JP2009138575A - エンジンの廃熱回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンを適切な温度状態に維持しつつ、廃熱回収効率を向上する廃熱回収装置を提供することを課題とする。
【解決手段】エンジン(2)の廃熱回収装置(1)は、廃熱により冷媒を蒸気化する蒸発器(6)と、発生した蒸気を介してエンジン(2)の廃熱を回収するタービン(8)及び発電機(12)及び蓄電装置(13)と、蒸気を液相の冷媒へ戻す凝縮器(9)と、蒸発器(6)へ流入する冷媒を加圧する加圧機(5)と、加圧機(5)をバイパスするバイパス通路(16)と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン(2)の廃熱回収装置(1)は、廃熱により冷媒を蒸気化する蒸発器(6)と、発生した蒸気を介してエンジン(2)の廃熱を回収するタービン(8)及び発電機(12)及び蓄電装置(13)と、蒸気を液相の冷媒へ戻す凝縮器(9)と、蒸発器(6)へ流入する冷媒を加圧する加圧機(5)と、加圧機(5)をバイパスするバイパス通路(16)と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンにおける廃熱を、蒸気を介して回収する廃熱回収装置に関する。
従来、内燃機関(エンジン)の駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置には、例えば、エンジンの水冷冷却系統を密閉構造とし、エンジンにおける廃熱によって気化した冷却水、すなわち蒸気によって膨張器(タービン)を駆動して、その蒸気の持つ熱エネルギーを電気エネルギー等に変換して回収するものがある。このような廃熱回収装置を改良したものが、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された廃熱回収装置は、エンジンのウォータジャケット内で冷媒へエンジンの廃熱を付与し、蒸気を発生させている。
このような廃熱回収装置は、膨張機へ流入する蒸気が高圧であるほど、廃熱回収効率を向上することができる。このため、廃熱回収装置では、蒸気の発生する蒸発部内の冷媒を加圧し、冷媒の沸点を上昇させることにより、廃熱の回収に有利な高圧状態の蒸気を発生させることができる。
ところで、冷媒の蒸発する温度、すなわち、冷媒の飽和温度は、冷媒の圧力が高いほど高温となる。このため、このような廃熱回収装置において廃熱の回収効率の向上を図り、ウォータジャケット内を加圧すると、ウォータジャケット内の冷媒の飽和温度が上昇することとなる。このように飽和温度が上昇することにより、加圧する以前の状態と比較して高温の液相状態の冷媒がウォータジャケット内に存在できるようになる。これにより、エンジン本体の温度も上昇するおそれがある。このような状態のエンジンが高負荷で運転されると、エンジンのオーバーヒートが懸念される。
そこで、本発明は、エンジンを適切な温度状態に維持しつつ、廃熱回収効率を向上することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明のエンジンの廃熱回収装置は、冷媒を蒸気化する蒸発部と、発生した蒸気を介してエンジンの廃熱を回収する動力回収手段と、蒸気を液相の冷媒へ戻す凝縮器と、前記蒸発部へ流入する冷媒を加圧する加圧機と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。このような構成とすることにより、加圧された冷媒が蒸発部において蒸気化するため、廃熱回収に適した高温高圧の良質な蒸気を取り出すことができる。例えば、このような蒸発部をエンジンの外部に配置することにより、エンジンの壁温を運転に支障ない温度に維持することができる。なお、このようにエンジンの外部に蒸発部を備えた場合でも、ウォータジャケット内で冷媒の一部が蒸発しても構わない。
