JP2009127347A - 自動ドア駆動装置及び自動ドア装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンコーダの出力信号に異常が生じた場合にも安全にドアの開閉が行える自動ドア駆動装置を提供する。
【解決手段】ドア1の開閉を行うモータ2と、前記モータ2の回転速度を検出するためのエンコーダ3と、前記エンコーダ3からの信号によりモータ2を制御する制御部4と、制御部4からの信号によりモータ2を駆動する駆動回路5により構成された自動ドア駆動装置において、エンコーダ3の出力信号の異常検出手段と、異常検出によってモータの速度を低下させる制御手段を設けた。エンコーダ3の出力信号の異常検出後、エンコーダ3の出力パルスから計測される時間に制限を設けてモータ2の速度を略一定の割合で低下させる。
【選択図】図1
【解決手段】ドア1の開閉を行うモータ2と、前記モータ2の回転速度を検出するためのエンコーダ3と、前記エンコーダ3からの信号によりモータ2を制御する制御部4と、制御部4からの信号によりモータ2を駆動する駆動回路5により構成された自動ドア駆動装置において、エンコーダ3の出力信号の異常検出手段と、異常検出によってモータの速度を低下させる制御手段を設けた。エンコーダ3の出力信号の異常検出後、エンコーダ3の出力パルスから計測される時間に制限を設けてモータ2の速度を略一定の割合で低下させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動ドア駆動装置とこれを用いた自動ドア装置に関するものである。
従来の自動ドア駆動装置は、ドアの開閉を行うモータと、このモータの回転速度を検出するためのエンコーダと、このエンコーダからの信号を基にモータを制御する制御部と、制御部からの信号によりモータを駆動する駆動回路で構成されている。制御部はエンコーダからの信号によりモータの回転方向と速度を算出し、ドアの動作ストローク長に合った加速、定速、減速、徐行するようにモータの速度を制御し、その制御信号を受けて駆動回路によりモータが回転する。このフィードバック制御において、エンコーダからの信号に異常があるとドアの駆動を停止する技術が、例えば特許文献1に開示されている。
特許第3352911号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、エンコーダの出力信号に異常があるとドアの動作を停止してしまうので、もし通行人がある時にドアが停止すると通行人がドアに衝突してしまう恐れがある。エンコーダの出力信号に異常があってもドアの開閉が行えるのであれば、全閉位置か全開位置まで動作する方が望ましい。しかし、エンコーダの出力信号が異常な状態でモータを駆動すると、正常なドアの開閉速度を超えた速度でドアが動作して通行人への衝突やドアの破損の恐れがある。
本発明の目的は、エンコーダの出力信号に異常が生じた場合にも安全にドアの開閉が行える自動ドア駆動装置を提供することにある。
請求項1の発明は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、ドア1の開閉を行うモータ2と、前記モータ2の回転速度を検出するためのエンコーダ3と、前記エンコーダ3からの信号によりモータ2を制御する制御部4と、制御部4からの信号によりモータ2を駆動する駆動回路5により構成された自動ドア駆動装置において、エンコーダ3の出力信号の異常検出手段と、異常検出によってモータの速度を低下させる制御手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、エンコーダ3の出力信号の異常検出後、エンコーダ3の出力パルスから計測される時間に制限を設けてモータ2の速度を略一定の割合で低下させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、制御部4にはあらかじめエンコーダ信号から算出されたドア1の動作ストローク長を記憶したメモリ6が設けられ、前記動作ストローク長を基にモータ2の速度を制御する制御部4が、エンコーダ3の出力信号の異常検出時に前記メモリ6に記憶された動作ストローク長より短いストローク長を基にモータ2の速度制御を行うことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3の自動ドア駆動装置を備えたことを特徴とする自動ドア装置である。
請求項1の発明によれば、エンコーダの出力信号の異常検出手段を設け、異常検出によってモータの速度を低下させるので、エンコーダの出力信号に異常が生じた場合に安全にドアの開閉を行うことができる。
