JP2009123902A - 部品実装条件決定方法、部品実装条件決定装置及びプログラム - Google Patents

部品実装条件決定方法、部品実装条件決定装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2009123902A
JP2009123902A JP2007295980A JP2007295980A JP2009123902A JP 2009123902 A JP2009123902 A JP 2009123902A JP 2007295980 A JP2007295980 A JP 2007295980A JP 2007295980 A JP2007295980 A JP 2007295980A JP 2009123902 A JP2009123902 A JP 2009123902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
mounting
tact
machine
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007295980A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Maenishi
康宏 前西
Yusuke Shimogama
佑介 下釜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007295980A priority Critical patent/JP2009123902A/ja
Publication of JP2009123902A publication Critical patent/JP2009123902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Abstract

【課題】基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の一部の部品実装機において、ラインタクトを増加させてしまうような状況が発生した場合に、生産を継続しながら、増加したラインタクトを小さくするような部品実装条件決定方法等を提供する。
【解決手段】基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の実装条件を決定する方法であって、生産ラインの部品実装中にラインタクトを取得するラインタクト取得ステップ(S101)と、取得されたラインタクトが予め定められた値を超えているか否かを判断する異常判断ステップ(S102)と、取得されたラインタクトを決定付けている1つの部品実装機を特定する特定ステップ(S103)と、特定された部品実装機と他の部品実装機を対象として、ラインタクトが小さくなるように実装条件を決定する実装条件決定ステップ(S104〜S108)とを含む。
【選択図】図8

Description

本発明は、基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の実装条件を決定する方法等に関するものである。
部品をプリント配線基板等の基板に実装する生産ラインが備える部品実装機では、より短いマシンタクト(実装時間)を実現するために、部品供給部の部品配列、吸着順序、装着順序等を最適化することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、部品の実装中に、部品実装機の部品カセットと呼ばれる部品供給装置に収納されている部品の部品切れが発生したり、吸着ノズルが詰まったりする不具合が発生すると、事前に決定していた最適な実装条件では実装できなくなってしまう。
そこで、従来、吸着ノズルにおける吸着不良の発生を監視し、吸着不良の回数が所定の回数以上となった場合には、当該吸着ノズルをスキップして、生産を継続するという方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3466141号公報 特公平6−97720号公報
しかしながら、上記従来の方法では、単に不具合が発生した部品実装機の吸着ノズルをスキップする実装しか行えず、結果として当初の予定に比べマシンタクトが長くなってしまう。その結果、当該部品実装機を含む生産ラインのラインタクトが増加、すなわちスループットが低下してしまうという事態を招くことがある。ここで、ラインタクトとは、生産ラインが備える装置毎のマシンタクトのうち、最大のマシンタクトのことである。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の一部の部品実装機において、ラインタクトを増加させてしまうような不具合が発生した場合に、生産を継続しながら、増加したラインタクトを小さくするような部品実装条件決定方法等の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明における部品実装条件決定方法は、基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の実装条件を決定する方法であって、前記生産ラインの部品実装中にラインタクトを取得するラインタクト取得ステップと、取得されたラインタクトが予め定められた値を超えているか否かを判断する異常判断ステップと、前記異常判断ステップにおいて、前記取得されたラインタクトが予め定められた値を超えていると判断された場合に、前記取得されたラインタクトを決定付けている1つの部品実装機を特定する特定ステップと、特定された部品実装機と他の部品実装機を対象として、ラインタクトが小さくなるように実装条件を決定する実装条件決定ステップとを含むことを特徴とする。
これにより、部品実装中の生産ラインのラインタクトが一定以上の値となった場合に、ラインタクトを決定付けている部品実装機以外の部品実装機を対象として、ラインタクトを小さくするように実装条件が決定される。つまり、不具合が発生した部品実装機のみで不具合をリカバリーするのではなく、例えば、生産ラインに含まれる他の部品実装機に実装作業を分散させるように、すなわち、他の部品実装機を利用して不具合をリカバリーするように実装条件が決定される。よって、基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の一部の部品実装機において、ラインタクトを増加させてしまうような不具合が発生した場合に、生産を継続しながら、増加したラインタクトを小さくするような実装条件を決定することが可能となる。さらに、問題が発生するまではラインタクトを監視するだけでよいので、複数の部品実装機の詳細な実装状態(例えば、吸着ノズルの吸着率等)を監視することに比べ、ネットワーク等への負荷を小さくすることができる。
また、前記実装条件決定ステップは、前記特定ステップで特定された部品実装機が実装していた部品と同種の部品を実装している他の部品実装機の中から、当該部品を実装することが可能な部品実装機を選択する選択ステップと、前記特定ステップで特定された部品実装機が実装していた部品の一部又は全部を、前記選択ステップで選択した部品実装機で実装するように実装条件を変更する変更ステップとを含むことが好ましい。
これにより、ラインタクトの増加の原因となった部品実装機が実装していた部品を他の部品実装機で実装することとなり、前者の部品実装機の実装点を減らしてマシンタクトを小さくする、すなわちラインタクトを小さくすることが可能となる。
また、前記選択ステップでは、前記部品を実装することが可能な部品実装機が複数ある場合に、最もマシンタクトが小さい部品実装機を選択することが好ましい。
これにより、ラインタクトの増加の原因となった部品実装機が実装していた部品を、ラインタクトと比べてマシンタクトに余裕のある部品実装機が実装することとなり、マシンタクトの平準化を図りながら、効果的にラインタクトを小さくすることができる。
