JP2009123952A - ナット回転規制治具および変圧器解体器具 - Google Patents

ナット回転規制治具および変圧器解体器具 Download PDF

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Abstract

【課題】 変圧器筐体の二次側ブッシング解体作業を一人でも可能とし、当該作業の容易化を図る。
【解決手段】 変圧器解体器具は、変圧器筐体100に装着して、ナット部材113、114、115を把持することでこれらナット部材の回転を規制する治具本体10と、電動式レンチの回転軸に装着されるとともに、変圧器筐体100の外側に露出する二次側ブッシング104の基端部111に係合してボルト部材110を回転させるボルト回転用治具20とで構成される。このうち、治具本体10は、変圧器筐体100に装着される治具本体と、この治具本体に支持されたスパナ30とを含み、治具本体を変圧器筐体100に装着した状態で、スパナ30がナット部材113、114、115を把持して当該ナット部材の回転を阻止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配電用の変圧器筐体に装着された二次側ブッシングを構成するボルト部材と、前記ボルト部材に螺合したナット部材とを含む締結部材を、前記変圧器筐体から取り外す際に用いられるナット回転規制治具と、同治具を備えた変圧器解体器具に関する。
一般に、電柱等の架空電線設備に設置してある柱上変圧器は、経年により絶縁性能が劣化し、安全性の低下を招く。このため、柱上変圧器は、任意期間使用後に回収されて、工場にて一個一個の部品に分解され、それぞれ部品毎にリサイクル処分や廃棄処分がなされている。
柱上変圧器は、図6に示すように、円筒状の変圧器筐体100の内部に、鉄心101、コイル102、絶縁油(図示せず)等を備えており、電磁誘導を利用して電圧を変圧する構成である。また変圧器筐体100には、電線の引出線に接続する一次側ブッシング103及び二次側ブッシング104が外面に設けられている。
柱上変圧器の構造は、製造メーカ等の規格によって異なるが、本出願人が使用している単相三線式の柱上変圧器は、図7に示すように、二次側ブッシング104は、ボルト部材110を含む端子構造となっている。二次側ブッシング104は、変圧器筐体100の外部からボルト部材110が挿入されている。そして、変圧器筐体100の内部で、コイル接続端子112に接続されている。さらに、二次側ブッシング104のボルト部材110には複数のナット部材113、114、115が螺合され、これらナット部材間にコイル接続端子112を介在させている。このように柱上変圧器は、ナット部材113、114、115を固くねじ込むことで、二次側ブッシング104及びコイル接続端子112が容易に脱落しないように組み立てられている。
以上のような構造の柱上変圧器を解体する場合、二次側ブッシング104及びコイル接続端子112等を取り外すことになる。このため解体作業では、変圧器筐体100の内部にある複数のナット部材113、114、115を固定して、変圧器筐体100の外部から二次側ブッシング104を抜き取っている。それゆえ、柱上変圧器の解体作業には二人の作業者が常に必要となり、一人目の作業者が変圧器筐体100内部のナット部材113、114、115をスパナ等で固定し、二人目の作業者が変圧器筐体100の外部から二次側ブッシング104をインパクトレンチ(電動レンチ)等によって引き抜く作業が行われていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、変圧器筐体の二次側ブッシング解体作業を一人でも可能とし、当該作業の容易化を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、配電用の変圧器筐体に装着された二次側ブッシングを構成するボルト部材と、ボルト部材に螺合したナット部材とを含む締結部材を、変圧器筐体から取り外す際に用いられるナット回転規制治具であって、変圧器筐体に装着される治具本体と、この治具本体に支持されたスパナとを含み、治具本体を変圧器筐体に装着した状態で、スパナがナット部材を把持して当該ナット部材の回転を阻止する構成であることを特徴とする。
