JP2009133540A - ヒートポンプシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、湯水が貯留される貯留タンク10,11および外部の冷暖房端末40に接続されて湯水が流される水流通回路32と、圧縮機6、第1熱交換器3、膨張手段4、および少なくとも一つの蒸発器を接続して熱媒体を循環させるヒートポンプ回路1とを備え、前記蒸発器の少なくとも一つは、ヒートポンプ回路1の熱媒体と水流通回路32の水との間で熱交換を行って水流通回路32の水を冷却する第2熱交換器2であり、前記ヒートポンプ回路1には、前記第2熱交換器2をバイパスするバイパス流路23が設けられ、第2熱交換器2による熱交換が不要な場合には、前記バイパス流路23に熱媒体が流されることを特徴とした。
【選択図】図1
Description
また近年、ヒートポンプ回路に蓄熱装置を付加し、安価な夜間電力を使用して蓄熱装置に蓄熱し、より高い経済効果を発揮させるヒートポンプシステムが知られている。さらにヒートポンプサイクルの高温側を利用するだけでなく、ヒートポンプサイクルの冷却側に発生する低温を利用し、冷水を生成する方策も知られている(特許文献1)。
即ち特許文献1に開示された発明は、ヒートポンプ回路と二基の貯湯タンクを備えている。ヒートポンプ回路は圧縮機、第1熱交換器、第1減圧器、第2熱交換器、第2減圧器及び室外機を有している。特許文献1で採用するヒートポンプ回路では、第1熱交換器が高温状態となり、第2熱交換器が低温状態となる。そして第1熱交換器及び第2熱交換器でそれぞれ熱媒体と水とを熱交換し、温水と冷水を作る。
第1熱交換器で作られた温水は、第1タンクに貯留し、第2熱交換器で作られた冷水は、第2タンクに貯留される。
しかしながら特許文献1に開示されたヒートポンプシステムでは、冷水を作らない場合であっても第2熱交換器の二次側に水が滞留している。そのため特許文献1に開示されたヒートポンプシステムでは、第2熱交換器への通水を停止すると、第2熱交換器内に残留する水が凍結してしまい、第2熱交換器を破損してしまう。また第2熱交換器の二次側に通水されていても、生成された冷水が消費されないから、第2熱交換器を通過する冷水の温度が次第に低下し、遂には凍結してしまう。
しかしながら、一般にヒートポンプ回路を運転して温水を生成する場合、生成される温水の昇温速度はバーナ等の燃焼装置に比べて遅い。そのため暖房端末が実際に暖房機能を発揮するまでに時間がかかる。
また貯湯タンクに溜められた湯を暖房に使用すれば暖房の立ち上がりは早いが、暖房は長時間に渡って行われるものであり、暖房を貯湯タンクの湯だけで賄うこととすれば、給湯や風呂落とし込みに要する湯が足りなくなる。貯湯タンクの容量を大きくすれば暖房も給湯も賄うことができるが、貯湯タンクの容量がいたずらに大きくなってしまい、貯湯タンクの設置場所に苦慮することとなる。さらに、貯湯タンクに貯められた湯を暖房に使用すると、貯湯タンク内の温度成層が崩れてしまう。
また請求項1のヒートポンプシステムは、第2熱交換器をバイパスさせることで、温水生成効率の低下を抑制することができCOP(成績係数)を向上させることができる。
請求項2のヒートポンプシステムは、熱媒体が流される第3熱交換器の数を増減させることにより、ヒートポンプ回路内を流れる熱媒体の加熱量を調整することができる。圧縮機の回転数を変化させなくてもヒートポンプ回路の熱媒体の温度と圧力を抑制することができるため、第2熱交換器における冷水の生成能力を維持しつつ、圧縮機の耐久性も確保することができる。
例えば、第2熱交換器をバイパスすることにより第2熱交換器における加熱量が減少したとしても、第3熱交換器の数を増やすことで減少した加熱量を補うことができる。また熱媒体への加熱量が多いと圧縮機への負担が大きいため、第3熱交換器の数を減らすことで、熱媒体への加熱量を減らし、圧縮機の耐久性を向上させることも可能である。
請求項7のヒートポンプシステムは、例えば送風機の回転能力の上限を超える場合であっても、第3熱交換器の数を増加させることで、ヒートポンプ回路を循環する熱媒体への第3熱交換器における加熱量を増加させることができる。これにより第3熱交換器に対する加熱量の制御範囲が高い側に拡げられるため、熱媒体を昇温させて第2熱交換器における冷却を弱め、第2熱交換器で冷却される水の温度を目標温度に近づけることができる。もちろん所定の上限値は、送風機の回転能力に限定されるわけではなく、任意に設定することができる。
図1は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図である。
本実施形態のヒートポンプシステムは、ヒートポンプを利用して温水と冷水を作り、これをタンクに貯留したり、直接熱負荷に供給したりする等によって活用するものである。
本実施形態のヒートポンプシステムは、大きく分けてヒートポンプ回路部1と熱貯留部30とによって構成されている。
