JP2009142034A - 電力供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電源ラインVDD、VSS間に直列に接続されたトランジスタTr1、Tr2及びTr3、Tr4、Tr1とTr2との間とTr3とTr4との間に接続されたコイル9を有するH型ブリッジ回路1と、Tr1からコイル9を介してTr4に電流が流れる正転時電流経路、Tr3からTr2に電流が流れる反転時電流経路を交互に形成し、正転時電流経路形成の直後にTr1をオフしてTr2をオンすることにより正転時還流電流路を形成し、反転時電流経路形成の直後にTr3をオフしてTr4をオンすることにより反転時還流電流路を形成するノンオーバーラップ生成回路2、3とによって電力供給装置を構成する。
【選択図】 図2
Description
図中のトランジスタTr1とトランジスタTr2とのドレイン同士の接続点が出力端子OUT1である。また、図中のトランジスタTr3とトランジスタTr4とのドレイン同士の接続点が出力端子OUT2である。出力端子OUT1と出力端子OUT2との間には負荷としてコイル9が接続されている。
トランジスタTr1〜Tr4には、各々寄生ダイオードD1、D2、D3、D4が存在している。正転時還流電流経路12において、電流は寄生ダイオードD2を通って流れる。また、反転時還流電流経路14において、電流は寄生ダイオードD4を通って流れる。
正転時、信号PG1は図15(a)に示したPWM波形を持つパルス幅変調信号(以下、PWM変調信号)となる。PWM変調信号は、Lowレベル(以下、Lレベル)とHighレベル(以下、Hレベル)とが切り替る。トランジスタTr1は、PWM変調信号のレベルに応じてオン、オフする。
また、図15(b)に示したように、信号NG1はLレベルであり、図15(c)に示したように信号PG2と信号NG2はそれぞれHレベルである。
正転時、先ず、信号PG1及び信号NG1がLレベル、信号PG2及び信号NG2がHレベルになる。このとき、トランジスタTr2、トランジスタTr3はオフし、トランジスタTr1、トランジスタTr4がオンする。この結果、図11中の矢線11で示した電流経路が形成される。電流は、電源ラインVDD→トランジスタTr1→コイル9→トランジスタTr4→電源ラインVSSの順に流れる。電流が流れたことによってコイル9にはエネルギが蓄積される。
反転時、信号PG2は図16(c)に示したPWM変調信号となる。また、図16(d)に示したように、NG2は常にLレベルの信号である。このとき、トランジスタTr3はPWM変調信号のレベルに応じてオン、オフする。また、トランジスタTr1及びトランジスタTr4はオフし、トランジスタTr2がオンする。この結果、図13中の矢線13で示す電流経路が形成される。このとき、電流は、電源ラインVDD→トランジスタTr3→コイル9→トランジスタTr2→電源ラインVSSの順に流れてコイル9にエネルギを蓄積する。
図11に示した電流経路は、前記したように、トランジスタTr1とトランジスタTr4とをオンすることによって形成される。この状態からトランジスタTr1とトランジスタTr4とをオフすると、電流は、図17に示した矢線17のように、電源ラインVSS→寄生ダイオードD2→コイル9→寄生ダイオードD3→電源ラインVDDの順に流れる。このときのエネルギ損失EL1は、以下の式(1)のように表される。
EL1=I×VF×2 …式(1)
EL2=I2×R×2 …式(2)
となる。
ここで、I=0.2(A)
VF=0.7(V)
R=2(Ω)とすると、
EL1=0.28(W)
EL2=0.08(W)となる。
このような従来技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
また、トランジスタTr1〜Tr4をオンまたはオフさせるため、全てのトランジスタでスイッチング損失が発生する。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであって、H型ブリッジ回路とその制御回路とを同一の電源で駆動させながら制御回路の故障を防ぎ、かつ、H型ブリッジ回路の入力電流を効率よくコイル電流に変換させ、さらにスイッチング損失を低減することができる電力供給装置を提供することを目的とする。
また、請求項3に記載の電力供給装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1トランジスタ及び前記第3トランジスタがPMOSトランジスタであり、前記第2トランジスタ及び前記第4トランジスタがNMOSトランジスタであり、前記第1電源が正電源であり、前記第2電源は負電源またはグラウンドであることを特徴とする。
