JP2009138276A - 析出強化型高強度鋼板の設計方法、その製造方法、および析出強化型高強度鋼板 - Google Patents

析出強化型高強度鋼板の設計方法、その製造方法、および析出強化型高強度鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】炭化物生成元素を複合添加して高強度の析出強化型鋼板を製造する場合に、効率的かつ理論的に鋼設計を行うことができる析出強化型高強度鋼板の設計方法、そのような析出強化型高強度鋼板の製造方法、およびそのような析出強化型高強度鋼板を提供すること。
【解決手段】鋼組織中に炭化物を析出させてなる析出強化型高強度鋼板を設計する際に、炭化物を構成する金属元素として、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上の1種または2種以上の第2の金属元素M2とを、第1の金属元素M1と第2の金属元素M2との原子半径差が10%未満となるような組み合わせで選択し、第1の金属元素M1および第2の金属元素M2を含む炭化物が生成されるように第1の金属元素M1、第2の金属元素M2、およびCの添加量を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高強度で熱的安定性に優れた析出強化型高強度鋼の設計方法、その製造方法、および析出強化型高強度鋼に関する。
従来より、炭化物の析出を利用した析出強化型高強度鋼が種々開発されている。例えば、特許文献1では10nm以下の大きさのTiCを析出させることにより高強度を実現するとしている。しかしながら、特許文献1では、O、S、Nと結合した後に存在する有効Ti量が重要であるとの記載があるのみで、析出物の大きさの制御方法は開示されていない。また、Ti単独の析出物は熱処理条件によって析出物の大きさが変化しやすく、10nm以下の大きさに制御することは極めて困難である。
これに対して、炭化物生成元素を複合添加することで高強度を実現する技術も多数存在する。例えば、特許文献2ではフェライト中にTiCおよびNbCを分散させた高強度鋼の技術が開示されている。この技術では、TiやNbにMo、V、Zr、Cr、Ni、Caのいずれかを複合添加することで相乗効果があると指摘している。また、特許文献3にはTiとMoの複合添加により高強度鋼板を製造する技術が開示されている。
しかしながら、上記特許文献2では、TiやNbに複合添加する元素のうち、Mo、Cr、Niの効果は固溶強化であるとしており、また炭化物生成元素であるV、Zrを複合添加する際の添加量の指針や炭化物の形態制御方法についての技術は示されていない。また、上記特許文献3では、TiとMoの複合添加により高強度が得られるものの、2種類以上の炭化物生成元素を複合添加する際の指針となる技術は示されていない。
この他にも炭化物生成元素を複合添加することで高強度を実現することを示した技術が数多くあるが、いずれも特定の炭化物生成元素を添加することにより現象論として高強度が実現できたことを示すものであり、炭化物を析出させることにより所望の高強度を得るための一般的指針を示すものではない。
このように従来技術では、炭化物生成元素を複合添加して鋼を強化する手法が開示されているが、複合添加する際の理論的裏づけに乏しく、もっぱら経験に基づく「さじ加減」と膨大な実験による検証により析出強化鋼が製造されてきており、高強度鋼の設計において析出物生成の理論に裏打ちされた効率的な鋼成分設計技術の開発が求められていた。
特開平8−73885号公報 特開平6−200351号公報 特開2002−322539号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、炭化物生成元素を複合添加して高強度の析出強化型鋼板を製造する場合に、効率的かつ理論的に鋼設計を行うことができる析出強化型高強度鋼板の設計方法、そのような析出強化型高強度鋼板の製造方法、およびそのような析出強化型高強度鋼板を提供することを目的とする。