このようなエンジンの廃熱回収装置は、前記圧縮機をバイパスするバイパス手段を備えた構成とすることができる(請求項2)。このような構成とすることにより、冷媒を加圧せずに蒸発部へ送ることができる。冷媒は高圧となるほど蒸気化する温度が上昇する。このため、蒸発部に供給することができる熱量が小さく、冷媒が蒸気化するほどの温度上昇が見込まれない場合、冷媒への加圧を抑制する。これにより、冷媒の蒸気化が抑制されず、蒸発部において蒸気を発生させるができる。
また、このようなエンジンの廃熱回収装置は、前記蒸発器で蒸発した蒸気と排気との間で熱交換させる過熱器を備え、前記蒸発部は、前記過熱器を通過した排気が通過する構成とすることができる(請求項3)。このような構成とすることにより、排気から回収される熱量を増加させることができる。過熱器通過後の排気が、回収可能な熱エネルギーを有している場合、このような熱エネルギーを液相冷媒の蒸気化に利用することにより、エンジンの廃熱の回収効率を向上することができる。
さらに、本発明のエンジンの廃熱回収装置において、前記動力回収手段は、n個の膨張機を備え、蒸気の流路の上流側からk+1番目に配置された前記膨張機は、k番目に配置された膨張機を通過した蒸気により駆動される構成とすることができる(請求項4)。このような構成とすることにより、蒸気の熱エネルギーをできるだけ回収し、廃熱の回収効率を向上させることができる。本発明のように良質な蒸気を発生させる場合、一つの膨張機では、蒸気の持つ熱エネルギーを回収しきれない場合がある。このような回収しきれない熱エネルギーは、凝縮器において蒸気が液相へ戻る際に廃棄されてしまう。そこで、膨張機を多段化して備えることにより、一つの膨張機では、回収しきれない蒸気の熱エネルギーを複数の膨張機を介して回収することができる。このように、蒸気の有する熱エネルギーを可能な限り回収することができる。また、本発明の廃熱回収装置は、k番目の膨張機とk+1番目の膨張機との間に排気を蒸気との間で熱交換をする過熱器を備えた構成とすることができる。これにより、エンジンの廃熱の回収効率を向上させることができる。なお、nは2以上の自然数、kは1乃至n−1の間の値を取りうる。
また、このようなエンジンの廃熱回収装置において、前記動力回収手段は、n機の膨張機と、当該膨張機のそれぞれに対応する発電機又は動力回収機構と、を備え、蒸気の流路の上流側からk+1番目に配置された前記膨張機は、k番目に配置された膨張機を通過した蒸気により駆動される構成とすることができる(請求項5)。このような構成とすることにより、それぞれの膨張機で回収されるエネルギーを適した動力、電力に回生する。例えば、k番目の膨張機から回収されるエネルギーは発電機により電力回生し、k+1番目の膨張機から回収されるエネルギーはエンジンの補機類駆動用の動力に利用することができる。
一方、エンジンの廃熱回収装置において、前記動力回収手段は、n機の膨張機と、当該膨張機のそれぞれから動力を回収する発電機又は動力回収機構と、を備え、蒸気の流路の上流側からk+1番目に配置された前記膨張機は、k番目に配置された膨張機を通過した蒸気により駆動される構成とすることもできる(請求項6)。このような構成とすることにより、各膨張機から回収するエネルギーをまとめて取り出すことができる。これにより回収したエネルギーを大きな出力として利用することができる。
本発明のエンジンの廃熱回収装置は、加圧した冷媒を蒸発部において蒸気化し、廃熱回収に適した高温高圧の良質な蒸気を取り出すことができる。また、廃熱回収装置は、エンジン本体が高温、高圧の状態となることを抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施例の廃熱回収装置1を組み込んだエンジン2の概略構成を示した説明図である。
