JP2009138621A - エンジンの前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルフィルタ及びオイルクーラをオイルポンプが備えられるエンジン前部でエンジンの幅内に収めて配設し、エンジン幅方向の寸法拡大を回避し、エンジンのコンパクト化を図る。
【解決手段】シリンダブロック10の前部にオイルポンプ60を備え、シリンダブロック10の前面を覆うフロントカバー40の前方にクランク軸11の回転を補機91〜94に伝達するベルト12を張り渡す。オイルポンプ60の吐出側に配置されるオイルフィルタ70の取付部71をフロントカバー40の前面41から前方へ突設し、オイルフィルタ70の出口側に配置されるオイルクーラ80をフロントカバー40の前面41におけるベルト12の張渡し領域R1外に配設する。
【選択図】図1

Description

本発明はエンジンの前部構造、特に、エンジン前部でのオイルフィルタ及びオイルクーラの配設構造に関し、エンジンの潤滑システムの技術分野に属する。
一般に、自動車等の車両に搭載されるエンジンの各部の潤滑等のためにエンジンの内部に供給されるエンジンオイルは、エンジン下部に設けられたオイルパン内からオイルポンプで吸い上げられた後、オイルフィルタで濾過され、オイルクーラで冷却されてから、シリンダブロックに形成されたメインオイルギャラリや、シリンダヘッドに備えられたカムシャフト周辺に供給され、そして再び自重によりオイルパン内に戻るようになっている。
その場合に、従来は、前記オイルフィルタやオイルクーラをエンジンの側方に配置するのが通例であったが、最初にオイルをオイルパンから吸い上げるオイルポンプがエンジンの前部(動力取出側と反対の端部)に備えられることが多く(その理由は、例えばクランク軸で直接かつ機械的に駆動されるものの場合、クランク軸上に配置されるから、エンジン前部のエンジン幅方向中央部に備えられることが多い)、そうするとオイルポンプからオイルフィルタ及びオイルクーラまでの油路が長くなり、油路の抵抗が増し、オイルポンプ駆動損失が大きくなって、燃費の低下をもたらすという不具合がある。
そこで、特許文献1に開示されているように、オイルフィルタ及びオイルクーラをオイルポンプが備えられるエンジン前部に集中して配置することが提案される。これによれば、オイルポンプからオイルフィルタ及びオイルクーラまでの油路が短縮化し、結果的に燃費の低下を抑制することができる。
特開2003−97266(図8)
ところが、特許文献1に開示の技術は、シリンダブロックやシリンダヘッドで構成されるエンジン本体の前面を覆うフロントカバーの一部をエンジンの一側方へ延長し、この延長部分の前面又は後面をオイルフィルタ又はオイルクーラの取付座としているから、結局、オイルフィルタ及びオイルクーラはエンジン前部に配置されるけれども、エンジンの一側方に突出して位置することとなり、その結果、エンジンの幅方向の寸法が増して、該方向におけるエンジンのコンパクト化が阻害されることとなる。
この問題に対しては、オイルフィルタ及びオイルクーラをフロントカバーの前面に配置することが提案される。しかし、フロントカバーの前方には、クランク軸の回転を例えばオルタネータやウォータポンプ等の補機に伝達して該補機を駆動するための無端伝動部材(代表的にはベルト)が張り渡されているのが通例であるから、この補機用無端伝動部材との干渉が問題となる。
とりわけ、近年は、運転支援(パワーステアリング等)や車室内環境の快適性(エアコン等)のために補機の数が増え、無端伝動部材の走行経路が長くなり、また走行経路の形状も複雑化している一方で、オイルクーラは、基本的に、その冷却効率の向上のために、できるだけ長く延長された形状が好ましい。したがって、無端伝動部材が複雑に張り渡されて混雑しているフロントカバーの前面に、比較的長尺なオイルクーラをいかにして干渉することなく配置するかが特に問題となるのである。
