JP2009131690A - 遊技機 - Google Patents

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高明 市原
Yoji Kawakami
洋二 川上
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Abstract

【課題】演出画像記憶装置に予め記憶させておいたテスト表示データに基づいて表示器の表示動作を詳細にチェックすることができる。
【解決手段】パチンコ機1において書き換え不可能な演出画像記憶装置340には、演出表示動作に用いる演出画像データおよび、表示動作の試験に用いるテスト表示データを記憶している。表示制御基板30は、記憶装置からテスト表示データを読み出し、この読み出したテスト表示データに基づいて表示器にテスト画像を表示させる。このように表示器にテスト画像を表示させると、表示器の表示動作に関する試験を実施することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶表示器などの表示動作を制御する表示制御基板のテスト表示動作に関するものである。
この種の遊技機として、パチンコ機のように表示器の表示動作に関するテスト機能を備えた遊技機が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような表示器の表示動作のテスト機能を備えた公知の遊技機においては、所定のテスト画像を表示器に表示させ、所定の基準画像と比較してその表示状態を確認することで表示器の表示動作に関して試験を実施している。
この公知の遊技機においては、通常の表示動作において使用するキャラクタ画像データ(「演出画像データ」に相当)を記憶しておくいわゆるキャラクタROMに、表示動作の試験の際に使用するテスト画像を表示させるためのテスト画像データを併せて記憶させている。そして、表示器の表示動作について試験を実施する際においては、まず、このキャラクタROMからテスト画像データが取得され、この取得されたテスト画像データに基づいてテスト画像が表示器に表示される。このように表示されたテスト画像は、予め用意した所定の基準画像と比較され、その表示器の表示状態がチェックされる。
またその一方で近年の遊技機においては、遊技者の遊技意欲を高めるために様々な演出がなされており、特に液晶表示器に様々なキャラクタ画像を表示させて遊技者の興趣を高める手法が採用されている。このように様々なキャラクタ画像を液晶表示器に表示させるには、当然ながら、各キャラクタ画像に対応した様々なキャラクタ画像データをキャラクタROMに記憶させておく必要がある。
特開平10−277223号公報(第4頁、図1)
ここで近年の遊技機においては演出表示動作が複雑となっており、キャラクタROMに記憶すべきキャラクタ画像データのデータ量が増大している。このため近年の遊技機においては、できる限りキャラクタROMの記憶領域を有効活用し、より多くのキャラクタ画像データをキャラクタROMに記憶したいところである。しかしながら、公知の遊技機においては、液晶表示器の表示テストにしか使用されないテスト画像データをキャラクタROMに記憶しているので、少しでも多くのキャラクタ画像データを記憶させたいキャラクタROMの記憶容量を圧迫し、本来キャラクタROMに記憶可能であるはずのキャラクタ画像データのデータ量が制限されてしまう。
そこで本発明は、表示器に関してテスト表示動作を実行する遊技機において、より多くの演出画像データを演出画像記憶装置に記憶させておくことができるとともに、このより多く記憶された演出画像データに基づいて様々な演出表示動作を実行することができる技術を提供する。
(解決手段1)
本発明の遊技機は、遊技媒体の消費に応じて遊技が進行する通常遊技状態にて、所定の条件を満たしたことを契機として、遊技者に対して利益を供与する特別遊技状態に移行するとともに、遊技の進行に応じた演出に係る表示動作を実行する遊技機において、前記通常遊技状態および前記特別遊技状態における視覚的な演出に係る演出表示コマンドを出力する制御手段と、前記演出表示コマンドに基づいて視覚的な演出に係る表示動作を制御するとともに、視覚的なテスト表示動作を開始させるテスト表示開始コマンドを受け取ったことを契機として前記テスト表示動作の制御を開始する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、視覚的な演出に係る画像に対応した演出画像データを記憶する書き換え不可能な演出画像記憶手段と、前記テスト表示動作に係る内容を含むテスト表示データを生成するテスト表示データ生成手段と、この生成された前記テスト表示データを記憶する書き換え可能なテスト表示データ記憶手段と、前記テスト表示データ記憶手段に記憶された前記テスト表示データを用いて前記テスト表示動作を制御するテスト表示制御手段とを含んだ構成である。なお、ここでいう遊技媒体の消費とは、この遊技機が例えば弾球式遊技機である場合においては遊技領域内に遊技媒体としての遊技球を発射することで遊技者が所持している遊技媒体の量が減ることをいい、一方、この遊技機が例えば回胴式遊技機である場合においては遊技媒体を掛ける(ベットする)ことで遊技者が所持する遊技媒体が減ることをいう。
まず演出画像記憶手段は、演出画像データを予め記憶させておくための書き換え不可能な記憶手段である。近年の遊技機においては、遊技動作の進行に応じて、演出画像記憶手段に予め記憶させておいた演出画像データに基づいて様々な演出表示動作を実行することで遊技者に飽きを感じさせないようにしている。
一般的に遊技機においては、このような演出画像が精細に表示されるように、遊技機をホールに出荷する前などに、その表示器の表示動作に関してテスト表示を実施している。このテスト表示においては、所定のテスト表示データに基づいて所定の試験画像を表示器に表示させ、この表示させた試験画像の状態をチェックすることにより実施されている。
表示制御手段のテスト表示を実施する場合には、そのテスト表示に必要なテスト表示データを事前に演出画像記憶手段に記憶させておく代わりに、その必要なテスト表示データをあらたに生成してこれを書き換え可能なテスト表示データ記憶手段に記憶させ、この記憶させたテスト表示データに応じてテスト表示動作を実行している。ここでテスト表示データは、通常の遊技動作においては使用されないデータであり、このテスト表示データが仮に演出画像記憶手段に格納されていたのでは、本来、演出画像記憶手段に記憶させておくべき演出画像データのデータ容量が制限されてしまう。
一方、本発明の遊技機では、テスト表示の実施にあたりその演出画像記憶手段にはテスト表示データを記憶させておく必要がないことから、より多くの或いはよりデータ容量の大きな演出画像データを予め演出画像記憶手段に記憶させておくことができる。
このように本発明の遊技機では、より多くのテスト表示データを用いてテスト表示を実施しようとしても、演出画像記憶手段にテスト表示データを記憶させる必要がないことから、本来、この演出画像記憶手段に記憶しておくべき演出画像データのデータ量には全く影響を与えなくなる。したがって本発明の遊技機によれば、より多くのテスト表示データを用いて様々なテスト表示を実施しても、多くの演出画像データに基づいて様々な凝った演出表示動作を実行することができる。
このようにすると本発明の遊技機は、その演出画像をより精細な表示でかつ視覚的な効果の高い演出表示動作を実行できることから、その演出表示動作に接した遊技者の興趣を高め、さらにはその演出表示動作を実行する遊技機の稼働を高めることもできる。
(解決手段2)
本発明の遊技機は、別途独立の構成を有する。すなわち、本発明の遊技機は、遊技媒体の消費に応じて遊技が進行する通常遊技状態にて、所定の条件を満たしたことを契機として遊技者に対して利益を供与する特別遊技状態に移行するとともに、遊技の進行に応じた演出に係る表示動作を実行する遊技機において、前記通常遊技状態および前記特別遊技状態における視覚的な演出に係る演出表示コマンドを出力する制御手段と、前記演出表示コマンドに基づいて視覚的な演出に係る表示動作を制御するとともに、視覚的なテスト表示動作を開始させるテスト表示開始コマンドを受け取ったことを契機として前記テスト表示動作の制御を開始する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、視覚的な演出に係る画像に対応した演出画像データを記憶する書き換え不可能な演出画像記憶手段と、前記テスト表示動作に係る内容を含むテスト表示データを記憶するとともに、前記テスト表示動作を実行するテスト表示制御プログラムを記憶する制御記憶手段と、前記制御記憶手段から読み出した前記テスト表示データを記憶する書き換え可能なテスト表示データ記憶手段と、前記テスト表示制御プログラムの動作によって前記テスト表示データ記憶手段に記憶されたテスト表示データを用いて前記テスト表示動作を制御するテスト表示制御手段とを含んだ構成である。
