JP2004123870A - プリプレグの製造方法および転写シート - Google Patents
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Abstract
【課題】プリント配線板あるいは液晶表示装置に用いられるプラスチック基板に使用可能な樹脂ワニスの含有量にばらつきが少なく、表裏の厚みが均一な、表面平滑性に優れたプリプレグの製造方法を提供し、これに用いる転写シートを提供する。
【解決手段】剥離性基材シート、含浸樹脂からなる転写シートを繊維布の表裏にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することを特徴とする表面粗さRaが0.5μm以下のプリプレグの製造方法。およびこのとき使用される転写シート。
【解決手段】剥離性基材シート、含浸樹脂からなる転写シートを繊維布の表裏にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することを特徴とする表面粗さRaが0.5μm以下のプリプレグの製造方法。およびこのとき使用される転写シート。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板あるいは液晶表示装置に用いられるプラスチック基板等に使用可能なプリプレグの製造方法及びこのとき用いる転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリプレグは、必要により複数枚を重ねて加熱加圧してプリント配線板あるいは液晶表示装置に用いられるプラスチック基板とするほか、多層プリント配線板用銅張積層板の内層回路基板と外層基板または外層用銅箔との接着や内層回路基板間の接着のために使用される。
プリプレグを製造する方法としては、特許文献1にて開示されているように、例えば電気絶縁材料に使用するプリント基板使用のガラスクロスエポキシプリプレグを製造する場合のように、溶媒を使用して樹脂の粘度を小さくし、この樹脂槽にガラスクロスを浸漬させ、毛細管現象により樹脂を含浸させた後にスクイズロールやコンマナイフにより不必要な樹脂を掻き取り所定の厚みとし、その後樹脂含浸ガラスクロスを乾燥、半硬化させるソルベント法がある。
しかしながら、上記方法では表面性や回路への埋め込み性を重視するためにガラスクロスに対して樹脂層を厚くする場合、スクイズロールやコンマナイフで樹脂表面を掻き取るときにガラスクロス等の基材がバタツキ、表裏の厚みを常に均一にかつ平滑に塗布することは難しく、これらを用いて作製したプラスチック基板には反りやうねりが発生すると同時にスジムラ等がみられ、表面平滑性が不十分といった問題点を有していた。
【0003】
一方、特許文献2に見られるように無溶剤のホットメルト樹脂を剥離性基材シートにコートした後にガラスクロスと張り合わせプリプレグとするホットメルト法も知られているが、一般に剥離性基材シートとしてはコスト等を重視しクラフト紙、ロール紙、グラシン紙等離型紙等表面粗さが粗いものを用いることが多く、得られたプリプレグの平滑性(表面粗さ)も不十分なため、これらを用いて作製したプラスチック基板も、やはり反りやうねりが発生すると同時にスジムラ等がみられ、表面平滑性が不十分といった問題点を有していた。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−320382号公報
【特許文献2】
特開昭60−165211号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、樹脂ワニスの含有量にばらつきが少なく、表裏の厚みが均一な、表面平滑性に優れたプリプレグの製造方法を提供し、これに用いる転写シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1) 剥離性基材シート、含浸樹脂からなる転写シートを繊維布の表裏にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することを特徴とする表面粗さRaが0.5μm以下のプリプレグの製造方法。
(2) 剥離性基材シートはTgあるいは熱分解温度が180℃以上であり150℃から180℃の熱線膨張係数が90ppm未満のプラスチックを含み、かつ転写面側の表面粗さRaが0.5μm以下である(1)のプリプレグの製造方法。
(3) 剥離性基材シートが離型処理を施したポリエステルフィルムである(1)、(2)のプリプレグの製造方法。
(4) 剥離性基材シートが離型処理を施したポリイミドフィルムである(1)、(2)のプリプレグの製造方法。
(5) 含浸樹脂がシアネート樹脂を含む樹脂組成物である(1)〜(4)のプリプレグの製造方法。
(6) 含浸樹脂がシアネート樹脂及びエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物である(1)〜(4)のプリプレグの製造方法。
(7) シアネート樹脂がノボラック型シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーであることを特徴とする(5)、(6)のプリプレグの製造方法。
(8) 含浸樹脂に無機充填材を含有する(1)〜(7)のプリプレグの製造方法。
(9) 無機充填材が平均粒径2μm以下の球状溶融シリカである(8)のプリプレグの製造方法。
(10) 無機充填材の含有量が、樹脂成分100重量部に対して10〜400重量部である(5)、(6)のプリプレグの製造方法。
(11) (1)〜(10)のプリプレグの製造方法に使用される転写シート。
である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のプリプレグを用いることによりプリント配線板あるいは表示装置に用いられるプラスチック基板(積層板)を得ることができるが、このプリプレグの1枚又は複数枚を加熱成形して樹脂層のみの積層板としても良いし、あるいは、銅箔等の金属板とともに加熱成形することにより、金属層と樹脂層から成る積層板とすることもできる。また、エッチング処理等により、金属板の一部または全てを剥離して用いても良い。このときプリプレグ自体の表面粗さが粗いと得られるプラスチック基板の表面粗さも粗くなる。近年のプリント配線板のファイン化や表示装置に用いられるプラスチック基板には表面平滑性が求められる。特に表示装置に用いる場合は基板上に直接半導体素子を書き込むこともあり0.05μmレベルでの平滑性が求められているが、従来のプリプレグではこのレベルの平滑性を得ることは困難であった。