本発明は、前記のような問題に対処するもので、オイルフィルタ及びオイルクーラをオイルポンプが備えられるエンジン前部でエンジンの幅内に収めて配設し、もってエンジンの幅方向の寸法拡大を回避して、エンジンのコンパクト化を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明では次のような手段を用いる。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、エンジン本体の前部にオイルポンプが備えられ、前記エンジン本体の前面を覆うフロントカバーの前方にクランク軸の回転を補機に伝達する補機用無端伝動部材が張り渡されたエンジンの前部構造であって、前記オイルポンプの吐出側に配置されるオイルフィルタの取付部が前記フロントカバーの前面から前方へ突設され、前記オイルフィルタの出口側に配置されるオイルクーラが前記フロントカバーの前面における前記無端伝動部材の張渡し領域外に配設されていることを特徴とする。
ここで、無端伝動部材の張渡し領域とは、張渡し状態の無端伝動部材で囲まれた領域という意である。
次に、本願の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエンジンの前部構造であって、前記オイルフィルタ取付部はフロントカバー前面の下側部に設けられていると共に、該取付部の近傍にオイルクーラのオイル入口及び冷却液出口と連通する第1の開口部が設けられ、フロントカバー前面の略中央部にオイルクーラのオイル出口及び冷却液入口と連通する第2の開口部が設けられて、前記オイルクーラは、前記第1、第2の両開口部間に亘って延設されていることを特徴とする。
次に、本願の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のエンジンの前部構造であって、エンジン本体の前面にオイルギャラリに通じるオイル導入孔及びウォータジャケットに通じる冷却液排出孔が前記フロントカバーの第2開口部に対応して設けられ、このエンジン本体側のオイル導入孔及び冷却液排出孔とフロントカバー側の第2開口部との連通部が、フロントカバーの内部に張り渡された動弁機構用無端伝動部材の張渡し領域内に配設されていることを特徴とする。
次に、本願の請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジンの前部構造であって、補機用無端伝動部材とオイルクーラとはエンジン軸方向の寸法が略同じであり、側面視でオーバーラップして配置されていることを特徴とする。
次に、本願の請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のエンジンの前部構造であって、前記補機用無端伝動部材及びオイルクーラの前方に第2の補機用無端伝動部材が前記補機用無端伝動部材及びオイルクーラと正面視でオーバーラップして配置されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、シリンダブロックやシリンダヘッドで構成されるエンジン本体の前部にオイルポンプが備えられ、前記エンジン本体の前面がフロントカバーで覆われて、該フロントカバーの前方にクランク軸の回転を補機に伝達する補機用無端伝動部材が張り渡された構成のエンジンにおいて、オイルポンプの吐出側に配置されるオイルフィルタの取付部がフロントカバーの前面から前方へ突設されているから、オイルフィルタは、オイルポンプが備えられているエンジン前部でフロントカバーの前面より前方の位置、すなわちエンジンの幅内に収まって配置されることとなる。
一方、オイルフィルタの出口側に配置されるオイルクーラは、フロントカバーの前面における補機用無端伝動部材の張渡し領域外(張渡し状態の補機用無端伝動部材で囲まれた領域の外)に配設されているから、前記無端伝動部材との干渉を確実に回避しながら、オイルクーラもまたオイルポンプが備えられているエンジン前部でエンジンの幅内に収まって配置されることとなる。
以上により、オイルフィルタ及びオイルクーラの両方共、エンジン前部でエンジンの幅内に収まって配置されることとなり、もってエンジンの幅方向の寸法拡大が回避され、エンジンのコンパクト化が図られることとなる。
その場合に、請求項2に記載の発明によれば、オイルフィルタ取付部がフロントカバー前面の下側部に設けられているから、オイルポンプがエンジン本体の前部に備えられている関係上、オイルポンプからオイルフィルタまでの油路が確実に短縮化することとなる。また、オイルフィルタ取付部に取り付けられたオイルフィルタがフロントカバーに対して相対的に下部に位置することとなり、オイルフィルタとフロントカバーの前方に張り渡された補機用無端伝動部材との干渉も確実に回避されることとなる。