解決手段2においては解決手段1とは異なり、テスト表示制御プログラムの動作によってテスト表示を実施する場合、そのテスト表示に必要なテスト表示データをあらたに生成する代わりに、テスト表示データを予め制御記憶手段に記憶させるとともに、これからテスト表示データを読み出してテスト表示データ記憶手段に記憶させている。ここで解決手段1と同様に、このテスト表示データは、通常の遊技動作においては使用されないデータである。このため、このテスト表示データが、仮に演出画像記憶手段に格納されていたのでは、一見すると、本来、演出画像記憶手段に記憶させておくべき演出画像データのデータ容量が制限されてしまうようにも思える。
ところが本発明の遊技機では、テスト表示の実施にあたりその演出画像記憶手段にはテスト表示データを記憶させておく必要がないことから、より多くの或いはよりデータ容量の大きな演出画像データを予め演出画像記憶手段に記憶させておくことができる。
このように本発明の遊技機では、より多くのテスト表示データを用いてテスト表示を実施しようとしても、演出画像記憶手段にテスト表示データを記憶させておく必要がないことから、本来、この演出画像記憶手段に記憶しておくべき演出画像データのデータ量には全く影響を与えなくなる。したがって、より多くのテスト表示データを用いてテスト表示制御プログラムの動作により様々なテスト表示を実施するようにしても、本発明の遊技機では、通常遊技状態や特別遊技状態においてより多くの演出画像データに基づいて様々な凝った演出表示動作を実行することができる。
このようにすると本発明の遊技機は、その演出画像をより精細な表示でかつ視覚的な効果の高い演出表示動作を実行できることから、その演出表示動作に接した遊技者の興趣を高め、さらにはその演出表示動作を実行する遊技機の稼働を高めることもできる。
(解決手段3)
上記の解決手段1または2において、前記表示制御基板は、電源投入後最初に、前記テスト表示動作の指示に係るテストコマンドを受け取ったことを契機として前記テスト表示動作を開始するのが望ましい。
このようにすると本発明の遊技機では、表示制御手段が特別な機能を備えていなくても、この表示制御手段は、電源投入後最初に、テストコマンドを受け取った場合のみ、テスト表示を開始するため、それ以降、例えば遊技中にテストコマンドを受け取っても、突然、テスト表示動作を実行することがなくなり、遊技の中断により遊技者の集中力を切らさず遊技に没頭させることができ、遊技機の稼働を高めることができる。
(解決手段4)
上記の解決手段1から3のいずれかにおいて、前記表示制御手段は、前記テスト表示動作の実行中に、前記テスト表示動作の指示に係るテストコマンド以外のコマンドを受信したことを契機として、前記テスト表示動作を停止させるのが望ましい。
このような構成によれば、表示制御手段が特別な機能を備えていなくても、この表示制御手段は、テスト表示動作の実行中にテストコマンド以外のコマンド(例えば演出表示コマンド)を受信すれば、このテスト表示動作を停止して自動的に演出表示動作の実行が可能な状態とすることができる。
(解決手段5)
上記の解決手段1から4のいずれかに記載の遊技機において、本発明の遊技機は、弾球式遊技機であるのが望ましい。ここで弾球式遊技機の基本構成としては、遊技球を遊技領域に発射する発射手段と、前記遊技領域内に発射された遊技媒体が始動入賞口に入賞したことを検出する入賞検出手段と、前記始動入賞口への入賞を契機として図柄の変動表示を開始するとともに所定の抽選を実行し、その抽選結果に応じた停止図柄を表示する図柄表示手段と、前記停止図柄が特定の表示態様である場合に、前記通常遊技状態から前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備えるのが望ましい。
このような弾球式遊技機においても、演出画像記憶手段により多くの演出画像データを記憶させることができる。このため、弾球式遊技機では、演出画像記憶手段により多く記憶された演出画像データに基づいて、通常遊技状態や特別遊技状態において図柄表示手段を用いてより多くの様々な演出表示を行うことができる。
(解決手段6)
上記の解決手段1から4のいずれかに記載の遊技機において、本発明の遊技機は、弾球式遊技機であるのが望ましい。ここで弾球式遊技機の基本構成としては、所定の遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域内に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出する入賞検出器と、前記始動入賞口への入賞を契機として可動片の開閉動作を実行し、遊技球を受け入れ可能とする入賞装置と、前記可動片の開閉動作に伴って前記入賞装置に受け入れられた遊技球が特定領域を通過したことを契機として前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段と、遊技の進行に応じた演出表示動作を実行する演出表示手段とを備えるのが望ましい。
このような弾球式遊技機においても、演出画像記憶手段により多くの演出画像データを記憶させることができる。このため、この弾球式遊技機では、演出画像記憶手段により多く記憶された演出画像データに基づいて、通常遊技状態や特別遊技状態において演出表示手段を用いてより多くの様々な演出表示を行うことができる。
(解決手段7)
上記の解決手段1から4のいずれかに記載の遊技機において、本発明の遊技機は、回胴式遊技機であるのが望ましい。ここで回胴式遊技機の基本構成としては、遊技価値の掛け数を決定した状態で遊技者の操作に応じて始動と停止とを行い、その始動により図柄の表示を変動させる一方、その停止時に複数の図柄を組み合わせて表示する図柄表示手段と、前記図柄表示装置を始動させるための始動操作を受け付け可能な始動操作手段と、前記図柄表示装置を停止させるための停止操作を受け付け可能な停止操作手段と、前記図柄表示手段が停止したときの図柄表示態様から図柄の組み合わせの有無を決定し、所定の図柄の組み合わせが表示された場合はその図柄の組み合わせの種類に応じた数の遊技価値を遊技者に与える遊技価値付与手段と、前記図柄表示手段の停止時に特定の図柄の組み合わせが表示された場合、遊技者に有利な前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備えるのが望ましい。
このような回胴式遊技機においても、演出画像記憶手段により多くの演出画像データを記憶させることができる。このため回胴式遊技機では、この演出画像記憶手段により多く記憶された演出画像データに基づいて、通常遊技状態や特別遊技状態において図柄表示手段を用いてより多くの様々な演出表示を行うことができる。
(解決手段8)
上記の解決手段1から4のいずれかに記載の遊技機において、本発明の遊技機は、弾球式遊技機と回胴式遊技機を組み合わせたものであるのが望ましい。ここで、弾球式遊技機と回胴式遊技機を組み合わせたものの基本構成としては、遊技媒体としての遊技球を規定個数分だけまとめて遊技価値の1単位とする遊技価値計数手段と、前記遊技価値計数手段により前記遊技価値の掛け数を決定した状態で遊技者の操作に応じて始動と停止とを行い、その始動により図柄の表示を変動させる一方、その停止時に複数の図柄を組み合わせて表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段を始動させるための始動操作を受け付け可能な始動操作手段と、前記図柄表示手段を停止させるための停止操作を受け付け可能な停止操作手段と、前記図柄表示手段が停止したときの図柄表示態様から図柄の組み合わせの有無を決定し、所定の図柄の組み合わせが表示された場合はその図柄の組み合わせの種類に応じた数の遊技価値に相当する個数分の遊技球を遊技者に与える遊技価値付与手段と、前記図柄表示手段の停止時に特定の図柄の組み合わせが表示された場合、遊技者に有利な前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備えるのが望ましい。
このような本発明の遊技機においても、演出画像記憶手段により多くの演出画像データを記憶させることができる。このため本発明の遊技機では、演出画像記憶手段により多く記憶された演出画像データに基づいて、通常遊技状態や特別遊技状態において図柄表示手段を用いてより多くの様々な演出表示を行うことができる。
