JP2009127481A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒素酸化物の生成量の抑制
【解決手段】成層燃焼させるべく燃料を燃焼室CC内に直接噴射して点火プラグ61の点火中心に導く燃料噴射手段51を備えた内燃機関の制御装置(電子制御装置1)において、成層燃焼させる際に燃料噴射手段52からの総要求燃料噴射量を複数回に分割して噴射させ、この分割噴射された各燃料F1〜F3で点火プラグ61の点火中心の周りに混合気の空燃比の濃淡層を順次形成させる燃料噴射制御手段と、その点火プラグ61の点火中心の周りに空燃比の薄い混合気の層が到達したときに当該点火プラグ61に対して点火を実行させる点火制御手段と、を備えること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料を燃焼室内に直接噴射する燃料噴射手段が具備された筒内直接噴射式の内燃機関の制御装置に関する。
一般に、筒内直接噴射式の内燃機関においては、圧縮工程時に燃料を燃焼室内に噴射し、点火プラグの点火中心の近傍に燃料濃度の濃い混合気を偏在させて、燃焼室全体としては理論空燃比よりも希薄な混合気で燃焼させる所謂成層燃焼と、吸気工程時に燃料を燃焼室内に噴射することによって燃焼室内の混合気を均質な状態にして燃焼させる所謂均質燃焼と、を使い分けている。例えば、その成層燃焼は燃費を向上させたいときや部分負荷運転を行うときに適用され、均質燃焼は全負荷運転等の高出力化を図りたいときに適用される。
下記の特許文献1には、排気、燃費性能を向上させるべく、第1噴射により点火プラグ周囲に希薄な混合気を形成し、その点火プラグ周囲に第2噴射により可燃混合気を到達させることによって成層燃焼を行う筒内直接噴射式の内燃機関について開示されている。また、下記の特許文献2には、燃費向上や窒素酸化物(NOx)低減を図るべく、2回目の燃料噴射の噴霧角を1回目の噴霧角よりも小さくし、点火プラグ近傍に形成された濃混合気の燃焼性を改善させる筒内直接噴射式の内燃機関について開示されている。また、下記の特許文献3には、エミッションや燃費の悪化を招かないように触媒の活性化を図るべく、触媒の未活性時において、圧縮行程の期間内に分割噴射を行い、早期噴射の噴霧による混合気を点火時期に後期噴射の噴霧による混合気層の周辺へと分布させるよう噴射のタイミングを設定している筒内直接噴射式の内燃機関について開示されている。その後期噴射の噴霧による混合気層は、点火時期に点火プラグの周りに留まっている。更に、下記の特許文献4には、窒素酸化物の生成を抑制すべく、圧縮行程中に2回燃料噴射を行い、1回目の燃料噴射により点火プラグ近傍に形成された可燃混合気と2回目の燃料噴射により点火プラグ近傍に形成された可燃混合気に各々点火させる筒内直接噴射式の内燃機関について開示されている。
尚、下記の特許文献5には、1回目の燃料噴射を圧縮行程中に行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点前45°以降に行って筒内の乱れを強化し、これにより燃焼安定性を向上させる筒内直接噴射式の内燃機関について開示されている。
特開2001−173499号公報 特開2003−49651号公報 特開2003−83124号公報 特開2006−200495号公報 特開2005−214041号公報
しかしながら、上述した従来の筒内直接噴射式の内燃機関においては、点火プラグの周りに形成された燃料濃度の濃い混合気に対して点火を行っているので、如何様な対策を採ろうとも結局のところ窒素酸化物が生成されてしまう。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、窒素酸化物の生成量を効果的に抑え得る内燃機関の制御装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、成層燃焼させるべく燃料を燃焼室内に直接噴射して点火プラグの点火中心に導く燃料噴射手段を備えた内燃機関の制御装置において、成層燃焼させる際に燃料噴射手段からの総要求燃料噴射量を複数回に分割して噴射させ、この分割噴射された各燃料で点火プラグの点火中心の周りに混合気の空燃比の濃淡層を順次形成させる燃料噴射制御手段と、点火プラグの点火中心の周りに空燃比の薄い混合気の層が到達したときに当該点火プラグに対して点火を実行させる点火制御手段と、を備えている。