発明者らは、合金元素を析出強化に有効に活用するための炭化物生成金属元素の複合添加に関する指針につき理論的および実験(後述の実施例等)的検討を重ねた結果、炭化物生成能の強さをCとの電気陰性度の差を指標として把握し、かつ複合炭化物の生成しやすさを原子半径差を指標として把握することによりこのような指針が得られ、数nm(平均粒径10nm以下、望ましくは平均粒径5nm以下)の微細な炭化物を大量に分散させ、かつこれらの炭化物が強度上昇に有効である微細な大きさを維持するための添加元素の組み合わせが得られることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて完成されたものであり、以下の(1)〜(3)を提供する。
(1)鋼組織中に炭化物を析出させてなる析出強化型高強度鋼板の設計方法であって、炭化物を構成する金属元素として、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上の1種または2種以上の第2の金属元素M2とを、前記第1の金属元素M1と前記第2の金属元素M2との原子半径差が10%未満となるような組み合わせで選択する第1工程と、前記第1の金属元素M1および前記第2の金属元素M2を含む炭化物が生成されるように前記第1の金属元素M1、前記第2の金属元素M2、およびCの添加量を決定する第2工程とを有することを特徴とする析出強化型高強度鋼板の設計方法。
(2)Cの含有量が0.02mass%以上0.1mass%未満の範囲であり、さらに、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上でかつ原子半径が前記第1の金属元素M1の原子半径の0.9より大きく1.1未満である1種または2種以上の第2の金属元素M2とを含む鋼スラブを未溶解炭化物が残存しない温度に加熱し、その後鋼板を製造する過程で前記第1の金属元素M1と前記第2の金属元素M2とを含む炭化物を鋼組織中に析出させることを特徴とする析出強化型高強度鋼板の製造方法。
(3)鋼組織中に炭化物を析出させてなる析出強化型高強度鋼板であって、前記炭化物は、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上でかつ原子半径が前記第1の金属元素M1の原子半径の0.9より大きく1.1未満である1種または2種以上の第2の金属元素M2とを含むことを特徴とする析出強化型高強度鋼板。
本発明によれば、炭化物生成元素を複合添加して高強度の析出強化型鋼板を製造する場合に、数nmの微細な炭化物を大量に分散させ、かつこれらの炭化物が強度上昇に有効である微細な大きさを維持し得る添加元素の組み合わせを効率的かつ理論的に導くことができる。
炭化物生成元素の原子半径と電気陰性度との関係を用いて複合MC型炭化物制御の考え方を示す図。 実施例における鋼の炭素量と基準強化量および強化量との関係を示す図。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、複数の炭化物生成元素を複合添加して、数nm(平均粒径10nm以下、望ましくは平均粒径5nm以下;ここでの平均粒径は、まず、透過電子顕微鏡の写真を撮影し、析出物を画像処理により認識した上で、その析出物面積から円相当直径を求め、この直径の平均値を求めることにより得られる)の微細な炭化物を大量に分散させ、これらの炭化物が強度上昇に有効である微細な大きさを維持する複合添加の組み合わせを得ることができる以下の(1)、(2)の指針に基づくものである。
(1) 強いMC型炭化物生成元素である第1の金属元素M1を添加する。
微細な炭化物が鋼の強化に有効であり、析出開始までの熱処理時間が長い炭化物生成金属(電気陰性度がCに比較的近い金属元素)ほど微細な炭化物を生成しやすいが、析出開始までの熱処理時間が長すぎると、経済的に連続プロセスにて高強度鋼を製造することができない。このような不都合は炭化物生成金属の添加量を多くすることにより解消することができるが、添加量を多くすることは経済性、製造性の点で望ましくない。したがって、強い炭化物生成元素を鋼に存在する炭素の原子%と同じオーダーで添加することが、低合金炭素鋼中に微細な炭化物を生成させる上で必須となる。強い炭化物生成元素とはCとの結合が強い金属元素であり、Cとの電気陰性度の差が大きいほどその結合が強くなる。本発明では、炭素の電気陰性度2.5との差が0.7を超える、すなわち電気陰性度が1.8未満の金属元素を第1の金属元素M1として添加する。