請求項2の発明によれば、エンコーダの出力信号の異常検出後、エンコーダ出力のパルスから計測される時間に制限を設けてモータの速度を略一定の割合で低下させるので、安全性がさらに向上する。
請求項3の発明によれば、制御部にはあらかじめエンコーダ信号から算出されたドアの動作ストローク長を記憶したメモリが設けられ、前記動作ストローク長を基にモータの速度を制御する制御部が、エンコーダの出力信号の異常検出時に前記メモリに記憶された動作ストローク長より短いストローク長を基にモータの速度制御を行うので、エンコーダの出力信号の異常発生がドアの動作ストロークのどの位置で起こっても通行人への衝突やドアの破損を防止することができる。
請求項4の発明によれば、本発明の自動ドア駆動装置を備えたことにより、エンコーダの出力信号に異常が生じた場合に安全な開閉が行える自動ドア装置を提供することができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の自動ドア駆動装置のブロック構成図を図1に示す。モータ2には駆動プーリ8が取り付けられ、従動プーリ9との間にベルト10が張られている。ベルト10にはドア1が結合され、モータ2が正転すると閉じ位置に、逆転すると開き位置に移動する。モータ2は、DCモータまたはDCブラシレスモータを使用することができ、永久磁石を備えた回転子の位置を検出するためにホール素子が取り付けられており、ホール素子の出力パルスをインターフェース11を通して制御部4のマイクロコンピュータ(CPU)7に接続されている。それぞれのモータ2に応じてエンコーダ3のホール素子は2相もしくは3相のパルス信号を出力する。
本発明の実施形態1の自動ドア駆動装置のブロック構成図を図1に示す。モータ2には駆動プーリ8が取り付けられ、従動プーリ9との間にベルト10が張られている。ベルト10にはドア1が結合され、モータ2が正転すると閉じ位置に、逆転すると開き位置に移動する。モータ2は、DCモータまたはDCブラシレスモータを使用することができ、永久磁石を備えた回転子の位置を検出するためにホール素子が取り付けられており、ホール素子の出力パルスをインターフェース11を通して制御部4のマイクロコンピュータ(CPU)7に接続されている。それぞれのモータ2に応じてエンコーダ3のホール素子は2相もしくは3相のパルス信号を出力する。
CPU7にはメモリ部6が接続されている。このメモリ部6は、ドア1を動作させる各種パラメータが格納された不揮発性メモリで構成される。
CPU7からの制御信号によりモータ駆動回路5が動作し、モータ2の回転を制御する。また、商用電源12から制御部4、モータ2、エンコーダ3のそれぞれに電源を供給する電源部13が接続されている。
自動ドア駆動装置にはドア1を通行する人を検出するセンサ14が接続され、センサ14が人を検出すると、センサ入力部15を通して制御部4にドア開閉のための信号が入力され、CPU7からモータ駆動回路5に制御信号が伝達され、モータ2を回転させる。モータ2の回転速度をエンコーダ3で検出してCPU7にフィードバックして、ドア1が開閉動作開始位置から開閉動作終了位置まで加速、定速、減速、徐行をしながら所定の速度で移動するように、ドア1の指令速度と検出されたモータ2の回転速度とからその差をなくすようモータ駆動回路5を制御するためのPWM信号を演算してモータ2に供給される電圧を制御する。
モータ2がDCブラシレスモータの場合、モータ2の回転速度は次のように算出する。図2に示すようにエンコーダ3のホール素子から3相の120°位相のずれたパルス信号Ha、Hb、Hcがインターフェース回路11を通してCPU7に入力される。この各々の信号の立上りまたは立下りを検出し、その間隔をパルス間隔時間TとしてCPU7で計測する。モータ2の回転子の磁石の極数からパルス間隔の回転角が求まるので、モータ2の回転速度を求めることができる。さらに回転角からモータ2に接続されている駆動プーリ8の円周上の移動距離を算出できるので、ドア1の速度を算出できる。
まず、モータの回転方向を判別する。図3に示すように各相信号の立上りと立下り時にCPUは割り込みを受け付ける(S1)。ホール素子からの出力パルスHa、Hb、Hcがそれぞれハイレべル(1)、ローレベル(0)のパターンから、CPUでは110、010、…と6種類のパターンとしてホール素子の状態を読み込み(S2)、読み込んだホール素子の状態を記憶する(S3)。最新のホール素子の状態を読み込み(S4)、記憶しておいた前回の信号と最新の信号からモータの回転方向を判別する(S5)。