プリプレグから積層板を得るためには、金属箔あるいは金属板の間にプリプレグを挿み込み加熱・加圧して成型するので、この時樹脂もある程度フローするためプリプレグそのものの表面形状が積層板そのものの表面と成る訳ではないが、プリプレグの表面粗さが反映されたものとなる。すなわちプレス初期においては樹脂に流動性がない状態で加圧されることになるが、このとき金属箔が圧力により変形し、プリプレグの表面形状を反映した形状となり流動性のある温度域に達したときは、金属箔あるいは金属板が初期のプリプレグ表面粗さを反映した形状となっているため、平滑なプラスチック基板とはならない。組み合わせる金属箔の形状や剛性にもよるが、表面が平滑でかつ剛性のある表面粗さRaが0.01μmで厚みが1mmの鏡面ステンレス板で直接成型してもプリプレグ表面粗さの1/10程度の表面粗さにしかならないが、このとき本発明の表面粗さが0.5μm以下のプリプレグを用いることにより表面粗さが0.05μm程度のプラスチック基板が得られることを見出した。
本発明は剥離性基材シート上に含浸樹脂溶液を塗布し、タックフリー(半硬化)状態になるまで乾燥し、転写シートを形成する。その後、得られた転写シートの含浸樹脂面を繊維布の表裏に加熱・圧着後、基材シートを剥離しプリプレグを得るものである。
本発明において、含浸樹脂溶液を乾燥させ、半硬化状態の転写シートを形成させる条件としては、含浸樹脂や溶剤の種類により異なるが、50〜200゜C、0.5〜30分が適当である。これより温度が低く時間が短い場合、繊維布と加熱圧着する際、流動性が大きく、端面からのしみ出しが大きく、フィルム厚のバラツキも大きくなり、均一な厚みのプリプレグとならない。またこれより温度が高く時間が長い場合繊維布と加熱・圧着する際、流動性が小さすぎ、繊維布内部まで含浸樹脂が浸透しないため、ボイドの発生が多くなる。
転写シートを繊維布に加熱・圧着する条件としてはプレス形式の場合は70〜200℃、0.1〜10MPa、5〜30分、ロール式ラミネータの場合は70〜200゜C、0.1〜100MPa、0.1〜10m/分の条件が適当であり、特に温度としては含浸樹脂の乾燥温度+0〜60℃で実施することが望ましい。ラミネート温度が含浸樹脂の乾燥温度より低いと樹脂が軟化せず繊維布内部まで十分に含浸しない。一方、ラミネート温度が高すぎると含浸樹脂中の溶剤が急激に揮発発泡することがある。プレス形式にて転写シートを繊維布に加熱・圧着する場合は効率の面から表裏同時に張り合わせることが望ましいが、ロール式ラミネータを用いる場合は片面毎に張り合わせることもできる。
本発明で用いられる繊維布を含有する積層板は、プリント基板や液晶表示装置に用いられるものであれば特に限定されないが、耐熱性の観点から使用する含浸樹脂のTgは150℃以上であることが好ましい。具体的にはシアネート樹脂、ビスマレイミドを構成成分として含む熱硬化型のポリイミド樹脂、多官能エポキシ樹脂などを挙げることができる。なかでも、シアネート樹脂が特に好ましい。
【0008】
本発明に用いるシアネート樹脂としては、ビスフェノールジシアネート、ジ(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、4,4’−チオジフェニルシアネート、2,2’−ジ(4−シアネートフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビスフェノールEジシアネート、フェノール/ジシクロペンタジエン共重合体のシアネート、フェノールノボラック型シアネート樹脂、クレゾールノボラック型シアネート樹脂、及び/又はそのプレポリマーを用いることができる。中でも耐熱性が高く線膨張係数が低いことからノボラック型シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーが好ましい。ここでいうノボラック型シアネート樹脂とは任意のノボラック樹脂と、ハロゲン化シアン等のシアネート化試薬とを反応させることで得られるもので、またこの得られた樹脂を加熱することでプレポリマー化することが出来る。
本発明におけるノボラック型シアネート樹脂の数平均分子量は、250未満であると、架橋密度が小さく、耐熱性や線膨張係数に劣る場合があり、900を超えると、架橋密度が上がりすぎて反応が完結できない場合があるため、260〜900であることが望ましく、より好ましくは300〜600である。また、プレポリマーを用いる際には、上記数平均分子量のノボラック型シアネート樹脂をメチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン等の溶媒に可溶な範囲でプレポリマー化して用いることが望ましい。本発明で言うところの数平均分子量は、東ソー株式会社製HLC−8120GPC装置(使用カラム:SUPER H4000、SUPER H3000、SUPER H2000×2、溶離液:THF)を用いて、ポリスチレン換算のゲルパーミエーションクロマトグラフィー報で測定した値である。
【0009】
本発明の樹脂組成物は、シアネート樹脂に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の他の熱硬化樹脂、フェノキシ樹脂、溶剤可溶性ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルスルホン等の一種類以上の熱可塑性樹脂を併用しても良い。特にエポキシ樹脂の併用は、耐薬品性を悪化させずに吸水率を低減できるので好ましい。併用するエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂などが挙げられ、特にジシクロペンタジエン骨格エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂が好ましい。ここでアリールアルキレン型エポキシ樹脂とは、繰り返し単位中に1つ以上のアリールアルキレン基を有するエポキシ樹脂をいい、キシリレン型エポキシ樹脂やビフェニレンジメチル型エポキシ樹脂などが挙げられる。
併用するエポキシ樹脂の量はシアネート樹脂100重量部に対して10〜200重量部が好ましい。10重量部未満であると添加効果が発現されにくく、200重量部を超えるとシアネート樹脂の耐熱性が損なわれる場合がある。
【0010】