(2)第1の金属元素M1より炭化物生成能の弱い第2の金属元素M2をM1と複合添加する。その場合、M1とM2の原子半径の差が10%未満となるように組み合わせる。
上述したように、微細な炭化物を生成するためには、析出開始までの熱処理時間が長い炭化物生成金属が有効であり、そのために強いMC型炭化物生成元素である第1の金属元素M1に加えてM1より炭化物生成能の弱い、つまりCとの電気陰性度の差が小さい、1.8以上の電気陰性度を有する第2の金属元素M2をM1と複合添加する。この場合に、M1とM2の原子半径の差が10%以上となると複合炭化物が生成されない。例えば、電気陰性度についてはTiが上記M1に合致しCrが上記M2に合致するが、両者の原子半径が10%以上異なるため、この組み合わせでは複合炭化物が生成されない。したがって、第1の金属元素M1と第2の金属元素M2の原子半径の差が10%未満となるように組み合わせる必要がある。また、一般論として、析出物が母相に対して整合析出している場合に大きな析出強化が実現するが、TiCやNbCのような単独炭化物と比較して、このようなM1とM2との複合炭化物では母相とのミスフィット(非整合)が小さくなるため、より大きな強化が実現する。このようにM1とM2の原子半径の差が10%未満となるように組み合わせることで、(M1,M2)Cという複合炭化物が実現する。後述する具体的な元素の組み合わせでは、生成された(M1,M2)Cと地鉄との非整合は10%未満となる。
このような指針に基づき、鋼組織中に炭化物を析出させてなる析出強化型高強度鋼板を設計するに際して、炭化物を構成する金属元素として、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上の1種または2種以上の第2の金属元素M2とを、第1の金属元素M1と前記第2の金属元素M2との原子半径差が10%未満となるような組み合わせで選択する。
以下、より具体的に説明する。
実用鋼に添加し得る炭化物生成金属元素は、Cr、V、Mo、W、Ti、Nb、Ta、Hf、Zrである。これら元素の原子半径と電気陰性度を表1に示す。なお、表1のうち原子半径はC. Kittel Introduction to Solid State Physics 6th edition
76ページのTable9から引用し、電気陰性度は鉄鋼便覧Iの388頁、表7・4のGordyの値より引用したものである。これら元素のうちV、Ti、Nb、Ta、Hf、Zrは通常の鉄鋼製造プロセスでNaCl型の結晶構造を有するMC(Mは金属元素、Cは炭素)を生成することが知られている(鉄鋼便覧I、438頁、表7.24)。MC型炭化物は他の型の炭化物(MC、MC、M、M23、MC)と比較して、金属原子1個に対してC原子1個が結合するため、炭化物で鋼を強化する際に最も金属元素を有効に活用できる炭化物である。
Figure 2009138276
また、炭素の電気陰性度は2.5であり、この値と電気陰性度の差が大きい(電気陰性度1.8未満)Hf、Zr、Ti、Nbは炭化物生成能の強い金属元素である。これらの元素と比べると、炭素の電気陰性度により近いV、Mo、Ta、Wの炭化物生成能は弱い。
これらを踏まえ、種々の炭化物生成金属を複合添加した結果、図1に示すように、上記のMC型炭化物を生成する炭化物生成元素のうち、炭素の電気陰性度2.5との差が大きく(電気陰性度1.8未満)、炭化物生成能の強い1種または2種以上の金属元素(第1の金属元素M1)に、これよりも電気陰性度が炭素に近く(電気陰性度1.8以上)、炭化物生成能が第1の金属元素M1よりも弱い1種または2種以上の第2の金属元素M2を添加した場合、第1の金属元素M1と第2の金属元素M2との原子半径差が10%未満となるような組み合わせであれば、M1とM2の両方が主要元素として含まれる微細なMC型炭化物(M1,M2)Cが生成されることが見出された。MoやWは通常の鉄鋼製造プロセス下でMC型炭化物を生成しないが、上記原子半径の条件を満たせば、第2の金属元素M2として微細なMC型炭化物(M1,M2)Cを生成する。
