JP2009126141A - インクジェット用紙の断裁方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ファインアート紙の製造時の切断端部傷、紙粉を防止する
【解決手段】 積載して断裁するインクジェット用紙の断裁方法において、各インクジェット用紙の間に合紙を挟んで断裁し、インクジェット用紙を重ねたときのJIS−P8147に基づく表裏の静摩擦係数差がμ1であり、合紙をいれた状態でのインクジェット用紙と合紙の間のJIS−P8147に基づく静摩擦係数をμ2としたとき、μ1>μ2となる様にインクジェット用紙と合紙を重ねて断裁する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、裁断時の断裁端損傷が少なく、紙紛発生の少ないインクジェット用紙の断裁方法に関する。とりわけ、ファインアート用インクジェット用紙の断裁に好適な断裁方法に関する。
近年のインクジェット記録技術の進歩により、インクジェット記録によってインクジェット記録用紙に出力される画像は高品位化しており、銀塩写真に匹敵する高画質の画像の出力が可能となっている。このため、インクジェット記録は、高速、低騒音、銀塩写真による現像よりも安価である等の特長と相俟って、フルカラー画像の記録分野において広く普及している。
例えば、近年、絵画や写真等の画像を、ファインアート紙にインクジェット記録することが知られている(特許文献1等)。インクジェットプリンタによりファインアート紙に出力した画像は、色再現性が高く、適度な風合いを有するため、ファインアート業界で高い評価を得ている。
特開2002−36714号公報
しかし、ファインアート紙又はその基材であるコットン紙などはインクジェット市場の大部分を占める光沢紙やマット紙に比較して表面が粗いため、インクジェットプリンタ搬送性の点で問題があった。即ち、ファインアート紙は紙粉が発生しやすく、紙粉が搬送ローラに付着することにより、プリンタ搬送性を低減させることがあった。
本発明者らは、紙粉発生の原因として、ファンアート紙を積載して断裁加工するときに、積載されたファインアート紙が擦れて断裁端に傷ができるためであることを見出した。
そこで、本発明は、断裁加工時に端部に傷が発生しにくく、それにより紙紛の発生しにくいインクジェット用紙の断裁加工方法を提供することを課題とする。
上記課題は、下記本発明によって達成される。即ち、本発明は、インクジェット用紙の間に合紙を挟んで断裁するインクジェット用紙の断裁方法であって、前記インクジェット用紙間のJIS−P8147に基づく静摩擦係数をμ1とし、前記合紙と前記インクジェット用紙の紙間のJIS−P8147に基づく静摩擦係数をμ2としたとき、μ1>μ2であることを特徴とするインクジェット用紙の断裁方法である。
本発明の断裁方法によれば、断裁時の断裁端損傷および発生紙紛を低減させたインクジェット用紙が得られる。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
<インクジェット記録用紙>
まず、本発明に用いるインクジェット記録用紙について説明する。
本発明のインクジェット記録用紙は、基材上に、無機顔料、およびバインダーを含有するインク受容層を設けたものを用いることが好ましい。より好適には、ファインアート用インクジェット記録媒体が用いられる。「ファインアート用インクジェット記録媒体」とは、従来、美術業界において水彩画・版画・複製画といった用途に用いられてきたものであり、画材用紙にインク受容層を設けて、インク適性を持たせたものである。このインクジェット記録媒体の主な特徴としては、インク受容層表面に独特の凹凸があり、パルプ基材が空気をより多く含むため全体的にふんわりとした独特の風合いを持つ。従って、ファインアート紙用インクジェット記録媒体を製造する際には、基材のもつ独特の風合いを生かすことが重要である。
ここで独特の風合いとは、手で持った感じがふんわりとしていて、印字する側の面は滑らかな凹凸があり、見た目にも素朴な印象を与える画材用紙風のものをいう。手で持った時ふんわりと感じるためには、全体の密度が低いことが必要で、密度が0.70g/cm3以下であると、本発明でいう風合いが良好であると感じられる。
