JP2009126053A - 樹脂付着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィラメントワインディング成形における樹脂付着装置において、噴射された樹脂を全て繊維束に的中させる。
【解決手段】複数の樹脂噴射用ノズル29a・29bを有する液滴噴射装置20と、前記ノズル29a・29bと所定の対向間隔を置いて繊維束100を走行させる走行装置11と、を備え、前記走行装置11の繊維束100表面に向けて前記液滴噴射装置20によって樹脂200を噴射することで、樹脂200を付着させるフィラメントワインディング成形における樹脂付着装置4において、前記走行装置11における前記液滴噴射装置20よりも上流側において、繊維束100の厚みを幅W3内にて分散させるコームガイド41、を備える樹脂付着装置4。
【選択図】図2

Description

本発明は、繊維束表面に向けて樹脂を噴射することで、樹脂を付着させるフィラメントワインディング成形における樹脂付着装置の技術に関する。
FRP(FIBER REINFORCED PLASTICS)は、カーボン繊維等の補強繊維に液状の熱硬化性樹脂を含浸させた後、樹脂を硬化させることによって製造される素材として良く知られている。FRPは、従来からパイプや棒材等として広く利用されている。
FRPの成形方法としては、フィラメントワインディング成形が知られている。フィラメントワインディング成形は、パイプ状や円筒状の成形体を製作するのに適している。フィラメントワインディング成形は、液状の熱硬化性樹脂を含浸したロービング等の補強材を、張力を加えた状態で型(マンドレル)に弛みのない状態で巻き付けてから樹脂を硬化させる方法である。
フィラメントワインディング成形において、繊維に樹脂を付着(含浸)させる装置として、樹脂付着装置が知られている。例えば、特許文献1は、ローラー方式の樹脂付着装置を開示している。ローラー方式とは、樹脂槽に下部が浸ったローラーの上部に繊維束を走行させ、繊維に樹脂を付着させる方式の樹脂付着装置である。
樹脂付着装置は、フィラメントワインディング成形における生産性向上の観点から、高速処理が求められる。しかし、ローラー方式は、処理速度を上げると樹脂の付着ムラが生じるおそれがあるため、処理速度において限界がある。
そこで、発明者らは、ローラー方式に替わる樹脂付着装置として、液滴噴射方式の樹脂付着装置を開発した。液滴噴射方式とは、多数の樹脂噴射用ノズルを有する液滴噴射装置と、ノズルと所定の対向間隔を置いて繊維束を走行させる走行装置とを備え、走行装置の繊維束表面に向けて液滴噴射装置によって樹脂を噴射する樹脂付着装置である。
特開2007−185827号公報
フィラメントワインディング成形に用いられるカーボン繊維は、数μmのフィラメントが数千から数万本に束ねられた繊維束状態である。このような繊維束は、液滴噴射装置において、繊維割れを生じた状態で走行する場合がある。ここで、繊維割れとは、繊維束の走行方向に沿って隙間が生じる状態をいう。繊維束が液滴の噴射目標位置において、繊維割れを生じた状態で走行すると、樹脂が繊維束を形成する繊維に的中せずに繊維束を通過してしまう。そのため、所定の樹脂が繊維束に付着せずに、液滴付着不足による不良品が生じる。
そこで、解決しようとする課題は、フィラメントワインディング成形における樹脂付着装置において、噴射された樹脂を全て繊維束に的中させることである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、複数の樹脂噴射用ノズルを有する液滴噴射装置と、前記ノズルと所定の対向間隔を置いて繊維束を走行させる走行装置と、を備え、前記走行装置の繊維束表面に向けて前記液滴噴射装置によって樹脂を噴射することで、樹脂を付着させるフィラメントワインディング成形における樹脂付着装置において、前記走行装置における前記液滴噴射装置よりも上流側において、繊維束の厚みを所定幅内にて分散させる分散部、を備えるものである。
請求項2においては、請求項1記載の樹脂付着装置において、前記分散部よりも上流側において、走行する繊維束の厚み方向を押圧して繊維束の幅を広げる開繊部、を備え、前記所定幅は、前記開繊部によって開繊される繊維束の幅より狭いものである。
請求項3においては、請求項1又は2記載の樹脂付着装置において、前記分散部は、繊維束の走行方向と垂直な断面において、繊維束と近接する底部並びに前記所定幅を規制する側部から形成され、前記底部は、複数の突起を有するものである。
