JP2009127843A - ドグクラッチ及び動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】係合状態への切り替え時に発生する動力損失を従来よりも低減できるとともに装置を小型化することができ、さらに解放状態から係合状態に切り替える際の制御を簡略化することが可能なドグクラッチを提供する。
【解決手段】係合状態と解放状態とに切り替え可能なハブ41及びプランジャ51を備えたドグクラッチ40において、ハブ41は、外周ドラム43と、外周ドラム43と同軸に配置され、外周ドラム43に対して基準位置から左右にそれぞれ所定角度分回転するように外周ドラム43に支持されるとともに前記歯列が設けられる内周ドラム44と、解放状態において内周ドラム44が基準位置に戻るように内周ドラム44を周方向に付勢するスプリング49、49と、歯列45を形成する複数の歯46のプランジャ51と対向する側の先端にそれぞれ設けられ、中央に向かって漸次幅が薄くなる楔状の突出部50と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、それぞれが歯列を有する一対の係合部材を備え、係合状態においてこれら一対の係合部材の歯列を互いに噛み合わせるドグクラッチ及び動力伝達装置に関する。
それぞれが歯列を有する一対の係合部材を互いの歯列を噛み合わせて係合させる係合状態と互いの歯列を離間させる解放状態とに切り替えることにより、一対の係合部材間の動力伝達の許容及び阻止を切り替えるドグクラッチが知られている。このようなドグクラッチにおいては、解放状態から係合状態に切り替える際、一方の係合部材の歯列と他方の係合部材の歯列とが噛み合うように一対の係合部材の回転数を同期させる必要がある。そこで、ドグクラッチを解放状態から係合状態に切り替える際、一方の係合部材と他方の係合部材の間に介在して一方の係合部材と同じ回転数で回転する回転部材を他方の係合部材に押し付け、摩擦を利用して一方の係合部材の回転を他方の係合部材に徐々に伝達させて一対の係合部材の回転数を同期させる同期機構(シンクロナイザーとも呼ばれる。)を備えたドグクラッチが知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2〜4が存在する。
特開平4−95642号公報 特開2004−345527号公報 特開2006−38136号公報 特開2001−330055号公報
特許文献1の同期機構では、摩擦を利用して一対の係合部材の回転を同期させるため、ドグクラッチを係合状態に切り替える際にこの摩擦による動力損失が発生する。また、特許文献1のドグクラッチでは一対の係合部材の間に同期機構を設ける必要があるため、ドグクラッチが大型化するおそれがある。
そこで、本発明は、係合状態への切り替え時に発生する動力損失を従来よりも低減できるとともに装置を小型化することができ、さらに解放状態から係合状態に切り替える際の制御を簡略化することが可能なドグクラッチ及び動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明のドグクラッチは、同軸かつ互いに対向するように配置され、少なくとも一方を軸線方向に移動させることによりそれぞれに設けられた歯列が互いに噛み合って係合する係合状態と互いの歯列が離間する解放状態とに切り替え可能であり、かつ少なくとも一方が回転体であるとともに互いに異なる回転伝達部材に接続される一対の係合部材を備えたドグクラッチにおいて、前記一対の係合部材のうちの少なくとも一方は、前記回転伝達部材に接続される円筒状の本体と、前記本体と同軸に配置され、前記本体に対して基準位置から左右にそれぞれ所定角度分回転するように前記本体に支持されるとともに前記歯列が設けられる円筒状のドラム部と、前記解放状態において前記ドラム部が前記基準位置に戻るように前記ドラム部を周方向に付勢する付勢手段と、前記歯列を形成する複数の歯の他方の係合部材と対向する側の先端にそれぞれ設けられ、中央に向かって漸次幅が薄くなる楔状の突出部と、を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明のドグクラッチによれば、一対の係合部材の回転が同期していない状態、すなわち位相がずれた状態で一対の係合部材を解放状態から係合状態に切り替えても、本体に支持されたドラム部が基準位置から左又は右に回転することによって一対の係合部材の位相のずれが吸収されるので、互いの歯列を噛み合わせて一対の係合部材を係合させることができる。