かかる構成によれば、ボルト部材を回転させても、ナット回転規制治具がナット部材を把持しているため、同時に回転することが防止され、ボルト部材を確実に取り外すことができる。また、ナット回転規制治具によってナット部材を把持することにより、解体作業を一人の作業者でまかなうことができ、作業を能率的に行うことができる。
ここで、治具本体は、変圧器筐体の上端縁に配置される基板と、この基板から垂下して二次側ブッシングに係合するガイド板と、スパナを変圧器筐体の内側に垂下した状態で支持するスパナ支持部とを備え、
ガイド板は、二次側ブッシングに係合した状態で、スパナ支持部に支持されたスパナがナット部材を把持可能な位置に配置されるよう位置決めされていることが好ましい。
このように構成すれば、ガイド板を二次側ブッシングに係合させるだけで、スパナがナット部材を把持可能な位置に配置され、その位置決め作業がきわめて容易となる。
さらに、スパナは、両サイドに延在する一対の第1、第2アーム部の間に略U字形状の溝部が形成され、且つ以下の(イ)乃至(ハ)を備えた構成であってもよい。
(イ)第1アーム部の内周面を、溝部の奥側へ行くに従い外方へ切り込んで形成した第1切込み面
(ロ)第2アーム部の内周面を、溝部の開口側へ行くに従い外方へ切り込んで形成した第2切込み面
(ハ)第2切込み面の先端から溝部の開口を幅狭にする方向へ突出して形成され、溝部内に差し込まれたナット部材を噛み込む係合角部
ここで、スパナは、溝部の開口が、ナット部材の対称位置にある平坦面間の幅よりも大きく設定してあり、且つ第1切込み面と第2切込み面との間隔が、溝部の開口幅よりも大きく、ナット部材の対称位置にある頂部間の幅よりも小さく設定してある。
かかる構成によれば、ナット部材の対称位置にある平坦面間を溝部の開口に通して、当該ナット部材を溝部内に配置することができる。その後、ナット部材に螺合するボルト部材を回転させれば、ナット部材の対称位置にある頂部が、第1,第2切込み面の相互にかみ合って、ナット部材の回転を阻止する。しかも、ボルト部材から離脱したナット部材は、係合角部に引っ掛かり、脱落せずスパナの溝部内に残存する。よって、解体作業後にナット部材を容易に回収することができる。
また、本発明の変圧器解体器具は、上述した構成のナット回転規制治具と、電動式レンチの回転軸に装着されるとともに、変圧器筐体の外側に露出する二次側ブッシングの基端部に係合してボルト部材を回転させるボルト回転用治具とを含んでいる。
ここで、ボルト回転用治具は、電動レンチの先端に取り付けられるレンチ取付部と、当該レンチ取付部と逆方向に対して開口し、二次側ブッシングの基端部に係合するブッシング嵌込部とを含む構成とすることができる。
この構成によって、ボルト回転用治具は、電動レンチの回転力を、二次側ブッシングへ確実に伝えることができる。
以上説明したように、本発明によれば、変圧器筐体の二次側ブッシング解体作業を一人でも可能とし、当該作業の容易化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図5は、本発明に係る変圧器解体器具を説明するための図であり、図1は、本実施形態に係る変圧器解体器具の全体構成を示す斜視図である。
図1及に示すように、本実施形態の変圧器解体器具は、ナット回転規制治具10と、ボルト回転用治具20とで構成されている。なお、本実施形態の変圧器解体器具は、既述したように、単相三線式の変圧器筐体100に設けられた二次側ブッシング104の解体に適用される治具である。
まず、変圧器の二次側ブッシング104、コイル接続端子112、ナット部材113、114、115の取付状態について、図7を参照にしてさらに詳しく説明する。二次側ブッシング104は、引出線に容易に接続できるように、基端部111が軸方向に厚みのある平板状に形成されている。また、二次側ブッシング104は、この基端部111から棒状に延在したボルト部材110にねじ溝110aが刻設されている。この二次側ブッシング104は、変圧器筐体100の外部から内部に対してボルト部材110から挿入される。したがって、挿入状態において基端部111は変圧器筐体100の外面に露出した状態となる。また、二次側ブッシング104は、外側絶縁部材116を挿入時に介在させ、変圧器筐体100に直接接触させない構成である。
