JP2009139869A - 反射シート及び該反射シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで、振動や押圧をかけても反射シートと導光板との接触による損傷等が生じ難く、液晶表示面に白点等の不具合を生じさせるおそれが少ない反射シート、及び該反射シートの製造方法を目的とする。
【解決手段】反射シート基材10上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子22とバインダー樹脂21とを含有する傷つき防止層20が形成された反射シート1。
【選択図】図1
【解決手段】反射シート基材10上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子22とバインダー樹脂21とを含有する傷つき防止層20が形成された反射シート1。
【選択図】図1
Description
本発明は、反射シート及び該反射シートの製造方法に関する。
ノートパソコン、携帯電話等の液晶表示装置等においては、液晶表示面の背面で光源から導光板に光を入射して発光させる面発光が利用されている。また、このような液晶表示装置においては、光源から得られる光をより効率良く利用するため、導光板の液晶表示面の逆側に反射シートが設けられている。
具体的には、図2に示すように、反射シート101と、導光板102と、プリズムシート105と、拡散シート106とがこの順序で設けられ、その導光板102の側面に光源103と光源用反射フィルム104とを有するようなバックライトシステムが用いられている。
このバックライトシステムでは、光源103から出た光が、光源用反射フィルム104によって導光板102に入射され、プリズムシート105を経て拡散シート106から均一に放射されて液晶表示面を点灯させる。一方、導光板103の反射シート101側に放出されてきた光も、反射シート101によって導光板102中へと戻すことにより損失が抑えられる。このように、光源からの光を高い効率で利用することで、優れた輝度を有する液晶表示装置が得られる。
このバックライトシステムでは、光源103から出た光が、光源用反射フィルム104によって導光板102に入射され、プリズムシート105を経て拡散シート106から均一に放射されて液晶表示面を点灯させる。一方、導光板103の反射シート101側に放出されてきた光も、反射シート101によって導光板102中へと戻すことにより損失が抑えられる。このように、光源からの光を高い効率で利用することで、優れた輝度を有する液晶表示装置が得られる。
しかし、液晶表示装置は薄肉化、軽量化が望まれることから装置内において各部品が密集しており、振動や強い押圧があった場合に反射シート101と導光板102とが強く押し付けられることがある。すると、通常、反射シート101の方が導光板102よりも硬いためにそれらが接する部分で導光板102が損傷することがあった。このような損傷は、点灯時の液晶表示面に白点が生じる不具合を生じてしまう。そこで、白点が生じることを防止する反射シートが多く示されている。
例えば、反射シート基材上にプラスチックビーズや無機粒子等のビーズ成分を含有する層を形成させた反射シート(例えば、特許文献1〜7)、反射シート基材上に導光板よりも柔らかい層や突起を形成した反射シート(例えば、特許文献8〜10)、凹凸を有する反射シート基材上に保護層を形成した反射シート(特許文献11)等が示されている。
特開2002−162511号公報
特開2003−1737号公報
国際公開第03/032073号パンフレット
特開2003−92018号公報
特開2003−107216号公報
特開2003−139926号公報
特開2004−85633号公報
特開2000−214792号公報
特開2007−249168号公報
特開2007−258170号公報
特開2005−70240号公報
しかし、特許文献1〜7のような、ビーズ成分を含有する層を形成させた反射シートでは、該層中のビーズ成分の粒径分布を制御することが難しく、効果が充分に得られないことがあった。また、ビーズ成分が脱落して導光板に付着し、白点を生じることがあった。
また、特許文献8〜10のような反射シートでは、反射シート上に形成した層に傷が生じてしまうこともあり、効果が充分に得られないことがあった。
また、特許文献11の反射シートも、白点等の不具合を解消する効果が充分ではなく、また製造コストも高い。
以上のようなことから、液晶表示面の点灯時に白点等の不具合が生じ難い、低コストのバックライトシステムが望まれている。
また、特許文献8〜10のような反射シートでは、反射シート上に形成した層に傷が生じてしまうこともあり、効果が充分に得られないことがあった。
また、特許文献11の反射シートも、白点等の不具合を解消する効果が充分ではなく、また製造コストも高い。
以上のようなことから、液晶表示面の点灯時に白点等の不具合が生じ難い、低コストのバックライトシステムが望まれている。
そこで、本発明では、低コストで、振動や押圧をかけても反射シートと導光板との接触による損傷が生じ難く、液晶表示面に白点等の不具合が生じるおそれが少ない反射シート、及び該反射シートの製造方法を目的とする。
本発明の反射シートは、反射シート基材上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子とバインダー樹脂とを含有する傷つき防止層が形成された反射シートである。
また、本発明の反射シートの製造方法は、反射シート基材上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子とバインダー樹脂とを含む塗布溶液を塗布して傷つき防止層を形成する工程を含む方法である。