請求項4においては、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂付着装置において、振動発生装置、を備え、前記分散部は、前記振動発生装置によって繊維束の幅方向と平行な振動が伝播されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、走行装置を走行する繊維束が繊維割れを生じている場合であっても、分散部によって所定幅内にて繊維束の厚みが分散されるため、樹脂付着装置において、走行する繊維束の繊維割れが解消され、噴射された液滴を全て繊維束に的中させることができる。
請求項2においては、走行装置を走行する繊維束が繊維割れを生じている場合であっても、開繊部によって繊維束は幅方向に開繊され、分散部によって開繊部によって開繊される繊維束の幅より少なくとも狭い所定幅内にて繊維束の厚みが分散される。そのため、樹脂付着装置において、走行する繊維束の繊維割れが解消され、噴射された液滴を全て繊維束に的中させることができる。
請求項3においては、複数の突起が繊維束の裏面に対して繊維をならす働きをするため、分散部における分散効果を向上できる。つまり、樹脂付着装置において、走行する繊維束の繊維割れが解消され、噴射された樹脂を全て繊維束に的中させることができる。
請求項4においては、振動発生装置によって分散部に対し繊維束の幅方向の振動を伝播させるため、分散部における分散効果を向上できる。つまり、樹脂付着装置において、走行する繊維束の繊維割れが解消され、噴射された樹脂を全て繊維束に的中させることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施例に係るフィラメントワインディング成形における各装置を示す斜視図、図2は同じく樹脂付着装置を示す側面図、図3は同じく液滴噴射装置を示す側面図である。
図4は同じく拡散部の第二形態についての(a)は平面図(b)はb2−b2´の断面を示す断面図、図5は同じく拡散部の第三形態についての(a)は平面図(b)はb3−b3´の断面を示す断面図(c)はc3−c3´の断面を示す断面図、図6は同じく拡散部の第四形態を示す斜視図である。
まず、図1を用いて、本発明の実施例である樹脂付着装置4を一構成装置とするフィラメントワインディング成形装置1について、簡単に説明する。
図1に示すように、フィラメントワインディング成形装置1は、ボビン6からのカーボン繊維束(以下、単に繊維束と記す)100の解舒を担う解舒装置2、繊維束100に所定のテンションを付与するテンション装置3、繊維束100に対して樹脂200(図3参照)を付着する樹脂付着装置4、並びに繊維束100をトラバースさせるトラバース装置5、から構成されている。なお、図1における白抜き矢印は、トラバース装置5のトラバース方向を示している。
このような構成とすることで、繊維束100は、樹脂付着装置4により樹脂200を付着され、トラバース装置5によりトラバースされながら、マンドレル7に巻き付けられる。なお、繊維束100は、上下にフラット面を有するテープ状を呈しており、樹脂付着装置4によって、表面に樹脂200が付着される。
本発明の実施例である樹脂付着装置4は、走行装置11、液滴噴射装置20、分散部としてのコームガイド41、並びに開繊部としての開繊ローラー51、から構成されている。樹脂付着装置4内において、ボビン6からマンドレル7に向かう方向に対して上流側から(以下同様にボビン6側を上流側とする)、開繊ローラー51、コームガイド41、液滴噴射装置20の順に配置されている。
走行装置11は、一対のフリーローラー11a・11bから構成されている。また、フリーローラー11a・11bは、樹脂付着装置4を挟むようにそれぞれ配置されている。フリーローラー11a・11bは、回動自在なローラーである。ここで、繊維束100は、マンドレル7の回転により走行する。ただし、フリーローラー11a・11bの代わりに駆動ローラーとして、繊維束100を走行させることも可能である。フリーローラー11a・11bは、樹脂付着装置4において、例えば液滴噴射装置20と繊維束100が所定の対向間隔をおけるように、繊維束100の走行位置を決定する役割を担っている。
液滴噴射装置20は、走行装置11により走行する繊維束100に向けて樹脂200(図2参照)を噴射する装置である。ここで、繊維束100において、液滴噴射装置20が樹脂200を噴射する側を表面、その裏側を裏面と定義する。なお、液滴噴射装置20の構成について、詳しくは後述する。
次に、図2を用いて、樹脂付着装置4を構成する分散部としてのコームガイド41、並びに開繊部としての開繊ローラー51について、詳細に説明する。なお、本構成を開繊部及び分散部の第一形態とする。また、図2及び図3において、白抜き矢印の方向を繊維束100の走行方向とする。