廃熱回収装置1は蒸気状態の冷媒及び液相状態の冷媒が流通する冷媒通路3がループ状に形成されている。蒸気の状態の冷媒及び液相の冷媒は、この冷媒通路3を循環する。冷媒通路3上にはエンジン本体(図示しない)内部に形成されたウォータジャケット4が配置されている。ウォータジャケット4の下流側にはウォータジャケット4側から順に加圧機5、蒸発器6、過熱器7、タービン8、凝縮器9、ウォータポンプ(W/P)10が配置されている。冷媒通路3はループ状に形成されているため、ウォータポンプ10の下流側にウォータジャケット4が配置されていることとなる。ウォータジャケット4内の冷媒はエンジン本体と熱交換を行い、エンジン本体を冷却する。この結果、冷媒の温度が上昇する。
加圧機5は、ウォータジャケット4内の冷媒を蒸発器6へ送るポンプである。また、加圧機5は、蒸発器6へ流入する冷媒を加圧する。加圧機5により加圧された冷媒は、飽和蒸気温度が上昇する。すなわち、冷媒の蒸気化する温度が上昇する。
加圧機5により蒸発器6へ送られた冷媒は、蒸発器6内で蒸発する。このような蒸発器6は、本発明の蒸発部に相当する。蒸発器6は、エンジン本体から排出される排気ガスの通路である排気通路11と、冷媒通路3とが接触するように形成されている。これにより、蒸発器6内の冷媒は排気ガスから熱を付与され、蒸気となる。このように、廃熱回収装置1は、蒸発器6において加圧された冷媒を蒸発させることにより、高圧蒸気を発生させる。
こうして発生した蒸気は、過熱器7へ流入する。過熱器7は、排気通路11の蒸発器6の上流側で排気通路11と冷媒通路3とが接触するように形成されている。すなわち、過熱器7では、蒸発器6よりも高温の状態の排気ガスと蒸気が熱交換を行うことができる。これにより、過熱器7では、蒸発器6発生した蒸気を高温化することができる。このように過熱器7を通過する蒸気は、蒸発器6で高圧な状態で発生し、過熱器7において高温化され、廃熱回収に有利な高温高圧の良質な蒸気となる。
タービン8は本発明の膨張機に相当し、過熱器7を通過して高温高圧の状態となった蒸気によって駆動される。タービン8は、発電機12と接続されている。発電機12はタービン8によって駆動されることにより蒸気の熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、蓄電装置13に回収する。このように、タービン8、発電機12、蓄電装置13は、本発明の動力回収手段を構成し、蒸気を介してエンジン2の廃熱を回収する。
凝縮器9は、蒸気となった冷媒を再び液相の状態に戻す。凝縮器9によって液相の状態に戻された冷媒はウォータポンプ10によって再びウォータジャケット4内に供給される。
このように、廃熱回収装置1は、蒸発した冷媒、すなわち、蒸気の熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、回収するランキンサイクルシステムを構成している。廃熱回収装置1は、蒸発器6をウォータジャケット4の下流側に配置したことにより、ウォータジャケット4内を高圧にすることなく、高圧の蒸気を得ることができる。このため、エンジン本体が高温になることを抑えつつ、廃熱の回収効率を向上できる。なお、ウォータポンプ10はエンジン2の運転上、信頼性が維持できる範囲でウォータジャケット4内の圧力を上昇する構成とすることもできる。
また、廃熱回収装置1は、過熱器7において、蒸気へ熱を付与した後の排気ガスにより、蒸発器6内の液相状態の冷媒を蒸発させている。エンジン本体から排出される排気ガスは、過熱器7において蒸気へ熱を付与する。また、この結果、排気ガスの温度が低下する。ところが、このような排気ガスは、依然として冷媒へ熱を付与することができる温度状態である場合がある。このような場合に、廃熱回収装置1は、排気ガスを蒸発器6へ流通させて、冷媒へ熱を付与し、蒸気を発生させる。このように、過熱器7において排気ガスから回収できなかった熱量を蒸発器6において回収することができる。これにより、廃熱回収装置1は回収効率の向上を図っている。
