JP2009139359A - 一体型の温度補償されたひずみセンサを有するマイクロカンチレバーヒータ−温度計 - Google Patents

一体型の温度補償されたひずみセンサを有するマイクロカンチレバーヒータ−温度計 Download PDF

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Abstract

【課題】温度補償用ひずみセンサを組み込むマイクロカンチレバーホットプレートデバイスを提供すること。
【解決手段】本発明のマイクロカンチレバーホットプレートデバイスは、温度補償用ひずみセンサと、抵抗ヒータとを有するマイクロカンチレバーを備える。また、本発明は、温度補償された表面応力測定、化学的/生化学的検知、マイクロカンチレバーホットプレート表面に固着された化合物の様々な特性の測定に、又は温度補償されたたわみ測定にマイクロカンチレバーホットプレートを使用するための方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

(関連出願の相互参照)
[001]関連出願なし
(連邦出資研究開発に関する記述)
[002]本発明は、ローレンスリバモア国立研究所(LLNL)の経営及び運営に関して米国エネルギー省国家核安全保障局(DOE/NNSA)によって代表される米国政府元請負契約番号W−7405−RNG−48の下で、カリフォルニア大学及びGeorgia Tech Research Corporationの理事会に対する下請け契約番号B552749に基づく政府支援と共になされた。政府は、本発明においてある種の権利を有する。
[003]本発明は、原子間力顕微鏡及びマイクロカンチレバーの分野にある。本発明は、一般に、温度補償ピエゾ抵抗ひずみセンサと、一体型ヒータ−温度計とを有するマイクロカンチレバーに関する。また、本発明は、熱力学的測定及び化学的/生化学的検知の分野においてそのようなカンチレバーを使用する方法に関する。
[004]原子間力顕微鏡(AFM)の発明以来、マイクロカンチレバーは、最も頻繁に使用される微小電気機械システム(MEMS)デバイスの1つになっており、応用例は走査型プローブ顕微鏡から生化学的/化学的検知に及ぶ。マイクロカンチレバーは、しばしば、特定の応用例を実現するために、電流トレース、ピエゾ抵抗材料又は圧電材料を導入することによって機能するようになる。ドープされた単結晶若しくは多結晶シリコン、又はパターン形成済みの金属トレースを有する加熱可能なマイクロカンチレバーは、抵抗(ジュール)加熱によって加熱することができるように電流の流れを可能にする。マイクロカンチレバーにおける加熱は、バイモルフアクチュエーション、熱機械データ記憶、接触モード及びタッピングモードでの熱変位検知、新規なナノ材料合成、ナノスケールの熱分析、並びにナノスケールのサーマルマニュファクチャリング(thermal manufacturing)に使用することができる。最近、カンチレバータイプのマイクロホットプレートが、熱量測定のための代替のプラットフォームとして報告されている。シリコン技術に基づいて作製されたカンチレバータイプのマイクロホットプレートが導入されており、いくつかのマイクロカンチレバーホットプレートが設計、作製され、応答時間及び温度均一性を調査するために特性付けられている。
[005]一体型ピエゾ抵抗ひずみセンサを有するマイクロカンチレバーは、主に光学式たわみ検知に代わって使用されるが、ガス流検知、加速度検知、マイクロジェット測定、生化学的/化学的検知など、様々な検知応用例でも使用される。ピエゾ抵抗マイクロカンチレバーは、特に生化学的/化学的センサとして、しばしば、特定の検体に対して感応性がある選択性コーティングと共に調製される。検体吸着は、表面応力を生み出すことによって静的たわみを誘発し、したがって埋込み型ピエゾ抵抗器は、検体吸着を測定することができる。
[006]抵抗ヒータとピエゾ抵抗器を共に有するマイクロカンチレバーは、加熱とたわみ検知を同時に行うことができる。これらのハイブリッドタイプのものは、熱機械データ記憶において多機能走査プローブとして使用されている。同様に、独立の加熱及び検知動作を行うことができる、表面応力に対して高い感度を有するマイクロカンチレバーは、様々なセンサ応用例に使用することができる。一例は、カンチレバー表面に固着された材料の熱量測定であろう。溶融及び蒸発など化学プロセス、並びに物質間の化学反応は、ヒータによってトリガすることができる。一方、カンチレバーに対する表面応力の変化は、監視され、材料又は反応特性に関する情報を提供することができる。他の例には、マイクロカンチレバーに対する生化学的結合の温度依存性を調査したいと望むかもしれない生化学的検知が含まれる。
[007]ピエゾ抵抗カンチレバーセンサ内の、温度ドリフトなど望ましくない信号を抑制するための1つの戦略は、差測定用のカンチレバー対を作製することである。同一のピエゾ抵抗ひずみゲージを有する2つのマイクロカンチレバーを近接して配置し、それらが同じ温度推移を有すると仮定して、温度ドリフトを打ち消すように、ホイートストンブリッジでインターフェースさせることができる。しかし、この手法は、この2つのカンチレバーが異なる温度を受ける場合には、適切でないことになる。これは、反応性コーティングにより一方のカンチレバーの熱特性が修正される場合とすることができる。また、2つのデバイス間の温度偏差が、システム環境によって、たとえばガス流の方向による熱勾配によって引き起こされる可能性がある。ピエゾ抵抗カンチレバーセンサ用のオンチップ温度補償が実証されているが、これらのカンチレバーは、一体型のヒータ−温度計を有していなかった。さらに、オンチップ温度補償に対する以前の手法はすべて、カンチレバー上でホイートストンブリッジの原理、すなわち抵抗器すべてにおいて単方向の等しい応力を想定する方法を使用する。しかし、反応性の層がシリコン表面上で表面応力を引き起こす化学的検知については、カンチレバー内の応力分布が複雑かつ3次元である。したがって、機械信号に対する熱変動の作用を補正するために、カンチレバー内に応力及び温度用の独立のセンサを組み込むことが有利である。
[008]本発明は、温度補償用ひずみセンサをカンチレバー構造内に組み込むマイクロカンチレバーホットプレートデバイスを提供する。
本発明のデバイスは、温度補償用ひずみセンサと、抵抗ヒータとを有するマイクロカンチレバーを備える。一実施形態では、本発明のデバイスは、マイクロホットプレートとして有用であり、マイクロホットプレート表面上に結合される、又は設けられる材料、化合物、又は化学種(species)を加熱することが可能である。また、本発明は、温度補償された表面応力測定、化学的/生化学的検知、マイクロカンチレバーホットプレート表面に固着された化合物の様々な特性の測定に、又は温度補償されたたわみ測定にマイクロカンチレバーホットプレートを使用するための方法を提供する。
[009]例示的な一実施形態では、本発明のマイクロホットプレートは、固定端及び自由端を有するカンチレバーと、カンチレバー内に固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計とを備える。好ましい一実施形態では、第2のピエゾ抵抗係数は、非常に小さいものである(すなわち、第1のピエゾ抵抗係数の1%以下)。本明細書では、「カンチレバー内に固定端付近で一体化されたピエゾ抵抗センサ」という表現は、カンチレバー固定端の0μmと200μmの間、好ましくはいくつかの応用例について、カンチレバーの固定端の0μmと50μmの間の、ピエゾ抵抗センサの相対位置を指す。また、この表現は、ピエゾ抵抗センサがカンチレバーの固定端と空間的に一致する実施形態を含む。
[010]いくつかの応用例にとって好ましい一実施形態では、本発明は、マイクロホットプレートの表面応力を検知する方法を提供する。この態様の方法は、1対のピエゾ抵抗センサを有する、本発明のマイクロホットプレートを用意するステップと、第1及び第2のピエゾ抵抗センサを、ホイートストンブリッジ回路、又は抵抗の変化を検知することが可能な他の回路内で電気的に接続するステップと、ピエゾ抵抗センサのうちの1つの抵抗の変化を検知し、それによってマイクロホットプレート内の表面応力を検知するステップとを含む。この方法の好ましい一実施形態では、ピエゾ抵抗センサは、温度によるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償する構成で、ホイートストンブリッジ回路又は抵抗検知用回路内で電気的に接続される。他の好ましい実施形態では、ピエゾ抵抗センサ同士が実質的に同一の温度を有するように、ピエゾ抵抗センサは、マイクロホットプレートのカンチレバーの固定端付近で、互いに近接して配置される。いくつかの実施形態では、第1のピエゾ抵抗センサと第2のピエゾ抵抗センサは、互いに10μm、25μm、50μm、100μm、又は250μm未満で配置される。
[011]いくつかの応用例にとって好ましい他の実施形態では、本発明は、化合物、化学種、又は物質の特性を検知する方法を提供する。この態様の方法は、マイクロカンチレバーの固定端付近に配置された1対のピエゾ抵抗センサと、マイクロカンチレバーの自由端内に配置されたヒータ−温度計とを有する、本発明のマイクロホットプレートを用意するステップと、マイクロカンチレバーの自由端を化合物、化学種、又は物質と接触させるステップと、マイクロカンチレバー、及び化合物、化学種、又は物質の温度変化に影響を及ぼすように、電圧又は電流をヒータ−温度計に送り、そのような温度変化によりマイクロカンチレバー内で表面応力が生成されるステップと、ピエゾ抵抗センサのうちの少なくとも1つの抵抗の変化を検知するステップとを含む。また、この方法は、カンチレバー、及び化合物、化学種、又は物質の温度を決定することができるように、ヒータ−温度計の抵抗を検知するステップをさらに含むことができる。一実施形態では、ピエゾ抵抗センサの抵抗の変化は、たとえば温度によるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するようなやり方で、一方又は両方のピエゾ抵抗センサをホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続することによって検知される。
