JP2009139420A - シャッタ装置およびカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】シャッタ羽根のばたつきを抑制したシャッタ装置およびこれを搭載したカメラを提供する。
【解決手段】本発明に係るシャッタ装置20は、第1の開口60aが形成された第1の板体60と、前記第1の開口を開閉するように移動可能な少なくとも1つのシャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dとを有し、前記シャッタ羽根は、前記移動時の移動方向と交差する方向に向かう揚力が発生するように設けられている。
【選択図】図7

Description

本発明は、カメラのシャッタ装置およびカメラに関する。
近年、精緻な画像や新しい映像表現に対するユーザーの要望に応えるため、シャッタスピードの高速化やシャッタの高精度化が求められている。このような要求に応えるため、例えばフォーカルプレーンシャッタでは、薄型で軽量な複数のシャッタ羽根を組み合わせたシャッタ幕が使用されている。
しかしながら、シャッタ羽根を薄型とした場合、それに伴ってシャッタ羽根の剛性が低下するため、シャッタ羽根が走行中にばたつく(羽根の面に対して垂直方向に振動する)現象が発生しやすくなる傾向にある。このようなシャッタ羽根のばたつきが発生すると、露光窓を形成する遮光板や中間板等にシャッタ羽根が衝突するため、シャッタ羽根の寿命が低下し、場合によってはシャッタ羽根が破損するという問題が生じていた。
このような問題を解決するための従来技術としては、例えば遮光板と中間板の間に衝撃吸収材を配置することによって、シャッタ羽根と中間板等との衝突による衝撃を吸収するものが知られている(特許文献1参照)。しかしながら、このような従来技術は、シャッタ羽根のばたつき自体を防止するものではないため、シャッタの耐久性や信頼性に問題を残すものであった。
特開平5−134291
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、シャッタ羽根のばたつきを抑制したシャッタ装置およびこれを搭載したカメラを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るシャッタ装置は、第1の開口(60a,70a)が形成された第1の板体(60,70)と、
前記第1の開口を開閉するように移動可能な少なくとも1つのシャッタ羽根とを有し、
前記シャッタ羽根は、前記移動時に移動方向と交差する方向へ向かう揚力が発生するように設けられていることを特徴とする。
また、例えば、本発明に係るシャッタ装置は、前記第1の開口に対応した位置に第2の開口(40a)が形成された第2の板体(40)を有し、
前記シャッタ羽根(42a〜42d,44a〜44d)は、前記第1の板体と前記第2の板体との間であって、前記第1の板体よりも前記第2の板体に近い位置に配置され、前記移動時に前記第1の板体側に向かう揚力が発生するように設けられていてもよい。
また、例えば、本発明に係るシャッタ装置において、前記第1の板体との前記第1の開口の縁部(60b,70b)は、前記シャッタ羽根が設けられた側と反対方向に折り曲げられていてもよい。
また、例えば、本発明に係るシャッタ装置において、前記シャッタ羽根は、前記移動の方向に対して傾斜して配置されていてもよい。
また、例えば、本発明に係るシャッタ装置においては、前記シャッタ羽根の形状が、前記揚力を発生する形状であってもよい。
また、本発明に係るシャッタ装置の他の一例としては、第1の開口(60a)が形成された第1の板体(60)と、
前記第1の開口に対応した位置に第2の開口(40a)が形成された第2の板体(40)と、
前記第1の開口あるいは前記第2の開口に対応した位置に第3の開口(70a)が形成された第3の板体(70)と、
前記第1の板体と前記第2の板体との間に配置され、少なくともいずれかの開口を開閉するように移動可能な第1のシャッタ羽根(44a〜44d)と、
前記第2の板体と前記第3の板体との間に配置され、少なくともいずれかの開口を開閉するように移動可能な第2のシャッタ羽根(42a〜42d)と、
前記第1のシャッタ羽根は、前記第1の板体と前記第2の板体のうちの一方の側に揚力が発生するように設けられ、前記第1の板体と前記第2の板体のうちの一方よりも他方に近い位置に配置され、
前記第2のシャッタ羽根は、前記第2の板体と前記第3の板体のうちの一方の側に揚力が発生するように設けられ、前記第2の板体と前記第3の板体のうちの一方よりも他方に近い位置に配置されていてもよい。
また、例えば、前記他の一例に係るシャッタ装置において、前記第1のシャッタ羽根および前記第2のシャッタ羽根は、前記移動の方向に対して傾斜して配置されていてもよい。
また、例えば、前記他の一例に係るシャッタ装置においては、前記第1のシャッタ羽根および第2のシャッタ羽根の形状が、前記揚力を発生する形状であってもよい。