さらに、このような廃熱回収装置1は、第一切替弁14、第二切替弁15を備えている。第一切替弁14は、冷媒通路3のウォータジャケット4と加圧機5との間に配置されている。第二切替弁15は、冷媒通路3の加圧機5と蒸発器6との間に配置されている。さらに、この第一切替弁14と第二切替弁15とを接続し、加圧機5をバイパスするバイパス通路16が形成されている。これら第一切替弁14、第二切替弁15、バイパス通路16は本発明のバイパス手段を構成する。
第一切替弁14は三方弁であって、ウォータジャケット4内と加圧機5とを接続する経路と、ウォータジャケット4内とバイパス通路16とを接続する経路とを切替える。第二切替弁15も三方弁であって、加圧機5と蒸発器6とを接続する経路と、バイパス通路16と蒸発器6とを接続する経路とを切替える。第一切替弁14及び第二切替弁15は、各々ECU(Electronic Control Unit)17と電気的に接続されており、ECU17からの信号に基づいて冷媒の経路を切替える。
廃熱回収装置1は、冷媒通路3のウォータジャケット4と第一切替弁14との間に冷媒温度センサ18、冷媒圧力センサ19を備えている。また、排気通路11の過熱器7と蒸発器6との間に排気温度センサ20を備えている。これらのセンサはそれぞれECU17と接続しており、ECU17は、これらのセンサから取得する冷媒の情報及び排気ガスの情報に基づいて、第一切替弁14、第二切替弁15の経路を決定し、経路を切替えるための信号を送信する。
冷媒が加圧機5を通過する状態にあるとき、冷媒は加圧機5により加圧されるため、蒸発器6において蒸気が発生する温度が上昇する。このような状態において、例えば、排気ガスの熱量が不足するなどの理由により、加圧された冷媒が蒸発器6内で蒸発できないことが想定される場合、ECU17は、冷媒が加圧機5を通過しない経路、すなわち、バイパス通路16を通る経路へ切替える。これにより、冷媒の圧力が上昇しないため、冷媒の飽和温度は上昇しない。このため、蒸発器6内で容易に蒸気を発生させることができる。
次に、このようなECU17の制御についてECU17の制御のフローを参照しつつ説明する。図2はECU17の制御の一例を示したフローである。ECU17は、エンジン2が始動すると制御を開始する。
ECU17はステップS1でT1とT2とを比較し、T1がT2以上であるか否かを判断する。ここでは、冷媒温度センサ18から取得される冷媒の温度情報、すなわち、ウォータジャケット4を流れ出た冷媒の温度情報をT1とする。また、排気温度センサ20から取得される排気ガスの温度情報、すなわち、蒸発器に流入する排気ガスの温度情報をT2とする。ECU17は、ステップS1でYESと判断する場合、すなわち、T1がT2以上である場合、ステップS2へ進む。
ECU17がステップS1でYESと判断する場合、蒸発器6を通過する冷媒の温度が蒸発器6を通過する排気ガスの温度よりも高い状態である。このような状態は、廃熱回収を行うほどエンジン2が熱を発していないため、廃熱回収装置1は、蒸気が発生しやすい状態を構成する。このため、ECU17は、ステップS2及び以下のステップS3、S4の処理を行う。
ECU17はステップS2で加圧機5の運転を停止する。ECU17はステップS3で第一切替弁14へ、ウォータジャケット4とバイパス通路16とを接続する経路を形成させる信号を送る。ECU17はステップS4で第二切替弁15へ、バイパス通路16と蒸発器6とを接続する経路を形成させる信号を送る。これにより、ウォータジャケット4内から流れ出た冷媒はバイパス通路16へ流入し蒸発器6へ流入する。すなわち、廃熱回収装置1は、加圧機5による冷媒の圧力上昇を抑制する。ECU17はステップS4の処理を終えるとリターンする。なお、ステップS2、ステップS3、ステップS4の処理は同時に行うこともでき、また、これらの処理の順序を入れ替えて行うこともできる。
ところで、ECU17は、ステップS1でNOと判断する場合、すなわち、T1がT2よりも低い状態である場合、ステップS5へ進む。