ヒートポンプシステムには、熱媒体の流れを切り換えて、温熱を取り出す暖房サイクルと冷熱を取り出す冷凍サイクルとを切り換えるものもあるが、本実施形態で採用するヒートポンプ回路部1は、熱媒体の流れを切り換える機能を持たない。
またヒートポンプ回路部1は、圧縮機6、膨張弁4、送風機26、第14弁から第16弁をはじめとする各部の動作を司るヒートポンプ制御部(図示せず)を備える。
ヒートポンプ回路部1の主たる流路には、分岐24の下流であって冷水熱交換器2の上流に第15弁たる二方弁が設けられ、バイパス流路23には第16弁たる二方弁が設けられている。
給湯熱交換器(第1熱交換器)3は、一次側流路と二次側流路を持つ。そして一次側流路には、二酸化炭素または代替フロン等の熱媒体が流され、二次側流路には上水が流される。また給湯熱交換器3の二次側流路の入側近傍には、二次側流路に送り込まれる水の温度を検知できる給湯入側センサ75が設けられ、給湯熱交換器3の二次側流路の出側近傍には、二次側流路から送り出される水の温度を検知できる給湯出側センサ76が設けられている。
膨張弁4は、公知の冷凍機等に使用されるものである。
送風機26の回転数は、ヒートポンプ制御部によって所定の範囲で制御することができる。
空気熱交換器5は、熱媒体流路と送風通路を有し、熱媒体流路を流れる二酸化炭素または代替フロン等の熱媒体と、送風通路を流れる送風機26からの送風との間で熱交換するものである。
ヒートポンプ回路部1では、第14弁を開閉することにより熱媒体が流される空気熱交換器5の数を調整することができる。
熱貯留部30は、前記したヒートポンプ回路部1と、給湯熱交換器(第1熱交換器)3及び冷水熱交換器(第2熱交換器)2で熱的に連結されている。即ちヒートポンプ回路部1の熱媒体は給湯熱交換器3及び冷水熱交換器2の一次側を流れるのに対し、これらの二次側の流路が熱貯留部30と連通している。
また熱貯留部30は、入水部56と給湯部52によって外部と接続されている。即ち入水部56が外部の上水源に接続されている。また給湯部52は図示しないシャワー、カラン、浴槽等に接続されている。
さらに熱貯留部30は、外部の浴槽(風呂)とも接続されている。
加えて熱貯留部30は、上記各切替え弁や第1主流路ポンプ7、直接冷房ポンプ13、第2主流路循環ポンプ14、風呂循環ポンプ12をはじめとする各部の動作を司り、前記ヒートポンプ制御部(図示せず)との間で情報を送受できるタンク制御部(図示せず)を備える。
二個の貯湯タンク10,11は特徴的な構造として、上部側と下部側にそれぞれ二個の湯水出入り口を持つ。即ち二個の貯湯タンク10,11は、いずれも4個の開口を持ち、その内の2個がタンク上部に設けられ、残る2個がタンク下部に設けられている。
説明上、それぞれの開口を上a開口、上b開口、下a開口、下b開口と称する。
これらは熱的には繋がっているが流路は完全に分離されている。そのため水流通回路32を流れる水と浴槽の水とが混じり合ったりすることがない。
また後記する第2主流路36と連結するための三方弁(第11弁)が設けられている。
さらに第1主流路35には入水部56と給湯部52が設けられている。
第11弁たる三方弁は、図の様にGポート、Jポート、Hポートを持ち、この内のGポートおよびJポートには、給湯熱交出側流路48の主たる流路が接続され、Hポートには第2主流路36に至る第1連通路50が接続されている。
また給湯熱交出側流路48の末端部85には、後述のバイパス路57が接続されている。
四つの分岐86〜89には、給湯熱交換器3側から順に、後述する第2連通路54、分岐流路90,91、およびバイパス路57がそれぞれ接続されている。
バイパス路57は、図に示すように給湯熱交出側流路48の末端部85と給湯熱交入側流路53の分岐89とを繋ぐように配置され、逆止弁、二方弁、湯水混合弁58たる三方弁などを用いて配管構成されている。
第2主流路36は、冷水熱交換器2に対して、直接冷房ポンプ13、風呂熱交換器9、第1貯湯タンク10及び第2貯湯タンク11を並列に接続した流路である。
直接冷房ポンプ13は、第2主流路36に、冷水熱交換器2と冷暖房端末40とを繋ぐ環状流路が形成された場合に、冷水熱交換器2で生成された冷水を冷暖房端末40に対して循環させるためのポンプである。
風呂熱交換器9は、一次側流路と二次側流路を持つ。一次側流路には、第2主流路36からの湯水が流され、二次側流路には風呂循環回路37からの湯水が流される。
また第2主流路36には、当該流路に湯水を循環させるための第2主流路循環ポンプ14が設けられている。
なお第1渡り配管65の他方の端部は、後述する冷水熱交出側流路62の第13弁と第9弁の間に接続されている。
第1連通路50は、第1主流路35の給湯熱交出側流路48と第2主流路36の冷水熱交入側流路61とを連通する流路である。
なお第2渡り配管66の他方の端部は、冷暖房熱交入側流路61の第12弁と第8弁との間に接続されている。
第2連通路54は、第1主流路35の給湯熱交入側流路53と第2主流路36の冷水熱交出側流路62とを連通する流路である。第2連通路54には、第10弁たる三方弁が取り付けられている。