これにより、この請求項1記載の内燃機関の制御装置は、空燃比の薄い混合気の層に点火が行われるので窒素酸化物の生成量を抑えることができる。
ここで、その燃料噴射制御手段は、請求項2記載の発明の如く、要求燃料噴射量が多いほど又は内燃機関の機関負荷が高いほど総要求燃料噴射量の燃料噴射回数を多くするように構成することが好ましい。
また、上記目的を達成する為、請求項3記載の発明では、上記請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置において、空燃比の薄い混合気の層が複数層形成される場合、内燃機関の運転モードが圧縮自着火拡散燃焼モードならば、夫々の空燃比の薄い混合気の層の内の進角側で点火させ、内燃機関の運転モードが予混合火花点火火炎伝播燃焼モードならば、夫々の空燃比の薄い混合気の層の内の遅角側で点火させるように点火制御手段を構成している。
この請求項3記載の内燃機関の制御装置は、圧縮自着火拡散燃焼モードのときに進角側での点火が補助になって拡散燃焼の実現が可能になり、窒素酸化物の生成量を減らすことができる。一方、予混合圧縮自着火拡散燃焼モードのときには、窒素酸化物の生成量を抑えつつ成層燃焼を行うことができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、成層燃焼時に総要求燃料噴射量の燃料を分割噴射させることによって、点火プラグの点火中心の周りに混合気の空燃比の濃淡層を順次形成させ、その内の空燃比の薄い混合気の層が点火プラグの点火中心の周りへと到達したときに点火プラグで点火させる。従って、この内燃機関の制御装置は、窒素酸化物の生成量を低く抑えることができる。
以下に、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例1を図1から図5に基づいて説明する。以下においては、適用対象たる内燃機関の一例を説明しつつその制御装置について詳述する。
ここで例示する内燃機関とは、少なくとも燃料が燃焼室内に直接噴射されて成層燃焼が実現されるものであって、図1に示す電子制御装置(ECU)1によって燃焼制御等の各種制御動作が実行されるものとする。つまり、本実施例1においては、その電子制御装置1の各種制御機能によって内燃機関の制御装置が構成されているものとする。尚、その電子制御装置1は、図示しないCPU(中央演算処理装置),所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory),そのCPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory),予め用意された情報等を記憶するバックアップRAM等で構成されている。
最初に、ここで例示する内燃機関の構成について図1に基づき説明を行う。尚、その図1においては1気筒のみを図示しているが、本発明は、これに限らず、多気筒の内燃機関にも適用可能である。本実施例1においては、複数の気筒を具備しているものとして説明する。
この内燃機関には、燃焼室CCを形成するシリンダヘッド11,シリンダブロック12及びピストン13が備えられている。ここで、そのシリンダヘッド11とシリンダブロック12は図1に示すヘッドガスケット14を介してボルト等で締結されており、これにより形成されるシリンダヘッド11の下面の凹部11aとシリンダブロック12のシリンダボア12aとの空間内にピストン13が往復移動可能に配置される。そして、上述した燃焼室CCは、そのシリンダヘッド11の凹部11aの壁面とシリンダボア12aの壁面とピストン13の頂面13aとで囲まれた空間によって構成される。