また、請求項5に記載の電力供給装置は、請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の発明において、前記流路制御手段が、前記第1流路の形成後、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとにパルス幅変調信号が入力されることにより、前記第1トランジスタをオフして前記第2トランジスタをオンすることによって前記還流電流路を形成することを特徴とする。
請求項4に記載の電力供給装置は、第1トランジスタ及び第3トランジスタがNMOSトランジスタであり、第2トランジスタ及び第4トランジスタがPMOSトランジスタであり、第1電源が負電源またはグラウンドであり、第2電源は正電源とすることにより、周知の構成を使って比較的簡単にH型ブリッジ回路を構成することができる。
請求項6に記載の電力供給装置は、第1トランジスタに入力されるパルス幅変調信号と、第2トランジスタに入力される前記パルス幅変調信号との間にノンオーバーラップの関係があるため、第1トランジスタと第2トランジスタとが同時にオンして両者に貫通電流が流れることを防ぐことができる。
(回路構成)
・H型ブリッジ回路
図1は、本実施形態の電力供給装置を説明するための回路図である。図示した電力供給装置は、H型ブリッジ回路1と、ノンオーバーラップ生成回路2、3と、を備えている。
H型ブリッジ回路1は、電源ラインVDDと、電源ラインVSSとの間に直列に接続された第1トランジスタ(トランジスタTr1)及び第2トランジスタ(トランジスタTr2)とを備えている。また、電源ラインVDDと、電源ラインVSSとの間に直列に接続された第3トランジスタ(トランジスタTr3)及び第4トランジスタ(トランジスタTr4)と、を備えている。そして、トランジスタTr1とトランジスタTr2との間と、トランジスタTr3とトランジスタTr4との間に、負荷であるコイル9が接続されて構成されている。
さらに、図1に示した電力供給装置は、PWM変調信号8をノンオーバーラップ生成回路2、3に入力するための乗算回路4、5を備えている。乗算回路4には正転制御信号7が入力されている。また、乗算回路5には、インバータ6によって正転制御信号7が反転された反転制御信号70が入力されている。
本実施形態では、図1に示したトランジスタTr1をオフしてトランジスタTr2をオンすることにより、トランジスタTr2、トランジスタTr4を介してコイル9に電流を流す還流電流路を形成する。
また、反転時電流経路の形成の直後にトランジスタTr3をオフしてトランジスタTr4をオンすることにより、トランジスタTr2、トランジスタTr4を介してコイル9に電流を流す還流電流路を形成するものとした。
RP1=RP2>RN1=RN2 …式(3)
なお、トランジスタのオン抵抗値は、ゲートの幅Wとゲート長であるLとの比であるW/Lを大きくすることによって変更することが可能である。ただし、W/Lを大きくすることによってリーク電流やゲート容量も増大する。このため、本実施形態のH型ブリッジ回路1のオン抵抗値は、W/Lと素子特性との関係によって決定される。
図2は、図1に示した電力供給装置のノンオーバーラップ生成回路2、3の具体的な構成を説明するための図である。ノンオーバーラップ生成回路2は、NAND回路24、インバータ20、21、NOR回路27によって構成されている。同様に、ノンオーバーラップ生成回路3は、NAND回路25、インバータ22、23、NOR回路28によって構成されている。また、乗算回路4、5として、ノンオーバーラップ生成回路2にはNOR回路26が、ノンオーバーラップ生成回路にはNOR回路29が設けられている。
PWM変調信号8は、NOR回路26、29に入力される。正転制御信号7はNOR回路26に入力される。また、インバータ6を介して反転制御信号70となり、NOR回路29に入力される。
I 正転時
図3、図4及び図5は、以上述べた電力供給装置が正転時電流経路及び正転時還流電流経路を形成する際の動作を説明するための図である。図3(a)は正転時電流経路Aを示し、(b)は正転時還流電流経路A’を示している。本実施形態では、ノンオーバーラップ生成回路2、3が、トランジスタTr1〜Tr4を制御して正転時電流経路A、正転時還流電流経路A’を形成する。
図4は、図3(a)、(b)に示した正転時電流経路A、正転時還流電流経路A’を形成する際のH型ブリッジ回路1の状態を説明するための図である。図4(a)、(b)は、正転時電流経路A、正転時還流電流経路A’形成のために入力されるPWM変調信号8及び正転制御信号7(CLK)である。また、図4(c)〜(f)は、図4(a)、(b)に示したPWM変調信号8、正転制御信号7が本実施形態の電力供給装置に入力された場合にトランジスタTr1に入力される信号PG1、トランジスタTr2に入力される信号NG1、トランジスタTr3に入力される信号PG2、トランジスタTr4に入力される信号NG2をそれぞれ示している。