そして第1、第2貯湯タンク10,11の下部に設けられた下a開口から第1、第2貯湯タンク10,11内の湯水が押し出され、第1渡り配管65を通って冷水熱交入側流路61の一部を経由して冷水熱交換器2に戻される。
逆に第2弁を開き、第1弁を閉じると、第2主流路36を流れる湯水の全量が冷水熱交換器2を迂回する。
さらに第2弁と第1弁の双方を開くと、第2主流路36を流れる湯水の一部が冷水熱交換器2に流れる。
冷暖房回路20は、水流通回路32から冷暖房端末40に対して湯水を供給する往側流路72と、冷暖房端末40から水流通回路32に対して湯水を戻す戻側流路73と、往側流路72と戻側流路73とを接続して冷暖房端末40内に湯水を循環させる端末内流路(図示せず)によって構成されている。端末内流路には、内蔵弁(図示せず)たる二方弁が設けられている。
具体的には、端末バイパス流路46の第3弁を閉状態にし、冷暖房端末40の内蔵弁を開状態にすると、冷暖房回路20を流れる湯水の全量が冷暖房端末40を通過する。逆に第3弁を開状態にし、内蔵弁を閉状態にすると、冷暖房回路20を流れる湯水の全量が冷暖房端末40を迂回する。即ち、冷水熱交入側流路61の第3弁を含む分岐97と分岐99との間の区間は、冷暖房端末40をバイパスする端末バイパス流路46として機能する。
冷暖房回路20の圧力の増加を抑制する手段として、膨張タンクを用いることも可能である。しかし上記した様に本実施形態のヒートポンプシステムの熱貯留部30は、水流通回路32と冷暖房回路20とが独立(縁切り)していないため、開放式タンクではタンク内の上水に異物が侵入するおそれがある。また密閉式タンクでは、冷暖房回路20の圧力を吸収しようとするとタンクが大型化してしまうという問題がある。
これに対して、圧力安全弁16によって冷暖房回路20の圧力の増加を抑制すれば、上水に異物が侵入するおそれがなく、装置の小型化に資することができる。
風呂循環回路37は、風呂熱交換器9から浴槽へ湯水を送る往き側流路と、浴槽から湯を風呂熱交換器9に戻す戻り側流路によって構成され、戻り側流路(風呂から風呂熱交換器9に向かう側)に風呂ポンプ12が設けられている。
このため風呂循環回路37は、風呂ポンプ12を起動して外部の浴槽(風呂)の湯水を風呂熱交換器9に循環させ、風呂の追い焚きや残存する熱エネルギーの回収を行うことができる。
本実施形態のヒートポンプシステムは、貯湯タンクを利用した冷房モード、直接冷房モード、冷温水貯留モード、貯湯タンクを利用したタンク暖房モード(暖房単独モード)、直接暖房モード、温水貯留モード、風呂熱回収モード、出湯モード、滞留水入替沸き上げモード、凍結予防モード、風呂熱回収による除霜モード、タンク暖房及び温水貯留同時モード(暖房・貯湯併用モード)、直接冷房及び風呂追い焚き同時モードの各モードで動作させることができる。
以下順次説明する。
貯湯タンクを利用した冷房モードは、貯湯タンクに貯留された冷水を利用して冷房を行うものである。
図2は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、貯湯タンクを利用した冷房モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
本実施形態では、第1貯湯タンク10に貯留した冷水を利用して冷暖房端末40で冷房を行う例を示すが、第2貯湯タンク11に貯留した冷水を利用してもよい。
そして第2主流路循環ポンプ14を起動させ、上記した流路に湯水を循環させる。このとき第3弁は閉状態であり、端末バイパス流路46が閉じられている。
直接冷房モードは、ヒートポンプ回路を動作させて低温を作り、この冷熱を貯留することなく冷暖房端末40に移動させて冷房するモードである。また本動作モードでは、同時に貯湯タンクに温水を貯留する。
図3,4は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、図3は、直接冷房モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示し、図4は、直接冷房モードの変形例における弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
また本実施形態では、第2貯湯タンク11に温水が貯留されるが温水が貯留されるのは第1貯湯タンクであってもよい。
ヒートポンプ回路部1では、圧縮機6を起動させてヒートポンプ回路に熱媒体を循環させる。このときヒートポンプ回路部1は、第15弁が開状態、第16弁が閉状態になっており、熱媒体がバイパス流路23ではなく冷水熱交換器2に流れるように構成される。
また図では第14弁が閉状態にされ、熱媒体が流される空気熱交換器5の数が一つであるが、第14弁がこの様な構成に限定されるわけではない。第14弁の開閉状態は、送風機26の回転数とともに、冷水熱交換器2における熱媒体の加熱量に応じて決定される。なお、これらの制御に関しては、フローチャートを用いて後に詳細に説明する。