そして、フロントカバー前面には、オイルクーラに形成されているオイル入口及び冷却液出口と連通する第1の開口部がオイルフィルタ取付部の近傍に設けられ、一方、オイルクーラに形成されているオイル出口及び冷却液入口と連通する第2の開口部が略中央部に設けられているから、オイルフィルタを通過したオイルは短距離でオイルクーラに入り、下方から上方へ上っていくこととなる。一方、冷却液(代表的には冷却水)は逆に上方から下方へ下っていくことになり、良好に熱交換が行われる。
そして、オイルクーラは、フロントカバー側の前記第1、第2の両開口部間に亘って延設されているから、つまりフロントカバー前面の下側部近傍からフロントカバー前面の略中央部まで延びているから、比較的長尺となり、十分な冷却効率が図られる。
しかも、オイルクーラの両端部がフロントカバー前面の各開口部を直接臨むこととなるから、オイルクーラ側のオイル及び冷却液の出入口と、フロントカバー側の開口部とを配管等を用いずに直に接続することができて、これらの接続構造の簡略化が図られることとなる。また、オイルの配管及び冷却液の配管が無端伝動部材に接触して破損するというような不具合も解消される。
次に、請求項3に記載の発明によれば、エンジン本体の前面に、フロントカバー側の第2開口部(フロントカバーの略中央部にあるほう)に対応して、オイルギャラリに通じるオイル導入孔及びウォータジャケットに通じる冷却液排出孔が設けられている場合に、これらの第2開口部とエンジン本体側の前記孔との連通部が、クランク軸の回転を動弁機構に伝達するためにフロントカバーの内部に張り渡された動弁機構用無端伝動部材(代表的にはチェーン)の張渡し領域内(張渡し状態の動弁機構用無端伝動部材で囲まれた領域の中)に配設されているから、前記動弁機構用無端伝動部材との干渉及びその張渡し領域外に配設されているガイドやテンショナ等との干渉を確実に回避しながら前記連通部をフロントカバー内に良好に配置することができる。
次に、請求項4に記載の発明によれば、フロントカバー前方の補機用無端伝動部材と、フロントカバー前面のオイルクーラとは、エンジン軸方向(クランク軸線方向)の寸法を略同じとし、側面視でオーバーラップして配置するようにしたから、エンジンの幅方向の寸法拡大を回避するだけでなく、オイルクーラをフロントカバー前面に配設したからといって、エンジンの前後方向の寸法が拡大することも回避できることとなる。
その場合に、請求項5に記載の発明によれば、さらに、前記補機用無端伝動部材及びオイルクーラの前方に、第2の補機用無端伝動部材を該補機用無端伝動部材及びオイルクーラと正面視でオーバーラップして配置するようにしたから、より多くの補機の駆動、あるいはより複雑な無端伝動部材の走行経路に対応することができる。
そして、エンジン軸方向の寸法が略同じである前記補機用無端伝動部材とオイルクーラとを側面視でオーバーラップして配置しているから、オイルクーラをフロントカバー前面に配設したからといって、第2の補機用無端伝動部材を前記補機用無端伝動部材から大きく前方に離間させる必要もなく、この点でも、エンジンの前後方向の過度の寸法拡大を回避できることとなる。以下、発明の最良の実施形態を通して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明の最良の実施形態に係るエンジン1の前部構造を示すためのエンジン1の正面図である。このエンジン1は、直列4気筒エンジンであって、車両前部のエンジンルーム内に横置き配置されている(すなわちクランク軸線が車幅方向に向くように搭載されている)。
このエンジン1は、全体形状を形作る主たる構成要素として、シリンダブロック10(図2参照)、シリンダヘッド20(図7参照)、ヘッドカバー30、フロントカバー40(図3、図4参照)、及びオイルパン50を有している。フロントカバー40は、シリンダブロック10やシリンダヘッド20で構成されるエンジン本体の前面を覆うように組み付けられている(図7参照)。
フロントカバー40の前方には、クランク軸11の回転をエアコンやウォータポンプあるいはオルタネータやパワーステアリング等の補機91〜94に伝達して該補機91〜94を駆動するための補機駆動用ベルト12が張り渡されている。補機駆動用ベルト12は、クランクプーリ96に巻き掛けられ、テンションプーリ95で所定張力に保たれている。