また、ドラム部の各歯の先端には突出部を設けたので、この突出部に沿って他方の係合部材の歯をドラム部の歯と歯の間に導くことができる。このように本発明のドグクラッチでは、一対の係合部材の回転を同期させることなくドグクラッチを係合させることができる。そのため、一対の係合部材を解放状態から係合状態に切り替える際の制御を簡略化できる。また、一対の係合部材の回転を同期させる機構が不要であるため、装置を小型化することができる。さらに、一対の係合部材の回転を同期させる必要がないため、回転を同期させるために動力が消費されることがない。従って、従来よりも動力損失を低減することができる。
本発明のドグクラッチの一形態においては、前記所定角度として、前記ドラム部に設けられて前記歯列を形成する歯の半分の幅に相当する角度が設定されてもよい(請求項2)。この場合、ドラム部が本体に対して無駄に回転することを防止しつつ、本体に対するドラム部の回転にて一対の係合部材の位相のずれを吸入することができる。
本発明のドグクラッチ装置の一形態においては、前記本体の内側に前記ドラム部が配置されて前記ドラム部の内周面に前記歯列が設けられ、前記本体の内周面に凹部が設けられるとともに前記ドラム部の外周面には前記凹部に挿入され、前記凹部との間に隙間が設けられるように形成される凸部が設けられ、前記付勢手段は、前記隙間に配置されて前記凸部を周方向の左右から付勢する一対のばね部材を備え、前記本体が接続される前記回転伝達部材として前記ドグクラッチに回転を伝達する回転部材又は所定の固定部材が設定されてもよい(請求項3)。このように本体の内周面に設けた凹部にドラム部に設けた凸部を挿入し、凸部を周方向の左右からばね部材で付勢することにより、内周面に歯列が設けられたドラム部を本体にて所定角度分回転可能なように支持することができる。そのため、係合時における一対の係合部材の位相のずれを本体に対するドラム部の回転にて吸収することができる。
本発明のドグクラッチの一形態においては、前記本体の外側に前記ドラム部が配置されて前記ドラム部の外周面に前記歯列が設けられ、前記本体の外周面に凸部が設けられるとともに前記ドラム部の内周面には前記凸部が挿入され、前記凸部との間に隙間が設けられるように形成される凹部が設けられ、前記付勢手段は、前記隙間に配置されて前記凸部を中心として前記凹部を周方向の左右に付勢する一対のばね部材を備え、前記本体が接続される前記回転伝達部材として前記ドグクラッチに回転を伝達する回転部材又は所定の固定部材が設定されてもよい(請求項4)。この形態によれば、外周面に歯列が設けられたドラム部を本体にて所定角度分回転可能なように支持することができる。そのため、係合時における一対の係合部材の位相のずれを本体に対するドラム部の回転にて吸収することができる。
本発明の動力伝達装置は、入力軸に伝達された動力を遊星歯車機構を介して出力軸に出力する動力伝達装置において、上述したドグクラッチが、前記遊星歯車機構のサンギア、キャリア及びリングギアの3つの要素のうちのいずれか一つの要素の回転を停止させて前記出力軸の回転数を前記入力軸の回転数より高くするオーバードライブ機構として設けられることにより、上述した課題を解決する(請求項5)。
本発明の動力伝達装置によれば、上述したドグクラッチがオーバードライブ機構として設けられているので、上述したドグクラッチと同様に一対の係合部材を解放状態から係合状態に切り替える際の制御を簡略化できる。また、装置を小型化することができる。さらに、従来よりも動力損失を低減することができる。
以上に説明したように、本発明によれば、一対の係合部材の回転を同期させることなくドグクラッチを係合させることができるので、一対の係合部材を解放状態から係合状態に切り替える際の制御を簡略化できる。また、一対の係合部材の回転を同期させる機構が不要であるため、装置を小型化することができる。さらに、一対の係合部材の回転を同期させるために動力が消費されることがないため、従来よりも動力損失を低減することができる。