これら第1の金属元素M1および第2の金属元素M2の組み合わせと添加量は、スラブ加熱温度で未溶解炭化物を生成しないものである必要がある。鋼の凝固時に生成している数十nm以上のサイズの粗大な炭化物(未溶解炭化物)をスラブ加熱時に一旦固溶(溶体化)させることで、後の鋼板の製造プロセスにおいて600℃付近で炭化物を微細に析出させることができ、添加した金属元素を鋼の強化に有効な、炭化物として活用することができるからである。もちろん、未溶解炭化物を生成しやすい強い炭化物生成元素が単独あるいは複数で、かつ高い濃度で添加されていても、極めて高い温度で溶体化処理を行えば未溶解炭化物をなくすることは可能である。しかし、例えば1300℃を超えるような高温加熱はエネルギー消費の点および鋼のオーステナイト粒を粗大化させ靭性など鋼の機械的特性も損なうので、未溶解炭化物の溶体化の温度が1300℃を超えるような元素およびその添加量は、析出強化を最大活用する上で好ましくない。例えば、上記炭化物生成元素の組み合わせの中で、1230℃のスラブ加熱を想定した場合、Zrの添加およびTiとNbの両方を高濃度で添加した場合には、未溶解炭化物が生成し、それにより強化に有効なナノメートルオーダーの微細炭化物の析出量が著しく減少することが明らかになった。このような観点から、スラブ加熱温度が1150℃以上1250℃以下の範囲で未溶解炭化物が残存しないように第1の金属元素M1および第2の金属元素M2の組み合わせおよび添加量を調整することが好ましい。
本発明において、第1の金属元素M1と第2の金属元素M2を組み合わせて(M1,M2)Cを析出させるのは、強い炭化物生成元素である第1の金属元素M1同士の組み合わせ(M1,M1)Cでは、「未溶解炭化物」を解消できず、よって強化が不十分となり、一方、第2の金属元素M2同士の組み合わせ(M2,M2)Cでは、M2はM1ほど炭化物生成能が強くないため、鉄鋼の連続製造プロセスを想定した熱処理条件では、熱処理時間が不足してしまい炭化物が生成されない。
(M1,M2)CがM1CやM2Cよりも優れているのは、以下の(a)、(b)による。
(a)M1の存在により、短時間で炭化物が生成し、さらに一般的にはMC型炭化物を生成しないMoやWがMC型炭化物生成に「参加」するからである。
上述したように、炭化物には、MC、MC、MC、M、M23、MCが存在するがMCがもっとも金属元素を効率的に活用している。Mo、Wなどでは通常、金属元素2個に炭素1個の比率のMCの炭化物が生成されるが、M1+M2の原子数とCの原子数の比が1の(M1,M2)Cを生成させることで、炭化物を用いた強化の際に金属元素を最大限に有効活用できる。
(b)M2の存在により、炭化物の粗大化が抑制される。
一般に低炭素鋼中では600〜650℃付近で炭化物が生成し、鋼の強度が上昇する。しかし、析出物はこの温度で保持されると粗大化し、強化能を失う。また、熱処理を施す温度が上昇すると粗大化する時間が短くなる。したがって、TiCのように金属元素を1種類のみ有する炭化物では、強化に有効な微細なサイズを維持できる温度と時間はきわめて狭い範囲である。これに対して、(M1、M2)C炭化物は、微細なサイズが維持される熱処理温度範囲、時間範囲が拡大し、粗大化しにくい。
(M1、M2)Cとすることにより炭化物が粗大化しにくくなるメカニズムは、現時点では必ずしも明確にはなっていないが、以下の(i)、(ii)のようなM1,M2の複合効果であると考えられる。
(i)M1、M2の複合により、特に炭化物生成能の弱いM2が炭化物生成元素となることで、拡散が遅延し析出物の粗大化が抑制される。
(ii)(M1,M2)Cの地鉄との格子非整合が小さくなるため、析出物の粗大化が抑制され、析出物が微細なままで安定に存在できる。