一方、フロントカバー40の内部(換言すればシリンダブロック10やシリンダヘッド20で構成されるエンジン本体の前部)には、図4に示すように、クランク軸11で(直接かつ機械的に)駆動されるオイルポンプ60がエンジン幅方向の中央部に備えられている。ここで、符号61はオイルの吸い上げ口(ストレーナ)、符号62は該吸い上げ口61を有し、フロントカバー40の裏面に合わせて組み付けられたポンプボディである。
そして、このオイルポンプ60の吐出側にオイルフィルタ70が配置されている。図6に示すように、オイルフィルタ70の取付部71は、フロントカバー40の前面41の下側部(図例では左寄り下端部)に設けられ、フロントカバー40の前面41から前方へ突設されている。オイルフィルタ70は、この取付部71の下面に組み付けられている。
ここで、本実施形態においては、エンジン1が横置きであるから、前記オイルフィルタ取付部71及び前記オイルフィルタ70と、車両のフロントフレーム(図示せず)との干渉に留意する必要があるが、前記オイルフィルタ取付部71及び前記オイルフィルタ70は、フロントフレームの下方に位置し、相互に干渉することがないように配慮されている。
さらに、このオイルフィルタ70の出口側にオイルクーラ80が配置されている。図1に示すように、オイルクーラ80は、フロントカバー40の前面41における補機駆動用ベルト12の張渡し領域R1外に配設されている。
図3に示すように、フロントカバー前面41には、オイルフィルタ取付部71の近傍(図例では直上部)に、第1の開口部42が設けられている。この第1の開口部42は、オイルクーラ80のオイル入口81及び冷却水出口84(図5参照)とそれぞれ連通する内側開口42a及び外側開口42bを含んでいる。
また、図3に示すように、フロントカバー前面41には、その略中央部に、第2の開口部43が設けられている。この第2の開口部43は、オイルクーラ80のオイル出口82及び冷却水入口83(図5参照)とそれぞれ連通する上側開口43a及び下側開口43bを含んでいる。
そして、オイルクーラ80は、前記第1、第2の両開口部42,43間に亘って延設されている。より具体的には、図1に示すように、クランクプーリ96の外周に沿って円弧状に比較的長尺に延びている。
その場合に、オイルクーラ80は、適宜の締結具(例えばビス)でフロントカバー40の前面41に直に締結されている。締結部位は、前記第1、第2の開口部42,43の近傍に配置されている。すなわち、図3に示すように、符号45…45は、締結具が突入するフロントカバー40側の穴であり、図5に示すように、符号85…85は、締結具が貫通するオイルクーラ80側の孔である。そして、これらの穴45…45及び孔85…85は、第1、第2開口部42,43及び各出入口81〜84に近接した位置にある。
図2に示すように、シリンダブロック(エンジン本体)10の前面には、オイルギャラリ13に通じるオイル導入孔14と、図外のウォータジャケットに通じる冷却水排出孔15とが形成されている。これらの孔14,15は、フロントカバー40側の第2開口部43の上下の開口43a,43bに対応して(対応した位置に)設けられている。
そして、このシリンダブロック10側のオイル導入孔14及び冷却水排出孔15と、フロントカバー40側の第2開口部43との連通部X(図2、図4参照)が、フロントカバー40の内部に張り渡されたカムシャフト駆動用チェーン31の張渡し領域R2内に配設されている。
カムシャフト駆動用チェーン31の張渡し領域R2外には、図2に示すように、チェーンガイド32…32やチェーンテンショナ33が配設されている。
また、図7に示すように、フロントカバー40の前方に備えられた補機駆動用ベルト12と、フロントカバー40の前面41に組み付けられたオイルクーラ80とは、エンジン軸方向(図面上の横方向)の寸法が略同じ(図例ではオイルクーラ80のほうが小さい)であり、側面視でオーバーラップして配置されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
エンジン各部の潤滑等のためにエンジン1の内部に供給されるオイルは、エンジン下部に設けられたオイルパン50内からオイルポンプ60で吸い上げられた後、オイルフィルタ70で濾過され、オイルクーラ80で冷却されてから、シリンダブロック10に形成されたオイルギャラリ13や、シリンダヘッド20に備えられたカムシャフト(図示せず)周辺に供給され、そして再び自重によりオイルパン50内に戻るようになっている。
