JP2009123750A - 積層型圧電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部電極の破断等の発生を抑制することができ、耐久性及び信頼性に優れた積層型圧電素子を提供すること。
【解決手段】積層型圧電素子は、圧電層と内部電極層とを交互に積層してなるセラミック積層体と、側面に設けられた外部電極5とを有する。外部電極5は、開口部7が形成されている開口領域51と、外部電極5の一方の端部501に設けられ、開口部7が形成されていない非開口領域52とを有する。外部電極5には、開口領域51と非開口領域52とが混在する混在領域59が存在する。混在領域59の積層方向Xにおける長さをa、混在領域開口部52の積層方向Xにおける開口長さをbとした場合に、0.5b≦a≦10bの関係を満たし、かつ、開口領域51と非開口領域52との境界線Hの総延長をc、外部電極5の幅をdとした場合に、両者の比(c/d)が1.05〜3である。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、自動車用燃料噴射装置の圧電アクチュエータ等に適用される積層型圧電素子に関するものである。
圧電アクチュエータ等に適用される積層型圧電素子(適宜、圧電素子という)は、圧電材料よりなる圧電層と導電性を有する内部電極層とを交互に積層してなるセラミック積層体に対して内部電極層に電流を供給するための外部電極を設けたものがある。そして、上記圧電素子は、外部電極から内部電極層に電流を供給し、圧電層に電圧を印加することによって変位が生じて駆動(伸縮)するように構成されている。
近年、小型の圧電アクチュエータを用い、高圧力下で大きな変位量を確保するため、より高い電界を印加し、長時間連続駆動させることが行われている。このような圧電アクチュエータに圧電素子を用いた場合、高圧力下、高電界で長時間駆動させることにより、セラミック積層体に設けられた外部電極が圧電素子の伸縮動作に追従することができず、クラックが発生し、破断を生じることがあった。そして、一部の圧電層に電圧が印加されなくなり、駆動中に変位特性が変化するといった問題が生じていた。
そこで、特許文献1では、セラミック積層体の側面に、図17に示すごとく、伸縮可能な複数の開口部97が形成された開口領域951と開口部97が形成されていない非開口領域952とを有する外部電極95を導電性接着剤によって接合した圧電素子が提案されている。上記構造の圧電素子は、開口領域951によって外部電極95の耐久性を確保し、非開口領域952によって外部電極95とそれに電流を供給する外部端子等との接続面積を確保することができる。
特開2006−303044号公報
しかしながら、上記構成の外部電極を有する圧電素子は、使用環境がさらに厳しくなり、要求される性能が高くなれば、対応することができないおそれがある。すなわち、図17に示すごとく、外部電極95は、開口領域951と非開口領域952との境界(境界線H0)がセラミック積層体の積層方向X(外部電極95の長手方向)に直交する方向にある。そのため、境界付近に応力集中が起こり易くなり、外部電極95の破断等の不具合を生じるおそれがある。そのため、耐久性及び信頼性の低下を招くおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、外部電極の破断等の発生を抑制することができ、耐久性及び信頼性に優れた積層型圧電素子を提供しようとするものである。
本発明は、圧電材料よりなる複数の圧電層と導電性を有する複数の内部電極層とを交互に積層してなるセラミック積層体と、該セラミック積層体の外周面に形成された一対の側面に、上記内部電極層に順次交互に導通されるように設けられた一対の外部電極とを有する積層型圧電素子において、
上記外部電極は、上記セラミック積層体の積層方向に伸縮可能な複数の開口部が形成されている開口領域と、上記外部電極の一方の端部に設けられ、上記開口部が形成されていない非開口領域とを有し、
上記外部電極には、上記積層方向に対して垂直な方向に仮想線を引いたときに、該仮想線上に上記開口領域と上記非開口領域とが混在する混在領域が上記積層方向に所定の長さを有して存在し、
該混在領域の上記積層方向における長さをa、上記開口領域内において上記混在領域と重なる部分に形成された上記開口部である混在領域開口部の上記積層方向における開口長さをbとした場合に、0.5b≦a≦10bの関係を満たし、かつ、上記開口領域と上記非開口領域との境界線の総延長をc、上記外部電極の幅をdとした場合に、両者の比(c/d)が1.05〜3であることを特徴とする積層型圧電素子にある(請求項1)。
本発明の積層型圧電素子において、上記外部電極は、上記積層方向に伸縮可能な複数の上記開口部が形成されている開口領域と、上記外部電極の一方の端部に設けられ、上記開口部が形成されていない非開口領域とを有する。
そのため、上記圧電層の変位(以下、適宜、圧電変位という)によって上記外部電極に生じる応力を上記開口領域の上記開口部によって緩和することができる。また、外部電源から電力を供給するための外部端子等を上記外部電極に接続する部分の面積を上記非開口領域によって確保することができ、電気的な接続性を向上させることができる。
そして、本発明において最も注目すべき点は、上記外部電極には、上記積層方向に対して垂直な方向に仮想線を引いたときに該仮想線上に上記開口領域と上記非開口領域とが混在する混在領域が上記積層方向に所定の長さを有して存在する。
さらに、上記混在領域の上記積層方向における長さaと上記混在領域開口部の上記積層方向における開口長さbとが上記関係式(0.5b≦a≦10b)を満たし、上記開口領域と上記非開口領域との境界線における総延長cと上記外部電極の幅dとの比(c/d)が上記特定の範囲(1.05〜3)である。