この内燃機関は、機関回転数や機関負荷等の運転条件に従って空気と燃料を燃焼室CCに送り込み、その運転条件に応じた燃焼制御を実行する。その空気については、図1に示す吸気通路21とシリンダヘッド11の吸気ポート11bを介して外部から吸入される。一方、その燃料については、図1に示す燃料噴射手段51を備えた燃料供給装置を用いて供給される。
先ず、空気の供給経路について説明する。
この内燃機関の吸気通路21上には、外部から導入した空気に含まれる塵埃等の異物を除去するエアクリーナ22と、外部からの吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段23と、が設けられている。その吸入空気量検出手段23としては、吸入空気量を直接検出するエアフロメータ等の空気量検出センサ、吸気通路21内の圧力(即ち、吸気圧)を検出する吸気管圧センサなどが考えられる。後者の吸気管圧センサを利用する場合、吸入空気量は、その吸気圧と機関回転数から間接的に求める。この内燃機関においては、その吸入空気量検出手段23の検出信号が電子制御装置1へと送られ、その検出信号に基づいて電子制御装置1が吸入空気量や機関負荷等を算出する。
また、その吸気通路21上における吸入空気量検出手段23よりも下流側には、燃焼室CC内へ流入させる吸入空気の流量調節が可能なスロットルバルブ24と、このスロットルバルブ24を開閉駆動するスロットルバルブアクチュエータ25と、が設けられている。本実施例1の電子制御装置1には、そのスロットルバルブアクチュエータ25を運転条件に従って駆動制御し、その運転条件に応じた弁開度となるようにスロットルバルブ24の開弁角度を調節させるスロットルバルブ制御手段が用意されている。ここでは、そのスロットルバルブアクチュエータ25とスロットルバルブ制御手段とでスロットルバルブ開度制御手段を構成する。更に、この内燃機関においては、そのスロットルバルブ24の弁開度を検出し、その検出信号を電子制御装置1に送信するスロットル開度センサ26が設けられている。
一方、吸気ポート11bはその一端が燃焼室CCに開口しており、その開口部分に当該開口を開閉させる吸気バルブ31が配設されている。その開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に吸気バルブ31が配備される。従って、この内燃機関においては、その吸気バルブ31を開弁させることによって吸気ポート11bから燃焼室CC内に空気が吸入される一方、その吸気バルブ31を閉弁させることによって燃焼室CC内への空気の流入が遮断される。
ここで、その吸気バルブ31としては、例えば、図示しない吸気側カムシャフトの回転と弾性部材(弦巻バネ)の弾発力に伴って開閉駆動されるものがある。この種の吸気バルブ31においては、その吸気側カムシャフトとクランクシャフト15の間にチェーンやスプロケット等からなる動力伝達機構を介在させることによってその吸気側カムシャフトをクランクシャフト15の回転に連動させ、予め設定された開閉時期に開閉駆動させる。ここで例示する内燃機関においては、このようなクランクシャフト15の回転に同期して開閉駆動される吸気バルブ31を適用することができる。
但し、この内燃機関は、その吸気バルブ31の開閉時期やリフト量を変更可能な所謂可変バルブタイミング&リフト機構等の可変バルブ機構を具備してもよく、これにより、その吸気バルブ31の開閉時期やリフト量を運転条件に応じた好適なものへと可変させることができるようになる。更にまた、この内燃機関においては、かかる可変バルブ機構と同様の作用効果を得るべく、電磁力を利用して吸気バルブ31を開閉駆動させる所謂電磁駆動弁を利用してもよい。