また、例えば、前記他の一例に係るシャッタ装置において、前記第1の板体と前記第2の板体のうちの一方の板体の前記開口の縁部(60b)は、前記第1のシャッタ羽根が設けられた側と反対方向に折り曲げられており、
前記第2の板体と前記第3の板体のうちの一方の板体の前記開口の縁部(70b)は、前記第2のシャッタ羽根が設けられた側と反対方向に折り曲げられていてもよい。
本発明に係るカメラは、上記のうちいずれかのシャッタ装置(20)を有する。
なお上述の説明では、本発明をわかりやすく説明するために実施形態を示す図面の符号に対応づけて説明したが、本発明は、これに限定されるものでない。後述の実施形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させてもよい。さらに、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本願発明の第1および第2実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタを搭載したカメラの概略断面図、
図2は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタにおける羽根と開口の位置関係を示した概略図、
図3は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタにおける装置の構成部品の位置関係を表す分解斜視図、
図4は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタにおけるシャッタの開閉機構を説明した概略図、
図5は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタのシャッタ走行時の状態を示す概略平面図、
図6は、図5に示すフォーカルプレーンシャッタの概略断面図、
図7は、図6に示すフォーカルプレーンシャッタに係る1枚のシャッタ羽根の走行状態を表した模式断面図、
図8は、本願発明の第2実施例に係るフォーカルプレーンシャッタのシャッタ羽根の走行状態を表した模式断面図、
図9は、図8に示すシャッタ羽根の模式断面斜視図である。
第1実施形態
図1は、本発明の一実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタが搭載された一眼レフカメラのカメラボディ4を示したものである。カメラボディ4の筐体6には開口部8が形成されており、開口部8の周辺にはレンズマウント10が形成されている。撮影時には、開口部8を覆うように交換レンズ(不図示)が設置され、交換レンズによって導かれた撮影光が、筐体6内部に導入される。
筐体6内部には、クイックリターンミラー12、ファインダスクリーン14、ペンタプリズム16、接眼レンズ18、フォーカルプレーンシャッタ20、光学ローパスフィルタ22および記録媒体30等が具備してある。撮影の際には、クイックリターンミラー12がはねあがることにより撮影光の光路上から退避し、さらに、フォーカルプレーンシャッタ20を開くことによって、撮影光が記録媒体30上に導かれる。なお、本実施形態の一眼レフカメラは、記録媒体30として撮像素子を使用したデジタルカメラであるが、本願発明はこれに限られず、フィルム式カメラであっても良い。なお実施形態に関する各図面では、撮影時の光軸方向をX軸方向とし、光軸方向に対して垂直な方向のうち、筐体6の左右方向Y軸方向、上下方向をZ軸方向とした。
図2は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタ20における羽根と開口の位置関係を示した概略図である。フォーカルプレーンシャッタ20は、開口40aが形成された中間体40を有しており、先シャッタ42および後シャッタ44が、開口40aに対して開閉自在に配置してある。各シャッタ42および44は、それぞれ複数(図示では各4枚)のシャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dで構成され、各リンク機構52および54により、それぞれ連動して動作するようになっている。
図2に示す状態において、先シャッタ42のシャッタ羽根42a〜42dは、展開して中間体40の開口40aを覆う遮蔽状態にあるのに対し、後シャッタ44のシャッタ羽根44a〜44dは、開口40aの上方に重なり合って開口40aを開いた開放状態にある。
図3は、フォーカルプレーンシャッタ20の各構成部品の位置関係を示した分解斜視図である。フォーカルプレーンシャッタ20は、中間体40を挟んで、レンズ側(X軸負方向)に位置する第1基板60と、撮像素子側(X軸正方向)に位置する第3基板70とを有する。第2基板である中間体40、第1基板60および第3基板70は、光軸(X軸)に直交するように配置されている。第1基板60と第3基板70の間に、図2で示した先シャッタ42および後シャッタ44等が配置される。