本発明において、(M1,M2)Cを構成する第1の金属元素M1としては、Ti、HfおよびNbのうち1種または2種以上が好ましく、第2の金属元素M2としては、V、Mo、TaおよびWのうち1種または2種以上が好ましい。図1に示すように、M1に該当する金属としては他にZrが存在し、M2に該当する金属としては他にCrが存在するが、Zrは原子半径が大きすぎ、Crは原子半径が小さすぎるため、原子半径差が10%未満となるような組み合わせを選択し難く、複合炭化物が生成され難い。
これら第1の金属元素M1と第2の金属元素M2との具体的な組み合わせとしては、Ti−Mo、Ti−W、Ti−V、Ti−Ta、Ti−(Mo,W)、Ti−(V,Mo)、Ti−(V,W)、Nb−Mo、Nb−W、Nb−(V,Mo)、Nb−(V,Mo)、Hf−Ta、(Ti,Nb)−Mo等を挙げることができる。中でも、Ti−V、Ti−(V,Mo)、Ti−(V,W)、Ti−Ta、Hf−Taの複合炭化物は、以下のような利点を有する。
Ti−V
Ti−Vは安価に高強度鋼を実現できる組み合わせである。従来からもTiとVを複合添加する鉄鋼材料は数多くあるが、0.1mass%以下のVは低炭素鋼では析出への関与が不明確であった。本発明のようにTiを複合MC型炭化物生成におけるM1元素、VをM2元素という役割が明確になることで、Ti、Vを適切に複合添加することによりTiおよびVを含む炭化物の析出が可能となった。
Ti−(V,Mo)
Ti−(V,Mo)もTi−Vと同様の強化能を有する。Moは原子番号の高い元素であるため、Vと同じ原子%になるように添加するためには、質量でVの1.9倍添加する必要があり、Vよりも高価である。しかし、生成する(Ti,V,Mo)Cは(Ti,V)Cよりも高温かつ長時間の熱処理に対して安定で、微細なサイズを維持するメリットがある。鋼が高温で使用される場合にも強度低下を抑制することができる。
Ti−(V,W)
Ti−(V,W)も、Ti−Vと同様の強化能を有する。Wは原子番号の高い元素であるため、Vと同じ原子%になるように添加するためには、質量でVの3.6倍添加する必要があり、Vよりも高価である。しかし、生成する(Ti,V,W)Cは(Ti,V,Mo)Cよりも、さらに高温かつ長時間の熱処理に対して安定で、微細なサイズを維持するメリットがあり、高温で使用される鋼の活用に適している。
Ti−Ta
Ti−Taも、Ti−Vと同様の強化能を有する。Taは原子番号の高い元素であるため、Vと同じ原子%になるように添加するためには、質量でVの3.6倍添加する必要があり、Vよりも高価である。しかし、生成する(Ti,Ta)Cは極めて微細で、粗大化しない特徴を有し、熱間圧延条件の変動に対して安定に製造することができる利点を有する。
Hf−Ta
Hf−Taは、Ti−Taと同様の強化能を有する。Hfは原子番号の高い元素であるため、Tiと同じ原子%になるように添加するためには、質量でTiの3.7倍添加する必要があり、Tiよりも高価である。また、上記のようにTaも原子番号の高い元素であるため、Vよりも高価である。したがって、本成分系は安価製造の点からは有利とはいえない。しかし、生成する(Hf,Ta)Cは高温、長時間の熱処理でも粗大化が極めて遅く、製造条件の変動の影響を受けにくい上に、600℃付近までの高温強度が低下しにくい利点を有する。
以上のようにして第1の金属元素M1および第2の金属元素M2を選択した後、実際に(M1,M2)C炭化物が析出するように、第1の金属元素M1、第2の金属元素M2、およびCの添加量を決定する必要がある。これらの添加量は、鋼板の厚さ、用途、要求される特性等に応じて、炭化物の析出強化により目的の強化量が得られるように適宜設定すればよいが、良好な加工性や溶接性などを高強度と併せ持つ鋼とするためには、C含有量は0.02mass%以上0.10mass%未満が好ましく、さらには0.02〜0.08mass%が好ましい。この範囲の鋼中Cを有効に炭化物とし、かつ十分な強化量を確保するためには、上記の条件を満たす組合せのM1およびM2を選択した上で、M1およびM2の含有量(原子%)の合計とCの含有量(原子%)の比(M1+M2)/Cを0.8以上とすることが好ましい。