具体的には、図5(a)は、PWM変調信号8、正転制御信号7(CLK)、ノンオーバーラップ生成回路2を構成する各素子が出力する信号、信号PG1、信号NG1を示している。図中に示した数字は、図2に示したノンオーバーラップ生成回路2を構成する各素子の符号に対応している。
・正転時電流経路形成時の動作
図1に示すように、ノンオーバーラップ生成回路2には、PWM変調信号8と正転制御信号7とが入力されている。PWM変調信号8は、図4(a)のようにHレベルとLレベルとが存在するパルス信号である。正転制御信号7は、常にLレベルである(図4(b))。
PWM変調信号8がLレベルである場合、図5(a)上段に示すように、図2に示したNOR回路26によってHレベルの信号が出力される。出力されたHレベルの信号は、NOR回路27に入力される。NOR回路27は、インバータ20から入力される信号のHレベルまたはLレベルによらず、トランジスタTr2にLレベルの信号NG1を出力する。トランジスタTr2は、NMOSトランジスタであるから、Lレベルの信号NG1が入力されたことによってオフされる。
PWM変調信号8がLレベルである場合、図5(b)上段に示すように、図2に示したNOR回路29によってLレベルの信号が出力される。出力されたLレベルの信号は、NAND回路25に入力される。Lレベルの信号が入力されたNAND回路25は、インバータ23から入力される信号のレベルによらず、トランジスタTr3のゲート電極にHレベルの信号PG2を出力する。トランジスタTr3は、PMOSトランジスタであるから、Hレベルの信号PG2が入力されたことによってオフされる。
この結果、本実施形態の電力供給装置のH型ブリッジ回路1には、図3(a)に示した正転時電流経路Aが形成される。
正転時電流経路Aの形成時から時間TDの経過後、図4(a)に示したように、PWM変調信号8がLレベルからHレベルに切り替えられる。このとき、図5(a)下段に示したように、ノンオーバーラップ生成回路2のNOR回路26には、Hレベルの信号とLレベルの信号とが入力される。NOR回路26は、Lレベルの信号を出力し、出力されたLレベルの信号がNAND回路24に入力される。Lレベルの信号が入力されたNAND回路24は、インバータ21から入力される信号のレベルによらず、トランジスタTr1のゲートにHレベルの信号PG1を出力する。PMOSトランジスタであるトランジスタTr1は、Hレベルの信号PG1が入力されたことによってオフされる。
また、以上述べた動作において、トランジスタTr2は、インバータ20の影響によってトランジスタTr1のオフから少し遅れてオンすることになる。この動作により、本実施形態の電力供給装置では、トランジスタTr1とトランジスタTr2とが略同時にオンすることによって両者の間に貫通電流が流れることを防止している。
図6、図7及び図8は、電力供給装置が反転時電流経路及び反転時還流電流経路を形成する際の動作を説明するための図である。図6(a)は反転時電流経路Bを示し、(b)は反転時還流電流経路B’を示している。本実施形態では、ノンオーバーラップ生成回路2、3が、トランジスタTr1〜Tr4を制御して反転時電流経路B、反転時還流電流経路B’を形成する。
図8は、図6に示した回路の真理値表を示している。図8(a)はノンオーバーラップ生成回路2の動作を、図8(b)はノンオーバーラップ生成回路3の動作を示す真理値表である。図8(a)、(b)の上段は反転時電流経路Bを形成する場合の動作、下段は反転時還流電流経路B’を形成する場合の動作を示す真理値表である。
・反転時電流経路形成時の動作
図1に示すように、ノンオーバーラップ生成回路2には、PWM変調信号8と正転制御信号7とが入力されている。正転制御信号7は、図7(b)に示したように、常にHレベルである。
PWM変調信号8がLレベルである場合、図8(a)上段に示すように、図2に示したNOR回路26によってLレベルの信号が出力される。出力されたLレベルの信号は、NAND回路24に入力される。Lレベルの信号が入力されたNAND回路24は、インバータ21から入力される信号のレベルによらずトランジスタTr1のゲート電極にHレベルの信号PG1を出力する。トランジスタTr1は、PMOSトランジスタであるから、Hレベルの信号PG1が入力されたことによってオフされる。
PWM変調信号8がLレベルである場合、図8(b)上段に示すように、図2に示したNOR回路29によってHレベルの信号が出力される。出力されたHレベルの信号は、NOR回路28に入力される。Hレベルの信号が入力されたNOR回路28は、インバータ22から入力される信号のHまたはLによらず、トランジスタTr4のゲート電極にLレベルの信号NG2を出力する。トランジスタTr4は、NMOSトランジスタであるから、Lレベルの信号NG2が入力されたことによってオフされる。