すなわち、圧電変位によって上記外部電極に生じる応力が集中し易い上記開口領域と上記非開口領域との境界が存在する領域となる上記混在領域は、上記積層方向に所定の長さを有して、つまり上記積層方向にある一定の幅を持って存在する。そのため、上記開口領域と上記非開口領域との境界に及ぼされる応力を上記積層方向に分散させることができ、上記境界における応力集中を抑制することができる。
また、上記のa〜dの値が上記関係式を満たすと共に上記特定の範囲であることにより、充分な長さの上記混在領域を確保することができると共に、上記混在領域に生じる応力を上記混在領域開口部によって充分に緩和することができる。そのため、上記混在領域を設けたことによる効果を有効に発揮することができる。
これにより、上記開口領域と上記非開口領域との境界における応力集中を効果的に抑制することができる。そして、上記外部電極の破断等の不具合の発生を抑制することができ、上記外部電極の耐久性を向上させることができる。
また、上記外部電極の耐久性の向上により、上述した上記開口領域及び上記非開口領域を設けたことによる効果を充分に発揮することができる。そして、上記積層型圧電素子全体の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
このように、本発明によれば、外部電極の破断等の発生を抑制することができ、耐久性及び信頼性に優れた積層型圧電素子を提供することができる。
本発明において、上記混在領域開口部の開口長さbは、伸縮していない状態の上記混在領域開口部の上記積層方向における長さ(開口幅)である。
また、上記開口領域と上記非開口領域との境界線は、例えば、次のように決定すればよい。
後述するように、上記外部電極を1つの部材で構成するような場合には、上記開口部を形成する上記開口領域と上記開口部を形成しない上記非開口領域とを決定してから、つまり、上記開口部を形成するための加工を施す加工領域と加工を施さない非加工領域とを決定してから、上記開口部を形成する。したがって、上記加工領域と上記非加工領域との境界線を上記開口領域と上記非開口領域の境界線とすればよい。
一方、上記外部電極をそれぞれ別々の部材で構成された上記開口領域と上記非開口領域とを結合させて構成するような場合には、上記開口領域を構成する部材と上記非開口領域を構成する部材との結合部分を上記境界線とすればよい。
また、上記混在領域の長さaと上記混在領域開口部の開口長さbとの関係について、a<0.5bの場合には、上記開口領域と上記非開口領域の境界付近にある上記混在領域に生じる応力を上記混在領域開口部によって充分に緩和することができないおそれがある。そのため、上記外部電極の破断等の発生を招くおそれがある。一方、a>10bの場合には、実質的に上記混在領域開口部の開口長さが小さくなり、上記混在領域に生じる応力を上記混在領域開口部によって充分に緩和することができないおそれがある。そのため、上記外部電極の破断等の発生を招くおそれがある。
また、上記開口領域と上記非開口領域との境界線の総延長cと上記外部電極の幅dとの比(c/d)が1.05未満である場合には、充分な長さの上記混在領域を確保することができないおそれがある。一方、(c/d)が3を超える場合には、上記非開口領域が大きくなり、アクチュエータへの搭載性が低下するおそれがある。
また、上記開口領域の上記開口部は、上記混在領域開口部と、上記開口領域内において上記混在領域と重ならない部分に形成された上記開口部である通常開口部とを有し、
上記混在領域開口部の上記積層方向における開口長さは、上記通常開口部の上記積層方向における開口長さよりも小さいことが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記開口領域と上記非開口領域との連結部分が増えるため、両者の境界における破断強度を向上させることができる。
なお、上記通常開口部の開口長さeは、上記混在領域開口部と同様に、伸縮していない状態の上記通常開口部の上記積層方向における長さ(開口幅)である。
また、上記外部電極は、平板状に形成され、上記積層方向に長辺を有する長方形状を呈しており、
上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、上記外部電極の一方の側端からもう一方の側端までを1又は複数の直線又は曲線により繋いでなる構成とすることができる(請求項3)。
その例として、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、2本の直線を上記開口領域側に突出するように山状に繋いで構成されており、上記非開口領域は、全体として五角形状を呈している構成とすることができる(後述する実施例1の図3参照)(請求項4)。
なお、上記境界線は、2本の直線を上記開口領域側に凹ませるように谷状に繋いで構成することもできる。
また、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、複数の直線を上記開口領域側に突出する凸部を形成するように繋いで構成されており、上記非開口領域は、全体として凸形状を呈している構成とすることができる(後述する実施例2の図11(a)参照)(請求項5)。
なお、上記境界線は、複数の直線を上記開口領域側に凹む凹部を形成するように繋いで構成することもできる。
また、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、上記積層方向に直交する方向に対して傾斜する1本の直線により構成されており、上記非開口領域は、全体として台形状を呈している構成とすることができる(後述する実施例2の図11(b)参照)(請求項6)。