本発明の遊技機は、演出画像記憶手段に予め記憶させておいたテスト表示データに基づいて表示器の表示動作を詳細にチェックすることができる。
本発明の第1実施形態としての遊技機が適用されたパチンコ機の構成例を示す正面図である。 パチンコ機の電気的な構成例を示すブロック図である。 図柄制御基板などの電気的な構成例を示すブロック図である。 制御ROMに格納されているプログラムやデータの種類の一例を示すイメージ図である。 試験装置によって図柄制御基板の表示動作が検査される様子の一例を示すイメージ図である。 図柄制御基板におけるリセットスタート処理の手順の一例を示すフローチャートである。 表示動作制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。 コマンド判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 表示動作テストの結果を表示した画面例を示す図である。 制御ROMに格納されているプログラムやデータの種類の一例を示すイメージ図である。
以下、本発明をパチンコ機に適用した一実施形態について、各対応図面を参照しながら説明する。
(1.第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態としての遊技機が適用されたパチンコ機1の構成例を示す正面図である。
このパチンコ機1は、所定のテスト表示を経て表示制御動作が正常であることが確認された図示しない図柄制御基板を搭載する遊技機である。以下、まずパチンコ機1の概要構成例について説明する。
このパチンコ機1は、木製の外枠を外形のベースとして構成され、その内側に基枠や前面枠等の枠体(これらを総称して「本体枠17」とする。)が装着されている。このうち、基枠には遊技盤2が着脱可能に嵌め込まれており、その前面にほぼ円形の遊技領域が形成されている。遊技盤2には、多数の誘導釘(図示されていない)が所定のゲージ配列で打設されているほか、風車や各種入賞口15(入賞装置)、ゲート口13(ゲート装置)、装飾ランプ等が盤面構成要素として配設されている(いずれも参照符号なし)。各種入賞口15には、遊技球の入賞を検出するための入賞検出器が設けられている。また遊技盤2の裏面には、図1において図示しない主制御基板、サブ制御基板および液晶制御基板などの各基板や電子部品が装着されている。
また、パチンコ機1の前面には遊技球を容れるための上皿4および下皿6が設けられているほか、その右下隅位置には上皿4に収容された遊技球を順次発射させるための発射ハンドル8が設けられている。また上皿4の左側位置には、遊技者が適宜プッシュ操作できる演出ボタン10が配置されている。その他、パチンコ機1の前面(ガラス枠5)には多数の枠ランプ(枠装飾ランプなど)が装飾的に配置されるほか、遊技の進行に伴い音響出力を行うためのスピーカ装置等が設置されている(いずれも参照符号なし)。ガラス枠5は、図示しないヒンジ機構を介して本体枠17の前面を開放したり閉止したりすることが可能な構成となっている。
パチンコ機1は通常、遊技場の島設備に複数台が横方向に並べて設置されており、その台間サンド12としてカードユニット(CR機の場合)が設けられている。
また、センター役物14の下縁部には球ステージ14aが形成されており、この球ステージ14a上に遊技球が誘導されると、そこで一時的に滞留しながら動きに変化が与えられる。球ステージ14aにおいて動きが与えられた遊技球は、この球ステージ14aに形成された球誘導路14bの入口に落下すると、この球誘導路14bに誘導されてその直下に配置する入球装置(入賞口)に設けられた入賞検出装置15によって入賞が検出される。
また、上記のセンター役物14内に装飾図柄表示装置16が配置されており、この装飾図柄表示装置16は、例えば始動入賞口への入賞を契機として表示内容が変化し、このとき画面上にて図柄の変動を表す画像等が表示される。図柄は一定時間に渡って変動した後に停止し、このとき所定の図柄表示態様(例えば同種の図柄が3つ揃った表示態様)になると大当りになり、パチンコ機1において特別な遊技状態に移行する。
特別遊技状態に移行すると、装飾図柄表示装置16による表示内容が大当り中のラウンド表示に切り替わり、そこでラウンド演出(入賞個数のカウント表示や継続ラウンド回数など)が実行される。さらに特別遊技状態後の特典遊技(いわゆる「確変」や「時短」など)に移行すると、それぞれ特典遊技中である旨の情報(「確変中」や「時短中」)などが表示される場合もある。
遊技盤2におけるセンター役物14の下縁部には、例えば4つの発光ダイオード(LED)を含む特別図柄表示装置41が設けられている。この特別図柄表示装置41は、主制御基板3に接続されており、始動入賞を契機に所定時間にわたり点灯状態を変化させる構成となっている。また、このセンター役物14の下縁部には、例えば2つの発光ダイオード(LED)を含む普通図柄表示装置42が設けられている。この普通図柄表示装置42も、主制御基板3に接続されており、ゲート13の通過を契機に所定期間にわたり点灯状態を変化させる構成となっている。
また遊技盤2の下縁部には、例えば4つの発光ダイオード(LED)を含む特別図柄保留表示装置43が設けられている。この特別図柄保留表示装置43は、主制御基板3に接続されており、特別図柄表示装置41による点灯状態が変化中に始動入賞を保留して、その保留状況を表示する構成となっている。さらに遊技盤2の下縁部には、例えば4つの発光ダイオード(LED)を含む普通図柄保留表示装置44が設けられている。この普通図柄保留表示装置44は、主制御基板3に接続されており、普通図柄表示装置42による点灯状態が変化中にゲート13の通過を保留して、その保留状況を表示する構成となっている。また遊技盤2の背面には、図1において図示しない主制御基板、サブ制御基板および払出制御基板、賞球払出装置などが配設されている。
(2.パチンコ機の電気的な構成例)
図2は、パチンコ機1の電気的な構成例を示すブロック図である。
本体枠17には、払出制御基板25および発射制御基板47が配設されている。一方、遊技盤2の背面には、その上部に主制御基板3およびサブ制御基板35が設けられている。さらにこの遊技盤の背面には、表示制御基板としての図柄制御基板30が設けられており、この図柄制御基板30は装飾図柄表示装置16に接続されている。
上記の主制御基板3は、サブ制御基板35や払出制御基板25などの基板に接続されている。この払出制御基板25は、発射制御基板47や賞球払出装置21にも接続されており、このサブ制御基板35は、表示動作を制御する表示制御手段としての図柄制御基板30にも接続されている。このサブ制御基板35は、図柄制御基板30、ランプ中継基板32およびランプ中継基板34を制御している。
サブ制御基板35は、特に図柄制御基板30に対して、遊技動作中には遊技の進行に応じた演出表示動作を制御するための演出表示コマンドを送信している。また遊技盤2には装飾図柄表示装置16が配設されており、この装飾図柄表示装置16は、図柄制御基板30の制御によって、遊技領域のほぼ中央位置にて遊技の進行に応じたキャラクタ画像(演出画像)を表示することができる。
またスピーカ29は例えば、パチンコ機1の前面枠や上皿4の内側に配設されており、通常、スピーカ29からは遊技の進行に伴う効果音や音声等が出力されるものとなっている。その他、パネル装飾ランプ12は遊技盤面に装着され、このパネル装飾ランプ12は、ランプ中継基板32の制御によって遊技領域にて発光による装飾や演出を施すことができる。また枠装飾ランプ31は、ランプ中継基板34を介してサブ制御基板35の制御によって前枠の適宜位置に配設されて発光による装飾や演出を施すことができる。
(2−1.主基板の構成例)
主制御基板3は、CPU(以下「メインCPU]と呼称する)、RAM、ROM、入出力インタフェース等(全ては図示されていない)の電子部品類を備えている。この主制御基板3には、入賞検出手段としての入賞検出器15が接続されており、この入賞検出器15は遊技領域内にて各種の入賞口(始動入賞口や大入賞口、一般入賞口等)への入球があったことを検出し、その検出信号を主制御基板3に出力する。
また、ゲート口13を遊技球が通過した際にも、ゲート通過検出手段としてのゲート通過検出器(ゲートスイッチ)13aによって遊技球の通過が検出され、ゲート通過信号が発生するようになっている。一方、大入賞口にはソレノイド18が設けられており、このソレノイド18は大入賞口を開閉するために用いられる。ソレノイド18は主制御基板3に接続されており、その動作は主制御基板3に制御されるものとなっている。