続いて、燃料供給装置について説明する。
この燃料供給装置は、燃料を少なくとも燃焼室CC内に直接噴射させる燃料噴射手段(燃料噴射弁)51を備えたものである。つまり、この燃料供給装置は、その燃料噴射手段51以外に、燃料を吸気ポート11bに噴射させる図示しない燃料噴射手段(燃料噴射弁)を更に備えていてもよい。また、その燃料については、1つの燃料タンク(図示略)から供給されるものであってもよく、燃料性状の異なる複数の燃料が貯留された夫々の燃料タンクから供給されるものであってもよい。
ここで、その燃料噴射手段51は、高圧の燃料を円錐状に噴霧する所謂スプレーガイド噴射を行うものである。また、この燃料噴射手段51は、その燃料を極短時間の間に複数回連続して噴射させることのできる所謂ピエゾ(圧電素子)式の燃料噴射弁である。
この燃料供給装置は、その燃料噴射手段51を運転条件に従って電子制御装置1の燃料噴射制御手段に駆動制御させ、これにより、その運転条件に対応させた総要求燃料噴射量,燃料噴射回数,燃料噴射時期及び燃料噴射期間等の燃料噴射条件で燃料が噴射されるように構成する。例えば、その燃料噴射制御手段は、部分負荷運転時等の成層燃焼を行う場合、圧縮行程中に燃料噴射手段51を駆動制御して燃料噴射を実行させる。その際、噴霧燃料Fは、ピストン13の圧縮動作によって巻き上げられ、図1に示す点火プラグ(点火手段)61の点火中心の周りに燃料濃度の高い混合気の層を形成する。
その点火プラグ61は、電子制御装置1の点火制御手段によって点火時期が制御される。そして、この点火プラグ61の着火動作によって燃焼させられた後の筒内ガス(燃焼ガス)は、燃焼室CCから図1に示す排気ポート11cへと排出される。
その排気ポート11cには、燃焼室CCとの間の開口を開閉させる排気バルブ71が配設されている。その開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に上述した排気バルブ71が配備される。従って、この内燃機関においては、その排気バルブ71を開弁させることによって燃焼室CC内から排気ポート11cに燃焼ガスが排出され、その排気バルブ71を閉弁させることによって燃焼ガスの排気ポート11cへの排出が遮断される。
ここで、その排気バルブ71としては、上述した吸気バルブ31と同様に、動力伝達機構を介在させたもの、所謂可変バルブタイミング&リフト機構等の可変バルブ機構を具備したものや所謂電磁駆動弁を適用することができる。
ところで、成層燃焼を行う場合には、上述したように点火プラグ61の点火中心の周りに燃料濃度の高い混合気層を形成しなければならない。例えば、この場合には、燃料噴射手段51から総要求燃料噴射量の燃料を一度に噴射させ、この総要求燃料噴射量の燃料による燃料濃度の高い混合気層が点火プラグ61の点火中心の周りに形成される。しかしながら、例えば、部分負荷運転時において機関負荷が高めの場合、つまり総要求燃料噴射量が多い場合、その多量の総要求燃料噴射量の燃料からなる燃料濃度の高い混合気に点火させた際には、その燃焼によって多量の窒素酸化物が生成されてしまう可能性がある。
そこで、本実施例1においては、その成層燃焼時の窒素酸化物の生成量を低く抑えるべく内燃機関の制御装置(電子制御装置1)を構成する。
具体的に、本実施例1の内燃機関の制御装置(電子制御装置1)は、図2に示す如く、一度に噴射させていた総要求燃料噴射量の燃料を複数回(図2では3回)に分割して噴射させるように燃料噴射制御手段を構成する。