また、本発明の反射シートの製造方法は、反射シート基材上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子とバインダー樹脂とを含む塗布溶液を塗布して傷つき防止層を形成する工程を含む方法である。
本発明の反射シートは、低コストで、振動や押圧をかけても反射シートと導光板との接触による損傷等が生じ難く、液晶表示面に白点等の不具合が生じるおそれが少ない。
また、本発明の製造方法は、振動や押圧をかけても反射シートと導光板との接触による損傷が生じ難く、液晶表示面に白点等の不具合を生じさせるおそれが少ない反射シートを低コストで製造できる。
また、本発明の製造方法は、振動や押圧をかけても反射シートと導光板との接触による損傷が生じ難く、液晶表示面に白点等の不具合を生じさせるおそれが少ない反射シートを低コストで製造できる。
[反射シート]
以下、本発明の反射シートの一実施形態例について図1に基づいて詳細に説明する。
本発明の反射シート1は、反射シート基材10上に傷つき防止層20が形成されている。
以下、本発明の反射シートの一実施形態例について図1に基づいて詳細に説明する。
本発明の反射シート1は、反射シート基材10上に傷つき防止層20が形成されている。
(反射シート基材)
反射シート基材10の材料は、反射シートの材料として通常用いられているものを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。なかでも、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
反射シート基材10の材料は、反射シートの材料として通常用いられているものを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。なかでも、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、反射シート基材10は、顔料を含有させた白色のシートであることが好ましい。
前記顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
前記顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
反射シート基材10の厚さは、特に限定はなく、30〜300μmであることが好ましい。反射シート基材10の厚さが30μm以上であれば、耐久性に優れた反射シート1が得られやすい。また、反射シート基材10の厚さが300μm以下であれば、液晶表示装置等に用いた場合に装置を薄肉化しやすい。
(傷つき防止層)
傷つき防止層20は、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子22と、バインダー樹脂21とを含有し、導光板が損傷して白点が生じることを防止する層である。反射シート1は、傷つき防止層20を導光板側にして、導光板と組み合わされる。
傷つき防止層20は、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子22と、バインダー樹脂21とを含有し、導光板が損傷して白点が生じることを防止する層である。反射シート1は、傷つき防止層20を導光板側にして、導光板と組み合わされる。
バインダー樹脂21は、後述する溶剤に溶解させて反射シート基材10上に塗布して光透過性の層を形成できるものであればよく、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
非晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、商品名:バイロン200、バイロンGK880、バイロン600(以上、東洋紡(株)製)等が挙げられる。
ポリエステルウレタン樹脂としては、例えば、商品名:バイロンUR1400、バイロンUR8200、バイロン1350(以上、東洋紡(株)製)等が挙げられる。
これらのバインダー樹脂は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、商品名:バイロン200、バイロンGK880、バイロン600(以上、東洋紡(株)製)等が挙げられる。
ポリエステルウレタン樹脂としては、例えば、商品名:バイロンUR1400、バイロンUR8200、バイロン1350(以上、東洋紡(株)製)等が挙げられる。
これらのバインダー樹脂は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
傷つき防止層20中のバインダー樹脂21の含有量は、傷つき防止層20の総質量を100質量%としたとき、15〜90質量%であることが好ましく、25〜85質量%であることがより好ましく、35〜80質量%であることが特に好ましい。
バインダー樹脂21の含有量が15質量%以上であれば、傷つき防止層20の反射シート基材10への密着性が良好となる。また、バインダー樹脂21の含有量が90質量%以下であれば、導光板への傷つきを防止できる。
バインダー樹脂21の含有量が15質量%以上であれば、傷つき防止層20の反射シート基材10への密着性が良好となる。また、バインダー樹脂21の含有量が90質量%以下であれば、導光板への傷つきを防止できる。
ポリマー粒子22は、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子である。ポリマー粒子22としては、軟質であり、後述する溶剤中に分散させやすいものが好ましく、例えば、アクリルゴム粒子、ブタジエン、スチレン−ブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)等のゴム粒子、シリコーンゴム等が挙げられる。なかでも、アクリルゴム粒子を用いることが好ましい。