また、M1の含有量(原子%)とM2の含有量(原子%)の比M1:M2は、0.45:0.55〜0.55:0.45の範囲が望ましく、0.47:0.53〜0.53:0.47の範囲がさらに望ましい。
以上の点を考慮すると、M1またはM2に属する金属元素の好ましい範囲は、具体的に以下のとおりとなる。
Ti:0.01〜0.27%
Hf:0.04〜0.99%
Nb:0.02〜0.53%
V:0.01〜0.28%
Ta:0.04〜1.00%
Mo:0.02〜0.53%
W:0.04〜1.01%
(全てmass%)
さらに、上記C、M1、M2以外の他の成分の含有量についても限定されるものではなく、炭化物析出強化型の高強度鋼板の一般的な成分組成で構わないが、有効な析出強化を得る観点から、および種々の用途を考慮して、以下のような成分組成の範囲であることが好ましい。
Si:3%以下
Mn:2%以下
P:0.1%以下
S:0.01%以下
Al:0.1%以下
N:0.01%以下
Cr:1%以下
Ni:1%以下
(全てmass%)
その他:Fe+不可避不純物
本発明は、炭化物を析出させることによる強化が有効な全ての鋼板に適用可能であり、薄鋼板であっても厚鋼板であってもよく、薄鋼板の場合には熱延鋼板であっても冷延鋼板であってもよく、さらに、これらを素材とするラインパイプ等の加工品であってもよく、その厚さや形態は問わない。薄鋼板に適用した場合には延性や加工性、厚鋼板やラインパイプでは靱性といった、一般に高強度化により犠牲となる特性を優れたものとすることができる。薄鋼板の用途としては、自動車用鋼板や、電磁鋼板等を挙げることができる。
本発明はこれらの中でも、特に、板厚10mm未満の熱延鋼板に適用することが好ましく、制御性良く高強度化等の目的を達成することができる。その理由は、熱延鋼板では仕上げの熱間圧延後にランアウトテーブルにおいて10℃/s以上の早い冷却速度が容易に実現できるためオーステナイトからフェライトへの変態を過冷却によって遅延させることが可能であるためと、鋼板が巻き取り後に、MC型炭化物が析出しやすい600℃近傍の温度で比較的長時間保持されるためである。また、10mm未満の板厚では鋼板の板厚方向で熱履歴がほぼ均一で、したがって均一な析出現象が起こることも、安定的に当発明を活用する上で都合がよい。
ベースとなる鋼組織は特に限定されるものではないが、延性の高いフェライト組織中に析出させることにより、高強度および高い熱的安定性に加え、特に良好な加工性を得ることができる。また、基になる鋼組織は、単相に限らずフェライト−ベイナイト等、2以上の相を有するものであってもよく、そのうちの少なくともフェライト相に上記炭化物が析出していればよい。
特に、フェライト単相組織の場合には、フェライトは転位密度が低いため、上記複合炭化物を析出させることにより、高強度と高加工性とを兼備した鋼板を得ることができるので、フェライト単相組織とすることが好ましい。このようなフェライト単相組織を厚さ10mm以下程度の薄鋼板に適用し上記複合炭化物を析出させた場合には、フェライトの存在により高い伸びが得られ、単相組織であることから高い伸びフランジ性が得られ、かつ析出強化により高い強度が得られるので、高強度および高い伸びおよび伸びフランジ性が要求される自動車用鋼板等に適したものとなる。なお、ここでいうフェライト単相組織は他の組織が若干含まれていてもよく、面積比率で95%以上フェライトであればフェライト単相組織である。
次に、製造方法について説明する。
本発明では、Cと上記M1およびM2とを所定比率で含有させた鋼を溶製した後、鋼スラブとし、この鋼スラブを未溶解炭化物が生じない温度に加熱した後、適宜の条件で熱間圧延、冷間圧延、熱処理等により鋼板を製造する過程で、鋼組織中に上記(M1,M2)Cで表される微細複合炭化物を析出させる。
この際に、鋼組成は、上述したように、Cの含有量が0.02mass%以上0.1mass%未満の範囲であり、第1の金属元素M1および第2の金属元素M2の合計の含有量(原子%)とCの含有量(原子%)との比(M1+M2)/Cが0.8以上であることが好ましい。
