JP2009126917A - 繊維強化未硬化フィルムの製造方法および繊維強化未硬化フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱硬化性樹脂と揮発性溶剤とを含有し、粘度が1000mPa・s以下である熱硬化性樹脂組成物を支持体キャリヤー3上に塗布し、液状塗膜7を形成する第一の工程と、前記第一の工程で形成された液状塗膜中に、厚さが8〜100μm、かつ、通気度が5〜200cm3/cm2/sec、かつ、見かけ密度が0.5〜1.5g/cm3である繊維質基材9を埋設させる第二の工程と、前記第二の工程で前記液状塗膜中に前記繊維質基材を埋設させた後、前記液状塗膜中の揮発性溶剤を揮発させることにより固化一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得る第三の工程とを有する繊維強化未硬化フィルム1の製造方法。
【選択図】図1
Description
このような要望に応えるために、銅箔を極力薄くすること(例えば、約12μm以下)が望まれるが、銅箔を薄くするとその銅箔を貼り付ける積層板の表面凹凸の影響を大きく受けることとなる。そのため、積層板の表面平滑性を更に向上することが要求されている。
プリント配線板への電子部品の実装は、製造時の熱履歴により反りやねじれ等の寸法変化が生じたプリント配線板に対してなされる。
従来、繊維質基材で強化された未硬化シートであるプリプレグを構成する基材として、MIL規格1080タイプ等のガラス繊維を用いて構成される織布(以下「ガラスクロス」ともいう。)が使用されていたため、寸法変化の影響を小さくすることができていた。しかしながら、より薄いプリプレグを得る目的でより薄いガラスクロスを使用する場合、ガラスクロスにワニスを含浸させる工程において、ガラスクロスの目地が歪む、または、ガラスクロスにワニスを均一に含浸できずに気泡(ボイド)が残る等の問題がある。
そのため、機械的強度や熱による変形の少なさの点から、ガラスクロス、無機繊維ウエブ、有機繊維ウエブ等からなる繊維質基材にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂組成物を含浸し、いわゆるAないしBステージとした未硬化状態のプリプレグが好んで使用されるようになってきている。
このようなプリプレグを構成する繊維質基材としては、寸法安定性が良好であるという点から、特にMIL規格1080タイプのガラスクロス、アラミド繊維不織布等が好適に使用されている。
図3に、従来の縦型塗工装置を用いた繊維強化未硬化フィルムの製造方法の一例を示す。この縦型塗工装置は、基材31にワニス32を含浸させた後、垂直方向に引き上げ、ロールニップ33で過剰分のワニス32を掻き落とす。
このように、縦型塗工装置を用いる方法は、薄い基材への応用では問題が多く、目地のズレによる基材分布の不均一構造と付着斑、それによる厚さ斑、気泡等による不均一基板構造につながる。
このような繊維強化未硬化フィルムを用いて作製したプリント配線板用積層板は、そりねじれ、線膨張率、孔加工性等の物理特性や、種々の電気特性等において均一性にかけたものになる。
これらの対策として、ロール等を通過する際の荷重を低減するために塗工速度を大幅に落とすことが考えられるが、本質的欠陥は改善できない。
このような問題は、基材の厚さが20μm以下の極めて薄いものである場合において、基材の構造強度が弱くなるため、特に緯糸(横糸)フィラメントのズレを生じやすく、織り糸構造の破壊と気泡抱き込み、付着斑を生じるという問題がある。
また、本発明は、気泡が少ない繊維強化未硬化フィルムを提供することを目的とする。
また、本発明は、気泡が少ない接着シートを提供することを目的とする。
また、本発明は、薄型で、平滑性に優れ、比誘電率および誘電正接が低いプリント配線用積層板を提供することを目的とする。
また、本発明は、小型化可能で、比誘電率および誘電正接が低い電子部品を提供することを目的とする。
(1)熱硬化性樹脂と揮発性溶剤とを含有し、粘度が1000mPa・s以下である熱硬化性樹脂組成物を支持体キャリヤー上に塗布し、液状塗膜を形成する第一の工程と、
前記第一の工程で形成された液状塗膜中に、厚さが8〜100μm、かつ、通気度が5〜200cm3/cm2/sec、かつ、見かけ密度が0.5〜1.5g/cm3である繊維質基材を埋設させる第二の工程と、
前記第二の工程で前記液状塗膜中に前記繊維質基材を埋設させた後、前記液状塗膜中の揮発性溶剤を揮発させることにより固化一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得る第三の工程とを有する繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
前記繊維が繊維太さ2デニール以下のパラフェニレンテレフタラミド繊維を50質量%以上含み、