これによりヒートポンプ回路部1は、給湯熱交換器(第1熱交換器)3の熱媒体流路側が高温となり、冷水熱交換器(第2熱交換器)2の熱媒体流路側が低温となる。
第1主流路35は、給湯熱交換器3と第2貯湯タンク11を結ぶ環状流路を開き、他の流路を閉鎖する。具体的な環状流路は、給湯熱交換器3から第2貯湯タンク11の上b開口、第2貯湯タンク11の下b開口、逆止弁15、第1主流路循環ポンプ7を経由して給湯熱交換器3に戻る流路である。
そして第1主流路循環ポンプ7を起動させ、上記した流路に湯水を循環させる。
そして直接冷房ポンプ13を起動させ、上記した流路に湯水を循環させる。
具体的な環状流路は、冷水熱交換器2から順に、第17弁、第2主流路循環ポンプ14、第13弁、第12弁、第5弁、冷暖房端末40、圧力安全弁16、第1弁を経由して冷水熱交換器2に戻る流路である。そして第2主流路循環ポンプ14を起動させ、上記した流路に湯水を循環させる。
そして前記した様に第1主流路35では、給湯熱交換器3と第2貯湯タンク11とを結ぶ環状流路が開かれる。当該流路の湯水は、第1主流路循環ポンプ7によって循環移動され、給湯熱交換器3を通過する湯水は、第2貯湯タンク11の上部側に供給される。
第2貯湯タンク11内では、高温の湯水が第2貯湯タンク11の上から層状に貯留される。即ち第2貯湯タンク11内では、新たに供給された高温の湯水と、タンク内に残留していた低温の湯水との間に明確な境界ができて両者が混じり合わず、第2貯湯タンク11内に温度成層が構成される。
また低温の湯水は、第2貯湯タンク11の底部から押し出され、給湯熱交換器3に戻る。
この循環を繰り返し、しだいに第2貯湯タンク11内が高温の湯で満たされてゆく。
冷温水貯留モードは、ヒートポンプ回路部1を動作させて温水と冷水を生成させ、これをそれぞれ貯湯タンクに貯留するモードである。冷房運転に備えて、冷房運転しない時間帯に冷水を貯留することができ、深夜電力帯での運転に好適である。
図5は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、冷温水貯留モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。本実施形態では、第1貯湯タンク10に冷水を貯留し、第2貯湯タンク11に温水を貯留する。
ヒートポンプ回路部1は、前記の直接冷房モードと同一の流路構成である。
第1主流路35は、前記の直接冷房モードの流路構成と同一であり、第1主流路循環ポンプ7によって湯水を循環させる。
そして第2主流路循環ポンプ14を起動させ、上記した流路に湯水を循環させる。
そして前記した様に第1主流路35では、給湯熱交換器3と第2貯湯タンク11とを結ぶ環状流路が開かれる。当該流路の湯水は、第1主流路循環ポンプ7によって循環移動され、給湯熱交換器3を通過する湯水は、第2貯湯タンク11の上部側に供給され、高温の湯水が第2貯湯タンク11の上から層状に貯留される。
また低温の湯水は、第2貯湯タンク11の底部から押し出され、給湯熱交換器3に戻る。
この循環を繰り返し、しだいに第2貯湯タンク11内が高温の湯で満たされてゆく。
第1貯湯タンク10内では、冷水が第1貯湯タンク10の下から層状に貯留される。即ち第1貯湯タンク10内では、新たに供給された冷水とタンク内に残留していた常温の湯水との間に明確な境界ができて両者が混じり合わず、第1貯湯タンク10内に温度成層が構成される。
また常温の湯水は、第1貯湯タンク10の上部から押し出され、冷水熱交換器2に戻る。
この循環を繰り返し、しだいに第1貯湯タンク10内が低温の水で満たされてゆく。
貯湯タンクを利用した暖房モードは、貯湯タンクに貯留された温水を利用して暖房を行うものである。
図6は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、貯湯タンクを利用した暖房モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
本実施形態では、第1貯湯タンク10に貯留した温水を利用して冷暖房端末40で暖房を行う例を示すが、第2貯湯タンク11に貯留した温水を利用してもよい。
そして第2主流路循環ポンプ14を起動させ、上記した流路に湯水を循環させる。このとき第3弁は閉状態であり、端末バイパス流路46が閉じられている。
貯湯タンクを利用した暖房モードは、貯湯タンク10,11に貯留されていた高温の湯を取り出して暖房に供するものであるため、以下に説明する「直接暖房モード」に比べて冷暖房端末40の温度の立ち上がりが早い。
直接暖房モードは、ヒートポンプ回路を動作させて高温を作り、この熱を貯留することなく冷暖房端末40に移動させて暖房するモードである。直接暖房モードは、貯湯タンク10,11内の湯を消費することなく暖房を行うことができるので、貯湯タンク10,11内の残湯が少ない場合に好適な暖房モードである。また直接暖房モードによると、風呂落とし込みや給湯の用途のために貯湯タンク10,11内に湯を残しておくことができる。