[012]本発明の方法によって検知することが可能な有用な特性は、それだけには限らないが、化合物、化学種、又は物質の融点、化合物、化学種、又は物質の沸点、化合物、化学種、又は物質の結合エネルギー、化合物、化学種、又は物質の熱容量、化合物、化学種、又は物質の機械的な膨張、化合物、化学種、又は物質の機械的な収縮、或いは他の特性を含む。いくつかの実施形態では、マイクロカンチレバー内で生成される表面応力は、発生する特定の事象によって、又は特定の温度で生成される可能性がある。そのような事象は、それだけには限らないが、化合物、化学種、又は物質の状態の変化、たとえば溶融又は沸騰、たとえば蒸発によって引き起こされるものなどマイクロカンチレバー上に存在する化合物、化学種、又は物質の量の減少、マイクロカンチレバーに対する化合物、化学種、又は物質の結合の程度の変化、たとえば結合された化合物、化学種、又は物質の初期量の100%から結合された初期量の100%未満の割合への結合の減少、化合物、化学種、又は物質の機械的な膨張、化合物、化学種、又は物質の機械的な収縮、或いは他の事象を含む。
[013]代替の一実施形態では、本発明は、マイクロホットプレートに結合された化学種を検知するための方法を提供する。この態様の方法は、マイクロカンチレバーの固定端付近に配置された1対のピエゾ抵抗センサと、マイクロカンチレバーの自由端内に配置されたヒータ−温度計とを有する、本発明の第1のマイクロホットプレートを用意するステップと、カンチレバーの自由端に結合することが可能な化学種を用意するステップであって、カンチレバーに対する化学種の結合によりカンチレバー内で表面応力が生成される、ステップと、ピエゾ抵抗センサのうちの少なくとも1つの抵抗の変化を検知し、それによってマイクロホットプレートに結合された化学種を検知するステップとを含む。この方法は、マイクロカンチレバーの温度に影響を及ぼす、又はマイクロカンチレバーの温度を固定するように、電圧又は電流をヒータ−温度計に送るステップをさらに含むことができる。好ましい一実施形態では、カンチレバーの自由端が、注目の化学種を選択的に結合することが可能な物質を備える。好ましい一実施形態では、ピエゾ抵抗センサの抵抗の変化は、好ましくは温度によるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するようなやり方で、一方又は両方のピエゾ抵抗センサをホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップをさらに含む方法によって検知される。
[014]他の実施形態では、マイクロホットプレートに結合された化学種を検知する方法は、第1のマイクロホットプレートと実質的に同一の、本発明の第2のマイクロホットプレートを用意するステップと、第1のマイクロホットプレートの環境と実質的に同一の環境内で第2のマイクロホットプレートを用意するステップであって、第2のマイクロホットプレートの環境には注目の化学種が存在しない、ステップと、マイクロカンチレバーに対する化学種の結合以外の作用によるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するようなやり方で、第1のマイクロホットプレートと第2のマイクロホットプレートのピエゾ抵抗センサ同士をホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップとをさらに含むことができる。
[015]また、本発明は、温度補償されたたわみ測定を実施する方法を提供する。この態様の方法は、マイクロカンチレバーの固定端付近に配置された1対のピエゾ抵抗センサと、マイクロカンチレバーの自由端内に配置されたヒータ−温度計とを有する、本発明のマイクロホットプレートを用意するステップと、温度によるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するようなやり方で、ピエゾ抵抗センサをホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップと、マイクロカンチレバーの自由端のたわみによるピエゾ抵抗センサのうちの少なくとも1つの抵抗の変化を検知するステップとを含む。この方法は、マイクロカンチレバーの温度を変更又は固定するように、電圧又は電流をヒータ−温度計に送るステップをさらに含むことができる。
[016]どの特定の理論にも縛られることを望まなければ、本明細書において、本発明に関する基礎となる原理の信念及び理解について論じることができる。任意の機械的な説明又は仮説の最終的な正しさにかかわらず、本発明の実施形態は動作可能かつ有用なものである可能性があることは、理解される。
[028]全体として、本明細書で使用される用語及び句は、それらの、当技術分野で理解されている意味を有し、そのような意味は、標準的なテキスト、刊行物(journal reference)、及び当業者に周知の文脈を参照することによって見出すことができる。以下の定義は、それらの特定の用法を、本発明の文脈において明らかにするために提供される。
[029]「ヒータ−温度計」は、熱を生成することも、温度を測定するための手段として使用することも可能な抵抗材料を指す。一実施形態では、ヒータ−温度計は、サーミスタである。理想的なヒータ−温度計は、温度依存性の抵抗を有する材料である。ヒータ−温度計に電流又は電圧を送ることにより、抵抗(ジュール)加熱を介してそのヒータ−温度計の温度を上昇させることができる。ヒータ−温度計の抵抗は、温度依存性であるため、温度を測定するための手段として使用することができる。すなわち、ヒータ−温度計の抵抗を測定することにより、温度を決定することができる。本発明のいくつかの実施形態と共に有用なヒータ−温度計は、ドープされたシリコン、たとえばリン又はボロンでドープされたシリコンを含む。
[030]「ピエゾ抵抗センサ」は、ひずみが材料内で誘発されたとき、たとえば材料が伸張又は圧縮されたとき変化する抵抗を有する抵抗材料を指す。本発明のいくつかの実施形態と共に有用なピエゾ抵抗センサは、ドープされたシリコン、たとえばリン又はボロンでドープされたシリコンを含む。本発明のいくつかの実施形態では、ピエゾ抵抗センサは、カンチレバー内に固定端付近で一体化され、カンチレバー内で誘発される表面応力を検知するのに有用である。この態様によれば、一体型ピエゾ抵抗センサを有するカンチレバー内で表面応力が誘発されたとき、ピエゾ抵抗センサの抵抗は、変化し、抵抗検知用回路によって検知され、それによってカンチレバーの表面応力を検知することができる。
[031]「ホイートストンブリッジ」は、電気回路の要素の抵抗の変化を検知することが可能な、及び/又は電気回路の要素の未知の抵抗を決定することが可能な電気回路を指す。一般に、ホイートストンブリッジ回路は、ブリッジ回路内で4つの抵抗を配置することによって構築され、ある抵抗器の抵抗が未知であり、別の抵抗器の抵抗が細かく調整可能である。図9は、本発明において有用なホイートストンブリッジ回路の、2つの異なる実施形態の構造を示す。図9(a)は、たとえば<110>又は<100>結晶軸に沿って配置されたピエゾ抵抗センサの抵抗が検知されつつあるホイートストンブリッジ回路を示し、図9(b)は、<100>結晶軸に沿って配置されたピエゾ抵抗センサを基準にして、<110>結晶軸に沿って配置されたピエゾ抵抗センサの抵抗が検知されつつあるホイートストンブリッジ回路を示す。図9(b)で実施されているホイートストンブリッジ回路は、温度によるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償し、またひずみによるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を決定するのに有用である。また、図9(b)のものに類似のホイートストンブリッジ回路は、他の作用による抵抗の変化を補償するために使用することもできる。
[032]「カンチレバー」及び「マイクロカンチレバー」は、本明細書では交換可能に使用され、1つの固定された、又は取り付けられた端部と、1つの自由な、又は取り付けられていない端部とを有する構造、たとえば原子間力顕微鏡のカンチレバーを指す。いくつかの実施形態では、本発明のカンチレバーは、10μmから1000μm程度の寸法を有する。
[033]「マイクロホットプレート」は、マイクロカンチレバーを使用し、マイクロカンチレバー自由端に結合された、又はマイクロカンチレバー自由端上に配置された材料、化学種、又は化合物を加熱することができるように、マイクロカンチレバーの自由端の少なくとも一部分内に組み込まれた抵抗ヒータ又はヒータ−温度計を有するマイクロカンチレバーを指す。マイクロホットプレートは、マイクロカンチレバーの自由端全体にわたって均一な温度分布を有することが好ましく、1つ又は複数の抵抗ヒータ部分を有することができる。「マイクロホットプレート」及び「マイクロカンチレバーホットプレート」という用語は、本明細書では交換可能に使用される。