また、表面の状態も風合いに影響するため、表面の凹凸が印象に重要な要素であると考えられる。そのため、インクジェット記録用紙のインク受容層面のJIS―B0601に定める中心線平均粗さRaを1.0μm以上10.0μm以下とすることが好ましい。測定時の条件としてはカットオフ値2.5mm、測定長さ10.0mmとした。
これらの特性値を有することにより、ファインアート用インクジェット記録媒体として、独特の優れた風合いを有することができる。
(基材)
基材としては、木綿パルプまたはコットン・リンターパルプ等のコットンパルプ、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ、等の木材パルプや、ポリエチレン繊維等の合成繊維パルプを主成分とする。また、顔料、サイズ剤、定着剤、歩留り向上剤、紙力増強剤等の通常、抄紙に使用されている各種添加剤が1種以上必要に応じて混合されている。そして、これらの材料を含有するスラリーを、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の各種装置で抄紙することによって形成される。このようにして得た基材は必要に応じて更に、澱粉、ポリビニルアルコール等でのサイズプレスやアンカーコート層を設けても良い。また、これらの上にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙等の塗工紙としても良い。
この木綿パルプは、木綿ぼろ繊維を蒸解してパルプとしたものである。
また、コットン・リンターは、綿実から油を採取する際、綿実から除去された繊維である。綿実から繊維(リンター)を除去するにはリンター・ソーを通すカット操作を行う。通常このカット操作は2回に分けて行われ、第1カット、第2カットと呼ばれる。この第1カットのリンターは、全リンターの生産量の30%を占め、マットレスの材料や家具用に広く使用されている。また、全リンター生産量の残りの70%は、セルロース誘導体の原料や製紙用に使用される。しかし、最近では、製紙パルプ用としては、第1カットのリンターが増えてきている。このコットン・リンターの平均繊維長は、第1カットで6〜7mm、第2カットで約3mmである。
コットン・リンターを原料とするパルプは、コットン・ラグ(木綿ぼろ)を原料とするパルプよりも色が良く、α−セルロース含有量も高い。この第1カットのリンターから作ったパルプは、繊維長が長く、第2カットのリンターから作ったパルプよりも強度が優れている。コットン・リンター繊維の約70〜90%は2次成長した成熟繊維であって、残りの部分はいわゆるリントと呼ばれる長繊維の綿種毛である。70〜90%のリンターの羽毛状の繊維は短繊維のリントと違い、繊維断面が太く、細胞壁が厚い。第2カットのリンターは、80〜85%がセルロースで、この他に灰分1〜1.5%、リグニン3%、エーテル可溶分1%、水分6%を含む。第2カットにはリンター・ソーによって綿実から剥がれた皮や種子の部分が含まれている。
コットン・リンターパルプは長くて偏平な繊維があり、拡大して観察するとねじれていることがわかる。このコットン・リンターパルプはインチ当り150〜300回螺旋構造を有しており、細胞壁が厚いと、このねじれは少なくなる。木綿ぼろパルプもコットン・リンターパルプもα−セルロース含有量が高く(96〜98%のことが多い)、銅価が低く、銅安もしくは銅エチレンジアミン粘度が高い。このような化学的性質からして、コットン・リンターパルプは長期間保存用の高級紙の原料に適していると言われている。
本発明に用いられる基材は、主として上記コットンパルプを用いて抄紙した紙が好ましく、より好ましくはコットンパルプ100%を使用したものが好ましい。また、プレス工程、乾燥工程の途中等で凹凸のある表面と接触させることによって、表面に滑らかな凹凸をつけることは好ましい。
この表面粗さは従来のインクジェット紙に比較してかなり大きな値であり、そのため用紙間の静摩擦係数も大きな値となる。従って、用紙の取扱いにおいて用紙間の摩擦が影響する際には受容層の傷つきに留意する必要があり、断裁時には特に重要である。
(インク受容層)
本発明に用いるインク受容層は少なくとも無機顔料とバインダーを含有することが好ましい。
無機顔料としては、合成非晶質シリカ微粒子や、合成炭酸マグネシウム微粒子等が好ましく、特に好ましくは合成非晶質シリカ微粒子である。これら以外にも、無機顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、アルミナ水和物、アルミナ、水酸化マグネシウム等を用いることができる。
