JP2009128836A - 長尺状円偏光板とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来品よりも薄い円偏光板を提供すること、および円偏光板の生産性を従来よりも向上させること。
【解決手段】 本発明の長尺状円偏光板10は長尺状偏光子11の少なくとも一つの主面に偏光子保護フィルムを兼ねる長尺状位相差フィルム12が積層されてなる。長尺状位相差フィルム12は斜め延伸され遅相軸14がフィルム長手に対し斜め方向であり、380nm〜780nmの可視光領域のいずれかの波長で1/4波長の面内位相差を有する。積層された長尺状偏光子11と長尺状位相差フィルム12の両長辺は実質的に平行である。長尺状円偏光板10の総厚みは、好ましくは100μm〜200μm、より好ましくは100μm〜180μmである。
【選択図】 図1

Description

本発明は長尺状円偏光板とその製造方法に関する。
円偏光板は原理的には直線偏光板と1/4波長の面内位相差を有する位相差フィルム(λ/4板または1/4波長板といわれる)とが積層されてなり、位相差フィルムの遅相軸または進相軸が直線偏光板の透過軸と45°をなすように設定された光学素子である。遅相軸とは位相差フィルム面内で屈折率が最大となる方向をいう。理想的な位相差フィルムは全可視光領域(380nm〜780nm)において1/4波長の面内位相差を有するものであるが、実現が困難なので実際には可視光領域のいずれかの波長で1/4波長の面内位相差を有する位相差フィルムが用いられている(特許文献1)。
図2を参照して従来の円偏光板50の製造方法を説明する。通常、直線偏光板30はヨウ素染色されたポリビニルアルコールからなる長尺の偏光子31と、偏光子31の強度不足を補うため偏光子31の両主面に偏光子保護フィルム32が積層された積層体である(特許文献2)。偏光子31の透過軸34は長手方向に直交している。
通常、円偏光板50は長尺状の直線偏光板30から打ち抜きされた枚葉の直線偏光板33と、長尺状の位相差フィルム40から打ち抜きされた枚葉の位相差フィルム41とを積層して作製される。長手方向に延伸された長尺状の位相差フィルム40は遅相軸42が長手方向になっているため、枚葉の位相差フィルム41はフィルムの長手方向に対して斜めに打ち抜く必要がある(代表的には斜め45°)。この製法によると円偏光板50は4枚のフィルム(偏光子31、2枚の偏光子保護フィルム32、位相差フィルム40)からなるため、総厚みはそれらの厚みの合計以上となり、かなり厚くなる(例えば240μm以上)。近年、円偏光板は携帯電話や携帯情報端末に用いられることが多くなったため従来よりも薄いものが求められている。
位相差フィルム41は直線偏光板33に積層して用いられるが、直線偏光板33の透過軸34に対し遅相軸42が所定の角度をなすことを求められる。長手方向に延伸された長尺状の位相差フィルム40の遅相軸42は長手方向となるので、長尺状の位相差フィルム40は長手方向に対して所定の斜め角度で打ち抜きされる。そのため長尺状の位相差フィルム40の端付近に使用できない部分が発生し利用効率が低くなるという問題がある。それを解決するためフィルム長手方向に対し斜めにフィルムを延伸する方法が提案されている(斜め延伸と言われる)。斜め延伸により位相差フィルムの遅相軸がフィルム長手方向と所定の角度をなすようにできるため、斜め打ち抜きの必要がなくなりフィルムの利用効率が高くなる(特許文献3、4、5、6)。しかし位相差フィルムを打ち抜いてから直線偏光板と積層する方法は工数と時間がかかり生産性が低い。
特開2003−332068号公報 特開2001−315144号公報 特開2002−86554号公報 特開平2−113920号公報 特開平3−182701号公報 特開2000−9912号公報
本発明の目的は従来品よりも薄い円偏光板を提供すること、および円偏光板の生産性を従来よりも向上させることである。
本発明の長尺状円偏光板の主要部は二つの主面を有する長尺状偏光子と、長尺状偏光子の少なくとも一つの主面に積層された偏光子保護フィルムを兼ねる長尺状位相差フィルムである。長尺状位相差フィルムは斜め延伸され遅相軸がフィルム長手に対し斜め方向である。積層された長尺状偏光子と長尺状位相差フィルムの両長辺は実質的に平行である。長尺状位相差フィルムは380nm〜780nmの可視光領域のいずれかの波長で1/4波長の面内位相差を有し、遅相軸が長尺状円偏光板の長辺に対して斜め方向である。円偏光板は直線偏光を円偏光に、また円偏光を直線偏光に変換する機能を有する光学素子である。なお「長尺状」とは長辺が短辺の10倍以上の長さという意味である。「斜め」とはその方向がフィルム長手方向と実質的に平行でも直交でもないという意味である。「実質的に平行」とは平行からの傾きが±5°以内、「実質的に直交」とは直交からの傾きが±5°以内であるという意味である。