図2に示すように、開繊ローラー51は、繊維束100の厚み方向を押圧するように配置されている。また、開繊ローラー51は、回動自在な構成とされている。さらに、開繊ローラー51は、走行する繊維束100に同期して回動する。ここで、繊維束100は、開繊ローラー51によって走行方向を変更される。なお、開繊ローラー51は、単数のみではなく複数配置することで後述する開繊効果も向上する。
このような構成とすることで、走行中の繊維束100は、開繊ローラー51を通過するときに幅W1から幅W2に広げられる(W2>W1)。より詳しくは、繊維束100は、開繊ローラー51が押し当てられることで、厚み方向に圧縮される。そして、繊維束100は、繊維の一部が幅方向に移動して繊維束100の幅が増加する。つまり、繊維束100は、開繊ローラー51によって平たくされる。もちろん、繊維束100は、繊維の本数が変るわけではないため、厚みが減少することになる。
コームガイド41は、繊維束100の裏面において、繊維束100と平行に配置されている。また、コームガイド41は、繊維束100の走行方向と垂直な断面において、繊維束100の裏面と近接する底部41aと、繊維束100の幅を規制する側部41bと、から形成されている。さらに、コームガイド41は、底部41aが繊維束100の裏面と近接するように配置されている。ここで、近接とは、走行する繊維束100における裏面側を形成する繊維の一部が底部41aと接する程度の位置をいう。なお、コームガイド41の材質は、特に限定する必要はないが、本実施例では金属製としている。
このような構成とすることで、走行中の繊維束100は、コームガイド41を通過するときに幅W2から幅W3(W3<W2)に狭められる。すなわち、幅W2は、コームガイド41の側部41bの幅W3に狭められる。このとき、繊維束100は、走行中に強制的に幅を狭くなるように規制されるため、幅W3内において繊維束100の厚みが分散される。さらに、繊維束100がコームガイド41の底部41aと近接しているため、コームガイド41は、走行中の繊維束100にとって摩擦抵抗とはならない。なお、幅W3は、後述する液滴噴射装置20の樹脂200を噴射する幅と同一とする必要がある。
このようにして、走行装置11を走行する繊維束100が繊維割れを生じている場合であっても、繊維束100は、開繊ローラー51によって幅方向に開繊され、コームガイド41によって幅方向において開繊ローラー51によって開繊される幅W2より少なくとも狭い幅W3内にて繊維束100の厚みが分散される。そのため、樹脂付着装置4において、走行する繊維束100の繊維割れが解消され、噴射された樹脂200を全て繊維束100に的中させることができる。
次に、図3を用いて、液滴噴射装置20について、詳細に説明する。
液滴噴射装置20によって噴射される樹脂200は、主剤200aと硬化剤200bからなる。液滴噴射装置20は、主剤噴射用のノズル群を備える第1ヘッド20aと、硬化剤噴射用のノズル群を備える第2ヘッド20bと、から構成されている。
第1ヘッド20aは、分岐流路23から送り込まれた主剤200aを受ける一つの接続室26と、該接続室26に連設されて主剤200aが溜められる一つの貯溜室27と、該貯溜室27から分岐された複数個の圧力室28と、から構成される。各圧力室28には、主剤200aの噴出し口となるノズル29aが開設されている。第1ヘッド20aは、電圧により伸縮するピエゾ素子30を圧力室28に対する圧力発生源とするものであり、各圧力室28の隔壁(上壁)には、該ピエゾ素子30により振動される振動板31が設置されている。ピエゾ素子30の伸縮を受けて、仮想線(図3における二点鎖線)で示すように振動板31が下方に膨らむ凸状に姿勢変位すると、圧力室28内の体積が減少し、これにて第1ヘッド20aの下面に開口するノズル29aから、ピコリットルオーダーの所定量の液滴からなる主剤12が繊維束100の上面に向けて噴射される。この状態から図3に実線で示すように振動板31がフラットに戻ると、圧力室28内の体積が増加し、これにて貯溜室27から圧力室28へ主剤200aが供給される。
接続室26には、主剤200aを加熱して、これを所定温度(40〜100℃の一定温度)に維持するための熱線(恒温手段)33と、接続室26内の温度を検知するための温度センサー(図示略)とが配されている。温度センサーによる検出結果を予め設定されているしきい値と比較し、この比較結果に基づいて熱線33をオン・オフ制御することで、主剤12を所定温度(例えば80℃以上)に保つ。