図1は、本発明の一形態に係る動力伝達装置としてのトランスミッションのスケルトン図を示している。このトランスミッション10は車両に搭載され、内燃機関(以下、エンジンと称することがある。)100、第1モータジェネレータ(MG)200、及び第2モータジェネレータ(MG)300のそれぞれで発生した動力を車両の走行状態に応じて適切に駆動輪に伝達するものである。なお、第1MG200及び第2MG300は電動機及び発電機として機能させることが可能な周知のものである。第1MG200のステータ201は車体に固定され、ロータ202がトランスミッション10に接続される。また、第2MG300も同様にステータ301が車体に固定され、ロータ302がトランスミッション10に接続されている。トランスミッション10は、第1遊星歯車機構20と、第2遊星歯車機構30と、ドグクラッチ40と、第2MG300のロータ202とトランスミッション10の出力軸11とを接続する第2MG減速部60とを備えている。また、トランスミッション10は、第1遊星歯車機構20、第2遊星歯車機構30及びドグクラッチ40が内部に配置されるケース70を備えている。なお、図1において軸線Axより上半分はドグクラッチ40が解放状態の場合の図であり、下半分はドグクラッチ40が係合状態の場合の図である。
第1遊星歯車機構20は、第1MG200のロータ202と一体回転するように設けられ、内部をエンジン100のクランク軸101が貫通する中空状のサンギア軸21と、サンギア軸21と一体回転するサンギア22と、サンギア22と噛み合いつつその周囲を公転する複数の遊星ギア(プラネタリギア)23、23と、遊星ギア23と噛み合うリングギア24と、遊星ギア23をサンギア軸21の軸線Axの回りに回転自在に支持し、エンジン100のクランク軸101と一体回転するキャリア25とを備えている。第2遊星歯車機構30は、ドグクラッチ装置40の第1係合部材としてのハブ41が一体回転するように設けられ、内部をクランク軸101と同軸に設けられる出力軸11が貫通する中空状のサンギア軸31と、サンギア軸31と一体回転するサンギア32と、サンギア32と噛み合いつつその周囲を公転する複数の第1遊星ギア33、33と、第1遊星ギア33、33と噛み合う第2遊星ギア34、34と、第2遊星ギア34と噛み合うリングギア35と、第1遊星ギア33及び第2遊星ギア34をサンギア軸32の軸線Axの回りに回転自在に支持し、第1遊星歯車機構20のリングギア24と一体回転可能に設けられるキャリア36とを備えている。すなわち、第2遊星歯車機構30は、サンギア32とリングギア35とが第1遊星ギア33及び第2遊星ギア34を介して接続されるダブルピニオンプラネタリギアである。図1に示したように第1遊星歯車機構20の遊星ギア23は、第2遊星歯車機構30のリングギア35とこのリングギア35が回転するとその回転と連動してサンギア22の公転するように連結部材37で連結されている。なお、これらの遊星歯車機構20、30は周知のトランスミッションに設けられるものと同じでよいため、詳細な説明は省略する。なお、このトランスミッション10においては、クランク軸101及びサンギア軸21から動力が入力されるので、これらが本発明の入力軸に相当する。
図2に拡大して示したようにドグクラッチ40は、係合部材としてのハブ41と、ケース70に固定される固定部42とを備えている。図3は、図1のIII−III線におけるハブ41の断面を示している。図3に示したようにハブ41は、回転部材としてのサンギア軸31に接続される本体としての外周ドラム43と、外周ドラム43の内側に外周ドラム43と同軸に配置されて外周ドラム43に支持されるドラム部としての内周ドラム44と、を備えている。なお、外周ドラム43及び内周ドラム44の形状は、それぞれ円筒状である。内周ドラム44の内周面44aには、歯列45が形成されるように複数の歯46が設けられいる。外周ドラム43の内周面43aには90°毎に凹部47が形成されている。内周ドラム44の外周面44bには内周ドラム44の凹部47に挿入される凸部48が90°毎に設けられている。図3に示したようにこの凸部48は、凹部47に挿入された状態において凹部47との間に1本分の歯46の幅に相当する隙間Sが設けられるように凹部47より小さく形成されている。