先シャッタ42と後シャッタ44の間には、中間体40が配置されている。本実施形態の中間体40は、遮蔽板40cと中間板40dの2部品から構成されているが、遮蔽板40cと中間板40dは一体となっていても良い。中間体40の開口40a、第1基板60の開口60aおよび第3基板70の開口70aは、それぞれの開口が対応して光軸(X軸)方向に重なるように配置されている。本実施形態のように、開口60aの縁部60bおよび開口70aの縁部60bは、シャッタ羽根42,44が基板60,70の開口60a,70aに衝突するのを避けるため、シャッタ羽根42,44が設けられた側と反対方向に折り曲げられていてもよい。
第1基板60と中間体40との間には後シャッタ44が配置されており、後シャッタ40のシャッタ羽根44a〜44dは、リンク機構54を介して、第1基板60の開口60aおよび中間体の開口40aを開閉するように移動することができる。また、中間体40と第3基板70との間には先シャッタ42が配置され、先シャッタ42のシャッタ羽根42a〜42dは、後シャッタ44と同様に、開口40aおよび第3基板70の開口70aを開閉するように移動することができる。
後シャッタ44と第1基板60との間には、スペーサ62を配置してもよく、これにより後シャッタ44は、第1基板60よりも中間体40に近い位置に配置される。後シャッタ44と遮蔽板44を含む中間体40を近接して配置することにより、後シャッタ44および中間体40は、より精度の良く光を遮光することができる。また、先シャッタ42と第3基板70との間にも同様に、スペーサ72を配置することができる。
図4は、フォーカルプレーンシャッタの機構を表す概略図である。図2に示す先シャッタ42に係るリンク機構52は、リンクピン56を介して、図4に示す駆動レバー80と連結してある。駆動レバー80は、回転軸80aを中心として、第1基板60に対して回転可能に保持してある。駆動レバー80には、スプリング82が連結してあり、スプリング82の弾性力によって、駆動レバー80を回動させ、リンクピン56をリンク溝84に沿って時計回り方向に押し下げる方向の力が付与されている。
図2に示すように、先シャッタ42のシャッタ羽根42a〜42dが開口40aを閉鎖している状態では、図4に示すように、リンクピン56はリンク溝84の上端部に位置している。このとき駆動レバー80の回動先端に対して、係止レバー85が係合しており、駆動レバー80が時計回りに回転することが停止させられている。
係止レバー85は、回転軸85aを介して第1基板60に対して回動自在に取り付けられ、スプリング86により、係止レバー85は、反時計回りに回動力が付与されている。したがって外力が作用しない状態では、係止レバー85は、駆動レバー80の回動先端に係止し続けられる。すなわち、図2に示すように、先シャッタ42が開口40aを閉じた状態を維持する。
係止レバー85には、カメラのシャッタボタンに連動して駆動される図示省略してあるアクチュエータにより、時計回りの方向の回動力が作用し、駆動レバー80との係合が外れるようになっている。係止レバー85との係合が外れた駆動レバー80は、スプリング86の弾性力により回動し、リンクピン56はリンク溝84に沿って下端部方向に移動する。このとき図2のリンク機構52は、リンクピン56の動きに合わせて時計回り方向に回動させられ、シャッタ羽根42a〜42dが、開口40aを閉じている状態から開いている状態に素早く移動する。
それに対して、図2に示す後シャッタ44に係るリンク機構54は、リンクピン58を介して、図4に示す駆動レバー90と連結してある。駆動レバー90は、回転軸90aを中心として、第1基板60に対して回転可能に保持してある。駆動レバー90には、スプリング92が連結してあり、スプリング92の弾性力によって、駆動レバー90を回動させ、リンクピン58をリンク溝94に沿って時計回り方向に押し下げる力が付与されている。
図2に示すように、後シャッタ44のシャッタ羽根44a〜44dが開口40aを開放している状態では、図4に示すように、リンクピン58はリンク溝94の上端部に位置している。このとき駆動レバー90の回動先端に対して、係止レバー95が係合しており、駆動レバー90が弾性力で時計回りに回転することが停止させられている。
係止レバー95は、回転軸95aを介して第1基板60に対して回動自在に取り付けられ、スプリング96により、係止レバー95は、反時計回りに回動力が付与されている。したがって外力が作用しない状態では、係止レバー95は、駆動レバー90の回動先端に係止し続けられる。すなわち、図2に示すように、後シャッタ42が開口40aを開いた状態を維持する。
係止レバー95には、カメラのシャッタボタンに連動して駆動される図示省略してあるアクチュエータにより時計回りの方向の回動力が作用し、駆動レバー90との係合が外れるようになっている。係止レバー95との係合が外れた駆動レバー90は、弾性力により回動し、リンクピン58はリンク溝94に沿って下端部方向に移動する。このとき図2のリンク機構54は、リンクピン58の動きに合わせて時計回り方向に回動させられ、シャッタ羽根42a〜42dが、開口40aを開いている状態から閉じている状態に素早く移動する。