また、スラブ加熱温度については、上述したように、高温加熱はエネルギー消費の点および鋼のオーステナイト粒を粗大化させ靭性など鋼の機械的特性も損なうし、低すぎても炭化物を有効に溶解することが困難になることから、1150〜1250℃の範囲が好ましい。
スラブ加熱後、鋼板を製造するに際しては、具体的には、800℃以上の仕上げ温度500〜700℃の巻取温度で熱間圧延し、熱延鋼板とするか、あるいはさらに酸洗、冷間圧延、焼鈍を施し、冷延鋼板とすることができる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
ここでは、以下の組成A〜Cを基本組成とし、炭化物生成元素の添加量(原子%)の合計がCの添加量(原子%)を上回るように調製した材料を実験室溶解し炭化物構成元素の組み合わせによる鋼の強化の違いを検討した。
組成A:0.025C-0.2Si-1.0Mn-0.002N-0.001S
組成B:0.045C-0.2Si-1.4Mn-0.003N-0.001S
組成C:0.070C-0.2Si-1.5Mn-0.003N-0.001S
(いずれもmass%)
溶解した鋼の成分組成は表2に示した通りである。これらの鋼塊を、組成Aを基本組成とするものは1200℃で、組成Bを基本組成とするものは1230℃で、組成Cを基本組成とするものは1250℃で30分の合金元素の溶体化処理を施した後、900℃仕上げの熱間圧延を施した。その後巻き取り温度相当の620℃まで冷却した後、その温度で2時間保持し炉冷した。
このようにして製造した材料について走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡による組織解析を行い、炭化物の形態を解析した。また、JIS13号B試験片を用いた引張試験により機械特性を測定し、炭化物の析出による強化量を算出した。これらの結果を表3に示す。
未溶解炭化物は、電解研摩した試料を走査電子顕微鏡を用いて観察することで評価した。未溶解炭化物の評価は、析出強化への寄与が少ない0.1μm以上の炭化物(あるいは炭窒化物)が容易に観察される場合を、未溶解炭化物が回避されなかったとして、表3の「未溶解回避」の欄に×印で示した。また、逆にこのような粗大な炭化物が確認できない場合を、未溶解炭化物が回避されたとして、表3の「未溶解回避」の欄に○印で示した。
強化量については、実際に測定した強度の値からベースとなる鋼(組成Aにおいては試料番号7、組成Bにおいては試料番号23、組成Cにおいては試料番号29の鋼)の測定強度を引くことにより求めた。表3には便宜上、ベースとなる鋼の強化量を0と表記した。また、組成A〜Cの鋼に元素M1とM2を複合添加した場合、所定の複合析出物が析出したとして、以下の式から基準強化量σを求めた。
析出強化の理論的扱いにはAshby-Orowanの機構や、転位のCutモデルがあるが、 本発明者らは経験的に析出強化量(σ)として
σ(MPa)=5.9√f・ln(X/0.00025)/X
f:析出物の体積分率
X:析出物の平均粒径(μm)
(参考文献 「レスリー鉄鋼材料学」 幸田監訳 熊井・野田訳 丸善 p213)
が現実と比較的よい対応を示す結果を得ている。
基準強化量σは、析出物サイズを3nmとして、Cが0.025mass%(組成A)の場合は析出率(添加C量のうち(M1,M2)Cとして析出している割合)60%、Cが0.045mass%(組成B)の場合は析出率80%、Cが0.07mass%(組成C)の場合は析出率90%として算出した。添加C量が増加するとともに、析出率が上昇することが経験的にわかっている。以上に基づいて基準強化量σを算出したところ、Cが0.025mass%(組成A)の場合は約130MPa、Cが0.045mass%(組成B)の場合は約235MPa、Cが0.07mass%(組成C)の場合は約330MPaであった。図2に各試料のC含有量と強化量(実測値)および基準強化量との関係を示す。