前記不織布中の前記耐熱性樹脂の含有量が、5〜30質量%であり、
前記不織布の単位質量が20〜80g/m2である上記(2)に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
フェノール性ヒドロキシ基の少なくとも一部を脂肪酸でエステル化した変性フェノールノボラック(D)とを含有するエポキシ樹脂組成物であって、
前記変性フェノールノボラック(D)の含有量が、前記直鎖状エポキシ樹脂(C)100質量部に対して30〜200質量部である上記(9)に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
本発明の繊維強化未硬化フィルムおよび接着シートは、気泡が少ない。
本発明のプリント配線用積層板は、薄型で、平滑性に優れ、比誘電率および誘電正接が低い。
本発明の電子部品は、小型化可能で、比誘電率および誘電正接が低い。
本発明の繊維強化未硬化フィルムの製造方法(以下「本発明の製造方法」という。)は、熱硬化性樹脂と揮発性溶剤とを含有し、粘度が1000mPa・s以下である熱硬化性樹脂組成物を支持体キャリヤー上に塗布し、液状塗膜を形成する第一の工程と、上記第一の工程で形成された液状塗膜中に、厚さが8〜100μm、かつ、通気度が5〜200cm3/cm2/sec、かつ、見かけ密度が0.5〜1.5g/cm3である繊維質基材を埋設させる第二の工程と、上記第二の工程で上記液状塗膜中に上記繊維質基材を埋設させた後、上記液状塗膜中の揮発性溶剤を揮発させることにより固化一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得る第三の工程とを有する繊維強化未硬化フィルムの製造方法である。
なお、従来のプリプレグは、成形後で例えば250μm程度の厚さを有する、100μmを超える厚さのシート状であるのに対して、本発明は好ましくは100μm以下の薄いフィルム状であるので繊維強化未硬化フィルムと称する。
まず、有機フィルム、金属箔等の支持体キャリヤー3は、グラビアコーター等の塗工装置5に送られ、ワニス(熱硬化性樹脂組成物)が表面に塗布され、液状塗膜7が形成される(第一の工程)。
次に、液状塗膜7中に、上記繊維質基材9を埋設させる(第二の工程)。
次に、必要に応じて、加圧ロール11によって、繊維質基材9が埋設された液状塗膜7を加圧して脱泡および表面を平滑化する(第四の工程)。
次に、乾燥炉13によって、液状塗膜7中の揮発性溶剤を揮発させることにより液状塗膜を固化し、繊維質基材と一体化させて、繊維強化未硬化フィルム1を得る(第三の工程)。
図2は、本発明の製造方法の他の好適な一例を示す模式図である。
乾燥炉13によって、液状塗膜7中の揮発性溶剤を揮発させることにより固化一体化させる工程までは、図1に示す方法と同様であるが、その後更に、得られた繊維強化未硬化フィルムの表面に、塗工装置15によって熱硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥炉17によって揮発性溶剤を揮発させて、繊維強化未硬化フィルム1を得る(第五の工程)。
以下、本発明の製造方法の各工程について詳細に説明する。
上記第一の工程は、熱硬化性樹脂と揮発性溶剤とを含有し、粘度が1000mPa・s以下である熱硬化性樹脂組成物を支持体キャリヤー上に塗布し、液状塗膜を形成する。
本発明は、特許文献4等に記載されたドライラミネート法で通常使用する熱硬化性樹脂組成物よりも粘度が低い熱硬化性樹脂組成物を使用する。そして、後述する第二の工程において、熱硬化性樹脂組成物を乾燥させずに、熱硬化性樹脂組成物からなる液状塗膜中に繊維質基材を埋設する。そのため、繊維質基材へ樹脂が含浸し易くなり、細いフィラメントで構成された繊維質基材を用いた場合でも気泡の残存が少ない繊維強化未硬化フィルムを得ることができる。
また、上記支持体はシリコーン系化合物等で離型処理されていてもよい。
上記熱硬化性樹脂組成物の粘度がこの範囲であると、繊維質基材への含浸性が良好となり、織布構造においては糸束、フィラメント束へのワニスの浸透性がよく、不織布構造においては個々の繊維表面との濡れ性が良いために、気泡が出にくく、気泡欠点のない繊維強化未硬化フィルムを得ることができる。
また、所望の樹脂量の塗布が容易で、均質な樹脂の浸透ができるため気泡が残りにくく、より繊維間の隙間が小さい繊維質基材を用いた場合でも気泡が少ない繊維強化未硬化フィルムを得ることができる点から、上記熱硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、20〜1000mPa・sであることが好ましく、50〜500mPa・sであることがより好ましい。
上記ブロック共重合体(B)としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