また、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、上記非開口領域側に湾曲する曲線により構成することができる(後述する実施例2の図12(a)参照)(請求項7)。
なお、上記境界線は、上記開口領域側に湾曲する曲線により構成することもできる。
また、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、山と谷とが交互に繰り返される波状の曲線により構成することができる(後述する実施例2の図12(b)参照)(請求項8)。
また、上記外部電極は、平板状に形成され、上記積層方向に長辺を有する長方形状を呈しており、
上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、上記外部電極の一方の側端からもう一方の側端までを1又は複数の直線及び曲線を組み合わせて繋いでなる構成とすることもできる(請求項9)。
また、上記外部電極の形状は、上記以外の様々な形状を採用することができる。
また、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線の形状や上記外部電極の上記非開口領域の形状は、上記以外の様々な形状とすることができる。
また、上記開口領域の上記開口部は、網目状に形成されていることが好ましい(請求項10)。
この場合には、上記開口領域の伸縮性を向上させることができ、上記開口領域による応力緩和効果をより一層発揮することができる。そのため、上記外部電極の破断等の発生をさらに抑制することができる。
また、上記開口部の形状は、円形、楕円形、三角形、四角形等の様々な形状を採用することができる。
また、上記開口領域の上記開口部は、パンチング、エキスパンドメタル、エッチング等の加工方法を用いて形成することができる。このような加工方法を用いることによって、様々な形状の上記開口部を容易に形成することができる。
また、上記外部電極は、1つの部材で構成する、つまり上記開口領域と上記非開口領域とを一体的に構成することもできるし、それぞれ別々の部材で構成された上記開口領域と上記非開口領域とを結合させて構成することもできる。また、別々の部材で構成した場合には、上記開口領域と上記非開口領域とを同じ材料で構成することもできるし、異なる材料で構成することもできる。
また、上記外部電極を構成する材料としては、SUS(ステンレス鋼)材、銅、リン青銅、バネ用金属材料等を用いることができる。
また、上記積層型圧電素子は、インジェクタの駆動源として用いられるインジェクタ用圧電アクチュエータに適用することができる(請求項11)。
上記インジェクタは、高温高湿という過酷な条件下で使用される。そのため、上記の優れた積層型圧電素子をアクチュエータとして用いることにより、耐久性及び信頼性を向上させることができ、インジェクタ全体の性能向上を図ることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる積層型圧電素子について、図を用いて説明する。
本例の積層型圧電素子1は、図1、図2に示すごとく、圧電材料よりなる複数の圧電層11と導電性を有する複数の内部電極層13、14とを交互に積層してなるセラミック積層体15と、そのセラミック積層体15の外周面150に形成された側面151、152に設けられた一対の側面電極21、22と、その側面電極21、22上に導電性接着剤23を介して設けられた一対の外部電極5とを有する。
図2に示すごとく、内部電極層13、14は、導電性を有する内部電極部131、141と、その外周端部がセラミック積層体15の外周面150よりも内方に所定の控え距離で控えた控え部132、142とを有している。内部電極層13、14は、交互に異なる側面電極21、22に電気的に接続されている。すなわち、内部電極部131、141が交互に異なる側面電極21、22に電気的に接続されている。
なお、内部電極部131、141及び控え部132、142の形状は、図4及び図5を参照されたい。
図1、図2に示すごとく、セラミック積層体15は、その外周面150から内方に所定の深さで凹んだスリット状のスリット溝部12を有する。
スリット溝部12は、その内壁面に内部電極部131、141が露出しないように、セラミック積層体15の外周面150全周に渡って周方向に形成されている。スリット溝部12は、セラミック積層体15の積層方向Xに一定の間隔で複数形成されている。
ここで、外部電極5について、さらに詳しく説明する。
外部電極5は、図1、図3に示すごとく、平板状に形成されており、積層方向Xに長辺を有する長方形状を呈している。外部電極5は、セラミック積層体15の積層方向Xに伸縮可能な複数の開口部7が形成されている開口領域51と、外部電極5の一方の端部501に設けられ、開口部7が形成されていない非開口領域52とを有している。
また、外部電極5には、積層方向Xに対して垂直な方向に仮想線G(図3参照)を引いたときに、仮想線G上に開口領域51と非開口領域52とが混在する混在領域59が積層方向Xに所定の長さを有して存在する。
図3に示すごとく、開口領域51は、菱形状の開口部7を規則正しく網目状に複数有している。開口部7には、導電性接着剤23が入り込み、外部電極5と導電性接着剤23とが碇状接合を形成している。
一方、非開口領域52は、開口領域51と異なり、開口部7を有しておらず、外部電極5の一方の端部501に平板状に形成されている。
開口領域51と非開口領域52との境界線Hは、外部電極5の一方の側端503からもう一方の側端504までを複数の直線により繋いでなる。本例の境界線Hは、2本の直線を開口領域51側に突出するように山状に繋いで構成されている。したがって、本例の非開口領域52は、全体として五角形状を呈している。
