JP2009141210A - 防水構造及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一筐体1と、第一筐体1に組み合わされる第二筐体2と、第一筐体1と第二筐体2との間に設けられ、第一筐体1と第二筐体2とに挟持される防水部材3と、を備えた防水構造は、第一筐体1と第二筐体2とを互いに突き合わせた状態で、第一筐体1の外周縁部と第二筐体2の外周縁部とが挟持部材4によって挟み付けられている。挟持部材4は、可撓性を有し、第一筐体1及び第二筐体2の各外周縁部の長さ方向において変形自在である。
【選択図】図3
Description
また、複数のケースを組み合わせるものであって、ケース間にパッキンを挟みこんで内面を合わせた後、外周面に設けた溝に、ステンレスなどの断面コの字型の止め具を嵌めて両者を接合することによって水漏れを防ぐようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、曲面形状を有するケース形状に合わせてステンレスなどで止め具を成形したような場合にあっては、ケースの形状が多数あれば、その種類分の止め具を用意しなければならず面倒であり、しかも、ケースと止め具との成形誤差などが大きい場合には確実に固定することができず、防水性能が不十分であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、曲面形状等の様々な形状の筐体であっても確実に固定して防水性能を向上させることのできる防水構造及び電子機器を提供することを目的としている。
前記第一筐体に組み合わされる第二筐体と、
前記第一筐体と前記第二筐体との間に設けられ、前記第一筐体と前記第二筐体とに挟持される防水部材と、を備えた防水構造であって、
前記第一筐体と前記第二筐体とを互いに突き合わせた状態で、前記第一筐体の外周縁部と前記第二筐体の外周縁部とが挟持部材によって挟み付けられており、
前記挟持部材は、可撓性を有し、前記第一筐体及び前記第二筐体の各外周縁部の長さ方向において変形自在であることを特徴とする。
前記挟持部材は、前記長さ方向に沿って所定間隔に複数のスリットが形成されていることを特徴とする。
前記挟持部材は、前記第一筐体及び前記第二筐体の各外周縁部の全周に渡って設けられていることを特徴とする。
前記挟持部材は前記第一筐体及び前記第二筐体の各外周縁部を挟み込んだ上で、前記挟持部材の長さ方向における両端部がキャップで覆われていることを特徴とする。
前記挟持部材によって挟み付けられた前記第一筐体及び前記第二筐体は、前記挟持部材とともにケース内に収容されていることを特徴とする。
前記第一筐体は表示部を備えることを特徴とする。
前記第一筐体は入力部を備えることを特徴とする。
請求項1〜7のいずれか一項に記載の防水構造を備えたことを特徴とする。
[第一の実施の形態]
第一の実施の形態では、本発明に係る防水構造を、表示装置に適用した場合を例に挙げる。図1は、表示装置100の外観斜視図、図2は、表示装置100の分解斜視図、図3は、切断線III−IIIに沿って切断した際の矢視断面図である。なお、以下の説明において上下方向、左右方向及び表裏面は、図1から見た際の方向を基準として説明している。上下方向とは第一筐体1の長手方向(X方向)、左右方向とは第一筐体1の幅方向(Y方向)を言い、表面及び裏面とは第一筐体1の厚さ方向(Z方向)を基準として言うものとする。
表示装置100は、液晶ディスプレイ(表示部)5が設けられた第一筐体1と、第一筐体1に嵌め合わされる第二筐体2と、第一筐体1と第二筐体2との嵌め合わせ面に介在されるOリング(防水部材)3、第一筐体1の外周縁部及び第二筐体2の外周縁部を挟み付ける挟持部材4等を備えている。
挟持部材4を構成するクリップ部41は、断面視略C字型をなしており、第一筐体1の凸部13及び第二筐体2の鍔部23の側面に沿って延在する側面部41cと、側面部41cに対して垂直にそれぞれ延在する二つの係合片41a,41bと、を備えている。互いに対向する二つの係合片41a,41bのうち一方の係合片41aの先端は、第二筐体2側に向けて折り曲げられて第一筐体1の凸部13に係合し、他方の係合片41bの先端は、第一筐体1側に向けて折り曲げられて第二筐体2の溝部24に係合するようになっている。
まず、第一筐体1に両面テープ12によって液晶ディスプレイ5を貼り付けて固定する。次いで、第二筐体2のOリング溝22にOリング3を圧入した上で、第二筐体2の表面に第一筐体1を重ね合わせる。そして、第一筐体1と第二筐体2とを互いに重ね合わせて、第一筐体1の凸部13及び第二筐体の溝部24に、挟持部材4の二つの係合片41a,41bを、挟持部材4の長さ方向の一端部側からスライドさせて全周に渡って係合させる。これにより第一筐体1の凸部13及び第二筐体2の鍔部23が挟持される。最後に、第一筐体1と第二筐体2とを締結ネジ6によって締結する。