直鎖状エポキシ樹脂(C)の数平均分子量は、好ましくは3,700〜74,000、より好ましくは5,500〜26,000である。
直鎖状エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量は、5000g/eq以上が好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、標準ポリスチレンによる検量線を用いた値とする。
直鎖状エポキシ樹脂(C)としては、重量平均分子量/数平均分子量が2〜3の範囲のものが特に好ましい。
直鎖状エポキシ樹脂(C)としては、具体的には、例えば、下記式(1)で示される化合物が好ましく、下記式(2)で示される化合物がより好ましい。
pおよびsは、それぞれ、0〜4の整数であり、同一であっても、異なっていてもよい。
上記式(1)中、nは、平均値を表し、25〜500である。
上記式(2)中、tは、平均値を表し、10〜250である。
上述した直鎖状エポキシ樹脂(C)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
R6は、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有していもよいフェニル基、置換基を有していもよいアラルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、複数のR6は、同一であっても異なっていてもよい。
R7は、炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、複数のR7は、同一であっても異なっていてもよい。
gは、0〜3の整数を表し、複数のgは、同一であっても異なっていてもよい。
hは、0〜3の整数を表し、複数のhは、同一であっても異なっていてもよい。
n:mは、1:1〜1.2:1であり、約1:1であることが好ましい。
nとmの合計としては、例えば2〜4とすることができる。
特に好ましくは、上記式(3′)においてR5がメチル基のアセチル化フェノールノボラックである。
これらの中でも、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
ジビニルベンゼンの含有量は、上記(C)成分100質量部に対して、50〜150質量部であるのが好ましい。
硬化促進剤としては、エポキシ樹脂組成物の硬化促進剤として公知のものを使用することができ、例えば、2−メチルイミダゾ−ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール等の複素環化合物イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のリン化合物類、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン等の第三級アミン類、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセンやその塩等のDBU類、アミン類、イミダゾ−ル類をエポキシ、尿素、酸等でアダクトさせたアダクト型促進剤類等が挙げられる。
硬化促進剤の含有量は、上記(C)成分100質量部に対して、1〜10質量部であるのが好ましい。
重合開始剤としては、公知の重合開始剤を使用することができ、例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート等が挙げられる。
重合開始剤の含有量は、上記(C)成分100質量部に対して、1〜10質量部であるのが好ましい。
(C)成分以外のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニルエポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール多核体としては、例えば、3〜5核体程度等のフェノール類が挙げられる。
また、例えば、樹脂成分は所定の溶剤濃度に溶解し、それらを25〜60℃に加温された反応釜に所定量投入し、常圧混合を30分〜6時間行うことができる。その後、真空下(最大1Torr)で更に5分〜60分混合撹拌することができる。
第二の工程は、上記第一の工程で形成された液状塗膜中に、厚さが8〜100μm、かつ、通気度が5〜200cm3/cm2/sec、かつ、見かけ密度が0.5〜1.5g/cm3である繊維質基材を埋設させる工程である。
本発明の製造方法は、この第二の工程において、熱硬化性樹脂組成物を乾燥させずに、熱硬化性樹脂組成物からなる液状塗膜中に繊維質基材を埋設する。そのため、繊維質基材へ樹脂が含浸し易くなり、細いフィラメントで構成された繊維質基材を用いた場合でも気泡の残存が少ない繊維強化未硬化フィルムを得ることができる。