内周ドラム44は、凹部45の中心と凸部48の中心とが一致する位置、すなわち図3に示した位置が基準位置として設定され、各凹部45には内周ドラム44に力が作用していない状態において内周ドラム44がこの基準位置に戻るように凸部48を周方向の左右から付勢するばね部材としての一対のスプリング49が設けられている。そのため、これらスプリング49が本発明の付勢手段に相当する。このように凸部48を一対のスプリング49にて周方向の左右から付勢することにより、内周ドラム44が基準位置にあるときに凸部48の左右にほぼ均等な隙間S1、S2を形成することができる。上述したように隙間Sは2本分の歯46の幅に相当する大きさであるため、このように凸部48の左右に隙間S1、S2を形成することにより、内周ドラム44を外周ドラム43に対して左右に歯46の幅の半分に相当する所定角度分回転させることができる。内周ドラム44が外周ドラム43に対して所定角度回転した後は凸部48が凹部47と接触するので、内周ドラム44が外周ドラム43に対してそれ以上回転することが阻止される。
図4は、図3の矢印IV方向から見た歯46を示している。図4に示したように歯46の先端には、中央に向かって漸次幅Wが薄くなって先端が尖る楔状の突出部50が設けられている。この突出部50は、その先端が図1の左方向、すなわちプランジャ51がある方向を向くように歯46に設けられる。なお、内周ドラム44に設けられる他の歯46にも同様に突出部50がそれぞれ設けられている。
固定部42は、ハブ41と同軸に配置され、外周面51aに歯列52が形成されるように複数の歯53が形成される係合部材としてのプランジャ51と、プランジャ51を軸線Ax方向、すなわち図2の左右方向に往復動自在かつ軸線Ax回りに回転不能に支持するサポートメンバ54と、を備えている。サポートメンバ54は、プランジャ51の歯列52がハブ41の歯列45と噛み合う係合位置、すなわち図1の下半分の図に示した位置とハブ41の歯列45とプランジャ51の歯列52とが離間する解放位置、すなわち図1の上半分の図に示した位置との間でプランジャ51を移動させることが可能なようにプランジャ51を支持している。また、固定部42は、ケース70に固定されるヨーク55、56と、これらヨーク55、56にて支持される電磁コイル部57と、ヨーク55とプランジャ51との間に設けられ、プランジャ53を図2の左方向に付勢するリターンスプリング58とを備えている。
このドグクラッチ40においては、電磁コイル部57への通電を実行して電磁コイル部57にて電磁力を発生させると、図1の下半分に示したようにプランジャ51を係合位置に移動させることができる。この際、ハブ41の歯列45とプランジャ51の歯列52とが噛み合うとハブ41とプランジャ51とが係合状態に切り替わる。以降、ハブ41とプランジャ51とが係合状態になることをドグクラッチ40が係合状態になると称することがある。一方、電磁コイル部57への通電を停止させると図1の上半分に示したようにリターンスプリング58によってプランジャ51が解放位置に戻される。そのため、ハブ41とプランジャ51とが解放状態に切り替わる。以降、ハブ41とプランジャ51とが解放状態になることをドグクラッチ40が解放状態になると称することがある。このようにドグクラッチ40の状態に切り替えは、電磁コイル部57の動作を制御することにて行われる。
図5は、ドグクラッチ40が係合状態のときのトランスミッション10の共線図の一例を示している。図5の縦軸は回転数を示している。また、図5の符号S、C、Rは、それぞれ第1遊星歯車機構20のサンギア22、キャリア25、リングギア24を示し、符号S’、C’、R’は、それぞれ第2遊星歯車機構30のサンギア32、キャリア36、リングギア35を示している。図5に示したようにドグクラッチ40を係合状態にしてドグクラッチ40をロックさせるとドグクラッチ40における回転数が0になるため、トランスミッション10の状態を出力軸11の回転数がエンジン100の回転数よりも高くなる状態、いわゆるオーバードライブ状態にすることができる。そのため、ドグクラッチ40は、トランスミッション10においてオーバードライブ機構として機能する。