一方、変圧器筐体100の内部にあるコイル接続端子112は、両端に孔112a、112bがあいた金属製の板材である。コイル接続端子112は、一端の孔112aが二次側ブッシング104のボルト部材110に接触し、他端の孔112bがコイル線(図示せず)に接続される。二次側ブッシング104の挿入時には、ボルト部材110に対して、内側絶縁部材117、第1のナット部材113、コイル接続端子112、第2のナット部材114、第3のナット部材115の順に、各部材が嵌合あるいは螺合される。したがってコイル接続端子112は、第1乃至第3のナット部材113、114、115に挟まれた状態で二次側ブッシング104に接続されることになる。
このような構造の変圧器を解体する場合、二次側ブッシング104のボルト部材110に螺合してあるナット部材113、114、115の回転を規制した状態で、二次側ブッシング104を回転させて取り外す必要がある。また、変圧器が単相三線式の場合は、引出線に接続される二次側ブッシング104が三つ並べて設けられており、三つの二次側ブッシング104を同時に取り外すことが効率的である。
図2は、本実施形態に係る変圧器解体器具のナット回転規制治具を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
本実施形態に係る変圧器解体器具のナット回転規制治具は、変圧器筐体100の内部にある複数のナット部材113、114、115を回転規制する機能を有している。図2に示すように、ナット回転規制治具は、治具本体10とスパナ30とを含み、治具本体10は、基板11、ガイド板12、スパナ支持部15を含む構成となっている。このうち、基板11は、変圧器筐体100の上端縁形状に合わせて扇形状に形成してある。
ガイド板12は、基板11の下面から垂下して設けてある。このガイド板12は、変圧器筐体100の内周面に合わせて円弧状に形成されており、単相三線式の二次側ブッシング104に対応する谷部13が下端に三つ並べて設けられている。治具本体10は、このガイド板12の谷部13を三つの二次側ブッシング104に係合させることによって、その搭載位置を位置決めすることができる。
スパナ支持部15は、筒状に形成されており、その中空部14にスパナ30の柄31を挿通して支持する構成となっている。スパナ支持部15は、ガイド板12の一つの谷部13に対して径方向に二箇所、つまり全体で六箇所に設けられている。なお、スパナ30の柄31には、スパナ支持部15からの抜けを防止する金属片(図示せず)が取り付けられている。
ここで、ガイド板12は、各スパナ支持部15に支持されたスパナ30が、それぞれナット部材113、114、115を把持可能な位置に配置されるよう、各スパナ支持部15との間の位置調整がなされている。
さらに、基板11には、確認用穴16及び固定用長孔17が穿設されている。基板11の確認用穴16は、ガイド板12とスパナ支持部15の間に設けられている。この確認用穴16は、ガイド板12の谷部13の位置決め、またはスパナ30のナット部材への把持などの作業を作業者が覗き込むための穴である。この確認用穴16によって、治具本体10の搭載作業を容易にすることができる。
また固定用長孔17は、基板11の両端に設けられており、固定用ボルト18が上部から挿通される。図1に示すように、この固定用長孔17は、変圧器筐体100の蓋を閉塞する止め具105に対向している。そして、治具本体10の装着時に固定用長孔17を介して、固定ボルト18を止め具105の溝に係合させる構成である。その結果、固定用長孔17は、二次側ブッシング104の解体作業において、治具本体10の周方向へのずれを防止することができる。
図3は、本実施形態に係る変圧器解体器具のスパナのヘッド部分を拡大して示す図である。
スパナ30は、治具本体10のスパナ支持部15に挿通支持される。図3に示すように、
スパナ30は、柄31に続くヘッド32に略U字形の溝部33が設けられている。スパナ30のヘッド32は、この溝部33の右側に第1アーム部34が、左側に第2アーム部35が設けられ、さらに溝部33の奧部に、各アーム部34、35に挟まれた喉奧部36を有する構成である。なお、図3に示した斜線部分は、従来のスパナから削り落とした切欠き部分を表している。