インク受容層にはさらに有機顔料を含有しても良い。有機顔料としては、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン粒子、マイクロカプセル粒子、尿素樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等である。これらから選択された1種を、あるいは必要に応じて選択された2種以上を組み合わせて用いることができる。
無機顔料としては、平均二次粒子径が3.0μm以上15μm以下のものが好ましい。無機顔料の平均二次粒子径が3.0μm未満であると、顔料インクを用いた場合、その定着性が低下し、黒インクのブロンズ化現象が発生する場合がある。このブロンズ化現象とは、画像の黒発色が茶色がかって見えることで、画像の色濃度を低下させる場合がある。また、平均二次粒子径が15μmを超えると色濃度が低下する場合がある。これはインク中の色材顔料が無機顔料粒子の裏側にまで回り込み、表面から見る色材顔料を隠蔽するからだと考えられる。特にインク中に浸透剤を含有する場合は、この粒子径が大きく影響する。
また、無機顔料としては、顔料試験方法のJIS−K5109に基づき求めた吸油量が、150ml/100g以上であることが好ましい。吸油量が色再現範囲等に影響する理由は定かではないが、インク中に含まれる高沸点有機溶媒や浸透剤の吸収状態になんらかの影響があるものと推定される。本発明で使用するインク中の高沸点有機溶媒や浸透剤の組み合せにおいて、インク受容層中の顔料の吸油量が好ましい条件になっているものと推定される。
本発明で好ましく使用される合成非晶質シリカ微粒子としては、いわゆるホワイトカーボン、シリカゲルや非晶性微粉末シリカなどがある。この合成非晶質シリカ微粒子の製造方法は、乾式法と湿式法に大別され、乾式法には、燃焼法と加熱法がある。また、湿式法には沈殿法とゲル法と言われる製造方法がある。
乾式燃焼法とは一般に、気化させた四塩化珪素と水素を混合したものを1600〜2000℃で空気中で燃焼させる方法で気相法とも呼ばれる。
湿式沈殿法とは通常、珪酸ソーダと硫酸等を水溶液中で反応させて、SiO2を沈殿させる方法である。反応温度や酸の添加速度等の条件によりシリカの比表面積(40m2/g以上、400m2/g以下)や一次粒子径(5nm以上、80nm以下)等を調整することが出来る。また、乾燥や粉砕条件で二次粒子径やシリカ物性が微妙に変化する。
湿式ゲル法とは一般に珪酸ソーダと硫酸の同時添加等で反応させて製造されるもので、シリカ粒子同士の重合、例えばシラノール基の脱水縮合等が進んで三次元的なヒドロゲル構造になったものである。この特徴は、一次粒子が比較的小さいヒドロゲル構造であるため、比表面積の大きな二次粒子が製造出来ることである。反応条件等を変えることにより、この一次粒子(2nm以上、15nm以下)の大きさを調整し、吸油量の異なる二次粒子を製造することができる。
非晶質シリカ微粒子としては、上記の製造方法のうち、湿式法により合成された非晶質シリカ微粒子が好ましい。この湿式法では、吸油量が150ml/100g以上、平均二次粒子径が3.0μm以上15μm以下の非晶質シリカ微粒子を容易に製造することができる。
本発明のインク受容層に用いられるバインダーとしては、水溶性あるいは非水溶性の高分子化合物を用いることができる。水溶性高分子化合物としては、例えば、澱粉、酸化澱粉、カチオン化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースサルフェート等のセルロース誘導体、各種鹸化度のポリビニルアルコール又はそのシラノール変性物、カルボキシル化物、カチオン化物等の各種誘導体、カゼイン、ゼラチン、変性ゼラチン、大豆蛋白等の天然高分子、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン−無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム等の水溶性合成高分子を用いることができる。また、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、或はこれら各種重合体のカルボキシ基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス、ポリウレタン樹脂系ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性合成樹脂等を挙げることができる。これらの化合物の中でも、ポリビニルアルコール又はその誘導体を用いることが好ましい。