主制御基板3による遊技動作の制御は、例えばメインCPUが所定の制御プログラム(以下「主制御プログラム」と呼称する)を実行することで行われる。メインCPUは、この主制御プログラムの実行に伴いソフトウェア上の乱数を生成し、始動入賞口への入賞を検出すると、これを契機として乱数を取得する。このとき取得した乱数値が所定の当り値に一致していると(抽選)、メインCPUは、サブ制御基板35に対して大当りの態様で図柄を表示させる指令信号を出力し、この後、実際に装飾図柄表示装置16にて大当りの態様で図柄の組み合わせが表示され、大当りとなる。一方、取得した乱数値が所定の当り値に一致していないと、メインCPUは、サブ制御基板35に対してはずれの態様で図柄を表示させる指令信号を出力し、この後、通常の遊技が継続する。メインCPU側において決定するのは抽選結果と変動パターンであり、メインCPUは、これら抽選結果と変動パターンコマンドを出力する。
サブ制御基板35は、図示しない所定のコマンド受信バッファを有しており、受信したコマンド(抽選結果や変動パターンコマンドなど)をこのコマンド受信バッファに格納しておく。サブ制御基板35は、コマンド受信バッファに格納されたコマンドを取得して解析する。さらにこのサブ制御基板35は、この解析されたコマンドに基づいて、アンプ基板30を制御してスピーカ29から音を出力させたり、ランプ中継基板32を制御してパネル装飾ランプ12を所定の色で点灯させたり消灯させたり、ランプ中継基板34を介して枠装飾ランプ31を所定の色で点灯させたり消灯させるようになっている。またサブ制御基板35は、リーチ予告などのメインCPUが決定しない演出項目について決定する。そして、このサブ制御基板35は、主制御基板3からの演出コマンド(変動パターンコマンドなど)と併せて、この演出項目に関する情報を図柄制御基板30に対して送信する。この図柄制御基板30は、受信した演出コマンドおよび演出項目に関する情報に基づいて装飾図柄表示装置16によって演出表示動作を制御する。
大当りになると主制御基板3(のメインCPU)は特別遊技状態へと移行することでソレノイド18を作動させ、大入賞口の開閉扉を所定のパターンで開閉させる。遊技者は開放中に遊技媒体の一例としての遊技球を入賞させて多くの賞球を獲得することができる。上記以外にも主制御基板3による遊技動作の制御は各種の内容があるが、いずれも公知であるためここでは詳細な説明を省略する。
(2−2.払出制御基板の構成例)
払出制御基板25もまたCPUやRAM、ROM、入出力インタフェース等(全ては図示されていない)を有しており、特に払出制御基板25は主制御基板3との間で双方向通信可能に接続されている。すなわち、主制御基板3と払出制御基板25との間にはシリアル信号の上下線Su,Sdと、これらに並行してACK信号の送信線Au,Adとが敷設されている。
例えば、主制御基板3から賞球の払出を指示する賞球コマンドが下り線Sdを通じてシリアル形式で送信されると、これを受け取った払出制御基板25からACK信号が送信線Auを通じて主制御基板3へ送信されるものとなっている。逆に、払出制御基板25から払出制御基板25の状態を示す状態コマンド(例えば払出処理中)が上り線Suを通じて主制御基板3へ送信されると、これを受け取った主制御基板3からはACK信号が送信線Adを通じて払出制御基板25へ送信される。
パチンコ機1には、その本体枠17に賞球払出装置21が設けられており、この賞球払出装置21による遊技球の払出動作は払出制御基板25により制御されている。すなわち払出制御基板25は、主制御基板3から賞球コマンド(賞球信号)を受け取って賞球払出装置21の払出モータ20を作動させ、賞球コマンドにより指示された個数分の払出動作を行わせる。このとき、実際に払い出された賞球数は払出球検出器22により一個ずつ検出されて払出制御基板25にフィードバックされる。一方、払出モータ20の回転状態(回転角)はモータ駆動センサ24により検出されて同じく払出制御基板25にフィードバックされるものとなっている。
その他、払出制御基板25は、発射制御基板47を制御することで、払出動作の他にも遊技球の発射動作を制御する機能を有しており、それゆえ発射制御基板47には発射モータ49の他に図示しない発射ハンドルが接続されている。この発射ハンドルには例えばタッチ検出部48が内蔵されており、このタッチ検出部48は、人体(遊技者)の接触を検出してそのタッチ検出信号を発射制御基板47に出力する。発射制御基板47は、このタッチ検出信号を受け取った状態ではじめて発射モータ49の駆動を許可し、これにより遊技球の発射動作を行わせることができる。
払出制御基板25のCPU(以下「払出CPU」と呼称する)は、主制御基板3と払出制御基板25との接続異常などの各種の障害発生が検出すると、払出制御基板25においてその障害の種類に応じたエラー情報が表示される。具体的には、払出制御基板25には7セグメントLED4aが設けられており、この7セグメントLED4aには、例えばそれら各種の障害の種類ごとにエラー情報が数値表示されるものとなっている。
また、払出制御基板25にはエラー解除手段としての操作スイッチ4bが設けられており、この操作スイッチ4bは外部から操作可能な位置に配置されている。この操作スイッチ4bは、それら各種の障害が発生したとき、各障害への対処方法を調べるために用いたり、障害の復旧後に7セグメントLED4aに表示されるエラー情報(数値表示)をクリアするために用いることができる。
(3.表示制御基板の電気的な構成例)
図3は、図柄制御基板30の電気的な構成を簡素化して図示した一例を示すブロック図であり、図4は、制御ROM325の記憶領域に格納しているプログラムやデータの種類の一例を示すイメージ図である。
この図柄制御基板30は、サブ制御基板35からの演出表示コマンドに基づいて演出表示動作を制御する機能を有する。また図柄制御基板30は、所定のテスト表示開始コマンドに基づいてテスト表示動作を開始するとともに、所定のテストコマンドに基づいてテスト表示動作を制御する機能を有する。
図3に示す図柄制御基板30は、主制御基板3からの制御信号に基づいて装飾図柄表示装置16における表示態様を選定するCPU311を備えた表示制御プロセッサ部31および、CPU311が選定して表示態様を装飾図柄表示装置16に表示するための描画データを生成するVDP330を含むVDP部33を備えている。図柄制御基板30を構成する各種回路は、6層の配線層を持つ単一の基板上に設けられている。
表示制御プロセッサ部31のCPU311は、選定した表示態様を実現する描画データの生成条件を規定した描画パラメータを生成する。この描画パラメータとしては、描画の色彩情報を規定したカラーパレットデータ、スプライトの描画条件を規定したスプライト属性データ、バックグラウンド(背景)の描画条件を規定したバックグラウンド属性データを生成する。VDP部33のVDP330は、この描画パラメータに基づいて、所定の演出画像データを合成して描画データを生成する。
図柄制御基板30を構成する表示制御プロセッサ部31は、CPU(Central Processing Unit)311などを単一のパッケージに封止したCPU−MCM(CPU−Multi Chip Module)310、CPU311が実行する図柄表示制御プログラムなどのデータを不揮発的に記憶する制御ROM325を備えている。
CPU−MCM310は、CPU311の他、CPU311のメインメモリであるSDRAM(Synchronous Dynamic Ramdom Access Memory)312を備えている。これらCPU311、SDRAM312およびROMインターフェース313を介した制御ROM325は、CPU−MCM310に設けられたバス381にそれぞれ接続され、このバス381を介して種々のデータのやりとりが可能とされている。
一方、VDP部33は、VDP330の他、キャラクタROM340を備えている。この図柄制御基板30は、キャラクタROM340、CPU311、制御ROM325および映像表示プロセッサ(Video Display Processor)330を備えている。この図柄制御基板30は、サブ制御基板35からの演出表示コマンドに基づいて演出表示動作を制御する機能を有する。