また、同図に示すごとく、開口領域51の開口部7は、開口領域51と混在領域59とが重なる部分に形成された混在領域開口部72と、開口領域51と混在領域59とが重ならない部分に形成された通常開口部71とを有する。
なお、本例では、通常開口部71及び混在領域開口部72は、同じサイズ、同じ形状である。
また、同図に示すごとく、混在領域59の積層方向Xにおける長さaは0.6mmであり、混在領域開口部72の積層方向Xにおける開口長さbは0.25mmである。両者は、0.5b≦a≦10bの関係を満たす。
また、開口領域51と非開口領域52との境界線Hの総延長cは3.4mmであり、外部電極5の幅dは3mmである。両者の比(c/d)は、1.05〜3の範囲内である。本例では、(c/d)=1.13である。
また、外部電極5は、SUS304(ステンレス鋼)で構成されている。また、下地としてのNiメッキが施されており、その上にAgメッキが施されている。
なお、外部電極5の材料としては、上記以外のSUS材、銅、リン青銅、バネ用金属材料等を用いることができる。
次に、本例の積層型圧電素子の製造方法につき、図を用いて説明する。
本例においては、グリーンシート作製工程、電極印刷工程、焼失スリット印刷工程、圧着工程、積層体切断工程、焼成工程及び外部電極接合工程を行うことにより、積層型圧電素子を作製する。
以下、製造方法を工程ごとに説明する。
<グリーンシート作製工程>
まず、圧電材料となるジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等のセラミック原料粉末を準備した。具体的には、出発原料としてPb34、SrCO3、ZrO2、TiO2、Y23及びNb25を準備し、これらの出発原料を目的組成PbZrO3−PbTiO3−Pb(Y1/2Nb1/2)O3となるような化学量論比で秤量し、湿式混合し、温度850℃で5時間仮焼した。次に、仮焼粉をパールミルにより湿式粉砕した。この仮焼粉粉砕物(粒径(D50値):0.7±0.05μm)を乾燥した後、溶剤、バインダ、可塑剤、分散剤等を加えてボールミルにより混合し、得られたスラリーを真空装置内で撹拌機により撹拌しながら真空脱泡、粘度調整をした。
そして、ドクターブレード法により、上記スラリーをキャリアフィルム上に塗布し、厚さ80μmの長尺のグリーンシートを成形した。このグリーンシートを所定の大きさに切断して、幅広のグリーンシート110(図4〜図6)を作製した。
なお、グリーンシートの成形方法としては、本例で用いたドクターブレード法のほか、押出成形法やその他種々の方法を採用することができる。
<電極印刷工程>
次に、図4、図5に示すごとく、グリーンシート110上に内部電極部131、141となる電極材料130、140を印刷し、第1電極印刷シート31及び第2電極印刷シート32の2種類のシートを形成した。
以下に、電極印刷シート31、32の形成についてさらに説明する。
第1電極印刷シート31の形成に当たっては、図4に示すごとく、グリーンシート110上の印刷領域41において、最終的に内部電極部131となる部分に電極材料130を印刷して、第1電極印刷シート31を形成した。
また、第2電極印刷シート32の形成に当たっては、第1電極印刷シート31と同様に、図5に示すごとく、グリーンシート110上の印刷領域41において、内部電極部141となる部分に電極材料140を印刷した。これにより、第2電極印刷シート32を形成した。
第1電極印刷シート31及び第2電極印刷シート32においては、グリーンシート110上に形成された電極材料130、140がそれぞれ異なる側面に露出している。
なお、本例では、電極材料130、140として、ペースト状のAg/Pd合金を用いた。また、上記以外にも、Ag、Pd、Cu、Ni等の単体、Cu/Ni等の合金を用いることができる。
<焼失スリット印刷工程>
また、本例では、製造しようとする積層型圧電素子1のセラミック積層体15の側面にスリット溝部12(図1、図2参照)を設けるため、図6に示すごとく、焼失スリット印刷シート33を形成する焼失スリット印刷工程を行った。
焼失スリット印刷シート33の形成に当たっては、同図に示すごとく、上記のグリーンシート110上の印刷領域41において、最終的にスリット溝部12となる部分に焼成によって焼失する焼失材料よりなる焼失スリット層120を印刷した。これにより、焼失スリット印刷シート33を形成した。
なお、本例では、焼失スリット層120を構成する焼失材料として、熱変形が小さく、焼成工程によって形成される溝の形状精度を高く維持し得るカーボン粒子よりなる材料を用いた。また、カーボン粒子以外にも、炭化させたパウダー状の炭化有機物粒子を用いることもできる。この炭化有機物粒子は、パウダー状の有機物粒子を炭化して得ることができるほか、炭化させた有機物を粉砕して得ることもできる。さらに、上記有機物としては、樹脂等の高分子材料(例えば、アクリル樹脂等)や、コーン、大豆、小麦粉等の穀物を用いることができる。この場合には、製造コストを抑制することができる。また圧電素子を焼成後に機械加工によりスリットを形成させることもできる。
また、電極印刷工程及び焼失スリット印刷工程では、図4〜図6に示すごとく、後工程の積層体切断工程において切断される部分を避けるように間隙42を空けて、電極材料130、140及び焼失スリット層120の印刷を行う。つまり、グリーンシート110上の隣接する印刷領域41の間に間隙42を設けて印刷を行う。
<圧着工程>
次に、図7に示すごとく、形成した第1電極印刷シート31、第2電極印刷シート32及び焼失スリット印刷シート33を所定の順序で各印刷領域41を積層方向に揃えて積層した。このとき、第1電極印刷シート31及び第2電極印刷シート32を交互に積層し、スリット溝部12を形成したい位置に焼失スリット印刷シート33を挿入して積層した。