従来の繊維基材強化プリプレグの製造方法では、このような極薄基材を用いた場合には基材構造が破壊する等の問題があったが、本発明の製造方法によればそのような問題を解決することができる。
なお、本明細書において、繊維質基材の厚さは、接触式膜厚測定器(ミリトロン No.1240、マール・ジャパン社製、接触端子径φ10mm、接触圧力0.025kg)を用いて測定した値で示される。
なお、本明細書において、通気度は、JIS L1096−1999(一般織物試験方法 通気性 A法 フラジー)に準じて測定した値で示される。
なお、本明細書において、見かけ密度は単位質量(g/m2)を厚さ(μm)で除した数値(g/cm3)で示される。
しかし、本発明の熱硬化性樹脂の硬化後比誘電率は例えば3以下であるのに対して、このEガラスの比誘電率は7とあまりにも高く、上記繊維基材強化での比誘電率は3以上になってしまう。この対策として、例えば、特開2003−41486号公報に開示されたような、Eガラス繊維で構成されるガラスクロスを酸性溶媒、例えば硝酸水溶液10%、温度80℃によりリーチングして30%質量減少させ、次いでヒートクリーニングとシランカップリング剤処理をして誘電特性を改良したガラスクロス等も好適に使用できる。
上記ガラスクロスに用いられるガラス繊維は、平均直径3〜9μmのフィラメントからなり、単位質量が5〜50g/m2であるものが、極薄の繊維基材とするという点から好適に使用できる。
なお、本明細書において、ガラスクロスの平均直径は電子顕微鏡で測定した値で示される。
なお、本明細書において、単位質量は10cm×10cmの質量を計量して100倍してg/m2の単位にしたものである。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ガラス繊維への付着量は、0.01〜2質量%が好ましく、0.05〜0.5質量%がより好ましい。
縦糸および横糸にモノフィラメントの平均直径4.5μm、モノフィラメント数100本で撚り数が1.0ZのEガラス組成ガラス糸を使用し、エアージェットルームで、縦糸70本/inch、横糸73本/inchの織り密度でガラスを製織し、得られた生機に水流ジェットでフィラメント同士の結合を緩和処理(加工圧20kgf/cm2)する。その後400℃で24時間高温脱糊する。続いて、表面処理としてシランカップリング剤であるSZ6032(東レ・ダウコーニング社製)を用いて処理液とし、ガラスクロスを浸漬し、絞液後、120℃で1分乾燥し、厚みは0.028mm、質量23g/m2、通気度61cm3/cm2/sec、縦方向糸−糸間隔0.212mm、横方向糸−糸間隔0.005mmの極薄ガラスクロスを得ることができる。水流ジェット処理の水圧は、0.2〜10MPa以上であるのが好ましく、1〜5MPaであるのがより好ましい。
1デニール以下の繊維太さはそれ以上の太さのポリパラフェニレンエーテル繊維フィラメントを物理的に、たとえばレファイナー等で叩解処理することで得られるもので、湿式不織布の製造で少量配合することで湿ウエブ強度の向上と地合いの均質化に効果が得られるものである。繊維太さ(繊度)が2デニールを超えるものは、同じ面積あたりの質量で比較した場合に繊維本数の密度が低く、平滑性も出ないことから1.5デニール以下の細い繊維で構成されることが好ましい。
また、本発明の繊維強化未硬化フィルムを極薄化しやすい点から、後仕上げ加工で180〜360℃の高温カレンダー処理で緻密仕上げすることが好ましい。特に、熱硬化性樹脂が被覆されたいわゆる「ソフトカレンダー」か、高温度域においてはスチールロール/スチールロールからなるカレンダーで高温度加圧して緻密化処理することが好ましい。上記不織布の厚さは好ましくは60μm以下である。
具体的には、イオン交換水に粘剤としてポリアクリルアマイド/ポリアクリル酸ソーダ共重合物とレファイナーでアラミド繊維を叩解処理した微細パルプ状物を20質量%、1.5デニール3mmカットのアラミド繊維80質量%からなる繊維を水中に分散させて抄造脱水してウエブを得る。次に、ネットで挟んでエポキシバインダーの10%濃度液をスプレー含浸してからマングルで絞って均質化させ、PTFEシート帖着の表面温度135℃のシリンダードライヤーにて乾燥を行う。次に、表面温度300℃のスチール/スチールカレンダーで2度通して緻密化と平滑化を行って不織布を得る。
第三の工程は、第二の工程で液状塗膜中に繊維質基材を埋設させた後、液状塗膜中の揮発性溶剤を揮発させることにより固化一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得る工程である。第三の工程で、溶剤が蒸発することにより液状塗膜が固化され、繊維質基材と一体化される。このようにして、繊維強化未硬化フィルムが得られる。得られた繊維強化未硬化フィルムは、冷却されることにより取り扱いに耐える強度をもったものになる。