図7は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、直接暖房モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
ヒートポンプ回路部1では、圧縮機6を起動してヒートポンプ回路に熱媒体を流通させる。このときヒートポンプ回路部1は、第15弁が閉状態、第16弁が開状態になっており、熱媒体が冷水熱交換器2をバイパスするように構成される。また、第14弁が開状態になっており、熱媒体が流れる空気熱交換器5の数は二つである。その結果、給湯熱交換器(第1熱交換器)3の熱媒体流路側が高温になるのに対し、冷水熱交換器(第2熱交換器)2の熱媒体流路側は低温にならない。また熱媒体が冷水熱交換器2をバイパスすることにより減少する熱媒体の加熱量は、空気熱交換器5の数を増やして送風機26の回転数を制御することで調整されている。
具体的な環状流路は、給湯熱交換器3から順に、第11弁、冷暖房端末40、圧力安全弁16、第2弁、第17弁、第2主流路循環ポンプ14、第10弁、第1主流路循環ポンプ7を経由して給湯熱交換器3に戻る流路である。
そして第1主流路循環ポンプ7および第2主流路循環ポンプ14を起動させ、上記流路に湯水を循環させる。このとき第3弁は閉状態であり、端末バイパス流路46が閉じられている。
温水貯留モードは、ヒートポンプ回路を動作させて温水を生成させ、これを第1貯湯タンクと第2貯湯タンクの双方に貯留するモードである。
図8、9は、本発明のヒートポンプシステムの温水貯留モードにおける作動原理図であり、図8は、第2貯湯タンクに対して温水を貯留する場合における弁の開閉状況と湯水の流れを示し、図9は、第1貯湯タンクに対して温水を貯留する場合における弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
ヒートポンプ回路部1は、前記の直接暖房モードと同一の流路構成である。
第1主流路35は、前記した冷温水貯留モードと同様に、給湯熱交換器3と第2貯湯タンク11を結ぶ環状流路を開き、他の流路を閉鎖する。そして第1主流路循環ポンプ7が起動され、上記流路に湯水が循環される。
そして前記した様に第1主流路35によって給湯熱交換器3と第2貯湯タンク11を結ぶ環状流路が開かれ、第1主流路循環ポンプ7によって当該流路の湯水が循環移動されるから、給湯熱交換器3を通過する湯水は、第1主流路循環ポンプ7によって第2貯湯タンク11の上部側に供給され、高温の湯水が第2貯湯タンク11の上から層状に貯留される。
また低温の湯水は、第2貯湯タンク11の底部から押し出され、給湯熱交換器3に戻る。
この循環を繰り返し、しだいに第2貯湯タンク11内が高温の湯で満たされてゆく。
即ち図9の様に、第1主流路35は、給湯熱交換器3と第1貯湯タンク10を結ぶ環状流路を開き、他の流路を閉鎖する。
そして第1主流路循環ポンプ7を起動し、上記した流路に湯水を循環させる。
風呂熱回収モードは、風呂循環回路37を利用して風呂熱交換器9に外部の浴槽の湯水を循環させ、風呂の残り湯に含まれる熱エネルギーを回収するものである。
図10は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、貯湯タンクを利用した風呂熱回収モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
本実施形態では、第1貯湯タンク10に熱エネルギーを回収させる例を示すが、第2貯湯タンク11に熱エネルギーを回収させてもよい。
水流通回路32は、第1主流路35と第2主流路36を独立(縁切り)させ、第2主流路36だけを使用する。第2主流路36は、第12弁及び第13弁を切り換えて第1渡り配管65及び第2渡り配管66に通水可能な状態にして風呂熱交換器9と第1貯湯タンク10とを結ぶ環状流路が開かれ、他の流路が閉鎖される。
具体的な環状流路は、風呂熱交換器9から順に、第6弁、第2主流路循環ポンプ14、第13弁、第2渡り配管66、第8弁、第1貯湯タンク10の上a開口、第1貯湯タンク10の下a開口、第9弁、第1渡り配管65、第12弁を経て風呂熱交換器9に戻る環状流路が開かれる。
そして第2主流路循環ポンプ14を起動させて、上記流路に湯水が循環される。
出湯モードは、貯湯タンク内の湯を出湯させるモードである。
図11は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、貯湯タンクを利用した出湯モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
本実施形態では、第1貯湯タンク10内の湯を用いて出湯させる例を示すが、第2貯湯タンク11を用いてもよい。
出湯モードにおいては、入水口と貯湯タンクを経由し、給湯口に至る流路だけを開き、他の流路を全て遮断する。
出湯モードにおける各弁の開閉状態及び各ポンプの起動状態は、次の表10の通りである。