ECU17はステップS5でT3とT2とを比較し、T3がT2以上であるか否かを判断する。ここでは、蒸発器6へ流入する冷媒の圧力P1の飽和温度をT3とする。ここで、圧力P1は、冷媒圧力センサ19から取得された冷媒の圧力情報及び加圧機5の性能に基づいて、ECU17によって予測される値である。ECU17は、ステップS5でYESと判断する場合、すなわち、T3がT2以上である場合、ステップS2へ進む。このように、ECU17がステップS5でYESと判断する場合、冷媒を加圧してしまうと蒸発器6において蒸気の発生が抑制される。このため、ECU17は、ステップS2及び以下のステップS3、S4の処理を行う。これにより、加圧機5による冷媒の圧力上昇を抑制する。このような冷媒は、蒸発器6内で熱を付与されて、蒸発することが容易となる。
一方、ECU17は、ステップS5でNOと判断する場合、すなわち、T3がT2よりも低温である場合、ステップS6及び以下のステップS7、S8の処理を行う。
ECU17はステップS6で加圧機5を駆動する。ECU17はステップS7で第一切替弁14へ、ウォータジャケット4と加圧機5とを接続する経路を形成させる信号を送る。ECU17はステップS8で第二切替弁15へ、加圧機5と蒸発器6とを接続する経路を形成させる信号を送る。これにより、ウォータジャケット4内から流れ出た冷媒は加圧機5へ流入する。このように、加圧機5を通過する冷媒は加圧され高圧の状態となり、蒸発器6へ流入する。このように高圧の状態となった冷媒が蒸発器6で排気ガスから受熱し、蒸気が発生する。ECU17はステップS8の処理を終えるとリターンする。なお、ステップS6、ステップS7、ステップS8の処理は同時に行うこともでき、また、これらの処理の順序を入れ替えて行うこともできる。
以上のように、廃熱回収装置1は、加圧機5で加圧した冷媒を蒸発器6において蒸気化することにより、廃熱回収に適した高温高圧の良質な蒸気を取り出すことができる。また、廃熱回収装置1は、ウォータジャケット4の外部で蒸気を加圧するため、エンジン本体の圧力及び温度を、信頼性の保障される状態に維持することができる。
次に、本発明の実施例2について説明する。図3は、本実施例の廃熱回収装置31を組み込んだエンジン32の概略構成を示した説明図である。本実施例の廃熱回収装置31は、実施例1の廃熱回収装置1と同様の構成をしている。但し、廃熱回収装置31は、廃熱回収装置1のタービン(第一タービン)8と凝縮器9との間に、上流側から第二過熱器33、第二タービン34を配置している点で廃熱回収装置1と相違している。本実施例では、第二過熱器33、第二タービン34と区別するため、実施例1の過熱器7を第一過熱器7、実施例1のタービン8を第一タービン8としている。また、廃熱回収装置31は、排気通路11の第一過熱器7と蒸発器6との間に第二過熱器33が配置されている点で、廃熱回収装置1と相違している。なお、その他の構成は実施例1と同一であるため、実施例1と同一の構成要素については、図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
廃熱回収装置31は、第一過熱器7で蒸気へ熱を付与した排気ガスを第二過熱器33に導入させる。第二過熱器33では、第一タービン8から排出された蒸気へ排気ガスの熱を付与する。すなわち、蒸気へ第一過熱器7で回収しきれなかった排気ガスの熱エネルギーを付与する。これにより、蒸気の熱エネルギーが増加する。このような蒸気は、第二タービン34へ流入する。
第二タービン34は、第一タービン8を通過し、第二過熱器33で熱エネルギーの増加した蒸気により駆動される。この第二タービン34は本発明の動力回生機構を備える動力回生部35と接続されている。動力回生部35は、第二タービン34により駆動される。廃熱回収装置31の第一タービン8は、本発明の1番目の膨張機に相当し、第二タービン34は、2番目の膨張機に相当する。廃熱回収装置31は、このようなタービンをさらに備えることもできる。