得られた繊維強化未硬化フィルムは、いわゆるAステージまたはBステージにあって、硬化状態のCステージより前の熱で流動する状態である。即ち、液状塗膜中の揮発性溶剤が蒸発して固化したものだが、まだ未硬化状態にあるものであり、加熱で再溶融して接着性を発現する状態にある。得られた繊維強化未硬化フィルムは、未硬化物でゲル化が進行していないほとんどがAステージ状態にあると考えられる。
得られた繊維強化未硬化フィルムは、支持体キャリヤーを剥離して使用してもよく、支持体キャリヤーが付いたまま使用してもよい。
加熱する際の温度は、配合する揮発性溶剤の沸点の違い、処理速度等によって適宜変える必要がある。即ち、硬化反応しない条件で揮発性溶剤を完全に蒸発できるような温度にすればよい。加熱する際の温度は、使用する溶剤の種類等により異なり、例えば、60〜120℃が好ましい。また、50〜80℃で加熱した後、更に100〜180℃で加熱することがより好ましい。
上記加圧ロールとしては、シリコーンゴムやフッソ系樹脂で被覆した弾性のあるロールが好ましく、溶剤や樹脂に対して非着性であることがより好ましい。
加圧する際の圧力は特に限定されないが、脱泡および表面平滑化の点から0.01〜1.5MPaが好ましく、0.2〜1.2MPaがより好ましい。
あらかじめ脱泡させてある繊維強化未硬化フィルムであるために加圧プレスでのAないしBステージから硬化のCステージへの移行が全面積で均一に行えるという利点を有する。また、より支持体キャリヤーとのピール強度が高く、支持体キャリヤー面の平滑性に優れる。
また、熱硬化性樹脂組成物の塗布方法および揮発性溶剤を揮発させる方法は、上述した方法と同様である。
そのため、加熱プレスする必要があり、特に繊維の交差部への濡れと浸透が不十分で気泡の多い繊維強化未硬化フィルムとなり使用には耐えない。
特に、熱硬化性樹脂組成物の樹脂濃度を下げて繊維質基材に付着させる熱硬化性樹脂組成物の量を増やした場合または溶剤と接触することにより強度が低下する有機繊維不織布を用いた場合でも、本発明の製造方法は繊維質基材に対する負荷はほとんどないため、比較的強度の弱い基材を用いても基材が破壊されることがない。一方、従来の縦型塗工装置を用いた製造方法では、繊維質基材に付着させる熱硬化性樹脂組成物の量を増やした場合、樹脂組成物の重さや過剰量の樹脂組成物をロールで掻き落とす際の負荷の増大により、繊維質基材が破壊されやすくなり、強度の弱い基材を使用することは困難である。
また、本発明の製造方法は、樹脂含浸量を正確に制御し、糸束を構成するフィラメント間への含浸が容易であり(ボイドレス)、繊維構造を破壊しない、含浸において基材の破断が無い点に優れる。
また、本発明の繊維強化未硬化フィルムは、例えば、厚さ10〜100μm、好ましくは10〜75μm、より好ましくは10〜50μmにすることが可能であり、このような繊維強化未硬化フィルムであればより高密度な実装を可能とする点で極めて有用である。
また、本発明の繊維強化未硬化フィルムは、表面平滑性にも優れる。
また、本発明の繊維強化未硬化フィルムは、支持体キャリヤーと樹脂との接着性に優れる。
また、本発明の繊維強化未硬化フィルムは、厚み精度に優れる。
また、本発明の繊維強化未硬化フィルムの製造方法において支持体キャリヤーとして有機フィルムを使用した場合、得られた繊維強化未硬化フィルムから有機フィルムを剥離した後、繊維強化未硬化フィルムの片面または両面に金属箔を積層し、真空加熱プレス等して繊維強化未硬化フィルムを硬化させることにより本発明のプリント配線用積層板を得ることができる。
本発明の電子部品は、上述した本発明のプリント配線用積層板を用いて得られる電子部品である。
本発明の電子部品としては、主としてプリント配線板が好適に挙げられる。中でもビルドアップ工法で得られるプリント配線板がより好ましい。ビルドアップ工法は、高密度実装という時代の要請に応える工法であり、本発明の誘電特性とあいまって薄いフィルム形状であるために、厚いコア基板に代わってパッケージ基板全体を薄くする、さらにはコア基板無しのビルドアッププリント配線板を可能とするので、電気特性は飛躍的に改善されるものとなる。
まず、本発明のプリント配線用積層板を用い、このプリント配線用積層板の導体層の表面に感光性レジストを被覆する。そしてこのプリント配線用積層板を露光機に導入して、感光性レジストにフォトマスクを介して紫外線等の光を照射する露光を行う。このように露光した後、現像処理して感光性レジストを回路パターンと逆パターンで部分的に除去する。次にエッチング処理をすることによって、感光性レジストが除去されて部分的に露出した導体層をエッチング溶液に溶解させて除去する。この後に感光性レジストを剥離することによって、導体層で回路パターンを表面に形成したプリント配線板を得ることができる。
(配合例1〜3)
下記第1表に示す各成分を、第1表に示す割合(質量部)で、撹拌機を用いて混合し、第1表に示される各組成物を得た。
得られた各組成物についてE型粘度計(TVE−22LT、東機産業社製)を用いて25℃における粘度を測定した。結果を下記第1表に示す。