また、前記選択ステップでは、前記変更ステップによって一部の部品の実装条件が変更されるたびにマシンタクトを計算し、計算後のマシンタクトが最も小さい部品実装機を選択することが好ましい。
これにより、ラインタクトの増加の原因となった部品実装機が実装していた部品の実装点を順次確認しながら他の部品実装機へ移動することとなるので、マシンタクトの平準化を徹底することができ、効果的にラインタクトを小さくすることが可能となる。
また、前記複数の部品実装機は部品を収納した部品カセットを備え、前記特定ステップで特定された部品実装機のマシンタクトが大きくなっている原因が、前記部品カセットに収納した部品の部品切れである場合に、前記変更ステップでは、前記部品切れに係る実装点の一部又は全部を前記選択ステップで選択した部品実装機で実装するように実装条件を変更してもよい。
また、前記複数の部品実装機は、部品を基板へ装着する吸着ノズルを備え、前記特定ステップで特定された部品実装機のマシンタクトが大きくなっている原因が、前記吸着ノズルのスキップである場合に、前記変更ステップでは、前記スキップされた吸着ノズルに係る実装点の一部又は全部を前記選択ステップで選択した部品実装機で実装するように実装条件を変更してもよい。
これにより、生産ラインの部品実装中に、部品実装機の部品カセットと呼ばれる部品供給装置の部品切れが発生したり、吸着ノズルが詰まったりする不具合が発生したりしても、ラインタクトを小さくすることができる。
なお、本発明は、このような部品実装条件決定方法に含まれるステップを手段とする部品実装条件決定装置又は部品実装機として実現することもできる。また、部品実装条件決定方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)等の記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができる。
基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の一部の部品実装機において、ラインタクトを増加させてしまうような状況が発生した場合に、生産を継続しながら、増加したラインタクトを小さくすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態における部品実装システムについて図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における部品実装システムの構成を示す外観図である。
部品実装システム10は、基板上に部品を装着し、回路基板を生産するシステムであり、生産ライン20と部品実装条件決定装置200とを備えている。
生産ライン20は、複数の部品実装機100を備えており、上流から下流に向けて基板40を搬送しながら、基板40上に部品を装着していく。このようなライン構成においては、直前の部品実装機の作業が終了しないと直後の部品実装機は作業を開始できないので、ラインタクト(複数の部品実装機100の中で最大のマシンタクト)がラインのスループットを決定する。なお、マシンタクトとは、部品実装機100が1枚の基板40に部品を実装するのに要する時間のことである。
部品実装機100は、複数の部品を基板40に装着する装置である。
部品実装条件決定装置200は、複数の部品実装機100の部品実装の条件を決定する装置であり、部品実装機100とネットワーク30を介して接続されている。なお、後述する部品実装条件決定装置200の部品実装条件を決定する機能を、生産ライン20を構成する複数の部品実装機100の中のいずれかの部品実装機が備えてもよい。その場合、当該機能を備えた部品実装機100が、他の部品実装機をも含めた部品実装条件を決定しても構わない。
図2は、部品実装機100内部の主要な機械的構成を示す平面図である。
部品実装機100は、基板40に対して部品を実装する2つの実装ユニット110a、110bと、基板40を搬送するための一対の基板搬送レール122a、122bと、一対のビーム駆動ロボット140とを備えている。2つの実装ユニット110a、110bは、協調して基板搬送レール122a、122b上にある基板40に対して部品を実装する。
実装ユニット110aと実装ユニット110bはそれぞれ同様の構成を有している。つまり、実装ユニット110a及び110bは、それぞれ、部品供給部115、部品認識カメラ116、ヘッド112、およびビーム121を備えている。
なお、本実施の形態では、ヘッド112が実装ユニットごとに備えられる事例について説明するが、本発明が適用される部品実装機は、このような部品実装機に限定されるものではない。例えば、基板搬送方向の上流側と下流側との各々にヘッドを備え、ヘッドが協調しながら基板に交互に部品を実装する部品実装機であってもよい。また、ヘッドを1つしか備えていない部品実装機であっても本発明を適用可能である。
ここで、実装ユニット110aの詳細な構成について説明する。なお、実装ユニット110bの詳細な構成については、実装ユニット110aと同様であるため省略する。
部品供給部115は、部品テープを収納する複数の部品カセット(フィーダ)114の配列からなる。また、部品供給部115の各部品カセット114は、基板40の搬送方向(X軸方向)に沿って配列している。なお、部品テープとは、例えば、同一部品種の複数の部品がテープ(キャリアテープ)上に並べられたものであり、リール等に巻かれた状態で供給される。また、部品テープに並べられる部品は、例えばチップ部品であって、具体的には0402チップ部品や1005チップ部品などである。
ヘッド112は、例えばマルチ装着ヘッドと呼ばれるヘッドであって、複数の吸着ノズル(以下、単にノズルという)を備えることができ、部品供給部115から例えば10個の部品を吸着して基板40に装着することができる。このようなヘッド112は、軸状に構成されたビーム121に対してスライド自在に取り付けられている。したがって、ヘッド112は、例えばモータなどの駆動により、ビーム121に沿って移動する。
ビーム121は、基板40の搬送方向(X軸方向)と垂直な方向(Y軸方向)に沿って互いに平行に配置された一対のビーム駆動ロボット140上に、Y軸方向にスライド自在に取り付けられている。したがって、ビーム121は、例えばモータなどの駆動により、一対のビーム駆動ロボット140上をY軸方向に沿って移動する。すなわち、ヘッド112は、ビーム駆動ロボット140およびビーム121によってX軸方向およびY軸方向に移動する。
基板搬送レール122a、122bは、それぞれX軸方向に対して平行となるように配置されている。ここで、基板搬送レール122aは固定され、基板搬送レール122bは、搬送される基板40のサイズ(幅)に応じてY軸方向に移動する。部品実装機100の搬入口130から挿入された基板40は、一対の基板搬送レール122a、122b上に沿って搬送されてストッパーなどにより停止される。
部品認識カメラ116は、ヘッド112に吸着された部品を撮影し、その部品の形状や吸着状態を2次元又は3次元的に検査するために用いられる。また、部品認識カメラ116は、部品供給部115におけるX軸方向に沿った中央付近に配置されている。
このように構成された部品実装機100では、実装ユニット110a、110bが備えるそれぞれのヘッド112が、部品供給部115から供給される部品を吸着して基板40に移動し、吸着している部品をその基板40の各実装点に装着し、部品供給部115に移動するという一連の動作を繰り返し実行する。
図3は、ヘッド112と部品カセット114の位置関係を示す模式図である。