[034]「熱連通」は、ヒータ−温度計とピエゾ抵抗センサなど2つの要素間で、分離又は断熱されている場合より熱が効率的に伝達されるような、その2つの要素の向き又は位置を指す。熱が、ある要素と別の要素の間で、それらの要素が分離又は断熱されていた場合より迅速に移送される場合、諸要素は熱連通すると見なすことができる。熱連通する2つの要素は、熱平衡に達する可能性があり、いくつかの実施形態では、互いに常に熱平衡にあると見なされる可能性がある。
[035]「実質的に同一」は、2つの物体、値、又は他の項目が同じ、又はほぼ同じであることを指す。
[036]本発明のマイクロホットプレートは、固定端及び自由端を有するカンチレバーと、カンチレバー内に固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計とを備える。
[037]好ましい一実施形態では、第1のピエゾ抵抗係数は、カンチレバーたわみ1μm当たり0.01Ωから100Ωの範囲から選択された値を有する。他の実施形態では、第2のピエゾ抵抗係数は、非常に小さい値、好ましくはカンチレバーたわみ1μm当たり0Ωから1Ωの範囲から選択された値を有する。また、第1のピエゾ抵抗センサと第2のピエゾ抵抗センサは、実質的に同一の温度、たとえば互いの温度から1℃、5℃、10℃、又は25℃以内の温度を有するように、カンチレバー内で互いに近接して配置されることが好ましい。いくつかの実施形態では、第1のピエゾ抵抗センサと第2のピエゾ抵抗センサは、互いの位置から10μm、25μm、50μm、100μm、又は250μm未満の位置に配置される。一実施形態では、2つのピエゾ抵抗ひずみセンサは、カンチレバーがたわんだときに最大のひずみを受けるように、カンチレバーの固定端付近に配置される。一実施形態では、ピエゾ抵抗ひずみセンサは、固定端からの距離がカンチレバーの全長の50%未満の位置に配置される。いくつかの実施形態では、第1のピエゾ抵抗センサと第2のピエゾ抵抗センサは、カンチレバーの固定端から10μm、25μm、50μm、100μm、又は250μm未満で配置される。
[038]好ましい一実施形態では、マイクロカンチレバーは、単結晶シリコン又は多結晶シリコンで構成される。好ましい実施形態では、第1のピエゾ抵抗センサは、カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第2のピエゾ抵抗センサは、カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされる。また、第1の結晶軸は、シリコン内の<110>方向であり、第2の結晶軸は、シリコン内の<100>方向であることが好ましい。一実施形態では、ピエゾ抵抗センサは、ドープされたシリコン、好ましくは、ボロン又はリンなど、シリコンに可溶であると共に、シリコンの電子特性を修正する元素でドープされたシリコンを含む。また、ピエゾ抵抗センサは、1立方センチメートル当たり1014から1020ドーパントの範囲から選択されたドーパント濃度を有することが好ましい。
[039]好ましい一実施形態では、第1のピエゾ抵抗センサと第2のピエゾ抵抗センサは実質的に同一である。すなわち、実質的に同一の組成、及び実質的に同一の寸法を有する。実質的に同一のピエゾ抵抗センサは、温度によるピエゾ抵抗センサの抵抗の変化が実質的に同一になる。第1のピエゾ抵抗センサと第2のピエゾ抵抗センサは、同一であることが好ましい。
[040]代替の一実施形態では、本発明のマイクロホットプレートデバイスはまた、第1及び第2のピエゾ抵抗センサに電気的に接続された抵抗検知用回路を備えることができる。例示的な抵抗検知用回路は、ホイートストンブリッジ回路を含む。そのようなホイートストンブリッジ回路は、温度による第1及び第2のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するのに、また、表面応力又はカンチレバーたわみによる抵抗の変化を検知するのに有用となる可能性がある。
[041]一実施形態では、本発明のマイクロホットプレートデバイスのヒータ−温度計は、ドープされたシリコン、好ましくは、ボロン又はリンなど、シリコンに可溶であると共に、シリコンの電子特性を修正する元素でドープされたシリコンを含む。また、ヒータ−温度計領域は、1立方センチメートル当たり1014から1020ドーパントの範囲から選択されたドーパント濃度を有することが好ましい。いくつかの実施形態では、ヒータ−温度計は、カンチレバーの自由端付近、又は固定端付近に配置される。他の実施形態では、ヒータ−温度計は、実質的にカンチレバーの表面積全体を含む。例示的な実施形態では、ヒータ−温度計は、カンチレバーのいくつかの領域の間において区分される。他の実施形態では、カンチレバー及び/又はヒータ−温度計は、正方形、矩形、円、U字形、はしご形、或いはカンチレバー及び/又はヒータ−温度計を形成する、又はパターン形成することができる任意の他の形状からなるグループから選択された形状を含めて、任意の形状を有することができる。
[042]本発明のマイクロホットプレートデバイスはまた、電気トレース又は接点として有用な、或いはマイクロホットプレートのヒータ−温度計領域に電流を送達するのに有用な、ドープされたシリコン領域又は金属領域を他に備えることができる。高濃度ドープされたシリコンの使用が、いくつかの実施形態にとって好ましい。というのは、そのようなシリコンは、高電流密度(たとえばヒータ−温度計領域内で1300℃までの温度を生成することが可能な電流密度)を担持することが可能であるからである。
[043]例示的な一実施形態では、第1のピエゾ抵抗センサと第2のピエゾ抵抗センサは、カンチレバーのヒータ−温度計と熱連通する。ヒータ−温度計と熱連通するピエゾ抵抗センサを有することにより、ピエゾ抵抗センサの温度をヒータ−温度計によって確実に制御することができ、ピエゾ抵抗センサが確実に、実質的に同一の温度を有することができるようになる。
[044]本発明については、以下の非限定の実施例によってさらに理解することができる。
実施例1:温度補償されたピエゾ抵抗ひずみセンサを有するマイクロカンチレバーホットプレート
[045]この実施例は、抵抗ヒータと、温度補償されたピエゾ抵抗ひずみゲージとを共に有するマイクロカンチレバーホットプレートの設計、作製、及び特性付けについて説明する。ヒータは、カンチレバー自由端付近に画定され、ピエゾ抵抗ひずみゲージは、クランプされた基部付近で一体化された。温度補償を実現するために、1対の同一のピエゾ抵抗器が近接して画定された。一方のピエゾ抵抗器は、ピエゾ抵抗係数が最大化される<110>結晶方向に位置合わせされ、他方は、ピエゾ抵抗係数がほぼゼロである<100>結晶方向に位置合わせされた。作製されたデバイスは、温度感度が20分の1に低減されて、優れた温度補償を示す。たわみ感度は、200℃までの加熱、及び10μm程度のカンチレバーたわみについて10%シフトした。このワークは、温度依存性の現象を測定することができるカンチレバーセンサを可能にする。
導入
[046]原子間力顕微鏡(AFM)の発明以来、マイクロカンチレバーは、最も頻繁に使用される微小電気機械システム(MEMS)デバイスの1つになっており、応用例は走査型プローブ顕微鏡から生化学的/化学的検知に及ぶ。マイクロカンチレバーは、しばしば、特定の応用例を実現するために、電流トレース、ピエゾ抵抗材料又は圧電材料を導入することによって機能するようになる。ドープされた単結晶若しくは多結晶シリコン、又はパターン形成済みの金属トレースを有する加熱可能なマイクロカンチレバーは、ジュール加熱によって加熱することができるように電流の流れを可能にする。マイクロカンチレバーにおける加熱は、バイモルフアクチュエーション、熱機械データ記憶、接触モード及びタッピングモードでの熱変位検知、新規なナノ材料合成、ナノスケールの熱分析、並びにナノスケールのサーマルマニュファクチャリングに使用することができる。最近、カンチレバータイプのマイクロホットプレートが、熱量測定のための代替のプラットフォームとして報告されている。多孔質シリコン技術に基づいて作製されたカンチレバータイプのマイクロホットプレートが導入されており、応答時間及び温度均一性を調査するために、いくつかのマイクロカンチレバーホットプレートが設計、作製され、特性付けられている。
[047]一体型ピエゾ抵抗ひずみセンサを有するマイクロカンチレバーは、主に光学式たわみ検知に代わって使用されるが、ガス流検知、加速度検知、マイクロジェット測定、生化学的/化学的検知など、様々な検知応用例でも使用される。ピエゾ抵抗マイクロカンチレバーは、特に生化学的/化学的センサとして、しばしば、特定の検体に対して感応性がある選択性コーティングと共に調製される。検体吸着は、表面応力を生み出すことによって静的たわみを誘発する。したがって埋込み型ピエゾ抵抗器は、検体吸着を測定することができる。
[048]抵抗ヒータとピエゾ抵抗器を共に有するマイクロカンチレバーは、加熱と検知を同時に行うことができる。これらのハイブリッドタイプのものは、熱機械データ記憶又は熱量測定、及びマイクロバランス応用例において多機能走査プローブとして使用されている。そこでは、一体化されたピエゾ抵抗器が、通常、表面応力荷重に対してではなく点荷重による自由端たわみに対して最適化されていた。同様に、独立の加熱及び検知動作を行うことができる、表面応力に対して高い感度を有するマイクロカンチレバーは、様々なセンサ応用例に使用することができる。一例は、カンチレバー表面に固着された材料の熱量測定であろう。溶融及び蒸発など化学プロセス、並びに物質間の化学反応は、ヒータによってトリガすることができ、一方、カンチレバーに対する表面応力の変化は、監視され、材料又は反応特性に関する情報を提供することができる。他の例には、マイクロカンチレバーに対する生化学的結合の温度依存性を調査したいと望むかもしれない生化学的検知が含まれる。加熱は局所的ではなく広範囲であり、たわみ検知は、遠視野光学系を使用して実施されたが、最近のワークは、温度依存性の生化学的検知にとってのカンチレバーセンサの有用性を示している。ヒータもたわみセンサも、カンチレバーそれ自体の中に作製されなかった。
