JP2009131154A - 苗の植付方法及び苗植付機 - Google Patents

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勝野  志郎
Masami Muranami
村並  昌実
Yoshihiko Okubo
大久保  嘉彦
Hideaki Kurose
英明 黒瀬
Hirotaka Doi
土井  宏貴
Nobuhiro Yamane
暢宏 山根
Kota Azuma
幸太 東
Eiichiro Kinoshita
木下  栄一郎
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Abstract

【課題】本発明では、ネギ等の野菜の茎が白くなる土中で育つ部分を多くするための野菜苗の植付方法及びその植付方法を行う野菜苗植付機を提供することが課題である。
【解決手段】野菜苗を受け入れた苗植付体を地面に対して傾斜させて昇降させると共に最降下位置で苗植付体を進行方向と交差する方向へ開いて野菜苗を土中に残す野菜苗の植付方法とする。
また、苗供給装置40の下方に設ける苗植付体4を機体2の前後方向に対して下端が前側或いは後側に向かって傾斜し、その傾斜方向へ動いて昇降すべくすると共に、最降下位置で苗植付体4を機体2の横方向へ開き野菜苗を植え付ける野菜苗植付機とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばネギ苗や甘藷苗やラッキョ等の球根苗を植え付ける野菜苗等の苗の植付方法及び苗植付機に関する
野菜苗植付機は、例えば、特開平9−172821号公報や特開2002−272215号公報に記載の如く、走行する機体の後部にポット状の野菜苗を受け入れた嘴状の苗植付体が降下してその先端部を畝の土中に差込んだ後に先端部を開き野菜苗を土中に残して苗植付体が上昇して一連の植付け動作をするようになっている。
特開平9−172821号公報 特開2002−272215号公報
ネギやラッキョ等の根野菜は土に埋まって育った白い部分が多い方が好まれるために、その球根を畝に深く埋め込んだり斜めに埋め込んだりする必要があるが、従来の前記野菜野菜苗植付機は、苗植付体が地面に対して略直角に差し込まれるようになっているために、苗を深く植えることが困難で、植付深さが不充分であった。
そこで、本発明では、ネギ等の野菜の茎が白くなる土中で育つ部分を多くするための野菜苗の植付方法及びその植付方法を行う野菜苗植付機を提供することが課題である。
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、苗を収容した苗植付体を地面に対して傾斜させて昇降させると共に最降下位置で苗植付体を傾斜方向と交差する方向へ開いて苗を土中に植え付ける苗の植付方法とする。
この構成で、苗を収容した苗植付体が土中に左右方向或いは前後方向の斜めに差し込まれ、苗植付体が傾斜方向と交差する方向へ開くことで苗が斜め姿勢のままで土中に植え付けられる。
また、請求項2に記載の発明は、苗供給装置(40)の下方に設ける苗植付体(4)を機体(2)の前後方向に対して下端が前側或いは後側に向かって傾斜し、その傾斜方向へ動いて昇降する構成とすると共に、最降下位置で苗植付体(4)を機体(2)の左右方向へ開いて苗を植え付ける苗植付機とする。
この構成で、苗供給装置(40)に供給した野菜苗が苗植付体(4)に落下供給されて、この苗植付体(4)が機体(2)の前後方向に対して下端が前側或いは後側に向かって傾斜して降下することで地面に斜めに供給され、苗植付体(4)が最降下位置で機体(2)の左右方向へ開くことで苗の斜め姿勢を保持して植え付けられる。
請求項1に記載の発明では、苗が地面に対して斜めに適正に植え付けることができる。特に、ラッキョ等の球根苗の場合は、地面に対して斜めに植え付けることにより、土中で白く育つ部分が多くなり、栽培されるラッキョウの品質を向上させることができる。
請求項2に記載の発明では、機体2が前方へ進行しながら苗を植え付けるのにも拘らず、苗供給装置40に供給した苗が苗植付体4を機体2の前方或いは後方へ傾いた昇降動作で自動的に土中へ斜めに適正に植え付けることができる。特に、ラッキョ等の球根苗の場合は、地面に対して斜めに植え付けることにより、土中で白く育つ部分が多くなり、栽培されるラッキョウの品質を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例に説明する。尚、以下の説明で、機体の前又は後というときは、操縦ハンドル2aを配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン5を配置した側を前とする。そして、機体の右又は左というときは、機体後部において機体前部側に向って立つ作業者から見て右手側を右とし、左手側を左とする。