第2ヘッド20bの構成も第1ヘッド20aの構成と同等であり、図3において、同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、符号29bは、硬化剤吐出用のノズルを示す。
次に、図4(a)及び(b)を用いて、分散部の第二形態であるコームガイド42について、詳細に説明する。なお、図4(b)は、図4(a)におけるb2−b2´断面を示す断面図である。
図4(a)及び(b)に示すように、コームガイド42は、コームガイド41同様に、繊維束100の裏面と近接する底部42aと、繊維束100の幅W3を規制する側部42bと、から形成されている。また、樹脂付着装置4における配置についても、コームガイド41同様である。ここで、コームガイド42において、走行する繊維束100の上流側(開繊ローラー51側)を上側、下流側(液滴噴射装置20側)を下側と定義する。
図4(a)に示すように、コームガイド42は、底部42aにおいて、略上端及び下端に繊維束100の幅方向と平行に突起42cが複数配置されている。また、突起42cは、繊維束100の裏面に対して垂直に向けて配置されている。図4(b)に示すように、それぞれの突起42cの先端は、丸みが形成されている。また、それぞれの突起42cの高さD1は、通過する繊維束100の厚みDよりも十分に小さいものとする。
このような構成とすることで、底部42aの突起42cは、走行中の繊維束100に対して繊維をならすような働きをする。より詳しくは、繊維束100は、幅方向において密な部分と疎な部分とがあり、密な部分が突起42cの高い所を乗り越えようとする(通過する)ときに、繊維束100に走行方向のテンションが掛かっているため、繊維束100の密な部分の一部が突起42cの高い所から低い所に横滑りするように移動する。その結果、繊維束100の密な部分の一部が、疎な部分に合流して、繊維束100の疎密が平均化される、すなわち繊維束100の厚みが分散される。
このようにして、コームガイド42における分散効果を向上できる。つまり、樹脂付着装置4において、走行する繊維束100の繊維割れがさらに解消され、噴射された樹脂200を全て繊維束100に的中させることができる。そのため、不良品の発生を低減できる。
次に、図5(a)、(b)、及び(c)を用いて、分散部の第三形態であるコームガイド43について、詳細に説明する。なお、図5(b)は、図5(a)におけるb3−b3´断面を示す断面図、図6(c)は、図5(b)におけるc3−c3´断面を示す断面図である。
図5(a)、(b)、及び(c)に示すように、コームガイド43は、コームガイド41・42同様に、繊維束100の裏面と近接する底部43aと、繊維束100の幅W3を規制する側部43bと、から形成されている。また、樹脂付着装置4における配置についても、コームガイド41・42同様である。
図5(a)に示すように、コームガイド43は、底部43aにおいて、繊維束100の走行方向に平行に複数の溝43cが形成されている。溝43cの本数、高さ、又は幅等は、本実施例において特に限定しない。図5(c)に示すように、溝43cは、繊維束100の走行方向に平行な断面において、円弧状に形成されている。すなわち、溝43cは、繊維束100の走行方向において略中央部が盛り上がるように形成されている。
このような構成とすることで、底部43aの溝43cは、走行中の繊維束100に対して繊維をならすような働きをする。より詳しくは、コームガイド42の突起42cの作用と同様であるため、説明を省略する。また、走行中の繊維束100は、溝43cが円弧状に形成されているため、繊維束100は、コームガイド43を通過するときに、コームガイド43の上端及び下端において引っかかることなくスムーズに通過する。
このようにして、コームガイド43における分散効果を向上できる。つまり、樹脂付着装置4において、走行する繊維束100の繊維割れがさらに解消され、噴射された樹脂200を全て繊維束100に的中させることができる。そのため、不良品の発生を低減できる。また、コームガイド43を通過するとき、繊維束100の損傷を防止できるため、樹脂付着装置4の信頼性を向上できる。
次に、図6を用いて、分散部の第四形態であるコームガイド44について、詳細に説明する。
図6に示すように、コームガイド44は、底部44aにおいて、繊維束100が近接する逆側に振動発生装置44dを備えている。コームガイド44は、振動発生装置44dより発生する振動が伝播される。ここで、コームガイド44に伝播される振動は、繊維束100の幅方向の振動(図6における白抜き矢印)とする。すなわち、コームガイド44は、繊維束100の幅方向に振動する。