また、ポリマー粒子22は、市販のものであっても、懸濁重合、乳化重合により得たものであってもよい。
例えば、メチルメタクリレート、オクチルメタクリレート等のメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、プロピオン酸ビニル、アルキルフマレート等のエチレン性不飽和化合物等を、懸濁重合あるいは乳化重合して得られるアクリルゴム粒子が挙げられる。
ポリマー粒子22は、乳化重合法で得たものであることが好ましい。また、ポリマー粒子の乳化ラテックスを回収する方法は特に限定されない。具体的には塩析又は酸析凝固、あるいは噴霧乾燥、凍結乾燥等の方法が挙げられ、粉末状で回収することができる。
懸濁重合及び乳化重合は、公知の方法を用いることができ、ポリマー粒子は多段乳化重合による多層構造重合体であることが特に好ましい。
多層構造重合体は、例えば、特公昭62−19309号公報に記載の多層構造重合体等が挙げられる。具体的には、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アリルメタクリレート等のグラフト交叉剤を重合体の構成成分とする多層構造重合体が挙げられる。
ポリマー粒子22は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
例えば、メチルメタクリレート、オクチルメタクリレート等のメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、プロピオン酸ビニル、アルキルフマレート等のエチレン性不飽和化合物等を、懸濁重合あるいは乳化重合して得られるアクリルゴム粒子が挙げられる。
ポリマー粒子22は、乳化重合法で得たものであることが好ましい。また、ポリマー粒子の乳化ラテックスを回収する方法は特に限定されない。具体的には塩析又は酸析凝固、あるいは噴霧乾燥、凍結乾燥等の方法が挙げられ、粉末状で回収することができる。
懸濁重合及び乳化重合は、公知の方法を用いることができ、ポリマー粒子は多段乳化重合による多層構造重合体であることが特に好ましい。
多層構造重合体は、例えば、特公昭62−19309号公報に記載の多層構造重合体等が挙げられる。具体的には、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アリルメタクリレート等のグラフト交叉剤を重合体の構成成分とする多層構造重合体が挙げられる。
ポリマー粒子22は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリマー粒子22の平均粒子径は、1μm以下であり、0.03〜0.8μmであることが好ましく、0.05〜0.5μmであることがより好ましい。また、ポリマー粒子22の平均粒子径は、傷つき防止層20の厚さの1/1000〜1/5であることが好ましく、1/500〜1/20であることが特に好ましい。このような粒子径のポリマー粒子22を用いることにより、ポリマー粒子22の粒径分布が傷つき防止層20の厚さに対して狭い領域内に収まり、それぞれのポリマー粒子22が充分に性能を発揮でき、性能に寄与しないポリマー粒子の割合が減るため、白点を防止する効果が高くなると考えられる。この白点防止効果は、ポリマー粒子22が凝集して傷つき防止層20に凹凸形状が形成されることによりさらに向上する。また、ポリマー粒子22は粒径が小さいため、傷つき防止層20からのポリマー粒子22の脱落も抑制できる。
傷つき防止層20中のポリマー粒子22の含有量は、傷つき防止層20の総質量を100質量%としたとき、10〜80質量%であることが好ましく、15〜75質量%であることがより好ましく、20〜65質量%であることが特に好ましい。
ポリマー粒子22の含有量が10質量%以上であれば、導光板の損傷が生じ難くなり白点を抑制しやすい。また、ポリマー粒子22の含有量が80質量%以下であれば、導光板による傷つき防止層への損傷を抑制できる。
ポリマー粒子22の含有量が10質量%以上であれば、導光板の損傷が生じ難くなり白点を抑制しやすい。また、ポリマー粒子22の含有量が80質量%以下であれば、導光板による傷つき防止層への損傷を抑制できる。
また、バインダー樹脂21とポリマー粒子22は相溶性の低いものを用いる。これにより、バインダー樹脂21により得られる効果とポリマー粒子22により得られる効果とが共に充分に得られる。
特に好ましいポリマー粒子22とバインダー樹脂21との組み合わせは、アクリルゴム粒子と非晶性ポリエステルとの組み合わせ、及びアクリルゴム粒子とポリエステルウレタンとの組み合わせである。アクリルゴム粒子と非晶性ポリエステルの組み合わせを用いれば、それらの低い相溶性から溶剤揮発時にアクリルゴム粒子と非晶性ポリエステルが分離することでアクリルゴム粒子が凝集しやすく、傷つき防止層20に凹凸形状が形成されやすくなる。
特に好ましいポリマー粒子22とバインダー樹脂21との組み合わせは、アクリルゴム粒子と非晶性ポリエステルとの組み合わせ、及びアクリルゴム粒子とポリエステルウレタンとの組み合わせである。アクリルゴム粒子と非晶性ポリエステルの組み合わせを用いれば、それらの低い相溶性から溶剤揮発時にアクリルゴム粒子と非晶性ポリエステルが分離することでアクリルゴム粒子が凝集しやすく、傷つき防止層20に凹凸形状が形成されやすくなる。
また、傷つき防止層20の表面には凹凸が形成されて反射シート1と導光板との接触面積が小さくなると、反射シート1と導光板との接触面積が小さくなり、反射シート1と導光板とが密着しすぎて液晶表示面上に曇り、光漏れ等が生じること(スティッキング)を抑制しやすくなるために好ましい。