そのような分割噴射を行った場合には、図2に示す如く、点火プラグ61の点火中心の周りに形成された混合気の空燃比(以下、「点火プラグ周りA/F」という。)に濃淡が現れる。つまり、図2及び図3に示す如く、分割噴霧1回目の後にはこの1回目噴霧燃料F1による空燃比の濃い混合気層が点火プラグ61の点火中心の周りに巻き上げられて形成され、その次の分割噴霧2回目の後にはこの2回目噴霧燃料F2による空燃比の濃い混合気層が点火プラグ61の点火中心の周りに巻き上げられて形成され、更にその次の分割噴霧3回目の後にはこの3回目噴霧燃料F3による空燃比の濃い混合気層が点火プラグ61の点火中心の周りに巻き上げられて形成される。ここで、その1回目噴霧燃料F1による混合気層は、2回目噴霧燃料F2による混合気層によって押し上げられる形となり、また、これら夫々の混合気層は、3回目噴霧燃料F3による混合気層によって押し上げられる形となる。これが為、その1回目噴霧燃料F1による混合気層と2回目噴霧燃料F2による混合気層の間には空燃比の薄い混合気の層が形成されると共に、その2回目噴霧燃料F2による混合気層と3回目噴霧燃料F3による混合気層の間にも空燃比の薄い混合気の層が形成される。
このように、本実施例1の燃料噴射制御手段は、圧縮行程中に総要求燃料噴射量の燃料を分割噴射させることによって、点火プラグ61の点火中心の周りに混合気の空燃比の濃淡層を順次形成させる。そして、本実施例1の内燃機関の制御装置(電子制御装置1)は、点火プラグ周りA/Fが薄いとき、即ち点火プラグ61の点火中心の周りに上述した空燃比の薄い混合気の層が到達したときに点火プラグ61に対して点火を実行させるよう点火制御手段を構成する。つまり、本実施例1の内燃機関の制御装置は、成層燃焼させる場合に、混合気の空燃比の濃淡層の内の空燃比の薄い混合気の層に点火プラグ61で着火させ、これによりその着火に伴う燃焼動作の際の窒素酸化物の生成量を低く抑えるものである。
以下、本実施例1の内燃機関の制御装置(電子制御装置1)の演算処理動作について図4のフローチャートに基づき説明する。
先ず、本実施例1の電子制御装置1は、吸入空気量検出手段23の検出値に基づいて、今の内燃機関の運転状態が部分負荷運転になっているのか否かについての判定を行う(ステップST5)。
ここで、部分負荷運転ではない、つまり全負荷運転であると判定された場合、その電子制御装置1は、ステップST40に進んで全負荷運転を実行する。その全負荷運転とは内燃機関の運転状態が全負荷のときに行われる全て運転形態のことを含んでおり、この全負荷運転は、この技術分野において周知の燃焼制御によって実行される。
一方、部分負荷運転であると判定された場合、電子制御装置1は、上記ステップST5における吸入空気量検出手段23の検出値に基づいて、その運転状態が超軽負荷運転であるのか否かを判定する(ステップST10)。
その超軽負荷運転とは、軽負荷運転の中でも総要求燃料噴射量が少ないときの運転状態のことであり、例えば具体的には分割噴射を行うことによって却ってエミッション性能を悪化させたり出力性能を悪化させたりしてしまう総要求燃料噴射量の少ない運転状態のことをいう。
このステップST10で超軽負荷運転ではないと判定された場合、電子制御装置1の燃料噴射制御手段は、1サイクルにおける燃料噴射回数の設定を行う(ステップST15)。
その燃料噴射回数は、総要求燃料噴射量が多いほど多く設定する。換言するならば、燃料噴射回数については、内燃機関の機関負荷が高いほど多くする。この燃料噴射回数と総要求燃料噴射量(又は機関負荷)との対応関係は、予め実験やシミュレーションを行って、エミッション性能や出力性能が良好になるものを例えば図5の如きマップデータとして用意しておけばよい。その図5のマップデータは、総要求燃料噴射量が或る程度少ないとき(又は機関負荷が或る程度小さいとき)に燃料噴射回数1回と設定させ、そのときを超えた時点から徐々に燃料噴射回数を2回、3回と増やしていくものである。
そして、その燃料噴射制御手段は、ステップST15で設定した燃料噴射回数で総要求燃料噴射量の燃料を分割噴射させるように燃料噴射手段51の駆動制御を行う(ステップST20)。これにより、燃焼室CC内の点火プラグ61の点火中心の周りには、上述したように、その噴射毎の混合気の空燃比の濃淡層が順次形成される。