本発明の樹脂組成物は、シアネート樹脂等の樹脂成分と共に無機充填材を併用することが好ましい。無機充填材は弾性率を高め、線膨張係数を低下させ、吸水性を低下させるために配合されるものである。無機充填材としては、例えばタルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ等が挙げられる。これらの中でも溶融シリカが低熱膨張性に優れる点で好ましい。さらに溶融シリカの中でも平均粒径2μm以下の球状溶融シリカを用いることが充填性を向上させる点で好ましい。平均粒径が2μmを超えるとプリプレグ作製時の繊維布への含浸性低下、樹脂組成物中の無機充填材が沈降する、表面平滑性が低下する等の現象が起こり、望ましくない。また、平均粒径は粘度制御の点で0.2μm以上が好ましい。本発明で平均粒径は株式会社堀場製作所粒度分布測定装置 LA920を用いて、レーザ回折/散乱法で測定を行った。
無機充填材の配合量としては、シアネート樹脂等の樹脂成分100重量部に対して、10〜400重量部が好ましく、より好ましくは40〜300重量部である。10重量部より少ないと無機充填材を添加することによる低熱膨張化の効果が少なく、400重量部を超えると樹脂組成物中の無機充填材の割合が大きすぎて、樹脂ワニスのガラス基材への塗布、含浸などの操作が困難となる傾向がある。
【0011】
本発明の樹脂組成物には、カップリング剤を添加することが好ましい。カップリング剤は樹脂と無機充填材の界面の濡れ性を向上させることにより、ガラスクロスに対して樹脂および充填材を均一に定着させ、耐熱性や吸湿性を改良する効果が認められる。カップリング剤としては通常用いられるものなら何でも使用できるが、これらの中でもエポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アミノシランカップリング剤及びシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが無機充填材界面との濡れ性が高く、耐熱性向上の点で好ましい。本発明でカップリング剤は、無機充填材に対して0.05重量%以上、3重量%以下が望ましい。これより少ないと充填材を十分に被覆できず、またこれより多いと機械特性等が低下するようになるためこの範囲で用いることが望ましい。
【0012】
本発明でシアネート樹脂を用いる場合には、樹脂組成物に硬化促進剤を添加することが好ましい。硬化促進剤としては、公知のものを用いることができ、例としては、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト等の有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール、フェノール樹脂等のフェノール化合物および有機酸等、またはこれらの混合物等が挙げられる。これらの中でもフェノール樹脂が硬化性、イオン性不純物が少ない等の点で好ましい。本発明で硬化促進剤の配合量は使用条件に応じて適宜変更することが可能であるが、有機金属塩の場合はシアネート樹脂100重量部に対して0.001〜1重量部、イミダゾール類の場合は0.05〜10重量部、フェノール樹脂の場合は0.5〜50重量部の範囲であることが好ましい。これらの範囲より少ないと硬化が遅くなる傾向があり、これらの範囲より多いと硬化が促進されすぎることによる樹脂組成物およびプリプレグライフの低下、硬化促進剤に由来する揮発成分による周囲汚染等の悪影響がでる恐れがある。
【0013】
本発明で用いられる繊維布は特に限定されるものではなく、種々の無機系または有機系の繊維布を用いることができる。 その具体例としては、 Eガラス(無アルカリガラス)、Sガラス、Dガラス、クォーツ、高誘電率ガラス等のガラスクロス、ケブラー(商品名:デュポン・東レ・ケブラー社製)、テクノーラ(商品名:帝人社製)、コーネックス(商品名:帝人社製)に代表されるポリ −p−フェニレンフタルアミド、ポリ −m−フェニレンフタルアミド、p−フェニレンフタルアミドおよび3,4’− ジフェニルエーテルフタルアミドの共重合体等からなる芳香族ポリアミド系繊維布やアラミド系繊維布、ポリエステル繊維布、ナイロン繊維布、ポリベンザゾール繊維布、炭素繊維布等が挙げられる。 好ましくはガラスクロスである。織布フィラメントの織り方についても特に限定されるものではなく、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織り等の構造を有する織物でも良く、好ましくは平織りである。 また、織布に限定されるのではなく不織布であってもかまわない。繊維の厚みも特に限定されるものではないが、30〜300μmであることが好ましい。
【0014】
本発明に用いられる繊維布は、樹脂成分との濡れ性を改善する目的で各種のシランカップリング剤、ボランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等の表面処理剤で処理されても良く、これに限定されるものではない。
本発明の剥離性基材シートは転写面側の表面粗さRaが0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下でかつTgあるいは熱分解温度が180℃以上であり150℃から180℃の線膨張係数係数が90ppm未満の樹脂シートが好ましい。転写面側の表面粗さRaは低いほど好ましいが、0.5μm以上のシートを用いるとこの面がプリプレグに転写し表面粗さが粗くなってしまう。プラスチック基板の製造工程に耐えうる耐熱性が必要であると共に、線膨張係数が90ppmを越える様な基材シートを用いると、基材シートを剥離する前のプリプレグにストレスが内在するためにカールが発生し、後工程を円滑に行うことが難しくなる。好ましい樹脂の例としては、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。
【0015】
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、滑剤、耐熱剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料等、光安定剤等の成分を配合することができる。
本発明のプリプレグを用いることによりプラスチック基板(積層板)を得ることができるが、このプリプレグの1枚又は複数枚を加熱成形して樹脂層のみの積層板としても良いし、あるいは、銅箔等の金属板とともに加熱成形することにより、金属層と樹脂層から成る積層板とすることもできる。また、エッチング処理等により、金属板の一部または全てを剥離して用いても良い。
