JP2009137923A - 染毛前処理剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の酸化染毛剤に見られる使用後のべとつき感や染毛の不均一性を改善して染毛効果を向上するために、酸化染毛剤による染毛処理の事前に適用してその後の染毛効果を向上させる染毛前処理剤組成物を提供する。
【解決手段】(1)液状高級アルコールの乳化物を含有することを特徴とする染毛前処理剤組成物。(2)液状高級アルコールがホホバアルコールであり、ホホバ脂肪酸塩により乳化物とした(1)に記載の染毛前処理剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(1)液状高級アルコールの乳化物を含有することを特徴とする染毛前処理剤組成物。(2)液状高級アルコールがホホバアルコールであり、ホホバ脂肪酸塩により乳化物とした(1)に記載の染毛前処理剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は酸化染毛剤による染毛処理の事前に適用することにより、その後の染毛効果を向上する染毛前処理剤組成物に関する。
酸化染毛剤は毛髪を染色する為に用いられるものであるが、その染毛効果を向上するため従来種々の手段が用いられて来た。その一つとして、極性油性成分を酸化染毛剤剤に添加することが為されている。
しかしながら、これらの油性成分は染毛性において必ずしも満足できるものとは言い難い。例えば、特定の油性成分を添加した時、染毛効果は確認できるが、べたついた感触になったり、染毛が不均一になったりすることがあった。そこで乳化状とした油性成分を添加する技術も提案されているが、酸化染料と共存させたり、強アルカリ性の酸化染毛剤に安定に配合することは困難であった。
本発明は、上記のような状況下でなされたものであり、(1)液状高級アルコールの乳化物を含有することを特徴とする染毛前処理剤組成物である。
本発明は、また(2)液状高級アルコールがホホバアルコールであり、ホホバ脂肪酸塩により乳化物とした請求項1に記載の染毛前処理剤組成物である。
本発明の染毛前処理剤組成物を毛髪に適用した後、洗い流すことなく、続いて酸化染毛剤を適用することにより、副次的な悪影響をもたらすことなく酸化染毛剤の染毛効果を向上させることができ、延いては必ずしも安全性上完璧とはいえない、酸化染料の配合量を減少させることができる。また、毛髪を均一に染毛することができ、更には、過度なべたつき感のない良好な感触の染色毛が得られる。
本発明の染毛前処理剤組成物が染毛効果を向上する機構の詳細は不明であるが、室温下で液状を示す高級アルコールの極性により、酸化染毛剤中の酸化染料の毛髪への浸透が促進されるものと考えられる。この時、乳化状でなく、液状高級アルコール単独であると、不均一系となって均一な染毛ができず、且つ油性のべたつき感が感じられることとなる。
以下、本発明について詳述する。本発明に用いる液状高級アルコールは室温下液状であれば、特に限定されないが、炭素数16〜24である分岐アルコール又は不飽和アルコールが好ましい。これらの高級アルコールは単独で、或いは混合して含有される。更には系の極性、相溶性、或いは粘度の調整等を目的として他の油性成分と混合して含有されることも可能である。
前記の液状高級アルコールの例としては、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、2−デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、ホホバアルコール等が挙げられるが、特にホホバアルコールが好ましい。
本発明に用いるホホバアルコールの製法は特にこだわらないが、通常、ホホバ種子から得られるホホバオイルを加水分解して得られる。
本発明の染毛前処理剤組成物において、液状高級アルコールの配合量は本発明の効果が得られる範囲であれば、特に限定されないが、好ましくは0.01〜50重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%である。
本発明の染毛前処理剤組成物においては、液状高級アルコールは乳化状で含有されていることが必須であり、その為に界面活性剤が配合される。この界面活性剤は、系中で液状高級アルコールを部分的に、又は完全に乳化することにより、その分散性を高め、系を安定にし、そして毛髪の染まりを均一にするものである。
この界面活性剤の種類は、特に限定されず、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤カチオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用できるが、本発明の染毛前処理剤組成物を適用した後、洗い流さずに、アルカリ性である酸化染毛剤が適用されることを考慮すると、アルカリ下で安定なものが好ましい。かかる界面活性剤の例としては高級脂肪酸のアルカリ金属塩が挙げられる
前記の界面活性剤の配合量は液状高級アルコールの種類と含有量によって変動するものであり、本発明の効果が得られる範囲であれば、特に限定されないが、好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.1〜10重量%である。
前記の液状高級アルコールの乳化物の一例として、ホホバアルコールとホホバ脂肪酸カリウム塩との混合物を例示でき、それは、例えば市販品としてフローラテック社(INTERNATIONAL FLORA TECHNOLGIES Ltd.)の商品名「フローラエステルK−20W(FLORAESTERS K−20W)」、「フローラエステルK−100(FLORAESTERS K−100)」として得ることができる。
本発明の染毛前処理剤組成物には本発明の効果を損なわれない範囲で通常の毛髪処理剤に用いられる他の成分を配合することができる。かかる他の成分としては下記成分が例示される。本発明の染毛前処理剤組成物は、前記必須成分にこれらの一種又は二種以上を配合して常法に従って製造される。
油性成分として次のものを挙げることができる。オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アボガド油、小麦胚芽油、サフラワー油、モリンガ油、綿実油、大豆油、茶実油、ヒマワリ油、月見草油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、牛脂、馬脂、カカオ脂、モクロウ等の油脂類、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ホホバオイル、ミツロウ、ラノリン等のロウ類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等の炭化水素、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、バチルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、オクタン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ペンタエリスリトールテトラエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、クエン酸トリエチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸フィトステアリル、エトキシジグリコールベヘネート、エトキシジグリコールオレエート、ヤシ油脂肪酸ブチレングリコール等のエステル類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルシリコーン油、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、3次元網目構造シリコーン、シリコーンゴム等のシリコーン。
