JP2009133193A - 断熱耐火パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】建物内の間仕切り壁として使用される断熱耐火パネルにおいて、製造容易な構造を備えた部材を提供する。
【解決手段】 金属板で形成される表裏の外皮1間に、所定の断熱材21,22,23からなる断熱部2を充填したサンドイッチ構造の断熱耐火パネルにおいて、断熱部における端面形成部以外の充填物(芯材21)を、繊維方向が一定方向に配列されていない鉱物繊維体としてなり、特に前記鉱物繊維体が、結合剤と共に鉱物繊維を圧縮した繊維層を、更に繊維層長手方向に圧縮して繊維層を波状とした後所定の加熱処理をして板状に形成したものを採用した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主として建築物内の間仕切り壁として使用される断熱耐火パネルに関するものである。
特許文献1(特公平8−19757号公報)には、金属板で形成される表裏の外皮間に断熱材を充填したサンドイッチ構造の断熱耐火パネルが開示されており、隣接パネルとの接合構造として、一方の端縁(パネル幅方向の端部)に嵌合突部を形成し、他方に嵌合凹部を形成し、パネルの嵌合連結によって所定の壁面を構成するようにしている。
特に特許文献1記載のパネルにおいては、嵌合突部と嵌合凹部にパネル連結力を高めるために、嵌合突部の外側面と嵌合凹部の内側面に、鉤状に形成した係止部を設けている。
また特許文献2(特許2875743号公報)には、外皮間に充填する断熱材として、パネルの幅方向中央部分に配される無機質繊維材と、パネル幅方向端部に配置される無機質材で構成し、特に無機質繊維材の繊維方向をパネル厚さ方向に設定した断熱耐火パネルが開示されている。
前記特許文献2には、断熱材として無機質繊維(ロックウールなど)を表裏外皮間に充填するに際して、パネルの厚さ方向の強度を高めるために、無機質繊維材の繊維方向をパネル厚さ方向に設定することが提案されているが、その製造が煩瑣である。
即ち一定繊維方向で固化されているロックウール板を、パネルの厚みに対応して一旦短冊状に切断し、更に短冊状の複数のロックウール板片を、所定方向に変換して外皮間に隙間無く充填することになり、その製造装置が非常に煩雑な構成となる。
そこで本発明は、芯材にロックウールを採用して耐火能力に優れたものとし、且つその製造が容易である新規な断熱耐火パネルを提案したものである。
本発明に係る断熱耐火パネルは、金属板で形成される表裏の外皮間に、適宜な断熱部を充填したサンドイッチ構造の断熱耐火パネルにおいて、断熱部における端面形成部以外の充填物(芯材)を、繊維方向が一定方向に配列されていない鉱物繊維体としてなることを特徴とするものである。又特に前記鉱物繊維体が、結合剤と共に鉱物繊維を圧縮した繊維層を、更に繊維層長手方向に圧縮して繊維層を波状とした後所定の加熱処理をして板状に形成したものである。
従って断熱部を組み込む際に繊維方向をパネル厚さ方向に揃える必要が無く、板状のまま使用しても、パネル厚さ方向において充分な圧縮強度を確保できるものである。
また本発明(請求項3)は、断熱部の端面形成部が、石膏ボード又はマグネシア系発泡体で構成されると共に、一方の端縁に連結接続時に圧縮されるクッション機能を有する無機質材からなる目地部で形成してなるもので、パネル連結接続部分に断熱部未充填部分が生じないので、断熱機能が充分に確保される。
本発明の構成は上記の通りであり、板状の芯材の端面に所定の処理を施し(端縁形成部を接着する)、心材の表裏に金属製外皮を貼着するのみで製出できるもので、製造の簡素化を実現する断熱耐火パネルを提供できたものである。
図は本発明の実施形態を示したもので、その基本的構成は、パネルの表裏に配される金属板で形成される外皮1と、表裏の外皮1間に充填配置される断熱部2で構成されるサンドイッチ構造で、端縁(パネル幅方向端部)に前記外皮1と断熱部2で形成される連結部3を設けたものである。
断熱部2は、芯材21と、端縁形成部を構成する端縁ボード部22及び目地部23からなり、芯材21は板状鉱物繊維体(ロックウールボード)で形成され、端縁ボード部22は石膏ボード又はマグネシア系発泡体で形成され、目地部23は目地機能(適宜なクッション性)を備えたセラミックファイバーブランケット又はロックウール等で形成される。
特に芯材21に採用する板状鉱物繊維体は、結合剤と共に鉱物繊維を圧縮した繊維層を、更に繊維層長手方向に圧縮して繊維層を波状にし、所定の加熱処理をして板状に形成したものである。