[049]ピエゾ抵抗カンチレバーセンサ内の、温度ドリフトなど望ましくない信号を抑制するための1つの戦略は、差測定用のカンチレバー対を作製することである。同一のピエゾ抵抗ひずみゲージを有する2つのマイクロカンチレバーを近接して配置し、それらが同じ温度推移を有すると仮定して、温度ドリフトを打ち消すように、ホイートストンブリッジでインターフェースさせることができる。しかし、この手法は、この2つのカンチレバーが異なる温度を受ける場合には、適切でないことになる。このような場合として、反応性コーティングにより一方のカンチレバーの熱特性が修正される場合がありうる。また、2つのデバイス間の温度偏差が、システム環境によって、たとえばガス流の方向による熱勾配によって引き起こされる可能性がある。ピエゾ抵抗カンチレバーセンサ用のオンチップ温度補償が実証されているが、これらのカンチレバーは、一体型のヒータ−温度計を有していなかった。さらに、オンチップ温度補償に対する以前の手法はすべて、カンチレバー上でホイートストンブリッジの原理、すなわち抵抗器すべてにおいて単方向の等しい応力を想定する方法を使用する。しかし、反応性の層がシリコン表面上で表面応力を引き起こす化学的検知については、カンチレバー内の応力分布が複雑かつ3次元である。したがって、機械信号に対する熱変動の作用を補正するために、カンチレバー内に応力及び温度用の独立のセンサを組み込むことが有利である。
[050]この実施例は、温度補償されたピエゾ抵抗ひずみゲージを有するマイクロカンチレバーホットプレートの設計、作製、及び特性付けについて説明する。同じ表面積を有する2つの異なるカンチレバー設計により、カンチレバー縁部に沿ったヒータ、及びクランプされた基部付近の温度補償用の1対のピエゾ抵抗器が一体化されている。作製されたデバイスは、抵抗ヒータとピエゾ抵抗器の一体化の成功を示しており、それらの電気的、熱的挙動は、徹底的に試験された。たわみ信号の優れた温度補償が確認されており、その結果、ヒータ動作の作用は、ピエゾ抵抗読出しにとって無視できるものであった。これらのマイクロカンチレバーホットプレートは、ヒータ及びピエゾ抵抗器対を共に動作させることによって、熱量測定及び熱重量分析の同時測定を可能にするであろう。
設計及び作製
[051]図1は、2つのカンチレバー設計を示す。カンチレバーAの長さ及び幅は、それぞれ200μmであり、一方、カンチレバーBは、長さ300μm、幅133μmである。2つのカンチレバーは、ほぼ同じ表面積を有する。各カンチレバーは、2つのボロンドーピング手順、すなわち、低抵抗電気トレースを作成するための高濃度ドーピングステップと、ひずみ及び温度検知のための高抵抗領域を作成するための低濃度ドーピングステップとを経る。ドーピングステップの仕様については、後で述べる。ヒータトレースは、より高濃度ドープされたシリコンを用いて作成され、カンチレバーの縁部に沿う。どちらのカンチレバータイプも、カンチレバー縁部上において、長さ方向で幅の広い電流トレースと、自由端に幅の狭い経路とを有する。したがって、大部分の抵抗、したがって最大の熱生成を自由端に集中させる。自由端部の幅の狭い抵抗ヒータのサイズは、タイプAについて130μm×5μm、タイプBについて63μm×5μmである。カンチレバー付近のドープされたシリコンのピエゾ抵抗器及び温度補償用抵抗器は、低濃度ドープされたシリコンで構成される。各抵抗器のサイズは、図1に示されているように、20μm×10μmである。これらの要素同士は、高濃度ドープされた、抵抗の低い電気トレースによって接続され、その結果、トレースの抵抗は、電気接続によってではなく、ピエゾ抵抗器によって支配される。
[052]温度補償は、2つの抵抗の高い要素を介して行われ、その一方は、ひずみにも温度にも感応性があり、他方は、温度に対して感応性があるが、ひずみに対して比較的無感応である。ひずみ検知用抵抗要素は、カンチレバーの中心線上の高抵抗要素であり、その結果、ピエゾ抵抗器内の電流の流れ方向は、シリコンデバイス層における抵抗の高い<110>結晶方向に完全に位置合わせされる。等しい寸法の第2の抵抗器は、第1のピエゾ抵抗器に近接して配置されるが、第1のピエゾ抵抗器に対して45°の角度を有し、したがって<100>結晶方向に位置合わせされる。この方向でのp型シリコンに関するピエゾ抵抗係数はゼロであり、その結果、<100>抵抗器は、カンチレバー内の応力に無感応となるはずであり、一方、<110>抵抗器の感度は最大化される。同様の概念が、2つの脚部内に抵抗器を有するAFMカンチレバーについて以前に実証されており、それらの2つの脚部は、互いに45°の角度で置かれ、効果的な温度補償を実現する。温度変化の作用を打ち消すために、2つの抵抗器をホイートストンブリッジの一方の分岐内で接続し、2つの追加の抵抗器によって補うことができる。化学的検知の場合、ホイートストンブリッジの他方の分岐は、同じチップ上の第2のカンチレバー内の抵抗器によって形成することができ、したがって検体にさらされることによって引き起こされる表面応力以外の表面応力を変える作用を打ち消す。
[053]図2は、温度補償されたピエゾ抵抗器を有するマイクロカンチレバーホットプレートを製作するための、6つの主な作製ステップを示す。作製プロセスは、方位<100>のn型シリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウェハから開始され、シリコンデバイス層は2μm、埋込み酸化物(BOX)層は1μm、シリコンハンドル層は400μmであった。カンチレバーの厚さを精密に制御するために、二酸化ケイ素がウェハ表面上で熱成長され、高い選択性でエッチングされた。デバイス層のシリコンをゆっくりと、しかし均一に消費するこのプロセスが数回繰り返され、一方、残りのデバイス層の厚さが監視され、それに応じて成長パラメータが調整された。1μmの目標厚を達成するためにデバイス層を薄くした後で、フォトレジスト(Shipley1827)を用いてビーム構造がパターン形成され、誘導結合プラズマ(ICP)エッチャ内でのBoschプロセスを使用して、シリコンデバイス層内にエッチングされた。
[054]ハードベークされたポジ型フォトレジスト(Shipley1827)をイオン注入用のマスクとして使用して、2つの注入ステップが実施された。第1のドーピングステップでは、表1に示されているパラメータを用いて、イオン注入によって電流トレース及びヒータが作成された。次いで、フォトレジスト注入マスクが除去され、後続の熱処理中にドーパントがシリコンから周囲に拡散するのを防止するために、プラズマ化学気相堆積(PECVD)を使用して、二酸化ケイ素の厚さ200nmの層が堆積された。熱処理は、窒素雰囲気を用いて炉内で実施され、シリコンをアニールするために、また図3に示されているように、より均一なドーパント分布を達成するために使用される。熱処理の後で、第2の注入ステップ用のシリコンを見えるようにするために、以前に堆積された二酸化ケイ素が、緩衝酸化物エッチング(BOE)内で除去された。第2のドーピングステップは、ピエゾ抵抗器を製作するために、表1の低濃度ドーピングパラメータを用いて、イオン注入によって実施された。第1のドーピングステップと同様に、その後で厚さ200nmの二酸化ケイ素が堆積され、加工後のウェハは、イオン注入中にダメージを受けたシリコン構造を再結晶化するために、急速熱アニールされた。ドープされたシリコンを金属層に接続するビアが、ICPエッチャを用いて画定され、リフトオフプロセスと組み合わせて電子ビーム堆積を使用して、アルミニウムメタライゼーションが実施された。その後で、フォーミングガス内での400℃、30分の焼結ステップが、ドープされたシリコン及びアルミニウムの相互拡散を可能にするために行われた。
[055]最終リリースのために、ICPエッチャ内でBoschプロセスを使用して、ハンドル層が裏側からエッチングされ、BOX層が49%フッ酸(HF)内で除去された。HFによってアルミニウムが腐蝕される問題を回避するために、裏側ウェハ全体エッチングの後で追加のフォトリソグラフィステップが追加された。自由吊り下げカンチレバーを得るためにウェハの裏側にトレンチを見えるようにした同じリソグラフィマスクを再び使用し、BOX層エッチング中に、カンチレバー及び周囲のトレンチエリアを覆われないままにして、上側で同じ幾何形状を覆った。この追加のステップにより、アルミニウムがHFから効果的に保護され、歩留まりが著しく増大した。最終的な歩留まりは、4インチウェハ全体にわたって90%より良好であった。図3は、リリースされたデバイスの走査電子顕微鏡写真を示す。
シミュレーション
[056]抵抗器の形状及び配置が先の考慮すべき点によって固定されているので、抵抗器間、及びボンドパッドへの電気的接続は、高濃度ボロンドープされたシリコンを用いて製作される。抵抗器と同じドーピングレベルを使用する、又は異なる導電材料を使用するのではなく、高濃度ドープされたシリコンを使用することには、いくつかの利点がある。高濃度ドープされたシリコン製の電流トレースの抵抗は、ピエゾ抵抗器の抵抗に比べて小さくなり、これにより検知動作中に、初期抵抗に対する抵抗変化の高い比率、したがって良好な感度が確保される。また、高濃度ドープされたシリコンはピエゾ抵抗係数が小さく、その結果、導体エリア内の望ましくない抵抗変化が小さい。さらに、シリコンにドーピングすることは、カンチレバー内部の応力状態に対してほとんど作用せず、一方、堆積層は、内在的な応力を引き起こし、初期的なデバイス変形に通じる可能性がある。最後に、真性シリコンとドープされたシリコンに関する熱膨張係数は非常に似ていることが予想され、その結果、加熱によるカンチレバー応力状態の変化は、最小限に抑えられる。普通なら電流経路を形作るために使用することができる大抵の他の導電材料を用いて、最後の要件を達成することは不可能である。ピエゾ抵抗器及び追加の抵抗器の、述べられている構成は、どちらのカンチレバータイプにも使用される。