多価アルコールとして次のものを挙げることができる。グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ヘプタンジオール、オクタンジオール等。
糖類として次のものを挙げることができる。ソルビトール、マンニトール、ショ糖、乳糖、キシリトール、マルチトール、トレハロース等。
界面活性剤として次のものを挙げることができる。アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アシルN−メチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩等のアニオン性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム等のカチオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油、POEアルキルエーテル、POEPOPアルキルエーテル、POEアルキルアミン・脂肪酸アミド、PEG脂肪酸エステル、アルキルアミンオキサイド等のノニオン界面活性剤。
色剤として次のものを挙げることができる。ニトロ染料、酸性染料、塩基性染料、天然色素等。
動植物抽出物として次のものを挙げることができる。ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のムコ多糖類、キチン・キトサン、コラーゲン、エラスチン、ペプチド等の動物抽出物及びその加水分解物、アロエエキス、オオバクエキス、オドリコソウエキス、カモミラエキス、カンゾウエキス、クルミの種子エキス、シコンエキス、シラカバエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、茶エキス、トウキエキス、ニンニクエキス、ニンジンエキス、ハマメリスエキス、ヒノキチオール、ビワ葉エキス、ブナの木の幼芽エキス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ヤナギランエキス、ケーパーエキス、キバナオランダセンニチエキス、クルミ種子エキス、モモ葉エキス、ユーカリエキス、ローズ水等の植物抽出物。
鉱物抽出物として次のものを挙げることができる。孔雀石、菱マンガン鉱石、菱亜鉛鉱石、赤鉄鉱等の抽出物。
殺菌・防腐剤として次のものを挙げることができる。安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、トリクロロカルバニリド、フェノキシエタノール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、ジンクピリチオン、トリクロサン等。
酸化防止剤として次のものを挙げることができる。没食子酸エステル、亜硫酸水素ナトリウム等。酸化防止助剤としては次のものを挙げることができる。リン酸、クエン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマール酸、ケファリン、フィチン酸、EDTA等。
金属封鎖剤として次のものを挙げることができる。エデト酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸、リン酸、クエン酸、コハク酸、フィチン酸等。
紫外線吸収剤として次のものを挙げることができる。2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸等のベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル等のパラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸オクチル、ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のメトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸オクチル等のサリチル酸誘導体、ウロカニン酸等。
pH調整剤として次のものを挙げることができる。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、アンモニア水、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールアミン等のアルカリ剤、クエン酸、リン酸等の酸。
各種薬剤として次のものを挙げることができる。アルブチン、コウジ酸、ビタミンC類等の美白剤、センブリエキス、γ−オリザノール、トウガラシチンキ、ニコチン酸ベンジルエステル、エストラジオール、エチニルエストラジオール、パントテン酸、感光素301等の育毛用薬剤、β−グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、ε−アミノカプロン酸、酸化亜鉛、硫酸アルミニウム、タンニン酸、乳酸、メントール、副腎皮質ホルモン、抗ヒスタミン剤等の肌荒れ防止用薬剤、イオウ、サリチル酸、レゾルシン、塩化ベンザルコニウム、ハロカルバン等のニキビ用薬剤、クロルヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、酸化亜鉛等の制汗剤、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル(塩)、アスコルビン酸ジパルミテート等のビタミンC類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート、ビタミンEニコチネート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン、タウリン、アルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸とこれらの塩酸塩。
本発明の染毛前処理剤組成物は、液状、乳液状、クリーム状、エアゾールフォーム状等通常の毛髪処理剤として用いられる形態をとることができる。
次に本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。配合量は特に断りがない限り重量%で示す。
表1に示す実施例1〜4及び比較例1の染毛前処理剤組成物をそれぞれ常法に従って調製した。
前記調製物4gを毛髪のモデルとしたウール白色布(5cm×5cm)に塗布した後、続けて、表2に示す酸化染毛剤の第1剤10gと第2剤10gとの混合物を塗布した。このウール布を室温下で20分間放置後、10%POEラウリルエーテル硫酸Na水溶液を用いて洗浄し、乾燥した後、染まりの程度を肉眼で判定した。評価は、本発明の染毛前処理剤組成物で処理しない時の染まりの程度を基準とした。
表3に示すように、本発明の染毛前処理剤組成物により、酸化染毛剤の染毛効果及び染色毛の感触が向上することが判る。
Claims (2)
- 液状高級アルコールの乳化物を含有することを特徴とする染毛前処理剤組成物。
- 液状高級アルコールがホホバアルコールであり、ホホバ脂肪酸塩により乳化物とした請求項1に記載の染毛前処理剤組成物。
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JP2007341591A JP2009137923A (ja) | 2007-12-03 | 2007-12-03 | 染毛前処理剤組成物 |
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JP2015212247A (ja) * | 2014-05-01 | 2015-11-26 | 池田物産株式会社 | 染毛前処理剤 |
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