本発明の要旨は次の通りである。
(1)本発明の長尺状円偏光板は、二つの主面を有する長尺状偏光子の少なくとも一つの主面に、偏光子保護フィルムを兼ねる長尺状位相差フィルムが積層された、長辺が短辺の10倍以上の長さである長尺状円偏光板であって、前記長尺状位相差フィルムは、長手方向と実質的に平行でも直交でもない斜め方向に延伸されており、380nm〜780nmの可視光領域のいずれかの波長で1/4波長の面内位相差を有し、遅相軸が前記長尺状円偏光板の長辺と実質的に平行でも直交でもないことを特徴とする。
(2)本発明の長尺状円偏光板は、前記長尺状円偏光板の総厚みが100μm〜200μmであることを特徴とする。
(3)本発明の長尺状円偏光板は、前記長尺状位相差フィルムの厚みが40μm〜100μmであることを特徴とする。
(4)本発明の長尺状円偏光板は、前記長尺状位相差フィルムがノルボルネン系ポリマーからなることを特徴とする。
(5)本発明の長尺状円偏光板は、前記長尺状位相差フィルムの遅相軸が前記長尺状円偏光板の長手方向と実質的に45°をなすことを特徴とする。
(6)本発明の長尺状円偏光板は、前記長尺状位相差フィルムが前記長尺状偏光子の主面に接着層を介して積層されたことを特徴とする。
(7)本発明の長尺状円偏光板は、前記接着層の厚みが1μm〜10μmであることを特徴とする。
(8)本発明の長尺状円偏光板の製造方法は、上記の長尺状円偏光板の製造方法であって、長尺状偏光子の少なくとも一つの主面に、偏光子保護フィルムを兼ねる斜め延伸された長尺状位相差フィルムを、各々の長手方向が実質的に平行な状態で積層する工程を含むことを特徴とする。
斜め延伸された位相差フィルムは従来の長手延伸された位相差フィルムと偏光子保護フィルムの機能を兼ねるため、少なくともフィルム1枚分の厚み(例えば40μm〜100μm)を減らすことができ、薄型の円偏光板を実現することができる。長手方向に延伸された従来の位相差フィルムは遅相軸が長手方向なので、透過軸が長手方向と直交する通常の偏光子に対して斜めに積層しなければならない。そのため従来の位相差フィルムは積層前に斜めに打ち抜きしなければならなかった。これにより位相差フィルムの端に利用できない部分が生じ利用効率が低下した。一方本発明に用いられる斜め延伸された長尺状位相差フィルムは遅相軸が長手方向に対して斜めになっているため、長尺状偏光子とそれぞれの長辺が平行状態で長尺状のまま連続的に積層することができる。長尺状のまま連続的に積層する方法は、従来の打ち抜いてから枚葉を積層する方法に比べ自動化が容易で工数が少なくて済み作業時間が短かいため生産性が高い。また利用できない部分が少なくなるため位相差フィルムの利用効率を高くすることができる。
[長尺状円偏光板]
図1を参照して本発明の円偏光板の製造方法を説明する。本発明の長尺状円偏光板10は長尺状偏光子11の少なくとも一つの主面に偏光子保護フィルムを兼ねる長尺状位相差フィルム12が積層されてなる。他の主面には位相差を有しない長尺状偏光子保護フィルム13が積層されている。長尺状位相差フィルム12は斜め延伸され、遅相軸14がフィルム長手に対し斜めであり、380nm〜780nmの可視光領域のいずれかの波長で1/4波長の面内位相差を有する。積層された長尺状偏光子11、長尺状位相差フィルム12、長尺状偏光子保護フィルム13の長辺は実質的に平行である。長尺状円偏光板10の総厚みは、好ましくは100μm〜200μm、より好ましくは100μm〜180μmである。このように総厚みが薄くなることで携帯電話や携帯情報端末に容易に用いられるようになる。
[長尺状偏光子]
本発明に用いられる長尺状偏光子11に特に制限はないが、好ましくはヨウ素または二色性色素で染色したポリビニルアルコールフィルムが用いられる。このような長尺状偏光子11は、例えば特開2001−315144号公報に記載の方法により得ることができる。長尺状偏光子11の厚みに特に制限はないが、通常20μm〜50μmである。長尺状偏光子11の透過軸15は長尺状円偏光板10の長手方向と実質的に直交する。透過軸15の方向とは長尺状偏光子11の面内で透過率が最大となる方向をいう。長尺状偏光子11の偏光度は、好ましくは98%以上である。
[長尺状位相差フィルム]