上述のように、ヘッド112には、例えば最大10個のノズル150をX軸方向に配列させて取り付けることが可能である。10個のノズル150が取り付けられたヘッド112は、最大10個の部品カセット114のそれぞれから部品を同時に(1回の上下動作で)吸着することができる。また、ノズル150は、部品供給部115からの部品吸着が成功したか否かについて認識することができる。ノズル150の先端にゴミ等がたまることで吸着率(部品吸着が成功した比率)が低下した場合には、オペレータが手動でノズルスキップを決定したり、部品実装機100が備える制御装置等が自動でノズルスキップを決定したりすることが行われる。ここで、ノズルスキップとは、吸着率が低下したノズルをスキップして部品の実装を継続することをいう。なお、本発明では、ヘッド112に取り付けられるノズル150の数は10個以外でもよく、X軸方向に沿うノズル150の列を、Y軸方向に複数列取り付けてもよい。
図4は、部品を収めた部品テープ及びリールの例を示す図である。
チップ形電子部品などの部品は、図4に示すキャリアテープ160に一定間隔で複数個連続的に形成された収納凹部160aに収納されて、この上面にカバーテープ161を貼付けて包装される。そしてこのようにカバーテープ161が貼り付けられたキャリアテープ160は、リール162に所定の数量分だけ巻回されたテーピング形態でユーザに供給される。また、このようなキャリアテープ160およびカバーテープ161によって部品テープが構成される。なお、部品テープの構成は、図4に示す構成以外の他の構成であってもよい。
このような部品テープ及びリールを備える部品カセット114において、部品切れ(巻き回されたキャリアテープ160が全て引き出されて収納された部品がなくなること)の検知は、ノズル150が部品を吸着する前に部品を認識すること、キャリアテープ160の終端を認識すること、又はコンピュータ等による部品残数を管理すること等により行われる。
図5は、図2〜4で説明した部品実装機100の実装条件を決定する部品実装条件決定装置200の機能的構成を示すブロック図である。この部品実装条件決定装置200は、ラインタクトを増加させるような不具合が発生した部品実装機100を検知した場合に、不具合が発生した部品実装機100のみで不具合をリカバリーするのではなく、生産ライン20に含まれる他の部品実装機100も利用して不具合をリカバリーする、つまり生産ライン全体で不具合をリカバリーするように実装条件を決定することができる装置であり、入力部201、表示部202、通信部203及び制御部210を備えている。
入力部201は、例えばキーボードやマウスなどで構成されており、オペレータからの操作を受け付けて、その操作結果を制御部210などに通知する。
表示部202は、例えば液晶ディスプレイなどで構成されており、制御部210などの動作状態を表示したり、格納されているデータを表示したりする。
通信部203は、部品実装機100と通信する。例えば、通信部203は、部品実装機100から実装状態に関する情報を受信し、制御部210等に出力する。また、通信部203は、制御部210で作成された実装条件に関する情報等を部品実装機100に送信する。
制御部210は、例えばプログラムを格納しているメモリやマイコン等からなる処理部であり、ラインタクト取得部211、異常判断部212、特定部213、実装条件決定部214及び警告部215を備える。
ラインタクト取得部211は、通信部203を介して、部品実装中の生産ライン20から現在のラインタクトに関する情報を取得する。例えば、生産ライン20の最終工程から搬出される完成基板の搬出時間間隔を計測する。
異常判断部212は、予め定められた値であるラインタクト許容値212aを保持し、ラインタクト取得部211で取得した現在のラインタクトとラインタクト許容値212aを比較することで、生産ライン20で異常が発生しているか否かを判断する。ここで、ラインタクト許容値212aとは、生産ライン20で正常に部品が実装されている場合のラインタクトのばらつきの範囲を超える値であり、例えば、ラインタクト取得部211がラインタクトの取得を始める前にオペレータが過去の実績等を考慮して、入力部201を介して手動で設定する。なお、ラインタクト許容値212aは、オペレータが手動で設定することに限定する必要はなく、シミュレーション結果等を元に自動設定することにしてもよい。
特定部213は、取得した現在のラインタクトから異常が発生していると判断した場合に、通信部203を介して各々の部品実装機100よりマシンタクトを取得し、当該ラインタクトを決定付けている部品実装機100を特定する。
実装条件決定部214は、上記で特定された部品実装機100より、部品切れやノズルスキップ等に関する情報を取得し、部品実装点数情報214a及びノズル実装点数情報214b等を参照することで、ラインタクトが小さくなるように特定部213で特定された部品実装機100で実装されていた実装点を他の部品実装機100で実装するように実装条件を決定する。なお、部品実装点数情報214a及びノズル実装点数情報214bの詳細については後述する。
警告部215は、実装条件決定部214で決定された実装条件で部品実装を行った場合のラインタクトがラインタクト許容値212aを超える場合等に、その旨をオペレータに警告する。
図6は、図5で示された部品実装点数情報214aの一例を示す図である。
部品実装点数情報214aは、複数の部品実装機100が備える実装ユニット110a、110bの実装条件のうち、各部品カセット114と、当該部品カセット114に収納されている部品と、当該部品が基板40に対して実装される実装点の数とを対応付けた情報である。例えば、部品実装点数情報214aは、M1の部品実装機におけるU1の実装ユニットには、C1、C2、C3及びC4の部品カセットが備えられ、そのうちC1の部品カセットに収納されている部品はX1で、実装点の数は10点であることを示している。
図7は、図5で示されたノズル実装点数情報214bの一例を示す図である。
ノズル実装点数情報214bは、複数の部品実装機100が備える実装ユニット110a、110bにおける実装条件のうち、ノズル150と、当該ノズル150で実装される部品と、当該部品が基板40に対して実装される実装点の数とを対応付けた情報である。例えば、ノズル実装点数情報214bは、M1の部品実装機におけるU1の実装ユニットには、S型のノズルが備えられ、当該ノズルが実装する部品はX1及びX2で、各部品に対応する実装点の数は10点及び5点であることを示している。
なお、部品実装点数情報214a及びノズル実装点数情報214bは上述したような項目で整理されている必要はなく、最適な部品実装を実現するために事前に作成した部品カセット114の配列(部品配列)やヘッド112の実装順序などを示す詳細な実装条件に関する情報を部品実装点数情報214a又はノズル実装点数情報214bとしてもよい。つまり、上述した項目に関する情報が、結果的に得られる情報であれば何でもよい。
次に、以上のように構成された本実施の形態における部品実装条件決定装置200の基本的な動作について説明する。
図8は、部品実装条件決定装置200による実装条件の決定に関わる処理手順を示したフローチャートである。
まず、ラインタクト取得部211は、部品実装中の生産ライン20のラインタクトを取得する(S101)。
次に、異常判断部212は、取得されたラインタクトとラインタクト許容値212aを比較し、取得されたラインタクトがラインタクト許容値212aを超えていない場合は(S102でNo)、ラインタクトの取得(S101)に戻る。
一方、取得されたラインタクトがラインタクト許容値212aを超えている場合(S102でYes)、特定部213はネットワーク30を介して、複数の部品実装機100よりマシンタクトを取得し、取得されたマシンタクトの中でラインタクトを決定付けている最大のマシンタクトの部品実装機100を特定する(S103)。
そして、実装条件決定部214は、ネットワーク30を介して、特定された部品実装機100の稼働状況を取得し、確認する(S104)。ここで稼働状況とは、例えば、図3、図4において説明したような方法で検知した部品切れやノズルスキップの発生の有無や、部品切れを起こした実装ユニット110a、110b、部品カセット114及び部品並びにノズルスキップが発生しているノズル150を特定する情報等のことである。