従って特に繊維方向をパネル厚さ方向に揃える必要が無く、板状のまま使用しても、パネル厚さ方向において充分な圧縮強度を確保でき、間仕切り壁として充分な機能を発揮できるもので、そのパネル製造は、前記板状の芯材21のパネル幅方向の端面に、後述するとおりに端縁ボード部22と目地部23を貼着し、前記断熱部の表裏に後述する連結部3を形成するために所定の形状に折曲加工した外皮1を貼着するのみで、断熱耐火パネルが製出できるものである。
次に外皮1の折曲加工と端縁形成部(端縁ボード部22と目地部23)で形成される連結部3について説明する。連結部3は、一方の端縁に設けた嵌合凹部31及び差込突部32と、他方の端縁に設けた嵌合突部33及び差込受け部34とを備えてなるにものである。
嵌合凹部31は、表裏外皮1をパネル幅方向において、パネルの嵌合部分の幅方向距離に基づいて適宜定められる断熱部2の端縁ボード部22の位置まで内側に折り返して(折返部11)形成したものである。
差込突部32は、前記折返部11の断熱部端縁位置で厚さ方向中心に向って折曲し(当接部12)、更に端縁方向に突出して膨らみを持たせて折り返し、適宜な弾力性を備えるように設けたものである。
他方端縁の嵌合突部33は、外皮1の端縁側部分を、前記嵌合凹部31内に挿着する分だけパネル厚さ方向においてその厚さを少なくなるように折曲し、且つ前記嵌合凹部31と対応する幅方向長さ位置において、厚さ方向中心に折曲して設けたものである。
差込受け部34は、嵌合突部33の先端面13において、差込突部32と対応する位置で、外皮1を幅方向奥方に折曲し、更に外方に折り返してU状部14とし、そのU状部14内に形成したものである。
また表裏両側に設けた前記U状部14の間に、目地部23を先端面13より幅方向外方に突出して配置し、目地部23の背後に端縁ボード部22を配置し、両端の端縁ボード部の間は、芯材21が充填されているものである。
而して建物内の所望位置の天井及び床面に設けた保持レール部で前記パネルを起立保持させると共に、パネルを連結して間仕切り壁を構築するもので、連続するパネルは、図2に例示するとおり、嵌合凹部31に嵌合突部33が嵌合すると共に、差込突部32が差込受け部34に圧入されて連結されるものである。
従って連結されるパネルは二重嵌合となり、且つパネル厚さ方向に適宜な弾性を備えた差込突部32を差込受け部34内に挿入するものであるから、当該弾性による反発力で、更に強いパネル連結が実現する。
また外皮1の嵌合(噛み合わせ)が二重になるので、図3に例示するように、火災時に接着剤が高温で炭化し、外皮1が熱膨張して断熱材と分離し湾曲膨出状態に至っても、差込突部32と差込受け部34の連結が維持され、外皮1同士が分離せず一体連結が維持されるので、優れた耐火能力を備えることになる。
1 外皮
11 折返し部
12 当接部
13 先端面
14 U状部
15 突出部
16 後退部
2 断熱部
21 芯材
22 端縁ボード部
23 目地部
3 連結部
31 嵌合凹部
32 差込突部
33 嵌合突部
34 差込受け部
11 折返し部
12 当接部
13 先端面
14 U状部
15 突出部
16 後退部
2 断熱部
21 芯材
22 端縁ボード部
23 目地部
3 連結部
31 嵌合凹部
32 差込突部
33 嵌合突部
34 差込受け部
Claims (3)
- 金属板で形成される表裏の外皮間に、適宜な断熱部を充填したサンドイッチ構造の断熱耐火パネルにおいて、断熱部における端面形成部以外の充填物を、繊維方向が一定方向に配列されていない鉱物繊維体としてなることを特徴とする断熱耐火パネル。
- 鉱物繊維体が、結合剤と共に鉱物繊維を圧縮した繊維層を、更に繊維層長手方向に圧縮して繊維層を波状とした後、所定の加熱処理をして板状に形成したものである請求項1記載の断熱耐火パネル。
- 断熱部の端面形成部が、石膏ボード又はマグネシア系発泡体で構成されると共に、一方の端縁に連結接続時に圧縮されるクッション機能を有する無機質材からなる目地部で形成されてなる請求項1又は2記載の断熱耐火パネル。
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JP2009027051A JP2009133193A (ja) | 2009-02-09 | 2009-02-09 | 断熱耐火パネル |
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Publications (1)
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2009
- 2009-02-09 JP JP2009027051A patent/JP2009133193A/ja active Pending
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