一方、図4に示すようにパルスの立上りまたは立下りから次のパルスの立上りまたは立下りまでの時間を計測して速度を算出する。ステップS11において、パルスの立上り/立下りがあるか判別する。立上り/立下りがあればタイマでカウントされた時間をパルス間隔時間として記憶し(S12)、タイマをリセット(S13)した後、カウントを開始する(S14)。この実測された速度を基にドアの速度を決定して、PWM信号のデューティを設定してモータの回転速度を制御する。また、ホール素子と制御部までの接続が正常な場合、モータの回転方向の判別とCPUに入力されるパルス数のカウントにより、ドアの動作ストロークの中での位置を知ることができる。自動ドア装置を施工した直後に低速でドアを一往復動作させることで動作ストロークを測定し、メモリ部にその値を格納し、以後の自動ドア動作はその動作ストロークから加速、定速、減速、徐行区間の時間を決定し、ドアの速度を制御する。
ここで、図5のようにドアが動作中、1相のホール素子が故障するか、制御部までの接続が外れて、1相のホール素子の出力が異常の場合、回転速度を算出するパルスとパルスの間の間隔時間Tが延びる区間が発生する。このパルス間隔時間から回転速度を求めると、ドアの速度は半分しか出ていないことになるので、CPUはドアの速度を上げるようPWM信号のデューティを増加してモータの速度を制御するため、正常な場合よりドアの動作速度が高くなってしまう。
このドアの異常速度を防止するため、図3のモータの回転方向を判別するステップS5において、ホール素子のパルスのパターンから回転方向の判別だけでなく異常も検出する。異常を検出すると、図6に示すように、まずドアの動作速度が最も速くなる定速区間であるか判断する(S21)。定速区間であればホール素子のパルスが正常な場合と同様、パルスの立上り/立下りを検出し(S22)、パルス間隔時間を計測する(S23)。ここで、計測されたパルス間隔時間Tをあらかじめ設定された値Aと比較(S24)して、小さければ計測された時間をパルス間隔時間とし(S25)、大きければ設定値Aをパルス間隔時間とする(S26)。ステップS27、28は図3のステップS13、S14と同様である。このフローで得られたパルス間隔時間を用いて回転速度を算出してモータの速度を制御することで、何もしない場合よりもドアの速度を低下させることができる。
(実施形態2)
実施形態1では、ドアの動作速度が最大の定速区間でホール素子からの出力パルスのパターンに異常が発生したとき、算出されたパルス間隔時間Tを所定値Aと比較したが、本実施形態では、この判断を図7に示すように加速、減速、徐行区間においても行う(S31、S41、S51)。各々の区間の処理は図6に示したフローと同様なので、重複する説明は省略する。
実施形態1では、ドアの動作速度が最大の定速区間でホール素子からの出力パルスのパターンに異常が発生したとき、算出されたパルス間隔時間Tを所定値Aと比較したが、本実施形態では、この判断を図7に示すように加速、減速、徐行区間においても行う(S31、S41、S51)。各々の区間の処理は図6に示したフローと同様なので、重複する説明は省略する。
定速と徐行区間は一定速度のため、算出されたパルス間隔時間と比較する設定値は定数でよいが、加速、減速区間はパルス間隔時間が変化するので、図8に示すように加速、減速区間の異常判定の設定値はドアが動作し始めてからの時間tの一次関数で表した値になる。ホール素子からの出力パルスのパターンに異常が発生したと判断すると、動作区間に応じて算出されたパルス間隔時間をあらかじめ設定された上限値と比較して大きければ、上限の設定値を用いて回転速度を算出してモータの速度を制御する。
(実施形態3)
本発明の実施形態3では、実施形態1と同様の構成を有し、ホール素子の立上り/立下りのパルス数をカウントしてドアの移動距離を計測してドアが開閉動作する動作ストロークを測定し、その距離から加速、定速、減速、徐行区間の位置を決定し、ドアの速度を制御する。
本発明の実施形態3では、実施形態1と同様の構成を有し、ホール素子の立上り/立下りのパルス数をカウントしてドアの移動距離を計測してドアが開閉動作する動作ストロークを測定し、その距離から加速、定速、減速、徐行区間の位置を決定し、ドアの速度を制御する。
ホール素子からの出力信号が正常な場合、図9に示すようにCPUはドアを動作させる各種パラメータに従って決められた指令速度に基づいてモータの速度を制御する。ここで0〜x1は加速区間、x1〜x2は定速区間、x2〜x3は減速区間、x3〜x4は徐行区間であり、距離x4ではドアは全開位置もしくは全閉位置にあり、ドアの動作ストローク長に相当する。