滞留水入替沸き上げモードは、冬季など冷水を作成しない場合に、給湯熱交換器3で加熱された温水を冷水熱交換器2に循環させることで、冷水熱交換器2に滞留する水を入れ替えて、同時に加熱された温水で冷水熱交換器2および水流通回路32を殺菌する運転モードである。
図12は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、滞留水入替沸き上げモードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
本実施形態では、第2貯湯タンク11を用いる例を示すが、第1貯湯タンク10を用いてもよい。
ヒートポンプ回路部1は、前記の直接暖房モードと同一の流路構成である。
そして第1主流路循環ポンプ7および第2主流路循環ポンプ14を起動させて、上記流路に湯水が循環される。
そして前記した環状流路が開かれ、第1主流路循環ポンプ7および第2主流路循環ポンプ14によって給湯熱交換器3で加熱された温水が冷水熱交換器2に送られ、冷水熱交換器2内に滞留する水の入れ替え、冷水熱交換器2および水流通回路32内の殺菌が行われる。
凍結予防モードは、冬季の朝方など冷え込みが厳しい時期に、水流通回路32内の水を循環させて、水流通回路32内の水が凍結するのを防止するものである。
図13は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、凍結予防モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
風呂熱回収による除霜モードは、風呂循環回路37を利用して風呂熱交換器9に外部の浴槽の湯水を循環させ、風呂の残り湯に含まれる熱エネルギーを水流通流路32の湯水に回収し、さらにこの熱を利用してヒートポンプ回路の除霜運転を行う運転モードである。また、除霜モードにおいては、貯湯タンクの焚き上げも同時に行われる。
本実施形態では、第2貯湯タンク11を用いる例を示すが、第1貯湯タンク10を用いてもよい。
図14は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、風呂熱回収による除霜モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
ヒートポンプ回路部1では、圧縮機6を起動させてヒートポンプ回路に熱媒体を流通させる。このときヒートポンプ回路部1は、第15弁が開状態、第16弁が閉状態になっており、熱媒体がバイパス流路23ではなく冷水熱交換器2に流れるように構成される。また第14弁が開状態になっており、熱媒体が流れる空気熱交換器5の数は2つである。その結果、給湯熱交換器3の熱媒体流路側が高温となり、冷水熱交換器2の熱媒体流路側が低温となる。
第1主流路35は、給湯熱交換器3と第2貯湯タンク11を結ぶ上記の直接冷房モードと同一の環状流路が開かれ、他の流路が閉鎖される。そして第1主流路循環ポンプ7を起動させて前記流路に湯水が循環される。
風呂熱回収による除霜モードにおける各弁の開閉状態及び各ポンプの起動状態は、次の表13の通りである。
そして前記した様に第1主流路35において、給湯熱交換器3と第2貯湯タンク11とを結ぶ環状流路が開かれ、第1主流路循環ポンプ7によって当該流路の湯水が循環移動される。そのため給湯熱交換器3を通過する湯水は、第1主流路循環ポンプ7によって第2貯湯タンク11の上部側に供給される。
第2貯湯タンク11内では、高温の湯水が第2貯湯タンク11の上から層状に貯留される。また低温の湯水は、第2貯湯タンク11の底部から押し出され、給湯熱交換器3に戻る。
具体的には、風呂ポンプ12を起動させ、外部の浴槽内の湯水が風呂熱交換器9に導入される。同時に第2主流路循環ポンプ14が起動され、第2主流路循環ポンプ14から吐出された湯水の一部が風呂熱交換器9を通過する。ここで浴槽内には湯があり、さらにその湯が常温よりも高いならば、風呂熱交換器9で風呂側から第2主流路36側の水に熱移動があり、風呂の残り湯に含まれる熱エネルギーが回収されて第2主流路36側の水が昇温する。そのため昇温された水が冷水熱交換器2に入り、冷水熱交換器2が昇温されて除霜される。
タンク暖房及び温水貯留同時モード(暖房・貯湯併用モード)は、第1貯湯タンク10又は第2貯湯タンク11から湯を抜き出して暖房に供すると同時に、ヒートポンプ回路部1を動作させて温水を生成させ、これを第1貯湯タンク10又は第2貯湯タンク11に貯留するモードである。
図15は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、タンク暖房及び温水貯留同時モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。タンク暖房及び温水貯留同時モード(暖房・貯湯併用モード)には第1貯湯タンク10を利用する場合と、第2貯湯タンク11を利用する場合とがあるが、図15は、第1貯湯タンク10を利用する場合の作動原理図を示す。
ヒートポンプ回路部1は、前記の直接暖房モードと同一の流路構成である。