・オリゴフェニレンエーテル樹脂(2,2′,3,3′,5,5′−ヘキサメチルビフェニル‐4,4′−ジオール−2,6−ジメチルフェノール重縮合物とクロロメチルスチレンとの反応生成物):OPE−2st 2200、三菱ガス化学社製
・SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体):TR2003(商品名)、JSR社製、重量平均分子量100,000、スチレン含有量43%
・エポキシ樹脂:YX6954BH30、ジャパンエポキシレジン社製
・アセチル化変性フェノールノボラック:エピキュアDC808、ジャパンエポキシレジン社製
・イソシアネート化合物(TDIブロック型ポリイソシアネート):コロネート2507、日本ポリウレタン社製
・2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル:2E4MZ、四国化成社製
・1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート:パーオクタ・O、日本油脂社製
下記に示す基材1〜4を用意した。
基材1:ガラスクロス、1000TF(商品名)、旭シュエーベル社製、特に縦糸が拡幅扁平化処理されたもの
具体的には、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維(ケブラー、デュポン社製)チョップと、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプと、第二バインダーとしてポリ−m−フェニレンイソフタラミド繊維(コーネックス、帝人社製)チョップを水中に分散し混抄した。これらの繊維は、いずれも、繊維太さ1.5デニール、繊維長3mmである。ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプは、上記繊維長3mmのポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維チョップを叩解しフリーネス50csfとしたものである。適用する熱硬化性樹脂バインダーは、エポキシ樹脂エマルジョン(VコートA、大日本インキ化学工業社製)とブロックイソシアネート樹脂(CR−60B、大日本インキ化学工業製)を主成分とし、エポキシ樹脂の質量10に対するブロックイソシアネート樹脂の配合質量(硬化剤質量)を1とした。この熱硬化性樹脂バインダーを上記繊維の抄造後にスプレーして加熱乾燥し不織布を製造した。さらに、この不織布を、線圧力200kN/m、温度333℃に設定した一対の熱ロールの間に通すことにより加熱圧縮した。この不織布は、単位質量33g/m2、厚さ50μm、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維チョップとポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプの配合質量比率(ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維チョップ/ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプ)80/20、不織布中の熱硬化性樹脂バインダー含有量17質量%、不織布中の第二バインダー含有量8質量%の成分組成である。
(実施例1〜8:ウェットラミネート法)
下記第3表に示す熱硬化性樹脂組成物(ワニス)をシリコーン系離型剤付PETフィルム(ルミラー、東レ社製、厚さ38μm、以下同じ)上に、グラビアコーターを用いて硬化後の厚みが2〜90μmとなるよう塗布し、液状塗膜を形成した。次に、液状塗膜の上に第3表に示す基材を載置して、液状塗膜中に基材を埋設させた。その後、60〜120℃で1〜5分加熱して、液状塗膜中の溶剤を揮発させて、樹脂と基材を一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得た。
得られた各繊維強化未硬化フィルム中の樹脂量および厚さを第3表に示す。
縦型塗工装置を用いて、シリコーン系離型剤付PETフィルムに下記第3表に示す熱硬化性樹脂組成物(ワニス)を含浸させた後、鉛直方向に引き上げ、ロールニップで過剰分の熱硬化性樹脂組成物を掻き落とした。その後、150℃で3〜10分加熱して、熱硬化性樹脂組成物中の溶剤を揮発させて、樹脂と基材を一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得た。
得られた各繊維強化未硬化フィルム中の樹脂量および厚さを第3表に示す。
下記第3表に示す熱硬化性樹脂組成物(ワニス)をシリコーン系離型剤付PETフィルム(ルミラー、東レ社製、厚さ38μm、以下同じ)上に、ダイコーターを用いて硬化前フィルムの厚さが下記第3表に記載した厚さとなるよう塗布した後、80〜120℃(平均100℃)で2〜10分間乾燥して下記第3表に示す熱硬化性樹脂組成物のフィルム(被膜)を形成した。