電子制御装置1の点火制御手段は、点火プラグ周りA/Fが薄いとき、即ち点火プラグ61の点火中心の周りに空燃比の薄い混合気の層が到達したときに点火プラグ61に対して点火を実行させるよう指示を与える(ステップST25)。これにより、燃焼室CC内においては、その空燃比の薄い混合気の層に着火させられるので、この成層燃焼によって生成される窒素酸化物の量を減らすことができる。
また、上記ステップST10で超軽負荷運転であると判定された場合、燃料噴射制御手段は、総要求燃料噴射量(要求量)の燃料を一度に燃料噴射手段51から噴射させる(ステップST30)。そして、これによる燃料濃度の高い混合気層が点火プラグ61の点火中心の周りに形成された際に、点火制御手段は、その混合気に対して点火プラグ61から点火させる(ステップST35)。つまり、その点火制御手段は、通常の成層燃焼時における点火時期に点火を実行する。
以上示した如く、本実施例1の内燃機関の制御装置(電子制御装置1)は、成層燃焼時の圧縮行程中に総要求燃料噴射量の燃料を分割噴射させることによって、点火プラグ61の点火中心の周りに混合気の空燃比の濃淡層を順次形成させ、その内の空燃比の薄い混合気の層が点火プラグ61の点火中心の周りへと到達したときに点火プラグ61で点火させる。従って、この内燃機関の制御装置(電子制御装置1)は、窒素酸化物の生成量を低く抑えた成層燃焼を実現させることができる。
ところで、分割噴射の燃料噴射回数が2回であれば空燃比の薄い混合気の層は1つしか形成されないので問題無いが、その燃料噴射回数が3回以上の場合には、空燃比の薄い混合気の層が2つ以上形成されるので、その内の何れの層に点火させればよいのかが問題になる。つまり、そのような場合には、適切な空燃比の薄い混合気の層に点火させなければ、エミッション性能の悪化や出力性能の悪化を招いてしまう可能性がある。
ここで、本実施例1の内燃機関は、その燃焼モード及び着火モードとして夫々火炎伝播燃焼モードと予混合火花点火モードが適用される。以下、これらを一括して運転モードと総称し、予混合火花点火火炎伝播燃焼モードと称する。この予混合火花点火火炎伝播燃焼モードとは、燃料と空気を予め混ぜ合わせた燃焼室CC内の予混合気に火花点火にて火種を与え、その火種を中心にして火炎を伝播させながら燃焼を進行させる燃焼形態のことである。つまり、この予混合火花点火火炎伝播燃焼モードには、均質に混ぜ合わされた予混合気に対して点火を行う均質燃焼や、点火プラグ61の点火中心の周囲に燃料濃度の高い予混合気を形成すると共に更にその周囲に希薄予混合気を形成し、その濃い予混合気に対して点火を行う成層燃焼などの燃焼形態が含まれている。従って、かかる運転モードを採用している本実施例1の内燃機関においては、良好なエミッション性能と出力性能の両立を図るべく、遅く現れる(例えば、一番遅く現れる)空燃比の薄い混合気の層に点火させることが好ましい。
本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例2を図6に基づいて説明する。
前述した実施例1の内燃機関としては、予混合火花点火火炎伝播燃焼モードで運転されるものを例示した。しかしながら、内燃機関においてはそれ以外の運転モードとして圧縮自着火拡散燃焼モードというものがあり、本実施例2の内燃機関は、その予混合火花点火火炎伝播燃焼モードと圧縮自着火拡散燃焼モードの2つの運転モードでの運転を可能にするものとする。
ここで、その圧縮自着火拡散燃焼モードとは、圧縮行程中の燃焼室CC内で形成された高温の圧縮空気の中に高圧の燃料を噴射することによって燃料の一部を自己着火させ、その燃料と空気を拡散混合させながら燃焼を進行させる燃焼形態のことである。その燃焼室CC内の圧縮空気と燃料は瞬時に混合され難いので、燃料の噴射開始直後においては、所々で空燃比に濃淡が生じてしまう。一方、拡散燃焼させる際には一般的に下記の如き着火性に優れた燃料を使用することが好ましく、そのような着火性の良好な燃料は、全噴射量が噴射し終わるのを待つことなく、燃焼に適した空燃比の部分において自ら発火してしまう。これが為、この圧縮自着火拡散燃焼モードにおいては、燃焼に適した空燃比の部分の燃料が先に自己着火し、これにより形成された火炎が残りの燃料と空気を巻き込みながら徐々に燃焼を進行させる。