図5はシャッタ走行中における各シャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dの配置を表した概略図であり、フォーカルプレーンシャッタ40を、レンズ側から見た概略平面図である。なお、第1基板60上に配置される駆動レバー等は省略して図示してある。
本実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタ40の開閉動作は、以下のようにして行われる。フォーカルプレーンシャッタ40の開閉動作が行われる前、先シャッタ42は、図2に示すように展開して開口60a,40a,70aを覆っているため、レンズ側からの撮影光は、フォーカルプレーンシャッタ40を通過できない。しかし、カメラのシャッタボタン等に連動して、図5に示すように、先シャッタ42が折り畳まれながら、Z負方向に下降を開始する。先シャッタ42を構成するシャッタ羽根42a〜42dのうち、最も上方に配置されているシャッタ羽根42dの上辺L1が、開口60a,40a,70aの上辺が配置されている位置H1を下方に向かって通過すると、開口60a,40a,70aが一部開放される。それによって、撮影光がフォーカルプレーンシャッタ40を通過できる状態となる。
先シャッタ42が下降を開始してから、シャッタスピードに応じた所定の時間が経過した後に、後シャッタ44が展開しながらZ負方向に下降を開始する。シャッタスピードが高速である場合には、図5に示すように、先シャッタ42が完全に下降する前に、後シャッタ44が下降を開始する。この際、後シャッタ44の最下方に位置するシャッタ羽根44dの下辺L2と、先シャッタ42の最上方に位置するシャッタ羽根42dの上辺L1との間に形成されるスリットの幅Wは、略一定に保たれる。スリットの幅Wを略一定に保持した状態で、先シャッタ42が下降して折り畳まれるのに追随して、後シャッタ44が展開して開口60a,40a,70aを覆い、フォーカルプレーンシャッタ40の開閉動作が終了する。このようにして、本実施形態のフォーカルプレーンシャッタ40は、極めて高速のシャッタスピードを達成することができる。
図6は、図5の断面図である。本実施形態のフォーカルプレーンシャッタ20では、先シャッタ42と後シャッタ44とは、光軸(X軸)に略垂直に配置された中間体40を、光軸(X軸)方向に挟んで配置されている。後シャッタ44は、中間体40のレンズ側(X軸負方向)に配置されており、上述のように、展開しながら下降している。言い換えると、先シャッタ44を構成する各シャッタ羽根44a〜44dは、それぞれ異なる速度で、下方(Z軸負方向)に向かって移動している。本実施形態では、後シャッタ44を構成する各シャッタ羽根44a〜44dは、各シャッタ羽根44a〜44dの移動方向D1に対して、僅かに傾斜して配置されている。このため各シャッタ羽根44a〜44dは、光軸(X軸)に対して略対直な方向に移動する際、シャッタ羽根44a〜44d周辺の流体(空気)によって、光軸(X軸)と略平行な方向、すなわち移動方向と略垂直な方向に向かう揚力を受ける。
図7は、シャッタ羽根44aを例として、第1実施形態におけるシャッタ羽根44a〜44dが移動時に受ける揚力を説明した模式図であり、移動方向D1に対するシャッタ羽根44aの傾斜を誇張して表示している。図7はシャッタ羽根44aが下降を開始した直後(時間T=t1)と、シャッタ羽根44aが下降を停止する直前(時間T=t2)におけるシャッタ羽根44aの位置を表している。図7において、t1およびt2におけるシャッタ羽根44aの下辺L2を結んだ破線は、シャッタ羽根44aの移動方向D1を示している。第1実施形態では、図7に示すように、シャッタ羽根44aの移動方向D1と、二点鎖線で示すシャッタ羽根44aの断面中心線D2とは、角度θだけ傾斜している。
したがって、移動方向D1に対して角度θ傾斜しているシャッタ羽根44aには、シャッタ開閉動作における移動時に、中間板40から第1基板60へ向かう揚力F1が発生する。シャッタ羽根44aの移動時において、揚力F1は、シャッタ44aに対して常に光軸と平行な略一定の方向に働くため、シャッタ44aの走行中のばたつきが効果的に抑制される。ここで傾斜角度θは、シャッタ羽根44aの移動速度および剛性等を考慮して任意の値を取り得るが、好ましくは0度より大きく1度未満、さらに好ましくは20分〜40分である。傾斜角度θを好適な値とすることにより、フォーカルプレーンシャッタ20全体の厚みを増加させることなく、シャッタ羽根44aの走行中のばたつきを抑えることができる。