具体的には、本例においては、第1電極印刷シート31と第2電極印刷シート32との積層構造11層毎に焼失スリット印刷シート33を積層し、第1電極印刷シート31及び第2電極印刷シート32とが合計で59枚となるように積層し、さらに積層方向の両端に電極材料130、140及び焼失スリット層120が印刷されていないグリーンシート110を積層した。そして、第1電極印刷シート31と第2電極印刷シート32とは、電極材料130と電極材料140とが交互に印刷領域41の対向する端面に露出するように積層した。
このようにして積層したシートを温度100℃で加熱すると共に、積層方向に50MPaで加圧し、予備積層体100を作製した。
なお、図7においては、図面作成の便宜のため、実際の積層数を省略した形で予備積層体100を示してある。
<積層体切断工程>
次に、図8〜図10に示すごとく、形成した予備積層体100を切断位置43に沿って積層方向に切断し、中間積層体10を形成した。
なお、予備積層体100の切断は、各中間積層体10ごとに切断してもよいし、複数の中間積層体10を含んで切断してもよい。本例においては、各中間積層体10ごとに切断し、各電極材料130、140及び焼失スリット層120が中間積層体10の側面に露出するように切断を行った。
なお、図9、図10においては、図面作成の便宜のため、実際の積層数を省略した形で予備積層体100及び中間積層体10を示してある。
<焼成工程>
次に、中間積層体10のグリーンシート110に含有されているバインダ樹脂を90%以上加熱除去(脱脂)した。加熱は、80時間かけて徐々に500℃まで昇温し、5時間保持することにより行った。
次に、脱脂した中間積層体10を焼成した。焼成は、温度1050℃まで12時間かけて徐々に昇温させ、2時間保持後、徐々に冷却することにより行った。
このようにして、焼失スリット層120が焼失して形成されたスリット状のスリット溝部12を有するセラミック積層体15(図1、図2参照)を作製した。スリット溝部12は、セラミック積層体15の外周面150全周に渡ってスリット状の空間を設けてなる。
また、作製したセラミック積層体15は、グリーンシート110が焼結してなる圧電層11と電極材料130、140により形成された内部電極部131、141を含む内部電極層13、14とを交互に積層してなる。
次に、全面研磨を行って縦6mm×横6mm×高さ4.8mmのセラミック積層体15を作製し、さらに、図2を参照のごとく、セラミック積層体15の側面151、152に、側面電極21、22を形成した。このとき、各内部電極層13、14は、それぞれ交互に異なる側面151、152の側面電極21、22に電気的に接続される。
なお、本例では、側面電極21、22の材料として、ガラス成分入りの銀ペーストを用いた。そして、これを焼き付けて側面電極21、22を形成した。
<外部電極接合工程>
次に、接合する外部電極5の作製方法について説明する。
本例においては、外部電極5の材料として、厚み0.1mmのSUS304製のシート材を準備し、プレス機による打ち抜き(パンチング)加工を行うことによって開口部7を形成し、外部電極5を作製した。このとき、通常開口部71及び混在領域開口部72を形成するためのパンチング加工は、それぞれプレス型を交換して行った。
その後、加工後のシート材に対して表面処理を行い、電解Niメッキ(約0.1μm)、電解Agメッキ(約1.5μm)を施した。
なお、外部電極5の加工方法としては、上記のパンチング加工の他、エキスパンドメタル加工、エッチング加工等の方法を用いることもできる。
例えば、エキスパンドメタル加工を用いて行う場合には、開口部(ラス部)加工を行うプレスの刃を非開口部(トラビス部)加工時に部分的に止める間欠仕様のプレスにて、外部電極5を作製する。
また、エッチング加工であるフォトエッチング加工方法を用いて行う場合には、まず、シート材を洗浄し、レジストコーティング、プレベーキング、露光、現像、ポストベーキングの各工程を順に行う。そして、シート材をエッチング溶液に浸漬させ、所定の形状に加工する。その後、レジスト膜を除去し、洗浄する。以上により、外部電極5を作製する。
そして、図2を参照のごとく、開口部7を形成した外部電極5を準備した後、側面電極21、22上に導電性接着剤23を塗布した。そして、塗布した導電性接着剤23に一対の外部電極5を配置した。このとき、外部電極5の開口部7に導電性接着剤23が入り込むように外部電極5を配置する。その後、導電性接着剤23を加熱硬化させ、外部電極5を接合した。
なお、導電性接着剤23としては、エポキシ樹脂中に鱗片状のAgフィラーを分散させたものを用いた。また、導電性接着剤23は、樹脂成分がシリコーン変性エポキシやシリコーン樹脂であってもよい。また、本例では、導電性接着剤23を用いて外部電極5を接合したが、半田等を用いて接合することもできる。
以上により、積層型圧電素子1を完成させた。
次に、本例の積層型圧電素子1における作用効果について説明する。
本例の積層型圧電素子1において、外部電極5は、積層方向Xに伸縮可能な複数の開口部7が形成されている開口領域51と、外部電極5の一方の端部501に設けられ、開口部7が形成されていない非開口領域52とを有する。
そのため、圧電層11の変位(圧電変位)によって外部電極5に生じる応力を開口領域51の開口部7によって緩和することができる。また、外部から電力を供給するための外部端子等を外部電極5に接続する部分の面積を非開口領域52によって確保することができ、電気的な接続性を向上させることができる。
そして、本例において最も注目すべき点は、外部電極5には、積層方向Xに対して垂直な方向に仮想線Gを引いたときに、仮想線G上に開口領域51と非開口領域52とが混在する混在領域59が積層方向Xに所定の長さを有して存在する。