本発明に用いられる偏光子保護フィルムを兼ねる長尺状位相差フィルム12は、長尺状偏光子11の強度不足を補うため、長尺状偏光子11の二枚の主面の少なくとも一方の主面に積層される(両主面に積層されてもよく、その場合は長尺状偏光子保護フィルム13が不要となる)。本発明に用いられる長尺状位相差フィルム12は斜め延伸されており、遅相軸14が長手方向に対して斜めであり、可視光領域のいずれかの波長で1/4波長となる面内位相差を有する。長尺状位相差フィルム12は遅相軸14方向が長尺状円偏光板10の長手方向に対して実質的に平行でも直交でもない所望の角度で斜めに長尺状偏光子11に積層される。長尺状位相差フィルム12の厚みは、好ましくは40μm〜100μmである。これらの特性と構成により本発明の長尺状円偏光板10は直線偏光を円偏光に、また円偏光を直線偏光に変換する機能を有する。
長尺状位相差フィルム12の材料は斜め延伸して1/4波長となる面内位相差を発現し、かつ透明であれば特に制限されないが、位相差変動の小さい特徴を有するノルボルネン系ポリマーが好ましく用いられる。
長尺状位相差フィルム12はいわゆる1/4波長板である。理想的な1/4波長板は全可視光領域で面内位相差が1/4波長であるが、本発明に用いられる長尺状位相差フィルム12においてはその必要はなく、可視光領域の少なくとも一部で1/4波長をほぼ満たせばよい。例えば1/4波長板の波長550nmでの厳密な面内位相差は137.5nmであるが、1/4波長をほぼ満たすとは波長550nmでの面内位相差が120nm〜160nmの範囲内であることをいう。
長尺状位相差フィルム12の遅相軸14は、好ましくは長尺状円偏光板10の長手方向と実質的に45°をなす。また長尺状位相差フィルム12の遅相軸14は、好ましくは長尺状偏光子11の透過軸15と実質的に45°をなす。「実質的に45°をなす」とは基準の方向に対して時計回り、および反時計回りに45°±5°以内の角度をなすことをいう。
[長尺状偏光子保護フィルム]
長尺状偏光子の一方の主面には長尺状偏光子保護フィルム13を積層してもよい。長尺状偏光子保護フィルム13の厚みは通常40μm〜100μmである。長尺状偏光子保護フィルム13の材料としては面内の位相差が少なく透明なものであれば特に制限はないが、スチレン系ポリマー、(メタ)アクリル系ポリマー、エステル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ノルボルネン系ポリマー、イミド系ポリマー、セルロース系ポリマー、カーボネート系ポリマーなどが用いられる。
[接着層]
本発明に用いられる長尺状位相差フィルム12は、好ましくは長尺状偏光子11の表面に接着層(図示しない)を介して積層される。接着層に特に制限はなく、接着剤層やアンカーコート層が挙げられる。また接着層は被着体の表面にアンカーコート層が形成され、その上に接着剤層が形成されたような多層構造でもよい。接着剤層はヘアーラインと呼ばれる肉眼で認知できないような薄い層でもよい。接着層の厚みは、好ましくは1μm〜10μmである。この範囲であれば実用上十分な接着力と接着時間で、長尺状位相差フィルム12を長尺状偏光子11の表面に接着、積層することができる。接着層を形成する材料に特に制限はなくビニルアルコール系接着剤、ウレタン系接着剤などが挙げられる。
[長尺状円偏光板の製造方法]
本発明の長尺状円偏光板10の製造方法は長尺状偏光子11の少なくとも一主面に、偏光子保護フィルムを兼ねる斜め延伸された長尺状位相差フィルム12を積層する工程を含む。このとき長尺状偏光子11と長尺状位相差フィルム12の各々の長辺が実質的に平行な状態で積層がおこなわれる。この製法により長尺状偏光子11と斜め延伸された長尺状位相差フィルム12とを連続的に積層でき、かつ各部材を余すところなく効率よく利用できるようになる。
長尺状位相差フィルムを斜め延伸する方法に特に制限はなく、例えば特開2002−86554号公報に記載の方法、特開平2−113920号公報に記載の方法、特開平3−182701号公報に記載の方法、特開2000−9912号公報に記載の方法などを適宜選択して実施することができる。延伸条件は長尺状位相差フィルムの熱特性に応じて適宜設定する。例えば延伸温度はガラス転移温度より10℃〜30℃高い温度で行なうことが好ましい。延伸倍率は1/4波長の面内位相差を有するように設定される。
[長尺状積層体]