図3に示すスパナ30において、第1アーム部34先端の第1の開口湾曲面37は、右削落し部分a切削後の形状であり、第2アーム部35先端の第2の開口湾曲面38は左削落し部分b切削後の形状である。また、第1の開口湾曲面37に続く第1切込み面39は右切削部分cの切削後の形状であり、同じく第2の開口湾曲面38に続く第2切込み面40は左切削部分dの切削後の形状である。さらに喉奧部36に設けられた逃げ溝41は切削部分eの切削後の形状である。この逃げ溝41両側にある第1及び第2の円弧面42、43は従来のスパナ形状の一部を残してそのまま利用している。
スパナ30の溝部33は、第1の開口湾曲面37の奥方向終端と第2の開口湾曲面38の奥方向終端との幅間隔Dにおいて最小幅を形成している。この幅間隔Dは従来スパナの溝部の開口幅と同一である。したがって、スパナ30をナット部材113に差し込む際は、第1及び第2の開口湾曲面37、38の終端が差し込み方向を規制する。
一方、第1及び第2の開口湾曲面37、38は、終端から先端にかけて湾曲しながら外方向に広がっている。ここで、溝部33先端における最大開口幅D3は、ナット部材113の対称位置にある頂部間の幅D2よりも広く設定してある。これにより、ナット部材113に対するスパナ30を容易に差し込むことが可能となる。
また、溝部33の第1及び第2の開口湾曲面37、38から奧方向は、第1切込み面39と第2切込み面40が形成されている。第1切込み面39は、第1アーム部34の内周面を、溝部33の奥側へ行くに従い外方へ切り込んで形成してある。一方、第2切込み面40は、第2アーム部35の内周面を、溝部33の開口側へ行くに従い外方へ切り込んで形成してある。これら第1切込み面39と第2切込み面40は、互いに略平行に対向しており、その間隔は従来のスパナよりも広くなっている。さらに、第2切込み面40の先端には、溝部33の開口を幅狭にする方向へ突出させることで係合角部40aが形成してある。
ここで、溝部33の開口は、ナット部材113の対称位置にある平坦面間の幅D1よりも大きく設定してあり、第1切込み面39と第2切込み面40との間隔は、溝部33の開口幅よりも大きく、ナット部材113の対称位置にある頂部間の幅D2よりも小さく設定してある。
また、逃げ溝41は、ナット部材113にスパナ30を差し込んだ際、図3に示すように、ナット部材113の頂部Aがスパナ30の係合角部40aより奥へ入るように、溝部33の充分な奥行きを確保するために形成してある。この逃げ溝41を形成することで、スパナ30を回転させたとき、係合角部40aによってナット部材113の頂部A、B間にある平坦面部分を噛み込むことが可能となる。
なお、逃げ溝41は、ナット部材113の頂部Aをスパナ30の係合角部40aより奥へ導くことができる深さ形状であれば、図3に示すような長方形状でなくともよく、例えば、第1の円弧面42から第2の円弧面43まで連続して続くU字型円弧形状であってもよい。
かかる構成によれば、ナット部材113の対称位置にある平坦面間を溝部33の開口に通して、当該ナット部材113を溝部33内に配置することができる。その後、ナット部材113に螺合するボルト部材110を回転させれば、ナット部材113の対称位置にある頂部が、第1,第2切込み面39、40の相互にかみ合って、ナット部材113の回転を阻止する。しかも、ボルト部材110から離脱したナット部材113は、係合角部40aに引っ掛かり、脱落せずスパナ30の溝部33内に残存する。よって、解体作業後にナット部材113を容易に回収することができる。
また、上記構成のスパナ30によりナット部材113を固定した状態で、後述するようにインパクトレンチを用いてボルト部材110を回転させてボルト・ナットの螺合状態を解除する場合、スパナ30にはインパクトレンチの大きな振動が伝わってくる。しかし、上記構成のスパナ30によれば、ナット部材113を強固に噛み込んでホールドするため、ナット部材113からスパナ30が容易に脱落するおそれがない。
本実施形態のスパナ30は、二次側ブッシング104に螺合されている第1乃至第3のナット部材113、114、115に応じて厚みを変化させている。具体的には、図7に示す第1のナット部材113に第1のスパナ30aが対応しており、第2及び第3のナット部材114、115に第2のスパナ30bが対応している。したがって、この第2のスパナ30bは、第2及び第3のナット部材114、115を同時に把持するだけの厚みを有して形成してある。このため、螺号されているナット部材数よりも少ない数のスパナ30によって、第1乃至第3のナット部材113、114、115を同時に把持することが可能となる。