挟持部材4は、複数のクリップ部41,41,…を所定間隔に配置した上で、弾性材料42によるインサート成形によって二重構造とされているので、互いに隣接するクリップ部41,41間の隙間によって、より小曲率の各筐体1,2の外形曲面にも対応することができる。その結果、第一筐体1の凸部13及び第二筐体2の鍔部23を確実に挟み込んで固定でき、防水性能を高めることができる。また、区切られたクリップ部41,41,…がそれぞれの変位に対応するため、大変形後も塑性変形を起こすことなく元の形状に復帰可能である。
挟持部材4は、第一筐体1の凸部13及び第二筐体2の鍔部23の全周に渡って設けられているので、両筐体1,2をより確実に固定して防水性能の向上を図ることができる。
図4は、オーディオプレーヤ200の外観斜視図、図5は、オーディオプレーヤ200の分解斜視図、図6は、オーディオプレーヤ200の組み立て途中の分解斜視図、図7は、第一筐体201と第二筐体202とを挟持部材204によって挟持した状態の一部断面斜視図、図8は、切断線VIII−VIIIに沿って切断した際の矢視断面図、図9は、図8の拡大図である。
第二の実施の形態では、本発明に係る防水構造を、オーディオプレーヤ200に適用した場合であり、第一の実施の形態とは挟持部材204の形状が異なっている。
オーディオプレーヤ200は、液晶ディスプレイ205が設けられた第一筐体201と、第一筐体201に嵌め合わされる第二筐体202と、第一筐体201を覆う第一カバー207と、第二筐体202を覆う第二カバー208と、第一筐体201及び第二筐体202を挟み付ける挟持部材204と、操作キー(操作部)209と、端部キャップ210等を備えている。
第一筐体201の下端部には、下方に突出し、後述の端部キャップ210に嵌合する突起214(図10(b)参照)が形成されている。
第二筐体202の下端部には、下方に突出し、後述の端部キャップ210に嵌合する突起225(図10(b)参照)が形成されている。
クリップ部241は、第一筐体201の側面及び第二筐体402の鍔部423の側面に沿って延在する側面部241cと、側面部241cに対して垂直にそれぞれ延在する二つの係合片241a,241bと、を備えている。また、第一の実施の形態のクリップ部41とは異なり、互いに対向する二つの係合片241a,241bのうち一方の係合片241aの先端は、第二筐体2側に折り曲げられておらず、第一筐体201の表面と略水平に延在している。そして、係合片241aは、第一筐体201の表面に当接するようになっている。他方の係合片241bの先端は、第一筐体201側に向けて折り曲げられており、第二筐体202の溝部224に係合するようになっている。このような挟持部材204は、成形すべき挟持部材204と同形状の金型内に金属又は樹脂等を流し込むことや、薄い金属板を折り曲げることによって成形される。したがって、挟持部材204は、可撓性を有し、挟持部材204の長さ方向において厚みが所定間隔で異なるように形成され、かつ、長さ方向において変形自在とされている。
図10に示すように、端部キャップ210には、第一筐体201の下端部の突起214及び第二筐体202の下端部の突起225に嵌合する凹部210aが形成されている。また、端部キャップ210にはネジ孔210bが形成されている。
まず、予め液晶ディスプレイ205が一体成形された第一筐体201を、第二筐体202の表面に重ね合わせて、第一筐体201の外周縁部及び第二筐体202の溝部224に、挟持部材204の二つの係合片241a,241bを、挟持部材204の長さ方向の一端部側からスライドさせて全周に渡って係合させることにより第一筐体1の外周縁部及び第二筐体2の鍔部23を挟持する(図6参照)。次いで、第一筐体201の表面に操作キー209を設け、第一筐体201及び第二筐体202をそれぞれ第一カバー207及び第二カバー208によって覆う。これによって第一カバー207と第二カバー208との間に形成された空間内に第一筐体201及び第二筐体202が収容される。そして、端部キャップ210の凹部210a内に第一筐体201の突起214及び第二筐体202の突起225を嵌合させることによって、第一カバー207、第二カバー208、第一筐体201及び第二筐体202が固定される。最後に端部キャップ210のネジ穴210bを介して第二筐体202と端部キャップ210とを締結ネジ206によって締結する。