傷つき防止層20の厚さa(図2)は、1〜50μmであることが好ましく、2〜30μmであることがより好ましく、3〜20μmであることが特に好ましい。ただし、傷つき防止層20が表面に凹凸形状を有している場合には、前記厚さaとは、図2に示すように、それぞれの凸部の頂点部分と反射シート基材10表面との距離の平均値を意味する。
傷つき防止層20の厚さが1μm以上であれば、反射シート1と導光板とが強く接触しても導光板に損傷が生じ難くなり、白点防止効果が向上する。また、傷つき防止層20の厚さが50μm以下であれば、液晶表示装置に用いた場合に、反射シート1の光学特性を損なうことなく装置を薄肉化しやすい。
また、本発明の傷つき防止層20は、バインダー樹脂21及びポリマー粒子22以外に、必要に応じて添加剤を含有していてもよい。
添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、安定化剤、劣化防止剤、分散剤、帯電防止剤、スリップ剤(滑り性向上剤)等が挙げられる。
添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、安定化剤、劣化防止剤、分散剤、帯電防止剤、スリップ剤(滑り性向上剤)等が挙げられる。
[製造方法]
本発明の反射シートの製造方法は、反射シート基材上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子とバインダー樹脂とを含む塗布溶液を塗布して傷つき防止層を形成する工程を含む方法である。
以下、本発明の製造方法の一実施形態例として、前記反射シート1の製造方法について説明する。
本発明の反射シートの製造方法は、反射シート基材上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子とバインダー樹脂とを含む塗布溶液を塗布して傷つき防止層を形成する工程を含む方法である。
以下、本発明の製造方法の一実施形態例として、前記反射シート1の製造方法について説明する。
傷つき防止層20の形成は、前記ポリマー粒子22、バインダー樹脂21、及びその他の添加剤等を溶剤中に含む塗布溶液を調製し、該塗布溶液を反射シート基材10上に塗布することにより形成する。
前記溶剤としては、ポリマー粒子22の分散、バインダー樹脂21の溶解が良好であるものを使用することができ、ポリマー粒子22、バインダー樹脂21の種類に応じて選択すればよい。具体例としては、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
溶剤中にポリマー粒子及びバインダー樹脂を添加する順序は特に限定されず、いずれか一方を添加した後にもう一方を添加してもよく、両方を同時に添加してもよい。
前記溶剤としては、ポリマー粒子22の分散、バインダー樹脂21の溶解が良好であるものを使用することができ、ポリマー粒子22、バインダー樹脂21の種類に応じて選択すればよい。具体例としては、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
溶剤中にポリマー粒子及びバインダー樹脂を添加する順序は特に限定されず、いずれか一方を添加した後にもう一方を添加してもよく、両方を同時に添加してもよい。
塗布溶液(100質量%)中のポリマー粒子の含有量は、所望の含有量のポリマー粒子を有する傷つき防止層20が得られる量であればよく、塗布溶液の塗布、及び溶剤の揮発による傷つき防止層20の形成が容易になる点から、2〜40質量%であることが好ましい。
また、塗布溶液(100質量%)中のバインダー樹脂の含有量も、所望の含有量のポリマー粒子を有する傷つき防止層20が得られる量であればよく、塗布溶液の塗布、及び溶剤の揮発による傷つき防止層20の形成が容易になる点から、2〜40質量%であることが好ましい。
また、塗布溶液(100質量%)中のバインダー樹脂の含有量も、所望の含有量のポリマー粒子を有する傷つき防止層20が得られる量であればよく、塗布溶液の塗布、及び溶剤の揮発による傷つき防止層20の形成が容易になる点から、2〜40質量%であることが好ましい。
塗布溶液の塗布方法は、特に限定されず、例えば、スクリーン印刷法、ダイコート法、グラビアコート法、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレーコート法等が挙げられる。
塗布溶液の塗布量は、所望の厚さを有する傷つき防止層20を形成することのできる量であればよく、2〜100g/m2程度であることが好ましい。
塗布後、溶剤成分が揮発することにより、傷つき防止層20が形成された反射シート1が得られる。溶剤成分を揮発させる方法は、反射シート基材10及び傷つき防止層20の性能を低下させない範囲内であれば特に限定されず、例えば、40〜150℃の範囲で加熱処理することにより行うことができる。また、加熱ゾーンを複数に分割し、初期ゾーンが低温、中期ゾーンが中温、終期ゾーンが高温となるように加熱処理して揮発させることが好ましい。
また、溶剤揮発後の傷つき防止層20における残存溶剤量は、0.1%以下にすることが好ましい。残存溶剤量を0.1%以下とすることにより、傷つき防止層20の強度が向上する。
塗布溶液の塗布量は、所望の厚さを有する傷つき防止層20を形成することのできる量であればよく、2〜100g/m2程度であることが好ましい。
塗布後、溶剤成分が揮発することにより、傷つき防止層20が形成された反射シート1が得られる。溶剤成分を揮発させる方法は、反射シート基材10及び傷つき防止層20の性能を低下させない範囲内であれば特に限定されず、例えば、40〜150℃の範囲で加熱処理することにより行うことができる。また、加熱ゾーンを複数に分割し、初期ゾーンが低温、中期ゾーンが中温、終期ゾーンが高温となるように加熱処理して揮発させることが好ましい。