さらに、混在領域59の積層方向Xにおける長さaと混在領域開口部72の積層方向Xにおける開口長さbとが上記関係式(0.5b≦a≦10b)を満たし、開口領域51と非開口領域52との境界線Hの総延長cと外部電極5の幅dとの比(c/d)が上記特定の範囲(1.05〜3)である。
すなわち、圧電変位によって外部電極5に生じる応力が集中し易い開口領域51と非開口領域52との境界(境界線H)が存在する領域となる混在領域59は、積層方向Xに所定の長さを有して、つまり積層方向Xにある一定の幅を持って存在する。そのため、開口領域51と非開口領域52との境界に及ぼされる応力を積層方向Xに分散させることができ、上記境界における応力集中を抑制することができる。
また、上記のa〜dの値が上記関係式を満たすと共に上記特定の範囲であることにより、充分な長さの混在領域59を確保することができると共に、混在領域59に生じる応力を混在領域開口部72によって充分に緩和することができる。そのため、混在領域59を設けたことによる効果を有効に発揮することができる。
これにより、開口領域51と非開口領域52との境界における応力集中を効果的に抑制することができる。そして、外部電極5の破断等の不具合の発生を抑制することができ、外部電極5の耐久性を向上させることができる。
また、外部電極5の耐久性の向上により、上述した開口領域51及び非開口領域52を設けたことによる効果を充分に発揮することができる。そして、積層型圧電素子1全体の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
また、本例では、開口領域51の開口部7は、網目状に形成されている。そのため、開口領域51の伸縮性を向上させることができ、開口領域51による応力緩和効果をより一層発揮することができる。これにより、外部電極5の破断等の発生をさらに抑制することができる。
また、セラミック積層体15は、その外周面150から内方に所定の深さで凹んだスリット状のスリット溝部12を有する。そして、スリット溝部12は、セラミック積層体15の外周面150全周に渡って周方向に形成されている。また、スリット溝部12は、セラミック積層体15の積層方向Xに一定の間隔で複数形成されている。そのため、セラミック積層体15の積層方向Xに累積する応力をスリット溝部12によって効果的に緩和することができ、積層型圧電素子1全体の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
このように、本例によれば、外部電極の破断等の発生を抑制することができ、耐久性及び信頼性に優れた積層型圧電素子を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図11、図12に示すごとく、外部電極5における境界線H及び非開口領域52の形状を変更した例である。
図11(a)の例では、境界線Hは、複数の直線を開口領域51側に突出する凸部を形成するよう繋いで構成されている。非開口領域52は、全体として凸形状を呈している。
図11(b)の例では、境界線Hは、積層方向Xに直交する方向に対して傾斜する1本の直線により構成されている。非開口領域52は、全体として台形状を呈している。
図11(c)の例では、境界線Hは、複数の直線を開口領域51側に台形状に突出するよう繋いで構成されている。
図11(d)の例では、境界線Hは、複数の直線を山と谷とが交互に繰り返されるよう繋いで構成されている。
図12(a)の例では、境界線Hは、非開口領域52側に湾曲する曲線により構成されている。
図12(b)の例では、境界線Hは、山と谷が交互に繰り返される波状の曲線により構成されている。
上記のいずれの例においても、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、本例では、開口領域51と非開口領域52との境界線Hを直線又は曲線のみで構成しているが、直線及び曲線を組み合わせて構成することもできる。この場合も、同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、図13に示すごとく、外部電極5の開口領域51において、通常開口部71及び混在領域開口部72の開口長さの関係を変更した例である。
本例の外部電極5では、同図に示すごとく、混在領域開口部72の積層方向における開口長さは、通常開口部71の積層方向における開口長さよりも小さい。そして、混在領域開口部72の開口長さをb、通常開口部71の開口長さをeとした場合に、b<eの関係を満たす。本例では、b=0.15mmであり、e=0.35mmである。
この場合には、開口領域51と非開口領域52との境界における機械的強度(破断強度)を向上させることができ、外部電極5の破断等の不具合の発生をより一層抑制することができる。
その他は、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、外部電極の引張り強度を調べた例である。
本例では、外部電極の開口領域と非開口領域との境界線における総延長cと外部電極の幅dとの比(c/d)が異なる複数の外部電極を準備し、それぞれについて引張り強度を測定した。
なお、準備した外部電極の基本的な構成は、実施例1と同様である(図3参照)。ただし、(c/d)=1の外部電極は、従来の構成のものである(図17参照)。
次に、測定方法について説明する。
計測機としてオートグラフ(島津製作所製:AGS−100B)を準備した。次いで、図14(a)、(b)に示すごとく、外部電極5の開口領域51と非開口領域52とをチャック治具81により挟持した。このとき、開口領域51を挟持しているチャック治具81と非開口領域52を挟持しているチャック治具81との間に、混在領域59が位置するようにした。なお、チャックスパンは20mmとした。そして、ロードセル:500N、測定速度:1.0mm/分の条件でチャック治具81を上下方向に引っ張り、外部電極5が破断した際の引張強度(破断強度)を測定した。