本発明の実施例である野菜苗植付機は、走行装置1と操縦ハンドル2aを備えた機体2に、昇降駆動する昇降リンク機構3により昇降動するとともに開閉動作する嘴状の苗植付け体4を備えた構成としている。
走行装置1は、図示例では、エンジン5と、該エンジン5の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の後輪6,6と、該後輪6,6の前方に転動自在に支持した左右一対の前輪7,7とを備えたものとしている。左右の前後車輪6,6,7,7の間にエンジン5とミッションケース8を配置した機体2の前部側から、機体2の下部側を後方に向って延びて後部側を後上がり状態に形成した機体フレーム2bを設けて,該機体フレーム2bの後端部に操縦ハンドル2aを装着する。操縦ハンドル2aは、機体フレーム2bの後端部から左右に延びてその後端部を左右で後方へ延ばしてグリップ部2dとしている。この左右のグリップ部2dは、歩行するオペレータが手で楽に握れる高さに設定している。操縦ハンドル2aの前側には、走行装置1の駆動断続を行う走行レバー33と苗植付体4の駆動断続を行う作業レバー34を設けている。
機体フレーム2bの前端に搭載したエンジン5の後部には、ミッションケース8を配置し、このミッションケース8の左側部からエンジン5の左側方に延びるケース部分がエンジン5の左側部と連結している。このケース部分にエンジン5の出力軸が入り込んでミッションケース8内の伝動機構に動力を伝達する構成となっている。ミッションケース8の左右両側部に伝動ケース9,9を回動自在に取り付け、この伝動ケース9,9の回動中心にミッションケース8から左右両外側方に延出させた車輪駆動軸の先端が入り込んで、ミッションケース8内の走行部系変速伝動部を経た走行用の動力が伝動ケース9,9内の伝動機構に伝達している。そして、走行用の動力は伝動ケース9,9内の伝動機構を介して、機体後方側に延びてその後端側側方に突出する車軸10,10に伝動し、後輪6,6が駆動回転するようになっている。
また、伝動ケース9,9はミッションケース8側を中心にして車軸10側を左右同時に及び左右単独に上下に回動して機体2全体を昇降させ左右水平を維持するがこの機構は公知であるので説明を省略する。
機体2の前後中央部で支持枠11を機体フレーム2bに前後回動可能に立設し、この支持枠11の中間部に取り付けたネジ軸13をミッションケース8の上部に設けるハンドル14と連結杆12で連結し、ハンドル14を回動して支持枠11の傾きを調整可能にしている。
支持枠11の上部には、植付け伝動ケース18を固定し、この植付け伝動ケース18の上側に固定の支持フレーム25と植付け伝動ケース18からの駆動軸26で苗供給装置40の取付枠60を支持している。また、植付け伝動ケース18に設ける横軸から後上方へ伸ばした上下のリンク27,28に苗植付体4を装着している。植付け伝動ケース18は、ミッションケース8の後部から伸びる伝動軸15で動力を伝動される。
前記左右前輪7,7は、エンジン5下方の左右中央位置で前後方向の軸心周りに回動自在に取り付けた前輪支持フレーム16の左右両側部の下方に延びるアーム部分の下端部側方に固定した車軸17,17に回転自在に取り付けている。従って、左右前輪7,7は、機体の左右中央の前後方向の軸心周りにローリング動自在となっている。
前記操縦ハンドル2aは、ミッションケース8に前端部を固定した機体フレーム2bの後端部に取り付けている。機体フレーム2bは、機体の左右中央から右側に偏った位置に配置されて後方に延び、また、前後中間部から斜め後上方に延びている。操縦ハンドル2aは、機体フレーム2bの後端部から左右に後方に延びてその各後端部をグリップ部2d、2dとしている。
次に、苗植付け体4について説明する。
苗植付け体4は、上下のリンク27,28による開閉機構によって開閉動する嘴状の苗植付け体4であり、機体を前進走行させながら苗植付け体4を昇降動させて、苗植付け体4の昇降軌跡上位側で閉じ状態の苗植付け体4の内側に上方の苗供給装置40から苗を受入れ、苗植付け体4の昇降軌跡下位側で苗植付け体4を下方に開放するように開いて内側に受入れた苗を外側に放出して苗を畝に植付ける構成としたものである。
具体的には、図2に示す如く左右に二分割した嘴部4a,4bを支持枠35で開閉可能に支持し、苗植付体4を側面視で前に傾いた略楕円形状の軌跡kを描いて動かし、左右に二分割した嘴部4a,4bが軌跡の下端部で左右に開口動作する。軌跡kの傾き角度は、支持枠11の傾きによって変更される。
なお、図3に示す如く、嘴部4a,4bは先端に向かって尖っているが、先端後側に球根が入る凹部20を設けることで、植付姿勢を良好にする。
次に、苗供給装置40について説明する。