[057]ピエゾ抵抗器、追加の抵抗器、及びヒータに関する設計要件は、各要素ごとの総抵抗が5kΩ未満である。この抵抗は、従来の電子回路を用いて駆動され、ノイズを低減するのに十分に低いが、システム内の他の抵抗に比べて高い。2つのピエゾ抵抗器は、長さがそれらの幅の2倍であるため、低濃度ドープされたシリコンのシート抵抗は、2.5kΩ/□未満でなければならない。高濃度ドーピングステップは、抵抗器との電気的接続を生成しなければならず、ピエゾ抵抗器の抵抗に比べて小さい。一体型のヒータは、それらの幅より約40〜50倍長く、したがって、ヒータは、高濃度ドーピングステップによって形成しなければならない。
[058]図4は、表1からの注入及び熱処理パラメータを使用したSSUPREME3シミュレーションの結果を示す。低濃度ドープされたエリアは、高濃度ドープされたエリアのシート抵抗よりほぼ2桁高いシート抵抗を有することが分かる。ボロン原子の予想濃度分布から、ピエゾ抵抗器の接合深さは、カンチレバーの厚さの約3分の1である。ピエゾ抵抗器及び追加の抵抗器の接続用トレース、並びにヒータ構造を形成する高濃度ドープされたエリアについては、ドーパントがより均一に分布し、これが加熱中に電流密度を減少させるように働く。
特性付け
[059]電気特性付け 基本的な電気試験は、[J.Lee、T.Beechem、T.L.Wright、B.A.Nelson、S.Graham、及びW.P.King、J.Microelectromech.Syst.、15(2006)1644〜1655]に記載されている特性付け技法に従って実施された。図5は、電気試験用の回路を示しており、ドープされた抵抗器(ヒータ、<100>ピエゾ抵抗器、又は<110>ピエゾ抵抗器)が精密電力抵抗器と直列で構成された。直列の電力抵抗器は、2抵抗器ブリッジ設計における「検知」抵抗器と呼ぶことができる。図6(a)は、ヒータへの印加電圧(ヒータ電圧)の関数としてヒータ抵抗を示す。測定された抵抗は、低い電圧でほぼ一定である。というのは、ジュール加熱は、デバイス温度を著しく増大するわけではないからである。ヒータ電圧が増大するにつれて、より低い温度での正の抵抗温度係数(TCR)により、ヒータ抵抗は増大する。ひとたびヒータ電圧が臨界点に達すると、ヒータ抵抗は、突然降下する。これは、ドープされたシリコンの周知の熱暴走(thermal runaway)である。ヒータ抵抗及び幾何形状から計算された、高濃度ドープされたエリアのシート抵抗は、29Ω/□と32Ω/□の間であり、これは、予測された値の32.85Ω/□に非常に近い。
[060]図6(b)は、ヒータ電圧の関数としてヒータ内の放散電力を示す。熱暴走付近で、抵抗が降下し、したがって電流が増大するとき、電力の目立った増大がある。タイプAカンチレバーは、熱暴走が発生する前に、タイプBカンチレバーより多くの電力を放散することができる。これは、シリコンハンドルに対してヒータが比較的近接して配置されていることに起因すると考えることができ、これはヒートシンクとして働く。
[061]同じ電気特性付けが、図6(c)及び図6(d)に示されている、<110>方向及び<100>方向のピエゾ抵抗器について実施された。室温抵抗は、どちらのタイプ及び方向についても非常に似ており、これは、抵抗器の幾何形状が同じであるために予想される。結晶方向の位置合わせは、抵抗に影響を及ぼさず、これは、温度補償用のバランスの良好なブリッジ回路を達成するために重要である。抵抗器の小さな表面積に比べて、熱暴走点でのピエゾ抵抗器内の放散電力は非常に大きく、これは、抵抗器が、クランプされた基部に近接していることによる。
[062]図6(a)及び図6(c)における抵抗と電圧との関係、したがって図6(c)及び図6(d)における電力対電圧に関する情報もまた、数回、熱暴走点を過ぎてデバイスが給電された後で得られた。これらの熱サイクルは、室温抵抗を減少させ、また高い電圧での抵抗の挙動を修正することが判明している。加熱されたカンチレバーに関するこのバーンイン周期は、以前に調査済みである。
[063]1つのチップ上の2つのカンチレバーの電気特性は、互いから0.5%以内であったので、ここでは1つのカンチレバーに関する結果だけが示されている。それらの同様の挙動により、それらの2つのカンチレバーは、寄生効果があればそれを打ち消すための差動動作に十分適したものになる。
[064]温度特性付け ラマン分光法を使用し、自由端にて、ヒータトレースの中心において局所温度を決定した。図7は、5つの異なる電力レベルについて、各デバイスタイプのホットスポット温度を示す。長いタイプBのデバイスは、より低いカンチレバー電力でタイプAデバイスと同じ温度に達する。電力とホットスポット温度との関係が各カンチレバータイプについて決定された後で、同じデバイスを使用し、温度の空間分布を調査した。このために、電力は、200℃の対応するホットスポット温度が予想されるレベルで固定され、ラマン測定値は、カンチレバーの長さ方向に沿って、ホットスポットとクランプされた縁部との間で異なる11箇所において取られた。温度分布は、図8(a)において、相対位置、すなわち自由端からの距離とカンチレバーの長さとの比に対してプロットされている。このプロットスタイルは、異なる長さを有するデバイスの温度傾向のより良い比較を可能にするので選択された。これらの分布は、ほぼ線形であり、互いに非常に近接しているが、2つのヒータ形状間に違いがある。図8(b)は、幅方向に沿った温度分布を示し、違いは小さい(marginal)が、この傾向を確認するように思われる。図8(a)における約2.5%及び82.5%、並びに図8(b)における45%にあるデータ点は、隣接するデータ点から予想されるより幾分高い温度を示す。これらの位置は、高濃度ドープされたエリア内であったため、温度勾配の変化が、より低い熱伝導率によって引き起こされた可能性がある。また、この逸脱は、ラマンシステムの測定誤差によって引き起こされた可能性がある。というのは、ピーク位置と温度との関係が真性シリコンについて較正されているからである。真性シリコンエリア内での温度測定の精度は、試験された温度範囲全体にわたって5K以内である。
[065]感度特性付け 電気特性及び熱特性が先のセクションで特性付けされた2つのカンチレバーを使用し、[B.W.Chui、L.Aeschimann、T.Akiyama、U.Staufer、N.F.de Rooij、J.Lee、F.Goericke、W.P.King、及びP.Vettiger、Rev.Sci.Instrum.、78(2007)043706]に記載されているものと同じセットアップを用いてたわみ検知を実施した。これらの調査の主な目的の1つは、先に論じられている温度補償方式を使用して、温度補償されたたわみ測定を実施する能力を定量化することである。このために、<110>ピエゾ抵抗器、<100>ピエゾ抵抗器、又は両ピエゾ抵抗器の特性が、カンチレバーたわみ中に試験された。これらの抵抗器は、図9に示されている2つのホイートストンブリッジ回路内で構成された。図10(a)は、タイプBカンチレバーについて、先端たわみの関数としてブリッジ出力を示す。予想されるように、<100>ピエゾ抵抗器は、カンチレバーたわみに対して非常に無感応であり、一方、<110>抵抗器は、カンチレバーたわみに対して非常に感応性がある。両ピエゾ抵抗器がホイートストンブリッジ回路内に含まれるとき、得られる信号は、<110>抵抗器だけからの信号とほぼ同一である。
[066]3回の実験作業(run)が繰り返されたが、タイプBカンチレバーの自由端をたわませるのではなく、ホットスポット温度が、一体型ヒータトレースに給電することによって調節された。図10(b)は、加熱された、たわみのないカンチレバーのブリッジ出力を示す。100℃のホットスポット温度の場合、<100>抵抗器に関する回路出力がかなり大きい。温度補償なしの場合、このピエゾ抵抗器からの信号は、100μmを超えるたわみに等しい。単独で接続されたとき、<100>抵抗器及び<110>抵抗器のブリッジ出力信号は非常に似ており、それらの温度感度もまた非常に似ていることを示す。両抵抗器がホイートストンブリッジ内で接続されているとき、温度変動による抵抗変化が釣り合うため、出力は、はるかに小さくなる。温度補償ピエゾ抵抗器対の温度感度は、100℃のホットスポット温度時に、未補償のピエゾ抵抗器構成に比べて、20分の1に低減される。
[067]残っている小さな信号は、カンチレバー上で2つの抵抗器の場所が異なることにより、それらの平均温度の差によって引き起こされるものと想定される。タイプBからの結果だけが示されているが、タイプAカンチレバーは、先端たわみについても温度変調(modulation)についても同様の傾向を示した。しかし、タイプAカンチレバーの方が、高いたわみ感度を示した。というのは、カンチレバーたわみの等価な絶対変化により、これらの正方形のデバイス内で、より長くより狭いタイプBデバイスより大きな応力が引き起こされるからである。図10から、カンチレバー上のこの新規の抵抗器構成は実際に、温度変化からの寄生信号が大きく低減された状態で、また機械的な感度を犠牲にすることなしに、カンチレバー応力の変化を測定するために使用することができると結論づけることができる。