次に、実装条件決定部214は、取得された稼働状況から部品切れが発生しているか否かを判別する(S105)。ここで、部品切れが発生していると判別された場合(S105でYes)、実装条件決定部214は、上記で特定された部品実装機と他の部品実装機を対象として、ラインタクトが小さくなるように実装条件を変更し(S106)、部品切れが発生していないと判別された場合(S105でNo)、実装条件決定部214は、ノズルスキップが発生しているか否かを判別する(S107)。そして、ノズルスキップが発生していると判別された場合(S107でYes)、実装条件決定部214は、上記で特定された部品実装機と他の部品実装機を対象として、ラインタクトが小さくなるように実装条件を変更し(S108)、ノズルスキップが発生していないと判別された場合(S107でNo)、警告部215はその旨を警告し(S110)、処理を終了する。なお、実装条件の変更に係るステップ(S106、S108)の詳細は後述する。
最後に、実装条件の変更(S106、S108)が終了すると、変更後のラインタクトがラインタクト許容値212aを超えているか否かを判別する(S109)。ここで、ラインタクト許容値212aを超えていると判別した場合は(S109でYes)、その旨をオペレータに警告したうえで(S110)処理を終了し、ラインタクト許容値212aを超えていないと判別した場合は(S109でNo)、そのまま処理を終了する。
図9は、図8に示す部品切れが発生している場合の実装条件の変更に関わるステップ(S106)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
まず、実装条件決定部214は部品実装点数情報214aを参照することで、稼働状況の確認のステップ(S104)で取得された部品切れに係る部品と同種の部品を収納している部品カセット114(部品切れを起こした部品カセット114を除く)がライン上にあるか否かを判別する(S201)。
ここで、部品切れに係る部品と同種の部品を収納している部品カセット114がないと判別された場合(S201でNo)、警告部215はライン停止をオペレータに警告し(S250)、処理を終了する。一方、部品切れに係る部品と同種の部品を収納している部品カセット114があると判別された場合(S201でYes)、実装条件決定部214は、当該部品カセットを備える部品実装機100を抽出する(S202)。
次に、実装条件決定部214は、抽出された部品実装機100が複数であるか否かを判別する(S203)。ここで、抽出された部品実装機100が複数でないと判別された場合(S203でNo)、部品切れに係る部品カセット114の部品が実装されていた実装点の全てを、ステップS202で抽出された部品実装機100で実装されるように移動する(S204)。ここで、「実装点の移動」とは、所定の部品実装機で実装するように割り当てられていた基板の実装点を、他の部品実装機で実装するように割り当てを変更することをいう。そして、このようにステップS103においてラインタクトを決定付けていると特定された部品実装機100から、ステップS202で同種の部品を収納する部品カセット114を備えていると抽出された部品実装機100で実装されるように移動された実装点に基づいて、実装条件を変更する(S210)。
一方、抽出された部品実装機100が複数であると判別された場合(S203でYes)、実装条件決定部214は、ステップS103で取得されたマシンタクト又は現在決定されている実装条件から計算されるマシンタクトに基づいて、抽出された部品実装機100の中で最もマシンタクトの小さい部品実装機100に、部品切れに係る部品カセット114の部品が実装されていた実装点の1点を移動する(S205)。そして、実装条件決定部214は、部品切れに係る部品カセット114に関する実装点が移動されずに残っているか否かを判別する(S206)。ここで、実装点が残っていると判別された場合は(S206でYes)、再度実装点の移動のステップ(S205)に戻り処理が繰り返される。この場合、ステップS205では、既に移動された実装点の移動後の状態に基づいてマシンタクトが再計算され、再計算後のマシンタクトが最も小さい部品実装機100に新たに実装点が移動されることとなる。一方、実装点が残っていないと判別された場合は(S206でNo)、実装条件決定部214は、ステップS103においてラインタクトを決定付けていると特定された部品実装機100から、ステップS202で同種の部品を収納する部品カセット114を備えていると抽出された複数の部品実装機100に移動された実装点に基づいて実装条件を変更する(S210)。
なお、上述の処理手順において、部品切れに係る部品と同種の部品を収納している部品カセット114がライン上にあるか否かを判別しているが(S201)、部品切れに係る部品と代替可能な類似部品を収納している部品カセット114がライン上にあるか否かを判別してもよい。その場合、その後の処理では、同種の部品に替えて、代替可能な類似部品を収納した部品カセット114を備える部品実装機100が抽出され(S202)、ここで抽出された部品実装機100において、部品切れに係る部品と代替可能な類似部品が実装されるように、部品実装条件が変更される(S203〜S210)。
また、同種の部品を収納する部品カセット114を備えていると抽出された部品実装機100が複数ある場合に実装点を1点ずつ移動しているが(S205)、移動可能な点数である限りは複数点でもよい。
図10は、図8に示すノズルスキップが発生している場合の実装条件の変更に関わるステップ(S107)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
まず、実装条件決定部214はノズル実装点数情報214bを参照することで、稼働状況の確認のステップ(S104)で取得されたノズルスキップに係るノズルと同型のノズル(ノズルスキップの対象となるノズルを除く)を備える部品実装機100がライン上にあるか否かを判別する(S301)。
ここで、ノズルスキップに係るノズルと同型のノズルを備える部品実装機100がないと判別された場合(S301でNo)、警告部215はライン停止をオペレータに警告し(S350)、処理を終了する。
一方、ノズルスキップに係るノズルと同型のノズルを備える部品実装機100があると判別された場合(S301でYes)、実装条件決定部214は、ノズル実装点数情報214bを参照することで、ノズルスキップに係るノズルに実装されていた部品を取得する(S302)。そして、実装条件決定部214は取得された部品のうち、ノズルスキップに係るノズルと同型のノズルを備える部品実装機100で実装できない部品があるか否かを判別する(S303)。ここで、「実装できない部品」とは、ノズルスキップに係るノズルと同型のノズルを備える部品実装機100が、ノズルスキップに係るノズルが実装していた部品と同種の部品を供給可能な部品カセット114を備えていないことをいう。そして、実装できない部品があると判別された場合(S303でNo)、警告部215はライン停止をオペレータに警告し(S350)、処理を終了する。
一方、実装できない部品はないと判別された場合(S303でYes)、実装条件決定部214は、ノズル実装点数情報214bを参照することで、ノズルスキップに係るノズルで実装されていた部品種のうち、まだ以下で述べる処理がなされていない部品種を1つ選択する(S304)。そして、実装条件決定部214は、選択された部品種の部品を収納する部品カセット114とノズルスキップに係るノズルと同型のノズルの双方を備える、つまり実装点を移動可能な部品実装機100を抽出し(S305)、抽出された部品実装機100が複数であるか否かを判別する(S306)。ここで、抽出された部品実装機100が複数でないと判別された場合(S306でNo)、実装条件決定部214は、ノズルスキップに係るノズルで実装されていた実装点のうち、選択されている部品種に係る実装点の全てを、ステップS305で抽出された部品実装機100に移動する(S307)。そして、まだノズルスキップに係る実装点の移動が行われていない部品種があるか否かを判別する(S310)。