電磁コイル部57の動作は、モータジェネレータコントロールユニット(MGCU)80にて制御される。MGCU80は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、例えば要求される駆動力及び第1MG200、第2MG300に接続されたバッテリ(不図示)の充電状態などに基づいて第1MG200及び第2MG300が電動機又は発電機として機能するようにその動作を切り替える周知のコンピュータユニットである。これらの制御は、アクセル開度に対応する信号を出力するアクセル開度センサ81などMGCU80に接続される各種センサの出力信号を参照して行われる。これらの他にも種々のセンサがMGCU80には接続されるが、それらの図示は省略した。
エンジン100の制御は、エンジンコントロールユニット(ECU)90にて制御される。ECU90は、マイクロプロセッサ、及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、各種センサの出力信号に基づいてエンジン100の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU90に接続されるセンサとしては、例えばクランク軸101の回転速度(回転数)に対応する信号を出力するクランク角センサ91、車両の速度に対応する信号を出力する車速センサ92等がある。その他にもECU90には各種センサが接続されるが、それらの図示は省略した。そして、図1に示したようにMGCU80とECU90とは、互いに情報を共有可能なように接続されている。
MGCU80は、運転者から車両に要求された出力及び車両の走行状態等に応じてドグクラッチ40を係合状態及び解放状態のいずれの状態にて動作させるべきか判定し、状態の切り替えが必要な場合は動作させるべき状態に切り替わるように電磁コイル部51の動作を制御する。図6は、エンジン100の運転状態及び車両の走行状態等に応じてドグクラッチ40の状態を適切な状態に切り替えるためにMGCU80がその動作中に所定の周期で繰り返し実行するドグクラッチ制御ルーチンを示している。
図6の制御ルーチンにおいてMGCU80は、まずステップS11でエンジン100の運転状態及び車両の走行状態を取得する。エンジン100の運転状態としては例えばクランク軸101の回転数、アクセル開度などが取得される。車両の走行状態としては、例えば車速が取得される。次のステップS12においてMGCU80は、ドグクラッチ装置40を解放状態から係合状態に切り替える所定の係合条件が成立したか否か判断する。所定の係合条件は、例えば運転者によってアクセルが開けられてトランスミッション10の状態をオーバードライブ状態に切り替える必要がある場合に成立したと判断される。
所定の係合条件が成立したと判断した場合はステップS13に進み、MGCU80はハブ41の回転数がほぼ0、すなわちハブ41の回転を停止させる制御(以下、回転停止制御と称することがある。)を実行する。この回転停止制御は、ドグクラッチ40が解放状態のときに図5に示した共線図と同様にドグクラッチ40における回転数が0になるように第1MG200の回転数を制御することによって行われる。続くステップS14においてMGCU80は、電磁コイル部57への通電を実行してプランジャ51を係合位置に移動させるドグクラッチ係合制御を実行する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、所定の係合条件が不成立と判断した場合はステップS15進み、MGCU80はドグクラッチ40を係合状態から解放状態に切り替える所定の解放条件が成立しているか否か判断する。所定の解放条件は、例えば運転者から車両に要求されたトルクの値がトランスミッション10をオーバードライブ状態に維持した状態で出力させることが可能なトルクの最大値より大きい場合に成立したと判断される。所定の解放条件が不成立と判断した場合は今回の制御ルーチンを終了する。一方、所定の解放条件が成立したと判断した場合はステップS16に進み、MGCU80は回転停止制御を実行する。なお、ドグクラッチ40が係合状態のときはハブ41の回転がプランジャ51によって阻止されるため、ハブ41の回転数が0であるが、サンギア軸31に作用するトルクによってハブ41の歯46がプランジャ51の歯53に押し付けられている。そこで、ハブ41に作用するトルクをほぼ0、すなわちハブ41の回転数が0になるように第1MG200の回転数を調整する。続くステップS17においてMGCU80は、電磁コイル部57への通電を停止させ、リターンスプリング58にてプランジャ51を解放位置に移動させる。これにより、ドグクラッチ40が解放状態に切り替わる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