このように、廃熱回収装置31は、熱エネルギーを電力、動力へ回生するタービン等を多段化することにより、蒸気の熱エネルギーの回収量を増加させる。また、廃熱回収装置31は、排気ガスから蒸気への熱伝達を行う熱交換器を多段化することにより、排気ガスから蒸気への熱エネルギーの回収量を増加させる。これにより、廃熱回収装置31は、廃熱回収効率を向上させる。
また、本実施例の第二タービン34は、発電機に接続しても良い。図4は、第二タービン34と第二発電機42とを接続した廃熱回収装置41を示した説明図である。廃熱回収装置41は、廃熱回収装置31の動力回生部35に代えて、第二発電機42を備えた点で、廃熱回収装置31と相違している。ここでは、第二発電機42と区別するため、発電機12を第一発電機12としている。第二発電機42は、第二タービン34によって駆動されることにより蒸気の熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、蓄電装置13に回収する。このように、各タービンから回収するエネルギーをまとめて取り出してもよい。なお、その他の構成は廃熱回収装置31と同一であるため、同一の構成要素については、図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1、31、41 廃熱回収装置
2、32 エンジン
3 冷媒通路
4 ウォータジャケット
5 加圧機
6 蒸発器
7 過熱器(第一過熱器)
8 タービン(第一タービン)
9 凝縮器
10 ウォータポンプ
11 排気通路
12 発電機(第一発電機)
13 蓄電装置
14 第一切替弁
15 第二切替弁
16 バイパス通路
17 ECU
33 第二過熱器
34 第二タービン
35 動力回生部
42 第二発電機
2、32 エンジン
3 冷媒通路
4 ウォータジャケット
5 加圧機
6 蒸発器
7 過熱器(第一過熱器)
8 タービン(第一タービン)
9 凝縮器
10 ウォータポンプ
11 排気通路
12 発電機(第一発電機)
13 蓄電装置
14 第一切替弁
15 第二切替弁
16 バイパス通路
17 ECU
33 第二過熱器
34 第二タービン
35 動力回生部
42 第二発電機
Claims (6)
- 冷媒を蒸気化する蒸発部と、
発生した蒸気を介してエンジンの廃熱を回収する動力回収手段と、
蒸気を液相の冷媒へ戻す凝縮器と、
前記蒸発部へ流入する冷媒を加圧する加圧機と、
を備えたことを特徴とするエンジンの廃熱回収装置。 - 請求項1記載のエンジンの廃熱回収装置において、
前記圧縮機をバイパスするバイパス手段を備えたことを特徴とするエンジンの廃熱回収装置。 - 請求項1記載のエンジンの廃熱回収装置において、
前記蒸発器で蒸発した蒸気と排気との間で熱交換させる過熱器を備え、
前記蒸発部は、前記過熱器を通過した排気が通過することを特徴としたエンジンの廃熱回収装置。 - 請求項1記載のエンジンの廃熱回収装置において、
前記動力回収手段は、n個の膨張機を備え、
蒸気の流路の上流側からk+1番目に配置された前記膨張機は、k番目に配置された膨張機を通過した蒸気により駆動されることを特徴としたエンジンの廃熱回収装置。 - 請求項1記載のエンジンの廃熱回収装置において、
前記動力回収手段は、n個の膨張機と、
当該膨張機のそれぞれに対応する発電機又は動力回収機構と、を備え、
蒸気の流路の上流側からk+1番目に配置された前記膨張機は、k番目に配置された膨張機を通過した蒸気により駆動されることを特徴としたエンジンの廃熱回収装置。 - 請求項1記載のエンジンの廃熱回収装置において、
前記動力回収手段は、n個の膨張機と、
当該膨張機のそれぞれから動力を回収する発電機又は動力回収機構と、を備え、
蒸気の流路の上流側からk+1番目に配置された前記膨張機は、k番目に配置された膨張機を通過した蒸気により駆動されることを特徴としたエンジンの廃熱回収装置。
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