本発明の樹脂組成物を繊維布に含浸するには、アルコール類、エーテル類、アセタール類、ケトン類、エステル類、アルコールエステル類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類やエステルエーテル類などの有機溶媒を用いてワニスにし、剥離性基材シートに塗布・乾燥後、繊維布の表裏にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することすることによってプリプレグを得ることができる。
【0016】
【実施例】
次に本発明について、実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
ノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン株式会社製PT60、数平均分子量560)100重量部及びフェノールノボラック樹脂(住友デュレズ製PR−51714)2重量部をメチルエチルケトンに常温で溶解し、エポキシシランカップリング剤(日本ユニカー製A−187)1重量部、球状溶融シリカ(株式会社アドマテックス製SO−25R 平均粒径0.5μm )150部を添加し、高速攪拌機を用いて10分攪拌し樹脂ワニスを得た。調製した樹脂ワニスを離型処理を施した転写面側の表面粗さRaが0.08μmのポリエステル(PET)フィルム上に乾燥後の樹脂厚みが35μmになるように塗布し、80℃の加熱炉で2分乾燥して転写シートを得た。ゴム製のロールラミ式ネータを用いて、100℃、1MPa、0.5m/分の条件で得られた転写シートの樹脂面側をガラスクロス(厚さ53μm、日東紡績製、WEA−1080)表裏同時に連続的にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することにより総厚93μmのプリプレグを得た。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は共に20μmと表裏の厚みの均一で表面粗さRaも0.11μmのものが得られた。また外観的にもスジムラも見られず均一なものであった。更に電解銅箔(18μm)2枚の間に本プリプレグを挿み、鏡面のステンレス板を当て板として、圧力4MPa、温度220℃で1時間加熱加圧成形を行い両面銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りがない(反り量:0mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後も反りは観察されなかった(反り量:0mm)。
(実施例2)
球状溶融シリカSO−25Rを50重量部、エポキシシランカップリング剤A−187を0.4重量部にした以外は、実施例1と同様に行いプリプレグを得た。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は共に20μmと表裏の厚みの均一で表面粗さRaも0.12μmのものが得られた。また外観的にもスジムラも見られず均一なものであった。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りがない(反り量:0mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後も反りは観察されなかった(反り量:0mm)。
(実施例3)
離型フィルムとして転写面側の表面粗さRaが0.07μmのポリイミドフィルム(ユーピレックス50S:宇部興産(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様に行いプリプレグを得た。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は共に20μmと表裏の厚みの均一で表面粗さRaも0.10μmのものが得られた。また外観的にもスジムラも見られず均一なものであった。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りがない(反り量:0mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後も反りは観察されなかった(反り量:0mm)。
(比較例1)
実施例1と同様のガラスクロス、樹脂ワニスを用い、ロールスクイズ方式の含浸装置でプリプレグを作製した。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は17μm、23μmと表裏の厚みが不均一で表面粗さRaも3.2μmのものが得られた。また外観的にもスジムラが見られた。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りが見られる(反り量:3mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後は更に反りが顕著(反り量:6mm)になった。
(比較例2)
比較例1においてロールスクイズ部をコンマナイフ方式に置き換えた含浸装置でプリプレグを作製した。得られたプリプレグ外観のスジムラは比較例1と比べて低減したものの、断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は18μm、22μmと表裏の厚みが不均一で表面粗さRaも3.2μmのものが得られた。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りが見られる(反り量:1mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後は更に反りが顕著(反り量:3mm)になった。
<評価方法>
反り量:室温(22℃)にて積層板を200×200mmに切り出し試験片とし、端部が上向きに反り上がるように平板上に静置し、4つの端部が平板より浮き上がった量を各々測定し、その平均値を反り量とした。
【0017】
【発明の効果】
本発明により得られる表裏の厚み不均一やスジムラのない平滑なプリプレグを用いることで反りやうねりのない積層板を得ることができる。得られた積層板は高精度なプリント配線板あるいは液晶表示装置に用いられるプラスチック基板として好適なのものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板あるいは液晶表示装置に用いられるプラスチック基板等に使用可能なプリプレグの製造方法及びこのとき用いる転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリプレグは、必要により複数枚を重ねて加熱加圧してプリント配線板あるいは液晶表示装置に用いられるプラスチック基板とするほか、多層プリント配線板用銅張積層板の内層回路基板と外層基板または外層用銅箔との接着や内層回路基板間の接着のために使用される。