挟持部材204は、両筐体201,202の各外周縁部の長さ方向に沿って所定間隔に複数のスリット242,242,…が形成されているので、複数のスリット242,242,…によって、より小曲率の筐体外形曲面にも対応することができる。その結果、両筐体201,202の各外周縁部を確実に挟み込んで固定でき、防水性能を高めることができる。また、スリット242,242,…を形成するだけなので、その構成も単純で製造が容易である。さらに、スリット242,242,…によって区切られたクリップ部241,241,…がそれぞれの変位に対応するため、大変形後も塑性変形を起こすことなく元の形状に復帰可能である。
挟持部材204は、第一筐体201及び第二筐体202の各外周縁部の全周に渡って設けられているので、両筐体201,202をより確実に固定して防水性能の向上を図ることができる。
また、両筐体201,202の各外周縁部を挟み込んだ上で、挟持部材204の長さ方向における両端部が端部キャップ210で覆われているので、挟持部材204の抜け止めが防止され、防水性能をより向上させることができるとともに、挟持部材204の両端部が外側に露出することもなく外観に優れる。
さらに、挟持部材204によって挟み付けられた第一筐体201及び第二筐体202は、挟持部材204とともに第一カバー207及び第二カバー208によって構成されるケース内に収容されているので、この点においても外観上優れ、防水性能の向上を図ることができる。
例えば、上記第一及び第二の実施の形態では、表示装置100やオーディオプレーヤ200を例に挙げて説明したが、図11に示すような折り畳み式携帯電話300に適用しても良い。この場合、液晶ディスプレイ303を備えた表示部側筐体301と、操作キー304を備えた操作部側筐体302とにおいて、それぞれ本発明の防水構造を適用することができる。
また、部品単位で防水を図るようなものにも用いることができ、例えば、防水スピーカや防水マイクなどに用いてもよい。
また、挟持部材は、所定箇所だけ接着やネジなどにより固定されていてもよい。
また、その他、カメラ、PDA、ノートパソコン、ウェラブルパソコン、電卓、電子辞書など複数のケースを組み立てて防水を図る携帯電子機器全てに適用することができる。さらに、携帯電子機器だけでなく、大画面装置であっても構わない。
さらに、上述したように曲面形状を有する筐体のみに限らず、角張った筐体にも本発明の防水構造を用いることができる。
2,202 第二筐体
3 Oリング(防水部材)
4,204 挟持部材
5,205 液晶ディスプレイ(表示部)
9,209 操作キー(入力部)
13 凸部(外周縁部)
23,223 鍔部(外周縁部)
100 表示装置(電子機器)
200 オーディオプレーヤ(電子機器)
207 第一カバー(ケース)
208 第二カバー(ケース)
210 端部キャップ
213 シール材(防水部材)
242 スリット
Claims (8)
- 第一筐体と、
前記第一筐体に組み合わされる第二筐体と、
前記第一筐体と前記第二筐体との間に設けられ、前記第一筐体と前記第二筐体とに挟持される防水部材と、を備えた防水構造であって、
前記第一筐体と前記第二筐体とを互いに突き合わせた状態で、前記第一筐体の外周縁部と前記第二筐体の外周縁部とが挟持部材によって挟み付けられており、
前記挟持部材は、可撓性を有し、前記第一筐体及び前記第二筐体の各外周縁部の長さ方向において変形自在であることを特徴とする防水構造。 - 前記挟持部材は、前記長さ方向に沿って所定間隔に複数のスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防水構造。
- 前記挟持部材は、前記第一筐体及び前記第二筐体の各外周縁部の全周に渡って設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防水構造。
- 前記挟持部材は前記第一筐体及び前記第二筐体の各外周縁部を挟み込んだ上で、前記挟持部材の長さ方向における両端部がキャップで覆われていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の防水構造。
- 前記挟持部材によって挟み付けられた前記第一筐体及び前記第二筐体は、前記挟持部材とともにケース内に収容されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の防水構造。
- 前記第一筐体は表示部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の防水構造。
- 前記第一筐体は入力部を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の防水構造。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の防水構造を備えたことを特徴とする電子機器。
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