また、溶剤揮発後の傷つき防止層20における残存溶剤量は、0.1%以下にすることが好ましい。残存溶剤量を0.1%以下とすることにより、傷つき防止層20の強度が向上する。
以上説明した本発明の反射シートは、振動や押圧がかかって反射シートと導光板とが強く接触しても、導光板に損傷が生じるおそれが少ない。そのため、液晶表示面の点灯時に白点が生じる等の不具合を抑制できる。これは、1μm以下のポリマー粒子を用いることにより、それらの粒径分布を傷つき防止層の厚さに比べて狭い範囲内に収めることができ、それぞれのポリマー粒子が充分に効果を発揮でき、白点防止効果に寄与しないポリマー粒子の割合が少なくなるためであると考えられる。また、傷つき防止層を形成する際、溶剤成分が揮発する間にそれらの粒径の小さなポリマー粒子がある程度凝集することにより、傷つき防止層に凹凸形状が形成されると、凸部分に凝集したポリマー粒子の集合体が粒径の大きなポリマー粒子のように振舞うことができるため、導光板における損傷を抑制する効果が高くなると考えられる。また、本発明におけるポリマー粒子は1μm以下の小さい粒子であることから、傷つき防止層から脱落するおそれも少ない。
また、表面に凹凸形状を有する傷つき防止層が得られると、反射シートと導光板とが密着しすぎることを抑えることができ、スティッキングの防止効果も高くなる。
また、表面に凹凸形状を有する傷つき防止層が得られると、反射シートと導光板とが密着しすぎることを抑えることができ、スティッキングの防止効果も高くなる。
一方、従来の反射シートでは、粒径の大きなビーズ成分を利用していたため、それらのビーズ成分の粒径分布を狭い範囲内に制御することが困難であった。そのため、ビーズ成分を分散させた層が充分に厚い場合には、導光板の損傷防止に効果を発揮できるものが粒径の大きなビーズ成分のみとなってしまい、効果が充分に得られなかったと考えられる。また、ビーズ成分を分散させた層が薄い場合には、ビーズ成分が層から脱落してしまい、導光板に付着することで白点等の原因となってしまうことがあったと考えられる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。尚、本実施例における「部」は、質量部を意味する。
(使用した化合物)
MMA:メチルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
AMA:アリルメタクリレート
BD:1,3−ブチレングリコールジメタクリレート
tBH:t−ブチルハイドロパーオキサイド
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
nOM:n−オクチルメルカプタン
乳化剤(1):モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%とジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%との混合物の水酸化ナトリウム部分中和物[商品名:フォスファノールLO529、東邦化学(株)製]
(使用した化合物)
MMA:メチルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
AMA:アリルメタクリレート
BD:1,3−ブチレングリコールジメタクリレート
tBH:t−ブチルハイドロパーオキサイド
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
nOM:n−オクチルメルカプタン
乳化剤(1):モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%とジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%との混合物の水酸化ナトリウム部分中和物[商品名:フォスファノールLO529、東邦化学(株)製]
[調製例1]アクリルゴム粒子Aの製造
冷却器付き重合容器内にイオン交換水(195部)を投入し、70℃に昇温し、さらに、イオン交換水(5部)にソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート(0.20部)、硫酸第一鉄(0.0001部)、EDTA(0.0003部)を加えて調製した混合物を一括投入した。ついで、窒素下で撹拌しながら、MMA(0.3部)、BA(4.5部)、BD(0.2部)、AMA(0.05部)、CHP(0.025部)からなる単量体混合物及び乳化剤(1)(1.3部)からなる混合物を8分間かけて重合容器に滴下した後、15分間反応を継続させ、最内層重合体の重合を完結した。続いて、MMA(1.5部)、BA(22.5部)、BD(1.0部)、AMA(0.25部)からなる単量体混合物をCHP(0.016部)と共に90分間かけて添加した後、60分間反応を継続させ、架橋弾性重合体を含む二層架橋ゴム弾性体を得た。
続いて、MMA(6部)、BA(4部)、AMA(0.075部)、及びCHP(0.0125部)の混合物を45分間かけて重合容器に滴下した後、60分間反応を継続させ、中間層を形成させた。
ついで、MMA(55.2部)、BA(4.8部)、nOM(0.19部)、およびtBH(0.08部)からなる単量体混合物を140分間かけて重合容器に滴下した後、60分間反応を継続させ、最外層重合体を形成し、アクリルゴム粒子Aの重合体ラテックスを得た。
調製例1で得られたアクリルゴム粒子Aの重合体ラテックスを、目開き75μmのフィルターで濾過し、塩析脱水後水洗を行い、アクリルゴム粒子の重合体を湿潤した粉末状で得た。