オイルは、符号ア(図4参照)で示すように、吸い上げ口(ストレーナ)61からオイルポンプ60内に吸い上げられ、符号イ(図4参照)で示すように、オイルフィルタ取付部71へ通じる導入口72(オイルフィルタ取付部71においてフロントカバー40に形成されている)へ送られる。
オイルは、符号ウ(図1参照)で示すように、オイルフィルタ取付部71からオイルフィルタ70に送られ、濾過された後、符号エ(図1参照)で示すように、オイルフィルタ取付部71に戻る。
オイルは、符号オ(図4参照)で示すように、オイルフィルタ取付部70からの戻り口73(オイルフィルタ取付部71においてフロントカバー40に形成されている)から、フロントカバー40の裏面に形成された通路74を経て、第1開口部42の内側開口42aに至る。
オイルは、符号カ(図1参照)で示すように、内側開口42a及びオイルクーラ80のオイル入口81を介してオイルクーラ80内に入り、冷却された後、符号キ(図1参照)で示すように、オイルクーラ80のオイル出口82を介してオイルクーラ80外へ出る。
オイルは、フロントカバー40の第2開口部43の上側開口43aを過ぎ、連通部X(図2、図4参照)を経由して、シリンダブロック10のオイル導入孔14へ入り、符号ク(図2参照)で示すように、オイルギャラリ13に送られ、あるいは符号ケ(図2参照)で示すように、シリンダヘッド20のカムシャフト周辺に送られる。
一方、冷却水は、シリンダブロック10の冷却水排出孔15から連通部X(図2、図4参照)を経由して、フロントカバー40の第2開口部43の下側開口43bに至る。
冷却水は、符号サ(図1参照)で示すように、オイルクーラ80の冷却水入口83を介してオイルクーラ80内に入り、オイルと熱交換した後、符号シ(図1参照)で示すように、オイルクーラ80の冷却水出口84を介してオイルクーラ80外へ出る。
冷却水は、フロントカバー40の第1開口部42の外側開口42bを経て、符号ス(図3参照)で示すように、フロントカバー40の壁部に形成された通路を通り、符号セ(図7参照)で示すように、フロントカバー40に立設されたニップル44から図外の冷却水戻し経路に送られる。
以上のように、本実施形態に係るエンジン1は、シリンダブロック10やシリンダヘッド20で構成されるエンジン本体の前面がフロントカバー40で覆われ、このフロントカバー40の内部(つまりエンジン本体の前部)にクランク軸11で駆動されるオイルポンプ60が備えられ、かつフロントカバー40の前方にクランク軸11の回転を補機91〜94に伝達する補機駆動用無端ベルト12が張り渡された構成である。
そして、オイルポンプ60の吐出側に配置されるオイルフィルタ70の取付部71がフロントカバー40の前面41から前方へ突設されているから、オイルフィルタ70は、オイルポンプ60が備えられているエンジン前部でフロントカバー40の前面41より前方の位置、すなわちエンジン1の幅内に収まって配置されている。
一方、オイルフィルタ70の出口側に配置されるオイルクーラ80は、フロントカバー40の前面41におけるベルト12の張渡し領域R1外に配設されているから、前記ベルト12との干渉を確実に回避しながら、オイルクーラ80もまたオイルポンプ60が備えられているエンジン前部でエンジン1の幅内に収まって配置されている。
このように、オイルフィルタ70及びオイルクーラ80の両方共、エンジン前部でエンジン1の幅内に収まって配置されているので、エンジン1の幅方向の寸法拡大が回避され、エンジン1のコンパクト化が図られている。
その場合に、オイルフィルタ取付部71がフロントカバー前面41の下側部に設けられているので、オイルポンプ60がエンジン本体の前部に備えられている関係上、オイルポンプ60からオイルフィルタ70までの油路(矢印ア、イ、ウ)が確実に短縮化している。また、オイルフィルタ取付部71に取り付けられたオイルフィルタ70がフロントカバ40に対して相対的に下部に位置することとなり、オイルフィルタ70とフロントカバー40の前方に張り渡された補機駆動用無端ベルト12との干渉も確実に回避されることとなる。