プリプレグを製造する方法としては、特許文献1にて開示されているように、例えば電気絶縁材料に使用するプリント基板使用のガラスクロスエポキシプリプレグを製造する場合のように、溶媒を使用して樹脂の粘度を小さくし、この樹脂槽にガラスクロスを浸漬させ、毛細管現象により樹脂を含浸させた後にスクイズロールやコンマナイフにより不必要な樹脂を掻き取り所定の厚みとし、その後樹脂含浸ガラスクロスを乾燥、半硬化させるソルベント法がある。
しかしながら、上記方法では表面性や回路への埋め込み性を重視するためにガラスクロスに対して樹脂層を厚くする場合、スクイズロールやコンマナイフで樹脂表面を掻き取るときにガラスクロス等の基材がバタツキ、表裏の厚みを常に均一にかつ平滑に塗布することは難しく、これらを用いて作製したプラスチック基板には反りやうねりが発生すると同時にスジムラ等がみられ、表面平滑性が不十分といった問題点を有していた。
【0003】
一方、特許文献2に見られるように無溶剤のホットメルト樹脂を剥離性基材シートにコートした後にガラスクロスと張り合わせプリプレグとするホットメルト法も知られているが、一般に剥離性基材シートとしてはコスト等を重視しクラフト紙、ロール紙、グラシン紙等離型紙等表面粗さが粗いものを用いることが多く、得られたプリプレグの平滑性(表面粗さ)も不十分なため、これらを用いて作製したプラスチック基板も、やはり反りやうねりが発生すると同時にスジムラ等がみられ、表面平滑性が不十分といった問題点を有していた。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−320382号公報
【特許文献2】
特開昭60−165211号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、樹脂ワニスの含有量にばらつきが少なく、表裏の厚みが均一な、表面平滑性に優れたプリプレグの製造方法を提供し、これに用いる転写シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1) 剥離性基材シート、含浸樹脂からなる転写シートを繊維布の表裏にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することを特徴とする表面粗さRaが0.5μm以下のプリプレグの製造方法。
(2) 剥離性基材シートはTgあるいは熱分解温度が180℃以上であり150℃から180℃の熱線膨張係数が90ppm未満のプラスチックを含み、かつ転写面側の表面粗さRaが0.5μm以下である(1)のプリプレグの製造方法。
(3) 剥離性基材シートが離型処理を施したポリエステルフィルムである(1)、(2)のプリプレグの製造方法。
(4) 剥離性基材シートが離型処理を施したポリイミドフィルムである(1)、(2)のプリプレグの製造方法。
(5) 含浸樹脂がシアネート樹脂を含む樹脂組成物である(1)〜(4)のプリプレグの製造方法。
(6) 含浸樹脂がシアネート樹脂及びエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物である(1)〜(4)のプリプレグの製造方法。
(7) シアネート樹脂がノボラック型シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーであることを特徴とする(5)、(6)のプリプレグの製造方法。
(8) 含浸樹脂に無機充填材を含有する(1)〜(7)のプリプレグの製造方法。
(9) 無機充填材が平均粒径2μm以下の球状溶融シリカである(8)のプリプレグの製造方法。
(10) 無機充填材の含有量が、樹脂成分100重量部に対して10〜400重量部である(5)、(6)のプリプレグの製造方法。
(11) (1)〜(10)のプリプレグの製造方法に使用される転写シート。
である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のプリプレグを用いることによりプリント配線板あるいは表示装置に用いられるプラスチック基板(積層板)を得ることができるが、このプリプレグの1枚又は複数枚を加熱成形して樹脂層のみの積層板としても良いし、あるいは、銅箔等の金属板とともに加熱成形することにより、金属層と樹脂層から成る積層板とすることもできる。また、エッチング処理等により、金属板の一部または全てを剥離して用いても良い。このときプリプレグ自体の表面粗さが粗いと得られるプラスチック基板の表面粗さも粗くなる。近年のプリント配線板のファイン化や表示装置に用いられるプラスチック基板には表面平滑性が求められる。特に表示装置に用いる場合は基板上に直接半導体素子を書き込むこともあり0.05μmレベルでの平滑性が求められているが、従来のプリプレグではこのレベルの平滑性を得ることは困難であった。
プリプレグから積層板を得るためには、金属箔あるいは金属板の間にプリプレグを挿み込み加熱・加圧して成型するので、この時樹脂もある程度フローするためプリプレグそのものの表面形状が積層板そのものの表面と成る訳ではないが、プリプレグの表面粗さが反映されたものとなる。すなわちプレス初期においては樹脂に流動性がない状態で加圧されることになるが、このとき金属箔が圧力により変形し、プリプレグの表面形状を反映した形状となり流動性のある温度域に達したときは、金属箔あるいは金属板が初期のプリプレグ表面粗さを反映した形状となっているため、平滑なプラスチック基板とはならない。組み合わせる金属箔の形状や剛性にもよるが、表面が平滑でかつ剛性のある表面粗さRaが0.01μmで厚みが1mmの鏡面ステンレス板で直接成型してもプリプレグ表面粗さの1/10程度の表面粗さにしかならないが、このとき本発明の表面粗さが0.5μm以下のプリプレグを用いることにより表面粗さが0.05μm程度のプラスチック基板が得られることを見出した。
本発明は剥離性基材シート上に含浸樹脂溶液を塗布し、タックフリー(半硬化)状態になるまで乾燥し、転写シートを形成する。その後、得られた転写シートの含浸樹脂面を繊維布の表裏に加熱・圧着後、基材シートを剥離しプリプレグを得るものである。