この圧縮自着火拡散燃焼モードで運転させる為には、通常、発火点が圧縮空気の圧縮熱よりも低い着火性の良好な燃料が必要とされる。例えば、その着火性の良い燃料としては、軽油やジメチルエーテルなどが考えられる。更に、近年、軽油の代替燃料としてGTL(Gas To Liquids)燃料が注目されており、このGTL燃料は、所望の燃料性状のものとして生成し易い。これが為、着火性の良い燃料には、着火性を高めるべく生成されたGTL燃料を使用することもできる。このような着火性の良好な燃料は、圧縮自着火拡散燃焼を可能にするだけでなく、圧縮自着火拡散燃焼モードで運転する際に窒素酸化物の発生量を減少させ、更に、燃焼時の騒音や振動を抑えることができる。
一方、予混合火花点火火炎伝播燃焼モードに適している燃料としては、一般に、ガソリンに代表される蒸発性の高い燃料が考えられる。このような蒸発性の高い燃料としては、ガソリン以外に、蒸発性の高い性状のものとして生成されたGTL燃料やジメチルエーテルなどが知られている。ここで、この蒸発性の高い燃料は、空気と混合され易いので、圧縮自着火拡散燃焼させる際の燃料の過濃領域を減少させ、粒子状物質(PM)やスモーク、窒素酸化物や未燃炭化水素(未燃HC)の抑制に寄与する。
従って、本実施例2の内燃機関で使用する燃料としては、例えば、上記のジメチルエーテルなどを適用すればよい。
ところで、上述した圧縮自着火拡散燃焼モードにおいては、点火プラグ61の様な点火源を用いなくとも混合気が燃焼室CC内で圧縮自着火して運転される。また、この圧縮自着火拡散燃焼モードにおいては、1サイクル中に実施例1と同様の分割噴射が為されるときもある。しかしながら、この圧縮自着火拡散燃焼モードでの運転は、例えば、高回転域において自着火に必要な時間を確保することができず、燃焼が不安定になってしまう可能性がある。これが為、圧縮自着火拡散燃焼モードが選択されているときには、そのような自着火が起こり難い状況下において点火プラグ61で混合気に着火させ、その着火を起点として拡散燃焼させることがある。
そこで、本実施例2の内燃機関の制御装置は、圧縮自着火拡散燃焼モード選択時に分割噴射が実行され且つ点火プラグ61での着火補助が行われる場合にも実施例1と同様の点火時期制御を実行させる。
具体的には、図6のフローチャートに基づき説明する。尚、この図6の例示は、ここで説明している工程を除き、前述した実施例1の図4の例示と同じである。これが為、ここでは、その相違点についてのみ説明を行う。
本実施例2の電子制御装置1は、ステップST20で分割噴射が実行された後、その分割噴射の燃料噴射回数が3回以上なのか否かを判定する(ステップST21)。
このステップST21で燃料噴射回数が3回以上ではない、つまり燃料噴射回数が2回と判定された場合、この電子制御装置1は、ステップST25に進み、実施例1と同様に、点火プラグ61の点火中心の周りに1層のみの空燃比の薄い混合気の層が到達したときに点火を実行させる。
一方、ステップST21で燃料噴射回数が3回以上であると判定された場合、この電子制御装置1は、運転モードが圧縮自着火拡散燃焼モード(拡散燃焼モード)なのか否かの判定を行う(ステップST22)。
ここで圧縮自着火拡散燃焼モードであると判定された場合、本実施例2の点火制御手段は、点火プラグ61の点火中心の周りに到達する複数層の空燃比の薄い混合気の層の内、早く到達した層(例えば、最初に到達した層)に点火させるよう点火プラグ61に対して指示を与える(ステップST26)。つまり、この点火制御手段は、進角側で点火プラグ周りA/Fが薄いときに点火を実行させる。これにより、燃焼室CC内においては、その点火が補助となって拡散燃焼が行われるので、窒素酸化物の生成量を減らすことができる。