この結果、本実施形態の電力供給装置のH型ブリッジ回路1には、図6(a)に示した反転時電流経路Bが形成される。
反転時電流経路Bの形成から時間TDの経過後、図7(a)に示したように、PWM変調信号8がLレベルからHレベルに切り替わる。このとき、図8(a)下段に示すように、ノンオーバーラップ生成回路2のNOR回路26には、Hレベルの信号とHレベルの信号とが入力される。NOR回路26は、Lレベルの信号を出力し、出力されたLレベルの信号がNAND回路24に入力される。Lレベルの信号が入力されたNAND回路24は、インバータ21から入力される信号のレベルによらず、トランジスタTr1のゲート電極にHレベルの信号PG1を出力する。トランジスタTr1は、PMOSトランジスタであるから、Hレベルの信号PG1が入力されたことによってオフされる。
この結果、本実施形態の電力供給装置のH型ブリッジ回路1には、図6(b)に示した反転時還流電流経路B’が形成される。
以上述べた本実施形態は、前記したように、トランジスタTr2、トランジスタTr4のオン抵抗値がトランジスタTr1、トランジスタTr3よりも小さくなっている。このため、コイル9の充電時の時定数よりも放電時の時定数が小さくなる。この結果、図4(h)、図7(h)に示したように、コイル9を流れる電流ILの平均電流が、コイル9のエネルギの蓄積時と放出時とで時定数が等しい従来技術よりも大きくなる。
さらに、本実施形態では、電源ラインVDDを介すことなく還流電流を流す経路が形成できるので、還流電流による電源ラインVDDの電位上昇を防ぐことができる。このため、本実施形態の電力供給装置では、ノンオーバーラップ生成回路2、3が故障する可能性を低減することができる。
ただし、本実施形態は、上記したようにトランジスタTr1を第1トランジスタ、トランジスタTr3を第3トランジスタとする構成に限定されるものではない。例えば、トランジスタTr3を第1トランジスタ、トランジスタTr4を第2トランジスタ、トランジスタTr1を第3トランジスタ、トランジスタTr2を第4トランジスタとしてもよい。
さらに、本実施形態は、トランジスタTr1及びトランジスタTr4をオンさせたことによって形成される電流経路を第1流路とし、トランジスタTr3及びトランジスタTr2をオンさせたことによって形成される電流経路を第2流路とするものに限定されるものではない。第1流路と第2流路とは、互いに反転するように形成される電流の経路であればよい。
図9は、以上述べた本実施形態の電流経路をモデル化して示した図である。図9(a)は正転時電流経路、反転時電流経路のモデルである。(b)は、正転時還流電流経路、反転時電流還流経路のモデルである。図9(a)、(b)に示したRPはPMOSトランジスタのオン抵抗値、Lはコイルのインピーダンス、rはコイルの抵抗成分である。また、RNはNMOSトランジスタのオン抵抗値である。(a)に示したIst1(t)は正転時電流経路、反転時電流経路に流れる電流値である。(b)に示したIst2(t)は正転時還流電流経路、反転時還流電流経路に流れる電流値である。
Ist1(t)=VDD/R1+(Ist2−VDD/R1)×exp(−R1/L×t)…式(4)
ただし、R1=RP+RN+r …式(5)
また、正転時還流電流経路、反転時還流電流経路の形成時において流れる電流Ist2(t)は、正転時還流電流経路、反転時還流電流経路の形成の初期段階に流れる電流、すなわち正転時電流経路、反転時電流経路の形成終了段階に流れる電流Ist1を使って以下のように表される。
Ist2(t)=Ist1×exp(−R2/L×T) …式(6)
ただし、式(6)において、
R2=2RN+r …式(7)
電力供給装置が状態S1である期間が時刻tnから時刻tn+TDまで続いた場合、流れるIDDaveは、以下の式(8)によって表される。
TD=PWM_duty/100×T …式(9)
ILaveは、コイル9を流れる電流の平均値である。本実施形態では、ILaveを、正転時電流経路A、正転時還流電流経路A’の形成時、または反転時電流経路B、反転時電流還流経路B’の形成時にコイル9に流れた電流を動作時間Tで平均化した電流値である。状態S1の期間が時刻tnから時刻tn+TDまで、状態S2の期間が時刻tn+TDから時刻tn+1までとした場合、ILaveは、式(4)、式(7)を用い、以下の式(10)によって表される。
K=ILave/IDDave …式(11)
式(11)に式(8)、式(10)を代入すると、以下の式(12)が得られる。
K=1+L×Iist1×R1/R2×(1−exp(−R2/L×(T−TD)))
…式(12)