次に、測定結果を図15に示す。同図は、開口領域と非開口領域との境界線の総延長cと外部電極の幅dとの比(c/d)と引張強度比との関係を示したものである。なお、引張強度比は、(c/d)=1のときの引張強度を1としている。
同図からわかるように、(c/d)の値が大きくなるほど、引張強度比が高くなっている。すなわち、同図の結果から、(c/d)の値が大きくなるほど、破断強度が高くなり、外部電極の耐久性が高くなることがわかる。
したがって、本発明のように、上記の(c/d)の値を1.05以上とすることが好ましい。なお、(c/d)の値の上限は、開口領域と非開口領域との境界線の総延長cが外部電極の幅dよりも大きくなり過ぎると、アクチュエータへの搭載性が低下するという理由により、3としている。
(実施例5)
本例は、積層型圧電素子の振動耐久性について調べた例である。
本例では、外部電極の開口領域と非開口領域との境界線における総延長cと外部電極の幅dとの比(c/d)が異なる複数の外部電極を準備し、積層型圧電素子を作製した。そして、積層型圧電素子をシリコーン樹脂でモールドした状態で金属筐体に封入、溶接することによりアクチュエータサブアセンブリを作製し、このアクチュエータサブアセンブリに一定時間振動を加えて振動耐久性を調べた。
なお、準備した外部電極の基本的な構成は、実施例1と同様である(図3参照)。ただし、(c/d)=1の外部電極は、従来の構成のものである(図17参照)。
次に、評価方法について説明する。
振動試験機(IMV製:VS−5000−35)を準備し、アクチュエータサブアセンブリに対して30G0−p、20〜2000Hzの条件で振動を与えた。そして、一定時間(50、100、200、500時間)加振させ、外部電極の状態を調べた。
評価基準は、外部電極が破断せず断線しなかった場合には○、外部電極が破断して断線した場合には×とした。
Figure 2009123750
次に、評価結果を表1に示す。
同表からわかるように、開口領域と非開口領域との境界線における総延長cと外部電極の幅dとの比(c/d)の値が大きくなるほど、外部電極が破断して断線するまでの時間が長くなる。すなわち、同表の結果から、(c/d)の値が大きくなるほど、外部電極の耐久性が高くなることがわかる。
したがって、本発明のように、上記の(c/d)の値を1.05以上とすることが好ましい。なお、(c/d)の値の上限は、開口領域と非開口領域との境界線の総延長cが外部電極の幅dよりも大きくなり過ぎると、アクチュエータへの搭載性が低下するという理由により、3としている。
(実施例6)
本例は、実施例1の積層型圧電素子1をインジェクタ6の圧電アクチュエータとして用いた例である。
本例のインジェクタ6は、図16に示すごとく、ディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムに適用したものである。
このインジェクタ6は、同図に示すごとく、駆動部としての積層型圧電素子1が収容される上部ハウジング62と、その下端に固定され、内部に噴射ノズル部64が形成される下部ハウジング63を有している。
上部ハウジング62は略円柱状で、中心軸に対し偏心する縦穴621内に、積層型圧電素子1が挿通固定されている。
縦穴621の側方には、高圧燃料通路622が平行に設けられ、その上端部は、上部ハウジング62上側部に突出する燃料導入管623内を経て外部のコモンレール(図示略)に連通している。
上部ハウジング62上側部には、また、ドレーン通路624に連通する燃料導出管625が突設し、燃料導出管625から流出する燃料は、燃料タンク(図示略)へ戻される。
ドレーン通路624は、縦穴621と駆動部(積層型圧電素子)1との間の隙間60を経由し、さらに、この隙間60から上下ハウジング62、63内を下方に延びる図示しない通路によって後述する3方弁651に連通してしる。
噴射ノズル部64は、ピストンボデー631内を上下方向に摺動するノズルニードル641と、ノズルニードル641によって開閉されて燃料溜まり642から供給される高圧燃料をエンジンの各気筒に噴射する噴孔643を備えている。燃料溜まり642は、ノズルニードル641の中間部周りに設けられ、上記高圧燃料通路622の下端部がここに開口している。ノズルニードル641は、燃料溜まり642から開弁方向の燃料圧を受けるとともに、上端面に面して設けた背圧室644から閉弁方向の燃料圧を受けており、背圧室644の圧力が降下すると、ノズルニードル641がリフトして、噴孔643が開放され、燃料噴射がなされる。
背圧室644の圧力は3方弁651によって増減される。3方弁651は、背圧室644と高圧燃料通路622、またはドレーン通路624と選択的に連通させる構成である。ここでは、高圧燃料通路622またはドレーン通路624へ連通するポートを開閉するボール状の弁体を有している。この弁体は、上記駆動部1により、その下方に配設される大径ピストン652、油圧室653、小径ピストン654を介して、駆動される。
そして、本例においては、上記構成のインジェクタ6における駆動源として、実施例1の積層型圧電素子1を用いている。この積層型圧電素子1は、上記のごとく、優れた耐久性及び信頼性を有するものである。そのため、インジェクタ6全体の性能向上を図ることができる。