図3に示すCPU311は、バス381やROMインターフェース313を介して制御ROM325に電気的に接続されているとともに、バス381やCPUインターフェース383を介して映像表示プロセッサ330(以下、「VDP」と呼称する)に接続されている。このCPU311は、制御ROM325からSDRAM312に読み出した図柄表示制御プログラムの動作によって、サブ制御基板35からの演出表示コマンドに基づいてVDP330の動作を制御する。ここでCPU311は、上述のように生成した描画パラメータに含まれる、カラーパレットデータをカラーパレットレジスタ332cに書き込むとともに、スプライト属性データをスプライト属性レジスタ332sに書き込み、さらにバックグラウンド属性データをバックグラウンド属性レジスタ332bに書き込む。
(4.キャラクタROMの構成)
まずキャラクタROM340(書き換え不可能な演出画像記憶装置)は、アドレスによって各記憶領域を管理することで種々のデータを読み出される機能を有する不揮発性の記憶手段としての読み出し専用のメモリの一種である。このキャラクタROM340は、所定のキャラクタ画像を表示させるキャラクタ画像データや、その背景画像としてのバックグラウンド画像を表示させるためのバックグラウンド画像データなどの画像データ(以下「演出画像データ」と呼称する)を挙げることができる。なお、この演出画像データは、静止画像であるキャラクタ画像のみならず、動画像である演出画像を表示させる演出画像データであってもよい。
図4に示すように制御ROM325は、図柄制御基板30の演出表示動作を制御する制御プログラム(以下「図柄表示制御プログラム」と呼称する)を格納するための読み出し専用メモリである。また、この制御ROM325は、この図柄表示制御プログラム以外にも、装飾図柄表示装置16の表示動作に関する試験(以下「表示動作テスト」と呼称する)を制御する制御プログラム(以下「テスト表示制御プログラム」と呼称する)を格納している。
またさらに制御ROM325には、表示すべき所定の文字(例えば「PRG」、「CHR」、「ROM」など)に対応した文字表示データが格納されている。この文字表示データは、例えば8バイト×8バイトのデータ形式(データ構造)で表されるデータである。図柄制御基板30は、所定の文字を表示する際には、この制御ROM325の文字表示データがCPU311によって取得され、VDPコントローラ331に引き渡されるようになっている。
次に図3に示すCPU311は、制御ROM325および映像表示プロセッサ330(以下、「VDP」と呼称する)に接続されている。このCPU311は、制御ROM325から読み出した図柄表示制御プログラムの動作によって、サブ制御基板35からの演出表示コマンドに基づいてVDP330の動作を制御する。本実施形態では、このようなテスト表示動作を実行していない状態(通常の演出表示動作をしている状態)を「通常モード」と呼称する。またこのCPU311は、図柄制御基板30の外部からのテスト表示開始コマンドに基づいてテスト表示制御プログラムの動作によってテスト表示動作を制御する構成となっている。なお、このテスト表示制御プログラムは、制御ROM325の図柄表示制御プログラムとともに予めSDRAM312にブートされている。また本実施形態では、このようにテスト表示動作を実行している状態を「テストモード」と呼称する。
本実施形態においては、このテスト表示制御プログラムは、CPU311の制御によって、この表示動作テストの実行にあたり所定のテスト画像を表示させるためのテスト表示データを生成する機能(テスト表示データ生成手段)を有している。つまり本実施形態では、少しでも多くの演出画像データを記憶させたいキャラクタROM340に、このテスト表示データを予め記憶させておく必要がないのである。このテスト表示制御プログラムが生成したテスト表示データは、VDP330に引き渡される。
VDP330は、CPU311の制御によって同期信号を出力しつつ、通常モードにおいては演出画像データに基づく演出画像を装飾図柄表示装置16に表示させる機能を有する。その一方、VDP330は、CPU311の制御によって、テストモードにおいてはテスト表示データに基づくテスト画像を表示させる機能を有する。なお本実施形態では、テスト画像を、例えば水平方向に2枚、垂直方向に3枚の単位画像データに基づいて表示するものとする。また1枚の単位画像データは、例えば64バイト×64バイトのデータ形式(データ構造)で表されるものとする。
所定の画像を表示させるには、まずCPU311がこの所定の画像を表示するためのスケジュールデータを生成する。このスケジュールデータは、例えば16msごとに次々と表示すべき各演出画像や各テスト表示画像の順序や流れ(スケジュール)に関する属性(アトリビュート)の集合体を示すデータである。このスケジュールデータは、このテスト画像を所定の走査線を走査させて表示する場合においては、例えばいわゆるVブランク(垂直帰線期間)の間にCPU311からVDP330に対して出力されるものである。ここで「Vブランク」とは、所定の画像を表示するのに、水平方向に左端から走査線を走らせることによって右端に到達すると、次にその下側移動して再度左端から右端に走査線を走らせるという動作を繰り返し、一番下の右端まで到達し、この一番下の右端から一番上の左端に走査線を戻すまでの期間をいう。
そして、このスケジュールデータには、複数のスケジュールデータをそれぞれ識別するための識別子が付されており、水平方向において配列すべき単位画像データの枚数(例えば2枚)、垂直方向において配列すべき単位画像データの枚数(例えば3枚)、所定の描画パラメータ(カラーパレットデータ、スプライト属性データ、バックグラウンド属性データなど)、特定の単位画像データの配置場所(例えば座標)を含んでいる。VDP330は、CPU311から所定のスケジュールデータを受け取ると、この受け取ったスケジュールデータを解析して中に含まれるデータを取り出すようになっている。
このVDP330についてさらに詳細に説明する。VDP330は、CPUインターフェース383(図において「CPU I/F」と略す)、ROMインターフェース313(図において「ROM I/F」と略す)、バス382、VDPコントローラ331(テスト表示制御手段)、ラインバッファ336、カラーパレットレジスタ332c、スプライト属性レジスタ332s、バックグラウンド(図において「BG」と略す)属性レジスタ332b、キャラクタRAM335(テスト表示データ記憶手段)およびDMAコントローラ384を含んだ構成となっている。なお、キャラクタRAM335は、VDP330の外部に設けられていても良い。
VDPコントローラ331は、CPU311の制御によってVDP330全体を制御し、表示動作を制御する機能を有する。ここでいう表示動作には、演出動作の一部として実行される演出表示動作やテスト表示動作を含んでいる。具体的には、通常モードにおいてVDPコントローラ331は、CPU311の制御によってROMインターフェース333を経由してキャラクタROM340から演出画像データを取得する。
また、テストモードにおいてCPU311は、CPUインターフェース383を経由してテスト表示データをキャラクタRAM335(書き換え不可能な演出画像記憶装置)に一時的に記憶させる。そしてVDPコントローラ331は、キャラクタRAM335からテスト表示データを読み出し、例えばカラーパレットレジスタ332cの設定などの所定の描画パラメータおよび、この読み出したテスト表示データに基づいて描画データを生成する。
また、VDPコントローラ331は、キャラクタROM340およびキャラクタRAM335においてそれぞれ、例えば64バイト×64バイトのデータ形式(データ構造)で、演出画像データを構成すべき単位画像データを管理しており、CPU311は、制御ROM325において、例えば8バイト×8バイトのデータ形式(データ構造)で文字表示データを管理している。なお、VDPコントローラ331から見ると、キャラクタROM340の記憶領域およびキャラクタRAMの記憶領域は、所定のアドレスが連続するように管理されている同一の記憶領域として取り扱われている。
そして、その文字表示データは、表示動作テストの際に表示すべき文字がある場合に参照されるデータである。具体的には、テストモードにおいて表示すべき文字がある場合は、CPU311が制御ROM325から文字表示データを取得するとともに、VDPコントローラ331が管理するキャラクタRAM335の所定の記憶領域に、この文字表示データを登録する(書き込む)ようになっている。
カラーパレットレジスタ332c、スプライト属性レジスタ332sおよびBG属性レジスタ332bは、それぞれVDPコントローラ331による画像表示動作の制御に際し、このVDPコントローラ331が参照するレジスタである。つまりVDPコントローラ331は、これらカラーパレットレジスタ332c、スプライト属性レジスタ332sおよびBG属性レジスタ332bを参照しつつ、ラインバッファ336を経由して、通常モードでは装飾図柄表示装置16の演出表示動作を制御しており、テストモードではテスト表示動作を制御しているのである。