ここで、式(12)において抵抗値R1、R2の大小関係に着目し、PWM変換効率Kを考察するものとする。例えば、PWM変調信号のデューティ比を50%、RP+RN=3.2Ωとすると、
T−TD=1/(2×T)
R1=10Ω
R2=2RN+r
となるから、
式(12)は、
K
=1+L×Ist1_duty50×R1/R2×(1−exp(−R2/L×1/(2×T)))
/{VDD×1(2×T)+L×(VDD/R1−Ist2_duty50)
×(exp(−R1/L×1/(2×T))−1)} …式(13)
となり、R1、R2の関数(抵抗値RNの関数である)として表現できる。
前記したように、本実施形態の電力供給装置のH型ブリッジ回路1では、P型のトランジスタTr1、トランジスタTr3のオン抵抗値がN型のトランジスタTr2、トランジスタTr4のオン抵抗値よりも高い。すなわち、本実施形態では、抵抗値RNと抵抗値RPとがRP>RNの関係を満たしている。したがって、本実施形態で説明したH型ブリッジ回路1は、エネルギの蓄積時と蓄積されたエネルギの放出時とで時定数が等しくなる従来技術よりも大きいコイル電流を得ることができ、電流の変換効率を高めることができる(図4(h)、図7(h))。
なお、本実施形態は、抵抗値RNと抵抗値RPとがRP<RNとなる場合、PMOSトランジスタを使って還流電流を流すよう構成しても同様の効果を得ることができる。このような電力供給装置は、モータ全般に適用可能であるが、特にボイスコイルモータに適用することに適している。
2,3 ノンオーバーラップ生成回路
4,5 乗算回路
6 インバータ
7 正転制御信号
70 反転制御信号
8 PWM変調信号
9 コイル
20,21,22,23 インバータ
24,25 NAND回路
26,27,28,29 NOR回路
VDD,VSS 電源ライン
Claims (6)
- 第1電源と第2電源との間に直列に接続された第1トランジスタ及び第2トランジスタと、前記第1電源と前記第2電源との間に接続された第3トランジスタ及び第4トランジスタと、を備え、前記第1のトランジスタと前記第2トランジスタとの間と、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタとの間に負荷を接続してなるH型ブリッジ回路を含み、前記第1トランジスタから前記負荷を介して前記第4トランジスタに電流が流れる第1流路と、前記第3トランジスタから前記負荷を介して前記第2トランジスタに電流が流れる第2流路と、を交互に形成する流路制御手段を有する電力供給装置であって、
前記流路制御手段は、前記第1流路の形成の直後に、前記第1トランジスタをオフして前記第2トランジスタをオンすることにより、前記第2トランジスタ、前記第4トランジスタを介して前記負荷に電流を流す還流電流路を形成することを特徴とする電力供給装置。 - 前記第2トランジスタのオン抵抗値は前記第1トランジスタのオン抵抗値よりも低く、前記第4トランジスタのオン抵抗値は前記第3トランジスタのオン抵抗値よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の電力供給装置。
- 前記第1トランジスタ及び前記第3トランジスタがPMOSトランジスタであり、前記第2トランジスタ及び前記第4トランジスタがNMOSトランジスタであり、前記第1電源が正電源であり、前記第2電源は負電源またはグラウンドであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力供給装置。
- 前記第1トランジスタ及び前記第3トランジスタがNMOSトランジスタであり、前記第2トランジスタ及び前記第4トランジスタがPMOSトランジスタであり、前記第1電源が負電源またはグラウンドであり、前記第2電源は正電源であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電力供給装置。
- 前記流路制御手段は、
前記第1流路の形成後、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとにパルス幅変調信号を入力することにより、前記第1トランジスタをオフして前記第2トランジスタをオンすることによって前記還流電流路を形成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電力供給装置。 - 前記第1トランジスタに入力される前記パルス幅変調信号と、前記第2トランジスタに入力される前記パルス幅変調信号とは、オンを示すパルス信号が同時に出力されることがない、またはオフを示すパルス信号が同時に出力されることがない、ノンオーバーラップの関係を有することを特徴とする請求項5に記載の電力供給装置。
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