実施例1における、積層型圧電素子の構造を示す説明図。 実施例1における、積層型圧電素子の断面構造を示す説明図。 実施例1における、外部電極の構成を示す説明図。 実施例1における、第1電極印刷シートを形成する工程を示す説明図。 実施例1における、第2電極印刷シートを形成する工程を示す説明図。 実施例1における、焼失スリット印刷シートを形成する工程を示す説明図。 実施例1における、電極印刷シート及び焼失スリット印刷シートを積層する工程を示す説明図。 実施例1における、予備積層体の上面図。 実施例1における、予備積層体の断面図。 実施例1における、中間積層体の断面構造を示す説明図。 実施例2における、(a)〜(d)外部電極のその他の構成を示す説明図。 実施例2における、(a)、(b)外部電極のその他の構成を示す説明図。 実施例3における、外部電極のその他の構成を示す説明図。 実施例4における、(a)引張り強度の測定方法を示す説明図、(b)図14(a)のA−A線断面図。 実施例4における、境界線の総延長cと外部電極の幅dとの比(c/d)と引張強度比との関係を示したグラフ。 実施例6における、インジェクタの構造を示す説明図。 従来における、外部電極の構成を示す説明図。
符号の説明
1 積層型圧電素子
10 セラミック積層体
11 圧電層
13、14 内部電極層
15 セラミック積層体
151、152 側面
5 外部電極
501 端部
51 開口領域
52 非開口領域
59 混在領域
7 開口部

Claims (11)

  1. 圧電材料よりなる複数の圧電層と導電性を有する複数の内部電極層とを交互に積層してなるセラミック積層体と、該セラミック積層体の外周面に形成された一対の側面に、上記内部電極層に順次交互に導通されるように設けられた一対の外部電極とを有する積層型圧電素子において、
    上記外部電極は、上記セラミック積層体の積層方向に伸縮可能な複数の開口部が形成されている開口領域と、上記外部電極の一方の端部に設けられ、上記開口部が形成されていない非開口領域とを有し、
    上記外部電極には、上記積層方向に対して垂直な方向に仮想線を引いたときに、該仮想線上に上記開口領域と上記非開口領域とが混在する混在領域が上記積層方向に所定の長さを有して存在し、
    該混在領域の上記積層方向における長さをa、上記開口領域内において上記混在領域と重なる部分に形成された上記開口部である混在領域開口部の上記積層方向における開口長さをbとした場合に、0.5b≦a≦10bの関係を満たし、かつ、上記開口領域と上記非開口領域との境界線の総延長をc、上記外部電極の幅をdとした場合に、両者の比(c/d)が1.05〜3であることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 請求項1において、上記開口領域の上記開口部は、上記混在領域開口部と、上記開口領域内において上記混在領域と重ならない部分に形成された上記開口部である通常開口部とを有し、
    上記混在領域開口部の上記積層方向における開口長さは、上記通常開口部の上記積層方向における開口長さよりも小さいことを特徴とする積層型圧電素子。
  3. 請求項1又は2において、上記外部電極は、平板状に形成され、上記積層方向に長辺を有する長方形状を呈しており、
    上記開口領域と上記非開口領域との境界線は、上記外部電極の一方の側端からもう一方の側端までを1又は複数の直線又は曲線により繋いでなることを特徴とする積層型圧電素子。
  4. 請求項3において、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、2本の直線を上記開口領域側に突出するように山状に繋いで構成されており、上記非開口領域は、全体として五角形状を呈していることを特徴とする積層型圧電素子。
  5. 請求項3において、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、複数の直線を上記開口領域側に突出する凸部を形成するように繋いで構成されており、上記非開口領域は、全体として凸形状を呈していることを特徴とする積層型圧電素子。
  6. 請求項3において、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、上記積層方向に直交する方向に対して傾斜する1本の直線により構成されており、上記非開口領域は、全体として台形状を呈していることを特徴とする積層型圧電素子。
  7. 請求項3において、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、上記非開口領域側に湾曲する曲線により構成されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  8. 請求項3において、上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、山と谷とが交互に繰り返される波状の曲線により構成されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  9. 請求項1又は2において、上記外部電極は、平板状に形成され、上記積層方向に長辺を有する長方形状を呈しており、
    上記開口領域と上記非開口領域との上記境界線は、上記外部電極の一方の側端からもう一方の側端までを1又は複数の直線及び曲線を組み合わせて繋いでなることを特徴とする積層型圧電素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、上記開口領域の上記開口部は、網目状に形成されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項において、上記積層型圧電素子は、インジェクタの駆動源として用いられるインジェクタ用圧電アクチュエータであることを特徴とする積層型圧電素子。
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