そして、フロントカバー前面41には、オイルクーラ80に形成されているオイル入口81及び冷却水出口84と連通する第1の開口部42がオイルフィルタ取付部71の近傍に設けられ、一方、オイルクーラ80に形成されているオイル出口82及び冷却水入口83と連通する第2の開口部43が略中央部に設けられているから、オイルフィルタ70を通過したオイルは短距離(矢印エ、オ、カ)でオイルクーラ80に入り、下方から上方へ上っていく(矢印カ、キ)一方で、冷却水は逆に上方から下方へ下っていき(矢印サ、シ)、良好な熱交換が行われる。
そして、オイルクーラ80は、フロントカバー40側の第1、第2の両開口部42,43間に亘って延設されているから、比較的長尺であり、十分な冷却効率を有するものである。
しかも、オイルクーラ80の両端部がフロントカバー前面41の各開口部42,43を直接臨んでいるから、オイルクーラ80側の出入口81〜84と、フロントカバー40側の開口部42,43とを配管等を用いずに直に接続することが可能となっている。その結果、これらの接続構造の簡略化が図られていると共に、オイルの配管及び冷却水の配管がベルト12に接触して破損するというような不具合も解消されている。
また、シリンダブロック10の前面に、フロントカバー40側の第2開口部43(フロントカバー40の略中央部にあるほう)に対応して、オイルギャラリ13に通じるオイル導入孔14及びウォータジャケットに通じる冷却水排出孔15が設けられている。そして、その場合に、これらの第2開口部43とシリンダブロック10側の孔14,15との連通部Xが、クランク軸11の回転を動弁機構に伝達するためにフロントカバー40の内部に張り渡されたカムシャフト駆動用チェーン31の張渡し領域R2内に配設されている。したがって、前記チェーン31との干渉及び該チェーン31の張渡し領域R2外に配設されているテンショナ33やガイド32等との干渉を確実に回避しながら、前記連通部Xがフロントカバー40内に支障なく配置されている。
そして、フロントカバー40前方のベルト12と、フロントカバー前面41のオイルクーラ80とは、エンジン軸方向の寸法が略同じであり、側面視でオーバーラップして配置しているから、エンジン1の幅方向の寸法拡大を回避するだけでなく、オイルクーラ80をフロントカバー前面41に配設したからといって、エンジン1の前後方向の寸法が拡大することも回避されている。
なお、前記実施形態は、本発明の最良の実施形態ではあるが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、さらに種々の修正や変更を施してよいことはいうまでもない。
例えば、図8及び図9に例示するように、前記補機駆動用無端ベルト12及びオイルクーラ80の前方に、さらに、第2の補機駆動用無端ベルト19を、前記第1の補機駆動用無端ベルト12及びオイルクーラ80と正面視でオーバーラップするように配置することも可能である(第2の実施形態)。
こうすることにより、より多くの補機の駆動、あるいはより複雑なベルトの走行経路に対応することができる。なお、図8の符号97は、アイドルプーリであり、符号R3は、第2の補機駆動用無端ベルト19の張渡し領域を示している。
そして、エンジン軸方向の寸法が略同じである第1ベルト12及びオイルクーラ80とを側面視でオーバーラップして配置しているから、オイルクーラ80をフロントカバー前面41に配設したからといって、第2ベルト19を第1ベルト12から大きく前方に離間させる必要もなく、この点でも、エンジン1の前後方向の過度の寸法拡大が回避されている。
また、状況に応じて、連通部Xをチェーン31の張渡し領域R2外に配置することが可能であれば、オイルクーラ80からオイル導入口14を経ずにオイルを直接オイルギャラリ13に供給するように通路(オイルクーラ80のオイル出口82及び冷却水入口83、フロントカバー40の上側開口43a及び下側開口43b、シリンダブロック10のオイルギャラリ13及び冷却水排出孔15)を構成しても構わない。
また、クランク軸11で直接かつ機械的に駆動されるオイルポンプ60に代えて、例えば、クランク軸11と並行に配置された軸上で間接に駆動されるものでもよく、さらには、モータで電気的に駆動される方式のオイルポンプでも採用可能である。