また、非水溶性高分子化合物としては、例えばエタノール、2−プロパノール等のアルコール類やこれらのアルコール類と水との混合溶媒に溶解する非水溶性バインダーがあげられる。この様な非水溶性バインダーとしては、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のアセタール樹脂を挙げることができる。特にアセタール化度が5モル%以上20モル%以下の範囲のアセタール樹脂は、水を多少含有させることができ、非晶質シリカ微粒子の分散を容易にすることができる為、特に好ましい。
これらのバインダーは、単独で使用、あるいは複数を併用してもよいが、無機顔料に対し、2質量%以上、60質量%以下を添加することが好ましい。さらに好ましくは、10質量%以上、50質量%以下を添加することが好ましい。上記の添加量の範囲以下では塗膜強度が弱くなり、添加量の範囲を超えるとインク吸収性、色彩性、色濃度が低下することがある。
本発明のインク受容層は、基材上に、インク受容層用の塗工液を塗工後、乾燥することによって得ることができる。基材上にこの塗工液を塗布する方法は、Eバー塗布、カーテン塗布、ストラドホッパー塗布、エクストルージョン塗布、ロール塗布、エアナイフ塗布、グラビア塗布、ロッドバー塗布等の各種塗布方法を採用することができる。
インク受容層の層構成は、単層であっても複数の層の積層構成であってもよい。積層構成の場合、全層が同じ配合の層であってもよいし、他の成分で構成される層との積層構成であってもよい。
インク受容層の塗工量は、固形分換算で0.5g/m以上が好ましく、1.0g/m以上40g/m以下がより好ましい。
インク受容層用の塗工液を塗工後に乾燥する手段としては、一般の公知の方法を用いることができる。例えば、熱源により発生した加熱空気を送風した加温器内に搬送する方法、ヒーター等の熱源近傍を通過させる方法等を挙げることができる。
また、塗工液には、必要に応じて、界面活性剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調整剤、硬膜剤等の公知の各種添加剤を添加することができる。
(断裁方法)
本発明の断裁方法について説明する。
本発明の断裁方法は、上記インクジェット記録用紙を合紙を介して重ねて裁断する。
裁断には、ギロチン刃等の断裁加工機器が用いられる。図1は一般的なギロチン刃1の断面図であり、各々、刃先角2、刃の背部3、および刃の腹部4である。ギロチン刃の刃先角は、一般的には15°以上、30°以下であり、インク受容層の断裁端の傷は図1のギロチン刃の腹部により断裁された方の端部に発生しやすい。断裁時にギロチン刃の背部はインク受容層表面に対して垂直に降下して切断されるのでインク受容層端面に傷が発生しにくい。一方、ギロチン刃の腹部側のインク受容層端面には、インク受容層に対して斜めに押しつけられるので傷が発生しやすいためであると推測される。
本発明では、各インクジェット用紙の間に合紙をいれて束とした後に断裁する。図2に合紙をいれて裁断する際の状態を示す。各インクジェット用紙6の間に合紙7を挟み、枚葉束5とする。さらに保護用の厚紙8でこの束の上下を保護する。この束5をクランプ9で押え、ギロチン刃1を上から下降して枚葉束5を押し切る。
合紙としては、インクジェット用紙間のJIS−P8147に基づく静摩摩擦係数をμ1とし、合紙とインクジェット用紙の用紙間のJIS−P8147に基づく静摩擦係数をμ2としたとき、μ1>μ2を満たすものを用いる。例えば、紀州製紙製色上質紙(ホワイト)が用いられる。
μ1≦μ2のときには、断裁端部において、ギロチン刃が押し付けられたことによる傷が発生し易くなる。これはギロチン刃の刃先角に沿って枚葉束が移動し、その際の用紙表面間に生じる摩擦力は静摩擦係数に比例するため、静摩擦係数が大きい程、用紙表面に擦り傷を生じやすいためと思われる。