図4は、本実施形態に係る変圧器解体器具のナット回転規制治具が変圧器の端子を把持した状態を示す斜視図である。
図4に示すように、ナット回転規制治具の治具本体10を変圧器筐体100へ装着する際は、まず、ガイド板12を変圧器筐体100の内周面に合わせ、さらに各二次側ブッシング104に対し谷部13を係合させて変圧器筐体100の上部に搭載する。これにより、治具本体10の位置決めが確実になされる。次に、スパナ30を二次側ブッシング104に螺合されているナット部材113、114、115に把持させていく。スパナ30は、既述したように溝部33の先端が広めに形成されていることから、ナット部材113、114、115が多少ずれていても、把持していく段階において開口部33が適宜案内し確実に把持させることが可能である。このような手順でスパナ30を次々と把持させていくことにより、三つの二次側ブッシング104のボルト部材110側にある各ナット部材113、114、115を固定することができる。
図5は、本実施形態に係る変圧器解体器具のボルト回転用治具を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図5に示すように、変圧器解体器具のボルト回転用治具20は、インパクトレンチ(図1参照)に固定されるレンチ取付部21と、二次側ブッシング104を保持するブッシング嵌込部22とを有している。
ボルト回転用治具20のレンチ取付部21は、弾力性を有した合成樹脂によって円柱状に成形してあり、その中央部にはインパクトレンチの挿入孔(図示せず)を軸方向に沿って設けてある。ボルト回転用治具20は、この挿入孔にインパクトレンチの先端部を挿入させて、さらに固定用のピンを上部から挿通させることで、インパクトレンチに固定する構成である。これにより、ボルト回転用治具20はインパクトレンチの回転トルクをブッシング嵌込部22に伝達させることができる。
ボルト回転用治具20のブッシング嵌込部22は、金属材によって成形され、レンチ取付部21の挿入孔と反対方向に差込口23が設けられている。この差込口23は、二次側ブッシング104の基端部111の形状に係合するように形成してある。これにより、ボルト回転用治具20は、二次側ブッシング104の基端部111を差込口23に嵌め込んで保持することができる。
また、ブッシング嵌込部22には、この差込口23に対して直角に摺動する一対の可動ピン24が備えられている。この可動ピン24は、差込口23の上面から突出した一対の筒部25内を挿通しており、付勢ばね26によって弾性的に摺動可能である。ここで二次側ブッシング104の基端部111には、図7に示すように、引出線と接続するための引出線用孔111aが設けられている。可動ピン24は、ブッシング嵌込部22が基端部111に挿入される際に、弾性的に摺動して引出線用孔111aに挿通し、二次側ブッシング104を係止する構成である。この可動ピン24による係止によって、二次側ブッシング104を回転させる際に、ボルト回転用治具20の基端部111からの抜けを防止することができる。
図1に示すように、二次側ブッシング104の解体作業では、治具本体10によって変圧器筐体100の内部にある第1乃至第3のナット部材113、114、115を固定した後、インパクトレンチに取り付けたボルト回転用治具20を、二次側ブッシング104の基端部111に挿入する。この挿入時に、可動ピン24が引出線用孔111aを係止して、ブッシング嵌込部22が二次側ブッシング104の基端部111を保持する。その後、インパクトレンチを回転駆動させることによって、ボルト回転用治具20を回転させ、この回転に応じて二次側ブッシング104を第1乃至第3のナット部材113、114、115から引き抜くことができる。
二次側ブッシング104の引き抜き後は、可動ピン24の上部にあるつまみ27を引き上げて、引出線用孔111aの可動ピン24による係止を解除することができ、次の二次側ブッシング104の解体に移行することが可能となる。
このようにして、作業者はナット回転規制治具およびボルト回転用治具20を含む変圧器解体器具を用いることによって、変圧器の二次側ブッシング104の解体を一人で容易に実施することが可能となる。