図10に定速区間でホール素子の出力の異常を検出したときの指令速度と、パルス間隔時間を示す。ホール素子の出力に異常が発生するとCPUにより異常を検出し、ドアの指令速度を正常時の指令値より小さい設定値に変更する。例えば、正常時のドアの開閉速度の2/3になるように指令値を設定する。さらに、定速区間から減速区間に切替るx2’は、異常発生時の位置をxaとすると(x2−xa)×2/3に設定する。同様に異常検出後の減速→徐行の切替位置x3’と全開/全閉位置x4’はそれぞれ(x3−xa)×2/3、(x4−xa)×2/3に設定してモータの速度を制御する。
ホール素子の出力の異常を検出した区間が定速区間以外の場合、上記と同様に指令速度と各区間の切り替えの位置を変更し、変更後の値に基づいてモータの速度を制御する。
実施形態1、2では加速、定速、減速、徐行区間の切替を時間で、実施形態3ではドア位置により行ったが、それに限定されるものではない。同様にドアの速度を低下させる制御手段もパルス間隔時間を制御するか指令速度を制御するかどちらでも構わない。
(実施形態4)
実施形態1〜3の自動ドア駆動装置を備えた自動ドア装置の概略構成を図11に示す。21は自動ドアを構成するブロックを取り付けるエンジンケース、22はドアの開閉を制御する自動ドア駆動装置を含む制御ブロック、23はドアを駆動するモータブロックである。モータブロック23はモータ2と駆動プーリ8を含んでなる。10はモータブロックの動力を伝達するベルト、9はモータブロックとともにベルトの張力を調整する従動プーリ、24はドアを吊るしモータブロックの動力によりドアを開閉するハンガーブロック、25は制御ブロックの入力電源とセンサからの信号を電気ブロックに伝達させる端子台ブロック、26はドアの開口幅を制限するストッパブロックで、図に示すように全閉位置と全開位置の2箇所に設置されている。27は一方のドアのハンガーブロックをベルトに止めるベルト止めブロック、28は他方のドアのハンガーブロックをベルトに止める引分け用ベルト止めブロック、29はベルトが弛まないようにエンジンケースの中央付近に設置する中間ベルト受けブロックである。
実施形態1〜3の自動ドア駆動装置を備えた自動ドア装置の概略構成を図11に示す。21は自動ドアを構成するブロックを取り付けるエンジンケース、22はドアの開閉を制御する自動ドア駆動装置を含む制御ブロック、23はドアを駆動するモータブロックである。モータブロック23はモータ2と駆動プーリ8を含んでなる。10はモータブロックの動力を伝達するベルト、9はモータブロックとともにベルトの張力を調整する従動プーリ、24はドアを吊るしモータブロックの動力によりドアを開閉するハンガーブロック、25は制御ブロックの入力電源とセンサからの信号を電気ブロックに伝達させる端子台ブロック、26はドアの開口幅を制限するストッパブロックで、図に示すように全閉位置と全開位置の2箇所に設置されている。27は一方のドアのハンガーブロックをベルトに止めるベルト止めブロック、28は他方のドアのハンガーブロックをベルトに止める引分け用ベルト止めブロック、29はベルトが弛まないようにエンジンケースの中央付近に設置する中間ベルト受けブロックである。
1 ドア
2 モータ
3 エンコーダ
4 制御部
5 駆動回路
6 メモリ
2 モータ
3 エンコーダ
4 制御部
5 駆動回路
6 メモリ
Claims (4)
- ドアの開閉を行うモータと、前記モータの回転速度を検出するためのエンコーダと、前記エンコーダからの信号によりモータを制御する制御部と、制御部からの信号によりモータを駆動する駆動回路により構成された自動ドア駆動装置において、エンコーダの出力信号の異常検出手段と、異常検出によってモータの速度を低下させる制御手段を設けたことを特徴とする自動ドア駆動装置。
- 請求項1において、エンコーダの出力信号の異常検出後、エンコーダ出力のパルスから計測される時間に制限を設けてモータの速度を略一定の割合で低下させることを特徴とする自動ドア駆動装置。
- 請求項1または2において、制御部にはあらかじめエンコーダ信号から算出されたドアの動作ストローク長を記憶したメモリが設けられ、前記動作ストローク長を基にモータの速度を制御する制御部がエンコーダの出力信号の異常検出時に前記メモリに記憶された動作ストローク長より短いストローク長を基にモータの速度制御を行うことを特徴とする自動ドア駆動装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の自動ドア駆動装置を備えたことを特徴とする自動ドア装置。
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