本発明の長尺状円偏光板10は他の光学部材が積層されて長尺状積層体(図示しない)とされてもよい。その一実施形態として、長尺状位相差フィルムの積層されていない側の主面に液晶パネルに貼り着けるための粘着剤層を備える長尺状積層体がある。他の実施形態としては、長尺状位相差フィルムの積層されている側の主面に液晶化合物の固化層または硬化層を備える長尺状積層体がある。液晶化合物の固化層または硬化層を備えた長尺状積層体は、TNモードやECBモードの液晶セルの視野角を拡大する効果を有するため、TNモードやECBモードの液晶セルを備えた液晶表示装置に好適に用いられる。
[長尺状円偏光板の用途]
本発明の長尺状円偏光板10は代表的には枚葉の円偏光板20に打ち抜き切断されて任意の光学用途に用いられる。打ち抜き切断する方法としてはトムソン抜き、レーザーカット、金型打ち抜きなど任意の方法が用いられる。本発明の長尺状円偏光板10から得られる円偏光板20はパソコンモニター、ノートパソコン、コピー機などのOA機器、携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末、携帯ゲーム機などの携帯機器、ビデオカメラ、テレビ、電子レンジなどの家庭用機器、バックモニター、カーナビゲーション、カーオーディオなどの車載用機器、店舗用モニターなどの展示機器、監視用モニターなどの警備機器、介護用モニター、医療用モニターなどの医療機器の液晶表示装置に使われる。特に携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末、携帯ゲーム機などの携帯機器に好適である。
[実施例]
厚み75μmの長尺状ポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製、商品名「9P75R」)を、30℃に保持したヨウ素とヨウ化カリウム配合の染色浴にて、染色しながらロール延伸機を用いて2.5倍に一軸延伸した。次いで60℃に保持したホウ酸とヨウ化カリウム配合の水溶液中で架橋反応を行ないながら、長尺状ポリビニルアルコールフィルムを元長の6倍となるように一軸延伸し、厚み25μm、偏光度99%の長尺状ポリビニルアルコール系偏光子Aを作製した。
長尺状位相差フィルムとして長尺状ノルボルネン系ポリマーフィルムを特開2002−86554号公報の図1に記載の方法により、長手方向を基準に時計回り45°方向に遅相軸が生じるように斜め延伸し、長尺状ノルボルネン系位相差フィルムBを作製した。長尺状ノルボルネン系位相差フィルムBの厚みは30μm、波長550nmでのレターデーションRe[550]は140nmであった。
次に長尺状ポリビニルアルコール系偏光子Aの一主面に上記の長尺状ノルボルネン系位相差フィルムBを厚み5μmの接着層(三井化学ポリウレタン社製 商品名「タケネートM631N」)を介して積層した。さらに長尺状ポリビニルアルコール系偏光子Aの他の主面に厚み80μmの延伸されていない長尺状セルロース系ポリマーフィルムC(富士フイルム社製 商品名「フジタックTDY−80UL」)を厚み5μmの接着層を介して積層し長尺状円偏光板Dを作製した。長尺状円偏光板Dの層構成は接着層を除くと、長尺状セルロース系ポリマーフィルムC/長尺状ポリビニルアルコール系偏光子A/長尺状ノルボルネン系位相差フィルムBの3枚構成である。
次に長尺状円偏光板Dを金型を用いて長手方向に平行に打ち抜き切断し、16インチ液晶パネル用(256mm×314mm)の枚葉の円偏光板Eを作製した。表1に示すようにこの長尺状円偏光板Dの厚みは145μm、利用効率は12枚であった。利用効率は1300mm×1200mmの長方形のフィルムから16インチ液晶パネル用の枚葉の円偏光板(256mm×314mm)が取れる枚数を示す。
Figure 2009128836
[比較例]
実施例と同様の方法で作製した長尺状ポリビニルアルコール系偏光子Aの両主面に、実施例と同じ長尺状セルロース系ポリマーフィルムC(富士フイルム社製 商品名「フジタックTDY−80UL」)を実施例と同じ厚み5μmの接着層を介して積層し、長尺状偏光板Uを作製した。
次に長尺状偏光板Uを金型を用いて打ち抜き切断し16インチ液晶パネル用の枚葉の偏光板V(256mm×314mm)を作製した。次に長手方向に延伸された厚み30μmの長尺状のノルボルネン系位相差フィルムを長手方向を基準として時計回りに斜め45°方向で打ち抜き切断し、枚葉のノルボルネン系位相差フィルムWを作製した。ノルボルネン系位相差フィルムWの波長550nmでのレターデーションRe[550]は140nmであった。