冷暖房回路20の流路構成は、前記した貯湯タンクを利用した冷房モードや、直接冷房モードの場合と同一である。
第1主流路35は、前記した温水貯留モードと同様に、給湯熱交換器3と第1貯湯タンク10を結ぶ環状流路を開き、他の流路を閉鎖する。そして第1主流路循環ポンプ7を起動させ、上記流路に湯水を循環させる。
そして第1主流路35によって給湯熱交換器3と第1貯湯タンク10を結ぶ環状流路が開かれ、第1主流路循環ポンプ7によって当該流路の湯水が循環移動されるから、給湯熱交換器3を通過する湯水は、第1貯湯タンク10の上部側に供給され、高温の湯水が第1貯湯タンク10の上から層状に貯留される。
また低温の湯水は、第1貯湯タンク10の底部から押し出され、給湯熱交換器3に戻る。
直接冷房及び風呂追い焚き同時モードは、ヒートポンプ回路を動作させて温水および冷水を生成し、温水を風呂の追い焚きに利用し、同時に冷水を冷房に利用するモードである。
図16は、本発明のヒートポンプシステムの作動原理図であり、直接冷房と風呂追い焚き同時モードにおける弁の開閉状況と湯水の流れを示す。
本実施形態では、第2貯湯タンク11を用いる例を示すが、第1貯湯タンク10を用いてもよい。
ヒートポンプ回路部1は、図3の直接冷房モードと同一の流路構成である。
風呂熱交換器9の一次側流路には、第2主流路循環ポンプ14によって第2貯湯タンク11に貯留された温水が流され、風呂熱交換器9の二次側流路には、風呂ポンプ12によって外部の浴槽内の湯水が流される。ここで一次側流路を流れる温水が二次側流路を流れる湯水よりも高温ならば、1次側流路を流れる温水から2次側流路を流れる湯水への熱移動があり、浴槽内の湯水が昇温され風呂の追い焚きが行われる。
本実施形態のヒートポンプシステムは、上記の様に各種の動作モードで動作させることができる。上記の動作モードのうち、直接暖房モード、温水貯留モード、滞留水入替沸き上げモード、風呂熱回収による除霜モード、タンク暖房及び温水貯留同時モード(暖房・貯湯併用モード)については、ヒートポンプ回路部1において温水のみを作成し、冷水を作成しない温水モードに該当する。
一方、直接冷房モード、冷温水貯留モード、直接冷房及び風呂追い焚き同時モードは、ヒートポンプ回路部1において冷水と温水の双方を作成する冷温水モードに該当する。
ステップ3では、要求された動作モードが、冷温水モードに含まれる場合には制御フローがステップ4に移行される。また要求された動作モードが温水モードに含まれている場合には、制御フローがステップ5に移行される。
具体的には、ヒートポンプ回路部1の第14弁から第16弁が、要求された動作モードに対応して開閉される。その後、制御フローはステップ6に移行される。
ステップ8では、圧縮機の回転数が、外気温度と要求能力に応じて決定され、制御フローがステップ9に移行される。
ステップ9では、ヒートポンプ回路部1の給湯熱交換器3で調整される水の温度範囲である温水目標温度範囲が決定される。また冷温水モードにおいては、冷水熱交換器2で調整される水の温度範囲である冷水目標温度範囲も同時に決定される。そして制御フローはステップ10に移行される。
ステップ11では、熱貯留部30に含まれるポンプの運転が開始され、制御フローが図18のステップ12に移行される。
ステップ14では、ステップ13で決定された開度となるように膨張弁4が調整され、制御フローはステップ15に移行する。
ステップ15では、圧縮機の運転が開始され、ヒートポンプ回路部1内における熱媒体の循環が開始される。圧縮機は、ステップ8で決定された回転数で駆動される。そして制御フローはステップ16に移行される。
そして制御フローはステップ1に戻される。
そして制御フローはステップ1に戻され、ヒートポンプシステムは運転を継続する。
2 冷水熱交換器(第2熱交換器)
3 給湯熱交換器(第1熱交換器)
4 膨張弁(膨張手段)
5 空気熱交換器(第3熱交換器)
6 圧縮機
9 風呂熱交換器
10 第1貯湯タンク(貯留タンク)
11 第2貯湯タンク(貯留タンク)
13 直接冷房ポンプ
16 圧力安全弁
20 冷暖房回路
23 バイパス流路
26 送風機
32 水流通回路
37 風呂循環回路(風呂追い焚き循環流路)
40 冷暖房端末
78 冷水出側センサ
Claims (11)
- 湯水が貯留される貯留タンクおよび外部の冷暖房端末に接続されて湯水が流される水流通回路と、
圧縮機、第1熱交換器、膨張手段、および少なくとも一つの蒸発器を接続して熱媒体を循環させるヒートポンプ回路とを備え、
前記第1熱交換器は、ヒートポンプ回路の熱媒体と水流通回路の水との間で熱交換を行って水流通回路の水を加熱し、
前記蒸発器の少なくとも一つは、ヒートポンプ回路の熱媒体と水流通回路の水との間で熱交換を行って水流通回路の水を冷却する第2熱交換器であり、