本実施形態に係る変圧器解体器具の全体構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る変圧器解体器具のナット回転規制治具を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本実施形態に係る変圧器解体器具のスパナのヘッド部分を拡大して示す図である。 本実施形態に係る変圧器解体器具のナット回転規制治具が変圧器の端子を把持した状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る変圧器解体器具のボルト回転用治具を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 本出願人が利用している変圧器の構成を示す斜視図である。 本出願人が利用している変圧器の二次側ブッシングを示す側面図である。
符号の説明
10:治具本体、11:基板、12:ガイド板、13:谷部、14:中空部、15:スパナ支持部、16:確認用孔、17:固定用長孔、
20:ボルト回転用治具、21:レンチ取付部、22:ブッシング嵌込部、24:可動ピン、25:筒部、26:付勢ばね、27:つまみ、
30:スパナ、31:柄、32:ヘッド、33:溝部、34:第1アーム部、35:第2アーム部、36:喉奥部、37:第1の開口湾曲面、38:第2の開口湾曲面、39:第1切込み面、40:第2切込み面、41:逃げ溝、
100:変圧器筐体、101:鉄心、102:コイル、103:一次側ブッシング、104:二次側ブッシング、110:ボルト部材、111:基端部、112:コイル接続端子、113、114、115:ナット部材

Claims (6)

  1. 配電用の変圧器筐体に装着された二次側ブッシングを構成するボルト部材と、前記ボルト部材に螺合したナット部材とを含む締結部材を、前記変圧器筐体から取り外す際に用いられるナット回転規制治具であって、
    前記変圧器筐体に装着される治具本体と、この治具本体に支持されたスパナとを含み、前記治具本体を前記変圧器筐体に装着した状態で、前記スパナが前記ナット部材を把持して当該ナット部材の回転を阻止する構成であることを特徴とするナット回転規制治具。
  2. 前記治具本体は、前記変圧器筐体の上端縁に配置される基板と、この基板から垂下して前記二次側ブッシングに係合するガイド板と、前記スパナを前記変圧器筐体の内側に垂下した状態で支持するスパナ支持部とを備え、
    前記ガイド板は、前記二次側ブッシングに係合した状態で、前記スパナ支持部に支持されたスパナが前記ナット部材を把持可能な位置に配置されるよう位置決めされていることを特徴とする請求項1のナット回転規制治具。
  3. 前記スパナは、両サイドに延在する一対の第1、第2アーム部の間に略U字形状の溝部が形成され、且つ以下の(イ)乃至(ハ)の構成を備えることを特徴とする請求項1又は2のナット回転規制治具。
    (イ)前記第1アーム部の内周面を、前記溝部の奥側へ行くに従い外方へ切り込んで形成した第1切込み面
    (ロ)前記第2アーム部の内周面を、前記溝部の開口側へ行くに従い外方へ切り込んで形成した第2切込み面
    (ハ)前記第2切込み面の先端から前記溝部の開口を幅狭にする方向へ突出して形成され、前記溝部内に差し込まれた前記ナット部材を噛み込む係合角部
  4. 前記スパナは、前記溝部の開口が、前記ナット部材の対称位置にある平坦面間の幅よりも大きく設定してあり、且つ前記第1切込み面と前記第2切込み面との間隔が、前記溝部の開口幅よりも大きく、前記ナット部材の対称位置にある頂部間の幅よりも小さく設定してあることを特徴とする請求項3のナット回転規制治具。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のナット回転規制治具と、
    電動式レンチの回転軸に装着されるとともに、前記変圧器筐体の外側に露出する前記二次側ブッシングの基端部に係合して前記ボルト部材を回転させるボルト回転用治具とを含む変圧器解体器具。
  6. 前記ボルト回転用治具は、電動レンチの先端に取り付けられるレンチ取付部と、当該レンチ取付部と逆方向に対して開口し、前記二次側ブッシングの基端部に係合するブッシング嵌込部とを含むことを特徴とする請求項5の変圧器解体器具。
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