次に、乾燥させたフィルムの表面に第3表に示す基材を載せ、50℃、線圧2kg/cmの条件で1〜20秒、熱ラミネートして、樹脂と基材を一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得た。
硬化前フィルムの厚さ、得られた各繊維強化未硬化フィルム中の樹脂量および厚さを第3表に示す。
上記で得られた各繊維強化未硬化フィルム中の基材の構造破壊の有無を目視で観察した。構造破壊の無かったものを「○」、構造破壊のあったものを「×」とした。結果を第3表に示す。
上記で得られた各繊維強化未硬化フィルムを、使用した熱硬化性樹脂組成物の種類に応じて下記の条件・方法で硬化した。硬化後のフィルムの厚さを測定した。結果を第3表に示す。
硬化条件1(配合例1〜2の熱硬化性樹脂組成物を使用した場合):200℃、60分、圧力1MPa、真空度10kPa未満にて真空プレス
硬化条件2(配合例3の熱硬化性樹脂組成物を使用した場合):140℃、10分にてプリベーク後、180℃、120分、圧力4MPa、真空度10kPa未満にて真空プレス
表面粗さ測定器(サーフコム590A−12、東京精密社製)にて、測定長さ30mm、測定速度1.5mm/sで、10点平均高さRzを求めた。結果を第3表に示す。
硬化後のフィルムを幅15mm、長さ40mmに切断後、これを試験片とし、熱分析装置(TMA4000SA、Bruker AXS社製)を用いて、昇温速度5℃/分、引っ張りモードのTMA法により、25℃から250℃まで測定を行った。平均膨張係数については20℃〜150℃までの線膨張係数の傾きより求めた。結果を第3表に示す。
硬化後のフィルムを幅10mm、長さ40mmに切断後、試験片とした。この試料を粘弾性スペクトロメータ(型番EXSTAR6000 DMS、セイコーインスツルメンツ社製)を用い、つかみ幅15mm、昇温速度3℃/分、周波数10Hz、引張りモードのDMA法により、25℃の貯蔵弾性率を求めた。また、25℃の貯蔵弾性率、誘電正接のピークよりガラス転移温度(Tg)を求めた。結果を第3表に示す。
上記で得られた各繊維強化未硬化フィルムの両面に銅箔(電解銅箔、厚さ18μm、Rz1.9μm)を積層し、下記の条件で真空加熱プレスして、積層板を得た。
硬化条件1(配合例1〜2の熱硬化性樹脂組成物を使用した場合):200℃、60分、圧力1MPa、真空度10kPa未満にて真空プレス
硬化条件2(配合例3の熱硬化性樹s脂組成物を使用した場合):140℃、10分にてプリベーク後、180℃、120分、圧力4MPa、真空度10kPa未満にて真空プレス
得られた各積層板の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。ボイドが無かったものを「○」、ボイドがあったものを「×」とした。結果を第3表に示す。
上記で得られた積層板の銅箔をJIS C6481−1996に準じて、10mm幅でダイシングし、50mm/minの速度で180°の方向に銅箔を引き剥がしピール強度を求めた。結果を第3表に示す。
一方、本発明のウェットラミネート法により製造した実施例1〜8は、基材が破壊されず、気泡は確認されなかった。また、低誘電率、低誘電正接であり、銅箔ピール強度が高かった。
3 支持体キャリヤー
5、15 塗工装置
7 液状塗膜
9 繊維質基材
11 加圧ロール
13、17 乾燥炉
31 基材
32 ワニス
33 ロールニップ
Claims (21)
- 熱硬化性樹脂と揮発性溶剤とを含有し、粘度が1000mPa・s以下である熱硬化性樹脂組成物を支持体キャリヤー上に塗布し、液状塗膜を形成する第一の工程と、
前記第一の工程で形成された液状塗膜中に、厚さが8〜100μm、かつ、通気度が5〜200cm3/cm2/sec、かつ、見かけ密度が0.5〜1.5g/cm3である繊維質基材を埋設させる第二の工程と、
前記第二の工程で前記液状塗膜中に前記繊維質基材を埋設させた後、前記液状塗膜中の揮発性溶剤を揮発させることにより固化一体化させて、繊維強化未硬化フィルムを得る第三の工程とを有する繊維強化未硬化フィルムの製造方法。 - 前記繊維質基材が、ガラス繊維またはアラミド繊維を用いて構成される織布または不織布である請求項1に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記ガラス繊維を用いて構成される織布が、平均直径3〜9μmのフィラメントからなり、単位質量が5〜50g/m2である請求項2に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記ガラス繊維を用いて構成される織布が、水流ジェット処理および拡幅扁平化処理からなる群から選択される少なくとも1種の開繊処理により、フィラメント結束が緩和されたガラス繊維を用いて構成される織布である請求項2または3に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記ガラス繊維を用いて構成される織布が、縦糸密度40〜100本/inch、かつ、横糸密度25〜100本/inchである請求項2〜4のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記アラミド繊維を用いて構成される不織布が、繊維と耐熱性樹脂とを含み、