図3に示したようにハブ41の歯列45は内周ドラム44に設けられており、内周ドラム44は歯46の幅の半分に相当する角度ずつ左右に回転可能なように外周ドラム43に支持されている。そのため、プランジャ51の歯53と歯53の間とハブ41の歯46とが対向しない状態、言い換えるとハブ41とプランジャ51の回転が同期していない状態でプランジャ51を係合位置に移動させても内周ドラム44が左又は右に回転することによってハブ41とプランジャ51との位相のずれを吸入するので、ハブ41の歯列45とプランジャ51の歯列52とを噛み合わせることができる。また、ハブ41の各歯46の先端には突出部50がそれぞれ設けられているので、位相が合っていない状態でプランジャ51を係合位置に移動させてもこの突出部50に沿って歯53を移動させることによってハブ41の歯46をプランジャ51の歯53と歯53の間に導くことができる。
以上に説明したように、ドグクラッチ40では、外周ドラム43に対する内周ドラム44の回転によってハブ41とプランジャ51との位相のずれを吸入できるので、ハブ41とプランジャ51との回転を同期させることなくその状態を解放状態から係合状態に切り替えることができる。そのため、ドグクラッチ40を係合状態に切り替える際の制御を簡略化することができる。また、ハブ41とプランジャ41との回転を同期させる機構が不要となるため、ドグクラッチ40を小型化することができる。さらに、ドグクラッチ40を係合状態に切り替える際にハブ41とプランジャ41との回転を同期させる必要がないため、これらの回転を同期させるために動力が消費されることがない。そのため、動力損失を低減することができる。
図7は、本発明のドグクラッチの変形例を示す図である。なお、図7においては、ハブ41のみを示し、他の部分は図示を省略した。また、図7において図3と共通の部分には共通の符号を付して説明を省略する。図7に示したようにこの変形例では、外周ドラム43の外周面43bに歯列45が形成されるように複数の歯46が設けられている。そして、内周ドラム44がサンギア軸31と一体回転するようにサンギア軸31に接続される。そのため、この変形例においては、外周ドラム43が本発明のドラム部に相当し、内周ドラム44が本発明の本体に相当する。そして、この変形例においてはプランジャ51の内周面に歯列52が形成され、この歯列52が係合状態において外周ドラム43の外周面43bに形成された歯列45と噛み合う。
この変形例では、内周ドラム44に対する外周ドラム43の左又は右への回転にて係合時におけるハブ41とプランジャ51との位相のずれを吸収することができるので、ハブ41とプランジャ51との回転を同期させることなくその状態を解放状態から係合状態に切り替えることができる。そのため、この変形例においてもドグクラッチ40を係合状態に切り替える制御を簡略化できる。また、ドグクラッチ40を小型化することができる。さらに、ドグクラッチ40を係合状態に切り替える際の動力損失を低減することができる。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、上述した形態では、ハブが外周ドラム及び内周ドラムを備えるドグクラッチを示したが、ハブの代わりにプランジャが上述した形態の外周ドラム及び内周ドラムを備えていてもよい。この場合、ハブは全体がサンギア軸と一体に回転する回転体として形成される。このようにプランジャが外周ドラム及び内周ドラムを備えていても、上述した形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、ハブとプランジャの両方が外周ドラム及び内周ドラムを備えていてもよい。この場合、ハブとプランジャとの係合時に許容される位相のずれをさらに大きくすることができる。