後シャッタ44の他のシャッタ羽根44b〜44dについても、シャッタ羽根44aと同様に、移動方向に対して角度θ傾斜しているため、中間板40から第1基板60へ向かう揚力F1が発生する。また、本実施形態の先シャッタ44の各シャッタ羽根42a〜42dは、図6に示すように、移動方向D3に対して、進行方向に向かって第3基板70側に、角度θ傾斜している。したがって、先シャッタ42の各シャッタ羽根42a〜42bには、中間板40から第3基板70へ向かう揚力が発生する。
このように、本実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタ20では、シャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dが移動の方向に対して傾斜して配置されており、シャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dの移動時に揚力が発生するため、シャッタ44a,44bの走行中のばたつきが効果的に抑制される。したがって、シャッタ44a,44b走行時、シャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dが中間体40または基板60,70と衝突することを効果的に防止でき、フォーカルプレーンシャッタの耐久性および信頼性を向上させることができる。
さらに、シャッタ44a,44bの走行中のばたつきが抑制されるため、基板60,70と中間体40の間に、ばたつきを考慮した余剰スペース設ける必要がなくなり、フォーカルプレーンシャッタ20を薄型化できる。特に、中間体40側から離間する方向(中間体40側から基板60側、または中間体40側から基板70側)へ向かう揚力が発生することにより、中間体40と各シャッタ44a,44bとをさらに近接して配置することが可能となる。
第2実施形態
図8は、第2実施形態に用いられるシャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dが移動時に受ける揚力について、シャッタ羽根44aを用いて説明した模式図である。なお、第2実施形態のフォーカルプレーンシャッタ20およびこれを搭載するカメラの構成は、シャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dを除き、第1実施形態と同様である。第1実施形態のシャッタ羽根44aは、図7および図3に示すように、対向する面M1,M2が互いに略平行な平板形状を有しているのに対して、第2実施形態に係るシャッタ羽根44aは、図9に示すXZ断面から明らかなように、中間体40側(X軸正方向側)の表面M1より、基板60側(X軸負方向側)の表面M2のふくらみが大きい翼形状を有している。
したがって、図8に示すように、シャッタ羽根44aがZ負方向に向かって下降を開始すると、シャッタ羽根44aの周辺に存在する流体(空気)によって、中間板40から第1基板60へ向かう揚力F1が発生する。シャッタ羽根44aの移動時において、揚力F1は、シャッタ44aに対して光軸に平行な略一定の方向に働くため、シャッタ44aの走行中のばたつきが効果的に抑制される。ここでシャッタ羽根44aの形状は、シャッタ羽根44aの移動方向と略直交する光軸と略平行な方向に揚力が発生する形状であれば、どのような形状であってもよい。
第2実施形態のフォーカルプレーンシャッタ20では、シャッタ羽根44a以外のシャッタ羽根42a〜42d,44b〜44dも、シャッタ羽根44aと同様に、翼形状を有している。したがって、これらのシャッタ羽根42a〜42d,44b〜44dについても、移動時において、光軸と略平行な方向に揚力が発生する。
このように、第2実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタ20では、シャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dの移動時に揚力が発生するため、シャッタ44a,44bの走行中のばたつきが効果的に抑制される。したがって、シャッタ44,44走行時、シャッタ羽根42a〜42d,44a〜44dが中間体40または基板60,70と衝突することを効果的に防止でき、フォーカルプレーンシャッタ20の耐久性および信頼性を向上させることができる。
さらに、シャッタ44a,44bの走行中のばたつきが抑制されるため、基板60,70と中間体40の間に、ばたつきを考慮した余剰スペース設ける必要がなくなり、フォーカルプレーンシャッタ20を薄型化できる。また、第2実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタ20では、先シャッタ42および後シャッタ44における各シャッタ羽根(42a〜42d,44a〜44d)間の間隔を広げることなく、効果的にシャッタ羽根(42a〜42d,44a〜44d)のばたつきを抑制することができるため、さらにフォーカルプレーンシャッタ20を薄型化できる。