支持枠11の上側に取り付けた植付け伝動ケース18の上に支持フレーム25を設け、ループ状に連結した苗収容体45・・・を機体平面視で前後に長円軌跡を描かせて周回移動させる前後の移動作用体51,51の駆動軸26と従動軸を支持している。苗収容体45が苗植付け体4の上方を通過するとき、苗収容体45の底蓋が開いて、苗植付け体4に苗を供給する。
図4に示すごとく、苗供給装置40の前側にオペレータが座る座席30を設けている。この座席30は機体フレーム2bに立設する支脚29に枢支すると共に連結杆31で前記支持枠11に連結し、支持枠11の後傾に伴って座席30も後傾して、座席30に座ったオペレータと苗供給装置40との間隔を一定に保つようにしている。なお、苗供給装置40の苗収容体45の上端面45aは、オペレータ側に回ってきた際にその上端面が略水平になるようにカットされ、苗の供給が行い易くなっている。なお、上端面45aは直線上だけでなく、凹曲面や凸曲面にしても良い。
座席30に座ったオペレータは、ハンドル14を回して苗植付体4の傾きを変更可能である。なお、苗植付体4の傾きは、前輪7の高さを変更しても変更される。
野菜苗の植付作業は、走行レバー33を走行にして走行装置1を駆動し、作業レバー34を作業にして苗植付体4を駆動する。そして、座席30に座ったオペレータが野菜苗を苗供給装置40の苗収容体45に投入する。苗収容体45が苗植付体4の上に周回すると底蓋を開いて野菜苗を苗植付体4に投入する。
その後、走行装置1の進行に伴って、苗植付体4が降下して畝の土中へ嘴部4a,4bを斜めに差し込み、嘴部4a,4bを左右に開き苗と補助材を土中へ残して苗植付体4が上昇する。土中の野菜苗の根元が鎮圧輪(図示省略)で軽く固められて倒れなくなる。このようなサイクルを繰り返して野菜苗の植付を進行する。
図5から図7には、別実施例として、座席30を設けた野菜苗植付機が記載されている。座席30は、機体2の前側左右中央に設けている。機体2の後側に左右幅広い苗供給装置40を設け、その下側に苗植付体4を横に4列設け、各2列の苗植付体4の後に培土板36を設けている。この培土板36は機体フレーム2bに設けた横支持杆37に前後位置調整可能に取り付けた縦支持杆38の下端に上下位置変更可能に設けている。さらに、図7の如く、苗植付体4の嘴部4a,4b外周に差込深さが分かるように色分け表示部39を表示している。
図8は、野菜苗植付機のフレーム構成の実施例を示している。機体2の下部でミッションケース8から操縦ハンドル2aに至る機体フレーム2bと苗供給装置40を取り付ける上部フレーム51とこの上部フレーム51とミッションケース8を連結する前フレーム52で側面視が略四角状の枠にすることで強固な構成になる。前フレーム52から前上方へ伸ばした支杆53で苗枠台50を取り付けている。
図9は、苗供給装置40の上方を覆う日除けフレームを設けた野菜苗植付機の実施例を示している。前記前フレーム52から立ち上げた前支柱54と操縦ハンドル2aの前から立ち上げた後支柱56及び天井梁55で囲い枠を構成し、天井梁55の上に日除け幌57を後方へ張り出し可能に取り付けている。
なお、野菜苗植付機は、ビニールハウス内で使用することが多いために、機体2に排ガスセンサを設けて、排ガス濃度が所定値を越えると警告ブザーを鳴らしてエンジン5を自動的に停止したり作業者に停止を促がしたりする。さらに、作業者に停止を促がす場合には、無線通信手段を設けて、エンジンが停止しない場合に作業者に異常状態が生じたものとしてハウス外の別の作業者に通信するようにしても良い。
野菜移植機の側面図。 苗植付体の断面図。 苗植付体の側面図。 野菜移植機の側面図。 別実施例の野菜移植機の平面図。 別実施例の野菜移植機の側面図。 苗植付体の側面図。 別実施例の野菜移植機の側面図。 別実施例の野菜移植機の側面図。
符号の説明
2 機体
4 苗植付体
40 苗供給装置

Claims (2)

  1. 苗を収容した苗植付体を地面に対して傾斜させて昇降させると共に最降下位置で苗植付体を傾斜方向と交差する方向へ開いて苗を土中に植え付ける苗の植付方法。
  2. 苗供給装置(40)の下方に設ける苗植付体(4)を機体(2)の前後方向に対して下端が前側或いは後側に向かって傾斜し、その傾斜方向へ動いて昇降する構成とすると共に、最降下位置で苗植付体(4)を機体(2)の左右方向へ開いて苗を植え付ける苗植付機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020000043A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 株式会社クボタ 移植機
JP2022010774A (ja) * 2020-06-29 2022-01-17 井関農機株式会社 移植機

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