カラーパレットレジスタ332cは、例えば0〜255番で表される各パレット番号に対応して256パレット分のカラーパレットデータを予め記憶するためのレジスタである。1つのパレットは、例えば16色で構成されている。つまり、このカラーパレットレジスタ332cは、スプライト設定時にパレット番号(例えば0〜255番)の指定があると、この指定されたパレット番号に対応したカラーパレットデータを提供する。
スプライト属性レジスタ332sは、キャラクタ画像データなどのスプライト属性に関するスプライト属性データを記憶する。バックグラウンド(BG)属性レジスタ332bは、バックグラウンド画像の属性に関するバックグラウンド属性データを記憶する。キャラクタRAM335は、演出画像データやテスト表示データなどのデータを書き換え可能に記憶する記憶手段としての揮発性のメモリであり、例えばSDRAM(Syncronous Dynamic Random Access Memory)である。
ここでカラーパレットレジスタ332cにおけるカラーパレットデータは、所定のコードで表されるデータであるため、数値の組み合わせ次第で生成することができるものである。またスプライト属性レジスタ332sおよびBG属性レジスタ332bにおける各データに関しても同様である。本実施形態においてテスト表示制御プログラムは、予めキャラクタROM340にテスト表示データを記憶しておく代わりに、必要なテスト表示動作に応じてこれら各コードで表されるカラーパレットデータなどを生成することで、テスト表示データを生成しているのである。
ここで本実施形態では、制御ROM325からキャラクタRAM335への書き込みは、CPU311の制御によるものと例示して話を進めてきたが、これに限られず、CPU11が生成したテスト表示データを一旦SDRAM312に書き込み、DMAコントローラ384の制御によってSDRAM312からキャラクタRAM335へ転送する方法を採用しても良い。ラインバッファ336は、VDPコントローラ331によって生成された描画データを、表示すべき画像の走査線(ライン)単位で蓄積する機能を有し、この蓄積した走査線単位の描画データを出力する機能を有する。なお、このVDPコントローラ331は、描画データの出力の際、この描画データに同期させた同期信号SYNCも出力している。
ここでVDPコントローラ331は、この描画データの各画素についてそれぞれ表示すべき色や階調を、生成したテスト表示データに含まれる各コードに基づいて指定する。VDPコントローラ331は、描画データを生成する際、表示すべき文字などがあるときは、制御ROM325から所定の文字データ(例えば「CHR」などの文字に関するデータ)を取得して反映させて描画データを生成する。
(5.試験装置の構成)
次にテスト表示データに基づいて表示試験を実施する試験装置について説明する。なお、この試験装置では、図柄制御基板30単体に関して、その表示動作の制御が正常であるか異常であるかを確認するものとする。
図5は、試験装置100によって図柄制御基板30の表示動作の制御に関して検査される様子の一例を示すイメージ図である。
まず、試験装置100の概要について説明する。この試験装置100には、図柄制御基板30が電気的に着脱可能に接続されており、図柄制御基板30に対して、表示試験を開始するための指示であるテスト表示開始コマンドや、所定の表示試験内容を実行させるためのテストコマンドを送信する構成となっている。なお、本実施形態では、これらのコマンドを総称してコマンドSTとも呼称する。
まず、テスト表示開始コマンドを受信した図柄制御基板30は、装飾図柄表示装置16による演出表示動作を制御している通常モードから、テスト表示動作をすべきテストモードに移行する。そして図柄制御基板30は、その後さらに受信したテストコマンドに基づいてテスト表示動作を制御し、その制御結果としての描画データを試験装置100に対して返す構成となっている。この描画データを受信した試験装置100は、この描画データに基づいて、上記装飾図柄表示装置16とほぼ同様の表示機能を有する表示器16aに、図5に示すようなテスト表示画像を表示する。
この試験装置100では、図柄制御基板30の表示動作によって、例えば赤、緑、青色の各色のカラーバーを表示させるとともに、キャラクタROM340や制御ROM325に関するチェックサム値(およびそのチェックサムの基準値との比較結果)を表示させている。
(6.図柄制御基板の動作例)
図6は、図柄制御基板30におけるリセットスタート処理以降の通常モードにおける基本的な処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおいては、主として通常モードにおける図柄制御基板30による表示動作の制御例を表している。
このリセットスタート処理は、図柄制御基板30がリセットされ或いは新規に電源投入された場合に、順次実行される処理例を表している。
まず、ステップS101ではブート処理が実行される。このブート処理では、図柄表示制御プログラムが制御ROM325の先頭のプログラムコードより実行を開始するが、その後はこの制御ROM325からプログラムコードをSDRAM312上に読み出して、この読み出したSDRAM312上でこれらのプログラムコードを次々と実行していく。
より具体的には、このブート処理では、リセットスタート後、ブート(起動)した図柄表示制御プログラムはバスやポートなど所定の初期化を行った後、制御ROM325に格納されているプログラムコードをSDRAM312上へ転送し、SDRAM312上に転送済みの各プログラムコードへプログラムカウンタを移動させ、このプログラムカウンタが指示するプログラムコードを実行する。
以下、この図柄表示制御プログラムはSDRAM312上で動作する。まず、ステップS102では、図柄制御基板30のCPUなどのハードウェアに関して初期化が実行される。つまり図柄表示制御プログラムは、ブート処理中にバスやポートなど、最低限度の初期化を実行するとともに、その後、SDRAM312上に転送したプログラムコードへプログラムカウンタが移動した後に、上記ブート処理で初期化していない他のハードウェアに関して初期化処理を実行する。より具体的には、CPU311の割込み処理設定やVDP330の初期化処理が実行される。
次にステップS103では、ホット・コールド判定処理が実行される。このホット・コールド判定処理においては、ホットスタートであるかコールドスタートであるかの判断が実行される。具体的には、図柄制御基板30のCPUが、図柄制御基板30における初回判定フラグがONであるかOFFであるかを判断する。初回判定フラグがONである場合にはホットスタートであることを表しており、初回判定フラグがOFFである場合にはコールドスタートであることを表している。
図柄表示制御プログラムは、リセット後、チェックサムにより管理されたバックアップメモリ領域をテストする。このテストの結果、信頼できるバックアップメモリ領域が存在した場合は、図柄表示制御プログラムがそのバックアップメモリの内容を用いてホットスタートを実行する。またバックアップ対象メモリ以外のワーク領域を全て「0」で埋め尽くす(以下「0クリアする」と呼称する)。ここで信頼できるメモリ領域が存在しなかった場合は、図柄表示制御プログラムは、全ワーク領域およびスタック領域を0クリアし、コールドスタートを実行する。
次にモジュール初期化処理では、図柄制御基板30のCPUの制御によって動作する図柄表示制御プログラムに含まれる各機能モジュールの初期化が実行される(ステップS104)。具体的には、図柄表示制御プログラムは、所定の演出表示動作をさせるために定義した演出モジュールなどをソフトウェア上の処理で初期化する。なお、このモジュール初期化処理は、ホットスタートとコールドスタートとで区別して行われるのが望ましい。そして、乱数更新などの非定常処理を実行する。
次に図柄表示制御プログラムは、例えば16msごとに定常処理を実行し、これを所定のループ処理にて繰り返す。この16msという周期は、例えばVDP330のVブランク(VBLANK)信号を割込み入力し、タイミングを生成している。つまり、この定常処理は、非定常処理中などにVブランク信号の入力があると実行される処理であり、この定常処理は、装飾図柄表示装置16の表示動作を制御する表示動作制御処理を含んでいる。次に図7および図8を用いて定常処理について説明する。
(7.表示動作制御処理)