冷却器付き重合容器内にイオン交換水(195部)を投入し、70℃に昇温し、さらに、イオン交換水(5部)にソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート(0.20部)、硫酸第一鉄(0.0001部)、EDTA(0.0003部)を加えて調製した混合物を一括投入した。ついで、窒素下で撹拌しながら、MMA(0.3部)、BA(4.5部)、BD(0.2部)、AMA(0.05部)、CHP(0.025部)からなる単量体混合物及び乳化剤(1)(1.3部)からなる混合物を8分間かけて重合容器に滴下した後、15分間反応を継続させ、最内層重合体の重合を完結した。続いて、MMA(1.5部)、BA(22.5部)、BD(1.0部)、AMA(0.25部)からなる単量体混合物をCHP(0.016部)と共に90分間かけて添加した後、60分間反応を継続させ、架橋弾性重合体を含む二層架橋ゴム弾性体を得た。
続いて、MMA(6部)、BA(4部)、AMA(0.075部)、及びCHP(0.0125部)の混合物を45分間かけて重合容器に滴下した後、60分間反応を継続させ、中間層を形成させた。
ついで、MMA(55.2部)、BA(4.8部)、nOM(0.19部)、およびtBH(0.08部)からなる単量体混合物を140分間かけて重合容器に滴下した後、60分間反応を継続させ、最外層重合体を形成し、アクリルゴム粒子Aの重合体ラテックスを得た。
調製例1で得られたアクリルゴム粒子Aの重合体ラテックスを、目開き75μmのフィルターで濾過し、塩析脱水後水洗を行い、アクリルゴム粒子の重合体を湿潤した粉末状で得た。
[実施例1]
反射シート基材10として、顔料である硫酸バリウムを含有するポリエチレンテレフタレートを主材とする反射シート基材(以下、基材10という)を用いた。基材10は、縦195mm×横310mmであり、厚さは188μmであった。
また、メチルエチルケトンとトルエンとを混合比65:35で混合した溶剤に、ポリマー粒子であるアクリルゴム粒子A(平均粒子径0.1μm)及びバインダー樹脂である非晶性ポリエステル(商品名:バイロン600、平均分子量16000、ガラス転移温度(Tg)47℃、東洋紡(株)製)を添加、混合して塗布溶液Aを調製した。塗布溶液A(100質量%)におけるアクリルゴム粒子の含有量は14質量%、バインダー樹脂の含有量は9質量%とした。
ついで、基材10上に塗布溶液Aをバーコート法により45g/m2で塗布し、110℃で1分間置くことにより溶剤を揮発させて傷つき防止層20を形成させた反射シートBを得た。
得られた傷つき防止層20は、図3に示すように、光学顕微鏡による観察により凹凸形状(Ra:0.4〜0.5μm、Rz:4μm)を有していることが確認できた。また、得られた傷つき防止層20の厚さは10μmであった。ただし、前記厚さは、傷つき防止層表面の凸部の頂点部分と基材10表面との距離の平均値である。
反射シート基材10として、顔料である硫酸バリウムを含有するポリエチレンテレフタレートを主材とする反射シート基材(以下、基材10という)を用いた。基材10は、縦195mm×横310mmであり、厚さは188μmであった。
また、メチルエチルケトンとトルエンとを混合比65:35で混合した溶剤に、ポリマー粒子であるアクリルゴム粒子A(平均粒子径0.1μm)及びバインダー樹脂である非晶性ポリエステル(商品名:バイロン600、平均分子量16000、ガラス転移温度(Tg)47℃、東洋紡(株)製)を添加、混合して塗布溶液Aを調製した。塗布溶液A(100質量%)におけるアクリルゴム粒子の含有量は14質量%、バインダー樹脂の含有量は9質量%とした。
ついで、基材10上に塗布溶液Aをバーコート法により45g/m2で塗布し、110℃で1分間置くことにより溶剤を揮発させて傷つき防止層20を形成させた反射シートBを得た。
得られた傷つき防止層20は、図3に示すように、光学顕微鏡による観察により凹凸形状(Ra:0.4〜0.5μm、Rz:4μm)を有していることが確認できた。また、得られた傷つき防止層20の厚さは10μmであった。ただし、前記厚さは、傷つき防止層表面の凸部の頂点部分と基材10表面との距離の平均値である。
[比較例1]
反射シート基材は実施例1と同じものを用いた。
また、バインダーであるバイロン600(20部)を含むメチルエチルケトン(40部)とトルエン(40部)に、ビーズ成分であるポリウレタンビーズ(商品名:アートパールC−800、平均粒子径6μm、根上工業社製)を分散させて塗布溶液Cを調製した。
ついで、基材10上に塗布溶液Cをバーコート法により24g/m2で塗布し、110℃で1分間置くことにより溶剤を揮発させてビーズ分散層を形成させて反射シートDを得た。得られたビーズ分散層の厚さは12μmであった。
反射シート基材は実施例1と同じものを用いた。
また、バインダーであるバイロン600(20部)を含むメチルエチルケトン(40部)とトルエン(40部)に、ビーズ成分であるポリウレタンビーズ(商品名:アートパールC−800、平均粒子径6μm、根上工業社製)を分散させて塗布溶液Cを調製した。
ついで、基材10上に塗布溶液Cをバーコート法により24g/m2で塗布し、110℃で1分間置くことにより溶剤を揮発させてビーズ分散層を形成させて反射シートDを得た。得られたビーズ分散層の厚さは12μmであった。
[比較例2]
反射シートEとして、ビーズ分散層を有する市販反射シート(商品名:RP17N、反射シート総厚220μm、SUNKOREA社製)を用いた。
反射シートEとして、ビーズ分散層を有する市販反射シート(商品名:RP17N、反射シート総厚220μm、SUNKOREA社製)を用いた。
実施例及び比較例で得られた反射シートB、D、Eについて、以下に示す通りに、ポゴ試験、振動試験、スティッキング試験、輝度試験、反り試験を行って評価した。