コームガイド44は、コームガイド41・42・43同様に、繊維束100の裏面と近接する底部44aと、繊維束100の幅W3を規制する側部44bと、から形成されている。ここで、コームガイド44は、振動発生装置44dを備える以外は、コームガイド41・42・43のいずれの形態であっても構わない。また、樹脂付着装置4におけるコームガイド44の配置についても、コームガイド41・42・43と同様である。
振動発生装置44dは、振動を発生する装置であれば、特に限定しない。本実施例の振動発生装置44dは、モーターの軸に重心を偏らせた重りを取り付け、回転させることで振動を生む装置としている。また、発生する振動の種類、例えば周波数等は特に限定しないが、本実施例では100Hz程度としている。
このような構成とすることで、振動発生装置44dによってコームガイド44が振動し、繊維束100の幅方向に振動を与える。すなわち、走行中の繊維束100は、コームガイド44を通過するとき、幅W3内において振動によって強制的にならされ、厚みを分散される。
このようにして、コームガイド44における分散効果を向上できる。つまり、液滴噴射装置20において、走行する繊維束100の繊維割れがさらに解消され、噴射された樹脂200を全て繊維束100に的中させることができる。そのため、不良品の発生を低減できる。
上述した分散部としてのコームガイド41・42・43・44は、側部41b・42b・43b・44bが予め幅W3を成すように形成されている。しかし、側部41b・42b・43b・44bの一方を可動とすることで、幅W3は可変とすることもできる。上述するように、幅W3は、液滴噴射装置20の樹脂200を噴射する幅と同一とする必要がある。
例えば、側部41b・42b・43b・44bを手動で可動できる構成とすれば、液滴噴射装置20の噴射幅に合わせて幅W3を決定することができる。また、側部41b・42b・43b・44bを自動で可動できる構成とすれば、液滴噴射装置20の噴射幅をセンサー等で検知して、幅W3を自動的に決定することもできる。
このようにして、走行する繊維束100に対して、繊維束100の処理量、或いは繊維の種類に応じた分散効果を向上できる。つまり、樹脂付着装置4の汎用性を向上できる。
本発明の実施例に係るフィラメントワインディング成形における各装置を示す斜視図。 同じく樹脂付着装置を示す側面図。 同じく液滴噴射装置を示す側面図。 同じく拡散部の第二形態についての(a)は平面図(b)はb2−b2´の断面を示す断面図。 同じく拡散部の第三形態についての(a)は平面図(b)はb3−b3´の断面を示す断面図(c)はc3−c3´の断面を示す断面図。 同じく拡散部の第四形態を示す斜視図。
符号の説明
1 フィラメントワインディング成形装置
4 樹脂付着装置
20 液滴噴射装置
41・42・43・44 コームガイド
42c 突起
43c 溝
44d 振動発生装置
51 開繊ローラー
100 繊維束
200 樹脂

Claims (4)

  1. 複数の樹脂噴射用ノズルを有する液滴噴射装置と、
    前記ノズルと所定の対向間隔を置いて繊維束を走行させる走行装置と、
    を備え、
    前記走行装置の繊維束表面に向けて前記液滴噴射装置によって樹脂を噴射することで、樹脂を付着させるフィラメントワインディング成形における樹脂付着装置において、
    前記走行装置における前記液滴噴射装置よりも上流側において、
    繊維束の厚みを所定幅内にて分散させる分散部、
    を備えることを特徴とする樹脂付着装置。
  2. 請求項1記載の樹脂付着装置において、
    前記分散部よりも上流側において、
    走行する繊維束の厚み方向を押圧して繊維束の幅を広げる開繊部、を備え、
    前記所定幅は、前記開繊部によって開繊される繊維束の幅より狭いことを特徴とする樹脂付着装置。
  3. 請求項1又は2記載の樹脂付着装置において、
    前記分散部は、繊維束の走行方向と垂直な断面において、繊維束と近接する底部並びに前記所定幅を規制する側部から形成され、
    前記底部は、複数の突起を有することを特徴とする樹脂付着装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂付着装置において、
    振動発生装置、を備え、
    前記分散部は、前記振動発生装置によって繊維束の幅方向と平行な振動が伝播されることを特徴とする樹脂付着装置。
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