図7は、表示動作制御処理の手順の一例を示すフローチャートであり、図8は、コマンド判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、電源起動直後においては、初回判定フラグはOFFと設定されているものとする。この初回判定フラグは、電源起動後初回である(例えば「ON」)か否か(例えば「OFF」)を表している。
まず図7に示すステップS300では、コマンド判定処理が実行される。図8に示すコマンド判定処理では、まず図柄表示制御プログラムが、図示しないコマンド受信バッファにコマンドが格納されているか否かを判断し(ステップS301)、コマンド受信バッファにコマンドが格納されているか(コマンドを受信しているかどうか)を確認する。コマンドを受信していない場合にはコマンド判定処理を中止してステップS201に進み、コマンドを受信している場合にはステップS302に進む。
次に図柄表示制御プログラムは、初回判定フラグがONであるか否かを判断し(ステップS302)、初回判定フラグがOFFである場合にはコマンド判定処理を中止してステップS201に進み、初回判定フラグがONである場合にはステップS303に進む。つまりこのステップS302においては、表示制御プログラムは、電源が起動された直後であるか否かを判断している。
そして図柄表示制御プログラムは、受信したコマンドがテスト表示開始コマンドであるか否かを判断する(S303)。テスト表示開始コマンドでない場合には上記初回判定フラグがOFF(例えば16進数の0000)とされ、コマンド判定処理を中止してステップS201に進む。一方、テスト表示開始コマンドである場合には、この初回判定フラグがOFF(例えば16進数のA55A)とされ、通常モードからテストモードに移行する。この図柄表示制御プログラムにおいては、これらのモード管理をテストモードフラグがONとされ(ステップS306)、ステップS201に進む。このようにして図柄制御基板30が受信したコマンドが判定される。
次に図柄表示制御プログラムは、同様にコマンド受信バッファにコマンドが格納されているか否かを確認し、コマンドを受信していると判断した場合は、この受信コマンドが有効なテストコマンドであるか否かを判断する(ステップS201)。受信コマンドが有効なテストコマンドではないと判断された場合は、図柄表示制御プログラムは演出表示動作の制御を継続する(ステップS202)。一方、受信コマンドが有効なテストコマンドであると判断された場合は、表示制御プログラムはその動作を停止し、つまり演出表示動作の制御を停止する(ステップS203)。そして次に図柄制御基板30ではテスト表示制御プログラムが実行され、テスト表示処理が実行される(ステップS400)。
(8.テスト表示処理)
まず、図柄制御基板30においては、そのテスト表示制御プログラムが、CPU311の制御によって動作しており、このテスト表示制御プログラムが表示動作テストを制御している。このテスト表示制御プログラムは、例えばキャラクタROM340に予めテスト表示データを記憶させておくなど予めテスト表示データを用意しておく代わりに、このテスト表示データ自体をあらたに生成している。
このテスト表示データは、例えば垂直方向に赤、緑、青色の3列、そして各色ごとに64階調分のほぼ正方形の表示領域を水平方向に並べて表示するためのデータである。なお、各色および階調表現は、例えば所定のコードを生成することで表されるものである。テスト表示制御プログラムは、このようにあらたに生成したテスト表示データをVDP330のキャラクタRAM335に一時的に記憶させる。
次にVDP330においては、そのVDPコントローラ331がキャラクタRAM335からテスト表示データを読み出し、この読み出したテスト表示データに基づいて表示テストを実施する。具体的には、VDPコントローラ331は、このテスト表示データに基づいて描画データSKを生成し、ラインバッファ336を経由して試験装置100に対して出力する。すると、試験結果としてカラーバーが表示される。ここでVDPコントローラ331は、描画データSKを走査線に対応したラインごとにラインバッファ336に記憶させていき、1ライン分記憶されると、その1ライン分の描画データSKを出力する。本実施形態では、例えば2つのラインバッファ336を交互に切り替えて使用している。
次にCPU311は、キャラクタROM340や制御ROM325のデータに関するチェックサムをそれぞれ算出する。このCPU311は、これら算出したチェックサムに基づいて、制御ROM325に記憶された数字、英字などの文字表示データをキャラクタRAM335に転送する。そして、これら制御ROM325およびキャラクタROM340にそれぞれ対応させて試験結果として、チェックサムが表示される。
このように表示されたカラーバーおよびチェックサムについては、それぞれ検査員の目視によって確認されるようになっている。この検査員は、この試験結果表示に応じて、図柄制御基板30による表示動作テストに関して異常があるか否かを判断する。
(9.表示動作テストの結果に関する表示例)
図9は、試験装置100による試験結果としてのカラーバーの表示例および制御ROM325のチェックコードの表示例を表している。なお、図示の「PRG ROM」とは制御ROM325を表しており、「CHR ROM0」は、キャラクタROM340を表している。これらの各検査項目の右側にはそれぞれ所定のチェックサムの演算結果が表示されるものとなっている。このようなチェックサムの表示が実行されると、キャラクタROM340や制御ROM325のチェックサムの演算結果をそれぞれ視覚的に確認することで、キャラクタROM340や制御ROM325に格納されているデータが正常値であることを検査することができる。
そのキャラクタROM340や制御ROM325のチェックサムの結果の上部には、テスト表示データに基づいて所定のカラーバー表示がなされている。このカラーバー表示では、表示器16aの表示領域の上半分において横方向に延びる3本の帯でそれぞれ赤、緑および青色を左から右に進むについて暗い色から明るい色へと、例えば64階調で表現するようになっている。このようなテスト表示を実行すると、図柄制御基板30に関して色の三原色ごとに暗い色から明るい色まで階調表現できるか否かを視覚的に確認する。
(10.第1実施形態についての有用性)
第1実施形態によれば、次のような有用性を発揮することができる。
まず第1実施形態では、図柄表示基板30のテスト表示を実施する場合、そのテスト表示に必要なテスト表示データを事前にキャラクタROM340に記憶させておく代わりに、その必要なテスト表示データをあらたに生成してこれを書き換え可能なキャラクタRAM335に記憶させ、この記憶させたテスト表示データに応じてテスト表示動作を実行している。ここでテスト表示データは、通常の遊技動作においては使用されないデータであり、このテスト表示データが仮にキャラクタROM340に格納されていたのでは、本来、キャラクタROM340に記憶させておくべき演出画像データのデータ容量が制限されてしまう。
一方、本実施形態におけるパチンコ機1では、テスト表示の実施にあたりそのキャラクタROM340にはテスト表示データを記憶させておく必要がないことから、より多くの或いはよりデータ容量の大きな演出画像データを予めキャラクタROM340に記憶させておくことができる。
このように本実施形態におけるパチンコ機1では、仮により多くのテスト表示データを用いてテスト表示を実施しようとしても、キャラクタROM340にテスト表示データを記憶させる必要がないことから、本来、このキャラクタROM340に記憶しておくべき演出画像データのデータ量には全く影響を与えなくなる。したがって本実施形態によれば、より多くのテスト表示データを用いて様々なテスト表示を実施しても、多くの演出画像データに基づいて様々な凝った演出表示動作を実行することができる。
このようにすると本実施形態のパチンコ機1は、その演出画像をより精細に表示可能な装飾図柄表示装置16(表示器)を用いて視覚的な効果の高い演出表示動作を実行できることから、その演出表示動作に接した遊技者の興趣を高め、さらにはその演出表示動作を実行するパチンコ機1の稼働を高めることもできる。
上記実施形態では、図柄表示基板30は、電源投入後最初に、テスト表示動作の指示に係るテストコマンドを受け取ったことを契機としてテスト表示動作を開始している。このようにすると本実施形態では、図柄表示基板30が特別な機能を備えていなくても、この図柄表示基板30は、電源投入後最初に、テストコマンドを受け取った場合のみ、テスト表示を開始するため、それ以降に、例えば遊技中にテストコマンドを受け取っても、突然、テスト表示動作を実行することがなくなり、遊技の中断により遊技者の集中力を切らさず遊技に没頭させることができ、パチンコ機1の稼働を高めることができる。