ポゴ試験、振動試験、スティッキング試験、輝度試験は、図2に示すように、実施例及び比較例で得られた反射シート(反射シート101に相当)と導光板(導光板102)とを、傷つき防止層(ビーズ分散層)を導光板側にして組み合わせ、さらにプリズムシート(商品名:ダイヤアートM168YK、三菱レイヨン社製)、拡散シート(商品名:JS133、SEJIN社製)、光源、及び光源用反射フィルムを組み合わせてバックライトシステムを構築した後、ノートパソコン用の筐体の液晶表示面の背面に該バックライトシステムを収めた状態で行った。すなわち、市販のノート型パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)[DELL社製D620:蓋に組み込まれている液晶表示装置からなる画像表示部のサイズは14.1インチワイド]の画像表示部の一部であるプリズムシート、光拡散シート及び光反射フィルムを前記のものと交換することで、ノートパソコンに組み込んだ形態で、作製した。
ノートパソコンの画像表示部を構成する液晶表示装置の導光体は、三菱レイヨン(株)製メタクリル樹脂TF8からなり、射出成形により光出射面に粗面からなる光出射機構が形成され、裏面にプリズム列(ピッチ50μm、プリズム頂角100°)が形成されているものであった。
ポゴ試験、振動試験、スティッキング試験、輝度試験は、図2に示すように、実施例及び比較例で得られた反射シート(反射シート101に相当)と導光板(導光板102)とを、傷つき防止層(ビーズ分散層)を導光板側にして組み合わせ、さらにプリズムシート(商品名:ダイヤアートM168YK、三菱レイヨン社製)、拡散シート(商品名:JS133、SEJIN社製)、光源、及び光源用反射フィルムを組み合わせてバックライトシステムを構築した後、ノートパソコン用の筐体の液晶表示面の背面に該バックライトシステムを収めた状態で行った。すなわち、市販のノート型パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)[DELL社製D620:蓋に組み込まれている液晶表示装置からなる画像表示部のサイズは14.1インチワイド]の画像表示部の一部であるプリズムシート、光拡散シート及び光反射フィルムを前記のものと交換することで、ノートパソコンに組み込んだ形態で、作製した。
ノートパソコンの画像表示部を構成する液晶表示装置の導光体は、三菱レイヨン(株)製メタクリル樹脂TF8からなり、射出成形により光出射面に粗面からなる光出射機構が形成され、裏面にプリズム列(ピッチ50μm、プリズム頂角100°)が形成されているものであった。
(ポゴ試験)
ポゴ試験は、前記筐体を閉じた状態で、圧縮・引張試験機(INSTRON社製3365)を用いて、以下の条件でノートパソコンの蓋に対して圧子(直径20mmの金属製円柱)により繰り返し圧縮力を印加する(但し、衝撃は与えない)試験を行った。
加重:98N
加圧時間:1秒/回
圧縮回数:5000回
その後、液晶表示面を点灯させて白点の有無を確認した。さらに、筐体から取り外したバックライトシステム、導光板についても目視により損傷の有無を評価した。評価は以下の基準に基づいて行った。
◎:導光板に損傷が全く確認されない。
○:導光板にごく僅かに損傷が見られるが、バックライトシステム上では白点が確認できない。
△:導光板に損傷が見られるが、液晶表示面上では白点は確認できない。
×:導光板に損傷が見られ、液晶表示面上で白点が確認できる。
(振動試験)
振動試験機(試験機名:VS−1000−6H6、IMV社製)を用いて筐体を水平方向に加速度2.5Gで30分間振動した後、ポゴ試験と同様に評価を行った。また、同様に筐体を垂直方向に加速度2.5Gで30分間振動した場合についても評価を行った。
(スティッキング試験)
バックライトシステムを組み込んだ筐体に対して、液晶表示面におけるスティッキングを目視により評価した。評価は以下の基準に基づいて行った。
○:バックライトシステム上において目視で確認できない。
△:バックライトシステム上で僅かに見られるが、液晶表示面上では確認できない。
×:バックライト上及び液晶表示面上で確認できる。
(輝度)
輝度は、バックライトシステムの中央から法線方向に50cm離した位置に輝度計(試験機名:BM−7、トプコン社製)を配置し、有効画面上の(V)195mm×(H)310mmを輝度測定領域として、図4に示す17箇所(測定点は●印)の輝度値の平均値を算出した。ただし、図4中の距離b、cはそれぞれ11mmである。
ポゴ試験は、前記筐体を閉じた状態で、圧縮・引張試験機(INSTRON社製3365)を用いて、以下の条件でノートパソコンの蓋に対して圧子(直径20mmの金属製円柱)により繰り返し圧縮力を印加する(但し、衝撃は与えない)試験を行った。
加重:98N
加圧時間:1秒/回
圧縮回数:5000回
その後、液晶表示面を点灯させて白点の有無を確認した。さらに、筐体から取り外したバックライトシステム、導光板についても目視により損傷の有無を評価した。評価は以下の基準に基づいて行った。
◎:導光板に損傷が全く確認されない。
○:導光板にごく僅かに損傷が見られるが、バックライトシステム上では白点が確認できない。
△:導光板に損傷が見られるが、液晶表示面上では白点は確認できない。
×:導光板に損傷が見られ、液晶表示面上で白点が確認できる。
(振動試験)
振動試験機(試験機名:VS−1000−6H6、IMV社製)を用いて筐体を水平方向に加速度2.5Gで30分間振動した後、ポゴ試験と同様に評価を行った。また、同様に筐体を垂直方向に加速度2.5Gで30分間振動した場合についても評価を行った。
(スティッキング試験)
バックライトシステムを組み込んだ筐体に対して、液晶表示面におけるスティッキングを目視により評価した。評価は以下の基準に基づいて行った。