本発明において、含浸樹脂溶液を乾燥させ、半硬化状態の転写シートを形成させる条件としては、含浸樹脂や溶剤の種類により異なるが、50〜200゜C、0.5〜30分が適当である。これより温度が低く時間が短い場合、繊維布と加熱圧着する際、流動性が大きく、端面からのしみ出しが大きく、フィルム厚のバラツキも大きくなり、均一な厚みのプリプレグとならない。またこれより温度が高く時間が長い場合繊維布と加熱・圧着する際、流動性が小さすぎ、繊維布内部まで含浸樹脂が浸透しないため、ボイドの発生が多くなる。
転写シートを繊維布に加熱・圧着する条件としてはプレス形式の場合は70〜200℃、0.1〜10MPa、5〜30分、ロール式ラミネータの場合は70〜200゜C、0.1〜100MPa、0.1〜10m/分の条件が適当であり、特に温度としては含浸樹脂の乾燥温度+0〜60℃で実施することが望ましい。ラミネート温度が含浸樹脂の乾燥温度より低いと樹脂が軟化せず繊維布内部まで十分に含浸しない。一方、ラミネート温度が高すぎると含浸樹脂中の溶剤が急激に揮発発泡することがある。プレス形式にて転写シートを繊維布に加熱・圧着する場合は効率の面から表裏同時に張り合わせることが望ましいが、ロール式ラミネータを用いる場合は片面毎に張り合わせることもできる。
本発明で用いられる繊維布を含有する積層板は、プリント基板や液晶表示装置に用いられるものであれば特に限定されないが、耐熱性の観点から使用する含浸樹脂のTgは150℃以上であることが好ましい。具体的にはシアネート樹脂、ビスマレイミドを構成成分として含む熱硬化型のポリイミド樹脂、多官能エポキシ樹脂などを挙げることができる。なかでも、シアネート樹脂が特に好ましい。
【0008】
本発明に用いるシアネート樹脂としては、ビスフェノールジシアネート、ジ(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、4,4’−チオジフェニルシアネート、2,2’−ジ(4−シアネートフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビスフェノールEジシアネート、フェノール/ジシクロペンタジエン共重合体のシアネート、フェノールノボラック型シアネート樹脂、クレゾールノボラック型シアネート樹脂、及び/又はそのプレポリマーを用いることができる。中でも耐熱性が高く線膨張係数が低いことからノボラック型シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーが好ましい。ここでいうノボラック型シアネート樹脂とは任意のノボラック樹脂と、ハロゲン化シアン等のシアネート化試薬とを反応させることで得られるもので、またこの得られた樹脂を加熱することでプレポリマー化することが出来る。
本発明におけるノボラック型シアネート樹脂の数平均分子量は、250未満であると、架橋密度が小さく、耐熱性や線膨張係数に劣る場合があり、900を超えると、架橋密度が上がりすぎて反応が完結できない場合があるため、260〜900であることが望ましく、より好ましくは300〜600である。また、プレポリマーを用いる際には、上記数平均分子量のノボラック型シアネート樹脂をメチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン等の溶媒に可溶な範囲でプレポリマー化して用いることが望ましい。本発明で言うところの数平均分子量は、東ソー株式会社製HLC−8120GPC装置(使用カラム:SUPER H4000、SUPER H3000、SUPER H2000×2、溶離液:THF)を用いて、ポリスチレン換算のゲルパーミエーションクロマトグラフィー報で測定した値である。
【0009】
本発明の樹脂組成物は、シアネート樹脂に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の他の熱硬化樹脂、フェノキシ樹脂、溶剤可溶性ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルスルホン等の一種類以上の熱可塑性樹脂を併用しても良い。特にエポキシ樹脂の併用は、耐薬品性を悪化させずに吸水率を低減できるので好ましい。併用するエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂などが挙げられ、特にジシクロペンタジエン骨格エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂が好ましい。ここでアリールアルキレン型エポキシ樹脂とは、繰り返し単位中に1つ以上のアリールアルキレン基を有するエポキシ樹脂をいい、キシリレン型エポキシ樹脂やビフェニレンジメチル型エポキシ樹脂などが挙げられる。
併用するエポキシ樹脂の量はシアネート樹脂100重量部に対して10〜200重量部が好ましい。10重量部未満であると添加効果が発現されにくく、200重量部を超えるとシアネート樹脂の耐熱性が損なわれる場合がある。
【0010】
本発明の樹脂組成物は、シアネート樹脂等の樹脂成分と共に無機充填材を併用することが好ましい。無機充填材は弾性率を高め、線膨張係数を低下させ、吸水性を低下させるために配合されるものである。無機充填材としては、例えばタルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ等が挙げられる。これらの中でも溶融シリカが低熱膨張性に優れる点で好ましい。さらに溶融シリカの中でも平均粒径2μm以下の球状溶融シリカを用いることが充填性を向上させる点で好ましい。平均粒径が2μmを超えるとプリプレグ作製時の繊維布への含浸性低下、樹脂組成物中の無機充填材が沈降する、表面平滑性が低下する等の現象が起こり、望ましくない。また、平均粒径は粘度制御の点で0.2μm以上が好ましい。本発明で平均粒径は株式会社堀場製作所粒度分布測定装置 LA920を用いて、レーザ回折/散乱法で測定を行った。
無機充填材の配合量としては、シアネート樹脂等の樹脂成分100重量部に対して、10〜400重量部が好ましく、より好ましくは40〜300重量部である。10重量部より少ないと無機充填材を添加することによる低熱膨張化の効果が少なく、400重量部を超えると樹脂組成物中の無機充填材の割合が大きすぎて、樹脂ワニスのガラス基材への塗布、含浸などの操作が困難となる傾向がある。
【0011】