一方、抽出された部品実装機100が複数であると判別された場合(S306でYes)、実装条件決定部214は、取得されたマシンタクト又は現在決定されている実装条件から計算されるマシンタクトに基づいて、ステップS305で抽出された部品実装機100のうち最もマシンタクトの小さい部品実装機100に、ノズルスキップに係るノズルで実装されていた実装点のうち、選択されている部品種に係る実装点の1点を移動する(S308)。そして、実装条件決定部214は、選択されている部品種に係る実装点の中で移動されていない実装点が残っているか否かを判別する(S309)。ここで、実装点が残っていると判別された場合は(S309でYes)、再度実装点の移動のステップ(S308)に戻り処理が繰り返される。この場合、ステップS308では、既に移動された実装点の移動後の状態に基づいてマシンタクトが再計算され、再計算後のマシンタクトが最も小さい部品実装機100に新たに実装点が移動されることとなる。一方、実装点が残っていないと判別された場合(S309でNo)、実装条件決定部214は、まだノズルスキップに係る実装点の移動が行われていない部品種があるか否かを判別する(S310)。
そして、実装点の移動が行われていない部品種があると判別された場合(S310でYes)、再度部品種の選択の処理(S304)に戻り処理が繰り返され、実装点の移動が行われていない部品種がないと判別された場合(S310でNo)、実装条件決定部214は、ステップS103においてラインタクトを決定付けていると特定された部品実装機100から、ステップS305で同型のノズル及び同種の部品を備えていると抽出された1つ又は複数の部品実装機に移動された実装点に基づき、実装条件を変更する(S311)。
なお、上述の処理手順において、ノズルスキップに係るノズルと同型のノズルを備える部品実装機100がライン上にあるか否かを判別しているが(S301)、ノズルスキップに係るノズルと代替可能な類似ノズルを備える部品実装機100がライン上にあるか否かを判別してもよい。その場合、その後の処理では、同型のノズルに替えて、代替可能な類似ノズルを備える部品実装機100が抽出され(S305)、ここで抽出された部品実装機100において、ノズルスキップに係るノズルと代替可能な類似ノズルで部品が実装されるように、部品実装条件が変更される(S306〜S311)。
また、上述の処理手順ではノズルスキップに係るノズルで実装されていた部品種を選択する際に(S304)、どの部品種から選択するかを特に指定していないが、実装点を移動可能な部品実装機100の数が少ない部品種から選択するようにしてもよい。
また、実装点を移動可能な部品実装機100が複数ある場合に実装点を1点ずつ移動しているが(S308)、移動可能な点数である限りは複数点でもよく、例えば、移動対象となる部品実装機100が備えるノズルスキップに係るノズルと同型のノズルの数と同数の実装点を移動することにしてもよい。
以下、図8〜図10で示した処理手順を、図を用いて具体的に説明する。
図11は、生産ライン20において、部品切れの発生によりラインタクトが増加した場合の処理手順の一例を示したものである。
図中に示す各ステップの上段には、生産ライン20が模式的に示されている。生産ライン20は4台の部品実装機100a、100b、100c、100dを備えており、各部品実装機には2つの実装ユニット110a、110bが備えられている。説明の便宜のため、各部品実装機が備える部品カセット114のうち、部品Xを供給する部品カセット114を黒塗りで図示している。また、部品Xを備える部品カセット114の近傍には、部品の種類を表すアルファベット(X)とともに、当該部品カセット114に収納された部品がされる実装点の数を括弧内に表示している。
各ステップの下段には、上段の各部品実装機に対応したマシンタクトを棒グラフで示しており、ラインタクト及びラインタクト許容値212aを、それぞれ実線と破線で示している。なお、ステップS402以降については、ステップS401と同様であるため番号の表示を省略している。
まず、通常に部品の実装が行われている状態では、部品実装機100a、100b、100c、100dのマシンタクトは順に、50秒、40秒、30秒、20秒となっている。また、生産ライン20のラインタクトは50秒、ラインタクト許容値212aは60秒となっている(S401)。
ここで、生産ライン20の部品実装中に、部品実装機100bが備える部品Xを収納する部品カセット114の部品切れが発生すると(図中では×で表示)、部品実装機100bは自装置内で部品Xを供給している他の部品カセット114、つまり図の上側に位置する実装ユニット110bの部品カセット114に実装点を20点移動する。つまり、不具合が発生した部品実装機のみでリカバリーを行った結果、実装ユニット110bに実装点が集中し、部品実装機100bのマシンタクト及び生産ライン20のラインタクトが80秒と増加する(S402)。
そこで、部品実装条件決定装置200は、生産ライン20の部品実装中にラインタクトがラインタクト許容値212aを超えていることを把握すると、生産ライン20が備える全ての部品実装機の中で、部品Xが収納されている部品カセット114を備える最もマシンタクトが小さい部品実装機である部品実装機100dに実装点を1点移動する。そして、部品実装条件決定装置200は、移動後のマシンタクトを計算し、残りの19点の実装点が全て移動されるまで、同様の処理を繰り返す。その結果、部品実装機100bで実装されていた部品切れに係る実装点20点のうち、5点が部品実装機100cに、15点が部品実装機100dに移動される(S403)。
以上の処理により、80秒まで増加していた部品実装機100bのマシンタクトが40秒に減少し、代わりに部品実装機100c、100dのマシンタクトが、それぞれ45秒と40秒に増加する。すなわち、部品切れを起こした部品実装機で実装していた実装点を他の部品実装機で実装するように変更することで、ラインタクトを80秒から50秒にまで減少させ、生産ライン20のスループットを向上させることが可能となる。
図12は、図11と同様に、生産ライン20における部品切れの発生により、従来ではラインが停止してしまう場合の処理手順の一例を示したものである。図の説明については、図11と同様であるため省略する。
まず、通常に部品の実装が行われている状態では、部品実装機100a、100b、100c、100dのマシンタクトは順に、50秒、20秒、30秒、20秒となっている。また、生産ライン20のラインタクトは50秒、ラインタクト許容値212aは60秒となっている(S501)。
ここで、生産ライン20の部品実装中に、部品実装機100bが備える部品Xを収納する部品カセット114の部品切れが発生すると(図中では×で表示)、部品実装機100bは自装置内で部品Xを供給している他の部品カセット114がないため、部品の実装ができなくなる。つまり、不具合が発生した部品実装機のみでリカバリーを行おうとした結果、部品実装機100bのマシンタクトは増加していき、生産ライン20の回路基板の生産が滞ることとなる(S502)。
そこで、部品実装条件決定装置200は、生産ライン20の部品実装中にラインタクトがラインタクト許容値212aを超えていることを把握すると、図11のステップS403と同様の処理を実施する。その結果、部品実装機100bで実装されていた部品切れに係る実装点20点のうち、5点が部品実装機100cに、15点が部品実装機100dに移動される(S503)。
