JP2009143357A - 車両用ウェザーストリップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用ドア12のドアパネル13に固定される基部14と、基部14から突出した上段リップ15と、上段リップ15の下側で基部14から突出した下段リップ16とを備えるとともに、上段リップ15に複数の繊維が接着された部分であって窓ガラス19と摺動可能に当接する植毛部21と、下段リップ16に滑剤が膜状に形成された部分であって窓ガラス19と摺動可能に当接する滑膜部22とを備えて構成する。
【選択図】図1
Description
図3は、同文献の図1に対応する図面であり、この図3を用いて、特許文献1の技術を簡単に説明する。
このトリム部105には、ドアガラス(図示略)に接触するシールリップ106,107が形成されている。
また、これらのシールリップ106,107には、それぞれ、植毛108,109が設けられている。
そして、このような隙間は、窓ガラスが昇降する際にシールリップ106,107と窓ガラスとの間に浸入した砂粒や埃を捕捉するという点では必要であるものの、窓ガラスを締め切った際に車内の防音性を確保するという観点からは好ましくない。
つまり、窓ガラスとシールリップ106,107との間に生じた上記の微細な隙間により、窓ガラスが昇降する際にシールリップ106,107が窓ガラス表面の水滴を部分的にふき取ることが出来なくなってしまうのである。
また、請求項3記載の本発明の車両用ウェザーストリップは、請求項1または2記載の内容において、該薄膜部は、該滑剤として高分子化合物が用いられていることを特徴としている。
また、下段リップ先端部の断面曲率よりも上段リップの先端部の断面曲率を大きく設定することで、上段リップの先端部を覆うように植毛部を上段リップに固着させやすくすることが出来る。(請求項2)
また、市場において安価で入手しやすい高分子化合物を滑剤として用いることで、接着剤を用いることが不要となり、コストダウンに寄与することが出来るとともに、地球環境保護に寄与することが出来る。(請求項3)
また、極めて硬度が高い非晶質の炭素を滑剤として用いることで、高い耐久性および摺動性を実現することが出来る。(請求項4)
図1に示すように、ベルトモールアウタ(ウェザーストリップ)11は、車両用ドア12のアウタードアパネル(ドアパネル)13の上端部13Aに設けられている。
基部14は、アウタードアパネル13の上端部13Aを挟持する部分であって、金属製のクリップ18が内蔵されている。
上段リップ15および下段リップ16は、基部14から窓ガラス19の方向へ突出し、この窓ガラス19に当接しているTEO(Thermo Elastic Olefin)製の部品である。
また、上段リップ15の先端部15Cの断面曲率R1は、下段リップ16の先端部16Cの断面曲率R2よりも大きくなるように(即ち、R1>R2の関係を満たすように)に設定されている。
この植毛部21は、上段リップ15の下面15Bおよび先端部15Cに塗布された接着剤に対し、粉末状にした繊維を静電気により付着させるという手法(いわゆる、静電植毛)により形成された部分である。
この滑膜部22は、滑剤としてのシリコンが下段リップ16の下面16Bおよび先端部16Cにおいて薄膜状にコーティングされた部分である。
本発明の一実施形態に係る車両用ウェザーストリップは上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
また、上段リップ15の先端部15Cの断面曲率R1が過度に小さく設定されていると仮定すると、この先端部15Cに繊維を付着させることが困難となり、植毛部21を形成することが出来ない。これにより、窓ガラス19に付着した砂粒や埃を十分に捕捉できず、窓ガラス19を傷つける事態を招くおそれがある。
このとき、下段リップ16には滑膜部22が形成されているので、下段リップ22と窓ガラス19とを滑らかに摺動させることが可能となる。換言すれば、下段リップ16と窓ガラス19との摩擦が大きくなり、下段リップ16が窓ガラス19の動きに追従して巻き込まれるという事態を防ぐことが出来るのである。
さらに、この下段リップ16の先端部16Cの断面曲率R2は、上段リップ15の先端部15Cの断面曲率R1よりも小さくなるように設定されているので、下段リップ16の先端部16Cを比較的強い圧力で窓ガラス19に対して押し付けることが可能となる。
もちろん、窓ガラス19が上下動した場合であっても、或いは、上下動しない場合であっても、種々の作用および効果を得ることができる。
つまり、窓ガラス19が開けられたり(図1中矢印A1参照)、閉められたり(図1中矢印A2参照)する場合であっても、上段リップ15の植毛部21は、窓ガラス19と上段リップ15との間に浸入した砂粒や埃を捕捉するので、窓ガラス19が傷つく事態を回避することが出来る。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが出来る。
また、上述の実施形態においては、滑剤が下段リップ16の下面16Bおよび先端部16Cにおいて薄膜状にコーティングされることで滑膜部22が形成された場合について説明したが、このような場合に限定するものではない。例えば、滑剤を含むTEO材を滑膜部22とし、このTEO材22を下段リップ16の下面16Bおよび先端部16Cに溶着させるようにしても良い。
12 ドア(車両用ドア)
13 アウタードアパネル(ドアパネル)
14 基部
15 上段リップ
15C 上段リップの先端部
16 下段リップ
16C 下段リップの先端部
19 窓ガラス
21 植毛部
22 滑膜部
R1 上端リップの先端部の断面曲率
R2 下端リップの先端部の断面曲率
Claims (4)
- 車両のドアに設けられた窓ガラスに当接する、車両用ウェザーストリップであって、
該ドアのドアパネルに固定される基部と、
該基部から突出した上段リップと、
該上段リップの下側で該基部から突出した下段リップとを備えるとともに、
該上段リップに複数の繊維が接着された部分であって該窓ガラスと摺動可能に当接する植毛部と、
該下段リップに滑剤が膜状に形成された部分であって該窓ガラスと摺動可能に当接する滑膜部とを備える
ことを特徴とする、車両用ウェザーストリップ。 - 該上段リップの先端部の断面曲率は、該下段リップの先端部の断面曲率よりも大きく設定され、
該植毛部は、該上段リップの先端部を覆うように形成されている
ことを特徴とする、請求項1記載の車両用ウェザーストリップ。 - 該薄膜部は、該滑剤として高分子化合物が用いられている
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用ウェザーストリップ。 - 該薄膜部は、該滑剤として非晶質の炭素が用いられている
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用ウェザーストリップ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007322124A JP2009143357A (ja) | 2007-12-13 | 2007-12-13 | 車両用ウェザーストリップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007322124A JP2009143357A (ja) | 2007-12-13 | 2007-12-13 | 車両用ウェザーストリップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009143357A true JP2009143357A (ja) | 2009-07-02 |
Family
ID=40914525
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009143357A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63133405U (ja) * | 1987-02-25 | 1988-08-31 | ||
JPH07290604A (ja) * | 1994-04-21 | 1995-11-07 | Tokiwa Chem Kogyo Kk | 自動車用ウエザストリツプの成形方法 |
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2007
- 2007-12-13 JP JP2007322124A patent/JP2009143357A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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JPS63133405U (ja) * | 1987-02-25 | 1988-08-31 | ||
JPH07290604A (ja) * | 1994-04-21 | 1995-11-07 | Tokiwa Chem Kogyo Kk | 自動車用ウエザストリツプの成形方法 |
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