本発明の一形態に係る動力伝達装置としてのトランスミッションのスケルトン図。 ドグクラッチの一部を拡大して示す図。 図1のIII−III線におけるハブの断面を示す図。 図3の矢印IV方向から見た歯を示す図。 ドグクラッチが係合状態のときのトランスミッションの共線図の一例を示す図。 MGCUが実行するドグクラッチ制御ルーチンを示すフローチャート。 本発明のドグクラッチの変形例を示す図。
符号の説明
10 トランスミッション(動力伝達装置)
11 出力軸
20 第1遊星歯車機構
21 サンギア軸(入力軸)
30 第2遊星歯車機構
31 サンギア軸(回転部材)
32 サンギア
35 リングギア
36 キャリア
40 ドグクラッチ
41 ハブ(係合部材)
43 外周ドラム(本体、ドラム部)
43a 内周面
43b 外周面
44 内周ドラム(ドラム部、本体)
44a 内周面
44b 外周面
45 歯列
46 歯
47 凹部
48 凸部
49 スプリング(ばね部材、付勢手段)
50 突出部
51 プランジャ(係合部材)
52 歯列
101 クランク軸(入力軸)
Ax 軸線
S、S1、S2 隙間

Claims (5)

  1. 同軸かつ互いに対向するように配置され、少なくとも一方を軸線方向に移動させることによりそれぞれに設けられた歯列が互いに噛み合って係合する係合状態と互いの歯列が離間する解放状態とに切り替え可能であり、かつ少なくとも一方が回転体であるとともに互いに異なる回転伝達部材に接続される一対の係合部材を備えたドグクラッチにおいて、
    前記一対の係合部材のうちの少なくとも一方は、前記回転伝達部材に接続される円筒状の本体と、前記本体と同軸に配置され、前記本体に対して基準位置から左右にそれぞれ所定角度分回転するように前記本体に支持されるとともに前記歯列が設けられる円筒状のドラム部と、前記解放状態において前記ドラム部が前記基準位置に戻るように前記ドラム部を周方向に付勢する付勢手段と、前記歯列を形成する複数の歯の他方の係合部材と対向する側の先端にそれぞれ設けられ、中央に向かって漸次幅が薄くなる楔状の突出部と、を備えていることを特徴とするドグクラッチ。
  2. 前記所定角度として、前記ドラム部に設けられて前記歯列を形成する歯の半分の幅に相当する角度が設定されることを特徴とする請求項1に記載のドグクラッチ。
  3. 前記本体の内側に前記ドラム部が配置されて前記ドラム部の内周面に前記歯列が設けられ、
    前記本体の内周面に凹部が設けられるとともに前記ドラム部の外周面には前記凹部に挿入され、前記凹部との間に隙間が設けられるように形成される凸部が設けられ、
    前記付勢手段は、前記隙間に配置されて前記凸部を周方向の左右から付勢する一対のばね部材を備え、
    前記本体が接続される前記回転伝達部材として前記ドグクラッチに回転を伝達する回転部材又は所定の固定部材が設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のドグクラッチ。
  4. 前記本体の外側に前記ドラム部が配置されて前記ドラム部の外周面に前記歯列が設けられ、
    前記本体の外周面に凸部が設けられるとともに前記ドラム部の内周面には前記凸部が挿入され、前記凸部との間に隙間が設けられるように形成される凹部が設けられ、
    前記付勢手段は、前記隙間に配置されて前記凸部を中心として前記凹部を周方向の左右に付勢する一対のばね部材を備え、
    前記本体が接続される前記回転伝達部材として前記ドグクラッチに回転を伝達する回転部材又は所定の固定部材が設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のドグクラッチ。
  5. 入力軸に伝達された動力を遊星歯車機構を介して出力軸に出力する動力伝達装置において、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のドグクラッチが、前記遊星歯車機構のサンギア、キャリア及びリングギアの3つの要素のうちのいずれか一つの要素の回転を停止させて前記出力軸の回転数を前記入力軸の回転数より高くするオーバードライブ機構として設けられることを特徴とする動力伝達装置。
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