○:バックライトシステム上において目視で確認できない。
△:バックライトシステム上で僅かに見られるが、液晶表示面上では確認できない。
×:バックライト上及び液晶表示面上で確認できる。
(輝度)
輝度は、バックライトシステムの中央から法線方向に50cm離した位置に輝度計(試験機名:BM−7、トプコン社製)を配置し、有効画面上の(V)195mm×(H)310mmを輝度測定領域として、図4に示す17箇所(測定点は●印)の輝度値の平均値を算出した。ただし、図4中の距離b、cはそれぞれ11mmである。
反り試験は、実施例及び比較例で得られた反射シートをそのまま用いて行った。
(反り試験)
[1]実施例及び比較例で得られた反射シートに対して、反射シート有効面(傷つき防止層)を上面にして、水平な定盤上に置いて反り試験を行った。
[2]実施例及び比較例で得られた反射シートを温度80℃で5日間置き、その後に[1]と同様に反り試験を行った。
[3]実施例及び比較例で得られた反射シートを温度60℃、湿度80%で7日間置き、その後に[1]と同様に反り試験を行った。
[1]〜[3]における反り試験における評価は以下の基準に基づいて行った。
○:反りが2mm以下である。
△:反りが2mmより大きく、4mm以下である。
×:反りが4mmより大きい。
ポゴ試験、振動試験、スティッキング試験、輝度試験、反り試験の結果を表1に示す。
(反り試験)
[1]実施例及び比較例で得られた反射シートに対して、反射シート有効面(傷つき防止層)を上面にして、水平な定盤上に置いて反り試験を行った。
[2]実施例及び比較例で得られた反射シートを温度80℃で5日間置き、その後に[1]と同様に反り試験を行った。
[3]実施例及び比較例で得られた反射シートを温度60℃、湿度80%で7日間置き、その後に[1]と同様に反り試験を行った。
[1]〜[3]における反り試験における評価は以下の基準に基づいて行った。
○:反りが2mm以下である。
△:反りが2mmより大きく、4mm以下である。
×:反りが4mmより大きい。
ポゴ試験、振動試験、スティッキング試験、輝度試験、反り試験の結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明の反射シートにおいては、ポゴ試験や振動試験において押圧や振動をかけて、導光板と反射シートとが強く接触しても、導光板に損傷が生じ難く、液晶表示面に白点が生じるおそれが少ない。また、スティッキング試験、輝度試験、反り試験の結果も良好であった。
一方、比較例1及び2の反射シートでは、ポゴ試験において導光板に損傷及びビーズ粒子の脱落が見られたり、液晶表示面上に白点が見られたりしており、実施例1に比べて白点防止効果が劣っていた。
本発明の反射シートは、低コストで製造することができ、また導光板に損傷を生じて液晶表示面に白点が生じるおそれが少ないため、様々な液晶表示用の反射シートとして好適に使用できる。
1 反射シート 10 反射シート基材 20 傷つき防止層 21 バインダー樹脂 22 ポリマー粒子
Claims (2)
- 反射シート基材上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子とバインダー樹脂とを含有する傷つき防止層が形成された反射シート。
- 反射シート基材上に、平均粒子径が1μm以下のポリマー粒子とバインダー樹脂とを含む塗布溶液を塗布して傷つき防止層を形成する工程を含む反射シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007318961A JP2009139869A (ja) | 2007-12-10 | 2007-12-10 | 反射シート及び該反射シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009139869A true JP2009139869A (ja) | 2009-06-25 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015001596A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 白色反射フィルム |
JP2015121590A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-02 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 直下型面光源用白色反射フィルム |
WO2020187282A1 (zh) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 深圳Tcl新技术有限公司 | 一种具有光导向性的反射片、背光模组及显示装置 |
CN118393624A (zh) * | 2024-06-20 | 2024-07-26 | 浙江功能膜材料创新中心有限公司 | 一种耐形变涂布反射膜及其制备方法 |
-
2007
- 2007-12-10 JP JP2007318961A patent/JP2009139869A/ja active Pending
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WO2020187282A1 (zh) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 深圳Tcl新技术有限公司 | 一种具有光导向性的反射片、背光模组及显示装置 |
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