本発明で、μ1は、0.6以上であることが好ましい。0.6未満であると、インクジェット用紙を積載して枚葉束とした際、用紙間でズレが生じ易くなり輸送の際に荷姿が崩れる原因となることがある。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(実施例1)
インクジェット用ファインアート紙/キャンソン ベルジェ(坪量140g/m、A4サイズ)50枚の各用紙間に合紙A(坪量50g/m、A4サイズ)を挿入した枚葉束を作成した。この枚葉束をギロチン断裁機を用いてA5サイズ2束に断裁した。ギロチン刃としては刃先角が23°、28°である2種類のギロチン刃を使用した。2束のうち、ギロチン刃の腹部で切断された1束について、断裁端傷性、断裁端紙紛の評価を行い、表1に示す結果を得た。
合紙を挿入前のインクジェット用紙間の静摩擦係数μ1は、0.8であり、合紙を挿入した後のインクジェット用紙と合紙間の静摩擦係数μ2は、0.3であった。
μ1は、JIS−P8147に基づき、図3に示すように測定した。図3で、10は引張り試験機の上部つまみ、11は金属線又は合成繊維、12は滑車、13はおもり、14は試験片(インクジェット用紙)である。規定のサイズに加工したインクジェット用紙試験片14を試験装置の水平板15にインクジェット用紙試験片14の印字面が上になる様に貼り付け、おもり13にインクジェット用紙試験片14の非印字面が下になるように貼り付けて測定した。
μ2は、JIS−P8147に基づき、図4に示すように、測定した。図4で、14は試験片(インクジェット用紙)で、16は試験片(合紙)である。インクジェット用紙試験片14より大きなサイズに加工した合紙16をインクジェット用紙試験片14間に挟んで測定した。
<断裁端傷性>
枚葉束の上10枚のファインアート紙のインク受容層表面の断裁端傷の評価を以下の基準で行った。
○;断裁端に傷が発生しなかった。
△;断裁端に微小な傷や光沢むらが1枚以上発生した。
×;断裁端に傷が発生し、実使用で問題があったものが1枚以上発生した。
<断裁端紙紛>
枚葉束の下25枚について枚葉間に注意深く空気を含ませた後、黒紙上にて断裁端面を手で叩き、黒紙上に付着した紙分を以下の基準で評価した。
○;紙紛が発生しなかった。
△;紙紛がわずかに発生した。
×;紙紛が発生し、実使用で問題であった。
(実施例2)
合紙として合紙B(坪量90g/m、A4サイズ)を使用した以外は実施例1と同様に行い、
表1に示す結果を得た。
(比較例)
合紙を使用しなかった以外は実施例1と同様に行い、表1に示す結果を得た。
Figure 2009126141
上記結果から、実施例の断裁方法では、合紙をいれない比較例に対して、裁断時の断裁端傷性および断裁端紙粉を大幅に低減することができることがわかる。
本発明で用いるギロチン刃 本発明の切断方法 本発明のμ1の測定方法 本発明のμ2の測定方法
符号の説明
1 ギロチン刃
2 刃先角
3 刃の背部
4 刃の腹部
5 被断裁物の枚葉束
6 インクジェット用紙
7 合紙
8 保護用の厚紙
9 クランプ
10 引張り試験機の上部つかみ
11 金属線又は合成繊維
12 滑車
13 おもり
14 試験片(インクジェット用紙)
15 水平板
16 試験片(合紙)

Claims (4)

  1. インクジェット用紙の間に合紙を挟んで断裁するインクジェット用紙の断裁方法であって、前記インクジェット用紙間のJIS−P8147に基づく静摩擦係数をμ1とし、前記合紙と前記インクジェット用紙の紙間のJIS−P8147に基づく静摩擦係数をμ2としたとき、μ1>μ2であることを特徴とするインクジェット用紙の断裁方法。
  2. 前記μ1が0.6以上であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用紙の断裁方法。
  3. 前記インクジェット用紙が基材上に無機顔料、およびバインダーを含有するインク受容層を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット用紙の断裁方法。
  4. 前記基材がコットンパルプを用いて抄紙した紙であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット用紙の断裁方法。
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