偏光板Vの一方の主面に枚葉の位相差フィルムWを厚み20μmの接着層(アクリル系粘着剤)を介して積層し、枚葉の円偏光板Xを作製した。枚葉の円偏光板Xの層構成は接着層を除くと、セルロース系ポリマーフィルムC/ポリビニルアルコール系偏光子A/セルロース系ポリマーフィルムC/ノルボルネン系位相差フィルムWの4枚構成である。表1に示すようにこの円偏光板Xの厚みは245μm、利用効率は9枚であった。
[評価]
本発明の実施例の長尺状円偏光板Dおよび枚葉円偏光板Eの厚みは145μm、それに対して比較例の枚葉円偏光板Xは245μmであり、本発明により円偏光板の厚みが100μm薄くできた。また本発明の実施例の長尺状円偏光板Dの利用効率は12枚、それに対して比較例の円偏光板Xは9枚であり、本発明により利用効率が33%向上した。さらに実施例の長尺状円偏光板Dは長尺状ポリビニルアルコール系偏光子Aと長尺状ノルボルネン系位相差フィルムBを長手方向を一致させて長尺状のまま連続的に積層できるので、従来の枚葉の偏光板Vと枚葉のノルボルネン系位相差フィルムWを位置合わせしながら積層する方法に比べ自動化が容易で工数が少なくて済み作業時間が短かいため生産性が高い。
[測定方法]
[厚みの測定方法]
厚みが10μm未満の場合は薄膜用分光光度計(大塚電子株式会社製 製品名「瞬間マルチ測光システム MCPD−2000」)を用いて測定した。厚みが10μm以上の場合はマイクロメーター(アンリツ株式会社製 製品名「デジタルマイクロメーター KC−351C型」)を用いて測定した。
[偏光度の測定方法]
グラントムソン偏光子を備えた分光光度計(日本分光社製 製品名「V−7100」)を用いて、波長380nm〜780nmの範囲の偏光透過スペクトルを測定した。このスペクトルから視感度補正を行なった最大透過率方向の直線偏光の透過率Yおよび最大透過率方向に直交する方向の直線偏光の透過率Yを求め、次式により偏光度を算出した。
偏光度=(Y−Y)/(Y+Y
本発明の円偏光板の製造方法の説明図 従来の円偏光板の製造方法の説明図
符号の説明
10 長尺状円偏光板
11 長尺状偏光子
12 長尺状位相差フィルム
13 長尺状偏光子保護フィルム
14 遅相軸
15 透過軸
20 枚葉の円偏光板
30 直線偏光板
31 偏光子
32 偏光子保護フィルム
33 直線偏光板
34 透過軸
40 長尺状位相差フィルム
41 枚葉の位相差フィルム
42 遅相軸
50 枚葉の円偏光板

Claims (8)

  1. 二つの主面を有する長尺状偏光子の少なくとも一つの主面に、偏光子保護フィルムを兼ねる長尺状位相差フィルムが積層された、長辺が短辺の10倍以上の長さである長尺状円偏光板であって、前記長尺状位相差フィルムは、長手方向と実質的に平行でも直交でもない斜め方向に延伸されており、380nm〜780nmの可視光領域のいずれかの波長で1/4波長の面内位相差を有し、遅相軸が前記長尺状円偏光板の長辺と実質的に平行でも直交でもないことを特徴とする長尺状円偏光板。
  2. 前記長尺状円偏光板の総厚みが100μm〜200μmであることを特徴とする請求項1に記載の長尺状円偏光板。
  3. 前記長尺状位相差フィルムの厚みが40μm〜100μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の長尺状円偏光板。
  4. 前記長尺状位相差フィルムがノルボルネン系ポリマーからなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の長尺状円偏光板。
  5. 前記長尺状位相差フィルムの遅相軸が前記長尺状円偏光板の長手方向と実質的に45°をなすことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の長尺状円偏光板。
  6. 前記長尺状位相差フィルムが前記長尺状偏光子の主面に接着層を介して積層されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の長尺状円偏光板。
  7. 前記接着層の厚みが1μm〜10μmであることを特徴とする請求項6に記載の長尺状円偏光板。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の長尺状円偏光板の製造方法であって、長尺状偏光子の少なくとも一つの主面に、偏光子保護フィルムを兼ねる斜め延伸された長尺状位相差フィルムを、各々の長手方向が実質的に平行な状態で積層する工程を含むことを特徴とする長尺状円偏光板の製造方法。
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