[068]カンチレバーが、温度変化に対して感度が低い状態でたわみに対して感応性があることが重要であるが、カンチレバーが、大きな温度範囲にわたって一貫したたわみ感度を有することがさらに重要である。これは、先端たわみ感度の温度係数(TCS)として考えることができ、これを最小限に抑えなければならない。図11(a)は、タイプBカンチレバーについて、先端たわみの関数として温度補償されたブリッジ出力信号を示す。このカンチレバーは、自己加熱下で6つの異なるホットスポット温度についてたわまされた。たわみ感度は、範囲25〜200℃のホットスポット温度の、非常に強い関数ではない。図11(b)は、図11(a)におけるデータ点に対する線形フィットの勾配から導出された、正規化されたたわみ感度対温度を示す。得られる図における線形フィットの勾配はTCSを表し、−5×10−4−1程度である。全体として、自己加熱下での温度補償されたカンチレバーのたわみ感度は、200℃にわたって約10%だけ変動する。どちらのカンチレバータイプも、非常に似た値を有し、それらの差は、データ点の散乱に比べて有意なものではない。
[069]表2は、両カンチレバータイプに関する典型的な特性付けの結果をまとめている。タイプAの方が小さいホットスポット温度感度を有し、これは、温度を伴う静的化学的検知応用例に十分適していることを示す。しかし、振動動作の場合、カンチレバーが長いほど接着性の塊に対してより感応性があるため、タイプBカンチレバーを使用することが有利となる可能性がある。タイプAカンチレバーの、より低いホットスポット温度感度は、ピエゾ抵抗器対から電流トレースまでの距離を用いて説明することができる。タイプAカンチレバーは、短い幅広の幾何形状により、一体型ヒータを動作したとき、特に幅方向について、より良い温度均一性を有する。温度均一性は、最適化されたヒータ設計と共に改善される可能性が高い。

結論
[070]一体型ヒータ及び温度補償構造を有するシリコンマイクロカンチレバーが、設計、作製、及び特性付けされた。2つの異なるカンチレバー幾何形状が比較された。これらのデバイスを用いて達することができるホットスポット温度は、熱故障なしで500℃を超える。温度は、ホットスポット温度が自由端にあり最も低温の点がクランプされた基板にある状態で、カンチレバーに沿っておよそ線形で低下することが判明しており、一方、幅方向での温度分布が非常に均一である。異なる結晶方向を有するがカンチレバー表面上で近接している抵抗器構造もまた設計において実装され、それらの特性が特性付けられた。実験により、<110>方向で位置合わせされたこれらの抵抗は、カンチレバーたわみに対しても温度変化に対しても高い感度を示し、一方、<100>方向にある抵抗器は、温度変化に対してのみ感応性があり、ほとんどたわみ感度がないことが示された。これらの抵抗器は、ホイートストンブリッジ回路内で組み合わされたとき、たわみ感度を犠牲にすることなしに、温度によって誘発される誤差を大きく低減することができる。温度補償下では、たわみ感度は、温度の強い関数ではなく、ヒータ動作中、又は外部熱源にさらされている間に、たわみの正確な検知を可能にする。
図の説明
[071]図1は、温度補償されたピエゾ抵抗器を有する2つのタイプのマイクロカンチレバーホットプレートの概略図を示す。それらのサイズは、それぞれ200μm×200μm(タイプA)及び300μm×133μm(タイプB)である。したがって、どちらのタイプも、ほぼ同じ表面積を有する。自由端付近に抵抗ヒータが、またクランプされた基部付近に2つのピエゾ抵抗器がある。拡大図は、<110>方向に平行なピエゾ抵抗器と、<100>方向に平行なピエゾ抵抗器とを示す。
[072]図2は、温度補償されたピエゾ抵抗器を有するマイクロカンチレバーホットプレートを製作するための6つの主な作製プロセスの概略図を示す。(a)ビーム及び金属パッドの輪郭がデバイス層内にエッチングされ、(b)ヒータ及び高濃度ドープされる領域にボロン注入し、(c)ピエゾ抵抗器にボロン注入し、(d)ビアが製作され、その後にアルミニウムメタライゼーションが続き、(e)シリコンハンドル層が、ICPを使用して裏側からエッチングされ、(f)埋込み酸化物層がHF内でエッチングされる。
[073]図3は、作製されたマイクロカンチレバーホットプレートの走査電子顕微鏡写真を示す。
[074]図4は、低濃度及び高濃度ドーピングプロセスに関する、SSUPREME3を使用した、シミュレーションされたボロン濃度を示す。実線及び破線は、それぞれ熱処理前及び熱処理後のボロンプロファイルである。これより、低濃度ドープされたピエゾ抵抗器の接合深さは、カンチレバーの厚さの約3分の1である。高濃度ドープされたエリアについては、ドーパントがより均一に分布し、これが、加熱したとき電流密度を減少させるように働く。
[075]図5は、電気特性付けのための試験用回路を示す。ドープされたヒータ又はピエゾ抵抗器が検知抵抗器(精密電力抵抗器)に接続され、検知抵抗器は、電流を検知し、高電力時にデバイスを保護する。V合計は、各ドープされた抵抗器に対する実際に印加された電圧を表し、V検知は、検知抵抗器全体にわたる電圧降下を表す。
[076]図6は、(a)ヒータ抵抗、及び(b)2つのカンチレバータイプに関するヒータ電力対ヒータに対する印加電圧(ヒータ電圧)、(c)ピエゾ抵抗器の抵抗、及び(d)2つのカンチレバータイプに関する<110>方向及び<100>方向でのピエゾ抵抗器電力対ピエゾ抵抗器に対する印加電圧(ピエゾ抵抗器電圧)を例示するデータを示す。
[077]図7は、レーザラマン温度測定からの、5つの異なる電力レベルに関する各デバイスタイプのホットスポット温度を例示するデータを示す。長いタイプBデバイスは、より低いカンチレバー電力でタイプAデバイスと同じ温度に達する。
[078]図8は、タイプA及びBについての、(a)0%を自由端の中心、100%をクランプされた基部の中心とする、カンチレバーの長さに沿った、また(b)0%が長さ及び幅方向におけるカンチレバー中心にある、また50%が幅方向における縁部にあり、長さ方向の中心にある、カンチレバーの幅に沿った相対位置に対する局所温度の測定値を示す。
[079]図9は、ホイートストンブリッジ内のオンチップ抵抗器を使用する2つの回路構成を示す。(a)個々の要素を単独で試験するために、<110>又は<100>結晶方向にある抵抗器が使用された。(b)抵抗器の補償特性を試験するために、<110>及び<100>結晶方向のピエゾ抵抗器が共に使用された。
[080]図10は、あるタイプBカンチレバーからの、様々な抵抗器の測定特性を示す。図9(a)における回路を使用して<110>抵抗器又は<100>抵抗器について、また、図9(b)の回路におけるときは両抵抗器について、ブリッジ出力信号が示されている。ブリッジ出力信号は、(a)加熱されていないカンチレバーのたわみ、及び(b)たわみなしでのカンチレバーの加熱に関して示されている。未補償のカンチレバーは、温度にもたわみにも感応性があり、一方、補償されたカンチレバーは、たわみに対して感応性があるが、温度に対して比較的無感応である。
[081]図11は、200℃までのカンチレバーたわみ感度の概要を示す。(a)両ピエゾ抵抗器が構成された状態でのブリッジ出力信号、対、6つの異なるホットスポット温度に関する、タイプBカンチレバーの先端たわみ。(b)正規化された先端たわみ感度、対、両カンチレバータイプに関するホットスポット温度。カンチレバーたわみ感度は、測定された温度範囲にわたって約10%だけ変化し、これは未補償の場合に対して20倍の改善である。
(参照)
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[0122]U.S. Patent Nos. 5,345,815,5,386,720 and 7,291,446.
[0123]U.S. Patent ApplicationPublication No. US2006/0207317.
(参照による組込みに関する記載及び変形形態)
[0124]本出願全体にわたるすべての参照、たとえば発行済み若しくは授与済みの特許を含む特許文書又は均等物、特許出願公開、及び非特許文献の文書又は他の出典材料は、各参照が少なくとも部分的に本出願内の開示と矛盾しない限り、参照により個々に組み込まれているのと同様に、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる(たとえば、部分的に矛盾する参照は、その参照の、その部分的に矛盾する部分を除いて参照により組み込まれる)。
[0125]本明細書で述べられている特許及び出版物はすべて、本発明が関連する当業者の技量のレベルを示す。本明細書で引用されている参照は、場合によっては出願日時点での現況技術を示すように、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれ、この情報は、必要とされる場合、従来技術に入る特定の実施形態を除外する(たとえば放棄する)ために、本明細書において使用することができるものとする。たとえば、ある化合物が特許請求されているとき、本明細書に開示されている参照内(特に、参照されている特許文書内)で開示されているある種の化合物を含む、従来技術で知られている化合物は、その特許請求に含まれることが意図されていないことを理解されたい。
[0126]置換基のグループが本明細書に開示されているとき、これらのグループ及びサブグループすべての個々のメンバすべて(グループメンバの任意のアイソマー及びエナンチオマー)、並びにその置換基を使用して構成することができる化合物の種類が、別々に開示されることを理解されたい。ある化合物が特許請求されているとき、当技術分野で知られている化合物(本明細書に開示されている参照内で開示されている化合物を含む)は、含まれることが意図されていないことを理解されたい。本明細書においてマーカッシュグループ、又は他のグループ化が使用されているとき、そのグループの個々のメンバすべて、並びにそのグループにおける可能な組合せ及びサブコンビネーションすべてが、本開示に個別に含まれるものとする。