また、上記ステップST22で圧縮自着火拡散燃焼モードではない、つまり予混合火花点火火炎伝播燃焼モードと判定された場合、点火制御手段は、実施例1で説明したように、点火プラグ61の点火中心の周りに到達する複数層の空燃比の薄い混合気の層の内、遅く到達した層(例えば、最後に到達した層)に点火させるよう点火プラグ61に対して指示を与える(ステップST27)。つまり、この点火制御手段は、遅角側で点火プラグ周りA/Fが薄いときに点火を実行させる。これにより、燃焼室CC内においては、実施例1と同様に窒素酸化物の生成量を減らすことができる。
以上示した如く、本実施例2の内燃機関の制御装置(電子制御装置1)は、内燃機関が少なくとも圧縮自着火拡散燃焼モードと予混合火花点火火炎伝播燃焼モードの2つの運転モードで運転されるものである場合、その運転モードに応じて空燃比の薄い混合気の層への点火時期を切り換える。これが為、この制御装置は、圧縮自着火拡散燃焼モード時に適切な拡散燃焼を実現させて窒素酸化物の生成量の抑制を図ると共に、予混合火花点火火炎伝播燃焼モード時に窒素酸化物の生成量を低く抑えた成層燃焼を実現させることができるようになる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、窒素酸化物の生成量を抑制させる技術に有用である。
本発明に係る内燃機関の制御装置の適用対象となる内燃機関の一例について示す図である。 分割噴射に伴い点火プラグの点火中心周りに形成される混合気の空燃比の一例について示すタイムチャートである。 分割噴射させた燃焼室内の状態を示す図である。 実施例1の内燃機関の制御装置における演算処理動作の一例について説明するフローチャートである。 燃料噴射回数を設定する為のマップデータの一例を示す図である。 実施例2の内燃機関の制御装置における演算処理動作の一例について説明するフローチャートである。
符号の説明
1 電子制御装置(内燃機関の制御装置)
23 吸入空気量検出手段
51 燃料噴射手段
61 点火プラグ
CC 燃焼室
F 噴霧燃料
F1 1回目噴霧燃料
F2 2回目噴霧燃料
F3 3回目噴霧燃料

Claims (3)

  1. 成層燃焼させるべく燃料を燃焼室内に直接噴射して点火プラグの点火中心に導く燃料噴射手段を備えた内燃機関の制御装置において、
    成層燃焼させる際に前記燃料噴射手段からの総要求燃料噴射量を複数回に分割して噴射させ、該分割噴射された各燃料で前記点火プラグの点火中心の周りに混合気の空燃比の濃淡層を順次形成させる燃料噴射制御手段と、前記点火プラグの点火中心の周りに空燃比の薄い前記混合気の層が到達したときに当該点火プラグに対して点火を実行させる点火制御手段と、を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃料噴射制御手段は、前記総要求燃料噴射量が多いほど又は内燃機関の機関負荷が高いほど前記総要求燃料噴射量の燃料噴射回数を多くするように構成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記点火制御手段は、前記空燃比の薄い混合気の層が複数層形成される場合、内燃機関の運転モードが圧縮自着火拡散燃焼モードならば、夫々の空燃比の薄い混合気の層の内の進角側で点火させ、内燃機関の運転モードが予混合火花点火火炎伝播燃焼モードならば、夫々の空燃比の薄い混合気の層の内の遅角側で点火させるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015190368A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 マツダ株式会社 直噴エンジンの制御装置

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