前記繊維が繊維太さ2デニール以下のパラフェニレンテレフタラミド繊維を50質量%以上含み、
前記不織布中の前記耐熱性樹脂の含有量が、5〜30質量%であり、
前記不織布の単位質量が20〜80g/m2である請求項2に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。 - 前記熱硬化性樹脂組成物中の樹脂成分の含有量が、5〜45質量%である請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記繊維質基材と前記熱硬化性樹脂組成物に含有される樹脂成分との合計100質量%中、前記樹脂成分の含有量が40〜75質量%である請求項1〜7のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記熱硬化性樹脂が、両末端に官能基を有する熱硬化性オリゴフェニレンエーテル樹脂および/またはエポキシ樹脂である請求項1〜8のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記熱硬化性樹脂組成物が、数平均分子量500〜5,000の両末端にスチレン官能基を有する熱硬化性オリゴフェニレンエーテル(A)100質量部と、ビニル芳香族炭化水素モノマーに由来する繰返し単位と共役ジエンモノマーに由来する繰返し単位とを含むブロック共重合体(B)50〜250質量部とを含有する熱硬化性樹脂組成物である請求項9に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記熱硬化性樹脂組成物が、1つ以上のヒドロキシ基と2つ以上のエポキシ基とを有する重量平均分子量1,500〜70,000の直鎖状エポキシ樹脂(C)と、
フェノール性ヒドロキシ基の少なくとも一部を脂肪酸でエステル化した変性フェノールノボラック(D)とを含有するエポキシ樹脂組成物であって、
前記変性フェノールノボラック(D)の含有量が、前記直鎖状エポキシ樹脂(C)100質量部に対して30〜200質量部である請求項9に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。 - 前記エポキシ樹脂組成物が、更にイソシアネート化合物を含有する請求項11に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記エポキシ樹脂組成物が、更にジビニルベンゼンを含有する請求項11または12に記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 前記熱硬化性樹脂組成物中の樹脂成分の含有量が、10〜40質量%である請求項1〜13のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 繊維強化未硬化フィルムの厚さが、10〜120μmである請求項1〜14のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 更に、前記第二の工程と前記第三の工程との間に、前記第二の工程で前記繊維質基材が埋設された前記液状塗膜を加圧して脱泡および表面を平滑化する第四の工程を有する請求項1〜15のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 更に、前記第三の工程で得られた繊維強化未硬化フィルムの表面に、熱硬化性樹脂と揮発性溶剤とを含有し、粘度が1000mPa・s以下である熱硬化性樹脂組成物を塗布した後、前記揮発性溶剤を揮発させる第五の工程を有する請求項1〜16のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法。
- 請求項1〜17のいずれかに記載の繊維強化未硬化フィルムの製造方法により得られる繊維強化未硬化フィルム。
- 請求項18に記載の繊維強化未硬化フィルムからなる接着シート。
- 請求項18に記載の繊維強化未硬化フィルムを硬化させて得られる絶縁層と、前記絶縁層の少なくとも一方の表面に形成された導体層とを有するプリント配線用積層板。
- 請求項20に記載のプリント配線用積層板を用いて得られる電子部品。
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