[0127]述べられている、又は例示されている化合物のあらゆる配合又は組合せは、別段の記載がない限り、本発明を実施するために使用することができる。当業者なら同じ化合物を異なるように名付けることができることが知られているため、化合物の特定の名前は例示的なものであることが意図されている。化合物について、その化合物の特定のアイソマー又はエナンチオマーが、たとえば式内又は化学名内で指定されないように本明細書で述べられているとき、その記述は、個々に又は任意の組合せで述べられている化合物の各アイソマー及びエナンチオマーを含むものとする。具体的に例示されているもの以外の方法、デバイス要素、出発材料、及び合成方法を、不当な実験に頼ることなしに、本発明を実施する際に使用することができることを、当業者なら理解するであろう。任意のそのような方法、デバイス要素、出発材料、及び合成方法の、当技術分野で周知の均等物すべてが、本発明に含まれるものとする。本明細書内で、ある範囲、たとえば温度範囲、時間範囲、又は組成範囲が与えられるときはいつでも、中間的な範囲及び部分範囲すべて、並びに与えられている範囲内に含まれる個々の値すべてが、本開示に含まれるものとする。
[0128]本明細書では、「comprising(備える、含む)」は、「including(含む)」「containing(含む、含有する)」「having(有する)」又は「characterized by(特徴とする)」と同義であり、包括的(inclusive)又はオープンエンドであり、追加の、述べられていない要素又は方法ステップを除外しない。本明細書では、「consisting of(からなる)」は、特許請求要素内で指定されていない任意の要素、ステップ、又は成分を除外する。本明細書では、「consisting essentially of(から本質的になる)」は、特許請求の基本的特徴及び新規の特徴に実質的に影響を及ぼさない材料又はステップを除外しない。「comprising」という用語を、本明細書において、特にある組成物の構成要素の説明で、又はあるデバイスの要素の説明で述べていればそれは、述べられている構成要素又は要素から本質的になる、また、それらからなる組成物及び方法を包含するものと理解される。本明細書で適切に、例示的に述べられている本発明は、本明細書で具体的に述べられていない任意の1つ又は複数の要素、1つ又は複数の限定なしで実施することができる。
[0129]使用されている用語及び表現は、説明の用語として使用され、限定するものではなく、また、そのような用語及び表現の使用において、示されている、若しくは述べられている特徴の任意の均等物、又はそれらの一部分を除外する意図はなく、特許請求されている本発明の範囲内で様々な修正が可能であることを理解されたい。したがって、本発明について、好ましい実施形態及び任意選択の特徴によって具体的に述べられているが、本明細書に開示されている概念の修正及び変形に、当業者が頼ることができること、また、そのような修正形態及び変形形態は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内にあるものと見なされることを理解されたい。
温度補償されたピエゾ抵抗器を有する2つのタイプのマイクロカンチレバーホットプレートの概略図である。 温度補償されたピエゾ抵抗器を有するマイクロカンチレバーホットプレートを製作するための6つの主な作製プロセスの概略図である。 作製されたマイクロカンチレバーホットプレートの走査電子顕微鏡写真である。 低濃度及び高濃度ドーピングプロセスに関する、プロセスシミュレーションツールを使用した、シミュレーションされたボロン濃度の図である。 マイクロカンチレバーホットプレートの電気的な特性付けのためのテスト用回路の図である。 2つのカンチレバータイプに関するヒータへの印加電圧に対する(a)ヒータ抵抗、及び(b)ヒータ電力と、2つのカンチレバータイプに関する、<110>及び<100>方向での、ピエゾ抵抗器への印加電圧に対する(c)ピエゾ抵抗器の抵抗、及び(d)ピエゾ抵抗器の電力とを示すデータである。 レーザラマン温度測定からの、5つの異なる電力レベルに関する各デバイスタイプのホットスポット温度を示すデータである。 タイプA及びBについての、(a)カンチレバーの長さに沿った、また(b)カンチレバーの幅に沿った相対位置に対する局所温度の測定値の図である。 ホイートストンブリッジ内のオンチップ抵抗器を使用する2つの回路構成の図である。 あるタイプBカンチレバーからの、様々な抵抗器の測定特性の図である。 200℃までのカンチレバーたわみ感度の概要の図である。
符号の説明
A カンチレバー
B カンチレバー

Claims (38)

  1. a.固定端及び自由端を有するカンチレバーと、
    b.前記カンチレバー内に前記固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、
    c.前記カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計と
    を備えるマイクロホットプレート。
  2. 前記第2のピエゾ抵抗係数が、カンチレバーたわみ1μm当たり0Ωから1Ωの範囲から選択された値を有する、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  3. 前記第1のピエゾ抵抗係数が、カンチレバーたわみ1μm当たり0.1Ωから100Ωの範囲から選択された値を有する、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  4. 前記カンチレバーの前記固定端と前記ピエゾ抵抗センサの間の距離は、前記カンチレバーの全長の50%未満である、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  5. 前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサが、実質的に同一の温度を有するように前記カンチレバー内で互いに近接して配置される、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  6. 前記カンチレバーが単結晶シリコンを含む、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  7. 前記第1の結晶軸がシリコン内の<110>方向であり、前記第2の結晶軸がシリコン内の<100>方向である、請求項6に記載のマイクロホットプレート。
  8. 前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサが、ドープされたシリコンを含む、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  9. 前記ピエゾ抵抗センサが、リン、ボロン、又は前記カンチレバーの材料に可溶であると共に、カンチレバー材料特性を変更する他の元素からなるグループから選択された元素でドープされる、請求項8に記載のマイクロホットプレート。
  10. 前記ピエゾ抵抗センサが、1立方センチメートル当たり1014から1020ドーパントの範囲から選択されたドーパント濃度を有する、請求項8に記載のマイクロホットプレート。
  11. 前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサが、実質的に同一の寸法、及び実質的に同一の組成を有する、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  12. 前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサに電気的に接続された抵抗検知用回路をさらに備える、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  13. 前記抵抗検知用回路がホイートストンブリッジ回路を含む、請求項12に記載のマイクロホットプレート。
  14. 前記ホイートストンブリッジ回路が、温度による前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償する、請求項12に記載のマイクロホットプレート。
  15. 前記ヒータ−温度計が抵抗ヒータを含む、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  16. 前記ヒータ−温度計が、ドープされたシリコンを含む、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  17. 前記ヒータ−温度計が、リン、ボロン、又は前記カンチレバーの材料に可溶であると共に、カンチレバー材料特性を変更する他の元素からなるグループから選択された元素でドープされる、請求項16に記載のマイクロホットプレート。
  18. 前記ヒータ−温度計が、1立方センチメートル当たり1014から1020ドーパントの範囲から選択されたドーパント濃度を有する、請求項16に記載のマイクロホットプレート。
  19. 前記ヒータ−温度計が、前記カンチレバーの前記自由端に配置される、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  20. 前記ヒータ−温度計が、前記カンチレバーの実質的に表面積全体を含む、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  21. 前記ヒータ−温度計が、前記カンチレバー内で1300℃までの温度を生成することが可能である、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  22. 前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサが、前記ヒータ−温度計と熱連通する、請求項1に記載のマイクロホットプレート。