またここで、このようなテスト表示動作を実行する図柄表示基板30をパチンコ機1に装着して、このパチンコ機1を稼働させると、一見すると、ノイズなどの影響により所定のコマンドがテスト開始コマンドと同一のコマンドとなってしまい、誤って図柄表示基板30がテスト表示開始コマンドと同様のコマンドを受け取ってしまうことも考え得る。遊技中にこのような事象が生じてしまうと、パチンコ機1の装飾図柄表示装置16は、遊技の進行に伴う演出表示から所定のテスト表示に切り替わってしまい、遊技者の遊技に影響を与えてしまうおそれがある。
そこで本実施形態では、図柄表示基板30は、テスト表示動作の実行中に、テスト表示動作の指示に係るテストコマンド以外のコマンド(例えば演出表示コマンド)を受信したことを契機として、そのテスト表示動作を停止させるのが望ましい。このようにすると、図柄表示基板30が特別な機能を備えていなくても、この図柄表示基板30は、テスト表示動作の実行中にテストコマンド以外のコマンドを受信すれば、このテスト表示動作を停止して自動的に演出表示動作の実行が可能な状態とすることができる。
(11.第2実施形態)
第2実施形態としてのパチンコ機1aは、第1実施形態としてのパチンコ機1とほぼ同様の構成とすることができ、さらにはほぼ同様の動作を行うため、同様の構成および動作についてはその説明を省略し、以下異なる点を中心として説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同様の構成および動作について説明が及ぶ場合は、第1実施形態と同一の符号を用いる。
図10は、第2実施形態において制御ROM325に格納されているプログラムやデータの種類の一例を示すイメージ図である。
第1実施形態では、予めキャラクタROM340にテスト表示データを記憶しておく代わりに、テスト表示データを生成しているが、第2実施形態では、テスト表示動作に係る内容を含むテスト表示データを予めキャラクタROM340ではなく制御ROM325に記憶させている。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、制御ROM325にテスト表示制御プログラムなどが記憶されているとともに、さらにこの制御ROM325にテスト表示データを記憶させている。テスト表示動作が実行された際においては、制御ROM325からテスト表示データがキャラクタRAM335に一旦記憶され、VDPコントローラ331がキャラクタRAM335のテスト表示データを読み出して、このテスト表示データの内容に沿ってテスト表示動作(例えば上記カラーバー表示やチェックサム比較結果の表示)を実行している。
第2実施形態によれば、第1実施形態とほぼ同様の効果を上げることができるとともに、第1実施形態のようにCPU311がテスト表示データを生成する必要がなく処理の負荷が軽い上、制御ROM325からSDRAM312にテスト表示データを転送する処理っを用いて軽い負荷でテスト表示動作を実行できる。このため第2実施形態では、テスト表示動作を高速化してテスト表示動作に掛かる時間を短縮し、このようなテスト表示動作を含めた生産工程において生産性を向上することができる。
(12.その他の実施形態についての言及)
以上は一実施形態についての説明であるが、本発明の実施の形態がこれに制約されることはない。以下に、その他の実施形態についていくつか例を挙げて言及する。
上記実施形態は、上記構成の弾球式遊技機のみならず、次のような構成の弾球式遊技機であっても良い。この弾球式遊技機の基本構成としては、所定の遊技領域に遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域内に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出する入賞検出器と、前記始動入賞口への入賞を契機として可動片の開閉動作を実行し、遊技球を受け入れ可能とする入賞装置と、前記可動片の開閉動作に伴って前記入賞装置に受け入れられた遊技球が特定領域を通過したことを契機として前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備えるのが望ましい。
また、上記各実施形態は、遊技球を用いて遊技する弾球式遊技機のみならず、いわゆるスロットマシンのようなメダルやコインといった遊技媒体を用いて遊技する回胴式遊技機にも適用することができる。
この回胴式遊技機は、その基本構成として、例えば遊技価値の掛け数を決定した状態で遊技者の操作に応じて始動と停止とを行い、その始動により図柄の表示を変動させる一方、その停止時に複数の図柄を組み合わせて表示する図柄表示手段と、前記図柄表示装置を始動させるための始動操作を受け付け可能な始動操作手段と、前記図柄表示装置を停止させるための停止操作を受け付け可能な停止操作手段と、前記図柄表示手段が停止したときの図柄表示態様から図柄の組み合わせの有無を決定し、所定の図柄の組み合わせが表示された場合はその図柄の組み合わせの種類に応じた数の遊技価値を遊技者に与える遊技価値付与手段と、前記図柄表示手段の停止時に特定の図柄の組み合わせが表示された場合、遊技者に有利な前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備える。
またさらに上記各実施形態は、遊技球を用いて遊技する回胴式遊技機(いわゆるパロット機、パチスロット機など)にも適用することができる。この回胴式遊技機は、その基本構成として、例えば遊技媒体としての遊技球を規定個数分だけまとめて遊技価値の1単位とする遊技価値計数手段と、前記遊技価値計数手段により前記遊技価値の掛け数を決定した状態で遊技者の操作に応じて始動と停止とを行い、その始動により図柄の表示を変動させる一方、その停止時に複数の図柄を組み合わせて表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段を始動させるための始動操作を受け付け可能な始動操作手段と、前記図柄表示手段を停止させるための停止操作を受け付け可能な停止操作手段と、前記図柄表示手段が停止したときの図柄表示態様から図柄の組み合わせの有無を決定し、所定の図柄の組み合わせが表示された場合はその図柄の組み合わせの種類に応じた数の遊技価値に相当する個数分の遊技球を遊技者に与える遊技価値付与手段と、前記図柄表示手段の停止時に特定の図柄の組み合わせが表示された場合、遊技者に有利な前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段とを備える。
1 パチンコ機(遊技機)
1a パチンコ機(遊技機)
3 主制御基板(制御手段)
30 図柄制御基板(表示制御手段)
35 サブ制御基板(制御手段)
311 CPU(テスト表示データ生成手段)
331 VDPコントローラ(テスト表示制御手段)
335 キャラクタRAM(テスト表示データ記憶手段)
340 キャラクタROM(演出画像記憶手段)

Claims (1)

  1. 遊技媒体の消費に応じて遊技が進行する通常遊技状態にて、所定の条件を満たしたことを契機として、遊技者に対して利益を供与する特別遊技状態に移行するとともに、遊技の進行に応じた演出に係る表示動作を実行する遊技機において、
    前記通常遊技状態および前記特別遊技状態における視覚的な演出に係る演出表示コマンドを出力する制御手段と、
    前記演出表示コマンドに基づいて視覚的な演出に係る表示動作を制御するとともに、視覚的なテスト表示動作を開始させるテスト表示開始コマンドを受け取ったことを契機として前記テスト表示動作の制御を開始する表示制御手段とを備え、
    前記表示制御手段は、
    視覚的な演出に係る画像に対応した演出画像データを記憶する書き換え不可能な演出画像記憶手段と、
    前記テスト表示動作に係る内容を含むテスト表示データを生成するテスト表示データ生成手段と、
    この生成された前記テスト表示データを記憶する書き換え可能なテスト表示データ記憶手段と、
    前記テスト表示データ記憶手段に記憶された前記テスト表示データを用いて前記テスト表示動作を制御するテスト表示制御手段とを含む遊技機。
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JPH10277223A (ja) * 1997-04-04 1998-10-20 Heiwa Corp パチンコ機の可変表示装置

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