以上の処理により、部品の実装ができないことで増加していた部品実装機100bのマシンタクトが20秒に減少し、代わりに部品実装機100c、100dのマシンタクトが、それぞれ45秒と40秒に増加する。すなわち、部品実装条件決定装置200がなければ生産ライン20は停止していたはずが、部品切れが発生した部品実装機で実装していた実装点を他の部品実装機で実装するように変更することで、生産ライン20の停止を免れることができる。
図13は、生産ライン20において、部品切れの発生によりラインタクトが増加した場合に、図11と同様の処理を行ったとしても、ラインタクト許容値212aを下回ることができないときの一例を示したものである。図の説明については、図11と同様であるため省略する。
まず、通常に部品の実装が行われている状態では、部品実装機100a、100b、100c、100dのマシンタクトは順に、50秒、20秒、30秒、20秒となっている。また、生産ライン20のラインタクトは50秒、ラインタクト許容値212aは60秒となっている(S601)。
ここで、生産ライン20の部品実装中に、部品実装機100bが備える部品Xを収納する部品カセット114の部品切れの発生により(図中では×で表示)、ラインタクトがラインタクト許容値212aを超えると、図11及び図12と同様に、部品実装条件決定装置200は生産ライン20が備える全ての部品実装機の中で、部品Xが収納されている部品カセット114を備える部品実装機100cに実装点を移動する。その結果、80秒まで増加していた部品実装機100bのマシンタクトが65秒に減少し、代わりに部品実装機100cのマシンタクトが60秒に増加する。すなわち、部品切れを起こした部品実装機で実装していた部品を他の部品実装機で実装することで、ラインタクトが80秒から65秒に減少するが、ラインタクトがラインタクト許容値212aを超えている状況は変わらない(S602)。
このような場合、部品実装条件決定装置200はオペレータに警告を行い、部品切れを起こした部品カセット114への部品の補給等を促す(S603)。
図14は、生産ライン20において、ノズルスキップの発生によりラインタクトが増加した場合の処理手順の一例を示したものである。
図中に示すステップS701の上段には、生産ライン20が模式的に示されている。説明については、図11と同様であるため省略する。また、ステップS702及びステップS703では、記載を省略している。
ステップS701の中段並びにステップS702及びステップS703の上段には、各部品実装機が備えるヘッド112のうち、S型のノズル150を備えるヘッド112のみを拡大して示している。各ヘッドには、8つのノズル150が備え付けられており、各ノズルの型を表すS、M、Lが図示されている。また、各ノズルの近傍には当該ノズル150で実装される実装点の数が括弧内に示されている。
各ステップの下段に表示したグラフは図9と同様のため説明を省略する。
なお、本図においては、説明の便宜のため、各部品実装機には同種の部品を収納する部品カセット114が配置されている、すなわち、ノズル150の型さえ一致すれば、全ての部品種をそれぞれの部品実装機で実装できるものとする。
まず、通常に部品の実装が行われている状態では、部品実装機100a、100b、100c、100dのマシンタクトは順に、50秒、20秒、30秒、20秒となっている。また、生産ライン20のラインタクトは50秒、ラインタクト許容値212aは60秒となっている(S701)。
ここで、生産ライン20の部品実装中に、部品実装機100bが備えるS型のノズル150において吸着率の低下等の不具合が発生すると(図中では×で表示)、部品実装機100bは不具合が発生しているノズル150をスキップし、自装置内のヘッド112が備える他のS型のノズル150、つまり吸着率が低下しているノズル150の隣のノズル150で部品を実装するように実装点を20点移動する。つまり、不具合が発生した部品実装機のみでリカバリーを行った結果、実装点が移動された先のノズル150の実装点が40点となり、部品実装機100bのマシンタクト及び生産ライン20のラインタクトは80秒と増加する(S702)。
そこで、部品実装条件決定装置200は、生産ライン20の部品実装中にラインタクトがラインタクト許容値212aを超えていることを把握すると、生産ライン20が備える全ての部品実装機100の中で、ノズルスキップが発生しているノズル150と同型であるS型のノズル150を備える部品実装機100b、100c、100dを抽出する。そして、抽出した部品実装機の中で最もマシンタクトが小さい部品実装機である部品実装機100dに、実装点を1点移動する。そして、部品実装条件決定装置200は、移動後のマシンタクトを計算し、残りの19点の実装点が全て移動されるまで、同様の処理を繰り返す。その結果、ノズルスキップに係る実装点20点のうち、10点ずつがそれぞれ部品実装機100c及び100dが備えるノズルに移動される(S703)。
以上の処理により、80秒まで増加していた部品実装機100bのマシンタクトが40秒に減少し、代わりに部品実装機100c、100dのマシンタクトが、それぞれ45秒と30秒に増加する。すなわち、部品切れを起こした場合と同様に、ノズルスキップが発生した部品実装機で実装していた実装点を他の部品実装機で実装するように変更ことで、ラインタクトを80秒から50秒にまで減少させ、生産ライン20のスループットを向上させることが可能となる。
以上のことから、本実施の形態によれば、部品実装中の生産ラインのラインタクトを監視して、一部の部品実装機で発生した部品切れやノズル吸着不良等の不具合によるラインタクトの増加を検知し、不具合が発生した部品実装機以外の部品実装機を対象として、ラインタクトを小さくする対策を講ずることで、生産ラインのスループットの低下を防ぐことが可能となる。つまり、不具合が発生した部品実装機のみで不具合をリカバリーするのではなく、生産ラインに含まれる他の部品実装機も利用して不具合をリカバリーすることで、生産ラインのスループットの低下を防ぐことが可能となる。また、問題が発生するまでは、ラインタクトのみを監視すればよく、各部品実装機の種々の実装状態に関わる情報を監視する必要がないため、各部品実装機と部品実装条件決定装置をつなぐネットワークの負荷の軽減も図ることができる。
なお、本実施の形態においては、部品実装中の生産ラインが備える部品実装機において部品切れやノズルスキップが発生した場合に、ライン停止やスループットの低下を防ぐことを具体的に説明したが、他の不具合によりラインタクトが増加した場合にも本手法を適用してもよい。すなわち、不具合が発生した部品実装機以外の部品実装機を対象として、ラインタクトを小さくする手段を講ずる本手法を適用することで、不具合が発生した部品実装機のみで不具合をリカバリーするよりも、ライン停止やスループットの低下を防ぐことが可能となる。
以上、本発明に係る部品実装条件決定装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、本実施の形態では、部品実装条件決定装置が部品実装条件を決定していたが、部品実装機が行ってもよい。その場合、部品実装機は、予め定められ部品実装条件に従って部品を基板に実装する機能に加えて、図5で示された部品実装条件決定装置が備える部品実装条件決定に係る機能、つまり、ラインタクト取得部211、異常判断部212、特定部213、実装条件決定部214、及び警告部215等の機能を備えることとなる。また、このような部品実装機が、生産ラインを構成する他の部品実装機の部品実装条件を決定しても構わない。
本発明は、基板に部品を実装する生産ライン備える複数の部品実装機の実装条件を決定する部品実装条件決定装置として、特に、部品実装中に部品切れやノズル吸着不良等の不具合が発生した場合に、生産ラインの停止、ラインタクトの増加を防ぐことができる部品実装条件決定装置として、例えば、各部品実装機の上位に位置する生産ライン監視用コンピュータや各部品実装機内に実装されるコンピュータ等として、利用することができる。