水流通回路は、貯留タンクと第1熱交換器とを含んで第1熱交換器で生成された温水を貯留タンクに貯留する温水循環流路、貯留タンクと第2熱交換器とを含んで第2熱交換器で生成された冷水を貯留タンクに貯留する冷水循環流路、外部の冷暖房端末と第1熱交換器とを含んで第1熱交換器で生成された温水を暖房に利用する暖房循環流路、冷暖房端末と第2熱交換器とを含んで第2熱交換器で生成された冷水を冷房に利用する冷房循環流路、および外部の冷暖房端末と貯留タンクとを含んで貯留タンクに貯留された冷水又は温水を冷房又は暖房に利用するタンク利用冷暖房循環流路、の少なくともいずれか一つを形成可能であり、
前記ヒートポンプ回路には、前記第2熱交換器をバイパスするバイパス流路が設けられ、第2熱交換器による熱交換が不要な場合には、前記バイパス流路に熱媒体が流されることを特徴とするヒートポンプシステム。 - 前記ヒートポンプ回路は、前記バイパス流路の下流に、並列に配置された複数の蒸発器と、前記複数の蒸発器に対して送風可能な送風機とを備え、
前記複数の蒸発器は、送風機からの送風とヒートポンプ回路の熱媒体との間で熱交換を行ってヒートポンプ回路の熱媒体を加熱する第3熱交換器であり、
熱媒体が流される第3熱交換器の数を切り替えることによって、第3熱交換器における熱交換量が調整されることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプシステム。 - 暖房循環流路またはタンク利用冷暖房循環流路に、流路内の圧力の上昇を抑制する圧力安全弁を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートポンプシステム。
- 貯留タンクには、温水が貯留される温水貯留タンクと冷水が貯留される冷水貯留タンクとがあり、
水流通回路には、温水貯留タンクと第1熱交換器とを含む温水循環流路、および冷水貯留タンクと第2熱交換器とを含む冷水循環流路が同時に形成され、
温水貯留タンクへの温水の貯留と冷水貯留タンクへの冷水の貯留が同時に行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒートポンプシステム。 - 外部の浴槽内の湯水と水流通回路の水との間で熱交換を行う風呂熱交換器をさらに備え、
水流通回路に、貯留タンクと第1熱交換器とを含む温水循環流路、冷暖房端末と第2熱交換器とを含む冷房循環流路、および風呂熱交換器と貯留タンクとを含む風呂追い焚き循環流路が同時に形成され、
第1熱交換器で生成された温水が温水循環流路に流されて貯留タンクに貯留され、貯留タンクに貯留された温水が風呂追い焚き循環流路に流されて風呂熱交換器における熱交換に利用され、第2熱交換器で生成された冷水が冷房循環流路に流されて冷房に利用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒートポンプシステム。 - 前記第2熱交換器によって冷却された水流通回路の水の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段で検知された検知温度が目標とされる目標温度よりも低くなることを条件に、送風機の回転数を増加させるヒートポンプ制御部とを備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のヒートポンプシステム。 - 前記ヒートポンプ制御部は、送風機の回転数が所定の上限値を上回ることを条件に、熱媒体が流される第3熱交換器の数を増加させることを特徴とする請求項6に記載のヒートポンプシステム。
- 前記第2熱交換器によって冷却された水流通回路の水の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段で検知された検知温度が目標とされる目標温度よりも高くなることを条件に、送風機の回転数を減少させるヒートポンプ制御部とを備えることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のヒートポンプシステム。 - 前記ヒートポンプ制御部は、送風機の回転数が所定の下限値を下回ることを条件に、熱媒体が流される第3熱交換器の数を減少させることを特徴とする請求項8に記載のヒートポンプシステム。
- 前記第2熱交換器によって冷却された水流通回路の水の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段で検知された検知温度が目標とされる目標温度よりも低くなることを条件に、熱媒体が流される第3熱交換器の数を増加させるヒートポンプ制御部とを備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のヒートポンプシステム。 - 前記第2熱交換器によって冷却された水流通回路の水の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段で検知された検知温度が目標とされる目標温度よりも高くなることを条件に、熱媒体が流される第3熱交換器の数を減少させるヒートポンプ制御部とを備えることを特徴とする請求項2〜5,10のいずれかに記載のヒートポンプシステム。
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