法。
- ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第1のシートと、容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートと、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第2のシートとを順に積層させ、金型内に載置し、熱圧縮して成型することを特徴とするゴム栓の製造方法。
- 容器に収容される内容物成分の吸着および透過を抑制するバリアシートを金型内に載置し、該バリアシートの上下面を覆うようにポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを流動射出させて成型することを特徴とするゴム栓の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム栓を備えたことを特徴とする医療用容器。
- 請求項6に記載のゴム栓体を備えたことを特徴とする医療用容器。
Priority Applications (1)
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JP2007324723A JP2009143616A (ja) | 2007-12-17 | 2007-12-17 | ゴム栓とその製造方法、およびゴム栓を備えた医療用容器、ならびにゴム栓を具備するゴム栓体と、ゴム栓体を備えた医療用容器 |
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Cited By (3)
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CN102743291A (zh) * | 2011-04-20 | 2012-10-24 | 江苏博生医用新材料股份有限公司 | 无硅化高弹性镀膜药物瓶塞及其制造方法 |
CN110638801A (zh) * | 2019-08-23 | 2020-01-03 | 四川科瑞德制药股份有限公司 | 一种注射用药品及其制备方法 |
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2007
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CN102743291A (zh) * | 2011-04-20 | 2012-10-24 | 江苏博生医用新材料股份有限公司 | 无硅化高弹性镀膜药物瓶塞及其制造方法 |
CN102743291B (zh) * | 2011-04-20 | 2014-03-12 | 江苏博生医用新材料股份有限公司 | 无硅化高弹性镀膜药物瓶塞及其制造方法 |
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