表3および図2に示すように、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上の1種または2種以上の第2の金属元素M2とを、第1の金属元素M1と第2の金属元素M2との原子半径差が10%未満となるような組み合わせで選択した本発明の範囲の「発明例」は、未溶解炭化物が回避されており、Cが0.025mass%(組成A)、0.045mass%(組成B)、0.07mass%(組成C)のいずれの場合も、強化量が、各C量の基準強化量である130MPa、235MPa、330MPaを超えていた。また、十分な強化量が達成された「発明例」では、いずれも10nm未満の微細複合炭化物((M1,M2)C)の形態を確認した。
一方、本発明の範囲から外れる「比較例」では強度が不十分であり、M1を含有するものでは、未溶解炭化物を回避した場合でも、観察される炭化物はM1Cのみであり、その量は少なく、(M1,M2)Cの生成は認められなかった。また、M1を含有せず、2種類のM2を含有させた鋼(試料番号22)では、炭化物はほとんど観察されなかった。
また、組成A,B,Cのいずれの場合もTiとZrを複合添加した鋼(試料番号7,23,29)では、スラブ加熱工程時に溶け残ったことから生成したと推測される50nm以上の炭化物や窒化物のみが観察され、強化に有効な10nm以下の炭化物が観察されなかった。このことから、本実施例では、これらTiとZrを複合添加した上記3種類の鋼を強化量の基準点とした。
「発明例」の中で試料番号3、11は、比較的廉価なTiとVのみを炭化物生成元素としており、経済的な面からも、この添加元素の組み合わせで高強度鋼が設計できたメリットは大きい。
Figure 2009138276
Figure 2009138276
本発明は高い強度が要求される薄鋼板や厚鋼板、さらにこれらを素材とするラインパイプ等の安定かつ安価供給に利用できる。本発明により、添加する炭化物生成金属元素が無駄なく最も有効に活用される。さらに鋼中の炭素もその大半がMC型炭化物として存在するため、金属組織的に均一性の高い組織が実現する。すなわち、典型的には単一の金属組織に極めて微細な炭化物にほぼ均一に分散した微細組織が実現する。このような組織の実現により、薄鋼板では延性や加工性、厚鋼板やラインパイプでは靱性といった、一般に高強度化により犠牲となる特性も維持された、総合バランスにすぐれた鉄鋼材料が供給される。

Claims (3)

  1. 鋼組織中に炭化物を析出させてなる析出強化型高強度鋼板の設計方法であって、
    炭化物を構成する金属元素として、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上の1種または2種以上の第2の金属元素M2とを、前記第1の金属元素M1と前記第2の金属元素M2との原子半径差が10%未満となるような組み合わせで選択する第1工程と、
    前記第1の金属元素M1および前記第2の金属元素M2を含む炭化物が生成されるように前記第1の金属元素M1、前記第2の金属元素M2、およびCの添加量を決定する第2工程と
    を有することを特徴とする析出強化型高強度鋼板の設計方法。
  2. Cの含有量が0.02mass%以上0.1mass%未満の範囲であり、さらに、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上でかつ原子半径が前記第1の金属元素M1の原子半径の0.9より大きく1.1未満である1種または2種以上の第2の金属元素M2とを含む鋼スラブを未溶解炭化物が残存しない温度に加熱し、その後鋼板を製造する過程で前記第1の金属元素M1と前記第2の金属元素M2とを含む炭化物を鋼組織中に析出させることを特徴とする析出強化型高強度鋼板の製造方法。
  3. 鋼組織中に炭化物を析出させてなる析出強化型高強度鋼板であって、前記炭化物は、電気陰性度が1.8未満でかつMC型炭化物を生成する1種または2種以上の第1の金属元素M1と、電気陰性度が1.8以上でかつ原子半径が前記第1の金属元素M1の原子半径の0.9より大きく1.1未満である1種または2種以上の第2の金属元素M2とを含むことを特徴とする析出強化型高強度鋼板。
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