図1は、本願発明の第1および第2実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタを搭載したカメラの概略断面図である。 図2は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタにおける羽根と開口の位置関係を示した概略図である。 図3は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタにおける装置の構成部品の位置関係を表す分解斜視図である。 図4は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタにおけるシャッタの開閉機構を説明した概略図である。 図5は、図1のカメラに搭載されたフォーカルプレーンシャッタのシャッタ走行時の状態を示す概略平面図である。 図6は、図5に示すフォーカルプレーンシャッタの概略断面図である。 図7は、図6に示すフォーカルプレーンシャッタに係る1枚のシャッタ羽根の走行状態を表した模式断面図である。 図8は、本願発明の第2実施例に係るフォーカルプレーンシャッタのシャッタ羽根の走行状態を表した模式断面図である。 図9は、図8に示すシャッタ羽根の模式断面斜視図である。
符号の説明
4… カメラボディ
20… フォーカルプレーンシャッタ
40… 中間体
40a… 開口
42… 先シャッタ
42a〜42d… シャッタ羽根
44… 後シャッタ
44a〜44d… シャッタ羽根
60… 第1基板
60a… 開口
70… 第2基板
70a… 開口

Claims (10)

  1. 第1の開口が形成された第1の板体と、
    前記第1の開口を開閉するように移動可能な少なくとも1つのシャッタ羽根とを有し、
    前記シャッタ羽根は、前記移動時に移動方向と交差する方向へ向かう揚力が発生するように設けられていることを特徴とするシャッタ装置。
  2. 前記第1の開口に対応した位置に第2の開口が形成された第2の板体を有し、
    前記シャッタ羽根は、前記第1の板体と前記第2の板体との間であって、前記第1の板体よりも前記第2の板体に近い位置に配置され、前記移動時に前記第1の板体側に向かう揚力が発生するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシャッタ装置。
  3. 前記第1の板体の前記第1の開口の縁部は、前記シャッタ羽根が設けられた側と反対方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項2に記載のシャッタ装置。
  4. 前記シャッタ羽根は、前記移動の方向に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のシャッタ装置。
  5. 前記シャッタ羽根の形状が、前記揚力を発生する形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のシャッタ装置。
  6. 第1の開口が形成された第1の板体と、
    前記第1の開口に対応した位置に第2の開口が形成された第2の板体と、
    前記第1の開口あるいは前記第2の開口に対応した位置に第3の開口が形成された第3の板体と、
    前記第1の板体と前記第2の板体との間に配置され、少なくともいずれかの開口を開閉するように移動可能な第1のシャッタ羽根と、
    前記第2の板体と前記第3の板体との間に配置され、少なくともいずれかの開口を開閉するように移動可能な第2のシャッタ羽根と、を有し、
    前記第1のシャッタ羽根は、前記第1の板体と前記第2の板体のうちの一方の側に揚力が発生するように設けられ、前記第1の板体と前記第2の板体のうちの一方よりも他方に近い位置に配置され、
    前記第2のシャッタ羽根は、前記第2の板体と前記第3の板体のうちの一方の側に揚力が発生するように設けられ、前記第2の板体と前記第3の板体のうちの一方よりも他方に近い位置に配置されていることを特徴とするシャッタ装置。
  7. 前記第1のシャッタ羽根および前記第2のシャッタ羽根は、前記移動の方向に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項6に記載のシャッタ装置。
  8. 前記第1のシャッタ羽根および第2のシャッタ羽根の形状が、前記揚力を発生する形状であることを特徴とする請求項6または7に記載のシャッタ装置。
  9. 前記第1の板体と前記第2の板体のうちの一方の板体の前記開口の縁部は、前記第1のシャッタ羽根が設けられた側と反対方向に折り曲げられており、
    前記第2の板体と前記第3の板体のうちの一方の板体の前記開口の縁部は、前記第2のシャッタ羽根が設けられた側と反対方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のシャッタ装置。
  10. 請求項1から9までのいずれかに記載のシャッタ装置を有するカメラ。
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