  23. マイクロホットプレートの表面応力を検知する方法において、
    a.マイクロホットプレートを用意するステップであって、前記マイクロホットプレートが、
    i.固定端及び自由端を有するカンチレバーと、
    ii.前記カンチレバー内に前記固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、
    iii.前記カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計と
    を備える、ステップと、
    b.前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサを、ホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップと、
    c.前記第1のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を検知し、それによって前記マイクロホットプレートの表面応力を検知するステップと
    を含む方法。
  24. 前記ホイートストンブリッジ回路が、温度による前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサが、実質的に同一の温度を有するように前記カンチレバー内で互いに近接して配置される、請求項23に記載の方法。
  26. マイクロホットプレートを用いて化合物の特性を検知する方法において、
    a.マイクロホットプレートを用意するステップであって、前記マイクロホットプレートが、
    i.固定端及び自由端を有するカンチレバーと、
    ii.前記カンチレバー内に前記固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、
    iii.前記カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計と
    を備える、ステップと、
    b.前記カンチレバーの前記自由端を化合物と接触させるステップと、
    c.電圧又は電流を前記ヒータ−温度計に送り、それにより前記カンチレバー及び化合物の温度を変化させ、前記化合物のそのような温度変化により前記カンチレバー内で表面応力が生成されるステップと、
    d.前記第1のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を検知し、それにより前記化合物の特性を検知するステップと
    を含む方法。
  27. 前記化合物の前記特性が、前記化合物の融点、前記化合物の沸点、前記化合物の結合エネルギー、前記化合物の熱容量、前記化合物の機械的な膨張、又は前記化合物の機械的な収縮からなるグループから選択される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記表面応力が、前記化合物の状態の変化、前記化合物の蒸発、前記カンチレバーに接触する前記化合物の量の変化、前記カンチレバーに対する前記化合物の結合の程度の変化、前記化合物の機械的な膨張、又は前記化合物の機械的な収縮からなるグループから選択された事象によって生成される、請求項26に記載の方法。
  29. 前記ヒータ−温度計の抵抗を検知し、それにより前記カンチレバー及び前記化合物の温度を検知するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
  30. 前記第1のピエゾ抵抗センサの抵抗の前記変化が、温度による前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するようなやり方で、前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサをホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップを含む方法によって検知される、請求項26に記載の方法。
  31. マイクロホットプレートに結合された化学種を検知するための方法において、
    a.第1のマイクロホットプレートを用意するステップであって、前記第1のマイクロホットプレートが、
    i.固定端及び自由端を有するカンチレバーと、
    ii.前記カンチレバー内に前記固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、
    iii.前記カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計と
    を備える、ステップと、
    b.前記カンチレバーの前記自由端に結合することが可能な化学種を用意するステップであって、前記カンチレバーに対する前記化学種の結合により前記カンチレバー内で表面応力が生成される、ステップと、
    c.前記第1のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を検知し、それによって前記第1のマイクロホットプレートに結合された前記化学種を検知するステップと
    を含む方法。
  32. 前記カンチレバーの前記自由端が、前記化学種を結合することが可能な物質を含む、請求項31に記載の方法。
  33. 電圧又は電流を前記ヒータ−温度計に送り、それにより前記カンチレバーの温度を変化させるステップをさらに含む、請求項31に記載の方法。
  34. 前記第1のピエゾ抵抗センサの前記抵抗が、前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサをホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップを含む方法によって検知される、請求項31に記載の方法。
  35. 前記ホイートストンブリッジ回路が、温度による前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償する、請求項34に記載の方法。
  36. a.前記第1のマイクロホットプレートと実質的に同一の第2のマイクロホットプレートを用意するステップであって、前記第2のマイクロホットプレートが、
    i.固定端及び自由端を有するカンチレバーと、
    ii.前記カンチレバー内に前記固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、
    iii.前記カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計と
    を備える、ステップと、
    b.前記第1のマイクロホットプレートの環境と実質的に同一の環境内で前記第2のマイクロホットプレートを用意するステップであって、前記環境には前記化学種が存在しない、ステップと、
    c.前記第1のマイクロホットプレートの前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサと前記第2のマイクロホットプレートの前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサを、前記第1のマイクロホットプレートの前記カンチレバーの前記自由端に対して結合する前記化学種以外の作用による前記第1のマイクロホットプレートの前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するようなやり方で、ホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップと
    をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  37. 温度補償されたたわみ測定を実施する方法において、
    a.マイクロホットプレートを用意するステップであって、前記マイクロホットプレートが、
    i.固定端及び自由端を有するカンチレバーと、
    ii.前記カンチレバー内に前記固定端付近で一体化された1対のピエゾ抵抗センサであって、第1のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第1の結晶軸に沿って位置合わせされ、第1のピエゾ抵抗係数を有し、第2のピエゾ抵抗センサが、前記カンチレバーの第2の結晶軸に沿って位置合わせされ、前記第1のピエゾ抵抗係数より小さい第2のピエゾ抵抗係数を有する、ピエゾ抵抗センサと、
    iii.前記カンチレバー内に一体化されたヒータ−温度計と
    を備える、ステップと、
    b.温度による前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を補償するようなやり方で、前記第1のピエゾ抵抗センサ及び前記第2のピエゾ抵抗センサをホイートストンブリッジ回路内で電気的に接続するステップと、
    c.前記カンチレバーのたわみによる前記第1のピエゾ抵抗センサの抵抗の変化を検知し、それにより温度補償されたたわみ測定を実施するステップと
    を含む方法。
  38. 電圧又は電流を前記ヒータ−温度計に送り、それにより前記カンチレバーの温度を変化させるステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
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