実装条件決定システムの構成を示す図である。 部品実装機の平面図である。 ヘッドと部品カセットの位置関係を示す模式図である。 部品を収めた部品テープ及びリールの例を示す図である。 部品実装条件決定装置の機能的構成を示すブロック図である。 部品実装点数情報の一例を示す図である。 ノズル実装点数情報の一例を示す図である。 部品実装条件決定装置による実装条件の決定に関わる処理手順を示したフローチャートである。 部品切れが発生している場合の実装条件の変更に関わるステップの詳細な処理手順を示すフローチャートである。 ノズルスキップが発生している場合の実装条件の変更に関わるステップの詳細な処理手順を示すフローチャートである。 生産ラインにおいて、部品切れの発生によりラインタクトが増加した場合の処理手順の一例を示したものである。 生産ラインにおける部品切れの発生により、従来ではラインが停止してしまう場合の処理手順の一例を示したものである。 生産ラインにおいて、部品切れの発生によりラインタクトが増加した場合の一例を示したものである。 生産ラインにおいて、ノズルスキップの発生によりラインタクトが増加した場合の処理手順の一例を示したものである。
符号の説明
10 部品実装システム
20 生産ライン
30 ネットワーク
40 基板
100、100a、100b、100c、100d 部品実装機
110a、110b 実装ユニット
112 ヘッド
114 部品カセット
115 部品供給部
116 部品認識カメラ
121 ビーム
122a、122b 基板搬送レール
130 搬入口
140 ビーム駆動ロボット
150 ノズル
160 キャリアテープ
160a 収納凹部
161 カバーテープ
162 リール
200 部品実装条件決定装置
201 入力部
202 表示部
203 通信部
210 制御部
211 ラインタクト取得部
212 異常判断部
212a ラインタクト許容値
213 特定部
214 実装条件決定部
214a 部品実装点数情報
214b ノズル実装点数情報
215 警告部

Claims (9)

  1. 基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の実装条件を決定する方法であって、
    前記生産ラインの部品実装中にラインタクトを取得するラインタクト取得ステップと、
    取得されたラインタクトが予め定められた値を超えているか否かを判断する異常判断ステップと、
    前記異常判断ステップにおいて、前記取得されたラインタクトが予め定められた値を超えていると判断された場合に、前記取得されたラインタクトを決定付けている1つの部品実装機を特定する特定ステップと、
    特定された部品実装機と他の部品実装機を対象として、ラインタクトが小さくなるように実装条件を決定する実装条件決定ステップとを含む
    ことを特徴とする部品実装条件決定方法。
  2. 前記実装条件決定ステップは、
    前記特定ステップで特定された部品実装機が実装していた部品と同種の部品を実装している他の部品実装機の中から、当該部品を実装することが可能な部品実装機を選択する選択ステップと、
    前記特定ステップで特定された部品実装機が実装していた部品の一部又は全部を、前記選択ステップで選択した部品実装機で実装するように実装条件を変更する変更ステップとを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の部品実装条件決定方法。
  3. 前記選択ステップでは、前記部品を実装することが可能な部品実装機が複数ある場合に、最もマシンタクトが小さい部品実装機を選択する
    ことを特徴とする請求項2記載の部品実装条件決定方法。
  4. 前記選択ステップでは、前記変更ステップによって一部の部品の実装条件が変更されるたびにマシンタクトを計算し、計算後のマシンタクトが最も小さい部品実装機を選択する
    ことを特徴とする請求項2記載の部品実装条件決定方法。
  5. 前記複数の部品実装機は部品を収納した部品カセットを備え、
    前記特定ステップで特定された部品実装機のマシンタクトが大きくなっている原因が、前記部品カセットに収納した部品の部品切れである場合に、
    前記変更ステップでは、前記部品切れに係る実装点の一部又は全部を前記選択ステップで選択した部品実装機で実装するように実装条件を変更する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の部品実装条件決定方法。
  6. 前記複数の部品実装機は、部品を基板へ装着する吸着ノズルを備え、
    前記特定ステップで特定された部品実装機のマシンタクトが大きくなっている原因が、前記吸着ノズルのスキップである場合に、
    前記変更ステップでは、前記スキップされた吸着ノズルに係る実装点の一部又は全部を前記選択ステップで選択した部品実装機で実装するように実装条件を変更する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の部品実装条件決定方法。
  7. 基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の実装条件を決定する装置であって、
    前記生産ラインの部品実装中にラインタクトを取得するラインタクト取得手段と、
    取得されたラインタクトが予め定められた値を超えているか否かを判断する異常判断手段と、
    前記異常判断手段において、前記取得されたラインタクトが予め定められた値を超えていると判断された場合に、前記取得されたラインタクトを決定付けている1つの部品実装機を特定する特定手段と、
    特定された部品実装機と他の部品実装機を対象として、ラインタクトが小さくなるように実装条件を決定する実装条件決定手段とを備える
    ことを特徴とする部品実装条件決定装置。
  8. 基板に部品を実装する部品実装機であって、
    請求項7記載の部品実装条件決定装置と、
    前記部品実装条件決定装置により決定された条件で部品を実装する部品実装手段とを備える
    ことを特徴とする部品実装機。
  9. 基板に部品を実装する生産ラインが備える複数の部品実装機の実装条件を決定するプログラムであって、
    前記生産ラインの部品実装中にラインタクトを取得するラインタクト取得ステップと、
    取得されたラインタクトが予め定められた値を超えているか否かを判断する異常判断ステップと、
    前記異常判断ステップにおいて、前記取得されたラインタクトが予め定められた値を超えていると判断された場合に、前記取得されたラインタクトを決定付けている1つの部品実装機を特定する特定ステップと、
    特定された部品実装機と他の部品実装機を対象として、ラインタクトが小さくなるように実装条件を決定する実装条件決定ステップとをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
JP2007295980A 2007-11-14 2007-11-14 部品実装条件決定方法、部品実装条件決定装置及びプログラム Pending JP2009123902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007295980A JP2009123902A (ja) 2007-11-14 2007-11-14 部品実装条件決定方法、部品実装条件決定装置及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007295980A JP2009123902A (ja) 2007-11-14 2007-11-14 部品実装条件決定方法、部品実装条件決定装置及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009123902A true JP2009123902A (ja) 2009-06-04

Family