以上、具体例を挙げて詳しく説明したように、本発明は、オイルフィルタ及びオイルクーラをオイルポンプが備えられるエンジン前部でエンジンの幅内に収めて配設し、もってエンジンの幅方向の寸法拡大を回避して、エンジンのコンパクト化を図ることが可能な技術であるから、エンジンの潤滑システムの技術分野において広範な産業上の利用可能性が期待される。
本発明の第1の実施形態に係るエンジンの前部構造を示すためのエンジンの正面図である。 前記エンジンのシリンダブロックの前面を示すための正面図である。 前記エンジンのフロントカバーの前面を示すための正面図である。 前記フロントカバーの裏面を示すための背面図である。 前記フロントカバーの前面に取り付けられるオイルクーラの裏面を示すための背面図である。 前記フロントカバーの前面にオイルフィルタ、オイルクーラ及びクランクプーリが取り付けられた様子を示すための斜視図である。 第1の実施形態に係るエンジンの前部構造を示すための図1の矢印VII方向からの側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るエンジンの前部構造を示すためのエンジンの正面図である。 第2の実施形態に係るエンジンの前部構造を示すための図8の矢印IX方向からの側面図である。
符号の説明
1 エンジン
10 シリンダブロック(エンジン本体)
11 クランク軸
12 補機駆動用ベルト(補機用無端伝動部材)
13 オイルギャラリ
14 オイル導入孔
15 冷却水排出孔
19 第2補機駆動用ベルト(第2の補機用無端伝動部材)
20 シリンダヘッド(エンジン本体)
30 ヘッドカバー
31 カムシャフト駆動用チェーン(動弁機構用無端伝動部材)
40 フロントカバー
41 フロントカバー前面
42 第1開口部
43 第2開口部
50 オイルパン
60 オイルポンプ
61 吸い上げ口
70 オイルフィルタ
71 オイルフィルタ取付部
80 オイルクーラ
81 オイル入口
82 オイル出口
83 冷却水入口
84 冷却水出口
91〜94 補機
R1〜R3 張渡し領域
X 連通部

Claims (5)

  1. エンジン本体の前部にオイルポンプが備えられ、前記エンジン本体の前面を覆うフロントカバーの前方にクランク軸の回転を補機に伝達する補機用無端伝動部材が張り渡されたエンジンの前部構造であって、
    前記オイルポンプの吐出側に配置されるオイルフィルタの取付部が前記フロントカバーの前面から前方へ突設され、
    前記オイルフィルタの出口側に配置されるオイルクーラが前記フロントカバーの前面における前記無端伝動部材の張渡し領域外に配設されていることを特徴とするエンジンの前部構造。
  2. 請求項1に記載のエンジンの前部構造であって、
    前記オイルフィルタ取付部はフロントカバー前面の下側部に設けられていると共に、
    該取付部の近傍にオイルクーラのオイル入口及び冷却液出口と連通する第1の開口部が設けられ、フロントカバー前面の略中央部にオイルクーラのオイル出口及び冷却液入口と連通する第2の開口部が設けられて、
    前記オイルクーラは、前記第1、第2の両開口部間に亘って延設されていることを特徴とするエンジンの前部構造。
  3. 請求項2に記載のエンジンの前部構造であって、
    エンジン本体の前面にオイルギャラリに通じるオイル導入孔及びウォータジャケットに通じる冷却液排出孔が前記フロントカバーの第2開口部に対応して設けられ、
    このエンジン本体側のオイル導入孔及び冷却液排出孔とフロントカバー側の第2開口部との連通部が、フロントカバーの内部に張り渡された動弁機構用無端伝動部材の張渡し領域内に配設されていることを特徴とするエンジンの前部構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジンの前部構造であって、
    補機用無端伝動部材とオイルクーラとはエンジン軸方向の寸法が略同じであり、側面視でオーバーラップして配置されていることを特徴とするエンジンの前部構造。
  5. 請求項4に記載のエンジンの前部構造であって、
    前記補機用無端伝動部材及びオイルクーラの前方に第2の補機用無端伝動部材が前記補機用無端伝動部材及びオイルクーラと正面視でオーバーラップして配置されていることを特徴とするエンジンの前部構造。
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