本発明の樹脂組成物には、カップリング剤を添加することが好ましい。カップリング剤は樹脂と無機充填材の界面の濡れ性を向上させることにより、ガラスクロスに対して樹脂および充填材を均一に定着させ、耐熱性や吸湿性を改良する効果が認められる。カップリング剤としては通常用いられるものなら何でも使用できるが、これらの中でもエポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アミノシランカップリング剤及びシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが無機充填材界面との濡れ性が高く、耐熱性向上の点で好ましい。本発明でカップリング剤は、無機充填材に対して0.05重量%以上、3重量%以下が望ましい。これより少ないと充填材を十分に被覆できず、またこれより多いと機械特性等が低下するようになるためこの範囲で用いることが望ましい。
【0012】
本発明でシアネート樹脂を用いる場合には、樹脂組成物に硬化促進剤を添加することが好ましい。硬化促進剤としては、公知のものを用いることができ、例としては、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト等の有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール、フェノール樹脂等のフェノール化合物および有機酸等、またはこれらの混合物等が挙げられる。これらの中でもフェノール樹脂が硬化性、イオン性不純物が少ない等の点で好ましい。本発明で硬化促進剤の配合量は使用条件に応じて適宜変更することが可能であるが、有機金属塩の場合はシアネート樹脂100重量部に対して0.001〜1重量部、イミダゾール類の場合は0.05〜10重量部、フェノール樹脂の場合は0.5〜50重量部の範囲であることが好ましい。これらの範囲より少ないと硬化が遅くなる傾向があり、これらの範囲より多いと硬化が促進されすぎることによる樹脂組成物およびプリプレグライフの低下、硬化促進剤に由来する揮発成分による周囲汚染等の悪影響がでる恐れがある。
【0013】
本発明で用いられる繊維布は特に限定されるものではなく、種々の無機系または有機系の繊維布を用いることができる。 その具体例としては、 Eガラス(無アルカリガラス)、Sガラス、Dガラス、クォーツ、高誘電率ガラス等のガラスクロス、ケブラー(商品名:デュポン・東レ・ケブラー社製)、テクノーラ(商品名:帝人社製)、コーネックス(商品名:帝人社製)に代表されるポリ −p−フェニレンフタルアミド、ポリ −m−フェニレンフタルアミド、p−フェニレンフタルアミドおよび3,4’− ジフェニルエーテルフタルアミドの共重合体等からなる芳香族ポリアミド系繊維布やアラミド系繊維布、ポリエステル繊維布、ナイロン繊維布、ポリベンザゾール繊維布、炭素繊維布等が挙げられる。 好ましくはガラスクロスである。織布フィラメントの織り方についても特に限定されるものではなく、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織り等の構造を有する織物でも良く、好ましくは平織りである。 また、織布に限定されるのではなく不織布であってもかまわない。繊維の厚みも特に限定されるものではないが、30〜300μmであることが好ましい。
【0014】
本発明に用いられる繊維布は、樹脂成分との濡れ性を改善する目的で各種のシランカップリング剤、ボランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等の表面処理剤で処理されても良く、これに限定されるものではない。
本発明の剥離性基材シートは転写面側の表面粗さRaが0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下でかつTgあるいは熱分解温度が180℃以上であり150℃から180℃の線膨張係数係数が90ppm未満の樹脂シートが好ましい。転写面側の表面粗さRaは低いほど好ましいが、0.5μm以上のシートを用いるとこの面がプリプレグに転写し表面粗さが粗くなってしまう。プラスチック基板の製造工程に耐えうる耐熱性が必要であると共に、線膨張係数が90ppmを越える様な基材シートを用いると、基材シートを剥離する前のプリプレグにストレスが内在するためにカールが発生し、後工程を円滑に行うことが難しくなる。好ましい樹脂の例としては、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。
【0015】
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、滑剤、耐熱剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料等、光安定剤等の成分を配合することができる。
本発明のプリプレグを用いることによりプラスチック基板(積層板)を得ることができるが、このプリプレグの1枚又は複数枚を加熱成形して樹脂層のみの積層板としても良いし、あるいは、銅箔等の金属板とともに加熱成形することにより、金属層と樹脂層から成る積層板とすることもできる。また、エッチング処理等により、金属板の一部または全てを剥離して用いても良い。
本発明の樹脂組成物を繊維布に含浸するには、アルコール類、エーテル類、アセタール類、ケトン類、エステル類、アルコールエステル類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類やエステルエーテル類などの有機溶媒を用いてワニスにし、剥離性基材シートに塗布・乾燥後、繊維布の表裏にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することすることによってプリプレグを得ることができる。
【0016】
【実施例】
次に本発明について、実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
ノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン株式会社製PT60、数平均分子量560)100重量部及びフェノールノボラック樹脂(住友デュレズ製PR−51714)2重量部をメチルエチルケトンに常温で溶解し、エポキシシランカップリング剤(日本ユニカー製A−187)1重量部、球状溶融シリカ(株式会社アドマテックス製SO−25R 平均粒径0.5μm )150部を添加し、高速攪拌機を用いて10分攪拌し樹脂ワニスを得た。調製した樹脂ワニスを離型処理を施した転写面側の表面粗さRaが0.08μmのポリエステル(PET)フィルム上に乾燥後の樹脂厚みが35μmになるように塗布し、80℃の加熱炉で2分乾燥して転写シートを得た。ゴム製のロールラミ式ネータを用いて、100℃、1MPa、0.5m/分の条件で得られた転写シートの樹脂面側をガラスクロス(厚さ53μm、日東紡績製、WEA−1080)表裏同時に連続的にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することにより総厚93μmのプリプレグを得た。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は共に20μmと表裏の厚みの均一で表面粗さRaも0.11μmのものが得られた。また外観的にもスジムラも見られず均一なものであった。更に電解銅箔(18μm)2枚の間に本プリプレグを挿み、鏡面のステンレス板を当て板として、圧力4MPa、温度220℃で1時間加熱加圧成形を行い両面銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りがない(反り量:0mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後も反りは観察されなかった(反り量:0mm)。
(実施例2)
球状溶融シリカSO−25Rを50重量部、エポキシシランカップリング剤A−187を0.4重量部にした以外は、実施例1と同様に行いプリプレグを得た。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は共に20μmと表裏の厚みの均一で表面粗さRaも0.12μmのものが得られた。また外観的にもスジムラも見られず均一なものであった。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りがない(反り量:0mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後も反りは観察されなかった(反り量:0mm)。
(実施例3)
離型フィルムとして転写面側の表面粗さRaが0.07μmのポリイミドフィルム(ユーピレックス50S:宇部興産(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様に行いプリプレグを得た。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は共に20μmと表裏の厚みの均一で表面粗さRaも0.10μmのものが得られた。また外観的にもスジムラも見られず均一なものであった。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りがない(反り量:0mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後も反りは観察されなかった(反り量:0mm)。
(比較例1)
実施例1と同様のガラスクロス、樹脂ワニスを用い、ロールスクイズ方式の含浸装置でプリプレグを作製した。得られたプリプレグの断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は17μm、23μmと表裏の厚みが不均一で表面粗さRaも3.2μmのものが得られた。また外観的にもスジムラが見られた。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りが見られる(反り量:3mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後は更に反りが顕著(反り量:6mm)になった。
(比較例2)
比較例1においてロールスクイズ部をコンマナイフ方式に置き換えた含浸装置でプリプレグを作製した。得られたプリプレグ外観のスジムラは比較例1と比べて低減したものの、断面を顕微鏡観察したところガラスクロス上の表裏の樹脂層は18μm、22μmと表裏の厚みが不均一で表面粗さRaも3.2μmのものが得られた。更に本プリプレグを用い実施例1と同様の方法で銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板はそのままでも反りが見られる(反り量:1mm)ばかりか、両側の銅箔をエッチングして全面除去した後は更に反りが顕著(反り量:3mm)になった。
<評価方法>
反り量:室温(22℃)にて積層板を200×200mmに切り出し試験片とし、端部が上向きに反り上がるように平板上に静置し、4つの端部が平板より浮き上がった量を各々測定し、その平均値を反り量とした。
【0017】
【発明の効果】
本発明により得られる表裏の厚み不均一やスジムラのない平滑なプリプレグを用いることで反りやうねりのない積層板を得ることができる。得られた積層板は高精度なプリント配線板あるいは液晶表示装置に用いられるプラスチック基板として好適なのものである。
Claims (11)
- 剥離性基材シート、含浸樹脂からなる転写シートを繊維布の表裏にラミネートし、しかる後に基材シートを剥離することを特徴とする表面粗さRaが0.5μm以下のプリプレグの製造方法。
- 剥離性基材シートはTgあるいは熱分解温度が180℃以上であり150℃から180℃の熱線膨張係数が90ppm未満のプラスチックを含み、かつ転写面側の表面粗さRaが0.5μm以下である請求項1記載のプリプレグの製造方法。
- 剥離性基材シートが離型処理を施したポリエステルフィルムである請求項1または2記載のプリプレグの製造方法。
- 剥離性基材シートが離型処理を施したポリイミドフィルムである請求項1または2記載のプリプレグの製造方法。
- 含浸樹脂がシアネート樹脂を含む樹脂組成物である請求項1〜4何れか一項記載のプリプレグの製造方法。
- 含浸樹脂がシアネート樹脂及びエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物である請求項1〜4何れか一項記載のプリプレグの製造方法。
- シアネート樹脂がノボラック型シアネート樹脂及び/又はそのプレポリマーであることを特徴とする請求項5または6記載のプリプレグの製造方法。
- 含浸樹脂に無機充填材を含有する請求項1〜7何れか一項記載のプリプレグの製造方法。
- 無機充填材が平均粒径2μm以下の球状溶融シリカである請求項8記載のプリプレグの製造方法。
- 無機充填材の含有量が、樹脂成分100重量部に対して10〜400重量部である請求項5または6記載のプリプレグの製造方法。
- 請求項1〜10何れか一項記載のプリプレグの製造方法に使用される転写シート。
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