ID=40815744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007295980A Pending JP2009123902A (ja) 2007-11-14 2007-11-14 部品実装条件決定方法、部品実装条件決定装置及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009123902A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120112068A (ko) * 2011-03-31 2012-10-11 소니 주식회사 부품 실장 장치, 정보 처리 장치, 정보 처리 방법 및 기판 제조 방법
CN102789213A (zh) * 2011-05-18 2012-11-21 富士机械制造株式会社 零件安装生产线的生产管理装置及生产管理方法
JP2012238778A (ja) * 2011-05-13 2012-12-06 Fuji Mach Mfg Co Ltd 部品実装システム
WO2012172715A1 (ja) * 2011-06-14 2012-12-20 ヤマハ発動機株式会社 段取り方法、部品実装方法および部品実装システム
JP7417848B2 (ja) 2019-07-03 2024-01-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 実装基板製造システムおよび実装基板製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002050900A (ja) * 2000-08-04 2002-02-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 部品実装順序最適化方法、その装置及び部品実装装置
JP2007013033A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Yamaha Motor Co Ltd 実装ラインの管理方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002050900A (ja) * 2000-08-04 2002-02-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 部品実装順序最適化方法、その装置及び部品実装装置
JP2007013033A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Yamaha Motor Co Ltd 実装ラインの管理方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120112068A (ko) * 2011-03-31 2012-10-11 소니 주식회사 부품 실장 장치, 정보 처리 장치, 정보 처리 방법 및 기판 제조 방법
CN102740673A (zh) * 2011-03-31 2012-10-17 索尼公司 元件安装装置、信息处理装置和方法以及基板制造方法
JP2012212799A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Sony Corp 部品実装装置、情報処理装置、情報処理方法及び基板製造方法
CN102740673B (zh) * 2011-03-31 2016-08-03 重机自动化系统有限公司 元件安装装置、信息处理装置和方法以及基板制造方法
KR101908734B1 (ko) 2011-03-31 2018-10-16 소니 주식회사 부품 실장 장치, 정보 처리 장치, 정보 처리 방법 및 기판 제조 방법
JP2012238778A (ja) * 2011-05-13 2012-12-06 Fuji Mach Mfg Co Ltd 部品実装システム
CN102789213A (zh) * 2011-05-18 2012-11-21 富士机械制造株式会社 零件安装生产线的生产管理装置及生产管理方法
JP2012243894A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Fuji Mach Mfg Co Ltd 部品実装ラインの生産管理装置及び生産管理方法
WO2012172715A1 (ja) * 2011-06-14 2012-12-20 ヤマハ発動機株式会社 段取り方法、部品実装方法および部品実装システム
KR101502913B1 (ko) * 2011-06-14 2015-03-16 야마하하쓰도키 가부시키가이샤 셋업 방법, 부품 실장 방법 및 부품 실장 시스템
US9456505B2 (en) 2011-06-14 2016-09-27 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Component mounting method
JP7417848B2 (ja) 2019-07-03 2024-01-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 実装基板製造システムおよび実装基板製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6243346B2 (ja) 基板生産状況監視装置
JP5737989B2 (ja) 部品実装機
US10420262B2 (en) Feeder management device
JP2006339388A (ja) 実装作業の管理方法、実装ラインおよび実装機
WO2012172715A1 (ja) 段取り方法、部品実装方法および部品実装システム
JP5137089B2 (ja) 部品実装システム及び部品実装方法
JPWO2014049766A1 (ja) 基板作業機用の認識装置
EP3255971B1 (en) Image processing device, mounting processing system and image processing method
JP2009123902A (ja) 部品実装条件決定方法、部品実装条件決定装置及びプログラム
JP5027101B2 (ja) 電子部品装着方法及び電子部品装着装置
US20230129516A1 (en) Parts mounting system and parts mounting method
JP2006339389A (ja) 実装機の段取り支援方法
JP2014112589A (ja) 電子部品の実装方法、および表面実装機
US11917765B2 (en) Device for estimating cause of mounting error, and method for estimating cause of mounting error
JP2005236097A (ja) 部品供給装置
JP2009170531A (ja) 部品実装装置
JP2004140162A (ja) 電子回路部品実装機のメンテナンス方法,電子回路部品実装機の運転状況監視方法および電子回路生産支援システム
JP5808160B2 (ja) 電子部品実装装置
JP5100684B2 (ja) 電子部品装着装置の管理システムにおける管理方法
JP4288221B2 (ja) 部品配列最適化方法、部品配列最適化装置および部品実装機
JP2008147313A (ja) 実装条件決定方法
WO2019163044A1 (ja) 部品実装システム
JP2006261338A (ja) 電子部品実装機
JP7257533B2 (ja) フィーダおよび部品実装機
JP4907493B2 (ja) 実装条件決定方法および実装条件決定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120110